ページ番号1003139 更新日 平成30年2月16日

CNOOC は豪州 Gorgon プロジェクトへの上流投資参入について交渉中

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レポートID 1003139
作成日 2003-10-08 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発企業
著者 竹原 美佳
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年度 2003
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ CNOOC は豪州Gorgonプロジェクトへの上流投資参入について交渉中 (CNOOC Ltdプレスリリース他) <更新日:2003/10/8 > <企画調査部 竹原美佳> CNOOCは豪州Gorgonプロジェクトの上流投資について同プロジェクトJVと協議を開始した。CNOOCの狙いはローリスク,ローコストで資産を獲得することである。Gorgonプロジェクトは北米西岸に加え中国の市場への参入が可能となり,プロジェクト実現に向け更に追い風となる。 CNOOCは豪州Gorgonプロジェクトへの上流投資参加について交渉 CNOOCは9/10付けのプレスリリースで豪州北西大陸棚Gorgonプロジェクト*1のジョイントベンチャー(JV,後述)とLOA(Letter of Agreement)を締結し,同プロジェクトの上流投資を行う可能性について協議を開始したことを明らかにした。CNOOC Ltd.は上流投資に加え,Gorgon LNGの中国向けマーケティングを行うことについても合意した。この合意は2001年8月にCNOOC Ltd.とChevron Australia Pty Ltdの間で締結されたMOU(Memorandum of Understanding)に基づくものである。GorgonのJV側は「マーケットを提供してくれる顧客に対して権益を譲渡する用意がある。」と発言している。 *1豪州Gorgonプロジェクト:E&P動向-豪州2003年9月「ゴーゴンLNGプロジェクトが進展」を参照 (1)CNOOCの狙い CNOOCの狙いはLNG引き取り先としての強みを生かし,ローリスク,ローコストで資産を獲得することにある。CNOOCはすでに広東省・福建省において輸入LNG受け入れプロジェクトを立ち上げており,いずれのプロジェクトについてもその上流事業に進出,ローリスク,ローコストで資産を獲得している(表1及びE&P動向-中国2002年10月「Tangguhが福建へLNGを供給することが確定」参照)。福建のプロジェクトでは,インドネシアTangguhプロジェクトのPSコントラクターの地位を得てガスの権益を保有し,広東のプロジェクトでは上流Licenseは取得していないものの,豪州North West Shelf (NWS)プロジェクトのLNG生産JV(ALNG)のシェア獲得を通じてガスの権益を保有している。Gorgon LNGへの上流投資がどのような形式で行われるか現段階Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - ナは明らかではないが,CNOOCは前回同様LNGの引き取り手であることを強みに有利に交渉を進めたいと考えていると思われる。 <表1:CNOOCの上流資産取得金額> CNOOC取得ガス埋蔵量 210 mmboe 324 mmboe 単価 1.52 US$/boe 0.85 US$/boe (出所:E&P動向-豪州2002年10月「Tangguhが福建へLNGを供給することが確定」) (2)Gorgon LNGの中国への供給は同プロジェクト実現の追い風 NWS Tangguh CNOOCシェア 5% 12.5% 金額 320 mmUS$ 275 mmUS$ Gorgon LNGプロジェクトは豪州北西大陸棚にあるGorgon区域のGorgon,West Tryal Rocks, Spar,Chrysaor,Dionysusの5ガス田(確認埋蔵量:12.9Tcf。この内Gorgonガス田は9.6Tcf)をベースに計画されている。ジョイントベンチャーはChevronTexcao がオペレーターを務め(57.1%),他にShell(28.6%)とExxonMobil(14.3%)が参加している。2008年の供給開始を目指しており,当初のLNG生産能力は5百万t/年を予定している。2003年8月に北米西岸向けLNG供給に関するMOUとLOU(Letter of Understanding)を締結している。ChevronTexacoにLNGを供給するMOUは2百万t/年で,ShellにLNGを供給するLOUは数量が明らかにされていない。北米の他に中国,韓国,日本への供給を目指している。2003年9月にはLNGの液化・出荷基地を建設するBarrow島利用に関する基本承認(in-principle approval)を西オーストラリア州政府から得た。 いずれも最終的な契約ではないが,北米向けのLNG供給が確保できていることや液化・出荷基地建設のための土地利用について州政府の認可が下りたことによりプロジェクトがすでに動き出していることから,今回CNOOCと権益譲渡について交渉を開始したことがプロジェクトに与える影響はそれ程大きなものではない。また中国側の受け入れ規模も少量にとどまる可能性もある。中国の輸入LNG受け入れプロジェクトはすでに広東,福建で先行しており,供給者も選定され,当座の必要量は確保されている。一方,現段階ではLNGの利用は始まっておらず,中国の輸入LNGの需要が中国側の想定通り伸びるのか疑問が残る(表2参照)。 しかしLNGプロジェクトは顧客の確保が多くなる程プロジェクトが安定することは事実である。北米に続き中国への供給が可能となれば,Gorgonプロジェクト実現の追い風となるだろう。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - ヵ\2:2015年の中国東岸地域天然ガス需給予測> 構成比率5% 比率7.5% 比率10% 比率14% 天然ガス需要(億m3) 「西気東輸」(億m3) 海洋ガス田(億m3) LNG輸入(億m3) LNG輸入(万t) 発電燃料に占める天然ガスの構成比率別 出所:LNGニュースNo.019 312 160 40 112 820 350160401501,100 372160401721,260 403160402031,480 企画調査部作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 -
地域1 アジア
国1 中国
地域2 大洋州
国2 オーストラリア
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国大洋州,オーストラリア
2003/10/08 竹原 美佳
Global Disclaimer(免責事項)

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