ページ番号1003627 更新日 平成30年3月5日

ペルー:ペルー LNG がいよいよ始動

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レポートID 1003627
作成日 2007-03-16 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者 舩木 弥和子
著者直接入力
年度 2006
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ ペルー:ペルーLNGがいよいよ始動 更新日:2007/3/16 石油・天然ガス調査グループ:舩木 弥和子 (PN、IOD、BNAなど) ・ ペルーLNGはシカゴ・ブリッジ&アイアンとLNG液化プラント等の設計・資材調達・建設契約を締結した。Camiseaガス田の発見から約20年を経過し、紆余曲折を経たものの、南米初のLNG液化プラントが実現することになった。 ・ LNG供給先についてはメキシコ、チリが最有力と見られているが、アジア、北米への供給も検討されており、アジア・太平洋LNG市場にも影響を与える可能性がある。 (1)ペルーLNG、設計・資材調達・建設契約締結 2006年1月、ペルーLNGは、米国のエンジニアリング企業シカゴ・ブリッジ&アイアン(Chicago Bridge & Iron : CB&I)とペルーLNGプラントの設計・資材調達・建設(EPC)契約を締結した。 ペルーLNGはHunt Oil(50%)、韓国のSK(30%)、Repsol YPF(20%)からなるコンソーシアムで、リマの南169kmに位置するIca県のPampa Melchoritaに、生産規模445万t/年のLNG液化プラントを建設する。今回の契約により、CB&Iがガス処理施設、LNG液化プラント、LNG貯蔵タンク2基、積み出し施設、発電施設などを建設する。完成予定は2010年5月で、完成すれば中南米初のLNG液化プラントが実現することとなる。ペルーLNGは2010年中頃にはLNG輸出を開始したいとしている。今回の契約額は15億ドル超、総事業費は38億ドルと伝えられている。 ペルーLNGに供給されるガスは、ペルー南東部Cuzco県のアマゾンのジャングルに位置するCamiseaガス田で生産される。同ガス田の天然ガス埋蔵量は13Tcf(兆立方フィート)、コンデンセートの埋蔵量は6億バレルとされる。 同ガス田は1980年代半ばにShell等により発見されたものの、環境問題を理由とした資金調達難や環境破壊による罰金の支払い、パイプライン敷設作業に対するゲリラ組織の襲撃など、約20年間にわたり様々な困難に遭遇し、思うように開発が進められない状況が続いていた。しかし、Block88のSan Martinガス田とCashiriariガス田の開発が行われ、2004年8月にようやく首都リマ等への供給が開始された。 生産された天然ガスとコンデンセートはBlock88にあるMalvinasのプラントで天然ガスとNGL(天然ガ Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - 2)Camiseaガス田開発状況 (図1:ペルーLNG関連地図 ス液)に分離される。天然ガスはリマまで全長714kmのパイプラインで輸送され、民生、商業、産業、発電用に利用されている。NGLは太平洋岸Pisco近郊のParacasの分留プラントまで全長540kmのパイプラインで輸送され、LPG、ナフサ、軽油などに加工され、一部輸出も行われている。 2006年には、Pluspetrol がペルー政府に、Block88に隣接するBlock56のPagoreniガス田を最大で8億ドルをかけて開発、天然ガス6億cf/dを生産し、Block88で生産されるガスと合わせてペルーLNGにGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - 沂汲キる計画を提出、政府がこれを承認した。 現在、ペルー南部に石油化学プラント等を建設し、Camiseaガス田で生産された天然ガスを農業用・工業用に利用することも計画されている。この計画の一部として、すでに、Suezが5億ドルを投じてCamiseaガス田から太平洋岸のIloもしくはMataraniにパイプラインを敷設し、Petrobrasが8億ドルを投じてこのパイプラインで輸送されるガスを利用する肥料プラントを建設する予定となっている。これらパイプラインやプラントの建設開始は2008年の予定となっている。 なお、ペルー政府は、国内でのガス利用とLNG輸出を促進するため、Camiseaガス田の埋蔵量を増やしたいと考え、Block88、56周辺のBlock57、58の探鉱・開発を推進する方針を示している。 