ページ番号1003631 更新日 平成30年2月16日

米国:エネルギー安全保障戦略

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レポートID 1003631
作成日 2007-03-23 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者
著者直接入力 久保田 浩
年度 2006
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/03/23 ヒューストン事務所:久保田 浩 米国: エネルギー安全保障戦略 (Platts、Upstream、Houston Chronicle他) 1月のブッシュ大統領一般教書演説におけるエネルギー政策の発表、2月にはエネルギー省によるエタノールの備蓄可能性について言及、そして、3月にはブッシュ大統領の南米諸国歴訪があるなど、米国のエネルギー政策は、大きな進展はないものの、着実に、少しずつであるが、将来の米国エネルギー安全保障を見据えた具体的な目標に向けて進展しつつある。 本稿では、米国が最近力を入れている石油資源からのガソリン利用を抑制しつつ、戦略石油備蓄を拡大する動きから、米国のエネルギー安全保障戦略について考察する。 1月のブッシュ大統領の一般教書演説におけるエネルギー政策のうち、将来の石油資源の獲得・開発と大きく関係する政策ポイントは、ガソリン燃料の大幅削減と戦略石油備蓄(SPR: Strategic Petroleum Reserve)の拡大である。そしてこれらの背景にあるコア政策は、エネルギー安全保障の観点から「海外からの石油依存の脱却」である。これらの石油資源からのガソリン利用を抑制しつつ、SPRを拡大するという政策は、石油資源獲得という戦略から必要なエネルギー資源の獲得・維持という戦略に、シフトしているとも考えられる。これは、近年の石油価格高騰や資源ナショナリズムの影響で、産油国における政策変更や産油国との政治関係次第では、将来にわたって米国のエネルギー需要をまかなえる十分な石油資源を獲得することは困難であるとの判断からであろう。 他方、地球温暖化対策に係るブッシュ政権に対するプレッシャーもある。カルフォルニア、アリゾナ、オレゴン、ワシントン、ニューメキシコ州の西部5州が、独自の温室効果ガス排出抑制策立案で2月に合意するなど、地方自治レベルからブッシュ政権に対抗する動きが実現しつつある。政権内でもNASA(航空宇宙局)のハンセン・ゴッダード宇宙研究所長も新規の石炭発電所稼動の停止を訴え、御膝下・テキサス州でもTXU(テキサス州最大の電力会社)が11ヶ所の建設予定だった石炭火力発電所を3ヶ所に減らすと発表するなど、米国内部からのCO2排出削減・地球温暖化防止に向けた動きも、石油資源を中心としたエネルギー利用増大にブレーキをかけている。 このような背景を踏まえ、現在の米国政府のエネルギー政策を概観し、米国のエネルギー安全保障戦略について考察する。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - P.戦略石油備蓄(SPR: Strategic Petroleum Reserve)拡大の概要 (1)SPR拡大計画 1月の一般教書演説では、海外からの石油依存の脱却を求めて、新たな石油資源の開発・獲得には言及されなかった。SPRの倍増目標が、唯一、石油資源の確保に直結するエネルギー政策であった。当初、2005年8月のエネルギー政策法(Energy Policy Act of 2005)において、SPRの備蓄量を7億bblから10億bblへ拡大することが決まっていたが、本年の一般教書演説では、これらを変更し、現在の7億bblから15億bblまで倍増する計画となっている。2027年までの20年かけてこの目標を実現する予定である。輸入原油換算で55日分に相当する備蓄を97日まで引き上げられると既存SPR施設の拡大 ①している。 既に計画されている現在のSPR拡大と今回、発表された内容を整理すると次のようになる(表)。米国南部のテキサス州及びルイジアナ州に位置する既存の4つのサイトでは、現在のSPRの貯蔵能力は約700百万bblであり、その内訳は、Bryan Moundが232百万bbl、Big Hillが170百万bbl (以上テキサス州)、West Hackberryが222百万bbl、Bayou Choctawが76百万bbl(以上ルイジアナ州)となっている。 既存施設の拡大計画内容は、Bryan Moundが+22百万bbl(サイト余剰施設を利用。