ページ番号1003708 更新日 平成30年3月5日

メキシコ: コスタ・アスルLNG受入基地拡張 ⇒ 米国西岸へのLNG供給が本格化

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レポートID 1003708
作成日 2007-11-22 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 大川 悠 坂本 茂樹
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/11/22 調査部:大川悠/坂本茂樹 (Sempra社HP, Platts, GMT, Business News Americas) 2007年10月、メキシコのエネルギー規制委員会(CRE)は、米国Sempra社1がメキシコ北西部バハ・カリフォルニア州において計画しているコスタ・アスルLNG受入基地拡張を承認した(能力1Bcf/d →2.6Bcf/d)。同LNG基地は、北米大陸西岸に建設される初めてのLNG受入基地である。これに先立って、同LNG受入基地と米国カリフォルニア州南部/アリゾナ州を結ぶガス・パイプライン網の拡張計画もメキシコおよび米国当局の承認を得ている。コスタ・アスル基地は2008年にLNG受入開始を予定しているが、拡張計画が承認されたことで、いよいよ米国西岸に本格的にLNGを供給する体制が整うことになる。米国カリフォルニア州では複数のLNG受入基地建設が申請されているが、いずれも当局承認の目処が立っていない。 コスタ・アスル基地に対しては、サハリンⅡ、インドネシア・タングー、豪州ゴーゴンの3液化事業がLNG売買契約を締結しており、サハリンⅡ、タングーは2008年下期~2009年初にかけてLNG供給を開始するものと見られる(ゴーゴンはまだ投資未決定)。今般承認されたコスタ・アスル基地拡張計画により、北米西海岸においてさらに約1,200万トン/年の新規LNG受入能力が生じ、合計1,900万トン/年の受入が可能となる。 アジア太平洋地域の新規LNG液化事業(豪州、PNG、インドネシア)は、昨今の事業コスト大幅増大、LNG需要見通しが不透明であること等から、進捗が遅れがちであった。今回、コスタ・アスル基地の拡張によって米国西岸ガス需要獲得への第一歩が踏み出され、アジア太平洋地域の新規液化事業の進展が本格化する可能性が高まった。 メキシコ: コスタ・アスルLNG受入基地拡張 ⇒ 米国西岸へのLNG供給が本格化 . コスタ・アスルLNG受入基地拡張計画 (1) コスタ・アスルLNG基地拡張(拡張後設備能力2.6Bcfd=LNG換算 約1,900万トン/年) 1メキシコのエネルギー規制委員会(CRE)は2007年10月末、Sempra社がかねてから計画していたコスタ・アスルLNG受入基地拡張計画を承認した(設備能力:1Bcf/d →2.6Bcf/d、(LNG換算740万トン/年→1,900万トン/年))。LNG受入能力は、当初計画の2.6倍へと、大きく増強される。 併せて、貯蔵タンク能力の32万m3への拡張、LNGタンカーが接岸する第2番目の桟橋建設も承認された。拡張計画の投資額は10億ドル以上と予想され、完成時期は2012年頃と見られる。Sempraは既に環境・天然資源省からの基地拡張に係わる認可を得ているが、今後地方政府の許可取得を要す 1主に北米で事業を展開する米国エネルギー企業。主要事業は北米西岸におけるガス・電力事業、LNG受入基地(コスタ・アズル、ルイジアナ州キャメロン)およびガス・パイプラインから成るガス輸送部門。 - 1 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 る。 コスタ・アスルLNG基地使用権の50%は、SempraとRoyal Dutch Shell(以下、Shell)間の契約に基づき、20年間にわたってShellにリースされる。基地拡張部分の受入設備も同様に、その使用権の50%がShellに供される。 コスタ・アスルLNG基地から再気化ガスを輸送するパイプライン設備の整備・拡張も着々と進められている。(第2章参照)。本LNG基地拡張と付随するガス・パイプライン網整備により、同基地から米国西岸へのLNG供給が一気に現実性を帯びることになった。 2) コスタ・アスルLNG基地当初計画の進捗状況(能力1Bcfd=LNG換算740万トン/年) Sempra社は、2005年1月に、コスタ・アスルLNG受入基地建設に係わる5億ドルのEPC(engineering, procurement and construction)契約を、Techint SA de CV(メキシコ)、三菱重工等からなる国際コンソーシアムに発注した。投資額は、拡張準備作業を含めて約9億ドルである。 (基地建設作業は着々と進展しており、2007年10月末時点で当初計画作業の約90%以上が終了しており、2008年上期には完成する予定である。2008年下期~2009年初にかけて、LNG売買契約を締結済の液化事業(サハリンⅡ、インドネシア・タングー)からLNG受入を開始する予定である。 