ページ番号1003637 更新日 平成30年2月16日

キューバ:外資による探鉱・開発が活発に、参入狙う米国企業

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レポートID 1003637
作成日 2007-04-13 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 舩木 弥和子
著者直接入力
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/4/13 石油・天然ガス調査グループ:舩木弥和子 キューバ:外資による探鉱・開発が活発に、参入狙う米国企業 (ヒューストン事務所、PN、IOD、BNA他) ・ キューバは、Cupetの資金力、技術力不足を補うため、1999年以降、沖合鉱区をPS契約による探鉱鉱区として公開してきた。うち16鉱区についてはPS契約が締結され、Sheritt International、Repsol YPFなどにより探鉱が行われている。 ・ 近年、Sinopec、ONGC Videshなど中国、インド勢がキューバでの探鉱に参加、また、ベネズエラも、PDVSAが原油供給に加え、キューバの上流、下流部門に進出し、キューバとの関係強化を図っている。 ・ このような外国企業の参加もあり、1984年には16,000b/dであったキューバの原油生産量は、2006年上半期には76,000b/dに増加した。 ・ 一方、経済制裁によりキューバでの探鉱・開発に参加できない米国企業は、中国、ベネズエラなどがキューバ国内で活動を行っていることに焦りの色を見せており、米国議会でも米国企業がキューバでの探鉱・開発に参加することを認める等の措置が検討されている。 ・ 病気療養中のカストロ国家評議会議長の去就次第では、USGSにより石油未発見埋蔵量46億bbl、天然ガス未発見埋蔵量9.8Tcfとされるフロリダ海峡のキューバ側の沖合海域への、米国企業の参入が一気に進むであろうとの見方もあり、今後の動向が注目される。 .フロリダ海峡沖合鉱区への外資参入状況 1米国とキューバは、1977年に、フロリダ海峡の中間線を境界に排他的経済水域(EEZ)を設定することで合意し、自国のEEZ内で探鉱・開発を行う権利を認めあっている。米国側では他の沖合海域と同様に探鉱・開発が禁止されてきたが、キューバ側では、現在、積極的に探鉱・開発が推進されつつある。 キューバは、国営石油会社Cubapetroleo(Cupet)の資金力、技術力不足を補うため、1999年にフロリダ海峡沖合の鉱区をPS契約による探鉱鉱区として公開し、2000年以降、Repsol YPF、Sheritt Internationalなどが鉱区を取得している。その結果、現在までに16鉱区について契約が締結され、探鉱作業が進められている。米国企業の参加はなく、カナダ企業以外はONGC Videsh、Petronasなど主に国営石油会社が興味を示している。さらに、最近ではベネズエラのPDVSAもCupetとジョイントベンチャーを組みキューバ国内で探鉱・開発を行うことで交渉中であるとの報道がなされている。また、PDVSA以外の企業とも8鉱区について、現在、PS契約締結に向けて交渉が行われているという。 2004年に米国地質調査所(USGS)が発表したところによれば、同海域の未発見埋蔵量は石油46億bbl、天然ガス9.8Tcf(随伴ガス8.6Tcf、非随伴ガス1.2Tcf)、コンデンセート9億bblが期待されていGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - 驕Bしかし、これまでの探鉱成果は、2004年にRepsolがノンコマーシャルの軽質油を発見したのみで、未知数とされている。 なお、現時点で公開されているキューバ沖合の鉱区は、ユカタン海峡の鉱区を含め、以下の通りである。 キューバ沖合鉱区図 キューバでは、現在、Sherritt InternationalおよびPebercanがCupetとジョイントベンチャーを組み、北部のMatanzas地域の10の油田で原油を生産している。1984年には16,000b/dであった原油生産量は、2006年上半期には76,000b/dに増加している。生産される原油は高硫黄重質油が主体となっていGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - .キューバの探鉱・開発、生産状況 2驕B 一方、キューバの石油需要は約20万b/dで、不足分はベネズエラ、メキシコなどから輸入している。特にベネズエラはキューバに対し約10万b/dを優遇価格で供給している。 キューバは、現在は石油輸入国であるものの、外国企業による探鉱・開発に加え、Cupetによる地震探鉱や掘削(中国のプラットフォームを利用)を活発にすることで、北西部沖合を中心に生産量を増加させる計画で、2011年には生産される原油の一部を輸出することも検討しているという。 なお、キューバの確認埋蔵量は原油が約7億5000万bbl、天然ガスが2.5Tcfとなっている。 キューバ沖合及び陸上での企業別の最近の鉱区取得、探鉱・開発状況は以下の通りである。 ・ Sheritt International (カナダ) 沖合のBlock North16、23、24、33や陸上並びに沿岸部の複数の鉱区で探鉱中。Yumuri、Puerto Escondido、Varadero油田で生産を行っているが、生産量は2004年第3四半期が2万b/d、2005年第3四半期が17,000b/dと減退している。 ・ Pebercan (カナダ) 陸上のBlock12、13、15で探鉱中。また、Block7ではSheritt InternationalとともにCanasi油田などの25坑でAPI比重18度の原油を生産している。生産量は2005年1~9月には約6,000b/dであったが、2006年には21,000b/dに増加している。その後、環境規制と操業上の問題で生産量は減少しており、2007年2月時点では19,500b/dとなっているが、掘削中のSanta Cruz104号井と201号井の2坑が完成すれば、生産量は再び増加する見通しである。