Camiseaプロジェクトの開発・生産を行う上流部門の構成は、オペレーターのPluspetrolとHunt Oilが各々36%、韓国のSKが18%、Tecpetrolが10%、パイプライン敷設を含む下流部門(輸送・配給)の権益は、オペレーターのTechnitが23.4%、PluspetrolとHunt Oil が各々22.2%、SKとSonatrachが各々11.1%、Tractbelが8%、Grana y Monteroが2%となっている。 (3)Camiseaガス田開発、ペルーLNGの問題点 Camiseaガス田のプロジェクトは、稼働開始から2006年3月までのわずか2年たらずの間にパイプラインの破裂事故を5回も引き起こし、周辺の環境に大きな影響を与えた。米国の環境コンサルタントE-Tech Internationalの調査によれば、天然ガス及びNGLパイプラインのパイプのうち約半分は、エクアドルやブラジルのプロジェクトで使用されていたものであり、腐食したパイプも利用されていた。E-Tech Internationalはさらに事故が発生する可能性があるとしていたが、2006年3月以降はパイプラインの事故は起こっていない。パイプラインを敷設したのはアルゼンチンのTechint社である。 一方、Hunt Oilは、CB&Iと設計・資材調達・建設(EPC)契約を締結したのと同時期に、イエメンLNGプロジェクトの17.22%をCNOOCに6億ドルで売却するための交渉を開始した。その後、大きな進展は見られないようであるが、Hunt OilはイエメンLNGの権益売却資金をペルーLNGに充てる計画であったと伝えられている。また、ペルーLNGは、米州開発銀行(Inter-American Development Bank : IDB)から融資を受ける計画であるが、地元紙には「米州開発銀行の融資の承認が遅れ、他の金融機関からの資金調達を検討中」との報道もなされている。Hunt Oilはこの報道については否定しているものの、資金面で苦慮している様子が伺える。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - i4)LNG供給先 ペルーLNGで生産される全てのLNGは、Repsol YPFが独占的に販売することとなっている。しかし、Repsol YPFが、供給先の最有力候補として考えているメキシコManzanillo基地については入札延期による建設、供給開始の遅れが懸念されており、その結果もあくまでも入札次第とされている。一方、ペルーと日本や韓国等東アジアとの距離は、中東と東アジアとの距離と大差ない。Repsol YPFも、中南米(特にメキシコ、チリ)に輸出することを中心に考えているが、アジア、北米等への供給も検討しているとしており、現時点では、メキシコ、チリへの供給が最有力と見られているが、ペルーLNGがアジア・太平洋LNG市場にも影響を与える可能性が考えられ、今後の動向が注目される。 以下にメキシコとチリ、それぞれの天然ガスの需給、LNG輸入計画等についてまとめた。 メキシコの天然ガス需要は、発電用を中心に2013年まで年5.8%の割合で増加する見込みとなっている。一方、国内生産量は、年2.5%の伸びにとどまる見通しで、現在も、米国から輸入を行っているが、LNG輸入は必須と考えられている。2004年のエネルギー計画では、大西洋岸のAltamira基地と太平洋岸のCosta Azul基地にプライオリティがおかれることとなり、Altamira基地については2006年9月に商業運転が開始され、Costa Azul基地に関しては現在建設中で、2007年2月時点で全体の65%が完成したとのことである。 メキシコ政府が、Altamira、Costa Azulに続いて、実現を目指しているのがManzanillo基地である。同基地は2011年に稼働開始の予定で、受入能力は約380万t/年とされている。ペルーLNGも、同基地をLNG供給先の最有力候補と考えている模様である。しかし、同基地については、2007年1月初めに、入札予定者からの質問が多いとの理由から、LNG受入基地建設の入札を3月26日から6月27日に、LNG供給の入札を1月16日から3月26日に延期することが発表されており、建設、供給開始の遅れが懸念される。また、入札に興味を示している企業も多く、入札を実施するCFE(メキシコ電力公社)幹部も、特定国を優遇することはなく、入札の結果により供給源を決定するとしている。 