ページ番号1004079 更新日 平成30年2月16日

坑井仕上げの進化 -シェールガス開発技術のタイトオイル開発への適用-

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レポートID 1004079
作成日 2011-01-14 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 技術非在来型
著者 伊原 賢
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年度 2010
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 作成日: 2011/1/14 石油企画調査部: 伊原 賢 公開可 坑井仕上げの進化 -シェールガス開発技術のタイトオイル開発への適用- (JOGMEC石油企画調査部、米国エネルギー省DOE、国際エネルギー機関IEA、ノースダコタ州、世界石油工学者協会SPE資料ほか) ・ 原油生産が減退していた米国では、2008年以降、メキシコ湾大水深域とともに、陸上の非在来型原油の一つであるタイトオイルの開発が活発化しており、増産に転じています(参考資料1)。 ・ 陸上の非在来型石油開発の復活の背景には、国内においてガスが安値で、反面、原油が高値で取引されていること(参考資料1)、また、シェールガスの坑井仕上げ技術(水平坑井や水圧破砕等:詳細は付録参照)が適用されていることが挙げられます。 ・ 大幅な増産が見られるのが、孔隙率・浸透率が共に低い岩石からの中・軽質油の生産で、別名「タイトオイル」とも呼ばれます。米国北部からカナダに広がるBakken構造からの軽質油の生産がその代表例です。 ・ 坑井仕上げを中心に開発方法は改良され、1坑井あたりの推定総生産量は増加しており、探鉱開発コストも低下しています。北米では、シェールガス開発に適用された坑井仕上げが、Bakken構造のほか、テキサス州南部のEagle Ford構造など他のタイトオイル開発にも適用され始めています。 ・ 北米ではシェールガス開発のブームが見られました(参考資料2)。そのブームが米国内におけるガスの安値取引につながっています。反面、原油は高値で取引されていることから、状況を敏感に感じ取っている石油会社は、これまでは開発が困難であったタイトオイルに対して、シェールガスの坑井仕上げ技術を適用させ、増油につなげる動きをとっていると見るのが関係者の妥当な見識のようです。 . はじめに 12008年時点の世界全体の原油の残存確認可採埋蔵量約1兆バレルを見てみると、全体の約8割を国営石油会社(National Oil Company: NOC)が支配しており、ロシア企業を除くと民間企業は僅か1割未満の支配に過ぎません(図1)。現在の原油市場は、1960年代までの国際石油会社(International Oil Company: IOC)による支配の時代は遠くなり、国営石油会社の時代になっていることを如実に示しています。 1/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i出所: 2008 PFC Upstream Competition Service資料を基にJOGMEC石油企画調査部作成) 図1 世界全体の原油の残存確認可採埋蔵量の支配状況 従来、生産される原油は需要が大きく、利益への期待が大きい軽・中質油の開発が進められてきましたが、埋蔵量の支配地図を考慮し、昨今の需要増大と油価高水準を追い風にすると、重質油やオイルサンドといった非在来型の石油資源にも注目が集まっています。 図2に示すように、在来型の石油(生産済、中東・OPEC原油、中東外の在来型)に比べ、重質油(含むオイルサンド、ビチュメン)は可採埋蔵量が1 兆バレルにも迫るレンジにあり、経済的に採算のとれるコストは、在来型の10~20ドル/バレルよりも生産・処理に手間がかかる分、30~40ドル/バレルと高いレンジにあるとされます。 IEA、SPE資料を基にJOGMEC石油企画調査部作成) (出所: 図2 原油の可採埋蔵量と採算コスト 2/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ナ岩や浸透性の低い(浸透率0.1ミリダルシー/md未満、1md=9.87×10-16m2)砂岩に含まれる天然ガスは従来、緻密でコストのかさむ技術を要することから、開発が見送られる非在来型資源と、みなされてきましたが、21世紀に入ってからの米国での天然ガス需要の補完と天然ガス価上昇に支えられ、また、技術の進展に伴い、北米を中心に天然ガス供給源として注目を浴びています(参考資料2)。