ページ番号1004092 更新日 平成30年2月16日

コロンビア:外資導入政策が奏功し原油生産量回復、課題は輸送

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レポートID 1004092
作成日 2011-02-21 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 舩木 弥和子
著者直接入力
年度 2010
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/2/9 調査部:舩木弥和子 コロンビア:外資導入政策が奏功し原油生産量回復、課題は輸送 (Platts Oilgram News、International Oil Daily、Business News Americas、Wood Mackenzie他) 1. 投資環境や治安の改善で、コロンビアの原油生産量は2003~2007年の55~56万b/dから2010年は78.5万b/dに増加した。2010年12月の原油生産量は82.5万b/dで、2011年の原油生産量はピークであった1999年の83.8万b/dを上回る見通しだ。ライセンスラウンド2010も予想を上回る好調な結果で、78鉱区が付与されることとなった。 2. コロンビアが引き続き生産量を増やしていくためには、短期的にはパイプラインの送油能力拡張、長期的には新規発見が必要とされている。現在、コロンビアでは、パイプラインの拡張や敷設等が進行、計画されている。Pacific Rubiales Energyが2008年に取得したBlock CPE-6で原始埋蔵量40億bblの発見をしており、新たに付与された鉱区での探鉱に期待がかかる。 3. コロンビアのこのように好調な増産の状況は、2004~2006年にはコロンビアと原油生産量がほぼ同じであった隣国エクアドルが、資源ナショナリズム政策をとり原油生産量を減らしているのと対照的だ。 4. ガスについては国内需要増や新規発見が少ないことからLNG受入基地の建設が検討されている。 1.コロンビアの原油生産量回復 コロンビアの原油生産量は2003~2007年の55~56万b/dから2010年は78.5万b/dに増加した。2010年12月の原油生産量は82.5万b/dで、2011年はこれまでのコロンビアの原油生産のピークであった1999年の83.8万b/dを上回るとみられている。コロンビア政府も、2011年末までに原油生産量を90万b/d以上に増加させる計画である。 Cusiana-Cupiagua油田やCano Limon油田といった主要油田の生産量減退に加え、ゲリラ活動の激化により探鉱・開発活動が停滞したことで減少していた原油生産量が、このように回復してきたのは、政府が積極的な外資導入政策やゲリラ対策をとったことによるところが大きい。ウリベ前大統領は、就任直後の2002年以降、生産期間の制限廃止やロイヤルティの変更など契約条件を石油会社に有利に変更、2003年には鉱区付与や契約手続きを担当する ANH(National Hydrocarbons Agency)を設置し、頻繁にライセンスラウンドを実施してきた。治安面でも改善が見られ、誘拐、石油生産施設やパイプラインへの攻撃が激減した。 (BP統計より作成、2010年の原油生産量はANH) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - サの結果、2002年には7件、2003年には21件であった契約締結件数が、2009年には64件に増加した。2010年に行われたライセンスラウンドでは228鉱区が公開され、このうち95鉱区に225件の応札があり、40社に78鉱区が付与されることとなったにもかかわらず、2010年の契約締結件数は8件と契約締結件数の目標30件を下回った。これは、ライセンスラウンドで付与されることとなった鉱区の大部分の契約が2011年に締結されることとなっているためで、2011年の契約締結件数は再び増加する見通しだ。契約締結件数の増加に伴い、探鉱・開発活動も活発になっている。地震探鉱と掘削井数の実績は、2002年の2,068km、10坑から、2010年は23,076km、110坑に増加している。試掘成功率は高く、2011年初にアルゼンチンのサービス会社Estrellaが発表したところによると、Llanos Basinの試掘成功率は約70%であるという。 (ANHホームページより作成。2007~2009年の試掘成功率は2010年5月時点でテスト中のものを含まない。) 活発な探鉱・開発に後押しされ、原油生産量は増加を続けているが、この生産増の中心となっているのは、国営石油会社EcopetrolとPacific Rubiales Energy(PRE)を始めとするカナダ系の企業だ。