ページ番号1003164 更新日 平成30年2月16日

カナダ:ConocoPhillips 、オイルサンド Surmont プロジェクトの開発を決定

レポート属性
レポートID 1003164
作成日 2003-11-26 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発非在来型
著者
著者直接入力 佐々木 育子
年度 2003
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ <更新日:2003/11/26> <企画調査部:佐々木 育子> カナダ:ConocoPhillips,オイルサンドSurmontプロジェクトの開発を決定 (ConocoPhillips プレスリリース、アルバータ州エネルギー公益事業委員会、CAPP他) 1.メジャーによる初のSAGD法*1大規模オイルサンドプロジェクト商業化 2.大手企業は長期安定的なグローバルポートフォリオ形成のため、非在来型石油開発を積極化 アルバータ州アサバスカのオイルサンドSurmontプロジェクトを進めるConocoPhillipsは、投資総額11億ドルの同プロジェクト開発移行を決定した。同社は2004年初に建設に着手し、2006年にはビチューメンの生産を開始する。その後、生産能力を徐々に拡張して、2012年には100千b/dを生産する。既に2003年5月にアルバータ州エネルギー・公益事業委員会よりプロジェクトの承認を受けており、パートナーにTotalの参加が決定している。Surmontは、カナダベース以外の企業による初のオイルサンドプロジェクトであり、SAGD法を用いる大規模プロジェクトとしてもEnCanaのFoster Creek*2プロジェクトに次ぐ2番目のプロジェクトとなる。 <Surmontオイルサンド開発プロジェクト概要> <アルバータ州 オイルサンド鉱床> 権益保有者 (比率%) ConocoPhillips(43.5%) Total(43.5%) Devon(13%) 位置 埋蔵量 生産量 投資額 アルバータ州FortMcMurray南東60km 可採可能量50-100億bbl 当初 10億カナダドル 1 SAGD(Steam-assisted gravity drainage)法 :オイルサンドからビチューメンを回収するプロセスの一つ。通常は水平坑井2坑が並行して敷かれ、上位の坑井から流動性を高めるためにスチームを圧入し、下位の坑井から回収する。 * Foster Creekプロジェクトは2001年にSAGD法による*2 商業生産を開始し、2002年の生産量は20千b/d。2004年には30千b/d、2007年には100千b/dに拡張する計画(EnCana)。 出所:アルバータ州エネルギー公益事業委員会オイルサンドの開発・生産は、従来、露天掘りがGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - 蝸ャであり、その担い手も既存プレーヤーである3企業(Suncor、Syncrude、Imperial)に限られてきた。しかし、2003年初にShell/ChevronTexacoによるAthabasacaプロジェクト(露天掘り)が生産を開始、またEnCanaが小規模ながらSAGD技術を用いた坑内回収法により商業プロジェクトを開始するなど、2003年11月現在までに商業生産に移行している9プロジェクトのうち、4プロジェクトが坑内回収法となっている。今後、商業化に移行するプロジェクトのほとんどは回収率の高いSAGD法によるプロジェクトになる見通3 坑内回収法(Thermal型)にはImperialがアルバータ州Cold Lake地域で1980年代より生産を行うCSS(Cyclic Steam Stimulation) 法という在来技術がある。CSSは垂直坑井から蒸気圧入とオイルサンドの回収を交互に行う回収法であるが、新技術であるSAGD法は回収率が高く(一部には70%)、CSSの適用は拡大する見込みはない。 * カナダオイルサンドの生産量は、現在800千b/dを超えており、CAPP(カナダ石油生産者協会)は2003年中に1百万b/dに達すると見ている。現在計画されているプロジェクトを合算すると、オイルサンドの生産見通しは、2015年に3百万b/dに達するが、各予測機関ともに、おおむね2010年に1.2-1.8百万b/d、2015年に2-2.5百万b/d程度の生産量を予測している。また、露天掘りの各プロジェクトは生産量・埋蔵量ともに坑内回収法プロジェクトの規模を大きく上回るが、今後は坑内回収法プロジェクトが次々に生産を開始して、ビチューメンの生産比率が増大し、現在7割以上を占める露天掘りによる合成しである*3。 原油の生産量は、全体の5割程度に減少すると見られる。 <オイルサンド生産推移> 出所:CAPP ConocoPhillips、Totalはいずれもベネズエラオリノコ重質油開発プロジェクトを手がけており、そこで培われた技術や経験を初参入のオイルサンド事業で活用する。両社ともに米州大陸における非在来型資源の開発を上流コア事業の一つとして展開する戦略であり、グローバルポートフォリオの中で財務条件Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - ェ良好で長期的な安定生産基盤となり得るこれらオイルサンド開発のポジション確保は、重要な要素となっている。ConocoPhillipsは米国最大の下流事業者であり、ビチューメン開発のボトルネックである重質油対応の精製能力確保の面で優位性を発揮できると説明している。また、カナダへ初参入となるTotalにとっては、本件は中東・アフリカなど不安定地域の投資リスクをバランスさせるための重要な北米投資となる。 BPを除くほとんどの上位民間企業はオイルサンド開発に参入しており、ConocoPhillips、Total同様にグローバルポートフォリオの中でオイルサンド開発資産を低リスクの安定投資先として位置付けている。オイルサンド開発には数々のボトルネックが存在するものの(海外石油ガス動向「http://sains01/intra3/files/北米/カナダ/030120%20オイルサンドAthabasca.doc」参照)、メジャー等の投資意欲、技術向上、連邦及びアルバータ政府の全面的な支援により、今日までのところ、その増大基調に変化はないと見ることができる。 <2006年までのオイルサンド生産プロジェクト> *生産量、計画能力は単位:千b/d プロジェクト 企業 生産開始生産量 計画能力 露天掘り Suncor Syncrude Aurora Millennium Athabasca 坑内回収 Primrose/Wolf Lake Cold Lake Foster Creek Mackay River Christina Lake Joslyn Firebag Surmont 出所:各種情報をとりまとめ Suncor Syncrude Syncrude Suncor Shell Imperial Imperial EnCana Petro Canada EnCana Deer Creek EnergySuncor ConocoPhiilps 1967 1978 2000 2001 2003 1983 1985 2001 2002 2004 2004 2005 2006 11522515540120203010303525 560 410 525 120 180 100 30 70 160 140 100 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 -
地域1 北米
国1 カナダ
地域2
国2
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地域5
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地域6
国6
地域7
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地域8
国8
地域9
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地域10
国10
国・地域 北米,カナダ
2003/11/26 佐々木 育子
Global Disclaimer(免責事項)

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