ページ番号1003643 更新日 平成30年2月16日

カンボジア: 高まる産油国への期待、領海未解決地域の資源開発への課題

レポート属性
レポートID 1003643
作成日 2007-04-17 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 90-^カンボジア: 高まる産油国への期待、領海未解決地域の資源開発への課題 (コンサルタント資料) 更新日:2007/4/17 石油・天然ガス調査グループ:坂本茂樹 カンボジアBlock AにおけるChevronの掘削作業が進められている。2004~05年にかけて既に原油発見があり、現在実施中の探鉱結果を待って、油田開発への移行が期待されている。原油生産が開始されると、カンボジアは産油国の仲間入りを果たす。 一方、カンボジア/タイの境界が接する海域は領海が定まっておらず、OCA(Overlapping Claims Area、両国領海主張が重なる地域) が設定されている。OCAは未探鉱であるが、タイの主要油ガス田地域と同じPattani堆積盆地にあるため、炭化水素賦存が確実視されている注目地域である。 カンボジアのBlock Aの探鉱進展とともにOCAへの注目度も高まっている。近隣海域には共同資源開発の成功例であるタイ/マレーシアJDAがあり、OCAも同様の方式を用いて共同資源開発に移行することが期待される。 . カンボジア設定鉱区における探鉱活動 (1) 国内鉱区の設定 カンボジアは1989年以降外資による探鉱活動が実施されてきたが、まだ石油・ガスの生産には至っていない。現在カンボジア沖合に設定されている探鉱鉱区の概要を、表1に示す。 表1 カンボジアの探鉱鉱区および権益保持者 1 備考 油ガス発見 掘削作業中 震探を計画 震探実施済 鉱区付与 2002年8月 2005年8月 2006年4月 2006年9月 パートナー Chevron (オペレーター) 三井石油開発 GS-Caltex PTTEP (オペレーター) SPC (シンガポール) Resourceful Petroleum(マレーシア) Cooper (撤退手続き中) 振戎 (中国、Zhen Rong) Medco (オペレーター) JHL International 権益シェア 55% 30% 15% 30% 30% 30% 10% 100% 90% 10% 鉱区名 Block A (A鉱区) lock B B Block D Block E 陸域にも鉱区が設定されているが、かつての内戦時の地雷に触れる恐れもあり、地上での探鉱活動は Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - ) Block A: Chevronが掘削キャンペーン実施中 Block Aは2002年8月にChevronをオペレーターとするコンソーシアムに付与された。Chevronはカンボジアで最も積極的に探鉱活動を行っている。Block Aは、ほぼその全域がカンボジア沖合領海では良好なポテンシャルが期待されるKhmer Trough(クメール舟状堆積盆地)にあり、カンボジアの今後の探鉱ポテンシャルを判断する材料として、その探鉱結果が注目されている。 (同鉱区では2004年10月~2005年1月に実施された試探掘井5坑の掘削キャンペーンにより、比較的小規模の4油田(Sirey Sambat, Sovann Phum, Pisnuka, Pimean Akas、油田間の距離15~50km)と1ガス田を発見している。埋蔵量規模は合計で1億バレル(原油換算)強と見られる。 コンソーシアムは、続けて2006年9月に試探掘井10坑の掘削キャンペーンを開始し、2007年2月時点で8坑の掘削を完了している。本坑井は秘密井1の扱いになっているため、掘削結果は明らかにされていない。カンボジア当局筋によると、今回の掘削キャンペーンの目標と言われる鉱区内全体で4~7億バレル(原油換算)の原油・ガス発見を裏付ける成果には到っていない様子である。しかし本鉱区がいずれ開発移行される可能性は高いものと見られる。 ほとんど実施されていないものと見られる。 1 オペレーターが、坑井掘削にかかわる情報の機密を守るためにあらゆる坑井記録(深度、フォーメーション、掘削レート、各種ログなど)を第三者に漏らさない坑井。Tight well, tight hole- 2 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1 カンボジアおよびOCA(タイとの領海主張が重なる地域)の設定鉱区 (3) その他鉱区の探鉱活動 Block BのオペレーターPTTEP(鉱区取得2005年)は、2007年4~6月期に3D地震探鉱、2008年に試掘井掘削を計画している。なお、同鉱区パートナーのCooperは2007年1月に他パートナーへの権益売却を決め(10%)、現在カンボジア当局の承認待ちである。 Block Dの振戎(鉱区取得2006年)は、2006年12月に3D地震探鉱データ取得を実施し、2007年末までに試掘井掘削開始を計画している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - D OCA(カンボジア・タイの領海主張が重なる地域)とその探鉱ポテンシャル (1) OCAの設定 カンボジアとタイの境界が接する地域一帯は、両国が主張する領海が重なっている(図1参照)。