ページ番号1004090 更新日 平成30年2月16日

ロシア:BPはロシアの石油埋蔵量取得拡大へ-ロスネフチとBPの提携-

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レポートID 1004090
作成日 2011-02-17 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 本村 真澄
著者直接入力
年度 2010
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/2/10 石油企画調査部:本村真澄 公開可 ロシア:BPはロシアの石油埋蔵量取得拡大へ-ロスネフチとBPの提携- ・BPとRosneftは、世界規模での協力関係を構築することで、2011年1月合意した。 ・両社はそれぞれ78億ドル相当となるBP株5%とRosneft株9.5%を交換し、取締役を派遣する。・北極海カラ海にRosneftが保有するEPNZ(Vostochno Prinovozemlsk)3鉱区で共同探鉱を実施する。試掘は2015年から。カラ海はガス田の多い地域で、石油狙いは難しいとの見方もある。 ・両社は、戦略的提携を欧州での製油部門や、ロシア以外での上流開発にも拡大する。 ・本件はTNK-BPから協約違反でストックホルム仲裁裁判所に提訴され、凍結状態となっている。・BPは昨年のMacondo事故の補償を17億boe相当の資産売却で凌いできたが、これにより14.4億boeの埋蔵量を、しかも遥かに低い単価で確保できることになる。 ・Rosneftにとっては、メジャーの特に海洋開発技術を導入し、遅れている世界展開を図る機会となる。 ・両社は既に2000年からサハリン-4,5において共同事業を実施してきており、これに続く事業となる。 .提携内容 1月14日、BPとRosneftは、株式交換及びカラ海の3鉱区の共同開発を含めた世界規模での協力関係を構築することで合意した。BPのRobert Dudley CEOが17日、モスクワでのプーチン首相との会談から帰国後にロンドンで行われた記者会見の席で明らかにした1。その後1月26日、ダボス会議の場でロシア以外の国における共同事業でも合意した2。 (1) 株式交換に関して 1両社はそれぞれ78億ドル相当となるBP株5%とRosneft株9.5%を交換する。BPは既に、Rosneft株1.25%を保有しており、併せて10.75%を保有することになる。 (2)北極海での新規探鉱事業 2010年10月にRosneftがライセンスを獲得した南カラ海のEPNZ(Vostochno Prinovozemlsk) 1, 2, 3の3鉱区(面積125,000km2)について、新たにJVを設立し共同探鉱を実施する(鉱区位 1 PON, 2011/1/17,18、IOD, 2011/1/17 2 IOD, 2011/1/27 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 uは図2参照)。BPとRosneftの新JVは、今後数年間に$14億-$20億超を投じて地震探鉱や掘削を行う。この新JVの操業会社はRosneftが66.67%を保有し、BPが33.33%を保有する。 (3)世界規模での協力事業 RosneftとBPは1月26日、ダボスの世界経済フォーラムの場において、先に合意した株式交換と北極海開発という戦略的提携から、更にロシア国外での事業にも拡大することで合意した。両社は欧州での製油事業及びその他の国での上流事業も共同で行う3。一方、Igor Sechin副首相兼Rosneft会長は、RosneftとBP両社は互いの取締役会への取締役の派遣について協議を行う準備を整えていると発言した。 .株式交換の評価とBPの狙い 2(1)市場の評価 株式交換のニュースを受けた1月17日、Rosneftの株価はモスクワ証券取引所(RTS)で5.4%、ロンドンのLSEでは5.9%上がり、株式時価総額は869億ドルとなった。一方、BPの株式はLSEで僅かに0.24%の上昇であった。注目すべきは、この日、TNK-BPの株がRTSで6.4%値上がりして、最高値を更新たことである。株式時価総額は494億ドルとなった。これについは、Merrill Lynchのアナリストは、今回の株式交換がTNK-BPとロスネフチの合併に向けた布石と市場が受け止めたためと見ている4。但し、RosneftのO’Brian副社長はTNK-BPの参加を否定している5。 (2)BPの取得する埋蔵量 今回の合併に対する市場の比較的高い評価は、BPの戦略的な動きを評価してのものと言える。、BPは78億ドルを拠出して14.4億boeの確認埋蔵量を追加したことになるが、取得価格は$5.42/boeとなり、BPがMacondoの事故の補償で売却した17億バレルの埋蔵量を、その51%低い価格でほぼ取り戻したことになるとCredit Suisseは述べている6。 Rosneftの2009年末時点でのDeGolyer & MacNaughton によるSEC基準の確認埋蔵量は、石油が139.31億バレル、天然ガスが207億m3(7.3兆cf=12.18億boe)で、石油換算合計は151.49 億boeとなる7。この9.5%がBPが今回取得する14.4億boeである。 