また、重質油の開発が進められ、重質油の生産が急激に増加しているのも近年のコロンビアの特徴である。 (ANHホームページより作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - copetrolは原油生産量を2005年の31.1万b/dから2010年第1四半期には45.9万b/dに増加させた。生産量の増加は資産買収や重質油の生産増によるところが大きい。Ecopetrolは2010年も積極的に資産取得を進めており、6月末には28年の契約(Santiago de las Atalayas(BP 31%、Ecopetrol 50%、Tempa19%))期間終了に伴い、Cusiana油田の一部とCupiagua、Cupiagua Sur油田の権益を取得し、これらの油田のオペレーターとなった。また、8月にはTalisman EnergyとともにBPからコロンビアの上流、中流の事業を19億ドルで買収することで合意し、2011年1月に資産買収が完了した。対象とされたのは、Cusiana、Pauto、Florena油田を含む生産中の5鉱区の権益、Ocensaパイプラインを含む4パイプラインの権益、BPが2007年に取得した沖合2鉱区の権益、Cusiana油田のガス処理施設で、確認埋蔵量は6000万boe、ネットの生産量は25,000boe/dとされ、Ecopetrolが51%、Talisman Energyが49%を取得した。重質油については、同社の生産量に占める重質油の割合が2009年の34%から、現在は43%に上昇したという。 引き続き生産量を増やしていくことを目指して、同社は2010年7月に2011~2020年の事業計画を発表した。これによると同社の2011~2020年の投資額は800億ドルで、うち79%にあたる約632億ドルを探鉱・生産部門に、21%にあたる約168億ドルを精製・輸送・販売のほか、バイオ燃料の生産に振り向けるとしている。Ecopetrolは2010年11月に2011年の投資計画を発表し、この中で2011年は2010年の投資額69億ドルから約25%増加の約85億ドルを投資するとしている。投資額の95%をコロンビア国内に、残りの5%を米国メキシコ湾、ブラジル、ペルーのプロジェクトにあてる。また、投資額全体の60%を探鉱・開発部門に投じ、特に Llanos Basin の Castilla、Chichimene、Rubiales油田等で重質油の開発・生産を進めたいとしている。これらの事業計画や投資計画の実現により、Ecopetrolは生産量を2010年第1四半期の58.6万boe/dから2015年に100万boe/d、2020年に130万boe/dに引き上げ、確認埋蔵量を現在の18億bblから2015年には32億bbl、2020年には60億bblに拡大し、2020年までには世界の石油企業の上位30社に入ることを目指すとしている。 (Ecopetrolホームページより作成) カナダ企業の中で最も活発な活動を続けているのが、Pacific Rubiales Energyだ。Pacific Rubiales Energyはコロンビア国内の35鉱区に権益を保有している。2009年9月に同社の主要鉱区であるRubiales、Piriri鉱区(合計で面積569km2)にまたがるRubiales油田とMonterrey(Casanare)の間に全長235kmのODL(Oleoducto de Los Llanos)パイプラインが完成した。Rubiales油田で生産される重質油は、カリブ海岸のCovenasまでODLパイプラインとOcensaパイプラインを利用して輸送できるようになり、輸送コストが半減した。これにより、同社の生産量は2007年の24,784boe/d、2008年の61,355boepdから、Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - 009年末には125,000boe/dに増加した。2010年4月には、Rubiales、Piriri鉱区を取り囲むQuifa鉱区(Pacific Rubiales Energy60%、Ecopetrol40%)の開発が開始され、2010年末の生産能力は22万boe/dとなったが、パイプラインの送ガス能力不足で2010年は生産目標を達成できなかった。それでも、2010年のPacific Rubiales Energyの原油生産量はコロンビアの原油生産量の25%を占めている。Pacific Rubiales Energyは生産量を2011年末には26.5万boe/dに、今後3~5年の間に50万boe/dに引き上げる計画だ。