ページ番号1003715 更新日 平成30年3月5日

ミャンマー: Shweガス田オペレーターの大宇、中国(CNPC)向けガス輸出に賛意

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レポートID 1003715
作成日 2007-12-18 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ ミャンマー: Shweガス田オペレーターの大宇、中国(CNPC)向けガス輸出に賛意 更新日:2007/12/17 石油・天然ガス調査グループ:坂本茂樹 (Platts、IOD、コンサルタント情報) 2007年12月初旬、Shweガス田オペレーターの大宇は初めて「Shweガスの輸出先として中国が好ましい」との見解を表明した。 Shweガスの販売先を巡っては、当初、同ガス田事業パートナーであるインド国有企業を中心にインド向け輸出が検討され、その後中国、タイ向け輸出、さらにLNG事業化など様々な事業案が取り沙汰された。しかし、国際的に孤立して、中国への政治的依存を強めるミャンマー政府は中国向けガス輸出を志向し、2007年3月に中国(CNPC)向けパイプライン・ガス輸出事業を進める方針を明らかにした。しかし大宇等コンソーシアムは当時、採算面の不安から中国向け輸出に賛同せず、大宇はその後事業方針を明確にしていなかった。 この度、オペレーターの大宇が正式に中国向け輸出への賛意を明らかにしたことから、中国向け輸出事業が動き出すものとみられる。しかし、パイプライン建設を含む事業採算にはまだ不透明な点が多い。 Shwe・ガス田開発基礎情報 . Shweガス田開発は中国向けパイプライン・ガス輸出へ (1) オペレーター大宇が中国向けガス輸出に賛意を表明 A-1, 3鉱区オペレーターの大宇は、2007年12月5日の韓国投資家向け説明会にて、Shweガス田開発方法として、中国向けパイプライン・ガスが好ましいとの見解を表明した。 (1)鉱区名: (2)場所: (3)水深: (4)発見: (5)埋蔵量: (6)パートナー: (7)開発: (8)性状: Block A1, A3 アラカン(Arakan)海岸沖合浅海、西アラカン堆積盆地 92~150メートル Shweガス田(2004年)、Shwe Phyu(2005年)、Mya(2006年) 4.8~ 8.6 Tcf(Shwe, Shwe Phyu, Mya)、 proven & probable 大宇(60%、オペレーター)、印ONGC(20%)、GAIL India(10%)、 中国雲南省向けパイプライン・ガス輸出(詳細未詳) ガス; メタン(C1)99% 韓国ガス公社(10%) 1 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - 2007年9~10月にかけてヤンゴン他ミャンマー国内で発生した政府への抗議運動と軍隊との衝突による混乱で、国際社会のミャンマー政府、およびにミャンマーへの投資企業に対する非難が高まった。その後、ミャンマー民主化の目処は立っていないが混乱は小康状態となったため、中国政府とアジアの投資企業は、ガス輸出事業を進めることが可能になったと判断したものと見られる。 A-1, 3鉱区コンソーシアムが公式に中国向けガス輸出を是認したことから、これからShweガス田開発が本格化するものと見られる。 2) Shweガス田開発を巡るこれまでの経緯 Shweガス田発見の当初(2004年)より、インド国有企業(ONGC、GAIL)が事業パートナーであった (ことからインドが積極的にパイプライン・ガス輸入の意志を表明し、追って中国もガス輸入の意向を表明した。中国、インドは2005年末~2006年初にかけて、相次ぎパイプライン・ガス輸入に係わる覚書きを締結した。その後、既にミャンマーからのガス輸入国であるタイも、Shweガス輸入の意向を表明した。 図1 A-1, 3鉱区を含むミャンマー北部沖合の主要探鉱鉱区 (各種情報・報道より) - 2 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 06年下期には、ミャンマー国営石油企業MOGE1がShweガス購入希望者に対して、パイプライン・ガスと共にLNG購入価格の打診を行った。LNG購入希望者(韓国、日本企業)が提示した価格がパイプライン・ガス購入希望者(中国、インド、タイ)の価格を上回っていたことから、MOGEとオペレーターの大宇はLNG事業化に傾いたものと見られていた。 しかし国内民主化勢力弾圧政策を採るミャンマー政府は国際社会での孤立を深めていき、米国は2007年1月上旬に国連安全保障理事会に「ミャンマー民主化要求決議案」を提出した。この決議案は中国、ロシアが拒否権を行使したため、決議に到らなかった。 一方、ミャンマー政府高官が2007年3月に中国を訪問して、CNPCがShweガス田からパイプライン・ガスを購入する覚書き(Memorandum of Understanding)に調印した。ミャンマー政府はA-1, 3鉱区コンソーシアムに対しても中国向けパイプライン・ガス輸出を進める意向を表明した。その背景にはミャンマー軍政が国際社会で中国への政治的な依存を強めざるを得ない事情があり、その見返りとして中国が希望するShweガス輸出に合意したものと見られている。なお、MOGEとCNPCが2007年1月15日にA-1, 3鉱区周辺の沖合3鉱区(AD-1、AD-6、AD-8)に係わるPS契約に調印したことも、同様にミャンマーの中国に対する「返礼」と推測されている。 