ページ番号1004084 更新日 平成30年2月16日

ロシア:ロシアの石油生産は20年振りに日量1,000万バレルの大台を回復 -天然ガス生産でもアメリカを抜いて世界一に返り咲き-

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レポートID 1004084
作成日 2011-01-24 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 基礎情報探鉱開発
著者 本村 真澄
著者直接入力
年度 2010
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/01/13 石油企画調査部:本村真澄 公開可 ロシア:ロシアの石油生産は20年振りに日量1,000万バレルの大台を回復 -天然ガス生産でもアメリカを抜いて世界一に返り咲き- ・ロシアの2010年の石油生産量は、5億519.4万t(1,017万bbl/d)で、対前年比2.2%増、2年連続世界一となった。20年振りに年産5億トン(日量1,000万バレル)の大台を回復した。 ・増産の主な要因はESPOパイプラインの始動による東シベリア油田の生産開始である。 ・2011年の生産予測はまだ出されていないが、牽引的存在であるRosneftが0.6%程度の微増と予想されており、西シベリアに拠点を置く石油企業が軒並み減産傾向にあることから、全体にロシアの石油生産は横這いになると思われる。但し、2013年以降はESPO-2が本格稼働を開始する見込みであり、東シベリア開発の進展に伴い中期的には漸増基調を維持するものと思われる。 ・「2030年までのロシアのエネルギー戦略」では2030年に5.3億トン~5.35億トンという目標を掲げているが、これは年率にして0.3%増と控えめなもので、十分に実現可能と思われる。 ・一方、ロシアの増産はOPEC諸国にとっては脅威となっており、2011年に油価下落局面が現れた場合、ロシアは対OPEC協調としての増産抑制を要請されると思われる。 ・天然ガスは2009年に12.1%と大きく落ち込んだが、2010年は11.6%増の6,503.1億m3と回復し、米国を抜いて世界一に帰り咲いた。国内市場はほぼ回復している。 . 2010年のロシアの石油・ガス生産の概要 (1)2010年の石油生産量1 1連邦エネルギー省中央輸送局の発表によれば、2010年のロシアの石油生産量は、5億519.4万t (1,017万bbl/d)で、対前年比2.2%増であった。ロシアは20年振り、即ちソ連時代に達成した石油の生産量を年産5億トン(日量1,000万バレル)の大台を回復した。 単位\年 石油百万t 百万b/d 伸び率(%) ガスBm3 表1 近年のロシアの石油生産量と伸び率(各種報道からJOGMEC作成) 1 Interfax, 2010/12/17, IOD, 2011/1/04, PON, 2011/1/06 ? 1 ? 201050510.172.26501999 305 6.18 0 591 2001 348 7.06 8 581 20023807.70959520034218.54116202007 491 9.83 2.3 653 2008 488 9.78 -0.7 663 20094949.921.258220003236.54658420044599.19963420054709.412.564120064809.612.2656Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 鴻Vアの月別の石油生産量を見ると15か月連続で1,000万bbl/dを超えている。これは、東シベリア・太平洋(ESPO)パイプラインの稼働開始に伴う、Vankor、Verkhnechon、Talakanの3油田の本格生産の開始、ティマン=ペチョラ盆地におけるLukoilの南Khylchuyu油田及びカスピ海のYuri Korchagin油田、西シベリアにおけるTNK-BPのUvat油田の生産増など、新規油田(Greenfields)の開発が効いているためである。 表1に見る通り、2000年代前半はユコスやシブネフチ(現ガスプロムネフチ)が積極的な西側技術の導入を行い年率6%~11%という増産基調を達成したが、2005年以降は(2008年の落ち込みを除けば)概ね2%程度の成長を維持している。2008年はリーマンショックによる世界経済危機による石油需要減が要因であり、ロシアの生産体制の問題ではない。2009年には対前年比1.2%増と回復を見せている。本年の2.2%という成長に関して、年初の多数意見が1.1%程度の増産見通しであったことから驚きを持って受け止めていると報道されているが2、これは近年の傾向に比較して特異な値ではない。 図1 FSUの石油生産量推移(1950~2010)(2010年の中央アジアの生産量は未入手) 2 IOD, 2011/1/04 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i2)2010年の天然ガス生産量 一方、ロシアの2010年の天然ガス生産量は6,503.1億m3であった。