2011年2月には、Pacific Rubiales Energyの子会社Meta PetroleumがLlanos Basin、Block CPE-6北部で6坑の掘削を行い、原始埋蔵量40億bblのGuairuro油田を確認したことを明らかにした。Pacific Rubiales EnergyはGuairuro油田の生産開始は2012年の下半期で、2015年のフル生産時には15万b/dを生産できるとしている。 Petromineralesは、コロンビア国内の17鉱区に権益を保有している。同社のコロンビアでの活動の中心はCusiana-Cupiagua油田の南約80kmに位置するCorcel鉱区及びGuatiquia鉱区だ。Corcel鉱区のCorcel油田、Guatiquia鉱区のCandelilla油田を中心に生産量は順調に増加し、2010年第2四半期には同社の原油生産量は4万b/dを超え、2009年の2倍となった。しかし、2010年下半期にはパイプラインの送油能力不足から生産量を5,000b/d程度削減することを余儀なくされ、2010年の生産目標を達成することができなかったとしている。同社は2011年にはコロンビア国内で40~44坑を掘削する計画だ。 Canacol Energy(アルバータ州)はコロンビア国内の8鉱区に権益を保有し、2011年は1.33億ドルを投じてRancho Hermoso油田の開発とOmbu鉱区(Capella油田)の評価を中心にコロンビアでの探鉱・開発活動を行うとしている。 2.コロンビア、原油増産の課題 このようにウリベ政権による外資導入政策のもと生産量を増加させてきたコロンビアだが、2010年8月7日に就任したJuan Manuel Santos大統領は、ウリベ前大統領の政策を引き継ぎ増税よりも投資を増やし生産量を増やすことで政府収入を増やしたいとしており、コロンビアの原油生産量は今後も増加が期待されている。 Santos大統領は、重要閣僚にそれぞれの分野の専門家を配置する実務型の組閣を行ったが、鉱業エネルギー大臣には1981~82年には鉱山エネルギー省の前身である鉱山省の大臣、1998~2002年にはEcopetrolの総裁を務めたCarlos Rodado Noriega氏(1943年生まれ、67歳)を任命した。Noriega鉱山エネルギー大臣は環境保護とのバランスを取りながら探鉱・開発を進めたいとし、コロンビアの原油生産量は2014年には120万b/dに増加する可能性があると語った。そして、そのためには輸送能力を増強するとともに、25億bblの埋蔵量を発見する必要があると語った。 Noriega鉱山エネルギー大臣が語った通り、コロンビアが今後も増産を続けていくためには、短期的には生産量の急増に輸送インフラの整備が追い付いていないのでパイプラインの送油能力を増強するこGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 4 - ニ、長期的には新規発見があることが必要だというのが大方の見方だ。 コロンビアの主要な原油パイプラインは下表のとおりだ。これまでのコロンビアのパイプラインは1990年代のピーク時の生産量に合わせたものであった。主要油田がCusiana-Cupiagua油田やCano Limon油田からRubiales油田等に変わり主要産油地域がこれまでよりも南東に移ったことや、重質油の生産量が増加したことで、送油能力の不足をきたすようになった。送油能力不足が特に問題になっているのはLlanos Basinだ。 コロンビアの主要原油パイプライン パイプライン Cano Limon ODC Ocensa OAM ODL Trans Andino 送油能力24万b/d22万b/d56万b/d10万b/d20万b/d9万b/dその他 2010年末に送油能力を46万b/dから拡張 2011年5月までに34万b/dに拡張予定 通油量は3.7万b/d (各種資料より作成) 2002年に生産を開始し大きく生産量を伸ばしているLlanos BasinのRubiales油田では、ODLパイプラインの完成により、生産された原油のトラック輸送が中断されていた。しかし、Rubiales油田及び隣接するQuifa鉱区の原油生産量が、ODLパイプラインが敷設された当時から倍増し、現在20万b/dとなっている。同パイプラインの送油能力は20万b/dであるが、両油田で生産される原油のAPI比重は12.5度と重質で、ナフサで希釈する必要があるため、生産された原油の全量をパイプラインで輸送することができなくなっている。そのため、トラック輸送が再開されたが、そのトラックも不足しPacific Rubiales Energyは2010年の生産目標を達成することができなかったとしている。Llanos Basinのその他の油田も状況は同様で、2010 年末には Llanos Basin 全体でトラックが不足し、Pacific Rubiales Energy の他にもPetrominerales等生産量を抑えざるを得なくなる企業が現れている。 