ページ番号1003610 更新日 平成30年2月16日

インド:ONGC が東海岸沖合深海で大規模ガス田を発見、東海岸沖合ガス田の供給力に死角はあるか?

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レポートID 1003610
作成日 2007-01-23 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2006
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/1/23 石油・天然ガス調査グループ:坂本茂樹 インド: ONGCが東海岸沖合深海で大規模ガス田を発見、東海岸沖合ガス田の供給力に死角はあるか? (Platts、IOD、IndianPetro、コンサルタント情報) インド国有石油会社ONGCは、2006年12月末に東海岸沖合大水深域で大規模ガス田を発見したことを明らかにした。同地域はリライアンス(ディルバイ・ガス田)、GSPC(グジャラート州石油公社、Deen Dayalガス田)などのガス田発見が続き、インドで最も注目を浴びる探鉱地域である。 ディルバイ・ガス田は2008年半ばの生産開始を目指して第1フェーズの開発作業が開始された。しかしDeen Dayalガス田は詳細データが公表されておらず、埋蔵量は判明していない。ONGCの発見を含めた3社は、それぞれの鉱区で意欲的に大規模なガス埋蔵量を推定しているが、ガス田評価作業は完了していない。従って、大規模発見と言われるものの、まだ埋蔵量が確定しておらずガス供給力は未知である。 また、リライアンスが建設中の東西横断ガス・パイプラインの輸送能力には限界があり、3社の生産ガスすべてをインド北西部の主要消費地域に輸送することはできない。輸送能力が将来の供給ネックになる可能性もある。 相次ぐ国産ガス田の発見によって、これらのガス田の生産が開始されると、ガス輸入ニーズが大きく減少するのは必至である。パイプライン・ガス輸入は国際政治上の制約が大きいため、2015年以前に実現する可能性は無いものと見られる。LNGは国産ガスを補完する役割を担っていくが、必要輸入量はこれから判明する国産ガスの供給力および輸送能力によって大きく影響を受けるものと考えられる。 . 東海岸沖合で相次ぐ大規模ガス田発見 (1) ONGCによる大規模ガス田発見 1ONGCは、2006年12月末、東海岸沖合KG-DWN-98/2鉱区内の試掘井UD-1にて大規模ガス田を発見したことを明らかにした。本鉱区は、既に大規模ガス田群が発見されているリライアンスのKG-DWN-98/3鉱区(D6鉱区)の西側に隣接する。ONGCは2006年9月中旬に試掘井UD-1の掘削を開始し、12月初旬にガス層を発見した(ガス層ネットペイ28m)。試掘井UD-1の位置は、海岸から約150km、水深2,860mの超深海域にある。ONGCは石油天然ガス省の担当部局DGH(Directorate General of Hydrocarbons)にガス発見の詳細を報告済であり、DGHの承認後に正式発表を行う予定となっている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - ュ見ガス田の詳細評価作業はこれから実施されるが、ONGCは現時点の情報から埋蔵量を21Tcfと見ており、2012年から50MMcm/d(=1,770MMcfd)のガス生産が可能となると表明している。 ライセンス(KG-DWN-98/2鉱区)のパートナーおよび権益は、次の通りである。 保有権益90% 〃 10% ONGC(Oil & Natural Gas Corp)(オペレーター) Cairn Energy Plc 1 東海岸沖合で発見されたガス田群(各種情報からJOGMEC作成) 図 (2) 相次ぐガス田発見 今回ONGCの試掘井UD-1によるガス田発見が伝えられた東海岸沖合クリシュナ・ゴダバリ堆積盆地Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - ヘ、この数年来次のように油ガス田の発見が相次ぎ、インドで最も脚光を浴びている探鉱地域である。 油ガス田 鉱区 KG-DWN-98/3 KG-OSN-2001/3 KG-DWN-98/3 発見時期 ディルバイ 2002年4月 Deen Dayal 2005年6月 D6-MA-1 2006年6月 上記のリライアンス(KG-DWN-98/3)、GSPC(KG-OSN-2001/3)の鉱区、さらに今般新規発見が明らかになったONGC鉱区(KG-DWN-98/2)では、試掘および評価作業が活発に実施されており、掘削リグが不足している。インド石油天然ガス省は、リグ不足に対処するため、企業(ONGC、リライアンス、GSPC)にリグ使用の調整および共有化を呼びかけている。 