ページ番号1003641 更新日 平成30年2月16日

中国:アジア石油消費国間で高まる協力の気運

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レポートID 1003641
作成日 2007-04-15 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 エネルギー一般
著者 竹原 美佳
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年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/4/15 石油・天然ガス調査グループ:竹原 美佳 中国:アジア石油消費国間で高まる協力の気運 (オイルデイリー3/29、E&W4/2他) ・ ここ数年、国外における入札や資産買収で激しい競合を繰り広げてきた中印韓の国営石油会社間で石油・天然ガス事業の提携が相次いでいる。 ・ インドや韓国政府は、提携の目的は、過度な競合による応札価格の競り上げを避けることであると表明しており、中国政府関係者からも、競合より協調を求める声があがっている。 ・ 提携の成果はさておき、消費国国営石油会社が協調する姿勢を見せることは、現在高騰している入札価格の沈静化に一定の作用を及ぼすだけではなく、産油国の資源ナショナリズムを沈静化させる有益な方法であると思われる。 .競合から協調へ向かう中印韓国営石油企業 1近年、中国・韓国・インドの国営石油企業は国外石油資産の入札に積極的に参加し、激しい競争を繰り広げていた。 表1 インド・中国、インド・韓国企業が競合した主な入札・資産買収事例(2004~2005年) 落札・合意時期 対象資産・鉱区 2005年2月 アンゴラ沖合 第18鉱区 取得企業 Sinopec/アンゴラSonangol 2005年8月 CNPC PetroKazakhstan (カナダ企業) 2005年10月 EnCana のエクアドルにおける石油およびパイプライン資産 CNPC/SinopecのJV(Andes Petroleum) 経緯 2004年4月、ONGCがShell(50%)の権益を購入することで一旦合意が成立した。しかしアンゴラ国営石油会社Sonangolが先買権を行使してShellの権益を購入し、2005年2月、Sinopecと設立した共同事業会社(Sinopec-Sonangol International)に権益を譲渡。中国政府の対アンゴラ投資条件がインドの提案を大きく上回っていたことが要因とされている。 ONGC、Sinopec、CNPCが応札、2005年8月、ONGC-Mittal連合が最高額32億ドルを提示。しかし、その後CNPCがONGCの提示額を上回る41.8億ドルを再提示し、8月22日、PetroKazakhstanと合意した。 EnCana はエクアドルの石油およびパイプライン資産を中国系ジョイントベンチャーAndes Petroleum に14.2億ドルで売却することに合意。ONGCも興味を示していたが、本案件は問題が多いとして結局断念した。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 006年3月 KNOC連合1ナイジェリア深海 OPL279・285 2005年8月、インドONGCは最高額のサインボーナスを提示したが、2番札の韓国KNOC連合に敗退。ONGCは異議を唱えたが、2006年3月、韓国連合の落札が決定。韓国政府がナイジェリアに対し、ガスパイプラインや発電所建設など60億ドルの投資をコミットしたことが要因とされている。 (出所)中国、インド:初の協調への試み、シリア石油資産の共同入札(JOGMEC資源情報2005年12月)に加筆 た、韓国は中国追従と見える、アフリカや中東産油国に対する、積極的なアプローチを展開し まている。 例えば、中国石化集団公司(SINOPEC)とアンゴラ国営Sonangolは2005年2月に石油の購入や探鉱開発事業、製油所建設における提携について覚書(MoU)を締結したが、韓国産業資源部とアンゴラ政府は、2006年10月に、韓国企業がアンゴラの油田開発事業に参加することをコミットした合意文書(MOU)に調印している。 中国政府は2006年11月にアフリカ47ヵ国の首脳を北京に招き、「第3回中国-アフリカ経済フォーラム」を開催したが、韓国は同月、アフリカ25ヵ国の首脳をソウルに招き、「第1回韓国・アフリカ協力フォーラム」を開催している。また、ノムヒョン大統領は2007年3月に中東産油国を歴訪している。 アジア国営石油企業のこのような動きに対し、欧米石油企業や政府機関から、落札価格を吊り上げ、産油国における投資環境を損なうといった批判があった。 しかし、最近、中国・韓国・インド政府ならびに国営石油会社に協調を模索する動きが見られる。 2007年3月に、中国国家発展改革委員会・能源(エネルギー)研究所の韓文科(Han Wenke)所長と面談した際、次のような発言があった。「中国政府は国外進出について認識を改めた。グローバル化の進展により、一国が単独で資源を獲得すれば済む世界ではなくなった。政府は周辺国との連携を強化し、資源国とは貿易だけでなく、外交・政治関係を向上させたいと考えており、企業も政府のこのような変化を受け、がむしゃらな国外進出から、相手国、ひいては世界全体とのバランスを考えるという方向に変化している。」 中国の政府系シンクタンク責任者のこのような発言を裏付けるかのように、2006年から2007年 1韓国KNOC、韓国電力公社(KEPCO)、大宇造船、POSCOの企業連合 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ノかけ、中国国有石油会社とインドや韓国の国営石油会社との石油・天然ガス事業における提携が.アジア国営石油会社間の石油・天然ガス事業における提携 2(1)中国CNPC/韓国KNOC 相次いだ。 2007年3月28日、中国石油天然気集団公司(CNPC)と韓国石油公社(KNOC)は、探鉱開発に係る提携について基本合意書(Preliminary agreement)に調印した。 