ページ番号1004080 更新日 平成30年2月16日

フォークランド諸島:沖合での掘削再開

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レポートID 1004080
作成日 2011-01-17 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 舩木 弥和子
著者直接入力
年度 2010
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/1/13 石油企画調査部:舩木弥和子 フォークランド諸島:沖合での掘削再開 (Platts Oilgram News、International Oil Daily、Business News Americas他) フォークランド諸島(スペイン語名:マルビナス諸島)沖合では、1998年にIOCにより6坑が掘削され、5坑で出油・ガスがあったが、いずれも商業量の発見には至らなかった。1990年代末に油価が下落したこともあり、主要なIOCは撤退してしまい、Desire Petroleum、Rockhopper Exploration等小規模な英国企業を中心に探鉱が続けられてきた。2010年には12年ぶりに掘削が行われ、このうちの1坑で商業量の発見があり、注目を集めた。フォークランド諸島沖合では2011年も地震探鉱や掘削が続けられる見通しだ。しかし、同海域での探鉱・開発は、領有権を巡る英国とアルゼンチンの争い、遠隔地にあるためコストが高い、データや石油会社の経験不足といった問題を抱えている。 1.フォークランド諸島沖合での探鉱状況 フォークランド諸島政府は1995年10月に最初のライセンスラウンドを実施した。対象とされたのはNorth Falkland Basinの12鉱区、South Falkland Basin とFalkland Plateau Basinの7鉱区の合計19鉱区であった。Shell、Amerada Hess、LASMO、IPC等がNorth Falkland Basinの鉱区を取得したが、South Falkland BasinとFalkland Plateau Basinの鉱区を取得した企業はなかった。Shell等は地震探鉱実施後、Borgny Dolphinリグにより1998年4月から掘削を開始、11月までに6坑を掘削した。このうち5坑で出油、出ガスがあったものの、商業量の発見はなかった。1998年11月末にはBorgny Dolphinリグがフォーク 1998年にNorth Falkland Basinで掘削された坑井 坑井 結果 権益保有企業 14/09-1 出油 14/13-1 空井戸 14-05-1A 出ガス Amerada Hess*(25%)、Fina(25%)、Murphy(25%)、帝国石油(20%)、Argos Evergreen(5%) LASMO*(42.5%)、Desire Petroleum(25%)、 Svenska(20%)、ROC(12.5%) Shell*(70%)、Agip(30%) 14/24-1 出油 14/09-2 出油 14/10-1 出油 IPC*(37.5%)、Sands Petroleum(50%)、 Desire Petroleum(12.5%) Amerada Hess*(25%)、Fina(25%)、Murphy(25%)、帝国石油(20%)、Argos Evergreen(5%) Shell*(70%)、Agip(30%) 現在の 鉱区 PL001 - PL032 PL005 PL001 PL032 現在の鉱区の 権益保有比率 EvergreenArgos (100%) - Rockhopper Exploration(100%)Desire Petroleum(100%) Argos (100%) Rockhopper Exploration(100%)Evergreen(各種資料より作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - 宴塔h諸島沖合から移動し、その後同海域では掘削は行われていなかった。 商業量の発見がなかったことに加え、油価が低迷していたことから、その後数年のうちに多くの企業がフォークランド諸島沖合鉱区から撤退した。そこで、フォークランド諸島政府は2001年以降、外資導入を図ろうと、個別の申請に基づき条件と作業義務を話し合い、鉱区を付与するようになった。また、法人税が25%、ロイヤルティが9%と経済条件も魅力的であることから関心が集まり、小規模な英国企業を中心に新たに参入する企業も現れた。これらの企業により、その後もフォークランド諸島沖合で探鉱が続けられている。