2009年は世界的な経済危機と欧州市場でのスポットLNGの横溢によるスポットガス価格の下落により、ロシア産パイプラインガスは競争力を大きく低下させ、そのガス生産量は5,840億m3と、対2008年比で12.1%の大幅減少となった。2010年は対2009年比で11.6%増となり、ほぼ旧に復する結果となった3。2009年に5,934億m3を産し世界一となった米国のガス生産量(市場流通分)は、2010年では対前年3.7%増の6,159億m3であったが4、ロシアがこれを凌ぎ世界一に返り咲いた。 図2FSUのガス生産量推移(1950~2010)(2010年の中央アジアの生産量は未入手) Gazpromの生産量は、2009年の4,615億m3から対前年比10.1%増の5,084.71億m3であった。但し、目標の5,150億m3を大きく下回る結果となった。当初、ガスプロムは市場の回復が早いと見て強気の姿勢であり、年初の生産計画は5,300億m3であったが、6月に5,193億m3へ、 3 IOD, 2011/1/12 ? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 1月に5,150億m3へと2度下方修正し、年末にかけて弱気へと転じざるを得なかった5。但し国内市場が回復したことにより、国内供給量は5%増の4,135億m3となったが、むしろ独立系ガス企業が生産を伸ばしている。例えばNovatekは北極圏のYurkharovskoyeガス田の開発などにより対前年比15.2%増の376.54億m3を達成した。他の独立系の産ガス量は222億m3である。石油企業の随伴ガス生産も4.4%増の582.4億m3を生産している。内Lukoilは対前年23.8%増の153.64億m3、Surgutneftegazが1.6%減の133.87億m3、Rosneft及びTNK-BPがともに115億m3であった。ガスプロムのシェアは2008年に83%であったものが、2009年は輸出市場の縮小した結果79.0%まで縮小した。2010年のシェアも79.6%に留まり回復していない 2010年の天然ガス輸出は1,849.44億m3で、2009年から11%増であった。内訳は、欧州向けが対前年10%減の1,079.23億m3、一方FSU諸国に対しては57%増の635.51億m3となっている。パイプラインガスにとって欧州市場は依然として十分回復してはいないが、一方でFSU諸国、特にベラルーシとウクライナが増加し、全体的な輸出量を回復した6。 Sakhalin-2によるLNG輸出は、2010年は134.69億m3(942.8万LNGt)で、所期の生産能力に達した。 中央アジアからの天然ガス輸入は354.57億m3で、2009年の35.740億m3から0.8%減と僅かな減少であった。トルクメニスタンからの輸入は、2009年4月に突然パイプラインの爆発とととに停止したが、その後の交渉により一部回復したとは言え、依然として約100億m3と低いレベルで推移している。 3)新規発見と置き換え率(Replacement) 連邦地下資源利用局(Rosnedra)情報による2010年の石油・コンデンセート埋蔵量増加は、7 (億5,000万t で置き換え率(Replacement)は149%と大変に良好なものであった。 2010年の天然ガス埋蔵量の増加は8,100億m3で置き換え率(Replacement)は125%で、これも優れた成果であった7 。 また、同局によれば2010年に新たに発見された鉱床は42鉱床あり、規模の大きい油田として 4 DOE, 2011/1/11 5 PON, 2010/12/29 6 IOD, 2011/1/12 7 Reuters,Interfax, 2010/12/17 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヘイルクーツク州のSenyavskoye油田、規模の大きいガス田としては、イルクーツク州のTutorskoye、Naryaginskoye及びAbaiskoye、クラスノヤルスク地方のAbakanskoye、オホーツク海のSevero-Veninskoye。、オホーツク海のNovo-Veninskoye各ガス田である。いずれも、東シベリア・極東に集中しており、新規探鉱のかなりのものがこの地域で進められていることを示している。 2.2011年以降のロシアの石油・ガスの生産量予測 (1)2011年以降の石油・ガス生産量と価格の見通し ロシア政府としての2011年の石油生産目標は公表されていない。よって、各企業の生産目標を積み重ねることによってしか予測を立てることは困難である。 後述するようにロシア石油生産の牽引車的存在であるRosneftが2011年は0.6%程度の微増と予想されており、西シベリアに拠点を置く石油企業が軒並み減産傾向にあることから、全体にロシアの石油生産は横這いになると思われる。