CNPCとKNOCは、オイルサンドなど、非在来型石油開発ビジネスについて協力することで合意した。また、東南アジア、アフリカ、ロシアで権益を取得することについて交渉を行っている模様。両社は基本合意書締結に先駆け、ウズベキスタンのアラル海周辺鉱区2で共同探鉱事業を行っている。 韓国産業資源部(Mocie)は提携の理由について、“不必要な競争を避けるため”と説明している。中国と韓国の石油企業は、中国とインド、韓国とインドのように国外における資産買収や入札案件で直接火花を散らしたわけではないが、水面下において激しい競争が繰り広げられていた可能性がある。また、アフリカなど進出対象地域が重複しており、競合は避けられない状況にある。 2)中国CNOOC/韓国Kogas (2006年11月29日、中国海洋石油総公司(CNOOC)傅成玉総経理は、韓国ガス公社(Kogas)Lee Soo Hoo総裁とLNG事業、人材育成、天然ガス開発などの分野における協力について覚書に調印した。CNOOCとKogasはLNGの需要のピークが異なるので、相互に天然ガス(LNG)を融通することが可能である模様。 CNOOCはプレスリリースにおいて、中国のLNGリーディング企業であるCNOOCと世界最大のLNG輸入事業者であるKogasの提携は、北東アジアLNG市場にプラスの影響をもたらすとしている。 図1:CNOOCとKogasの調印式 22006年6月、ウズベキスタン陸上Ustyurt地域で、CNPC、露Lukoil、KNOC、マレーシアPetronas、ウズベキスタン国営UzbekneftegazとPS契約を締結 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 006年1月、中国とインドは包括的なエネルギー分野における協力協定に調印した。インドと中国の国有石油企業は、2004~2005年にかけて石油ガス資産の国際入札において、しばしば熾烈な争いを繰り広げていた。インドのアイヤル前石油相の働きかけにより、両国政府は2005年以降交渉を重ね、閣僚による協力協定調印と併せて、両国各石油ガス企業間で、上流の油ガス田探鉱・開発から中・下流の精製、輸送、販売および技術分野の協力に係わる協定が調印された。 インドと中国は、協定調印に先駆け、2005年12月にはCNPCとONGCが共同でシリアAl-Furat Petroleum Company(AFPC)のPetro-Canada権益17%を5.76億ドルで買収、協定調印後の2006年9月にはSinopecがONGCと共同でコロンビアのOmimex de Colombia株式50%を8億ドルで買収した。 しかし、提携後も、ロシアUdmurtneftやカナダNation Energyの買収などで、中国とインド企業が競合するケースは続いている。 表3:インド・中国企業が協調・競合した主な入札・資産買収事例(2006年~) .提携後の動き 3(1)協調と競合の併存 出所:CNOOC (3)中国CNPC/インドONGC 時期 対象資産・鉱区 2005年12月 シリア Al-Furat 取得企業 経緯 CNPCONGC /Petroleum Company(AFPC)のPetro-Canada 権益(17%) TNK-BP子会社 Sinopec/ロシ Sinopec/Reosneftの他、ONGC/露Itrera、ハ中印の協調体制推進派であるアイヤル石油天然ガス相(当時)の度重なる交渉が実を結び、2006年1月の政府・企業間協力覚書締結に先駆け、本入札への共同参加が実施された模様2006年6月 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 鴻VアUdmurtneft アRosneft SinopecONGC /CITIC/カザフスタンKazmunaigazンガリーMol/露ルスネフチなどが応札。Sinopecが40億ドルで落札、その後Rosneftに権益51%を譲渡 2006年1月の政府・企業間協力覚書締結後初の共同資産買収 中国CITICの他、印ONGC、米Chevron、露Lukoilが入札に参加。2006年12月、CITICが19億ドルで落札、その後Kazmunaigazに権益51%を譲渡 2006年9月 コロンビアOmimex de Colombia株式(50%) Energy 2006年12月 カナダ Nations た、ナイジェリアの2006年入札では、インドは中国とともにナイジェリアの製油所や発電所な まどへの投資をコミットし、優先参入権を得ている。ナイジェリアが2007年5月実施予定の入札についても、インド、中国、韓国企業に優先参入権を付与するのではないかと報じられている。 (2)提携の意義 提携の成果はさておき、アジア石油消費国政府間において、“不必要な競争を避ける”という共通認識が醸成され、提携を模索する動きが出た意義は大きい。このような動きは、現在高騰している入札価格の沈静化に一定の作用を及ぼすだけではなく、産油国の資源ナショナリズムに対抗する上で有益な手段考:日本のアジア石油消費国との石油・天然ガス事業における提携 参ではないかと思われる。 日本では、2006年4月にJOGMECがインドONGCの国外探鉱開発子会社ONGC Videshと石油・天然ガス分野における相互協力を目的とした基本協定書(MOU)に調印した。 また、中国との間では、2007年4月、温家宝首相や馬凱(Ma Kai)国家発展改革委員会主任(大臣)の訪日に伴い、日中エネルギー協力セミナーが開催され、新日本石油とCNPCが資源開発や新エネルギー分野における長期協力に関する覚書を締結、この他、両国のエネルギー企業やシンクタンクとの間で計6件のエネルギー協力について覚書が締結された。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 アジア
国1 中国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国
2007/04/15 竹原 美佳
Global Disclaimer(免責事項)

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