合計254百万bbl)、Big Hillは施設拡張により+80百万bbl(合計250百万bbl)、West Hackberryが+20百万bbl(うち5百万bblはサイト余剰施設、15百万bblは施設拡張、合計242百万bbl)、Bayou Choctawは施設拡張して+20百万bbl(合計96百万bbl)の予定である。 表:SPR拡大計画(2005年計画、2007年計画) 既存SPRサイト (05年計画) 新規SPRサイト 合 サイト名 Bryan Mound Big Hill West Hackberry Bayou Choctaw Richon(05年計画) 新規サイト(07年計画) 計 (単位:百万bbl) 現在23217022276- - 700拡大計画合計 2542225080242209620160160約500約500約800 約1,500備考 余剰施設を利用 施設拡大 5:余剰施設、15:施設拡大 施設拡大 サイト新設10(×16岩塩ドーム)場所未定、東西海岸可能性大 05年計画1,000、07年計画1,500 (出所:各種報道、米国エネルギー省) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - A新設SPR施設 これらに加え、シェイジ・エネルギー省・石油備蓄担当次官補によると(於:1月末 Petrostocks 2007シンポジウム)、新たにミシシッピ州のRichonにSPRの新しい備蓄サイトを建設する予定である(図)。その規模は、160百万bbl(10百万bbl×16岩塩ドーム)を予定している。これまでSPR施設がテキサス州やルイジアナ州に集中しており、ハリケーンによる同時被害を避ける必要性が指摘されてきた。2月に行われたボドマン・エネルギー長官の会見では、今回、隣接するミシシッピ州の新施設をメキシコ湾から離れた場所を建設候補地として検討もしたが、緊急時において、新施設をより早いタイミングで、より効率的・効果的に運営するため、ルイジアナ州の既存の2つのサイト(West Hackberry、Bayou Choctaw)とパイプライン接続が必要だった背景を明らかにした。 他方、1月に発表された10億bbl から15億bblまでの追加拡大計画分は、具体的な場所は未定であるが、ボドマン・エネルギー長官によると、残りの約500百万bblは備蓄施設の新設を予定している。 新設予定SPRサイト既存SPRサイトメキシコ湾 (出所:米国エネルギー省) 図:2005年計画によるSPRサイト位置 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - i2)エネルギー安全保障上のSPRの位置づけ 現時点では、残りの約500百万bbl(新設備蓄基地)の具体的な場所は決定されていないが、エネルギー安全保障の観点から、現在メキシコ湾岸に集中しているため、西海岸及び東海岸が候補に上がっている。米国政府も、備蓄基地の増強で、西海岸や東海岸への供給体制を整えることが可能になるとしている。2月のボドマン長官の記者会見によれば、「6番目の備蓄基地」という表現をしているが、既存の備蓄基地においても一つの施設で500百万bblの規模はない。テロ対策等、運営上の安全からも一つの備蓄基地に集中することを避けるため、2つ以上の備蓄基地を建設する可能性も否定できないであろう。また、米政府は、具体的な候補地として、次の3つの条件を満たす場所を検討中である。 ① 原油と製品の双方を備蓄できる場所 ② メキシコ湾岸以外 ③ 民間石油施設がある地域 2005年8月のエネルギー政策法(Energy Policy Act of 2005)におけるSPRの備蓄量7億bblから10億bblへの拡大計画が検討中の中、本年1月に発表された15億bblへの追加拡大の背景には、この数年の間に国際的にエネルギー安全保障を揺るがす出来事があった。 一つは、エネルギー政策法が制定した直後に米国南東部を襲った2005年8月のハリケーン・カトリーナ、9月のリタである。カトリーナについては、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)加盟国と協調して各国石油備蓄の緊急放出も行った。SPRでは現在は原油で岩塩ドームといわれる地下基地に貯蔵されているが、2005年のハリケーンでは、メキシコ湾岸の製油所及びパイプラインが停止したため、SPRの放出が限定的であった。国家備蓄においても製品で貯蔵し、需要地により近い場所にすべきとの議論が噴出した。もう一つは、ロシア、南米等における資源を国家管理化するいわゆる資源ナショナリズムの影響である。特に米国にとっては、反米主義を貫くチャベス大統領が率いるベネズエラに輸入原油の13%(130万bbl/日)も依存していることは、米国エネルギー安全保障上の一つのボトルネックであろう。