2005年ごろからは掘削が計画されていたが、油価高騰によりリグ市場がタイトになり、リグを確保することができず、掘削が先送りにされていた。2009年10月、これらの企業が共同でDiamondとOcean Guardianリグのチャーター契約を締結、2010年2月にようやく掘削が開始されることとなった。1998年の掘削により、North Falkland Basinには良好な根源岩があることが確認され、また、同BasinがインドのBarmer Sub BasinやウガンダのAlbert Basinに類似していることも明らかになった。さらに、14/10-1号井ではAPI 27.1度の原油の出油をみた。2010年の掘削は、これらの坑井のデータをもとに計画、実施されている。 Desire Petroleumは2010年2月22日より、North Falkland BasinのPL003鉱区でLiz 14/19-1号井を掘削した。出ガス、出油はあったものの商業量の発見ではなかった。 4月には、Rockhopper ExplorationがNorth Falkland BasinのPL032鉱区でSea Lion 14/10-2号井を掘削し、出油に成功した。Rockhopper Exploration は現在このSea Lion油田の評価を行っているが、9月のフローテストでは2,000 b/d (最大で2,304 b/d)の出油があり、Sea Lion油田が商業規模の発見であると発表した。同油田の可採埋蔵量は、5月に発見された際には1.7億bbl、6月には2.42億bblとされたが、Rockhopper Exploration は9月には当初考えていたより構造が複雑で可採埋蔵量は1.69億bblであるとした。Rockhopper Explorationは2011年1月から50日間にわたりPL032鉱区及びPL033鉱区で3Dの地震探鉱を行い、Sea Lion油田の構造の広がりを見るという。また、1月にはSea Lion 14/10-2号井から8km離れた海域で探鉱井を掘削するとしている。Sea Lion油田の生産開始は2020年頃となる見通しとされている。Sea Lion油田の原油はAPI比重が27.8度である。 5月31日には、Falkland Oil and Gasが、South Falkland BasinのPL015鉱区でToroa F61/5-1号井の掘削を開始した。South Falkland BasinはNorth Falkland Basinに比べ水深が2,000m程度と深く、ほとんどの海域はOcean Guardianリグでは掘削できない。Toroa F61/5-1号井が掘削されたPL015鉱区は550~730mとSouth Falkland Basinの中で最も水深が浅いため、同井がSouth Falkland Basinで最初に掘削されることとなった。Toroa F61/5-1号井は掘削長さ2,476mまで掘削されたが、空井戸に終わった。Falkland Oil and Gasは、同井の結果は残念なものだったが、フォークランド諸島沖合での探鉱はまだ初期段階で、この結果が今後の探鉱リスク削減につながると考えているとした。Falkland Oil & Gasは水深 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - 驪ニ名 Desire Petroleum Rockhopper Exploration Arcadia Petroleum Argos Evergreen BHP Billiton Falkland Oil & Gas フォークランド諸島沖合で活動中の企業 鉱区保有及び活動状況 フォークランド諸島沖合でのみ探鉱を行っている英国企業。1996年のライセンスラウンドで4鉱区の権益取得。1998年に14/3-1井を掘削。現在はNorth Falkland Basinの8鉱区に権益を保有。2004年には804km2の3D地震探鉱実施。2006年に掘削を計画したが、世界的に市場がタイトで適当なリグを確保できず。Diamondのセミサブマーシブル・リグOcean Guardianをチャーター、2010年2月より掘削開始。 フォークランド諸島沖合でのみ探鉱を行っている英国企業。2004年に設立された。2004~2005年に4鉱区の権益を取得、さらにDesire Petroleumが保有する鉱区にファームイン。2005年以降2D及び3D地震探鉱実施。2010年はパートナーとしてDesireの掘削に参加する他、オペレーターとして2坑を掘削。 原油や石油製品を扱う英国商社。2008年8月にDesireがオペレーターを務める鉱区の権益を取得。 