ページ番号1003647 更新日 平成30年3月5日

パプアニューギニア: 複数のLNG事業案件が進展

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レポートID 1003647
作成日 2007-05-08 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/05/08 石油・天然ガス調査グループ:坂本茂樹 (各社HP(Santos、Oil Search、InterOil、LNG Ltd.)、Platts、IOD、Gas Matters) パプアニューギニア(以下、「PNG」)で、複数のLNG事業案件の検討が進展している。 長らく豪州へのパイプライン・ガス輸出を検討してきたPNGガスプロジェクトは、2007年2月に豪州向け輸出検討中止を明らかにした。その後、PNGのガス田開発は、複数のコンソーシアムによるLNG事業化の検討に焦点が移り、各社は次々と検討の現況を公表している。主要な案件は、ExxonMobil主導のコンソーシアム、Oil Search/BGグループ、およびInterOilコンソーシアムの3件である。 中でもExxonMobilはLNGのプレFEEDスタディー実施を発表し、SantosとOil Searchが2007年4月にこのプレFEEDスタディー・コンソーシアムに参加することを明らかにした。 LNGの中・長期需給は、需要、供給ともに未確定要素が多く、想定が難しい。アジア太平洋地域の液化事業に関しては、インドネシアの原料ガス供給見通しが依然として立っておらず、豪州ではコストアップ、さらに厳しい環境対策への対処が求められるなどの要因によって投資決定時期が遅れている。こうした事業環境を背景に、業界のアナリストの中には新たな地域で新たな事業者によるLNG事業発掘を望む声が聞かれ、PNGのLNG事業に対する期待も高まっている。 本稿では、進展しつつあるPNGの各LNG事業案件の現況を概説する。 . ExxonMobilコンソーシアムのLNG事業化検討 SantosとOil Searchは2007年4月11日にそれぞれ、ExxonMobilをオペレーターとするLNGのプレFEEDスタディーに参加することを発表した。 (1) ExxonMobilのLNGプレFEEDスタディー契約の概要 ExxonMobilのコンソーシアムがLNGプレFEEDスタディーの契約(Cost Sharing Agreement)で定める対象作業は次の通りである: 1プアニューギニア: 複数のLNG事業案件が進展 パ ・ LNG液化設備建設の最適化検討 ・ 液化設備の建設地決定 ・ 原料ガスを供給するガス田の最適利用とユニタイゼーション検討 ・ PNG政府とのLNG事業に係わる経済条件作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - Cost Sharing Agreement当事者および契約に係わる情報は次の通りである。 ・ パートナーおよび費用負担比率 ExxonMobil(オペレーター) Santos Oil Search 日本パプアニューギニア石油 49% 17% 32% 2% 2007年12月まで 500~650万トン/年 2012~13年 ハイズ(Hides)およびJuha、Angore(ExxonMobilがオペレーター) ・ プレFEEDスタディー期間: ・ LNG液化設備規模: LNG生産開始目標時期 ・ ・ 原料ガスの供給ガス田 図1 ExxonMobil、Oil Searchが操業する油ガス田の位置図 (JOGMEC作成) 2) Oil Search社(Cost Sharing Agreementパートナー)によるLNG事業見通し Oil Searchは2007年5月の株主総会において、LNG事業に対する同社の見通しを次の通りに明らかにした。 ・ プレFEEDスタディー終了後、2007年末~2008年初めにかけてFEED(基本設計)作業を開始 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - (E 年間630万トンのLNG事業を立ち上げる費用総額を95億ドルと見込み、その内訳は次の通り: 50億ドル ガス田開発(ハイズ、Juha、Angoreガス田)およびパイプライン建設費用 45億ドル LNG事業を20年間継続するために要するガス埋蔵量=7.7 Tcf 液化設備建設費用 ・ ・ 液化設備建設場所: LNG生産開始時期: ・ ・ プレFEEDスタディー費用=6,000万ドル 首都ポートモレスビーから約100km北西方向の海岸 2013年 図2 ExxonMobil主導コンソーシアムのLNG事業位置図(ガス田、液化基地サイト) 3) ExxonMobilのLNG事業プレFEEDスタディーに至るまでの経緯 ExxonMobil をオペレーターとするPNGガスプロジェクト(2001年のChevron撤退時にオペレータ (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - (出所)Oil Searchホームページ(2007年5月年次株主総会) [シップを引き継いだ)は1990年代から、PNG既存油田の随伴ガスをパイプラインで豪州東部州へ輸出する計画を検討してきた。