ページ番号1004125 更新日 平成30年3月5日

アルゼンチン:同時進行する非在来型ガス探鉱・開発とLNG受入基地建設~シェールガスはアルゼンチンのプレソルトになりうるのか?~

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レポートID 1004125
作成日 2011-05-23 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者 舩木 弥和子
著者直接入力
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/5/20 石油調査部:舩木弥和子 アルゼンチン:同時進行する非在来型ガス探鉱・開発とLNG受入基地建設 ~シェールガスはアルゼンチンのプレソルトになりうるのか?~ (Platts Oilgram News、International Oil Daily、Business News Americas他) 1. EIA発表の「世界のシェールガス資源量評価」によれば、アルゼンチンのシェールガス資源量は2,732Tcf、技術的回収可能量は774Tcfで、中国、米国に次いで世界で第3位にあたる。特に、Neuquen Basinは同国のシェールガス資源量の過半を占めている。 2. アルゼンチンでは現在、YPF、Apache、Total、Petrobras等がNeuquen Basinを中心に非在来型ガスの探鉱・開発を進めている。中でもYPFは、2010年末にNeuquen Basinで埋蔵量4.5Tcfの非在来型ガスを、2011年5月にはシェールオイル1.5億bblを発見している。 3. 生産された非在来型ガスは、2008年導入のGas Plus programに基づいて通常の国内価格よりも高い4.2~5ドル/MMBtuで販売できるが、企業は、政府と交渉を行ったり、売却先を確保したりする必要がある。また、水平坑井を掘削できるリグの確保や労働問題等の課題も抱えている。 4. アルゼンチンでは2008年にBahia BlancaでLNGの輸入が開始されたが、その後LNG輸入量は急激に増加している。2011年5月にはBuenos Aires近郊に同国2番目のLNG受入基地が完成し、輸入量はさらに増加する見通しとなっている。ウルグアイに建設が計画されるLNG受入基地からのガスの供給や3番目のLNG受入基地建設も検討されている。 5. アルゼンチンの非在来型ガスへの注目度が高まり、同国でも米国と同じようなシェールガスブームが期待されると見る向きもあるが、非在来型ガスの生産量が大幅に増加するには時間がかかり、短、中期的にはLNG輸入量が引き続き増加するとの見方もある。いずれにせよ、政府がどのような政策をとるかが今後の鍵を握ることになり、2011年10月の大統領選挙の結果が注目される。 ルゼンチンでは、政府が1990年代に国営石油会社YPFを民営化し、民間企業にも鉱区を付与した アことから、探鉱・開発が活発になり、天然ガス埋蔵量、生産量が急増、1997年にはチリへ天然ガス輸出を開始した。しかし、その後、経済状況が悪化し、政府は2001年以降、景気回復を図るため天然ガス価格を低く抑える政策をとった。政策が功を奏し景気は回復したが、価格が安い天然ガスの需要は増加を続けた。その一方で、探鉱・開発促進策がとられず、上流部門の活動は停滞し、2004年以降、年間を通してみれば生産量が消費量を上回っているものの、需要がピークとなる6~8月には天然ガスが不足するようになった。 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 アのようなガス不足に対処するために、アルゼンチンは2004年にパイプラインでのボリビアからの天然ガス輸入を再開し、2008年にはLNG輸入を開始した。ボリビアからのガス輸入については、モラレス政権下で資源ナショナリズム政策がとられ、探鉱・開発が停滞し生産量が伸び悩んだことから、十分な供給を得られないという状況になっているが、LNGについては輸入量が年々倍増している。 また、政府は、探鉱・開発投資を増加させるため、新たに発見されたガス田や非在来型のガス田については政府と交渉の上、これまでよりも高い価格を設定することができるというGas Plus programを2008年に導入した。これを受けて探鉱が進められ、Neuquen Basinでタイトガス、シェールガス、シェールオイルが発見されるという成果が表れている。 ガス不足を解消するために進められているアルゼンチンでの非在来型ガスの探鉱・開発とLNG受入の現状についてまとめた。 1.EIA「世界のシェールガス資源量評価」でのアルゼンチンの位置付け 米国EIAは4月5日に「世界のシェールガス資源量評価」を発表した。EIAがAdvanced Resources International, Inc.に委託し、世界32カ国の48のシェールガス賦存堆積盆地の70層準の根源岩(シェール)の技術的回収可能資源量を評価したものだ。これによると、アルゼンチンのシェールガス資源量は2,732Tcf、技術的回収可能量は774Tcfで、中国(技術的回収可能量1,275Tcf)、米国(同862Tcf)に次いで世界で第3位にあたる。堆積盆地ごとにみると、La Pampa、Mendoza、Neuquen州にまたがるNeuquen Basinの技術的回収可能量が408Tcfで、アルゼンチンのシェールガス資源量の過半を占めているという。 Neuquen Basinでは、2010年12月にYPFが、Loma de La Lata鉱区でシェールガス井1坑とタイトガス井4坑を掘削しテストを行ったところ、シェールガスとタイトガスあわせて埋蔵量4.5Tcf(1,270億m3)という大規模な発見があった。