ページ番号1003720 更新日 平成30年2月16日

中国: CBMの開発ならびに外資導入に本腰

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レポートID 1003720
作成日 2007-12-21 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 竹原 美佳
著者直接入力
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2007/12/21 調査部:竹原 美佳 中国: CBMの開発ならびに外資導入に本腰 ・ 中国政府はコールベッドメタン(CBM)開発促進のため、法律を整備し、CBM開発・利用者に税制・価格上の優遇措置を付与した。また、外資の導入をこれまで以上に積極的に進める方針である。 ・ 中国におけるCBMの本格的な商業開発が始まってからまだ日が浅く、探鉱密度も低いため、産業の発展、外資参加の余地は大きい。 ・ CBMの商業開発が本格化することにより、中国国内の天然ガス需給に影響を与える(需給ギャップを補う)存在となる可能性がある。 . CBM開発促進の背景 1中国は石油の輸入依存度が5割に達する勢いであり、天然ガスについても2006年にLNGの輸入を開始、パイプラインガスを含め、輸入依存度は高まっていく見通しである。石炭については世界最大の生産・消費国1かつ輸入国であったが、2008年に純輸入国に転落する見通しである。 中国政府は、エネルギーの安定供給のため、石炭や石油、天然ガスなど在来型資源の開発強化を求める一方、再生可能エネルギーや非在来型石油・天然ガス資源の探鉱開発ならびに研究開発を推進している。再生可能エネルギーや非在来石油資源については、開発・利用促進のための法律整備を進めるとともに、税制・価格面で優遇策を付与している。 コールベッドメタン(Coal Bed Methane/中国語で“煤層気”)は石炭層内に包蔵されるメタンガスを指す(以下、CBM)。「石鉱連資源評価スタディ2007年」(資料1)では非在来型天然ガス資源として、タイトサンドガスなどとともに紹介されている。しかし、中国でCBMは石炭関連資源と分類されており、2006年に発表された「石炭産業発展第11次五カ年規画」において、“炭層ガス、地下水、ボタ、選炭廃棄物などの石炭関連資源の総合利用開発を促進する”と発表されている(資料2)。 2006年6月、中国政府は「CBM(CMM)2開発利用11・5規画」(以下、CBM11・5計画)を発表した。 1 2006年の石炭生産量は23.82億トン(石油換算12.1億トン)、消費量は23.8億トン(石油換算11.9億トン) 2CMM:(Coal Mine Methane/中国語で(井下)煤砿瓦斯)、石炭採掘を対象とした開発の過程で発生・回収されるメタンガス) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 005年時点でCBM生産量3は約1億m3、CMM生産量は約23億m3だが、CBMとCMMを合わせた消費量は約10億m3にとどまっている。政府はCBM開発・利用を進め、2010年までに生産量50億m3/年を目指すとしている。CBM11・5計画によると、CBM(CMM)開発の当初の目的は炭鉱の安全管理(炭鉱事故防止のためのガス抜き)であった。しかし、現在は中国のエネルギー戦略における国産エネルギーの供給増加、温室効果ガスの抑制という側面において、その重要性が増している。 中国の天然ガス生産量は2010年に900億m3/年に達する見通しである。CBMの開発が政府の計画通り進んだとしても、生産量(2010年の目標値50億m3/年)は天然ガス生産量の6%を占めるに過ぎない。しかし、CBM50億m3/年は現在中国で唯一稼働している広東LNG受入基地の年間受入能力(1期370万トン/年)にほぼ相当し、無視できない量である。今後、CBMの商業開発が本格化することにより、中国国内の天然ガス需給に影響を与える存在となる可能性がある。 2.CBM開発促進に係る優遇策導入 2007年に、政府はCBMに関する複数の法律を整備し、CBM開発・利用者に税制・価格上の優遇措置を付与した。さらに、商務部、国家発展改革委員会、国土資源部の三省庁が合同で外資の導入を積極的に進める通知を発表し、CBMの開発に本腰を入れる様子がうかがえる。 (1)法律整備 ①「鉱産資源法」改定 2007年10月、政府は「鉱産資源法」の改定を行い、外資と契約を締結できる企業を増やした。