但し、2013年以降はESPO-2が本格稼働を開始する見込みであり、東シベリア開発の進展に伴い中期的には漸増基調を維持するものと思われる。 経済発展省は、2011年-2013年の石油生産量については予測を若干引き上げ、2011年と2012年は5億400万t、2013年は5億500万tとしたが、既に2010年の実績がこれを上回ることとなった。これは、2010年の増産が政策当局の予測を上回るものであったことを示している。また、Urals原油の価格予測では、当初予測から2011年を$75/bbl→$81/bbl、2012年を$78/bbl→$83/bblに、2013年を$79/bbl→$84/bblにそれぞれ引き上げ、油価の先高を予想している。 ガス生産予測は、2011年は6,790億m3、2012年は6,910億m3、2013年は7,190億m3で当初予測から変更はない。但し、それに見合う需要の伸びがあるかは甚だ疑問である。 CIS外向けガス価格の予測は、2010年が$302/1,000m3、2011年が$310/1,000m3、2012年は4%増の$316/1,000m3に、2013年は5.6%増の$321/1,000m3と漸増を予想している8。 なお、米国の連邦準備制度理事会(FRB)が2010年11月3日の連邦公開市場委員会(FOMC)で決定した量的金融緩和第2弾(Quantitative Easing 2、所謂QE2)においては、2010年11月から2011年6月までの8ヶ月間に市場から6,000億ドル(約48兆円)の長期国債を購入する。これは、より力強い景気回復を促し、物価上昇率を(物価安定という)FRBの使命に合致した水 8 Interfax, 2010/12/17 ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?に確保するというのが目的であるが、6月までに効果が出なかった場合には、再び経済危機に陥る危険性があり、この場合、油価も大きく下落する可能性がある。 2011年1月1日、モスクワ時間0時30分、現地時間午前6時30分から大慶支線(図3)への原油の供給が開始された。1月には130万t、2011年は1,500万t(日量30万バレル)が20年に亘り送油される計画である9。 大慶支線経由の原油輸出は、RosneftとCNPCとの契約に基づくもので、Rosneftの原油のかなりの量が中国に向かうことになる。よって、コズミノからの輸出はRosneftからの原油を含むものの、主に他社からの原油に頼ることとなり、その供給能力に関しては、懸念が持たれていた。 昨年11月25日のReuters紙によれば、2011年第1四半期のコズミノ発ESPO原油出荷量見込みは370万t(123万t/月)で、2010年第4四半期の409万tより9%減る見込みである。Rosneftは来年第1四半期のコスミノ向け出荷を80万tに減らす模様で、これは2010年第4四半期と比べて51%減となる。一方、TNK-BPは2011年第1四半期のESPO原油出荷量を49%増やし、GazpromNeftは21%増やす計画である。トレーダーによると、ロシアは2011年1月から中国向けに供給する原油確保のため、西から東へ原油を輸送する別ルートの利用を余儀なくされる可能性があるとのことである10。 別ルートというのは、現在建設中のPurpe-Samotlor石油パイプライン(図3参照)のことと思われる。全体に、コズミノに来ていたRosneftの原油の半分程度が大慶支線に振り向けられ、一方でTNK-BPなどがコズミノ向けの供給を増やすことになる。これにRosneftの新たな原油が大慶支線に向けて供給される。但し、TNK-BPは西シベリア最大のSamotlor油田を操業しており、Samotlor-Nizhne Vartovsk石油パイプラインからTomsk経由でTaishetまで石油を送り、ESPOに入れることは可能である。 一方で、ロシアの港からの原油輸出が減少する傾向にある。2010年12月の273.6万bbl/dから、2011年1月は254.8万bbl/dまで低下した。特に、バルト海のPrimorskターミナルの減少は著しく、1月には輸出量は21.3万bbl/d下げて127.7万bbl/dと見込まれている。ポーランドのGdansk2)大慶支線の影響 ( 9 Reuters, 2011/1/01 10 Reuters, 2010/11/25 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 図3 東シベリア・太平洋(ESPO)パイプラインとサハリンからの新しいエネルギーフロー。 2011年1月1日 3)ESPOパイプラインの稼働見通し コズミノ港関係者によると、2010年のESPO原油の総出荷量は1,530万tとなった。2011年も1,500万t出荷される見込みで、若干の減少に留まる見込みである。