ページ番号1003161 更新日 平成30年2月16日

中国:Sinochem の国外事業展開 ~ E&P 事業への進出~

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レポートID 1003161
作成日 2003-11-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発企業
著者 竹原 美佳
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年度 2003
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2003/11/20> <企画調査部:竹原 美佳> 中国:Sinochemの国外事業展開 ~E&P事業への進出~ (OGP11/15,E&W11/11他) 2003年10月にタイPTTとMOUを締結したSinochemは元国営の石油トレーディング企業。1998年の石油業界再編以降,CNPC,Sinopec同様石油の探鉱開発,生産,精製まで一貫操業を行う会社を目指している。タイとの提携により同社のE&Pや精製事業拡充にはずみがつくと思われる。 .Sinochem,タイPTTとMOUを締結 12003年10月に開かれたAPECの際,タイのタクシン首相,中国の胡錦涛国家主席同席の下,タイの国営石油会社PTTと中国のSinochemは石油関連プロジェクトに関する包括的な協力協定に調印した。協力範囲はタイ及び中国における石油・天然ガス資源の探鉱開発から精製,輸送,貿易,販売までを含む幅広い分野で,両者は委員会を設置し,協力事業について検討する。現在具体的なプロジェクトとしてSinochemは①マレー半島横断(マラッカ海峡迂回)石油PL建設プロジェクトへの協力,②Thai Oil等精製企業への資本参加(株式37%の取得),③タイ~中国・雲南間石油製品PLの建設並びに同社がタイで精製した製品の販売等を検討している。 2.Sinochemの国外E&P事業進出の背景 中国の石油企業としてあまり聞き覚えの無いSinochemという企業は,元々国営の石油トレーディング企業である。2002年の石油輸出入におけるシェアは原油・製品輸入の4分の1,原油輸出の約40%を占め,利益の約25%は石油取引部門が寄与している。1998年の石油業界再編を契機にCNPC,Sinopecによる石油取引量が増大したこと,更にWTO加盟により2002年以降私営企業が石油取引に参入し,競争がより厳しくなった同社はCNPC,Sinopec同様石油の探鉱開発,生産,精製まで一貫操業を行う会社を目指している(図1参照)。2003年11月,社名を中国石油進出口(輸出入)公司から中国中化集団公司(Sinochem Corp.)に変更(略称はSinochemのまま)したこともそれを体現している。 E&P事業や精製事業について,同社は国内で資産や設備を保有しておらず,参入の余地も殆ど残されていないので,主に国外の油ガス田買収や製油所への資本参加等により参入を図る計画である。 国外E&P事業については,2000年に海外油ガス田の探鉱開発を行う「中化石油勘探開発有限公司」を設立し,2002年には2億500万米ドルでノルウェーの油田サービス会社Petroleum Geo-Serviceの子Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - ?ミAtlantis社を買収し,オマーン,UAE,チュニジア等の油ガス権益を取得した。上流事業のノウハウの不足はCNPCから曽興球(Zeng Xingqiu)氏(JNOCが中国タリム盆地で実施した地質構造調査における中国側カウンターパート)等のベテランを引き抜くことやSinopecと共同で事業を行うことで対処している。現在は南米エクアドルで権益(ConocoPhillipsが保有するBlock16の権益14%)取得を目指している。 また,華東から華南にかけ8ヶ所の石油貯蔵施設(25万t級バースの埠頭,158万m3のタンクヤード)を保有しており,このうち浙江省舟山(Zhoushan)は国家戦略備蓄基地に決定し,同社が運営・管理を行うふなやま模様。 製油所については,大連西大西洋石油化工公司に27.5%の出資を行っている。同製油所は海外原油の処理を目的に仏Total,Sinopec(1998年の改革でCNPCに委譲)等との共同出資で1996年に建設された同製油所はロシアからの輸入原油やSinochemが国外で権益を取得した輸入原油を処理するため,処理能力を現在の16万b/dから20万b/dに拡充する計画である。また,香港企業と海南島に処理能力8万b/d程度の製油所建設を計画している。 〔表1:Sinochem他中国国有石油会社の企業規模(2002年)〕 2006年 輸入割当制廃止 . 2002年~ 輸入割当制段階的に撤廃(年15%) 4社以外の私営輸入業者に 輸入割当を許可 CNPC・Sinopecの取引増加図1:中国における石油取引体制の変遷〕 1998年 石油業界再編 2001年 WTO 加盟 〔Sinochemの独占から4社体制に mheconiS iOanihC l(CNPC系Sinochem30%出資) cepinU(Sinopec系,Sinochem30%出資) gnornehZiahuhZ (Sinopec広東・茂名向け中東原油処理)- 2 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 単位:百万米ドル CNPC Sinopec Sinochem 売上高 純利益 総資産 自己資本 職員数(上場会社) CNPC及びSinopecの数値は上場会社PetroChina,Sinopec Corp.のもの 40,969 1,701 44,383 17,652 約40万人 29,449 5,652 58,211 38,154 約42万人 18,761 101 5,119 1,341 約2万人
地域1 アジア
国1 中国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国
2003/11/20 竹原 美佳
Global Disclaimer(免責事項)

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