埋蔵量 ガス 11 Tcf(第1フェーズ) ガス 20 Tcf 原油+ガス オペレーター リライアンス GSPC リライアンス このような探鉱活動の活況から、地元エネルギー業界は東海岸沖合を「インドの北海」と呼んでいる。 3) 近隣の深海鉱区探鉱への影響 ONGCの試掘井UD-1の成功は、深海域の発見としてはリライアンスKG-DWN-98/3鉱区に続くも (のである。東海岸沖合における現時点の作業は、既発見ガス田の評価作業が中心であるが、今後は周辺の深海鉱区における探鉱活動がさらに活発化するものと考えられる。 2002年リライアンスのディルバイ・ガス田発見により、東海岸沖合深海の注目度が増し、周辺の深海鉱区取得活動が活発化した。2006年探鉱鉱区入札ラウンド(NELP-Ⅵ)においては、公開された全55鉱区の中に24の深海鉱区(水深400m以深)が含まれ、半数近くを占めた。深海鉱区の落札者は、豪州企業のサントスが取得した2鉱区を除き、その他のすべてがインド企業であった(ONGC12鉱区、リライアンス7鉱区)。 2. 東海岸沖合のガス田開発に係わる不安要因 ディルバイ・ガス田開発計画は政府の承認を受けて順調に進展しているが、東海岸沖合一帯が果たして一大ガス供給地域になるかどうかを結論づけるのはまだ早計である。次のような未確定要因が考えられる。 (1) ガス埋蔵量 すべての発見ガス田はまだ評価作業を実施中であり、埋蔵量が確定していない。先行するディルバイ・ガス田は11Tcfの埋蔵量が確認され(開発第1フェーズ対象のディルバイ-1および3)、事業者は鉱区全体の埋蔵量は35~50Tcfに達する可能性があるものと見ている。確かにディルバイ・ガス田はGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - 000年以降に発見された世界最大規模のガス田であり、同鉱区内において2006年6月に原油など液分の発見もあったことから良好な採算性が期待されている。しかし、ガス埋蔵量が果たして35~50Tcfに達するかどうかは現時点では未知である。 GSPCが2005年6月に発見したDeen Dayalガス田は、発見以来一貫してガス埋蔵量が20Tcfと言われているが、未だに詳細データが公表されていない。有力な国際石油企業が同ガス田開発事業参加に意欲を示していることから、ある程有望な事業であろうと推察できるが、埋蔵量が20Tcfに達するのかまたはそれ以下に留まるのか、未詳である。 2006年12月末に明らかにされたONGCの大規模ガス田発見は、まだ試掘井掘削とテストが完了していない段階であり、情報の感度はさらに粗い。 (2) オペレーター能力(深海のガス田開発、ガス供給事業) 3社の発見のうち、リライアンスおよびONGCのガス田はいずれも深海域にある。しかし、リライアンス、ONGCともに深海における油ガス田開発経験が無い。 リライアンスは以前からディルバイ・ガス田開発に際して外国企業を招じ入れる意向であり、シェブロン、BP、BGなど有力石油企業との接触が伝えられていた。しかし2007年1月下旬リライアンス役員から、新たな外資パートナーを招じ入れること無しにガス田開発を遂行する旨の発言があった。リライアンスは1950年代に起業された後、短期間でインド最大の財閥に成長した新進気鋭の企業グループであり、その実行力には定評がある。しかし深海のガス田開発、パイプライン敷設と操業、ガス供給事業など、初めて行う事業をすべて単独で計画どおりに実施できるのかどうか定かではない。リライアンスのガス販売戦略は、これまでガス消費の無かったインド東部、南部、中部における新たなガス需要喚起を含む大胆な構想であるが、同社はガス供給事業の経験がないために、ガス事業の経験のある国有ガス公社GAILおよびIOC(Indian Oil)等と共同事業を行うことを模索している。 2006年12月に東海岸沖合超深海域でガス田を発見したONGCも深海の油ガス田開発の経験がない。2006年探鉱鉱区応札の審査に際して石油天然ガス省内部では、ONGC の探鉱実績が芳しくないため深海鉱区を付与する資格がない、と見なす意見が多数であったと伝えられている。ONGCは、深海の石油開発技術を持つブラジル国営ペトロブラス、イタリアのENI、ノルウェーのノルスクハイドロ、さらに英国のBPや英BGグループに対して、同社ガス田開発事業への出資を打診していると言われる。ONGCもリライアンス同様にガス供給事業の経験がないために、ガス供給を開始する際にはGAIL、IOC等との共同事業を検討するものと見られる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - SPCが2005年6月に発見したDeen Dayalガス田は水深50~300mの浅海域にあるが、高温高圧で評価作業が難航しており、同社は技術力を持つパートナーを求めて2006年7月に鉱区権益30%に対する国際入札を実施した。欧米の有力企業を中心に10社がこれに応札し、4社(BG、BP、シェブロン、ENI)がショート・リストに残っており、2007年1~2月に最終入札が実施される予定と伝えられている。 