Lazaro Cardenas基地については、2003年にペルーLNGとの間で供給量270万t/年、供給期間18年間のLNG供給に関するMOUを締結したが、2004年にメキシコ政府が同基地の土地使用許可を当時はペルーLNGコンソーシアムに加わっていなかったRepsol YPFに与えたため、立ち消えになったという経緯がある。その後、Lazaro Cardenas基地に比べManzanillo基地の方がGuadalajaraへ近いことなどから、CFEがManzanillo基地実現に力を入れており、Lazaro Cardenas基地については進展が見られない。Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - メキシコ ①スだし、Manzanillo基地の入札でペルーLNGが敗れた場合、CFEの思惑には反するものの、Repsol YPFがLazaro Cardenas基地の実現を目指す可能性があると見る向きもある。 チリの一次エネルギー消費量に占める天然ガスの割合は、2003年にはわずか4%であったが、2005年には11%を占めており、増加傾向にある。しかし、チリは2005年の天然ガス消費量76億m3のうち、65億m3を輸入しており、輸入依存度は86%と高くなっている。そして、その全量がアルゼンチンからの輸入となっている。このようにチリは天然ガスについてはアルゼンチンに大きく依存しているが、2004年よりアルゼンチンが天然ガスの生産不足を理由にチリへの供給を制限し、チリ経済は大きな打撃を受けた。その結果、チリ政府は、供給源の多様化を図るべく、LNG輸入を本格的に検討することとなった。現Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - 図2:メキシコの主要LNG受入基地 チリ ②ン、以下2件のLNG受入基地プロジェクトが計画、進行中である。 Quintero チリ石油公社ENAP、発電事業者ENDESA、ガス配給会社Metrogasは、サンチャゴの北西、RegionVに位置する QuinteroにLNG受入基地を建設する計画である。受入能力は当初150万t/年でその後拡張が計画されており、建設費は3~5億ドルが見込まれている。建設開始は2007年で、桟橋、貯蔵タンク、気化設備、主要パイプラインまでのパイプライン等の建設が含まれる。稼動開始は2009年上半期の予定であるが、2008年末までに一部稼働を開始したいとしている。しかし、稼動開始は2009年の第4四半期になると見る向きもある。 2006年2月には、同LNG受入基地の供給落札者がBGに決定、BGがLNG受入基地の建設及びLNG供給について独占的に交渉を行うこととなり、2007年3月には、BG(40%)と上記3社(各20%)により、LNG受入基地の建設と操業を実施するGNL Quintero社を設立している。 BGによる落札に際しては、LNGの輸入価格や供給源に関する詳細は明らかにされなかった。以前、チリ政府は、価格に関して4~5ドル/MMBtuを希望していると伝えられていたが、BGは他の応札者に比べて、良い条件を提示したと見られている。供給源に関しては、トリニダード・トバゴ、エジプト、赤道ギニア、ナイジェリア等BGの保有するLNGポートフォリオから供給されるとの見方が有力である。BGブランドのLNGとして、供給源を特定せずに供給される可能性もある。また、BGはアジア太平洋LNG市場で、新規にLNG購入契約を締結し、それを供給する可能性も考えられる。 Mejillones Suez EnergyとGas Atacamaは、アントファガスタ近郊のMejillonesにLNG受入基地を建設することで合意し、2006年11月にMOUを締結した。Suez Enargyによると、現在、鉱山エネルギー省に提出しているSING(チリ北部ガス・電力供給計画、総投資額7億ドル)の一環として、3~3.5億ドルを投じて気化設備、発電施設、貯蔵タンクなどを建設する予定で、2008年末から稼働を開始したいとしている。当初の受け入れ能力は130~160 t/年を計画している。供給源についてはイエメン、トリニダード・トバゴを検討していると伝えられているが、ペルーLNGからは最も近いLNG受入基地となり、供給を受ける可能性も否定できない。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 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地域1 中南米
国1 ペルー
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,ペルー
2007/03/16 舩木 弥和子
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