大宇を初めとするA-1, 3鉱区コンソーシアムは、2007年3月にミャンマー政府から提示された中国へのパイプライン・ガス輸出案に対して、採算上の懸念を理由に反対した。その後、インド政府は中国へのパイプライン・ガス輸出案を容認する発言を行ったが、大宇は「事業方針を検討中」として公式見解を明らかにしていなかった。しかし、PS契約の基では産油国政府の承認が無ければガス田開発を実施できない。大宇はShweガス事業をミャンマーの既存ガス輸出事業(タイ向けYadana,Yetagunガス田事業)と同程度の採算に近づけるべく、中国側と売買条件を交渉しており、この度、ガス売買条件が受入可能な採算水準に到ったことから、中国向けガス輸出に賛意を示したと考えられる。 Shweガスの中国向け輸出決定に際しては、政治的配慮が色濃く見られる。 (3) Shweガスの中国向けパイプライン輸出ルート 現時点で、A-1, 3鉱区コンソーシアムと中国側(CNPC)とのガス売買条件は明らかにされていない。中国側のガス到達地点は雲南省昆明であるが、ミャンマー北部から雲南省へのルート地勢は峻厳な山 1 Myanma Oil and Gas Enterprise - 3 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2 x地帯であるため、建設作業の難しさと高コストが予想される。パイプライン建設とコスト負担は明らかではないが、中国CNPCがミャンマー国内からのパイプライン建設費を負担するとの見方もある。その場合、A-1, 3鉱区コンソーシアムは沖合のShweガス田からRamree島までの海底パイプラインを敷設し、同島においてガスをCNPCに売り渡すことになると見られる(図2参照)。 2 ミャンマーShweガス田の中国向けパイプラインルート(想定)とミャンマー主要ガス資産 図 (出所)各種情報・報道からJOGMEC作成 - 4 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Q. 中国のエネルギー調達からの事情 (1) ミャンマーからのShweガス購入を含むガス資源調達 Shweガス受入地の昆明は温暖な気候の観光地で、エネルギー多消費産業は立地していない。昆明に到達した輸入ガスは、さらに南方の広東省、広西壮族自治区、または東部沿岸のエネルギー消費地域への輸送が必要となる。長距離輸送を要するShweガスの購入を単独で取り上げると、採算ベースに乗らないとみられる。 しかし中国は国策として、まず将来のガス供給源を確保しようとしており、ロシア、トルクメニスタン、カザフスタン等旧ソ連の産ガス国からのガス輸入を交渉中である。国内輸送体系としては、第2西気東輸2ガス・パイプラインを建設して旧ソ連圏からの輸入ガスを南方および東部沿岸消費地に供給しようとしている。ミャンマーから調達するShweガスも、このガス供給源確保の一環として、他国産のガスとともにプールされて沿岸地域のエネルギー消費地に供給されるものと考えられる。 2) 中東原油の輸送ルート多様化 エネルギー大消費国の中国は、今後原油の輸入依存度(2006年で約50%)がさらに高まると見られて (おり、特に中東、アフリカ産原油への依存度が増す。現在マラッカ海峡に依存する中東・アフリカ方面からの原油輸送ルートを多様化させるため、中国はパキスタン・ルート、およびミャンマー・ルートによる原油輸入を計画している。 ミャンマー・ルートの原油パイプラインは、ミャンマー北西部海岸のシトウェ港を揚げ地として、前章に示したガス・パイプラインと類似した輸送ルートを通る。ガス・パイプラインと原油パイプラインを併設することで、採算上何らかのシナジー効果が得られるものと考えられる。 ミャンマーからの原油パイプライン建設計画は、SinopecおよびCNPCによる事業化調査実施が伝えられている。最近では2007年12月初旬に、CNPCが雲南省政府と協力契約を締結して、ミャンマーから雲南向けの石油パイプライン建設、昆明における製油所・石油化学コンビナート建設等に関して共同検討する計画が報道されている。 . Shweガスの中国輸出を巡る今後の見通し 既述したように、ミャンマー政府、中国側、投資家のいずれもがShweガスの中国向け輸出に合意したことから、今後中国輸出向けにガス田開発が進められる可能性が高くなった。 3 2 主に西部の新彊自治区で産するガスを上海など東部沿岸消費地に輸送するパイプライン事業 - 5 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 しかし、Shweガス田開発に際しては、政治的判断が強く作用したと考えられる中国向けガス輸出事業採算の不透明性、ミャンマー政府の国際社会での孤立による投資リスク、さらに地質的な開発の難しさと高コストとなる可能性など、懸念材料が多い。今後も、さらに注意を要する。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 -
地域1 アジア
国1 ミャンマー
地域2 アジア
国2 中国
地域3 アジア
国3 韓国
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地域10
国10
国・地域 アジア,ミャンマーアジア,中国アジア,韓国
2007/12/18 坂本 茂樹
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