1 コスタ・アスルLNG受入基地概念図 (Hydrocarbons-Technology社、Sempra社HP) 図Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - 図2 コスタ・アスルLNG受入基地建設状況 (Sempra社HP、2007年10月時点90%以上完成) 2. コスタ・アスルLNG基地から米国西岸へのガス輸送 (1) 米国カリフォルニア州North Bajaパイプラインの拡張(TransCanada社所有) 2007年7月、カリフォルニア州有地委員会(California State Lands Commission)は、アリゾナ州南東部Ehrenbergとメキシコのバハ・カリフォルニア州北部のSempra社所有ガス・パイプライン(Gasoducto Bajanorte line)を接続するNorth Bajaパイプラインの拡張計画を承認した。同パイプラインはカナダTransCanada社が所有しており、総延長が129km(80マイル)、EhrenbergからカリフォGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - 泣jア州南東部を経由してメキシコ国境に至る。パイプラインの拡張は、新たな並行パイプライン建設によって実施される。このNorth Bajaパイプラインの拡張計画は、2007年10月初旬に米連邦エネルギー規制委員会(FERC、Federal Energy Regulatory Commission)の承認を得た。 TransCanadaは、2008年初頭にNorth Bajaパイプライン拡張の第一フェーズ作業を終了して、ガス輸送準備を整える。同社は、コスタ・アスルLNG基地のテスト作業開始までに、拡張工事を完了させる予定である。拡張計画によって、同パイプライン輸送能力は現在のほぼ3倍となり、ガスの双方向の輸送が可能となる。 メキシコのバハ・カリフォルニア州にはガスの生産が無く、メキシコ南東部のガス田地帯からのパイプライン接続がないために、米国からガスの供給を受けている。現在North Bajaパイプラインは、米国のEl Paso Natural Gas CompanyのEhrenbergインターコネクション(アリゾナ州)から、南方のバハ・カリフォルニア州にガスを供給している。しかしコスタ・アスルLNG基地の稼働開始後は、ガスをメキシコ側から米国へと逆送させ、気化ガスを米国カリフォルニア州南部に供給することが可能になる。 図3 カリフォルニア州南部~コスタ・アスルLNG受入基地のガスPL (Sempra社HP) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - 2) メキシコ、バハ・カリフォルニア州Gasoducto Bajanorte パイプライン整備(Sempra社所有) (Sempra社はバハ・カリフォルニア州北部の米国国境地域に沿って走る同社所有Bajanorte パイプラインの能力拡張作業を実施しており、2007年9月末段階で80%が完成している。また、同パイプラインとコスタ・アスルLNG基地とを結ぶ支線(LNG Spur、輸送能力2.6Bcf/d)は既に完成している。さらに米国サンディエゴ市方面へ伸びる第2支線(Border Loop)建設を作業中である。 図4 Sempra社Bajanorte パイプライン拡張計画(バハ・カリフォルニア州、Sempra社HP) 3) コスタ・アスルLNG基地からの気化ガス供給 コスタ・アスルLNG基地のSempra社が使用権を保有する受入能力に関しては、メキシコが優先使用権を持つ。同LNG基地から供給するLNG気化ガスの販売先は、既に太平洋岸Rosaritoにあるメキシコ電力公社CFE(Comision Federal de Electricidad)の発電所への契約が決まっている(契約量:最大で250MMcfd)。他にメキシコ国内の供給先として、Bajanorte パイプライン沿線の2発電所(Sempra社Termoelectrica発電所(600MW)、米国Intergen社Rosita発電所(1.1GW))が有力視される。 米国側への気化ガス供給先は、Border Loopを経由してサンディエゴ市方面、North Bajaパイプラインを経由してインペリアル・バレー(Imperial Valley、カリフォルニア州南東部)方面に供給されるものと (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - ゥられる。Sempraは2子会社(San Diego Gas & Electric、Southern California Gas Company)を通じて、サンディエゴ市とカリフォルニア州南部においてガス・電力事業を展開している。また、カリフォルニア州南部、アリゾナ州、ネバダ州、およびメキシコのバハ・カリフォルニア州北部に複数の火力発電所を所有している。 コスタ・アスルLNG基地当初契約のガス供給量(1Bcfd)の中からの米国向け供給可能量は限定されると見られるが、設備拡張後(2.6Bcfd)は相当量の気化ガスを米国向けに供給することが可能になると考えられる。 