ページ番号1003142 更新日 平成30年2月16日

ロシア:Total と Rosneft が Vankor フィールドの共同開発合意へ

レポート属性
レポートID 1003142
作成日 2003-10-22 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発企業
著者
著者直接入力 古川 純也
年度 2003
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2003/10/22> <企画調査部:古川純也> ロシア:TotalとRosneftがVankorフィールドの共同開発合意へ (2003 IF9/26-10/2,10/17-23,FSU Oil & Gas Monitor9/24,Reuters9/22,RPI8月号, The Russian Energy10/6他) 東シベリアVankor においてTotalとRosneftが共同開発に向けて最終交渉中。黒海沖合い,カザフ領カスピ海沖合など,旧ソ連地域における両社の共同プロジェクト案件が相次いでいる。 TotalとRosneftがVankorフィールドの共同開発にまもなく合意する模様である。両社は黒海沖合探鉱JVの設立を発表している。またカザフ領カスピ海沖合でもTotalが権益を取得したことから,Rosneftと共同で開発を行うことが決定するなど旧ソ連域内で両社の共同事業が相次いでいる。 1)Total とRosneftがVankor共同開発合意へ TotalはKrasnoyarsk地方北西部に位置するVankorフィールドの共同開発についてRosneftと合意間近であることを明らかにした。Rosneftと50-50のJV設立について年内に合意の見通しとも報じられている(Prime-Tass9/7)。 (Vankorフィールドの権益を巡っては、かつてRD/Shellが参入を目指したが,撤退している。最近は権益取得間近と言われていたTotal(参考:動向2002/5/8「TotalFinaElfが東シベリアVankor参入に向けて最終交渉」参照) に対し,Rosneftが猛烈に巻き返しており、両社の対立がささやかれていた。しかしRosneft としても膨大な投資への外資導入は避けられず、両社は共同開発に向けて協議を行っていると伝えられていた。 また,このRosneftの積極的なコミットの過程で,関連会社を通じて権益を有していたYukosとの間で係争に発展しており,この争いが最近の一連のYukosに対する当局の攻撃(主要株主グループの有力者逮捕、Yukos関連施設への家宅捜査等)の原因のひとつ(国営会社Rosneftが画策した?)との見方もされていた。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - ankorは周辺に原油輸送インフラがなく、現在はKara海のDickson港まで740kmのパイプラインを建設する案が有力視されている。隣接するNorth Vankor(Taimyr自治管区)など周辺に有望なフィールドがあり、パイプラインが敷設された場合には一体開発が期待される。 推定可採埋蔵量原油9億bbl,天然ガス80bcm 鉱区面積1485平方km, 原油比重0.83-0.85g/cm3,硫黄分0.08-0.11% 1988年に発見,2000年1月にPS承認 オペレーター Yeniseineftegaz(Anglo Siberian Oil Co.(英国)が59%を保有するJV) Vankorフィールド位置図> <Vankorフィールド概要> < (各種資料より作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - レo緯> JV会社Yeniseineftegazは1993年に入札でVankorのライセンスを取得した。同JVの最大株主Anglo Siberian Oil Co.(JVの59%を保有、以下ASOCと略)は1995年頃からRD/Shellと資産売却の交渉(JVの44%)を行っていたが、1998年のルーブル危機の影響により、合意に至らなかった。その後Totalが関心を示し、2002年にはJVの52%買収で合意間近と言われていたが、2003年4月、Rosneft が突然ASOCを敵対的買収により乗っ取ったため(ASOCの株式98%を取得)、ASOCとの取引の有効性を巡って、Total とRosneftの対立が伝えられていた。 一方、Yukosは東シベリアへの進出を目指し、East Siberian Oil Co.(VSNK)を買収した際、VSNKが複数の子会社を通じて保有しているYeniseineftegazの37%を保有するに至った。Yukosとしては意図せずしてVankor の権益を有することになったが、東シベリア進出という同社の戦略の中で輸送インフラが未整備であるVankor開発の優先度は低かった。しかし、2003年にRosneftがVSNK参加の複数の会社からYeniseineftegazの35%を取得したため、その経緯を知らされなかったYukosは不法な取引であるとしてRosneftを訴えた。 Khodrokovsky社長は、裁判は長期化が予想され、プロジェクトに比較して有益ではないとの判断から、Vankorから撤退する可能性をほのめかしている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - (各種資料より作成) 2)TotalとRosneftが黒海沖合を共同探鉱(Totalプレスリリース10/7,IF10/7,PN10/7) TotalとRosneftが黒海沖合Tuapse鉱区の共同探鉱のため,50-50のJVを設立することに合意した。この共同事業は2002年4月に基本合意され,1年以上検討が続けられてきた。2003年8月にRosneft がTuapse鉱区のライセンスを取得しており,両社が今回設立するJV会社Tuapseneftegazに譲渡される。同鉱区は12000平方キロメートル,水深500~2000mで,フェーズⅠでは,2D震探,2D震探を行う。 (本格的な探鉱が行われていない黒海沖合では,探鉱リスクが高いと考えられている。深海開発の拡大を目指すとするTotalは2002年にYukosと黒海の開発に合意したが,作業は進展していなかった(参考:動向2002/1/31「YukosとTotalが黒海沖合で共同探鉱」)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - <Vankor権益を巡る関係図> i3)カザフスタン領カスピ海沖合KurmangazyにTotalが参入(Nefte Compass10/16,IF10/17-23) (参考:動向2002/2/26「LukoilがKazmunaigazとカスピ海共同開発に関するMOU締結」,動向2002/7/31「カザフ領カスピ海Kurmangazy鉱区はRosneftが鉱区取得」) カザフスタン領カスピ海沖合のKurmangazy鉱区にTotalが参入する。Kurmangazy鉱区はカザフスタンとロシアの境界線上に位置し,両国が50-50のシェアで開発を行うことに合意している。ロシア側はRosneft50%(うち25%はロシア国営石油会社Zarubezhneftが譲渡を受ける権利を有するとされている),カザフスタン側はKazmunaigaz(KMG)25%,そして今回指名入札によりTotalが25%を取得する。 Totalはロシアとカザフスタンが共同開発に合意した当初から参入の可能性が高いといわれてきたが,現在カザフスタン側パートナーとしてKMGと最終交渉中であるとTotal側,KMG側がコメントしている。KMGのKhasanov General Directorは KIOGE2003において,Kurmangazyの推定可採埋蔵量は65~73億bbl(9~10億t),予想投資総額は100億ドルと発言している。 また、ロシア側も外資にファームアウトを行う可能性があり、TotalがRosneftより権益を取得する可能性も考えられる(EurasiaGroup ”Kazakh Weekly”10/20-27)。 <Kurmangazy鉱区位置図> Tsentralnoye (出典/Rusenergy社” The Russian Energy”) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 -
地域1 旧ソ連
国1 ロシア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ロシア
2003/10/22 古川 純也
Global Disclaimer(免責事項)

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