なお、Pebercanは、2007年中に6,500万ドルを投じて、さらに7坑を掘削する計画である。 ・ Repsol‐YPF、ONGC Videsh、Norks Hydro 2000年にRepsol YPFが取得した沖合のBlock North 25~29、36の権益の30%ずつを、2005年にONGC Videsh とNorks Hydro が取得し、探鉱を行っている。 ・ ONGC Videsh ONGC VideshとCupetは、2006年、Block North34、35に関するPS契約を締結した。ONGC Videshが中南米でオペレーターを務めるのは初めてのこと。 ・ Sinopec Sinopecは2005年に陸上Block3についてPS契約を締結、現在、探鉱中。 ・ Petronas Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - ゚年、キューバは、カストロ国家評議会議長とチャベス大統領との個人的な親交を背景に、ベネズエラとの関係を緊密化させてきた。そして、このベネズエラとの関係強化が、好調なキューバ経済を支えているとも言われている。石油・天然ガスに関しては、上記の通り、PDVSAがキューバでの探鉱活動に参入することで交渉を行っている他、以下の通り、キューバは優遇価格で石油供給を受けたり、共同でキューバ国内の製油所改修を行うことを計画している。 ・ ベネズエラからキューバへの石油供給量は2005年初の53,000b/dから2006年は8~9万b/dに増加、現在は約10万b/dに達していると伝えられている。石油供給量増加に伴い、PDVSAはハバナに事務所を開設した。 ・ PDVSAとCupetは、Cupetが株式の51%、PDVSAが49%を所有するPDV‐Cupetを設立し、ハバナの南東250kmに位置するシエンフエゴス製油所の改修を行うことを計画している。同製油所は、1980年代に旧ソ連と共同で建設され、1991年に完成した。精製能力は65,000b/dであるが、ソ連崩壊後の混乱により操業が停止してしまった。PDVSAは第一段階として6,000万~1億ドルを投じて同製油所を再開、第2段階としてAPI比重34度の原油を精製するよう設計された同製油所をベネズエラで生産される重質の原油に合うように改修するとしている。総投資額は8~10億ドルを予定しているという。PDV‐Cupetは、石油精製だけでなく、石油製品の購入、備蓄、流通、キューバ内外での販売、輸送も行う計画である。PDV‐CupetはPDVSAと契約を締結し、ベネズエラからシエンフエゴス製Petronasは沖合のBlock North44、45、50、51についてPS契約を締結、探鉱中。 .ベネズエラとの関係 3米国はキューバに対して1962年以降、経済制裁を実施している。1996年には制裁強化法(ヘルムズ・バートン法)が成立し、経済制裁の対象が外国企業にまで拡大された。2000年には制裁を一部緩和し、食料品と医薬品については現金決済での輸出を認めるようになった。しかし、石油・ガスの探鉱・開発については米国企業は参入できない状況が続いている。一方、カナダや欧州などの企業の中には上記の通りキューバでの探鉱・開発に力を入れている企業があることから、米国石油会社は焦りの色を見せており、キューバに対する経済制裁を見直すよう求め、ロビー活動を活発化させている。特に、SinopecのPS契約締結や中国の技術やプラットフォームを利用しての掘削については、米国議会内でも、米国のGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - 油所へ石油の供給を受けることになっている。 .米国企業、議会の状況 4糟ケが奪われる可能性がある、中国には深海で掘削を行う十分な技術がないため環境汚染を引き起こすのではないかと、反発の声が高まっている。このような動きを受けて、2007年3月末には、共和党のラリー・クレイグ上院議員等が、米国企業がキューバでの探鉱・開発に参入できるようにする法案を、包括的エネルギー法案の一部として提出した。 2006年2月に、メキシコシティにおいて、米国企業がキューバのエネルギー部門に参入する可能性について話しあうための会合が開催された。米国側からはExxon Mobil、Valero Energyなどの石油会社やルイジアナ州政府代表などが、キューバ側からは閣僚やCupet総裁などが出席し、キューバ側は米国企業がキューバ国内で探鉱・開発を行うことを歓迎していること、米国企業の中にはキューバに非常に関心を抱いている企業があることが再確認された。しかし、この会合が開催された会場が米国資本のホテルであったことから、途中でキューバ代表団が米国財務省によりホテルから立ち去るよう命じられ、急遽、会場が変更になるというハプニングがあるなど、今後、両国が正常な関係を築いていくことは非常に難しいということも明らかになったと伝えられている。 5.終わりに キューバでは、2006年7月にカストロ国家評議会議長が腸の緊急手術のため入院し、同議長の持つ権限が、弟のラウル・カストロ国家評議会第一副議長他に暫定的に委譲される旨の発表が行われた。手術後半年経った2007年1月末からは、同議長はチャベス大統領のラジオ番組に電話で生出演したり、米国のエネルギー政策を批判する記事を執筆するなど、快方に向かっていることが強調され、4月末にも議長職へ復帰するとの情報もある。しかし、たとえ健康が回復したとしても80歳という高齢であることにかわりはなく、今後のカストロ議長の去就次第では、フロリダ海峡のキューバ側の沖合海域への米国企業の参入が一気に進むであろうと見る専門家もあり、動向が注目される。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 -
地域1 中南米
国1 キューバ
地域2 北米
国2 米国
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,キューバ北米,米国
2007/04/13 舩木 弥和子
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