1996年にPL001の権益5%を取得、2002年1月にパートナーの権益を全て引き受けオペレーターとなった。 2007年に1,275万ドルでFalkland Oil & GasよりFalkland Plateau Basin とSouth Falkland Basinの14鉱区の権益の51% を取得。その後PL030とその他の鉱区の一部を返還、BHP Billitonが13鉱区全てのオペレーターになった。2010年、PL015でToroa井を掘削後、South Falkland Basinの鉱区から撤退。 2004年に設立された英国企業。Falkland Plateau Basin とSouth Falkland Basinの13鉱区に権益を保有。BHP Billiton が撤退したSouth Falkland Basinの鉱区ではオペレーター。 Borders & Southern Petroleum 2004年設立された英国企業。同年にSouth Falkland Basinの鉱区を取得。2D及び3D地震探鉱を実施。Denny及びStebbing構造で掘削を計画。 保有鉱区(権益) PL003M(92.5%)、 PL003W(57.5%)、 PL004(92.5%)、PL005(100%)、PL006M(100%)、PL006S(50%)、 PL007(100%)、PL034(20%) PL003M(7.5%)、 PL003W(7.5%)、PL004(7.5%)、PL023(100%)、PL024(100%)、PL032(100%)、PL033(100%) PL003W(35%)、 PL006S(50%)、PL034(80%) PL001(100%) PL025(51%)、PL026(51%)、 PL027(51%)、PL028(51%)、 PL029(51%)、PL031(51%) PL010(100%)、PL011(100%)、 PL012(100%)、PL013(100%)、 PL014(100%)、PL015(100%)、 PL016(100%)、PL025(49%)、 PL026(49%)、PL027(49%)、 PL028(49%)、PL029(49%)、 PL031(49%) PL018、PL019、 PL020、PL021、 PL022 (各種資料より作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - ,300mの海域に位置するLolego構造の掘削を計画しているが、より深い海域で掘削を行うことができるリグが確保できていない。そのため、フォークランド政府は追加の作業義務や鉱区放棄なしでライセンスを2011年12月まで延長することを認めた。一方、Falkland Oil and GasのパートナーとしてFalkland Plateau Basin及びSouth Falkland Basinの13鉱区に51%の権益を保有していたBHP Billitonは、9月にSouth Falkland Basinの鉱区から撤退することを表明した。これらの鉱区についてはFalkland Oil and Gasが権益の100%を保有することとなった。 7月23日にはRockhopper ExplorationがPL024鉱区でErnest26/6-1号井の掘削を開始した。深度2,240 mまで掘削したが、空井戸であった。 Desire PetroleumはPL004鉱区で9月27日よりRachel 14/15-1号井、10月16日よりRachel 14/15-1Z号井を掘削した。Rachel 14/15-1号井は空井戸で、Rachel 14/15-1Z号井では出油があったが技術的な問題でこれ以上評価ができないと判断されたことから、両坑井は閉鎖された。同社はこれまでに収集したデータからRachel North 14/15-2号井を掘削したが、空井戸であった。 Desire Petroleumは12月18日よりPL006鉱区でDawn/Jacinta 25/5-1号井を掘削したが、商業量の発見には至らなかった。 フォークランド諸島沖合で2010年に掘削された坑井 坑井 Liz 14/19-1 Sea Lion 14/10-2 Toroa F61/5-1 Ernest26/6-1 Rachel 14/15-1 Rachel 14/15-1Z Rachel North 14/15-2 Dawn/Jacinta 25/5-1 鉱区 PL003 PL032 PL015 PL024 PL004 PL004 PL004 PL006 水深 352m 451m 605m 150m 412m 412m 400m N.A. 