3 IOD, 2011/1/27 4 Vedomosti, 2011/1/18 5 Interfax, 2011/2/03 6 PON, 2011/1/18 7 http://www.rosneft.com/Upstream/Reserves/ ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1 BPのロンドンでの普通株の1年間(2010年2月2日~2011年2月2日)の推移。Macondo事故以前の水準に比較して、RosneftはBP株を2割程度安く調達したことになる。 BPの狙いは、2003年にTNK-BPを発足させた時と同様に、比較的安い単価で、短期間に、まとまった規模の石油埋蔵量を確保する手段としてロシアメジャーを取り込むというものである8。TNK-BPの設立により、BPは自社の確認石油換算埋蔵量の19%に当たる34億boeを確保した9。2009時点でBPの全保有埋蔵量は180億boeとなり、ロシア分埋蔵量も35.5億boeまで成長している10。Macondo事故の補償で17億boeを売却する一方、今回14.4億boeを回復することに 8 拙稿「ロシア: TNK-BPの株主間抗争とその背景」参照http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=0808_out_j_ru_tnk%2dbp%2epdf&id=2092 9 BP Financial and Operational Information, 2003-2007 10 BP Financial and Operational Information, 2005-2009 ? 3 ? 3)BPの狙い (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 謔閨A保有埋蔵量は177億boeまで戻し、一方ロシアでの保有埋蔵量は50億boeまで増えて、BP全体の28%を占めるようになる。ロシア・カードが如何に有効であるか覗われる。 Rosneftは2000年時点でロシア第7位に甘んじる国有石油企業であったが、2005年にYukosの子会社であるYuganskneftを買収してロシア第3位に躍り出て、2007年にはYukos の残りの資産も買収して第1位となった(図2参照)。Lukoilなどが減産に転じ、他社の伸びもはかばかしくない中で、Rosneftはその後も活発な生産量の伸びを示しているが、これはM&Aのみでなく、個別の油田管理を成功させていることによる。現在、西シベリアでPriob油田(日量50万bbl)、Vankor油田(日量25万bbl)など成長性のある油田を操業している。 TNK-BPも発足間もない頃には、目覚ましい増産を見せ、一定の評価を勝ち得たが、その後事業は一巡している。BPにとって、Rosneftはロシアで最も魅力的な石油企業と言える。 一方、Rosneftの思惑は、サハリン-4、5に引き続き、メジャーの油田開発技術の導入であり、次いで海洋開発特に北極海での開発技術の導入である。 図2 ロシアの各石油会社の過去9年間の原油生産の推移。Rosneftのみが堅調な伸びを示しており、ロシア全体の生産の伸びはこれに負っている。他社はいずれも横這いか減退気味である。 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 R.カラ海での共同探鉱事 (1)共同探鉱事業の概要 今回対象となるのは、カラ海北部のEPNZ(Vostochno Prinovozemlsk)1, 2, 3の3鉱区(面積125,000km2)で、2年以内にRosneftが66.67%、BPが33.33%をそれぞれ保有するJVを設立する計画である。この最終的な商業協定は2011年末までに締結される。ライセンスに記された義務作業として、地震探鉱と各鉱区にそれぞれ2坑の掘削があり、この探鉱活動の為に当初の10億ドルはBPが負担する。その後の支出は、50:50で両社が負担する。休暇中のプーチン首相は同プロジェクトの為に「最も有利な税制と行政体制」を整えると約束した11。 図2 カラ海におけるEPNZ1~3鉱区の位置と周辺のガス田 11 Vedomosti, 2011/1/20 ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 PNZ-1及び2鉱区では2012年に3次元地震探鉱、面積は4,100km2で2016年までに完了する必要がある。試掘は2014~15年を見込む。EPNZ-3鉱区では2013年に総延長3,000kmの2次元地震探鉱が義務付けられ、これも2016年までに完了し、試掘は2018年を見込んでいる。探鉱期間は10年間で、2021年まで完了しなくてはならない。総額は、14億~20億ドル超を見込んでいる。ライセンス期間は2041年までである12。 EPNZ-1 EPNZ-2 EPNZ-3 面積(km2) 47,400 39,500 39,000 水深(m)60-300 25-220 25-110 表1 EPNZの3鉱区の比較 2)カラ海EPNZ1-3鉱区の概要 (3鉱区の面積と水深を表1に示す。今回合意したカラ海の対象鉱区は、ノバヤゼムリャ島の南東隣接域にあり、西シベリア堆積盆地の北方延長をなす。