2011年2月2日からはコロンビアのトラック運転手の労働組合、コロンビアトラック協会(ACC)に所属する運転手2,000人が、輸送代金(Meta州とCasanare間1,400マイルの標準的な輸送代金は1,600ドルで、うち1,250ドルは燃料代)引き上げ、道路の改善(道路が舗装されていないため、トラックが傷む)などを求めてストライキを実施する。Pacific Rubiales Energyを始めとしLlanos Basinで生産を行っている企業に影響が及ぶのではないかと懸念されている。 パイプラインの送油能力不足を改善するため、2010年末にはOcensaパイプラインの送油能力が46万b/dから56万b/dに拡張され、2011年中にODLパイプラインの送油能力が20万b/dから34万b/dに増強される計画だ。また、Ecopetrolは42億ドルを投じてLlanos basinとCovenas間を結ぶOBC(Oleoducto Bicentenario)パイプラインの建設、操業を行う会社を2010年8月19日に設立し、建設に取りGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - |かっている。新会社の株式保有比率は、Ecopetrol 55%、Pacific Rubiales Energy 32.8%、Petrominerales Colombia 9.65%、Hocol 0.96%、Rancho Hermoso 0.50%、Groupo C&C Energia(バルバドス)0.50%、Vetra Exploration and Production 0.50%となっている。OBCパイプラインは全長960km、送油能力45万b/dで、2012年12月に完成の予定とされている。 新規発見については、2011年2月に、Pacific Rubialesの子会社Meta Petroleumが2008年に取得したBlock CPE-6北部で6坑の掘削を行った結果、原始埋蔵量40億bblのGuairuro油田を確認したと発表した。また、Shona Energyの子会社GeoproductionがLower Magdalena Basin、Esperanza BlockでNelsonガス田を発見した。エンジニアリング会社CollariniによるとNelsonガス田の埋蔵量(3P)は164Bcfとされている。このようにコロンビア各地で発見が増加してきており、新たに付与された鉱区での探鉱に期待がかかる。 3.エクアドルとの比較 コロンビアの隣国、エクアドルの原油生産量は1990年代中ごろから約40万b/dで推移していたが、2003年に東部の産油地帯と太平洋岸エスメラルダス近郊の積出港Balaoを結ぶ OCPパイプラインが完成したことにより急増し、2004年には53.5万b/dとなり、コロンビアと肩を並べるようになった。BP統計によれば、エクアドルの2009年末の原油確認埋蔵量は65億bblと、コロンビアの14億bblをはるかに上回っている。加えて、エクアドル東部には原始埋蔵量55億bbl、確認埋蔵量9.2億bblとされるITT(Isshpingo、Tambococha、Tiputini)油田が存在する。ITT油田の原油はAPI比重12~15度と重質ではあるものの、16~18万b/dを生産できる見通しで、このITT油田の開発が順調に進めば、エクアドルはさらに原油生産量を増加させることができると期待されていた。 エクアドル主要鉱区図 (各種資料より作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 - オかし、エクアドルでは資源ナショナリズムの傾向が強まり、2006年4月に炭化水素法が改正され、原油価格が契約時に合意した価格を上回った場合に生じる超過収入の50%を政府が取得することとなった。また、同じく2006年に、当時エクアドルで最も活発に探鉱・開発を行い、原油生産量の20%にあたる10万b/dを生産していたOccidentalが資産譲渡にあたり事前に政府に届出を行わなかったことを理由に、政府から資産を接収された。2007年1月に左派のコレア氏が大統領に就任、10月には、原油価格が契約時に合意した価格を上回った場合に生じる超過収入の99%をエクアドル政府が取得するという大統領令に署名した。この大統領令に基づいて政府は①契約形態はPS契約のままで、原油価格が24ドル/bblを超えた場合に余剰収入の99%(2008年1月に70%に変更)を政府に支払う、②現在のPS契約をサービス契約に変更する、③全ての権益を放棄し、エクアドルから撤退するという3つのオプションから選択することを石油会社に迫った。石油会社との交渉は長引き、2008年には政府と石油会社との間で暫定契約が結ばれた。