両国 2は、領海を定める中間線をどのように引くべきか、未だ合意していない。両国の領海主張が重なる海域は、タイの主要油ガス田が属するPattani堆積盆地の東側半分を構成する。Pattani堆積盆地の西側半分(タイ領海)はタイの主要油ガス田が密集するまさに銀座通りであり、OCAも同様に炭化水素賦存のポテンシャルが極めて高いものと見られている。 1997年にカンボジア・タイ両国が、領海主張の重複する地域をOCA(Overlapping Claims Area)として暫定的に石油条約を締結し、条約発効は領海問題解決後とした。 (2) タイ・カンボジア両国の鉱区設定 タイは1970年代にこのOCA該当地域に8鉱区を設定し、それぞれBG、BPおよびユノカル(現シェブロン)に鉱区を付与した。一方、カンボジアは1997年にOCAに4鉱区を設定して、シェル、BHPおよびコノコフィリップスに鉱区権益を付与した。両国が設定した鉱区およびオペレーターは次の通りである(図1参照)。 表2 OCAにおける設定鉱区およびオペレーター タイ側 カンボジア側 オペレーター 鉱区設定 鉱区設定 B5, B6 B7, B8, B9 B10, B11 B12 シェブロン BG シェブロン シェブロン OCA Area 1 OCA Area 2 OCA Area 3 OCA Area 4 オペレーター コノコフィリップス コノコフィリップス シェル BHP Billiton タイ/カンボジア両国は2001年に覚書を締結して、OCAの北緯11度以南をがJDA(Joint Development Area、共同開発地域)、北緯11度以北を”Area to be delimited”(境界要確定地域)とした。しかしそれ以降両国間で領海問題解決に繋がる具体的な進展はなく、OCA鉱区内で探鉱活動を開始できない状況が続いている。 こうした状況にも拘わらず、OCAに進出した石油企業は、同地域の地質ポテンシャルを高く評価しており、またOCA鉱区保有に際して費用が生じないために、将来探鉱活動が可能になる時を待って鉱区 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - ロ有を継続している。特にタイ油ガス田の主要な生産者であり、同地域の地質に豊富な知見を持つシェブロン(旧ユノカル)およびBGのOCAに対する前向きな姿勢に、同地域の探鉱ポテンシャルに対する期待が伺える。 . カンボジアの石油上流事業進展の見通し (1) 石油生産への期待 石油生産に最も近い案件は、既に石油が発見され、評価作業が続けられているChevronのBlock A 3である。現在実施中の掘削作業の結果はまだ明らかになっていないものの、開発に移行する可能性が高いものと見られる。 Block B, D, Eは、2006~07年に地震探鉱を実施し、その後に試掘井を掘削する計画である。 2) 生産物処分の見通し(ガス発見の場合) ( タイのシャム湾油ガス田群を見ると、南部に向かうにつれてガス田比率が高くなる。タイ油ガス田群と同じPattani堆積盆地にあるOCAも同様の地質傾向があるものと推定される。 ガス発見の場合、カンボジアにはガス・パイプライン、ガス火力発電所などのガス関連施設がないために、短期間でガス需要を創出することはできない。一方、タイはシャム湾の国産ガスを発電所など国内市場向けに輸送するパイプライン・システムができあがっているため、仮にOCAでガスが発見された場合は、隣接するタイ領海内のガス・パイプラインに繋ぎこんでタイに販売することが可能である。 タイの将来のガス需給は、恒常的に輸入比率が拡大するものと想定されている。将来のガス調達先を確保するために、タイ政府はガス輸入先の多様化を図っており、新規輸入先の出現は歓迎である。従って、OCAにおける発見がガスであっても、総じて、マーケティングに大きな問題は生じないものと考えられる。 3) (販売先としての)タイのガス需要 (タイは総じて天然資源に乏しく、石炭、石油の生産量も少ない。しかしシャム湾沖合に比較的豊富なガス資源を持ち、主にシェブロン(旧ユノカル)、PTTEPによって生産されており、重要な国産エネルギー源になっている。一方、タイのガス生産量がこの数年来微増に留まる一方で、ガス消費量は生産量を上回って増加している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - }2 タイのガス生産・消費量推移 (BP統計2006年6月) Bcfdタイのガス生産・消費量推移(BP統計2006年6月)3.53.02.52.01.51.00.50.0 ガス生産ガス消費199419951996199719981999200020012002200320042005 この需給ギャップを補うため、2000年に隣国ミャンマーからのパイプライン・ガス輸入2を開始したが(Yadana, Yetagunガス田)、両ガス田ともにプラトー生産に達しており、輸入量を増やすことはできない。タイPTTEPはミャンマーM-09鉱区を始めとする他鉱区での探鉱に注力し、必死で新たなガス輸入先を確保しようとしている。また2011-12年頃を目標にLNG輸入を開始する計画であり、イラン他のガス生産国とLNG輸入に関して交渉中である。 タイの用途別ガス需要比率を図3に示す。東南アジアには暖房需要が無いため、家庭用ガス需要規模が極めて小さい。