そして、それ以降、この発見は最初の発見に過ぎず、今後もLoma de La Lata鉱区を始めとするNeuquen Basinで非在来型のガスの発見が続くとの見方がなされている。2010年末には、Neuquen州政府が同州の非在来型ガスの埋蔵量は21Tcfであると発表、連邦政府もNeuquen Basinのシェールガスとタイトガスの埋蔵量は257Tcfであると発表した。EIAの発表は、これらの数字を大きく上回るものであり、メジャーを始め多くの石油会社がこれまで以上にアルゼンチンのシェールガス開発に関心を示している。 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Aルゼンチンのシェールガス資源量 (EIAより作成) 2.非在来型ガスの探鉱・開発状況 中でも最も活発に探鉱・開発を進めているのが、YPFだ。 YPFは、12月に、Loma de La Lata鉱区で発見された非在来型ガスについては、南米最大の鉱山会社であるブラジルのValeと協力して開発を行うと発表した。ValeはLoma de La Lata鉱区の非在来ガスの開発に1.5億ドルを投じる計画で、2016年までに1.5MMm3/dを生産し、これをMendoza州のRio Coloradoカリウムプロジェクトで利用するとしている。 YPFは2011年5月10日に、同じくLoma de La Lata鉱区Vaca Muerta formationでシェールオイル1.5億bblを発見したと発表した。これはアルゼンチンでは過去20年以上で最大の発見で、YPFの現在の原油確認埋蔵量の35%、アルゼンチンの原油確認埋蔵量の6%にあたるものだ。YPFは2011年中に同鉱区の探鉱に2.7億ドルを投じて、17坑を新たに掘削、既存の14坑でフラクチャリングを行うとしてい? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 驕Bヒューストンの投資銀行Tudor Pickering Holtは、Vaca Muerta formationの損益分岐コストを45~50ドル/bblとしている。 なお、Repsol YPFは2008年にYPFの株式の14.9%をEskenazi氏が率いるGrupo Petersenに22.4億ドルで売却していたが、2010年5月初めにはYPFの株式のさらに10%を13億ドルでGrupo Petersenに売却した。Grupo PetersenのYPF株式持ち株比率は15.46%から25.46%に増加し、一方、Repsol YPFのYPF株式持ち株比率は68.23%から58.23%に減少している。Repsol YPFは今後YPFの持ち株比率を51%まで引き下げる計画としている。このようにRepsol YPFのYPF持ち株比率が下がることで、今後YPFの探鉱・開発戦略にこれまでにはなかった独自の方針が打ち出されるのではないかとの見方もある。 Apache、Total、Petrobras Argentina(Petrobrasが株式の67.25%を保有)の3社は、すでにNeuquen Basinでタイトガスの生産を開始している。 Apacheはアルゼンチンの非在来型ガスのポテンシャルに注目し、過去数年をかけて、Neuqen BasinやGolfo San Jorge Basin等で非在来型ガスを狙える鉱区を取得してきた。同社は生産したタイトガスの価格をGas Plus programに基づいて設定し、アルゼンチン最大の電力会社Pampa Energiaとアルゼンチン政府管轄の電力事業機関CAMMESAに販売している。Apacheは現在、Neuquen BasinのHuacalera鉱区でHua.x-1号井を掘削しているが、これは水平坑井、多段階フラクチャリングの技術が適用される中南米で最初のシェールガスの坑井となる。Apacheは2011年にこの坑井を含めアルゼンチンで6坑を掘削する予定であるとしている。 TotalはNeuquen BasinのAguada Pichana鉱区(権益保有比率27.3%)でタイトガスのパイロット生産を行い、生産されたガスをCAMMESAに販売している。Totalはまた、San Roque鉱区(同24.7%)でも非在来型ガスのスタディを実施する計画だ。両鉱区は同社のアルゼンチンの天然ガス生産量(2009年37.6億m3)の56%を生産している鉱区だ。これらの鉱区に加えて、Totalは、2010年初めには La Esscalonada鉱区、Rincon La Ceniza鉱区の権益の85%を取得した。さらに、Totalは2011年1月に、2010年11月に行われたNeuquen州の第3次ライセンスラウンドで4鉱区の権益を取得し、シェールガスの探鉱・開発を目指すと発表した。取得した鉱区はAguada de Castro鉱区(権益の42.5%)、Pampa las Yeguas II鉱区(同42.5%)、Cerro de Las Minas鉱区(同40%)、Cerro Partido鉱区(同45%)で、最初の2鉱区についてはTotalが、後の2鉱区についてはYPFがオペレーターを務める。いずれの鉱区もLoma de La Lata鉱区に近接している。Totalは早急にこれらの鉱区の探鉱を進める計画で、2011年中に? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 n質調査、地震探鉱、試掘を行うとしているが、どの鉱区で最初に掘削を行うかについては言及していない。 Petrobras ArgentinaはNeuqen BasinのEl Mangrullo鉱区で生産されるガスの価格を、Gas Plus programに基づいて設定することで政府の承認を得た。