このように、東海岸沖合でガス発見を果たした3社ともにガス供給事業および深海域の油ガス田開発の経験が無く、単独でガス事業を実施するには不安が残る。3社はガス供給事業の経験がある国内販売企業との連携を模索しており、GSPC、ONGCはガス田開発に係わる技術力を持つ欧米の石油企業をパートナーに求めている。しかしながら、パートナー選びが順調に進展する保証はなく、初めての開発作業実施に際しては様々な困難が予想されるため、事業遅延の可能性も考えられる。 (3) ガス輸送能力の問題(ガス・パイプライン) 現時点でガス田開発計画が承認されているのはリライアンスのディルバイ・ガス田のみである。同社は2006年にガス・パイプライン建設を中国企業に発注して、既に2006年11月にパイプライン建設作業を開始した。建設中のパイプラインは、東海岸の起点カキナダから西海岸への東西横断幹線パイプライン(距離1,385km、口径48インチ、推定輸送能力3,000~4,500MMcfd)、さらにカキナダから南北2方向(西ベンガル州コルカタ、タミールナドゥ州チェンナイ)に伸びる支線であり、完成予定時期は2008年半ばである。リライアンスは、第1フェーズ80MMcmd(=2,800MMcfd)のガス生産量を、次の様に地域別に分けて輸送する計画である: 40MMcmd: 北西部向け(グジャラート、マハラシュトラ、アンドラプラデシュ各州、最大消費地域) 20MMcmd: 南部向け(タミールナドゥ、カルナータカ各州) 20MMcmd: 東部向け(西ベンガル州) パイプラインは中国企業の安価な人件費と資材を使って敷設され、デカン高原の地形は穏やかで建設上の困難が少ないことから、パイプライン・タリフは$0.7~0.8/MMBtu程度と伝えられており、リーズナブルな金額と考えられる。 しかしながら同パイプラインには33%の第三者アクセス権が定められる模様であり(インドの法定第三者アクセス権比率は25%)、リライアンス自身が使用できる輸送能力は67%である(=2,000~3,000 MMcf/d)。ディルバイ・ガス田の第1フェーズ開発計画生産量の北西部主要消費地向け輸送には問題なく、第三者生産によるガスの輸送もある程度可能である。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - 齦禔AGSPCのDeen Dayalガス田はまだ開発計画が明らかになっておらずガス生産レート等は未詳であるが(ディルバイと同様に2008年に生産開始予定と言われる)、仮に政府見通しの50MMcm/d(1,700MMcfd)を生産するのであれば、リライアンスが建設する東西横断パイプラインの輸送能力では不十分となる可能性がある。 またONGC鉱区深海域のガス発見は2006年末に第一報が報じられたばかりであって、開発計画は未定である(ONGCは2012年の生産開始希望と伝えられている)。仮にONGCの発見ガス田が開発に足る十分な埋蔵量を持つことが判明した場合、将来の課題としてガス需要の喚起とともに輸送問題が発生する。ガス供給事業に際しては、資源量とともに輸送問題が重要な要素である。 インドのガス輸送事業は、本来ガス公社GAILの事業範疇であったが、インド政府はGAIL以外の事業者もパイプライン建設に参入することを認めて、リライアンスが初めて参入した。今後、東海岸沖合ガス田の供給力が増大した場合、ガス主要消費地域である北西部への輸送能力が課題となる。具体的にはリライアンスのパイプライン輸送能力の増強、パイプライン新設等となろうが、現時点では未定である。 2 インドのガス関係設備(パイプライン、LNG受け入れ基地)(各種情報からJOGMEC作成) 図Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 - 3. インドのガス輸入への影響 これまで述べたように、東海岸沖合のガス田発見により、将来同地域のガス供給力が相当規模に拡大する可能性がある。国産ガスと輸入ガス(パイプライン・ガスおよびLNG)を比較すると、少なくとも輸送距離に関しては国産ガスが価格優位性を持つため、国産ガスの供給力拡大は直ちにガス必要輸入量を減らす効果をもたらす。インドでは以前、LNG輸入基地建設計画が目白押しであったが、国内ガス田の新規発見とともにLNG輸入計画は次々と消えていった。今回の新規ガス田発見も、ガス輸入計画に対して次のような影響をももたらしつつある。 (1) パイプライン・ガス輸入計画への影響 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 - インドは下記3件のパイプライン・ガス輸入計画を持ち、それぞれ政府レベルで鋭意交渉中である。 ・ ミャンマー・ルート(ミャンマーShweガス田からインド北東諸州経由で西ベンガル州へ) ・ イラン・ルート (IPIパイプライン、Iran ? Pakistan?India) ・ トルクメニスタン・ルート(TAPIパイプライン、Turkmenistan?Afghanistan?Pakistan?India) いずれの案件も複雑な国際政治問題が絡み、さらにガス売買価格が未合意であることから、事業伸展の目処が立っていない。今や、国内東海岸沖合ガス田の供給力が大きく拡大する可能性が高くなったため、国際問題が複雑に絡んで交渉を進めにくいパイプライン・ガス輸入のニーズは大きく後退した。長期的なガス供給源確保の観点から交渉は継続されようが、パイプライン・ガス輸入が2015年以前に実現する可能性は非常に低くなったものと考えられる。 2) LNG輸入計画の見通し ガス調達コストは一般に国産ガスが輸入LNGを下回ると見られるため、2008年以降東海岸沖合大規模ガス田のガス供給が開始されると、まずは国産ガスが市場に投入され、輸入LNGが需給を補うことになるものと考えられる。 2005年以降、東海岸沖合のガス田発見が続いたことから、以前計画されていたインド南部のエノール(タミール・ナドゥ州、IOCが計画)、マンガロール(カルナータカ州、ONGCが計画)等のLNG基地建設計画は次々と中止になった。 現在のLNG輸入事業者は国有石油系Petronet(IOC, ONGC, Bahrat Oil , GAIL等が出資、ダヘ (ジ基地を操業)と、シェル・トタールのグループ(ハジラ基地を操業)である。今後は、ダヘジ、ハジラ両基地(ともにグジャラート州)の拡張に加えて、PetronetのKochi基地(ケララ州)およびRatnagiri社のダボール基地(マハラシュトラ州)の新規操業が計画されている。2010~15年のLNG需要は800~1,000万トン/年程度と見られるため、LNG受け入れ設備能力は既存設備に加えて、ほぼ完成しているダボール基地分で十分と考えられる(Dahej 500+Hazira 250+Dabhol 500=合計1,250万トン/年)。 ただし、2006年夏期に見られたような季節要因によるLNG需要の急増、さらに地域毎のガス需要に係わる特殊性が考えられる。東海岸沖合ガス田の供給力に関しては、リライアンスのパイプラインを補完する輸送手段が未定であるため、インド北西部の主要ガス消費地に対する供給が不十分となる局面も考えられる。このような短期的、および特定地域におけるガス需要増大に対して、LNGスポット・カーゴで対応するニーズが発生し得る。 政府は包括的なガス需給を検討するものの、国内ガス生産とLNG輸入を具体的に調整するわけでGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 8 - ヘなく、LNG輸入事業者が自らの事業戦略の観点から独自にLNG輸入を進めようとしている。PetronetはカタールRasGasに対して自社株式の10%譲渡を提案するなど同社との関係を深めることで、LNG長期契約の更新および増量を図ろうとしている。Petronetはさらに、豪州ゴーゴン事業からのLNG購入交渉が伝えられている(、購入先はエクソンモービル、納入は南部のKochi基地向け?)。また、産業の集積したグジャラート州に多くのガス需要家を持つGSPCは、州内に独自のLNG受け入れ基地を建設する計画を表明している。 2010~15年にかけて、輸入LNGが国産ガスに比して価格競争力を持ち、LNG需要が大きく増加することは考えにくい。PetronetやGSPCが表明するLNG長期契約の増量や受け入れ基地新設は、2015年頃までは不要となる可能性が高いものと考えられる。彼らの行動には、多分にLNG事業者としてのアッピールを狙う目的が垣間見える。 海岸沖合で相次ぐガス田発見によって、これらの国産ガス生産が開始される2008年以降のLNG 東需給が大きく影響を受けることは間違いない。ただし、その供給力(埋蔵量規模)と輸送能力はまだ未確定であるためLNG輸入への影響度合いは未知数であり、ガス需給の進展によっては大きな差異が生じ得る。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 9 -
地域1 アジア
国1 インド
地域2
国2
地域3
国3
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国5
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国6
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国7
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国8
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国9
地域10
国10
国・地域 アジア,インド
2007/01/23 坂本 茂樹
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