ページ番号1003069 更新日 平成30年2月16日

Devon Energy は Ocean Energy を吸収合併へ、米国最大のインディペンデント誕生

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レポートID 1003069
作成日 2003-03-26 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 企業
著者
著者直接入力 佐々木 育子
年度 2002
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2003/03/26> <企画調査部:佐々木 育子> Devon EnergyはOcean Energyを吸収合併へ、米国最大のインディペンデント誕生 (Devon Energy, Ocean Energy プレスリリース他) 2. 準メジャー生き残り企業は、技術・地域を集中させて中期的な内的成長の時代へ . 米国インディペンデントM&Aにより、成長性の高いNo.1企業誕生 1 2002年2月24日、Devon EnergyとOcean Energyは合併合意を発表した。新会社Devonは生産量約650千boe/d、時価総額約200億ドルとなり、Anadarko他を抜いて米国最大のインディペンデントとなる。Devon、Oceanともに米国インディペンデント10傑の一つに過ぎなかったが、新会社は北米最大のインディペンデントEnCanaやメジャー企業に迫る企業規模となり、世界の有望な大水深域で持 合併発表後の両社の株価はいずれも上昇。PIW、Herold他多くの専門機関が本合併をポートフォリオの「perfect match」 *続的な増産が見込まれる競争力ある上流企業となる*。 . 吸収合併の概要(表1) 1と評価。 DevonはOcean Energyの全株式(73.4百万株)を35億ドルで取得し(新株発行による交換方式)、Ocean社の負債18億ドルを引き受ける。正式合併は株主総会における承認を経て、2003年5月になる予定。存続会社はDevon Energyで、Ocean EnergyのJim Hackett会長兼CEOが経営参加する。 表1 Devon/Ocean合併の概要 買収コスト 合併方法 スケジュール 合併効果 35億ドル(all stock deal)+18億ドル(Ocean負債) 株式交換方式(非課税);Ocean株1に対しDevon株0.414 交換比率のプレミアム;合併発表前(2/21)Ocean株価に対し3.6%合併比率;Devon/Ocean=68/32 4月 5月 2003年2月24日 合併発表、暫定合併申請 シナジー効果(重複操業地域におけるコスト削減)50百万ドル 資産ポートフォリオの向上による中長期の成長確保 臨時株主総会、正式合併申請 年次株主総会、合併完了(見込み) 出所:Devon Ocean Merger HP(www.dvn.com/info/page.cfm) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申1- 1 - し上げます。 evon/Oceanの合併は、規模的なインパクトがあるのみならず、資産・技術・財務等の補完性が高く、結果として両社の「強み」が強化される優れた組み合わせとなっている。Devonは生産の99%が北米、7割がガスであり、安定的でまとまったキャッシュフローがあるが、中長期的な成長資産は、北米の非在来型ガス、カナダ重質油、及びアゼルバイジャンACGマイナー権益などに限られていた。一方、Ocean Energyは大水深探鉱に焦点化し、世界の3大大水深域(メキシコ湾・西アフリカ・ブラジル)でオペレーター探鉱・開発を行う技術力を持つ成長企業で、既に数十億bblの発見に成功している*。しかし、大水深開発を継続する財務規模に乏しく、既に2002年のフリーキャッシュフローもマイナスとなっていた。新会社DevonはOcean Energyの成長資産へDevonの潤沢なキャッシュを投じ、持続的な高成長(増産率4-6%)が実現できると見込まれている。また、今後の新規生産の4割がポテンシャル、財務条件など投資条件が良好なメキシコ湾大水深となり(図1参照)、海外では西アフリカを中心に生産拠点が多様化するなど、ポートフォリオが大幅に改善する見通しである(図1、2)。 *Ocean Energyによると、unrisked potencial upside(埋蔵量として公表していない発見埋蔵量と推測される)は、ネットで70-90億boeに達する(Ocean Energy 2002/02) 2 新会社Devonの概要 表.新会社Devonの概要(表2) 2Devon Energy Ocean Energy Jim Oklahoma City 会長兼CEO Larry Nichols 515千boe/d 16億boe 短期E&P 米陸上ガス+加 長期E&P案件 MackenzieDelta 海外ACG、中国、西アフリカ、ブラジル 3,000名 Houston 会長、社長兼CEO Hackett 135千boe/d 6億boe 短~長期E&P メキシコ湾 赤道ギニア アンゴラ ナイジェリア エジプト 1,000名 新会社Devon Oklahoma City 会長兼CEO Larry Nichols(Devon) 社長兼COO Jim Hackett(Ocean) 650千boe/d(9割北米、ガス63%) 22億boe 短期E&P 米陸上・加(非在来型ガス中心) 短~長期案件:大水深 メキシコ湾(E&P案件多数) 赤道ギニア・アンゴラ等西アフリカ ブラジルCampos Basin等 その他E&P:ACG、エジプト他 約4,000名 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申2- 2 - 本拠地 経営陣 生産量 埋蔵量 探鉱・開発 従業員 し上げます。 P Devon生産 ポートフォリオ Devon 生産量(515千boe/d)カナダ36%その他1%米国63%新Devon生産量(650千boe/d)その他9%カナダ28%米国63%その他16%カナダ26%米国58%米国55%その%他9カナダ36%2 Devon埋蔵量 ポートフォリオ Devon埋蔵量(16億boe)新Devon埋蔵量(22億boe) 図 図出所:Devon、Ocearn PR情報をとりまとめ 3. 準メジャーの競争環境 大型M&Aと並行して活発なM&Aを展開し、企業規模を何倍にも拡大して生き残ってきた準メジャー企業は、依然として株式市場等を通じて厳しい横並び競争に直面している。しかし、ほとんどの準メジャー企業は安定的な北米の生産基盤を築き、国際的な上流事業を拡充していく企業規模を備えており、これら規模クラスの競争の焦点は、従来の規模ではなく、財務実績や上流の成長戦略に移っている。 多くの準メジャー企業は、既に買収拡大戦略から転じて、これまでの買収によって得た経営資源を自社の得意な技術や地域に集中させ、内的成長を実現させる上流戦略にシフトしている(E&P動向「スーパーインディペンデントの国際競争力-着実に国際展開を進めるAnadarko-」「準メジャー企業、中Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申3- 3 - し上げます。 j事業の選択と集中を鮮明にしたM&Aを継続」参照)。このため、今後のM&Aは、①企業買収から資産買収中心へ、企業の内的成長が可能となるような案件、スーパーメジャー・メジャーの放出資産狙い、②企業買収の場合はDevon/Oceanのように、北米外や大水深地域など中長期的な成長ポートフォリオに焦点を充てたM&Aとなる傾向が一層強まるものと推測される。 Amerada H,KerrMcGee,Marathon,Unocal など多くの準メジャーは、メキシコ湾大水深域を成長エリアと位置付けているが、この中でDevon/Oceanは、世界の3大大水深域(メキシコ湾、西アフリカ、ブラジル)でオペレーター探鉱に成功し、大水深開発投資を持続する財務力を併せ持つ点で際出所:Devon Ocean Merger PRより作成 5355184954514374113843513106005004003002001000(MBOE)立っている。 図3 準メジャー企業の生産量比較 700653622New DevonEnCanaAnadarkoOxyDevonUnocalNew ApacheBurlingtonCanadian NTalisamanKerr McGeeGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申4- 4 - し上げます。
地域1 グローバル
国1
地域2
国2
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国3
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国4
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国5
地域6
国6
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国8
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地域10
国10
国・地域 グローバル
2003/03/26 佐々木 育子
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