図3は、1979年にMastersが提唱した「天然ガスの資源量トライアングル」と呼ばれるもので、非在来型天然ガスの定義によく用いられます。賦存環境が在来型天然ガス資源よりも劣るタイトガスサンド、コールベッドメタン、シェールガスの開発には、技術の進歩と一定水準以上のガス価が必要ですが、非在来型は在来型よりも豊富な資源量が魅力です。 図3 天然ガスの資源量トライアングル さて、原油生産が減退していた米国では、2008年以降、メキシコ湾大水深域とともに、陸上の非在来型原油の一つであるタイトオイルの開発が活発化しており、増産に転じています(参考資料1)。陸上の非在来型石油開発の復活の背景には、国内においてガスが安値で、反面、原油が高値で取引されていること、また、シェールガスの坑井仕上げ技術(水平坑井や水圧破砕等)が適用されていることが挙げられます。現在、大幅な増産が見られるのが、孔隙率・浸透率が共に低い岩石からの軽質油の生産で、別名「タイトオイル」とも呼ばれます。米国北部からカナダに広がるBakken構造からの軽質油の生産がその代表例です。 このように、埋蔵量へのアクセスが縮小する投資機会に対応した石油開発の対象は、在来型から非在来型資源へとシフトするでしょうが、タイトオイルの開発はどのような技術トレンドをもって進められるのでしょうか? 3/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 \1は報告者が今月初めに、東京のテレビ局から照会を受けた際に、「タイトオイルとは?」という質問と回答についてまとまたものです。ざっと眺めていただくと「原油供給に少なからず影響をもつ非在来型の原油」であることがお分かりいただけるでしょう。 . タイトオイルの登場 21) タイトオイルとは? (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 4/20 \1 タイトオイル概説 (出所: JOGMEC石油企画調査部資料) 5/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 (2) タイトオイル構造 先行して成功している、米国北部のBakken構造のタイトオイルは、米国のモンタナ州、ノースダコタ州からカナダのサスカチュワン州やマニトバ州にかけて広がり(図4)、原油が貯留する油層として長く知られて1950年代からモンタナ州中心に細々と開発が行われてきました。しかしながら、近年は、油層の厚いノースダコタ州に開発対象が移り、活動が活発化しています(表2)。カナダ側のサスカチュワン州でも開発が一部みられます。 図4 Bakken構造の広がり 表2 Bakken構造の概要 (出所: USGS及びノースダコタ州資料) ○油層エリア: Bakken構造 (Williston盆地) Upper Bakken(シェール)、Middle Bakken(砂岩、シルト、石灰質泥岩)、Lower Bakken(シェール) 深度9-10千フィート(約3,000m) 対象層厚 平均80フィート(約24m) ○ 可採埋蔵量(USGS調べ): 米国側のみ 1999年評価 1.51億バレル ⇒ 2008年評価 原油36.5億バレル、随伴ガス 1.848Tcf、NGL 0.148億バレル ○ ノースダコタ州全体の生産量 約35万バレル/日(2006年 10万バレル/日) ○ ノースダコタ州全体の稼動リグ数 164基(2010年12月) 999年当時、油価がバレル当り10ドルを切った時、米国地質調査所USGSはWilliston盆地の 1Bakken構造でのシェールオイル(米国のみ)の賦存状態を調査しました。 調査結果は、P-meanの原始埋蔵量は石油換算で4,140億バレル、しかも、軽質油(API比重40度以上 = 比重<0.825)と好条件でした。しかし回収可能量はたった1.51億バレルとの推定だったのです。大手石油会社は取るに足りない開発対象として、無関心を装いました。2000年にモンタナ州の 6/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 lm Coulee油田(図4参照)のBakkenシェールに最初のパイロット井が掘削されました。その3年後にBakkenシェールからの油生産はモンタナ州の油生産量を2倍にしました。2008年にUSGSは、技術進歩に伴う回収可能量を石油換算で30~45億バレル(原油36.5億バレル、随伴ガス 1.848Tcf [Tcf:兆立方フィート]、NGL 0.148億バレル)に修正したのです(表2)。 ノースダコタ州における石油生産量は、2006年に10万バレル/日程度でしたが、2008年に17万バレル/日、現在はその倍の35万バレル/dまで増加しており(図5)、さらに伸びると予想されます。