ページ番号1002755 更新日 平成30年3月5日

カタール:新会社 RasGas-2 の設立を政府が承認、Petronet(印)向けに LNG を新規供給へ

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レポートID 1002755
作成日 2001-04-19 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者 猪原 渉
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年度 2001
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2001/4/19> <企画調査部:猪原> カタール:新会社RasGas-2の設立を政府が承認,Petronet(印)向けにLNGを新規供給へ (2001 MEES 4/2,4/9,AOG 4/1,4/16,MEED 3/23,4/13,Reuters 3/27) 1.インドPetronet向けLNG供給を目的として,カタールは新会社RasGas-2を設立。早期供給開 始を目指し,新規LNGプラント(目標稼動時期:2004年前半)の建設契約を締結。 2.RasGas側(パートナーのExxonMobilを含む)はプロジェクトの確実性を強調するが,インド 向けビジネスのリスクの高さから,先行きを不安視する見方もあり。 1.新会社RasGas-2の設立 2001年3月26日,新たなLNG会社Ras Laffan LNG Company-2(RasGas-2)の設立に関するカタール首長令が公布された。RasGas-2は,これまで既存のRasGas社にて検討が進められてきたLNGプロジェクトの第2フェーズである,インドPetronet LNG社向けのLNG輸出(750万T/Y,2003年12月より25年間)及び新規LNGプラント(第3及び第4トレーン)の増設を担当する。資本金は20億カタール・リヤル(約550百万ドル),権益比率は,QPが70%,ExxonMobilが30%であるが,Petronetに対して5%の権益保有のオプションがオファーされている。ちなみに,RasGasの場合も,メインカスタマーであるKogasが5%の権益を保有している。(RasGas権益比率:QP 63%,ExxonMobil 25%,Kogas 5%,伊藤忠 4%,日商岩井 3%) 2.LNG新規トレーン建設契約を締結 新規LNG設備の建設準備は着々と進めている。設立されたばかりのRasGas-2は,4月1日,第3トレーン建設に関するEPC(設計・調達・建設工事)契約を,千代田化工建設,三井物産,Snamprogetti(伊)のコンソーシアムとの間で締結したことを明らかにした。また,沖合設備及びパイプラインの建設については,J ray McDermott Middle East社が受注した。千代田化工及びJ Ray McDermottの両社は第1,2トレーンの建設も担当した実績を有している。LNG第3トレーンは, 470万T/Yの生産能力を備え,2004年前半の稼動を目指す。沖合設備及びパイプライン(全長90km)により,North Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - ieldガス田の天然ガス8億cfd(及び30千b/dのコンデンセート)が原料として新LNGプラントに供給される。EPC契約には,将来の需要動向により,同規模の第4トレーンを建設するオプション条項が含まれている。 またRasGas LNG第3トレーンの主要供給先となるPetronetは,3月29日,商船三井(主幹会社),Shipping Corporation of India,日本郵船,川崎汽船のコンソーシアムに対し,LNGタンカー(2船)の建造及び使用契約を締結したと発表した。タンカーの積載能力はともに138千m3で,25年間に亘り,RasGas-2とインドDahejターミナル間のLNG輸送に使用される。1船目は2003年12月,2船目は2004年12月までにPetronetに納入される予定である。 3.売買契約はファームであると強調,建設ファイナンスは国際融資契約を締結予定 RasGasは,現在2基のLNGトレーン(生産能力各3百万T/Y)を保有し,1999年よりKogas向け(1995年に,25年間,480万T/Yの長期売買契約を締結)に供給を開始している。カタールは2000年10月に,アジア天然ガス市場での需要急増を背景として,2005-2008年にRasGasとQatar Gasを合わせたLNG供給能力を現在の2倍以上となる29百万T/Yに引き上げるとする強気の計画を発表しており,今回のRasGas-2の設立はその一環である。(「海外石油/天然ガス動向」No.376(2000年11月号)参照) RasGasとPetronetは,25年間(2003年スタート),750万T/Y(オプション250万T/Y含む)の長期売買契約を1999年に締結済みであるが,RasGas(1及び2)のパートナーであるExxonMobil Gas Marketing CompanyのStuart Gill社長は,4月4日に会見し,Petronetとの売買契約はファームな内容でありプロジェクトは確実に実行される見通しであることを強調した。