2010年12月27日時点で出荷された約1,500万t(150カーゴ)の内、30%が日本向けとなり、2番目に多いのは韓国で29%が出荷され、米国が16%、タイが11%、中国が8%、フィリピンが3%、シンガポールが2%、台湾が1%となっている12。 (2011年1月のコズミノ発の原油出荷は、28万4千b/d(119万t)で大きな変動はない。2月は28万8千b/d(120万t)の計画である。Rosneft分原油の大慶支線への振り向けでコズミノからの輸出減が懸念されているが、Transneftは繰り返しコズミノへ30万bbl/dの輸送が維持されると主張 11 IOD, 2010/12/30 ? 7 ? 港では、12月に9.5万bbl/dであったものが、1月はゼロとなっている11。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 オている。但し、Rosneftの第1四半期の出荷割当はわずか25万2,500tとなっており、同社の1月の出荷は2カーゴ(10万t×2)および12月からシフトした2カーゴ分のみで、2月の出荷はわずか1カーゴの予定である。Rosneftは中国支線向け供給量を増やすため、第1四半期に関しては、明らかに減少させている。Rosneftは2月-3月出荷予定の2カーゴを三井物産に販売し、$3.52/bblと$3.62/bblのプレミアム(対ドバイ価格)を付けた。また、Surgutneftegasが2月-3月に出荷する3カーゴも$3.2-$3.8/bblのプレミアム(対ドバイ価格)でShellとSK Energyに販売されている13。 図4 ESPO原油の輸出と日本の受入れ状況 2014年にESPOパイプラインの容量は100万bbl/dに拡張され、70万bbl/dをコズミノへ、30万bbl/dを大慶に振り分ける。 12 PON, 2010/12/29 13 IOD, 2010/12/30 ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 蝸ヘとなるVankor油田は2010年に1240万t(25.4万bbl/d)を生産した。今後西シベリアから東方へどの程度の振り向けがあるか量は不明であるが、東シベリアの生産量は、2010年に1,700万t(37万bbl/d)、2011年には2,500万t(50万bbl/d)の予定で、現地での消費もあることから10万bbl/d程度が西シベリアから応援の必要とされる。但し、税制の不安定性が不透明感を生んでいる。RosneftはVankor油田の2011年の生産計画を34万bbl/dから30万bbl/dへ引き下げている。$50/bbl超部分で45%を減税するという石油輸出税の減税(当初RORが16-17%になる2011年1月で停止の予定)が、2010年10月にプーチン首相の裁量で2011年5月まで延長されものの、本年5月以降は停止される事になっており、これへの対抗策である可能性がある。Rosneftは2014まで減税策を希望している14。 4)2030年までのロシアのエネルギー戦略について ( 2009年に承認された「2030年までのロシアのエネルギー戦略」15に記された石油生産予測を図5に示す。時期に関してピンポイントでの予測自体には意味がないとのことで、第1ステージを2012~15年、第2ステージを2020~22年と幅のある表現を採用した。2030年が第3ステージになっている。 2008年の石油生産量は4億8,760万トンであるが、2030年には8.7%~9.7%増の5.3億トン~5.35億トンとなっている。これは、年率にして0.5%程度の成長という控えめな想定である。2008年に発表された暫定的な2030年までの予測では5.4億トン~6億トンとなっていたものが、2009年に入り、リーマンショックに端を発した世界的な経済危機を反映して下方修正されたものである16が、これは若干引き上げられてもいいのではと思われる。 特徴的なのは、西シベリア地域(チュメニ州)の生産量の占めるシェア予測で、2008年時点の65%から、2030年には55%まで低下すると予想されている。即ち、2008年に3億1,900万トンであったものが、2030年には2億9,100万トン~2億9,200万トンと約8%の漸減となっている。これは、この地域の個別の油田毎の開発・生産事業の現況に照らして妥当と思われる。新規の油田開発は依然として行われており、既存油田についても2・3次回収事業が展開されている限り、生産量の急速な減退というのは予測し難い。 14 PON, 2011/1/06 15 2009年8月27日政府採択、11月13日付け承認 政令No.1715 ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 アれに対し、極東(サハリン)では2008年が1,380万トンであったものが2030年には3,200万トン~3,300万トンと約2倍半、東シベリアに至っては500万トンが6,900万トン~7,500万トンと10倍以上の大きな伸びを示している。