2015年には大きく倍増の80万バレル/近くまで増産するという見方もあるようです。 原油生産量の急増 図5 ノースダコタ州の原油生産量 (主にBakken構造) (出所: ノースダコタ州資料) 006年から2007年頃まで、Bakken構造からの1坑井あたりの初期生産量は200バレル/日以下と 2少量で、良くても200~400バレル/日程度との認識が一般的でした。当時、原油価格がバレル当り100ドル近くまで上昇していたものの、シェールガス開発ほどには、期待は膨らんでいなかったのです。 しかしながら、シェールガス開発技術の進展(付録参照)とともに、また、2009年頃からのガス価格の低位化に伴い、相対的に石油価格が割高となったことで、同タイトオイル開発に拍車がかかったのです。Bakken構造では、坑井仕上げの地道な改良・工夫によって1生産井からの回収量を飛躍的に増大させることに成功しました(月産1万バレルを超える生産井の割合は2009年に40%に達した)。 7/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ト国では、2009年に入って、ガス需給緩和により国内のガス価格(4ドル/百万Btu前後=原油熱量等価24ドル/バレル)が急落したことから、相対的に原油が割高(80ドル/バレル前後)になっています。熱量等価で原油はガスよりも3~4倍も高いことになるのです。収益性を確保したい開発事業者は、シェールガス開発から石油開発に投資先を広げ、分散化を始めています。ガス狙いのリグ稼動数が横ばいに対して、石油狙いのリグ稼動数は過去1年間で3倍増となり、現在も増えているのは、その表れと見て取れます(図6)。 (出所: JOGMEC石油企画調査部) Jan-10Jan-09Jan-08Jan-07Jan-06Jan-05図6 北米での稼動リグ数(石油、ガス別) 北米での稼動するリグ数の推移石油ガスガス石油(坑)2,0001,6001,200800400Jan-040例えば、シェールガス開発のさきがけとなった、テキサス州のBarnett構造でのシェールガス開発において主要な事業者であるChesapeake社、EOG社、Devon社は、シェールガスから一転してタイトオイルを含む石油開発を重点化する戦略を打ち出しました。これら事業者は、さらなる生産拡大のために、従来からのシェールガス開発投資だけでなく、石油開発をあわせて行うことで収益性を維持することが不可欠と判断したのです。現在、テキサス州のEagle Ford構造やコロラド州/ワイオミング州周辺のNiobrara構造のタイトオイルや、Permian Basin, Anadarko Basinなど従来の石油賦存地域にあるタイトオイルにまで開発対象は拡がっています(図7)。 8/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i出所: Chesapeake社ホームページ) 図7 Chesapeake社の進出する石油開発エリアと坑井の生産データ カナダでも、Bakken構造でのシェールオイルの開発成功が低浸透性油層開発の引き金となっています。カナダの会社は、他地域(Saskatchewan Bakken, Lower Shaunavon, Cardium Pembina)へも事業を展開中です。アルバータ州のCardium Pembina地域が次の低浸透性油層開発の対象(生産後期に差し掛かった巨大な軽質油田の端に賦存するタイトオイル)と言われます。PetroBakken社, Crescent Point社といった中小石油会社(低浸透性油層開発専門のジュニア/juniorと呼ぶ)は小規模会社を買収し、開発活動の拡大を図っています。比較的大規模な独立系石油会社(インデペンデントれらのタイトオイル開発の動きは始まったばかりであり、それぞれタイトオイルの資源量や地質状 こ況は一般的には公開されていませんが、先行するBakken構造の開発を新たな石油開発のビジネスモデルとして、今後、米国内では議論が広がりそうです。 askatchewan Bakken: 2004年 760バレル/日、-> 2007年 14,000バレル/日 Lower Shaunavon: 重質油(API比重22度) S/independent)も買収を通じて、タイトオイルの開発活動を活発化させています。 3. タイトオイルの開発技術 <付録: シェールガス開発技術の概要>への理解をベースにして、各タイトオイル構造の開発の進展について、その情報収集を行いました。 