ページ番号1003079 更新日 平成30年2月16日

ロシア:Yukos と Sibneft が合併 ~ロシア No.1、世界第4位の民間石油会社が誕生

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レポートID 1003079
作成日 2003-04-30 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 企業
著者
著者直接入力 古川 純也
年度 2003
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2003/4/30> <企画調査部:古川純也> ロシア:YukosとSibneftが合併~ロシア№1,世界第4位の民間石油会社が誕生 (2003 RussiaWeekly4/25-5/1,IOD4/23,PN4/23,モスクワ事務所情報他) 1. Yukos(ロシア№2)とSibneft(№5)が合併し,ロシア№1のスーパーメジャーが誕生した。 2. 事実上,YukosによるSibneftの合併吸収であり,Yukosのロシアでの政治的影響力が増すことが考YukosとSibneftが4月22日に合併を発表した。新会社YukosSibneftは生産量でロシア第1位,世界第4位となり,合併によりスーパーメジャークラスの石油会社が誕生することになる。2003年2月のBPとTNKの共同持ち株会社設立に続くロシア・メジャーの合併として,今後のロシア石油会社の再編についても大きく注目される。 YukosSibneftの経営陣はYukosのKhodorkovsky社長がCEOに,SlavneftのShvidler社長が取締役会長に就任する見込みである。またTNKのKukes社長がboard membersに名を連ねていることが注目される。 ① YukosSibneftの会社規模 ・ 石油生産量230万b/d(ロシア国内生産の29%) ・ 石油確認埋蔵量184億bbl ・ 天然ガス確認埋蔵量5.9tcf (出典)Yukosプレスリリース http://www.yukos.com/PDF/YUSI-PR-final-Eng.pdf*数値は2001年実績。 *Sibneftは現在TNKとSlavneftの資産分割を協議中である(現状では50%ずつ保有)。プレスリリースでは,「Sibneftが所有するSlavneft資産を含む」とされている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - えられる。 3. ロシア石油会社の再編は今後も続くことが予想される。1. YukosとSibneftの合併 (1)合併概要 ② YukosSibneftと国際メジャーの比較 石油生産量,埋蔵量,時価総額 (出典)独立新聞2003/4/23 BP(BP-TNK含む)ExxonMobilRD/ShellYukosSibneftBP(BP-TNK除く)ChevronTexacoTotalFinaElfLukoil生産量万b/d石油確認埋蔵量10億bbl時価総額億ドル25725023720720219015915414.911.610.018.410.18.36.316.8n.a.2,3511,5653731,538710979140 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - i出典) http://yukos.com/new_ir/pdf/YS_presentation.pdf③Yukosの操業地域 - 3 - Global Disclaimer(免責事項)本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 V会社は両社の「合併」と発表されているが,実態はYukosによるSibneftの吸収であると見られる。合併の取引はSibneftの主要株主が株式の20%を30億ドルで売却し,残りの株式80%をSibneft1株あたり0.36125株でYukosSibneft株式に交換する。 SibneftはYukosとの合併発表の10日前にはShellによる買収が噂されており,BP-TNKに続く国際メジャーによるロシア石油会社への直接投資かと騒がれていた。最終的にYukosと合併することとなったが,Yukosは時価総額での比較に対し,かなり高額な取引を行ったと言われており,西側企業の買収標的となっていたSibneftを値切るための時間的余裕がなかったとの見方もある。両社は政治介入の可能性を否定しているが,ロシア政府が国外企業による買収を嫌った(出典) http://www.sibneft.ru/investor/analyst-center/databook/Sibneft%20Databook.pdf 2)YukosによるSibneftの吸収合併 (両社には1998年に合併会社「Yuksi」の設立を発表しながら,その5ヵ月後撤回したという歴史がある。合併計画が発表になった1998年当時は国際メジャーとロシア石油会社とのアライアGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - . 1998年の「Yuksi」合併頓挫の経緯 2との見方もされている。 (出典)http://yukos.com/new_ir/pdf/Feb%202003.pdf④Sibneftの操業地域 塔X(BP-Sidanco,Shell-Gazprom等)が進んでおり,両社はプレゼンス維持を狙い合併を指向した。当時においても合併会社の生産量は世界3位となるものであったが,ロシア金融市場の不安定化,油価の低迷により,両社に合併の余裕がなくなり,発表からわずか5ヵ月で計画を撤回した。更にその半年後には共同経営していた関連会社の所有を巡り激しく対立している。当時は合併会社の経営陣も未確定であるなど,合併による体制すら明らかに描けなかったが,Elf(現TotalFinaElf)が5%資本参加することも検討されていた。YukosのKhodorkovsky社長は,今回のYukosSibneftについても将来的な外資参入の可能性を否定しないような発言を行っている。 3. YukosSibneftの合併が与える影響 YukosSibneftはロシア№1の会社となり,それにより大きな政治力も有すると考えられる。資金調達力も増し,プロジェクト遂行能力も増すであろう。 Yukosは国営会社Transneftによる輸送パイプライン独占に反対の姿勢を強く示してきた。石油会社独自の輸出パイプライン建設(Murmanskパイプライン,露中パイプライン)を計画しているが,露中パイプラインと競合する太平洋パイプライン計画などの輸出プロジェクトについて政府への影響力が強まることが考えられる。YukosはPS法に反対のスタンスであり,ガス事業への進出についても関心が高く,このようなエネルギー政策面への影響力も高まることが予想される。 また,ロシア石油業界は大合併が相次ぎ,その勢力地図が大きく変化している。ロシア第4位の会社であるSurgutneftegazが次の再編のターゲットとして噂されるなど,今後もロシア・メジャーによる企業の合併,吸収が起こることも考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 -
地域1 旧ソ連
国1 ロシア
地域2
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地域4
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地域6
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地域7
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地域8
国8
地域9
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地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ロシア
2003/04/30 古川 純也
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