チュメニ州のシェアは、2008年の65%から、2030年には55%まで下落するものの、依然として主力の産油地帯に留まっており、一方で、東シベリアはほぼゼロに等しい状態からシェア13%とロシア第2位の油田地帯になる。この見通しはロシアに関する地質学的な知見と現行の油田開発計画に照らしても、全体的にはほぼ実現可能な予測であると思われる。 16 Interfax, 2009/8/26, International Oil Daily, 2009/8/27 ? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }5「2030年までのエネルギー戦略」における石油生産予測 3.各社の生産量17 (1)ロシア石油企業各社の近年の動向 ロシアの石油企業各社の過去9年の生産動向を図6に示す。近年の特徴は、東シベリアで事業を展開しているRosneftとTNK-BPが旺盛な増産基調を維持している一方で、殆どの石油企業が漸減傾向にあるということである。これが、ロシアの政策誘導の結果であるのか、或いはたまたま各社の活動地域の差がその成果として現れたのかは即断できないが、すくなくとも伝統的産油地帯である西シベリアにかなり投資を集中させていたLukoilなどは2008年をピークに減産に転じており、むしろ海外展開で活路を開こうとしているように見える。 図6 ロシアの各石油会社の過去9年間の原油生産の推移。Rosneftのみが堅調な伸びを示しており、ロシア全体の生産の伸びはこれに負っている。他社はいずれも横這いか減退気味である。 17 Interfax, 2010/12/27、IOD, 2011/1/12 ? 11 ? 2)Rosneft (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ロスネフチの2010年の石油生産量は1.195億トン(240万bbl/d)で対前年5.9%増と、依然として快調な増産ペースであった。2009年の生産量は1.128億トンである。これは、ESPOパイプラインの開業に伴うVankor油田等の本格生産開始が影響している。Vankor油田の2010年の生産量は1,240万t、2011年には1,500万トンを見込んでおり当初計画の1,700万トンからは縮小しており、2013年末には2,500万トンを計画していたが、実際にそうなるかは未定としている。これは、前述の通り政府に対して謂わば生産量を人質に輸出税の減税を模索しているもので、政府と神経戦を繰り広げている状況である。生産の主力は西シベリアで展開している子会社のYuganskneftで、Rosneftの生産量の半分強を担っているが、現状の生産量は130万bbl/dで横這いである18。 2011年のRosneftの生産目標は1億2,020万トンで、2010年の1億1,950万tから0.6%増と著しく鈍化している19。これは、本格開発や生産開始に至る新規油田が特にないためである。2012年からKharampurガス田(埋蔵量4,000億m3、14.1Tcf)が生産を開始するが20、これはガスが主でコンデンセートの生産分は多くない。 ロシア全体の石油生産量の伸びは殆どRosneftに依存している状況であり、西シベリアに拠点を置く他社が押し並べて減退傾向にあることを勘案すると、2011年のロシアの石油生産はほぼ横這いになると思われる。 (3)TNK-BP TNK-BPの2010年の生産量は7,250万t(145万bbl/d)で対前年2.5%増であった21。増産の主力は、東シベリアでTNK-BPが63%を保有するVerkhnechon油田で、2010年には本格生産に入り900万tを生産した。Verkhnechon油田は、2010年に47坑の生産井を掘削し、掘削総延長は12万5,000kmである(1坑辺り2,660mとなるが傾斜井であり油層深度は2,000m前後)。 2011年にTNK-BPは、ヤマル地域における事業に$3億を投じる計画である。Russkoye鉱床へ$1億、ガス子会社Rospanの事業へ$1億、Tagul鉱床へ$2,500万、Russko-Rechenskoye鉱床へ$2,000万、Suzunskoye鉱床へ$5,500万、Messoyakh事業へ$5,000万(事業パートナーの 18 IOD, 2010/12/20 19 Interfax, 2010/12/30 20 Gubkinsky-Reuters, 2010/12/16 21 IOD, 2011/1/12、PON, 2010/12/27, IOD, 2010/12/21 ? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 azpromNeftも同額)などである。これらはVankor-PurpeそしてZapolyarnoe-Purpeの「北極」パイプライン沿線の油田開発が主であり今後の生産増を睨んでいる22(図7参照)。 次期CEOのMaxim Barskyは就任が遅れ、12.5%の株式を保有するMikhail Friedmanが当面代表に留まる。