しかし豪州市場では、価格競争力の強い石炭系ガスとの競合等から採算性が見込めないため、コンソーシアムは2007年2月に豪州へのガス輸出検討を中止することを明らかにした。 . Oil Search /BGグループのLNG事業化共同検討 Oil SearchはExxonMobil が主導するLNGプレFEEDスタディーに参加する一方で、2006年9月にBGグループと締結したMOUに基づき、独自にLNG事業化検討を進めている。この共同検討の概要は次の通りである。 ・ LNG液化設備規模: ・ 原料ガスの供給: ・ LNG生産開始目標時期: ・ マーケティング: Oil Searchは、ExxonMobil主導LNG事業検討への見通しの中で、自社がオペレーターを務めるKutubu等油田の随伴ガス使用をオプションとしており、最終的には両LNG事業計画を結びつける可能性が高いと考えられるが、現時点では明言していない。 350万トン/年(1トレーン)、ただし拡張オプションあり Kutubu等Oil Searchがオペレーターを務める油田の随伴ガス 2012年 アジアのガス需要家対象 2. InterOilのLNG事業化検討 (Elkガス田、PPL238鉱区) InterOilは2006年に発見したElkガス田評価作業を継続するとともに、LNG事業化への検討を進めている。 (1) LNG事業化検討の概要 3InterOilは、PNG政府がInterOilのLNG事業を是認し、検討次フェーズへの移行に対する推奨を得たと述べた。 InterOilはエンジニアリング評価予備調査を終了しており、主要な内容は次の通りである: ・ LNG液化基地建設サイト: 操業上のシナジー効果を得るために、首都のポートモレスビー近郊にあるInterOilの製油所に隣接して建設する。 ・ 液化設備能力: ・ パイプライン ・ LNG生産開始目標時期: 400~900万トン/年(2トレーン) ガス田から液化基地向けに口径36インチのパイプラインを建設 2012年 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - }3 InterOilのLNG関連施設位置図(Elkガス田、ポートモレスビー製油所、JOGMEC作成) (2) LNG事業実施の推進体制 LNG事業は、InterOil、メリルリンチおよびPacific LNG(スイスClairion Finanz子会社)が設立したLNGの共同事業体、Liquid Niugini Gasが推進する計画である。投資額は40~60億ドルを見込んでいる。 現在Liquid Niugini Gasは、エンジニアリング調達契約を締結するために、複数のコントラクター候補企業との交渉を実施している。 LNGの引き取りとマーケティングはメリルリンチが実施する。 3) ガス田の作業状況 InterOilは2007年4月末現在、評価井Elk-2(ガス発見井Elk-1の北西2.9マイル)を掘削中であり、また2D地震探鉱データ100kmを取得中である。同社はこの評価井掘削および2D震探データ取得で獲得するデータを用いて、次の試掘井掘削位置を確定する予定である。InterOilはElk構造およ (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - ム周辺のガス埋蔵量を11Tcfと推定している。 ちなみに、InterOilはPNGにおけるガス上流・中流事業に傾注しているが、首都ポートモレスビー近郊に同国随一の製油所を保有し(処理能力3.7万b/d)、67%の石油製品販売シェアを持つ一貫操業型の石油企業である。 4. 豪州LNG Ltd. (Liquified Natural Gas Limited)の小型LNG事業検討 LNG ltd.社は、2007年第1四半期報告書(4月30日発表)の中で、PNGにおいて液化設備100万トンの小型LNG事業実施を検討することを明らかにした。内容は次の通りである。 ・ 液化設備規模: ・ 液化設備建設サイト: ・ 原料ガスの供給: 図4 100万トン/年以上 パプア湾内の海岸(図4参照) 100%子会社GLGL(Gas Link Global Limited)が上流鉱区権益を取得 LNG Ltd.社のLNG事業計画関連施設位置図(液化設備サイト候補、権益保有鉱区) (出所)LNG Ltd.社ホームページ(2007年第1四半期報告書) - 6 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 GLGLはLNG Ltd.の方針に基づき、埋蔵量0.3 TcfのUramuガス田を含むRetention ライセンス(PRL 10)およびProspecting ライセンス(PPL 188, 240)の権益10%取得手続きを進めている(鉱区オペレーターはともにOil Search)。また探鉱ライセンス(PPL 285, 286, 288)権益100%を保有するPapua Petroleum Limited株式20%を取得した(鉱区位置は図4参照)。さらに、上述のPRL 10ライセンス権益10%等を保有する現地の石油上流企業Gedd PNG Ltd.買収を進めていることを明らかにした。しかしながら現時点で見込めるガス確認埋蔵量はGedd PNG Ltd.買収後でPRL 10ライセンスにおける64 Bcfのみであり、今後の探鉱成果に依存するところが大きい。事業段階は極めて初期と見ざるを得ない。 LNG Ltd.社は100~200万トン/年程度の小型液化設備技術に強みがあると公言し、インドネシアのスラウェシLNG計画(既に三菱商事がパートナーに選定)、イランのケシムLNG計画等を進めようとしているが、いずれも同社による具体的な事業化の目処は立っていない。PNGの小型LNG案件においても、同社の事業推進能力は未知である。 . PNGのLNG案件の世界LNG需給への影響 PNGのLNG案件が生産開始を目指す2012年頃のLNG需給は、逼迫、緩和双方の見方があり、現時点での予測は難しい。LNG需要、供給ともに未確定要素が多く、中長期の趨勢を読みにくい。しか 5し、液化事業者の観点からは、資材・建設コストの値上がり、自然環境により慎重な対処を求められることなどから、事前調査作業の遅延が多く投資決定が遅れぎみであり、総じて事業環境は厳しい。PetronasのHassan Marican会長は2007年4月下旬にスペインで開催された国際会議「LNG15」の基調演説において、こうした液化事業者の立場を代弁し、液化事業推進の難しさと2010年に向けてLNG需給逼迫への懸念を述べた。ロシア、イラン等を巡る地政学上の問題もLNG供給に影を落としている。 アジア太平洋地域のLNG液化事業では、インドネシアの中長期LNG供給力の見通しは立っておらず、順調に推移していると見えた豪州のLNG案件の中でも、資機材の値上がりと相次ぐ環境対策への追加対応措置によって、Chevronのゴーゴン事業、Woodsideのブラウズ事業等の進展が遅れている。 先述の国際会議「LNG15」においてWood Mackenzie社Frank Harris氏は、世界のLNG需要が一貫して増加する趨勢にある一方で、LNG供給は短期、中期、長期的ともに不透明要素が強いと警告している。同氏は、液化事業者は、新たなコンセプトでの探鉱、あるいは強力な産油国石油企業(NOC)の支配力の及ばない地域でガス資源を探す必要性を説いている。その観点から、新規事業者によるPNGのLNG案件を、NOCの支配を離れたフロンティア地域における新たな試みとして注目している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 - PNGのLNG事業案件は、同国で初めての試みであり、主要な事業推進者の中にOil Search、InterOilなどLNG事業未経験者を含むという観点からはチャレンジングである。しかし、アジアのガス市場への供給を念頭に置くとPNGは望ましいロケーションにある。Wood Mackenzie社が例示したように、国営石油企業を含む既存勢力の影響が薄いPNGにおいて、どのようにLNG事業の推進がなされるのか、注目される。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 8 -
地域1 大洋州
国1 パプアニューギニア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 大洋州,パプアニューギニア
2007/05/08 坂本 茂樹
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