ソ連邦時代に実施された2次元地震探鉱の結果によれば、その堆積物は、浅海の下位にジュラ系までの堆積物が3.8~4kmの厚さで分布する。この地質状況は西隣のバレンツ海のShtokmanガス田によく類似する13。 カラ海全体の資源量は石油50億t、ガス10兆m3と言われている14。当鉱区での期待可採埋蔵量は石油4,970万t、天然ガス1.8兆m3、コンデンセート4,900万tと評価されている15が、これはソ連邦時代のデータに拠っている。貯留岩は、下部白亜系ネオコム統(Neocomian)及びジュラ系砂岩が期待されている。 Rosneftのフダイナトフ社長によれば、この事業は明確な石油狙いであり、天然ガスの生産についてはまだ検討していないとのことである。ノバヤゼムリャ島南東70km~180kmに位置するEPNZ-1,2鉱区では、深度1,500m付近に石油とガスが賦存すると解釈されている。一方、南のYamal半島から90km~210kmの範囲にあるEPNZ-3鉱区は、Russanov, Leningrad両巨大ガス田を擁するガス地帯に近接しており、深度3,500m付近の下部白亜系のネオコム統に主にガスとコンデンセートが期待される。各鉱区内におけるプロスペクト分布を図3に示す。 12 Argus FSUE, 2011/1/21 13 Global Oil Insight, 2011/1/17 14 IOD, 2011/1/17 15 Interfax, 2011/1/17 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 k極海の石油開発に関してBPのDudley社長は「この石油は高価なものになる。北極海石油開発は極めて慎重に対応する必要がある」と発言しており、BP内部の専門家も技術評価において見解が分かれている16。 天然ガス開発の可能性について見ると、Bovanenkovガス田等ヤマル半島の開発が2010年代、次いでRussanov, Leningradという2つの巨大ガス田の開発時期は、2020年代後半と見られ、EPNZ-3鉱区に期待されるガス田の開発は2030年代以降と思われる。 図3 EPNZの3鉱区とプロスペクトの分布(Global Oil Insight, 2011/1/17) カラ海の海象・氷象条件は非常に厳しい。氷の厚さは最大2.2mで、バレンツ海を除く他の北極海海域より薄いとはいえ1年で10ヶ月が氷に閉ざされる。掘削ウインドゥは8月~9月の2カ月間のみとなる。 16 Nezavisimaya Gazeta, 2011/1/26 ? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 S.TNK-BPによる告訴 BPと共同でTNK-BPを保有しているAlfa-Access-Renova(以下AAR)は、今回のディールが発表されると直ちに、RosneftとBPの今回の取引はTNK-BPの株主協定に抵触するとの立場を表明し、BP側に違反があれば権利を主張するとの構えを見せた17 。TNK-BPはロシア及びウクライナにおけるBP及びAARの新規プロジェクトに優先的に参加する権利がある、というのがAAR側の主張である18。恐らく、TNK-BPを組成する際に、対象地域(AMI, Area of Mutual Interest)定義した筈で、その区域内では双方は新規事業を行う際に優先的にパートナーに対して紹介する義務があり、他者と組むことは協定違反となる。しかし、AARの主張通りであるとすると、TNK-BP発足当時の事業対象ではないと思われる海洋鉱区までがAMIに入っていたことになる。 1月26日、AARはロンドン高等裁判所(High Court of Justice in London)に対して、BPとRosneftを相手取り、その提携の取り消しを求めて提訴した19。一方BP側は、BP-Rosneft取引はTNK-BPの株主協定に違反しないとの見解であるが、株主協定では株主間で解決されない事案が生じた場合にはスウェーデンのストックホルム仲裁裁判所(Stockholm Arbitration Court)だけで仲裁することと規定されていると主張し20、AAR側はこれに同意した。同仲裁裁判所での審理は2月14日から行われることとなった。 2月1日、BPは、TNK-BP株主との争議の調停中は、BP-Rosneftの株式交換を中断すること、北極海開発についての協議も調停が完了すると見込まれる2月25日まで行わないことで両者が合意したことを明らかにした21。 .米国議会外国投資委員会の審査 米国議会の民主党Edward Markey議員(MA)及び共和党Michael Burgess議員(TX)は連名で、BPが石油生産で米国1位、ガス生産社で4位の企業であり、米国内に多くの製油所を操業し、アラスカのPurdhoe Bay油田とアラスカ横断パイプライン(TAP)を所有していることから、ロシア企業がその株式の5%を取得することは、米国の安全保障への重大な懸念があるとして、議会の対米外国投資委員会(Committee on Foreign Investment in the United States, CFIUS)での審議を 17 Interfax, 2011/1/18 18 Vedomosti, 2011/1/20 19 POL, IOD, 日経, 2011/1/28 20 Moscow Times, 2011/1/31 21 Moscow Times, 2011/2/01 ? 