タイ、マレーシアなどガス生産国においても家庭用ガス需要は限定的であり、国内ガス市場は主に発電用および産業用需要から構成されている。タイのガス需要は、ロス等を除く実需ベースで、発電用が約90%近くを占めている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 - 2 Yadanaガス田から2000年に輸入開始、Yetagunガス田から2001年に輸入開始。 図3 タイのガス需要用途別比率 (2005年、コンサルタント資料) ガス需要用途別比率(2005年)輸送用0%ロス18%産業燃料9%発電用産業燃料輸送用ロス発電用73%発電燃料源別比率(2005年)その他2%水力6%原子力0%石炭15%石油5%石炭石油ガス原子力水力その他また発電燃料の中で、ガスは72%の高い比率を占めている。 図4 タイのガス需要用途別比率 (2005年、コンサルタント資料) ガス72%時点でカンボジアの商業エネルギー消費量は極めて小規模である。しかし仮に将来カンボジアでガス生産が開始され、またタイ、マレーシア、ベトナム等のASEAN諸国が経験した加工組立型製造業の立地があれば、図3, 4で示したタイ、マレーシア型に類似したガス消費構造が構築される可能性がある。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 - 現4) カンボジアの生産ガス処分に際して考えられる問題 先述したように、カンボジアおよびOCAでガス発見があった場合、生産ガスはタイに輸出される可能性が高い。ただし、次のような問題の発生する可能性を追記する。 ① タイのLNG輸入、タイ/マレーシアJDAからのパイプライン・ガス輸入に伴うガス供給の潤沢化 タイは自国およびミャンマーのガス生産量が頭打ちであることから、ミャンマーに続くガス輸入を計画している。一つがタイ/マレーシアJDAからのガス輸入であり、2008年に約400MMcfdの輸入を開始する予定である。もう一つはLNG輸入であり、2011~12年頃に開始する計画で、受入基地の建設およびイラン等の輸入先候補との交渉を進めている。イランからのLNG輸入は国際政治上の制約から実現性が極めて不透明であるものの、仮にLNG輸入が順調に進展すると、タイのガス需給は2011~15年頃に供給が潤沢となり、当面新規輸入ソースを必要としない事態が発生することが考えられる。 図3 タイ/マレーシアJDA、タイ/カンボジアOCA位置図 - 8 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 先述したように、現在カンボジアには、ガスの生産・消費設備ともに無い。しかし、同国はこれから経済発展を軌道に乗せる段階にあり、現政権は経済発展と産業育成を最重要政策目標と位置付けている。それには投資インフラ改善と海外直接投資の誘致とともに、エネルギー調達が必要となる。国際企業の中にはカンボジアの安い人件費に注目して、同国に製造業プラントを建設しようする動きがある。そうなると、国産ガスを発電燃料として用い、組み立て加工産業向けに電力供給を行なう、タイ、マレーシアに類似したエネルギー供給体制への進展が考えられる。カンボジアの経済発展とインフラ整備が順調に進んだ場合は、カンボジアは自国市場向けのガスが必要となり、OCAで生産されるガスの自国引き取り、またはタイとの折半を主張することが考えられる。 . タイ/カンボジアOCAの領海問題、および資源開発への課題 (1) 最近の2国間交渉 2001年に両国が覚書を締結した際に、カンボジアは両国間の協定、石油鉱業法、税法等のドラフトをタイ側に提示して協議に入る構えであった。タイがOCAの領海確定を優先するのに対し、カンボジアはむしろ当該域内の共同資源開発に重点を置いていたものと伝えられる。しかし2003年初め、カンボジア 4国粋主義者による偶発的なタイ大使館での衝突事件があって、カンボジアが提案した協議は進展しなかった。 2004年に再度交渉が持たれ、OCAの鉱区位置確定、両国の共同資源開発、適用するPS契約・税法等を巡る協議が行なわれた。しかし領海問題解決に係わるタイミングは定まっていない。 2) OCAにおける資源開発に向けて OCAにおける資源開発に向けた現実的な方法は、タイ/マレーシアJDA方式(次項参照)と類似した両国の共同開発と生産物折半と考えられる。OCAの位置づけはJDAに酷似しており、タイ、カンボジアともにまだ正式な意思表明を行っていないが、JDA方式に準じる共同資源開発を模索しているものと推測される。 (OCAには炭化水素資源賦存が確実視されており、またカンボジアではシェブロンのBlock Aにおける試掘キャンペーン実施中で同鉱区の開発移行が待たれるなど、石油開発に対する機運が高まっている。今後ガス資源調達の多様化を進めるタイと経済開発の始動を目論むカンボジアはともにエネルギーGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 9 - OCAで生産するガス処分を巡ってタイとカンボジアが争う可能性 ②糟ケを必要としている。両国間に大きな政治的対立はなく、資源共同開発の協定に向けた合意を達成する好機であると考えられる。 なお東南アジア/オセアニア海域では、タイ/マレーシアJDAの他に、豪州/東チモールが共同開発地域JPDAを設定しており、既に両地域ともに天然ガスを生産している。 