これまで外資との契約は中聯煤層気(CUCBM)が独占的に行っていたが、今後は政府が“試点(パイロット)企業”として指定する複数の企業へと拡大する。商務部および国家発展改革委員会の関連部門がパイロット企業の選出を行う予定だが、恐らく中国国内でCBMの探鉱開発を行っているPetroChinaやSinopec、それに山西省の石炭企業である晋城煤業集団などが選出されると思われる。 ②「外商投資産業指導目録」(2007年改訂版) 2007年11月、商務部は「外商投資産業指導目録(2007年改訂版)」を発表した。外商投資産業指導目録とは、外国企業の投資を奨励する産業リストを意味する。その中で採掘業における投資奨励分野は、石油・天然ガスや金属鉱物ではなく、CBMの探鉱開発がトップにあげられた。また、これに関連し、2007年11月、商務部、国家発展改革委員会、国土資源部は「関与進一歩拡大煤層気開採対外合作有関事項的通知」(CBMの対外協力の拡大に向けた対外協力に関する通知)を発表、例えば外資パートナーが、開発・生産し、PS契約にもとづき取得したCBMを中国国外に販売することや、中国国内に設立した 3 2006年にCBM生産量は5億m3/年に増加したと報じられている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 フ売会社を通じ、第三者に販売することを認めている。中国のCBM資源は華北や新彊など内陸部に集中しており、国内への販売はともかく、液化して国外に輸出するという選択肢は経済性から見て実現性が低い。しかし、パイプラインで国外に輸出することは理論上可能で、販売先が広がるといえなくもない。 2007年1月1日から、政府はCBM開発企業に対し、下記の優遇策を講じている。 ①増値税4:CBM開発企業の増値税を還付 ②法人税:CBM開発企業の法人税を免除 外資とのジョイントベンチャーの場合は“2免3減”(利益が出てから2年間法人税を免除し、3年から52)税制優遇策 (年目までに3年は半額とする)措置をとる。 ③関税:CBM開発関連設備等の輸入関税を免除 ①CBM卸価格:市場価格 3)価格優遇策 ((国産天然ガスのように政府は統制を行わず、開発企業とユーザーの相対交渉により決定) ②補助金 CBMによる発電を優先的に送電させる。また、CBMによる発電価格は脱硫補助電力価格(脱硫装置を付けた発電所による発電)と等価とする。CBMによる発電の送電価格が通常の価格より0.15元/kwh高い場合、中央政府はCBM開発企業に0.2元/kWh(約3円/kWh)の補助金を支払う。なお、World Gas Intelligenceによると、CBMの生産コストは0.5~0.7元/m3(1.95~2.75ドル/MMBTU)である。 CBM11・5計画によると、2010年までに10本のCBMパイプライン(10本の総延長計1,441km、設計輸送能力65.3億m3/年)を建設する計画があり、10本のうち9本は石炭生産地の山西省を通る。CUCBMは山西省端氏(Duanshi)~河南省博愛(Bo'ai)県間のCBMパイプライン(総延長120km、10億m3/年、口径426mm、圧力6MP)の建設を開始した。河南省はカラーTVのブラウン管メーカーなど産業用のガス 4 増値税とは、流通税の一種で、物品の販売や加工や修理、補修や役務の提供、物品の輸入を行う場合などに適用される Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 .その他最近のCBM開発に関する報道 3(1)CBM輸送パイプラインの建設計画 vが増加している模様である。 (2)CBMリサーチセンターの設立 2007年9月、CUCBM、PetroChina、Sinopec共同で北京にリサーチセンターを設立している。 (3)外資とのPS契約締結状況 中国では、2007年6月までに米Far East Energyなど外国企業18社がCUCBMと28件のPS契約を締結している。しかし、World Gas Intelligenceによると、鉱区の85%が外資に開放されているが、鉱区あたりの面積が小さく、資源が散在しており、外資の大手企業の参入阻害要因になっていると指摘している。 な参考資料 主資料4:「三部委通知要求進一歩拡大CBM開採対外合作」 国家発展改革委員会 2007年11月9日 資料5:“China Solicits Foreign CBM Investment”Word Gas Intelligence 2007/11/21 資料6:「加速する新資源 コールベッドメタン開発」島田荘平氏 JOGMEC石油天然ガスレビュー2005考:中国におけるCBM資源分布状況(「CBM開発利用11・5計画」より抜粋) 参年9月 資料1:「石鉱連資源評価スタディ2007年」平成19年11月石油鉱業連盟 資料2:「中国石炭産業の現状と展望」 IEEJ佐川篤男氏他 2007年8月 資料3:「CBM開発利用11・5計画」 国家発展改革委員会 2006年6月 1.