9/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i1) Bakken構造 技術進歩とそれに伴う開発生産コストの低下(キャッシュフローの上昇)が、2000年のモンタナ州Elm Coulee油田でのパイロット井が掘削以降、Williston盆地のBakken構造(図4)でのシェールオイオイルシェール: 未熟成なケロジェンが主体となって頁岩中に集積したもので、回収には熱により油を蒸気にして流動させねばならない。 術進歩としては、Extended Reach Well(掘削深度/垂直深度 > 2)と多段階フラクチャリングの適 技用が、生産井の初期レートを飛躍的に増加させ、その初期レートが6~12ヶ月続くことで、上昇する掘削仕上げコストもオフセットし、シェールオイル開発の経済合理性を向上させています。Bakken構造では周辺に既存油田もあるため、パイプラインが整備され、生産されたシェールオイルのそのラインへの接続も安く済む利点があります。 Bakken構造の開発において、坑井のデザイン(坑井仕上げ:Well Completion)の地道な改良・工夫によって1生産井からの回収量を飛躍的に増大させることに成功し、2008年には1坑当りの初期レート800~1,000バレル/日程度、さらに2009年に入って同2,000バレル/日を超える結果も得られています。良好の場合、1生産井あたり初期レートで4,000バレル/日を超えるケースも見られます(図8)。ConocoPhillips社によれば、原油の回収率は10~18%とのことです。 ル(注)の開発を活発化させています。 (注)シェールオイル: 目の詰まった頁岩中で熟成した油 (出所: ConocoPhillips社資料) 図8 Bakken構造の生産井の初期レートの伸び: 水平坑井と多段階フラクチャリングの適用 10/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 墲ウれた水平坑井では、2007~2008年に1,000m~2,000mの水平区間に沿って4~8段階の水 掘圧破砕を施していましたが、最近では、石油の生産をさらに引き上げるために、水平区間を3,000m以上に延伸させて20段階以上の水圧破砕を施すことで、多くの割れ目を水平区間から貯留岩の内部にまで形成させ、生産量を増加させています。具体的には、水平坑井の裸坑に多段階フラクチャリング(Openhole Packer & Sleeve Completion)を施し、2層同時生産を実現しています(図9)。 (出所: SPE 135268、Baker Hughes社資料) 図9 水平坑井の裸坑に多段フラクチャリングを施した2層同時生産 らには、図10に示す様に、一度に32段階までのフラクチャリングを実施することが可能となりまし さた。1坑あたりの掘削コストが例え倍増したとしても、生産期間あたりの生産量である「推定総生産量EUR(Estimated Ultimate Recovery)」がそれ以上に増えて(掘削仕上げコスト2~3倍、期間あたりの生産量4~5倍)、探鉱開発コストF&D Costは徐々に低下しているのが判ります(図10)。 現状の油価水準であれば、生産開始後、数年内にコスト回収が可能とされます。また、シェールガスと同様に、初期の生産レートは、その後急激に減退するものの、その後数十年に渡って低位で生askatchewan BakkenでのPetroBakken社: 20段階の水圧破砕 North Dakota BakkenでのBrigham Exploration社: 30段階以上の水圧破砕 S産することが可能と言われます。 11/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 UR:1生産井あたりの推定総生産量 F&D Cost:探鉱開発コスト図10 Bakken構造の掘削仕上げの進化と探鉱開発コストの推移 (出所:2010年3月 Brigham Exploration社資料) ェールガスと比べての開発技術の難度は、シェールオイルの方が密度と粘度が高いことにありま シす。しかしながら、図10に示す様に、坑井仕上げの進歩がBakken構造の低浸透性油層からの原油生産を現実のものにしているのです。 開発が進展するとともに、2008年には、Bakken構造の下位30mほどのThree Forks構造にも、同程度の原油が賦存していることが確認されました。これにより、事業者の開発投資に弾みがついたと言われます。Hess社には、Bakken構造とThree Forks構造を同時に開発する試みがあります(図11)。図11に示す様に、地表の一箇所の坑井元から多数の坑井が掘れるようになったことも、掘削仕上げコストや期間の低減に貢献しています。