この他、メキシコ湾岸に備蓄拠点が偏った現体制は、テロ対策上の問題が大きいとの判断もある。 新たに建設される500百万bblのSPR新基地を東海岸や西海岸へ建設することのメリットとしては、現在のメキシコ湾岸だけのSPR体制を補完し、これまで以上に、緊急時等輸入制限時における効果的活用、長期にわたる石油資源途絶への対応、安全保障、石油取引市場の維持、米国政府が自由に行える緊急放出、海外紛争等による石油資源供給途絶の際の米国内における安定的な石油資源価値の維持等が期待できるであろう。 - 4 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 {年1月の一般教書演説では、2017年までの10年間でガソリン消費を20%減らすという目標が掲げられた(現在の米国内ガソリン需要は約1,000万bbl/日)。対外的にはCO2排出削減・地球温暖化対策という位置づけが大きいが、石油資源からのエネルギー利用減少により、海外からの石油依存脱却政策とも一致する。ガソリン消費を20%減少させる具体的な骨子は、エタノール混合燃料の拡大と自動車等の燃費向上規制の強化である。ここでは、エタノール混合燃料の拡大政策について言及する。 .エタノール政策にみるエネルギー戦略 2ブッシュ大統領の1月一般教書演説から1ヶ月後の2月に、ボドマン・エネルギー長官が、ガソリン代替燃料の増産方針を打ち出したエタノールを、戦略備蓄の対象に加える検討に入ったことを明らかにした。これも、海外からの石油依存脱却の一環で、特に、中南米や中東産油国への依存度を引き下げ、エネルギー安全保障を強化するためである。 エタノールの具体的な備蓄量や施設概要については、未だ決定されていないが、今後のエタノール備蓄政策について注視していくことが重要である。 (2)南米歴訪に見る米国エネルギー戦略 3月上旬に、ブッシュ米大統領は、ベネズエラ、エクアドル及びボリビアなどのいわゆる反米左派を唱える国とは一線を画すように、ブラジル、ウルグアイ、コロンビア、グアテマラ、メキシコを訪問した。米国の裏庭と呼ばれる中南米において、親米・穏健国の指導者と会談し、この地域での米国の影響力維持が目的であった。 エネルギー安全保障の観点から見ると、今回の南米訪問は、エタノール外交とも言われるように、米国は、特にブラジルとは代替燃料エタノールの技術開発で合意するなど、中南米でのエタノール燃料の生産や消費を拡大させることで、世界第3位の産油国ベネズエラの影響力をそぐことも狙いであった。一方、ブッシュ大統領の南米歴訪の期間に、ちょうど日本を訪問していたモラレス・ボリビア大統領が、チャベス・ベネズエラ大統領が創設を模索している天然ガスのカルテル組織(石油輸出国機構(OPEC)の天然ガス南米版)の構想を支持する記者発表を行った。また、チャベス大統領も、ブッシュ大統領の中南米訪問に対抗して、アルゼンチン、ボリビア、ニカラグアを訪問し、米国やブラジルのバイオ燃料の生産拡大方針について、大地で作った人類や動物の食料を、自動車の燃料に換えるものであると強く批判している。既に、南米における影響力拡大、主導権争いは始まっているようである。 - 5 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 1)エタノール備蓄 (。回のブラジルとの間での合意内容で、米国のエネルギー安全保障戦略として注目すべきことは、エタノールを国際的に取引しやすくするための共通の基準作りを打ち出したことである。エタノールの品質・成分に統一基準を設けて国際基準を設けることで普及促進につなげるというものである。米国とブラジルのエタノール生産量は、2006年現在で米国39.5%、ブラジル32.7%(日本アルコール産業統計)であり、全世界生産量の7割を超える。自国の石油資源を背景に、中南米で影響力を強めるベネズエラ、中東諸国やロシアなどを念頭に、エタノール代替燃料は、現在は代替エネルギー開発という位置づけであるが、今回のエタノール国際標準化等の安定確保策は、将来これらの取り組みが順調に進み、エタノール代替燃料が石油資源と同等の依存度になるか、または、石油依存から脱却した際には、一躍米国は現在の産油国と同等のアドバンテーエタノール備蓄政策に加え、このような1月の演説方針(2017年時点で、再生可能燃料や代替可能燃料の普及目標を350億ガロンまで引き上げ、ガソリンの使用を2割削減する方針)との相乗効果は、30年後、50年後という長期間で見れば、単に、普及によるエタノール・コスト削減効果に止まらず、石油を資源とするガソリンが大幅に減少する可能性は高い。問題点は、トウモロコシなどの植物資源からのエタノール生産は、農作物の高騰を招く可能性があることであるが、農業廃棄物などからのエタノール生産の検討も始まっている。