3) タイ/マレーシアJDA、豪州/東チモールJPDAの概況 a. タイ/マレーシアJDA(Joint Development Area) タイ/マレーシア間の領海紛争地域における資源開発を共同で実施するために1979年に設立され、両国の共同委員会がJDAを管理することとなった。JDAの可採埋蔵量はガス8Tcfおよびコンデンセート分1.6億バレルである。両国が開発資金を分担し、生産物を折半する。 マレーシアPetronasとタイPTTがJDA生産物の共同購入者となり、生産物を折半して購入する。2004年に第1フェーズのガス生産が開始3され、2007年まではPetronasが先行購入する。2008年に第2フェーズのガス生産が開始されて合計生産量800MMcfdとなり、PTTが400 MMcfdの購入を開始する計画である。 (. 豪州/東チモールJPDA(Joint Petroleum Development Area) 1989年に豪州/インドネシア間で締結されたチモールギャップ条約(Timor Gap Treaty)により、両国間の共同開発地域ZOC(Zone of Co-operation、A,B,Cの3エリアに分かれる)が設立された。2002年の東チモール独立後、豪州/東チモール間で2003年にチモール海条約(Timor Sea Treaty)を締結し、ZOCの中央部分ZOC-Bを新たな共同開発地域JPDAへと移行させた。JPDAの政府側取り分配分比率は、「豪州:東チモール=10:90」と定められた。 JPDA内の主要なガス田はバユ・ウンダン4およびグレーター・サンライズ5である。 b 3 Block A-18、事業形態はHess Corporation、Petronas Carigali (権益はそれぞれ50%)の共同操業。 4 オペレーターはConocoPhillips。2004年にコンデンセート、2006年にガス(ダーウィンLNGに供給)を生産開始。 5 オペレーターはWoodside。炭化水素埋蔵量の約20%がJPDA内にある。2006年1月に締結された「チモール海境界線条約」にて同ガス田の政府取得分を豪州/東チモールが折半することを既定。 - 10 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 麹√]価 E&P活動 契約の経済条件 政治・経済リスク 5. 石油ガス上流分野の投資環境 (1) カンボジアの石油ガス上流事業の評価 IHSエナジー社統計データにおいて、カンボジアの上流事業環境ランキング総合評価(2007年1-3月期)は、対象全114カ国中で70~90位の位置にある。 3 石油ガス上流事業環境: 全114カ国における東南アジア主要産油国の位置 表国 タイ カンボジア マレーシア インドネシア ミャンマー 70~90位 50位程度 20位以内 20~40位 20~40位 50~70位 20~40位 20位以内 20位以内 20~40位 (出所)IHS Energy, PEPSレポート(2007年1-3月期) 70~90位 70~90位 90位以下 90位以下 90位以下 50~70位 50~70位 70~90位 90位以下 90位以下 カンボジアは石油・ガスの生産が無く、見るべきインフラ設備も無いが、探鉱活動と原油発見がある程度の評価を受けている。探鉱活動が活発な東南アジアの産油国(インドネシア、マレーシア、ミャンマー)と較べると低位にある。一方、経済発展は初期段階であるが、内政・外交ともに大きな争点が無いため、政治・経済リスクは東南アジアの他産油国と較べて好位置にある。 2) 石油契約条件 石油契約(PS契約)の経済条件は、東南アジアの他産油国(インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ベ (トナム)に較べて若干緩やかである。利益配分は東南アジア他国と比較して若干コントラクター比率が高い。コストを除く生産物の政府/国家取り分(government/ state take)が70~80%の水準である。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 11 -
地域1 アジア
国1 カンボジア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,カンボジア
2007/04/17 坂本 茂樹
Global Disclaimer(免責事項)

このwebサイトに掲載されている情報は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

※Copyright (C) Japan Oil, Gas and Metals National Corporation All Rights Reserved.

本レポートはPDFファイルでのご提供となります。

上記リンクより閲覧・ダウンロードができます。

アンケートにご協力ください
1.このレポートをどのような目的でご覧になりましたか?
2.このレポートは参考になりましたか?
3.ご意見・ご感想をお書きください。 (200文字程度)
下記にご同意ください
{{ message }}
  • {{ error.name }} {{ error.value }}
ご質問などはこちらから

アンケートの送信

送信しますか?
送信しています。
送信完了しました。
送信できませんでした、入力したデータを確認の上再度お試しください。