同じく12.5%の株主のViktor VekselbergはSkolkovoのSilicon Velley計画に専念するため辞任が認められた。 22 Interfax, 2010/12/14 ? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }7 Vankor-Purpe及びZapolyarnoe-Purpe石油パイプラインと沿線の油ガス田 (4)Lukoil 2010年の生産量は2.3%減の9,045万t(180.9万bbl/d)23で、2008年をピークに減退傾向が続いている。2010年4月には、念願のカスピ海のYuri Korchagon油田の生産が開始されたが、生産レートは現状では4,380bbl/dに留まっている24。埋蔵量は当初予想より減って5.7億バレル、ピーク生産量は250万t/y(5万bbl/d)である。但し、今後の成長の展望は少なく、伝統的な西シベリアの生産地帯からむしろ海外での活動を増やそうという傾向にある。海外での生産量は2010年は12万bbl/dあり、それも併せると、2010年のLukoil全体での生産量は9,600万t(192.8万bbl/d)となる25。 5)GazpromNeft 2010年の生産量は299.5万t(59.9万bbl/d)。対2009年で3.9%増となる。2004年以降の減退傾向にようやく歯止めがかかった。2011年には7%増を期待している。2011-2013年の開発対象は、Yamal半島のNovoportovskoye, Orenburg, Messoyakhaの3鉱床。前2者は、Gazprom (から移管された油ガス田で、これらを開発することにより、今後生産量の大幅アップを目指している。Messoyakha油田は西シベリア北部に位置し、Zapolyaronoe-Purpe石油パイプラインによる搬出を考えている。これはTNK-BPと50:50の共管の油田で、両社のJVを設立して開発に当たる。海外展開としては、Serbia, Iraq, Venezuela, 赤道Guinea, Cuba等を考えている26。 6)Surgutneftegaz 2010年の生産量は5,960万t(119.6万bbl/d)で対前年は横這い、2011年は1.8%増の6,070万tという意欲的な見通しを持っている27。同社は、掘削エンジニア出身のVladimir Bogdanov (社長の下、旺盛な掘削活動を特徴としてきたが、現下の税制では、井戸数を増やし掘削投資を大きくさせる方式は有効でないと判断したとも言われており28、減税を要求して行く方針である。 23 IOD, 2011/1/12 24 PON, 2011/1/14 25 IOD, 2011/1/14 26 PON, 2010/12/27 27 Interfax, 2010/12/27 28 IOD, 2011/1/12、 ? 14 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 (7)Slavneft 同社は、2002年以降TNK-BPとGazpromNeftが50%ずつを保有しているが、原油生産統計においては、独立した会社として生産量が計上されている。IOD紙によれば、2010年の生産量は960万t(19.2万bbl/d)、2011年は920万t(18.4万bbl/d)程度を見込んでいる29が、PON紙(2010/12/27)によれば2010年の生産量1,900万tとなる。これは近年の生産レベルであり、当方はこれを採用する。 .ロシアのOPEC協調姿勢 4(1)ロシアの継続的増産とサウジアラビアの姿勢 2009年に原油の生産能力1,250万バレルを達成したサウジアラビアは、2010年の生産量は日量841万バレルと、実に生産能力の67%という水準に甘んじている(図8)。2010年12月から、油価は$90/バレルの高値圏に入っているものの、在庫水準は過去10年を超えて最高水準で推移している。油価を維持するために、サウジアラビアは正にスウィング・プロデューサーとして、自らの原油生産量を制限している。そのようなサウジ側の努力の一方で、ロシアが増産を続け漁夫の利を得ている状況はサウジにとって面白かろう筈がない。現状は油価が高い水準で推移しているために、まだ確執はないものの、もしも前述のように2011年後半に油価が大きく下がる局面が出てくれば、サウジがロシアに対して何らかの生産調整を求めて来る可能性がある。 29 IOD, 2010/12/21 ? 15 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }8 サウジアラビアとロシアの2010年における原油生産能力と実際の生産量。ロシアは常に能力一杯の原油生産を行って来ている。 2)ロシアとサウジアラビアの協調 ロシアとOPECの接近は、2003年9月のサウジアラビアのアブドラ皇太子(当時、現国王)のモスクワ訪問まで遡ることができる。これは、第2代サウド国王が皇太子時代にモスクワを訪問して以来71年ぶりの出来事である。