Hess社は、2構造の同時開発により、掘削仕上げコストは1坑井あたり10百万ドル以上割高になるものの、それ以上に原油生産量が増大することを期待しているそうです。 12/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 (出所: Hess社資料) 図11 Bakken構造とThree Forks構造の同時開発の掘削仕上げのイメージ 同社は、タイトオイルを含む原油開発において、WTIが40ドル/バレルあれば経済合理性があると評価しています。 このような動向下で、シェールオイル生産井の掘削が増えれば、初期生産レートや生産の減退傾向を加味すると、2009年末の生産レート32.5万バレル/日が2013年には35~45万バレル/日に伸びるという見通しがあります。35万バレル/日レベルには年800坑の、45万バレル/日レベルには年1200坑の掘削が必要とされます。因みに2008年には700坑弱、2009年には500坑強が掘削されました。現状の生産レベル(30~35万バレル/日)を維持するには年800坑程度の掘削が必要となるでしょう。 ノースダコタ州では、掘削許可数は2009年が500件強でしたが、2010年は1,200件を越えると予想しています。2010年12月時点の同州での稼動リグ数は164基でした。Continental Resources社, Whiting Petroleum社, Brigham Exploration社など地元の小規模事業者、また、Hess社、Marathon社やEOG Resources社などの中堅クラスが開発に参画してきましたが、近年では、スーパーメジャーのConocoPhillipsやExxonMobil(旧XTO Energy社)も国内企業を買収することを通じて、当地域の権益 13/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 l得に動いており、参加企業数は全体で50社を超えています。生産レベルの見通しは生産井の仕上げ技術の進化、掘削活動の活発化次第では、50万バレル/日を超えるという見方もあります。 しかし、コアエリアを越えて掘削活動を活発化させると、油の密集帯(スイートスポット)をはずし、高い初期生産レートを達成できないケースも出てくるでしょう(バーネットシェールガス構造のコアエリア[Johnson郡、Tarrant郡]の外での失敗事例)。 陸上のシェールオイル開発の背景には、国内においてガスが安値で、反面、原油が高値で取引されていることも挙げられます。このBakken構造でのシェールオイル開発のベンチマークは他地域(Powder River盆地のMowry, Niobrara、Mississippian Heath、Miocene Monterey他)にも拡がる予感は考論文SPE 135584(2010年9月発表) 参否定できません。 米国陸上Willistone盆地に位置するBakken構造での掘削事例の紹介。Bakken構造は、上部・中部・下部の三層に分類され、上部・下部層は有機物が10%程度と豊富な頁岩、中部層は孔隙率5%、浸透率0.04mdのドロマイト・シルト・砂岩が混合したフラクチャー型貯留層となっている。本貯留層において、Open Hole Multi Stage fracturing system(OHMS)で仕上げた坑井(図12) と、Cemented Linerに Plug-and-Perforationの坑井刺激を行い仕上げた坑井の経済性、生産性の比較結果の報告が行われた。Bakken構造自体が、Extended Reachの水平井(掘削深度/垂直深度>2)などの高度な掘削技術の適用によって、経済的に生産可能になった貯留層ということであった(現在の原油可採埋蔵量は36.5億バレル)。OHMSは施工時間とコスト両面を効率化するための水圧破砕技術で、連続的なポンプオペレーションで18-20の段数のフラクチャリングで仕上げることが可能ということ。OHMSは、Bakken構造のように天然亀裂が卓越したフラクチャー型貯留層に対しては、裸孔仕上げであるためフラクチャーの流動性を損なうことがなく、有効な仕上げデザインとなります。実際、本発表で示された結果からも、OHMSで仕上げた坑井は、Cemented Linerに Plug-and-Perforationで仕上げた坑井に対して、優れた生産性を示しました。Slawson Exploration 社とPackers Plus Energy Services社の発表 図12 OHMS概念図 (出所: http://www.packersplus.com/pdfs/Products/StackFracBroch%200818reg.pdf) 14/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Jナダでは、シェールガス開発の技術を利用することで、古くから知られるタイトオイルに再投資を行う企業が増えています。