図5 カリフォルニア州南部のSempra社ガス・電力事業地域(Sempra社HP) 3. コスタ・アスル基地向けLNG供給: アジア太平洋の新液化事業進展の好機 (1) コスタ・アスルLNG基地向けの既存LNG売買契約 既にコスタ・アスルLNG基地向けのLNG販売を表明、または売買契約を締結している事業は、次の通りである。 液化事業 タングー サハリンⅡ 産ガス国 インドネシア ロシア オペレーターBP Shell ゴーゴン 豪州 Chevron 販売先 Sempra Shell Eastern Trading Shell 合計 数量(万トン) 370 185 250 805 供給開始年 2008~09年 2008年 2012年? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 - コスタ・アスル基地の当初計画上ガス販売数量(1Bcfd=LNG換算740万トン/年)は、上記3液化事業の契約数量にほぼ相当する。Sempra社は2008年第1四半期からコスタ・アスル基地の操業を開始し、当初はShellが繋ぎのLNGカーゴを供給する。2008年下期~2009年にかけてサハリンⅡおよびタングーがLNG生産を開始した後、徐々にこれら両液化事業からの供給量が増加する。なおChevronが操業する豪州ゴーゴン事業はまだ最終的に投資を決定していないが、事業実施が決った場合、2012年以降にLNG生産を開始するものと見られる。 図6 コスタ・アスル基地向けのLNG供給事業と設備拡張後の供給候補事業(各種情報から) (注)赤字赤枠標記: コスタ・アスル基地向けのLNG売買契約締結済の液化事業 黒字黒枠標記: 将来のコスタ・アスル基地向けLNG供給候補事業 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 - ) コスタ・アスル基地拡張後のLNG供給候補事業 コスタ・アスルLNG基地拡張後は、受入能力が一挙に2.6Bcfd(LNG換算1,900万トン/年)へと拡大して、北米西海岸において約1,200万トン/年の新規LNG受入能力が生じる。Sempra社は拡張設備の完成時期を2012年頃と計画している。 現在、アジア太平洋地域の新規LNG事業は、建設コストの大幅増大、より厳しい環境保護への対処、アジアのLNG需要の不透明性等の要因にて、進捗が遅れがちである。豪州新規事業の中で最後に投資を決めたのはWoodsideのPluto事業であった。ゴーゴン事業はまだ最終的に投資を決定していない。ゴーゴンに続く豪州の新規LNG事業は、中国、台湾、韓国等東アジア買主との交渉を行っているがまだガス売買契約締結には至っておらず、事業開始時期も決っていない(Browse、Sunrise等)。パプアニューギニア(PNG)では、ExxonMobil、InterOilのグループがそれぞれLNG事業を計画しているが、まだ販売先は決っていない。インドネシアでは、マセラ、タングー第3トレーン等が計画されている。 新規LNG事業の立ち上げには、成熟経済の伝統的LNG市場(日本、韓国、台湾)の追加需要だけではなく、将来大きな需要増加が見込める新LNG市場(中国、インド、北米西岸)の需要獲得が必要と言われてきた。しかし原油価格高騰に伴うLNG(およびガス)価格の上昇により、2005~06年にかけてこれらの新LNG市場のガス需要が伸び悩み、新LNG市場での将来のガス需要動向が予測しにくい状況である。LNG契約価格が高騰してタイトな需給が続いているため、中国、インドのLNG長期契約交渉には進展が見られない。また米国内の西岸では環境悪化、破壊工作への懸念等からLNG受入基地建設が認可される見通しが立っていない(第4章参照)。 米国のガス生産量は1990年代半ばから横ばい状態が続き、近年は減少に転じている。将来のガス需要増加は輸入に頼らざるを得ない。北米のガス市場は、長期契約に基づくアジア・ガス市場(LNGは原 (油価格リンク)と異なり、米国内のスポット価格に基づく市場である。北米ガス市場は容量が大きく、北米スポット価格でLNGカーゴを持ち込みさえすれば、販売が可能である。 この度のコスタ・アスルLNG基地の大幅拡張計画の進展により、メキシコ北部から米国西岸にLNGを供給する見通しが大きく開けることになる。投資未決定のゴーゴン事業にとっては、事業環境が大きく改善したと考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 8 - }7 コスタ・アスル基地向けのLNG供給フロー(点線は候補、各種情報から) Woodside(Ocean Way LNG受入基地を計画)、BHP(Cabrillo Port LNG受入基地を計画)など北米へのLNG輸出を目論む豪州の主要LNG事業者は、引き続き、米国カリフォルニア州に自前のLNG受入基地建設を模索するものとみられる。しかし、米国カリフォルニア州に隣接するメキシコ、コスタ・アスル基地に1,200万トン/年の新規LNG受入能力が生じたことにより、アジア太平洋地域の新規液化事業にとって北米市場向けLNG供給の第一ステップが踏み出され、事業推進への環境が向上したと考えられる(豪州:Browse, Sunrise、PNG:ExxonMobil、InterOilによる事業)。 