LNGの供給先は,500万T/YがDahej(Gujarat州),250万T/YがCochin(Kerala州)であり,Dahejの受け入れターミナルについては,昨年12月に,石川島播磨重工以下の5社連合がPetronetより建設工事を受注している。 LNG建設プロジェクトの成功を確実なものとするため,RasGas-2は,ファイナンススキームについても既存RasGasと同様に万全の体制を構築する意向である。AOG(2001年4月1日付け)によれば,RasGas-2は,QPとパートナーExxonMobilが共同で12億ドルの国際バンクローンを手当てする予定である(Ras Gas Ⅰと同様)と伝えられている。融資の実行に当たっては,Suisse First BostonGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - ニGoldman Sachsが銀行団の共同主幹事を務めるものとされている。また,Standard & Poorsは,上記のスキームを,既存の Ras Gas プロジェクトと新規分を切り離し,既存プロジェクトのcreditabilityをprotectするものであるとして,好意的に評価しており,早速,既存のRas Gasボンドの格付けをBBBからBBB+(stable)に引き上げてconfirmしたことを発表した。 4.インド向けビジネスに対する危惧の声も RasGas-2が主要マーケットをインドとしていることについて,カントリーリスクの面からプロジェクトの将来性を懸念する声も出ている。 PetronetのSuresh Mathur氏(CEO)は,3月14日,第4回ドーハ・ガス会議で講演し,「インドのエネルギー需要は増加の一途であるが,天然ガスの供給比率は現在8-9%に過ぎず,今後輸入拡大により天然ガス比率を高める方針である。パイプラインによる輸入計画は現在フィージビリティーの検討段階であり,当面LNGによる調達が最有力である。RasGasとの25年間のLNG長期売買契約はそのような背景のもとで締結されたものである 」とした上で,「現在の世界の主要LNGマーケットである東アジアや欧州とは異なり,インドのLNGマーケットは全くの新規マーケットであり,ガスの使用形態・用途は確立しておらず,インフラも十分ではない。グローバルスタンダードに追いつくまで少なくとも今後数年は必要である」とコメントしている。さらにMathur氏は「LNG供給者は,インドのエンドユーザーがLNG契約のtake-or-pay条項に対して抱いている懸念について,十分な配慮と柔軟性が求められる。またエンドユーザーは,20-25 年といった長期間の契約締結に対しては慎重である」と述べ,エンドユーザーとの交渉がかならずしも順調には進んでいないことを示唆している。 MEESによれば,湾岸地域の複数の石油・ガス会社幹部(匿名)は,インドLNGマーケットへの参入は(供給者にとって)魅力的であるが大きな「チャレンジ」であると指摘し,「インドのLNGバイヤーは,LNG投資の必要コストやtake-or-pay条項の実体,ガスパイプライン建設のために必要なインフラといったLNGプロジェクトの基本事項についての知識が欠如している」「しばしば考えが変わり,長期契約締結を避けようとする」「意思決定プロセスが極めて不明瞭である」などと酷評している。湾岸地域のLNG生産会社は,インドとのLNGビジネスの難しさを十分認識しており,不測の事態にも対応が可能なファイナンス・セキュリティーを如何にして確保するかという点に最Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - 蛹タ注力する必要がある,という点で見解が一致しているようである。その点で,RasGas-2 とPetronetとのLNG売買契約は,インドのエンドユーザーとの契約内容が明らかになっておらず,プロジェクトの確実性について疑問が残るところである。安価な石炭の大量調達が可能なインドで,石油・ガス系燃料を用いる発電所の電気料金の高さに対する批判から,州政府に電力購入契約の破棄を通告され窮地に陥っているDabhol Power(Enronがプロジェクトを推進,Oman LNGとADGASよりLNGを受け入れ予定)の事例が示すように,エンドユーザーの対応次第で,LNGプロジェクトのリスクは一気に高まることになる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 -
地域1 中東
国1 カタール
地域2 アジア
国2 インド
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中東,カタールアジア,インド
2001/04/19 猪原 渉
Global Disclaimer(免責事項)

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