その中で、カナダ中堅企業のPenn West Energy Trust社は、国内西部に広がるCardium, ColaradoやAmaranth、Carbonatesの各地域 のタイトな油層に対してシェールガス開発技術を適用して、面的な開発を行うことで、油の採取が可能となることを期待しています(図13)。オイルサンドを除く石油生産が減退しつつあるカナダにとって、新技術による回収率の上昇は埋蔵量の増加にも繋がることが期待されます。 2) 他の構造 (図13 Penn West Energy Trust社によるタイトオイルの開発イメージ (出所: Penn West Energy Trust社ホームページ) 4. まとめ(坑井仕上げの位置付け) 坑井の仕上げは、できる限り改修(注)作業を少なくするため、信頼性の高い(失敗が起こりにくい) システムとすることが第一条件です。坑井の仕上げエンジニアは、長い使用実績のある信頼性の高い機器を適用し、できるだけシンプルにデザインします。 坑井仕上げの構築には、オペレーター/事業者は(待ちの姿勢ではなく)自らシステムのアイデアを出し、機器やソフト技術を提供する業者との意思疎通や連携が重要です。それが今後縮小する投資機会に対応した石油開発のコストを適正化し、可採埋蔵量を最大化し、経済的な開発プロジェクトへとつながります。 現在埋蔵量の大半が産油国のNOCに握られている環境下では、IOCや独立系石油会社(インデペンデント)は、新規油田開発よりも既発見油田からの回収率向上や生産効率向上を目指した技術(EOR/IOR、水平坑井、多段階フラクチャリング、坑井コントロール)の適用や非在来型資源(タイトガ 15/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 X、オイルサンド、タイトオイル)の開発に軸足を移しています。北米ではシェールガスの開発のブームが見られました(参考資料2)。そのブームが米国内におけるガスの安値取引につながっています。反面、原油は高値で取引されていることから、状況を敏感に感じ取っている石油会社は、これまでは開発が困難であったタイトオイルに対してシェールガスの坑井仕上げ技術を適用させ、増油につなげる動きと見るのが関係者の妥当な見識のようです。 シェールガス開発技術の登場は、世界のシェールガス評価に繋がったのみならず、シェールや在来型でも浸透性の悪い油層(砂岩、シルト、石灰質泥岩)への開発の一手法として利用され、今後の石油・ガス埋蔵量の増加及び生産に貢献していくものと期待されます。シェールや在来型でも浸透性の悪い油層(砂岩、シルト、石灰質泥岩)への石油開発は、ガスと異なり、輸送パイプライン等インフラ投資への依存性が比較的低く、また昨今の販売価格が高いという利点にも後押しされると見ます。 (注)回収/Workover: 坑井内の機械的損傷・故障の修復、油やガスの採収層あるいは圧入層の障害除去、採収目的以外の流体あるいは砂などの遮断、仕上げ層及び仕上げ法の変更、及び生産性の増大を図る坑井刺激などを目的として、比較的大がかりな装置や機械を用いて坑井に処置を施す作業を一般に「改修」と呼んでいます。 以上 参考資料> < 1. JOGMEC石油・天然ガス資源情報「米国:シェールガスからタイトオイル開発へ -新技術がもたらす可能性-」、2010年12月 市原路子 2. JOGMEC石油・天然ガスレビュー「シェールガスのインパクト」、2010年5月 伊原賢 付録: シェールガス開発技術の概要> <シェールガスは在来型ガスと比べ貯留層は不均質でガスの包蔵メカニズムが複数ある。過去20年のこの複雑な貯留層特性への理解は掘削・仕上げ・生産技術の進歩により深まったといえる。具体的には水平掘りや岩石に人工的に割れ目をつくる水圧破砕(付図1)といった要素技術の進歩が重要だ。 (出所: 参考資料2のページ20~22を抜粋) 16/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 t図1 水圧破砕技術の概要 シェールガスの開発は技術主導型といわれ、製造業・職人技に近い技術(付図2)を用いる。新規のガス開発事業のため、米国ではメジャーではなく中堅企業中心の事業としてスタートした。複雑できめ細かな作業が必要なことから、作業コントラクターの数が在来型ガス開発に比べ多い。 付図2 シェールガスの開発技術 17/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 カ産減退率は高く、1坑あたりの生産レートは在来型に比べオーダーが一桁低いので、生産量確保には従来型よりも多くの井戸数を要する。