3) 北米西岸での気化ガス販売に際する内外の競合要素 米国西岸州のガス自給率は10%程度であり、ガス供給を国内他地域および輸入に頼らざるを得ない。 (米国西岸は魅力的なガス市場である。しかしながら、アジア太平洋液化事業にとって、北米市場が必ずしも常時望ましいLNG販売先というわけではない。北米西岸でのLNG気化ガス販売に対して、内外の競合要素を考慮する必要がある。 伝統的東アジア市場(日本、韓国、台湾)にはパイプライン・ガス輸入のオプションが無く、ガス供給がLNG輸入に限定されるために、これら東アジアのガス価格は米国のガス価格(ヘンリー・ハブ価格)を上回ることが多い。東アジア市場のLNG価格が北米ガス市場より高ければ、液化事業者は東アジア市場Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 9 - ヨの販売を指向する。つまり、北米西岸ガス市場は、東アジア市場との競合を強いられる。 米国内のガス供給を見ると、ロッキー山脈地域のガス価格は南東部で取引されるガス価格より低い傾向がある。ロッキー山脈地域から米国西岸へのガス供給網が更に整備されると、LNG気化ガスが国産ガRidley LNG カナダ Texada Island Kitimat LNG St. Helens British Columbia州Prince Rupert British Columbia州 British Columbia州Kitimat Oregon州St. Helens Jodan Cove Oregon州Coos Bay Ocean Way Clearwater Port California州 California州 Ventura沖合 米国 WestPac Terminals Inc. WestPac Terminals Inc. Galveston LNG Port Westard LNG Energy Projects Development LLC Woodside NorthernStar Natural GasCabrillo Port Long Beach Emperanza Energy California州 Oxnard沖合 BHP Billiton California州 Long Beach 三菱商事 ConocoPhillips California州沖合 Tidelands ? 2013 2010 ? 2010 ? ? ? ? ? 230 383 468 537 710 307 613 1150 2007年、当局が安全性、環境を理由に不許可 537 920 2007年、当局が環境を理由に不許可 米国西岸では、安全性、環境に対する懸念に加えて、自分の居住地近くに危険可能性のある設備を 建てたくないとの住民感情が手伝って、LNG受入基地計画がまだ認められていない。2007年、カリフォルニア州でのLNG基地計画許認可に関する動きは次の通りであった。 a. Long Beach LNG受入基地計画(三菱商事/ConocoPhillips) 2007年1月、Long Beach港湾局は本LNG基地建設計画に対して、「環境影響評価書が法的に不十分」との理由で白紙撤廃を求めた。 b. Cabrillo Port LNG受入基地計画(BHP Billiton) 2007年3月、カリフォルニア州有地委員会(California State Lands Commission)は、同LNG受入Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 10 - 現在、米国、カナダのLNG受入基地計画は次の通りである。 国 プロジェクト名 場所 参加企業 稼働開始受入能力 万トン/年 備考 . 北米西岸のLNG受入基地計画の動向 4スと競合する局面も考えられる。 賴n計画に対して「安全性に深刻な懸念があり、環境にも影響を及ぼす可能性がある」との理由で承認しなかった。 これらの事業の参加企業は、今後の施策を明らかにしていない。 なお、Woodside社はOcean Way LNG受入基地計画をカリフォルニア州当局に提案しているが、まだ具体的な認可の見通しは立っていない。 またカナダ西岸で米国ワシントン州に隣接するブリティッシュ・コロンビア州において、Kitimat LNGを含む複数のLNG受入基地建設が計画されている。カナダ西岸でLNG受入が実現すれば、米国西 岸を含む北米西岸ガス市場全体に対するガス供給とみなすことができ、同地域全体の需給に影響を及ぼす事になる。しかし現時点でまだ具体的に認可される見通しが立っていない。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 11 -
地域1 中南米
国1 メキシコ
地域2 北米
国2 米国
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,メキシコ北米,米国
2007/11/22 大川 悠 坂本 茂樹
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