8 ? 5Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 v請した。この委員会は、非米国企業が当該企業を「コントロール」していることを認めた場合のみ開催され、規制が発動されるので、専門家は今回の要請が受理されるか疑問視している22。その後の報道は特段なく、沙汰やみになったものと思われる。 Markey議員は、「BPという名は、以前はBritish Petroleumのことだったが、今回のディールでいっそBol’shoi Petroleumのことだと言った方がいいのではないか」と揶揄した23。BPがロシアへの依存を高めることで「大きく(bol’shoi)」なっている、とのアメリカ側の苛立ちが背景にある。 BPのロシアへの接近は、1997年のSidanko株取得にまで遡る。紆余曲折の後、2003年7月にTNK-BPが発足したが、同社は全くぶれることなく、ロシアにおいて大規模の埋蔵量を安価に手に入れることを目指して来た。2.に記した通り、今回の株式交換もその延長上にある事例である。米国の政治家にとってBPの方針は、ビジネス以上に米国の安全保障に影響する事柄に映っているが、BPの側は一貫して経済的に埋蔵量を確保することを第一義に考え行動していると言える。 ShellのPeter Voser社長は、国営企業との協力はShellのビジネスモデルの一部であり、ShellとRosneftは石油鉱区の共同探鉱の可能性について交渉していると語った。 石油会社にとっては、2030年までに50%増、2050年までに倍増すると見られる世界のエネルギー需要に見合う生産量の拡大が最大の課題で、これは市場への供給力における競争である。長期的にはエネルギー需要の増加に伴い、油価が上昇するものと見ており、Shellの事業は油価が$50-90/bblで推移すれば採算が取れるように計画されているという。2010年にはGazpromとロシア国内外における協力関係を拡大することで合意している。今後、Rosneftと何らかの動きが出る可能性がある。 2)Chevron 2010年夏、RosneftはChevronと黒海沖合いのTuapse沈降帯に近いVal Shatsky鉱区の開発に係る合意書に署名を行い、Chevronが権益33%を保有するロシア登記の操業会社を設立した。Chevronは、地震探鉱や探鉱掘削を含む初期の地質探鉱費を出資している。投資額は探鉱段階で$10億、生産段階でRb1兆と見られており、Val Shatsky鉱区における掘削は2011年末に開始さ ( 22 PON, 2011/1/25他 ? 9 ? . Rosneftのその他のメジャーズと提携に関して (1) Shell 6Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i了) 昨年Rosneftは、黒海にあるYuzhno-Chernomorsky鉱区のライセンスを取得しているが、この鉱区に対する外資の動きはまだ報じられていない。 3)ExxonMobil ダボスで開催された世界経済フォーラムで、RosneftとExxonMobilは黒海のロシア領海内における石油・ガス共同開発に係る合意書に署名した。当該事業は、当初、Tuapse Trough(沈降帯) (における石油資源の探鉱および開発に焦点があてられる予定である。両社は、クラスノダール地方の沖合いにある深海区域(11,200km2)の探鉱・開発に向けた共同の操業会社を設立する。ExxonMobilが権益の33.3%を保有し、探鉱段階における資金100%を調達することになる(所謂three for one)。投資額は約$10億である。なお、当該事業に係るより詳細な合意書は2011年末までに締結される予定である。 今回の合意により、両社が、追加の探鉱・生産、RosneftのTuapsinsky製油所やその他の黒海市場への原油販売、域内の輸送インフラ開発、深海鉱区向けの技術研究・開発といった、黒海のエネルギー部門における協力関係のさらなる拡大が検討されるものと思われる。調印式に立ち会ったIgor Sechin副首相は、今回の合意によりロシア企業と(世界の)トップ企業の協力関係の質が向上したと述べた。 業界筋によれば、RosneftはExxonに対して、BPと同様の株式交換を提案したが、Exxon側は具体的な事業への参加を選択したとのことである。なお、RosneftはExxonに対し、BPに提供したカラ海鉱区の共同開発も提案したようだが、Exxon側は高リスク、高コストの北極海よりも黒海の鉱区の方が良い選択であると決めたようだと情報筋は語っている25。 れる予定である24。 23 Global Oil Insight, 2011/1/17 24 Interfax, 2011/1/27 25 IOD, 2011/1/28 ? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 旧ソ連
国1 ロシア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ロシア
2011/02/17 本村 真澄
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