2010年7月にはPS契約をサービス契約に変更する内容に炭化水素法が再度改正され、Andes Petroleum、Petrobras、Agip、Repsolなどが11月23日、マージナル油田で生産中の企業が2011年1月23日を交渉期限としてサービス契約への変更について協議を行った。その結果、ENAP、Andes Petroleum、Petroriental、Agip-Eni、Repsol等が新契約への変更に合意し、Petrobras、EDC(Noble Energy子会社)、Canada Grande(韓国)、CNPC等がエクアドルから撤退することとなった。政府は、サービス契約への変更に成功したものの、炭化水素法の改正や契約変更協議を受けて、石油会社は生産量を維持していくために必要とされる額以上の投資は行っていない。また、新規投資の検討も中断してしまったと伝えられている。Petrobras等の企業が撤退してしまったことも、今後の探鉱・開発にマイナスの影響を与えるのではないかと懸念されている。Rene Ortiz前石油相も「適度な探鉱・開発投資によりエクアドルは生産量を80~90万b/dに倍増させることが可能だが、今回の契約交渉はコレア大統領にとっては大きすぎる犠牲を払って得た勝利であり、生産量の増加は見込めず、良くて現在の減退率を維持することになろう」としている。 また、期待されていたITT油田も、同油田がユネスコの指定生物保護圏でもあるヤスニ国立公園内にあることから、エクアドル国民の多くが開発に反対の意向を示している。そのため、コレア大統領は2007年6月以降、同油田からの想定収入の50%に相当する年間3億5,000万ドルの補償金を国際社会が供与すれば、同地域の開発を行わないとするヤスニITT保護プロジェクトを進めている。2010年8月に政府と国連開発計画(UNDP)はMOUを締結し、UNDPがヤスニITT保護プロジェクトに対する各国からの拠出金を管理するための信託口座を設立することとなった。しかし、コレア大統領はこれまでも十分な資金が集まらない場合には、段階的にITT油田開発を開始すると発言するなど、先行きが不透明な状況が続いている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 - Gクアドル 新契約への変更に合意した企業 企業 対象鉱区、油・ガス田 ENAP Mauro Davalos Cordero Paraiso Biguno Huachitoサービスフィー (ドル/bbl) 16 20.5 35 41 41 35 Andes Petroleum Petroriental Agip-Eni Repsol Petrobell Petrosud Tecpecuador Repsol YPF Consorcio Pegaso Tarapoa Block14 Block17 Block10 Block16 、Tivacuno 35.95 Bougui Capiron、 Tiguino Ancon Palanda Pindo Bermejo Tivacuno Puma 26.6 58 31.9 28.5 24 27.25 21.1 投資額 (万ドル) 7,900 42,400 18,680 11,300 11,900 29,300 1,540 1,420 4,510 4,610 1,570 2,280 2,100 新契約 期限 2025年 2025年 2018年 2023年 2018年 2020年 2015年 2019年 2019年 2019年 2018年 2028年 (各種資料より作成) エクアドル 新契約への契約に応じなかった企業 企業 Petrobras EDC 対象鉱区 Block 18、 Palo Azul 油田 Block3 (Amistadガス田)その他 120日以内に、Petroamazonasへの操業移転と開発投資未回収額2.2億ドルの補償交渉を予定。 ガスは発電用に系列のMachala Powerに販売されていた。政府はBlock3とMachala Power取得の対価としてNoble Energyに800万ドルを支払う。Petroecuadorに新設されるガス部門が上流部門を、国営電力会社CELECが電力部門を引き継Canada Grande(韓国)CNPC Consorcio Energetico Gran Colombia Suelpetrol(Consorcio Petrolero Amazonico) Suelpetrol(Consorcio Petrolero Amazonico) Bellwether International Block1 Block 11 Armadillo ぐ。 高額のサービスフィーを要求し交渉決裂。政府は入札を計画。 Pucuna サービスフィーで合意に達せず撤退。