したがって、一つの坑口位置から複数の水平部分をもつ坑井も出現した(付図3)。水平部分の長さが2kmを超える水平坑井や水平部分への多段階水圧破砕(付図4)も広く適用されるようになってきた。 付図3 シェールガスの開発技術 付図4 水平坑井と多段階の水圧破砕のイメージ 割れ目が貯留層中に広がらず、上下に成長し、帽岩(キャップロック)を壊し、他の貯留層や帯水層につながってしまうと、ガスの回収に支障をきたす。そこで、割れ目に関する情報を少しでも多く得るために、割れ目そのものを観測する技術開発が進められてきた。マイクロサイスミック技術(付図5)により、できたフラクチャーの成長や広がりも把握できるようになってきた。 18/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 t図5 マイクロサイスミック技術(微小地震/マイクロサイスムを観測・分析し水圧破砕でできた割れ目を評価) ところで、マイクロサイスミックとは、割れ目が形成される時に発生する地震波(P波、S波)を観測し、解析して割れ目の広がりを評価し、ガス回収の効率向上に必要な情報(割れ目のマッピング)を提供する技術である(付図6)。2000年以降、マイクロサイスミックには現場で6,000件以上の適用事例がある。しかし、新しく高度な技術であり、技術プロセス(作業の計画、実行、分析、解釈)には厳密さを加える必要があると言われる。 付図6 微小地震/マイクロサイスムから出る地震波を観測井でモニタリング 水平坑井、水圧破砕、マイクロサイスミックという、三つの要素技術さえ理解し、実践すれば効率的に経済合理性をもってシェールガスを開発できるわけではない。それには、シェールガスを経済的に地下から取り出す「技術サイクル」を習得する必要がある。すなわち、地下に眠る資源量を可採埋蔵量に変え得る緻密な技術検討が必要だ。 まず地化学検層データからシェールの鉱物組成(炭酸塩、黄鉄鉱/Pyrite、粘土、石英、Total Organic Carbon/TOC)を分析する。岩石中のTOCを知ることで、マトリクスの孔隙率と水飽和率が分かり、シェールの浸透率とシェール中のガス量(孔隙内とシェールの有機物に吸着の2種類)の推定につながる。シェール中の有機物はガス源のみならずガスの吸収媒体であることに留意しなければならない。地化学検層データからは粘土分のタイプも分かり、それが水圧破砕に用いる圧入流体の仕様を決めるのに役立つ。 19/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 氓ノElectrical ImagingとSonic検層データからフラクチャーを貯留岩元来のものと掘削上のものに分類し、シェール中で最も浸透率の高い個所を探しあてる。そこに穿孔とフラクチャリングを施し高生産レートを目指す。地層圧力の計測も必要だ。水平掘りや傾斜掘り、MWD(Measurement While Drilling)、ガンマ線検層、Rotary Steerable System他の掘削・検層技術を適用し、貯留岩特性を把握し、貯留岩内の流体挙動シミュレーションを実施し、その結果を坑井刺激法に的確に反映させ、ガスの生産量および可採埋蔵量増に結びつける。シェールガスを開発するオペレーターには、この技術サイクル(付図7)の理解と適切な実践が求められる。 付図7 シェールガス開発に適用される技術サイクル (出所: Schlumberger) 技術サイクルの適用ノウハウを身に付けたオペレーターが手がける開発プロジェクトでは、作業の失敗が減って効率も高まり、初期生産レートもV字回復が見られる(付図8)。総じて、ガスの産出コストも低下傾向にある。 付図8 米国におけるシェールガス生産レートは技術進歩によりV字回復 結果として、最初のガス生産レートの効率化、埋蔵量推定精度と経済性の向上につながっている。この技術リスクの軽減が、米国ではシェールガス開発に投資が集中するようになった理由だ。この技術進展と一定のガス価が維持されれば、シェールガスの開発は世界中に進展を見せることとなろう。 以上 20/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 北米
国1 米国
地域2 北米
国2 カナダ
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 北米,米国北米,カナダ
2011/01/14 伊原 賢
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