コスト削減に向けた技術開発も順調に行われているようである。 米国のエタノール政策は、ブラジルとの協力を得ることで南米における影響力を拡大させるだけでなく、国際基準化により、世界におけるエタノール生産のシェア拡大を飛躍的に増大させる可能性もある。そして、米国が目指す究極の目標は、「海外からの石油依存脱却」という政策が、「米国エネルギー需要における石油依存脱却」という可能性を秘めた戦略であろう。 1月のブッシュ大統領による一般教書演説に対する評価として、報道では、今年の政策は目新しいものがないなどと批判されることも多かったが、視点を変えれば、大きなインパクトのある政策はなくとも、手段を選ばず、どんなに小さな可能性でも追求するという具体的な政策とも考えられる。 エタノールなどの石油資源の代替資源獲得政策は、現時点で、実現可能性が高く、そして、最短で実現できるであろう具体的政策である。その根本となる背景には、やはり国内外のエネルギー不安事情に左右されない安定的なエネルギー確保、供給であろう。エネルギー大国が、小さな積み重ねにより、少しずつ、そして長期的には、エネルギーにおける石油資源依存からの脱却という大きく変わるための礎とも考えられなくもない。 - 6 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 .米国エネルギー政策の目指すもの 3ジを得ることに成り得る。 サして、エタノールの代替燃料の利用が今後増加していくとしても、当面は、エネルギー需要の大半を石油がまかなう時代が続くことは疑いの余地はないが、エタノールによる代替燃料がエネルギー利用の中で存在感を増すまでの間、短期・中期的には実用的・効果的に、中長期的には緊急時のバックアップとして、米国のエネルギー安全保障の一部を担うのが、SPRの拡大戦略であろう。 2月にヒューストンで行われたセミナーにおいて、ボドマン・エネルギー長官より、世界各国のエネルギーに携わる政府、国営石油会社、国際石油会社が目指すべき目標について講演の中で次のように言及した。 (1)既存(在来型)の石油・ガスエネルギーの供給多様化と生産量の拡大 (2)代替もしくは再生可能な資源の拡大により、エネルギー・ポートフォリオを多様化 (3)エネルギー効率の向上、エネルギー資源保全の促進 (4)エネルギー利用に係る汚染防止やCO2排出削減による環境への配慮 (5)世界のエネルギー供給体制の維持、より力強く、安全で、安定したエネルギー市場を確立するための多様なエネルギー供給体制の維持 今後、世界のエネルギー戦略において、米国が引き続き主要な役割を演じるためには、これらの目標は、米国エネルギー戦略のキーワードでもあると考えられる。これらの目標は、決して米国政府のみで実現できるものではない。国際石油会社も含む民間企業の活力も必要不可欠であり、これらの産業基盤があってこそ政府戦略を効果的に発揮することができる。ボドマン長官も、人類がエネルギーを将来も使い続けるためには、新技術開発のペースを維持することが重要であり、そして、民間資本の強大なパワーを活用すべきであるとも言及していた。 世界エネルギー戦略において、将来に亘り、米国が主要な役割を演じるためには、現在の需要サイド側にいる米国が、供給サイドにおいても主要な役割を演じることが究極の目標であろう。SPRの拡大戦略(エタノール備蓄含む)、エタノールの利用拡大戦略という具体的な行動は、それまでの過渡期における小さな一歩であっても、それが、30年後、50年後において、エネルギー大国・米国として存在しつづけるための必要十分条件なのかもしれない。我が国においても、燃える氷とも言われるメタンハイドレートが、紀伊半島東に広がる東部南海トラフに1.1兆?存在することが最近の調査で分かった。実用化までには、生産技術や生産コストの面で商用化には未だハードルが高いが、我が国が資源国となる可能性を目指して、我が国のエネルギー安全保障政策の一環として取り組み、実現することを切に願っている。ブラジルのエタノール開発は、政府のイニシアティブにより1970年台から始まり、30年以上もの月日を経て、世界で注目されるエネルギー資源になりつつある。我が国も、エネルギー政策の継続性という観点からは、米国、ブラジル両政府に学ぶべきところがある。 - 7 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 北米
国1 米国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 北米,米国
2007/03/23 久保田 浩
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