掘削長さ3,570m 2,744m 2,476m 2,240m 2,877m 3,418m N.A. 1,697m 結果 その他 出油・ガス商業量の発見がなく放棄 出油 空井戸 空井戸 空井戸 出油 空井戸 出ガス 評価中 South Falkland Basin唯一の坑井 技術的な問題から閉鎖 商業量の発見がなく放棄 (各種資料より作成) 以上の通り、10か月の間にNorth Falkland Basinで7坑、South Falkland Basinで1坑の合計8坑が掘削され、Sea Lion油田が発見された。Sea Lion油田では評価が続けられており、Rockhopper Exploration やDesire Petroleumは2011年も引き続き地震探鉱や掘削を実施するとしている。また、2010年には目立った活動がなかったArgos Evergreenは2011年1月よりPL001鉱区で1,000km2の3D地震探鉱を実施し、第4四半期から掘削を開始する計画である。Borders & Southern Petroleumも2010年11月にセミサブマーシブルリグEirik Raudeの使用についてLOIを結んだ。Eirik Raudeは水深3,048 mまで掘削可能で、ガーナ沖合でJubilee油田の掘削を行ったリグだ。Borders & Southern Petroleumは2011年第4四半期よりDarwin 及びStebbing構造で2坑を掘削する他、3坑を掘削するオプションを有している。このようGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - ノ2011年のフォークランド諸島沖合での探鉱活動は、2010年同様に活発に実施される見通しだ。 2.フォークランド諸島沖合での探鉱・開発の問題点 フォークランド諸島沖合の探鉱・開発はリスクが高いとされるものの、Sea Lion油田が発見され有望な海域であるとの見方が再確認されている。また、フォークランド諸島沖合で探鉱・開発を行う企業に提示される契約条件は法人税が25%、ロイヤルティが9%と良好なものであり、フォークランド諸島政府も外資導入に積極的である。Sea Lion油田の発見により、North Falkland Basinでの探鉱投資は今後も続くと考えられ、Falkland Plateau BasinとSouth Falkland Basinの探鉱も時間はかかる可能性があるが進展が見込まれている。しかし、フォークランド諸島沖合の探鉱・開発は以下のような問題を抱えている。 (1) 領有権を巡る英国とアルゼンチンの争い フォークランド諸島沖合で12年ぶりに掘削が実施されることとなり、英国の新聞に同諸島沖合の埋蔵量は600億bblであるとする記事が掲載されたことなどから、2009年末から2010年にかけて、人口わずか3,000人の不毛の土地である同諸島の領有権を争う英国とアルゼンチンの緊張が高まった。 2月にアルゼンチン外務省は、フォークランド諸島沖合で掘削が予定されている海域はアルゼンチンが主張している領海内であるとの抗議文書をブエノスアイレスの英国大使館に送った。また、アルゼンチンのホルへ・タイアナ外務大臣が国連の潘基文事務総長と会談し、英国がこれ以上一方的な行動を取ることがないよう、国連の介入を要請した。これに対し、英国側もマーク・ライアル・グラント国連大使を通じ、フォークランド諸島の領有権は「国連憲章で自決権の原理として保障されている」と主張した。 1833年~ 1982年4月 1990年 1995年 1998年 2002年 2007年 英国とアルゼンチンのフォークランド諸島をめぐる争い 英国が実効支配。但し、アルゼンチンも1816年のスペインからの独立時に領有権を継承したと主張 アルゼンチン軍がフォークランド諸島を占領したため、英国が海軍機動部隊を派遣し、政庁所在地スタンリーを攻略、アルゼンチン軍が降伏(フォークランド紛争)。両国は国交を断絶 国交を回復 沖合油田の共同開発について合意、領有権問題を棚上げにした形でSpecial Co-operation area (SCA)を設定 North Falkland BasinでShell、Amerada Hess、LASMO等が6坑を掘削、5坑で出油・ガスがあったが、商業量の発見には至らなかった アルゼンチンのドゥアルデ大統領が平和的な解決によりフォークランド諸島を取り戻すと発言 キルチネル大統領が領有権を主張、英国と結んだ周辺海域の石油探鉱協力合意の終了を通告 (各種資料より作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - ウらに、アルゼンチン政府は、アルゼンチン海域を通過してフォークランド諸島に向かう全ての船舶に対し、事前にアルゼンチン政府の許可を得ることを義務付けた。