アブドラ皇太子とプーチン大統領は共同声明の中でロシアの対OPEC協調を謳った。 2003年のロシアの生産量は対前年比11%と大きな伸びを示していた。そして中国の需要が対前年比12%増(2004年には16%増)となる一方で、サウジアラビアは生産量は日量950万バレルで (推移し、増産余力の不足が油価高騰の根拠の一つとされていた。この時は、ロシアが中国を含むアジアの需要増を一手に引き受けていた観がある。しかし、サウジアラビアは、2004年には生産能力が日量1,100万バレルという体制が組み上がる。おそらく、サウジはロシアに対して一方的な増産を控えるよう要請したと言われている。 ロシアの石油生産は2年かけて2005年には、対前年比2.5%と漸増基調へと転換し、その後ほぼ横ばい基調となって行く(表1参照)。 ロシアの生産の伸びが鈍化したのは地質学的な理由からではなく、原油生産税と原油輸出税を引き上げ、石油会社の増産意欲を抑えたためであり、これは一種の政策的な誘導と言うべきものである。ロシアは個別企業に対して生産枠を与えるのではなく、税制を通じて石油生産量をコントロールして来た。 ロシアは、中東の高い油層圧力・生産性を持つ坑井と異なり、概して油層圧は低く比較的早い時期に自噴が終了しポンプ井に切り替わる。中東に比べ1坑当たりの生産量は遥かに低く、これらを停止して生産調整をするには膨大な作業を必要とするし、生産調整が終わって井戸を再開することも同様に負担が大きい。更に、西シベリアの主力油田ではパラフィンの含有量が2%~4%あり、寒冷地のシベリアにおいて生産を停止すると集油パイプライン内で凍結する。これを後に再稼働させることは非常に困難であり、生産の停止は技術的選択肢に入っていない。よって、生産量を調整するには、多少時間をかけて新規投資を制限する方法が取られる。ロシアが2003年のアブドラ皇太子との面談から実際の伸び率の低減まで2年掛っているのは、このような理由によるものと思われ? 16 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 驕B ロシアとサウジアラビアとの緊密な協調は、2003~2004年以降、機能するようになったと言って良い。 (3)政治面での関係強化へ 2007年2月10日、プーチン大統領(当時)は、ミュンヘンで開催されたNATO北大西洋条約機構の年次総会において、「米国は自国の攻撃型防衛ミサイルシステム開発によって新しい核武装競争をあおり、国際的機関(国連)を無視し、イラク戦争のぶざまな処理によって中近東全体をより不安な状況におとしいれた」と米国に対する鋭い批判を行った。翌日、その足でサウジアラビアを訪問したが、サウジ側は空港にアブドラ国王、スルタン皇太子(国防相)、サルマン王子(リヤド州知事)が揃って出迎えるという熱烈な歓迎ぶりを見せた。プーチン大統領は自身を「イスラム王国の友人」と称し、今後の両国の関係強化に期待を滲ませた。同年11月23日、スルタン皇太子・国防相は、答礼としてロシアを公式訪問した。両国はかなり緊密な関係にある。 (4)2008年油価下落時のロシアとOPECの対応 2008年、油価の$40レベルへの暴落に伴い、ロシアとOPECとの協調が目立つようになったのが2008年の特色である。同年9月のウィーンでのOPEC総会には、初めて副首相クラスとして、セーチンが出席し、OPEC協調を明言した。このときの同席したシュマトコ・エネルギー相の発言は、「ロシアは、OPECのような個別生産者に対する生産量調整ではなく、生産目標を操作して原油価格に影響を与えることが可能」というもので、ロシアは短期的な生産調整には参加しないものの、税制等の活用により長期の生産目標を調整できるという趣旨であった。 同年12月のアルジェリアのオランでの総会を前にして、メドヴェージェフ大統領はOPEC加盟の可能性について言及し、今後のロシアの動向が大きな注目を集めた。しかし、実際には、ロシア代表のセーチン副首相が、ロシアは11月に35万b/d減産したと述べるにとどまり、尻すぼみとなった観がある。その後は、特段の対応策は報じられていない。 (5)今後の展望 前述のQE2の成果が検証される2011年6月を目途に、米国経済が持ち直していれば問題ない? 17 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ェ、これが不調の場合、油価の下落と対ロシア生産調整要請があるものと思われる。その場合でもロシアの減産は現実的でなく、税制で投資をコントロールしつつ成長抑制をするという従来通りの対応がなされるものと予想される。 (了) ? 18 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
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2011/01/24 本村 真澄
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