台頭する国営石油会社 ~新たな資源ナショナリズムの構図
台頭する国営石油会社 ~新たな資源ナショナリズムの構図
巻頭より:石油資源は国家のものであるという考え方は、いわゆる産油国ではかなり以前から存在し、特に1966年にインドネシアで生産物分与契約(PS契約)が締結されてから、産油国では主流の考え方となっている。
ここ数年間は、油価高騰の影響で一部産油国の資源ナショナリズムの動きが活発化し、気がつくと世界の石油の確認埋蔵量の8割程度を国営石油会社が支配しているとの報告がなされ始めた。また2007年3月には「新セブンシスターズ」と題した国営石油会社の特集が英国フィナンシャルタイムズ誌で組まれている。
我が国は、石油・天然ガスのほとんど全量を輸入に頼っている。石油・天然ガス産業に携わるものは当然として、直接関わらないものにとっても、好き嫌いに関係なく、国営石油会社(産油国)との関係が増していくのが現実である。
本書が石油・天然ガス事業に関心を抱く読者の皆様のお役に立ち、文中の資料等もアーカイブとしてご利用頂ければ幸甚である。
はじめに
第1章
国営石油会社時代の到来:その性格と意味
性格を変える国際石油市場:大きな懸念材料他
第2章
伝統的な国営石油会社:生い立ちから戦略、課題等
国営石油会社のチャンピオン:Saudi Aramco(サウジアラビア)
下流国際展開のパイオニア:KPC(クウェート)
国際的孤立化で国内生産維持に苦闘: NIOC(イラン)
反米政策の砦:PDVSA(ベネズエラ)
第3章
部分民営化された国営石油(ガス)会社:生い立ちから戦略、課題等
アジア国有石油会社の雄:CNPC=PetroChina(中国)
天然ガスの巨人:Gazprom(ロシア)
中国国営石油会社を追撃:ONGC(インド)
第4章
革新的な国営石油会社:生い立ちから戦略、課題等
国際化のトップランナー:Petronas(マレーシア)
北欧のプリンス:Statoil(ノルウェー)
深海技術で国際展開:Petrobras(ブラジル)
ページ数
213ページ
出版社
エネルギーフォーラム (2008/03)
ISBN-10
4885553474
ISBN-13
978-4885553479
発売日
2008/03
商品の寸法
21.4 x 15 x 2 cm