また、フォークランド諸島沖合の探鉱・開発に関与する企業がアルゼンチンの炭化水素事業に投資することを禁じた。加えて、BHP Billitonに対しフォークランド諸島沖合での探鉱作業の中止を要求した。 これまでのところ、これら一連のアルゼンチン政府の措置により、フォークランド諸島沖合での探鉱に影響は生じていない。8坑が掘削された結果、発見されたのはSea Lion1坑だけであることもあるのか、このところアルゼンチン政府から新たな制裁等の措置の発表もなくなった。 しかし、アルゼンチンでは2011年に大統領選挙が予定されており、同国はエネルギー供給問題に直面していることから、フォークランド諸島沖合でさらに大きな発見があれば、フォークランド諸島の領有権問題に再度焦点が当たることになるだろう。 (2) 遠隔地にあること フォークランド諸島は遠隔地にあるため、インフラが整備されておらず、資材、機材の調達が難しい。また、資材、機材、人材の輸送や生産された原油の市場への輸送は高コストとなる。 2010年にフォークランド諸島沖合で掘削を行ったOcean Guardianのリグは掘削を前に英国から移動されたが、移動期間に3カ月、移動費用は1,600万ドルかかった。今回掘削を行うにあたり、Desire PetroleumやRockhopper Exploration等の企業は共同でOcean Guardianリグのチャーター契約を締結したが、フォークランド諸島沖合で探鉱・開発を行う企業は今後も資材やリグの調達にあたっては協力することが必要となろう。 2010年末から2011年初にかけて、YPF、Petrobras、Pan AmericanEnergyがフォークランド諸島との国境付近のアルゼンチンのMalvinas BasinでセミサブマーシブルリグStena DrillMAXを用い掘削を行っている。Stena DrillMAXは水深3,000 m以深での掘削が可能で、水深2,000 m以深のSouth Falkland BasinやFalkland Plateau Basinでの掘削に適している。しかし、現在のアルゼンチンと英国の政治的な関係からフォークランド諸島沖合で同リグを使うことはできない。Stena DrillMAXはMalvinas Basinでの掘削終了後メキシコ湾に移動することとなっており、Falklands Oil and Gas は深海で掘削できるリグを探さなくてはならない。 フォークランド諸島沖合での開発・生産は、インフラが整備されていないために高コストとなるだろう。 Sea Lion油田については評価段階で開発計画はまだないが、コストはかかるものの単独の油田として開発することが可能との見方がなされている。Sea Lion油田の水深は451 mで、FPSOを用い開発を行い、生産された原油は海外市場へ輸出し、ガスはFPSOの燃料か、圧入に利用するものとみられている。今後、Rachel、Dawn、Jacinta構造で発見があればコストを削減することも可能になると考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 - i3) データや石油会社の経験不足 North Falkland Basin南部、South Falkland Basin、Falkland Plateau Basinでは、まだ地震探鉱が行われていない。そのため、これらの海域についてはデータがほとんどなく、今後の探鉱に期待がかかる。 また、Shell等のIOCが撤退してしまい、現在フォークランド諸島沖合で活動する石油会社は同海域でのみ探鉱を行っている企業や設立されて数年しかたっていない新興の企業が多く、探鉱・開発の経験に乏しい。North Falkland Basinは水深が500 mより浅く、海水面の状況も北海ほど荒れていないため、技術的には難しくはないとされているが、South Falkland BasinやFalkland Plateau Basinは水深が2,000 mよりも深く、これらの企業がSouth Falkland BasinやFalkland Plateau Basinで探鉱・開発を行うことができるのか懸念されている。 フォークランド諸島沖合鉱区図 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 -
地域1 中南米
国1 フォークランド諸島(英領)
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,フォークランド諸島(英領)
2011/01/17 舩木 弥和子
Global Disclaimer(免責事項)

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