ページ番号1003070 更新日 平成30年2月16日

カザフスタン:中国企業が Kashagan 開発に参入 ~CNOOC 、Sinopec が BG から権益取得へ

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レポートID 1003070
作成日 2003-03-26 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 企業探鉱開発
著者
著者直接入力 古川 純也
年度 2002
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2003/3/26> <企画調査部:古川純也> カザフスタン:中国企業がKashagan開発に参入~CNOOC,SinopecがBGから権益取得へ (2003 PN3/10,3/12,Petroleum Argus3/14,NefteCompass3/12,ChinaOGP3/15,IHT3/24) 1.北カスピ海沖合Kashaganの開発に中国企業が参加する。 2.国外進出に積極的な中国企業がカスピ海の大開発にも本格的に進出する。 3.中国企業は国外権益取得に積極的であるが,収益性より量的拡大を重視する傾向が見受けられる。 BGは北カスピPSA探鉱鉱区の保有権益16.67%のうち,3月7日にCNOOCに8.33%を615百万ドルで売却することを発表した。その4日後の3月11日には,同じく中国企業であるSinopecに8.33%を615百万ドルで売却することを発表した。今後パートナーが先買権を行使しなければ,カザフスタン,中国政府の承認により売却が確定する。(先買権行使期間は発表から60日以内) .BGの北カスピ権益売却の方針 1BGは今回の北カスピの権益放出の理由について,保有資産の見直しによるものと明らかにしている。同社は天然ガス事業に特化する方針であり,Kashaganについては原油が中心であったことも売却の理由と考えられている。カザフスタンは投資環境が厳しくなっているが,今回の撤退の理由ではないとしており,引き続きカザフスタンにおける他の事業は継続する。 同鉱区の権益についてはBP(9.5%)とStatoil(4.76%)が2002年5月にTotalFinaElfに売却している。当時BGは価格次第で売却の意向有りと表明したものの,当時の売却価格等から判断して早急な放出を見送っていた。(BPの9.5%の推定売却額は400百万ドルであった。) 最近ではインドのONGCもBGの権益放出に関心を示していた。 <BGのカザフスタンにおける事業> ①北カスピPSA鉱区 BG16.67%,Agip(オペレーター)16.67%,ExxonMobil16.67%,ConocoPhilips8.33%,Inpex8.33% - 1 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 AKarachaganakガスコンデンセート田 BG32.5%(joint operator),Agip32.5%(joint operator),ChevronTexaco20%,Lukoil15% ③CPCパイプライン BG2%,ロシア政府24%,カザフスタン政府19%,ChevronTexaco15%,LukArco12.5%,ExxonMobil7.5%,Rosneft-Shell7.5%,オマーン政府7.5%,ENI2%,Kerr-McGee1.75%,Kazakhoil-BP1.75% (出典/BG ホームページ http://www.bg-group.com/international/int-kaz_map.htm) .中国のカザフスタンへの関心 2中国企業の国外上流事業への進出は積極的であるが,特に中国のカザフスタン上流への関心は「自主開発原油の持込」の観点から非常に高いものがある。今回中国が権益を取得したの北カスピ鉱区の開発原油についても,中国側は自国への鉄道輸送を検討しているとも伝えられている。 1997年にはCNPCがカザフスタン西部のAktobe地域を中心に開発を行うAktobemunaigazGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - ノ60%直接出資し,同地域から中国に向けての原油パイプライン建設を計画していた。しかし,その後十分な埋蔵量がないことから,計画は頓挫し,開発も進んでいない。しかし今回のカスピ海沖合での大埋蔵獲得により,パイプライン計画が再びその可能性が議論されることが考えられ3.中国企業の資産買収に対する市場の評価~北カスピ資産買収発表後,株価は下落 BGからの権益取得発表後,CNOOCの株価は6%下落した。(Hang Seng Indexは3%上昇)今回の北カスピ資産の買収価格が非常に高いと見られていることが原因の一つであり,昨今の中国企業の急速な国外進出に対する市場の懐疑的な評価も指摘されている(IHT3/24)。ただし,Sinopecの株価は発表後Hang Seng Index並に上昇している。 中国国外への進出に積極的な中国企業は,積極的な資産買収により急速に埋蔵量を拡大してきた。しかし,その相次ぐ買収資産の多くは,市場の評価額を大きく上回るものであった。CNPC,CNOOCの経営戦略には収益性よりはむしろ地政学的指向,量的拡大の指向が強く,これを市場が評価していないことも理由と考えられる。実際,国営会社は中国政府から需要への対応から計画的な埋蔵量拡大を指示されており,資産買収についても商業ベースのみならず,中国政府の政策的意図が大きく介在することによって進められている可能性が高い。 今回のCNOOC,Sinopecの北カスピ資産買収価格は,過去の事例との単純比較はできないが,探鉱実績,リスク等勘案しても高額であると見られており,3月26日時点で既存パートナーによる先買権行使の動きは伝えられていない。 カスピ海地域における主な資産買収> <鉱区年月原油確認埋蔵量対象権益売却側買収側北カスピPSA鉱区2001年2月2001年2月2003年3月2003年3月アゼルバイジャンAIOC 2002年12月(当時の公表数値)--70-90億bbl70-90億bbl41億bbl9.50%BP4.76%Statoil8.33%BG8.33%BG10.00%LukoilTotalFineElfTotalFineElfCNOOCSinopecINPEX推定価格(百万ドル)4002006156151375 る。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 -
地域1 旧ソ連
国1 カザフスタン
地域2
国2
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国3
地域4
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地域5
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地域6
国6
地域7
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地域8
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地域9
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地域10
国10
国・地域 旧ソ連,カザフスタン
2003/03/26 古川 純也
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