資源状況 (1)資源分布 中国で、深度2,000m以浅のCBM資源量は36兆m3で主に華北及び西北地区に分布している。資源量1万m3以上の盆地は9盆地(①オルドス盆地東縁、②山西省沁水、③新彊ジュンガル、④?東黔西(雲南東部および貴州西部)、⑤内モンゴル二連、⑥新彊吐哈(トルファン・ハミ)、⑦新彊タリム、⑧新彊天山、⑨黒竜江省ハイラル盆地)である。資源量5,000万~1万m3以上の盆地は5盆地(①川南黔北(四川南部および貴州北部)、②豫西(河南省西部)、③川豫(四川および河南)、④三塘湖、⑤徐維 )である。 CBMの可採資源量(確認)は約10兆m3で、1,000億m3を超えるのは以下の15盆地である。(①オルドス盆地東縁、②山西省沁水、③新彊ジュンガル、④?東黔西(雲南東部および貴州西部)、⑤内モンゴ Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 挙A、⑥新彊吐哈(トルファン・ハミ)、⑦新彊タリム、⑧新彊天山、⑨黒竜江省ハイラル盆地)である。資源量5,000万~1万m3以上の盆地は5盆地(①川南黔北(四川南部および貴州北部)、②豫西(河南省西部)、③川豫(四川および河南)、④三塘湖、⑤徐維 )である。 (2)賦存条件 ①地質構造 東北はシール層が厚く、トラップの条件も良好でCBMの開発に適している。華北(呂梁山以西のオルドス盆地東部縁辺ならびに呂梁山および太行山の間の山西断隆(沁水盆地を含む)構造はCBM開発に 中国の105の炭鉱鉱区で行った調査によると、ガス包蔵量平均10m3/トン以上の鉱区が43鉱区(41%)、ガス包蔵量平均8~10m3/トン以上の鉱区が29鉱区(28%)で全体のほぼ7割を占める。 ③リザーバー圧力 石炭層リザーバーの圧力は2.24~17.28キロパスカル(kPa)/mで相対的に圧力の低い層が多い。 ④浸透率 石炭層の浸透率は小さく、平均0.002~16.17ミリダルシー(md)である。0.1md以下が35%を占め、0.1~1.0md以下が37%を占める。1.0md以上は28%を占める(10mdを超えるリザーバーは極めて少ない) ⑤集ガス帯 CBM集ガス帯は数10km2から大きなものは1万km2以上と幅広い。 1990年代以降、CBM資源の炭鉱が産業レベルへ進んだ。山西省沁水盆地、河東炭田、安徽淮南、淮北炭田、遼寧 阜新、鉄法、撫順、沈北鉱区、河北開?、大城、峰峰、陝西韓城鉱区、河南安陽、焦作、平頂山、??炭田、江西豊城鉱区、湖南?邵、白沙鉱区、新彊吐哈盆地等でCBMの探鉱ならびに試験生産を行っている。 現在、政府が承認したCBMの確認原始埋蔵量は1,000億m3、可採埋蔵量470億m3で、主に沁水盆地鉄法、陽泉鉱区に集中している。 図:中国におけるCBMパイロット鉱区 . 資源探査 2適している。 ②ガス包蔵 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 坑井刺激法として、一般的にキャビティ・コンプリーション(空気を用いる掘削技術)が使用されている。また、マルチラテラル水平井も利用されている。フラクチャー監測(制御)、検層などの技術も発展している。第10次五カ年計画期(2001年~2005年)は大地電位測量、同位元素追跡、マイクロウェーブ、地球物理検層技術の応用により、石炭層のガス包蔵量、水分、アッシュ、孔隙亀裂生成モデル分析の解釈における確率などが向上した。 図:マルチラテラル水平井 .開発利用技術 3出所:CUCBM Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 lobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 所:CUCBM 出
地域1 アジア
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国6
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国9
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国10
国・地域 アジア,中国
2007/12/21 竹原 美佳
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