1/25よりPetroecuador が操業。生産量 2,000 b/d。 Singue サービスフィーで合意に達せず撤退。政府は入札を計画。 Charapa 過去8年間探鉱・開発を実施していないため、権益返還。政府は入札を計画。 (各種資料より作成) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 8 - ウらに、コレア大統領は2007年11月、石油利権・汚職の温床となっていた国営石油会社Petroecuadorの規律を強化するため、総裁等幹部職員に海軍出身者を登用した。しかし、石油事業に経験のない海軍の関係者が上層部に就任したことは、探鉱・開発事業にプラスに働いたとは考えにくく、期待したような効果も得られなかった。2010年4月には、これまで公社であったPetroecuadorが廃止され、公営企業として再設立された。そして、開発・生産、販売等の6つの子会社が統合され、総裁の上に大統領府、非再生可能天然資源大臣、国家開発計画庁からの3名からなる理事会が設置された。コレア大統領の影響力を強化し、非効率な子会社を解体し、従業員削減や労働組合の影響力を弱めるための措置であったと考えられるが、その後も混乱が続いていると伝えられている。 このような状況から、2004~2006年にはコロンビアとほぼ同量の約55万b/dであったエクアドルの原油生産量は、その後コロンビアの原油生産量が急激に増加したのとは対照的に2007年以降減少に転じ、2009年には49.5万b/d、2010年は48.6万b/dと50万b/dを切った状態が続いている。 (BP統計より作成、2010年のコロンビア原油生産量はANH、 エクアドル原油生産量(推定値)はリマ事務所情報) 4.天然ガス生産量増加にもかかわらず、LNG輸入検討 Chevronがオペレーターを務めるGuajira地域のChuchupa及びBallenaガス田の生産増により、コロンビアでは天然ガスの生産量も増加している。コロンビアの天然ガス生産量は2007年の730MMcf/d、2008年の875MMcf/d、2009年の1.01Bcf/dから2010年は1.09Bcf/dに増加した。2010年11月中旬より12月末までの約1カ月の間に、Cusiana-Cupiagua油田のメインテナンス作業が行われ、その後同油田の天然ガス生産量は200MMcf/dから35%増加し270MMcf/dに増加したという。また、2011年末までには、Ballena-Barrancabermeja間、Cusiana-Vasconia間のパイプラインの送ガス能力拡張が実施される予定だ。これらの生産量の増加や送ガス能力の拡大により、2011年のコロンビアの天然ガス生産量は1.35Bcf/dに増加する見通しとされている。ベネズエラへの天然ガス輸出はCusiana-Cupiagua油田のメインテナンス作業中には中止されたものの、通常は合意している供給量150MMcf/dの2倍程度が供給されている。このような状況から、ANHのZamora長官は、コロンビア政府は、パナマやドミニカ共和国、ジャマイカへのパイプラインでの天然ガス輸出やLNGの輸出を検討しているとしている。また、Pacific Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 9 - ubiales Energyも北部La Creciente ガス田とCovenasを結ぶパイプラインを建設し、2011年末までにパナマ等へのガス輸出を開始したいとしている。 しかし、天然ガスも石油と同様、パイプラインの送ガス能力と新規発見の不足という問題を抱えている。また、石油とは異なり、コロンビアのガス需要は年率4%の割合で増加している。サントス大統領は天然ガス生産量を増やすため、ガスの探鉱・開発やガスパイプライン建設を促すようなインセンティブを設けたり、非在来型ガスに対する税やロイヤルティを変更したりすることを検討しているという。しかし、新たにガス田が発見されなければ、コロンビアは2016~2018年にはLNG輸入国になる可能性があるとみられている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 10 - Rロンビア主要鉱区図 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 11 -
地域1 中南米
国1 コロンビア
地域2 中南米
国2 エクアドル
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,コロンビア中南米,エクアドル
2011/02/21 舩木 弥和子
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