同ガス田で生産されるガスはアルゼンチン最大の電力会社Pampa Energiaが購入し、Neuquen州Loma de La Lata発電所で利用する。Pampa Energiaはガスの供給を受けるかわりに坑井掘削費用1,600万ドルを負担する。 2011年1月5日には、Exxon Mobilが、非在来型ガスを開発中のRepsol YPFのLoma del Molle鉱区及びPampa de las Yeguas I鉱区に参入することで2010年12月に合意したことを明らかにした。これらの鉱区は2010年に実施されたNeuquen州のライセンスラウンドで取得された鉱区だ。2009年12月にXTO Energyを410億ドルで取得したExxonMobilは、カナダやヨーロッパの非在来型資産を買収し、南米でも非在来型ガスの探鉱・開発を進めようとしており、アルゼンチンでは今後も積極的に鉱区権益を取得するのではないかと見られている。 この他にも、チリ国営石油会社Enapの子会社Sipetrolや英国のGeoPark等がアルゼンチンで非在来型ガスの探鉱・開発に関与している。 非在来型ガスの探鉱・開発に積極的なのはIOCだけではない。アルゼンチンの石油会社Tecpetrol(Neuquen州Los Bastos 鉱区Puesto Mirandaプロジェクト)とEntre Lomas(Rio Negro州Agua Amarga 鉱区Charco del Palenque プロジェクト)も、Gas Plus programに基づき価格を設定することについてエネルギー省より承認を得ている。 また、石油会社だけではなく、サービス会社もアルゼンチンの非在来型ガスに注目している。Baker Hughesは、アルゼンチンでのシェールガスの探鉱・開発の活発化に期待、南米の中では政治状況が安定している点にも着目して、2010年にサービス会社BJ Servicesを買収、同国でのプレゼンスを拡大している。Halliburtonもアルゼンチンでのシェールガス探鉱・開発を2011年の成長分野として注目しているという。 このように探鉱・開発が活発に進められている結果、Neuqen Basinのシェールガスとタイトガスの生産量は、2009年の3MMm3/dから2010年は6.6MMm3/dに増加、2011年は11の非在来ガスプロジェクトから8.5MMm3/dを生産できる見込みである。 なお、Neuquen州は2011年6月に非在来型ガス発見の可能性が高い15鉱区を対象に第4次ライセンスラウンドを実施する計画だ。すでに、Neuquen州所有の石油会社でライセンス付与機関であるGas y ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 etroleo del Neuquen(GPN)が、関心のある企業50社と面談を行ったという。 Neuquen Basin主要鉱区図 3.非在来型ガス探鉱・開発の課題 順調に進みつつあるようにみえるアルゼンチンの非在来型ガスの探鉱・開発であるが、いくつかの課(各種資料より作成) 題を抱えている。 非在来型ガスの探鉱・開発を進めている企業にとって最も大きな障害となっているのが、ガス価格やガスの販売先に関する問題だ。アルゼンチンでは連邦政府がガス価格をコントロールしており、民生用、産業用、発電用の平均で2ドル/MMBtu程度と非常に低い価格が設定されている。しかし、2008年にGas Plus programが導入され、新規発見や非在来型ガスについては政府と交渉の上、価格を4.2~5ドル/MMBtuに設定できるようになった。ところが、これらのガスを生産する企業はGas Plus programの適用を受けるため、油田ごとあるいは坑井ごとに政府と交渉を行い、承認を得なければならない。また、政府から承認が得られても、その価格で購入してくれる売却先を探さなくてはならない。現時点では非在? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?^ガスの生産量が少ないこともあって、非在来型ガスを生産する企業の多くがCAMMESAと短期の契約を結び、ガスを販売している。今後、非在来型ガスの生産量が増加することになれば、企業にとっては売却先を確保することが大きな課題となろう。 機材や技術に関しても懸念する向きがある。Neuqen Basinはもともとアルゼンチンの天然ガス生産の中心地域であることから、多くのサービス会社が活動の拠点を置いており、パイプライン等のインフラも整備されている。そのため、同Basinで発見された非在来型ガスは早期に低コストでの開発が可能であると見る向きもある。しかし、短期的、中期的には水平坑井を掘削できるリグを確保したり、フラクチャリングの技術を適用できる環境を整えたりすることが難しくなると考えられ、開発が遅れる可能性があるとの見方もある。 また、アルゼンチンでは労働組合の力が強く、インフレを背景に賃金の引き上げを求めるストライキが頻発している。上流で操業を行う企業はこのようなアルゼンチンの事情を理解しているものが多いが、労働問題が原因となりコスト上昇を招く恐れもある。 アルゼンチンでは2006年に、陸上及び12海里以内の沖合に存在する炭化水素資源の探鉱、生産、輸送に関する権限が連邦政府から州政府に移管された。その結果、ライセンスラウンドが頻繁に実施されるようになったり、GPNのような州所有の石油会社が設立されたりするなど、探鉱・開発を促進するような展開が生じている。しかし、手続きが複雑になったり、上流部門に知識や経験のない州政府と直接に交渉を行う必要が生じるようになったりするなど、探鉱・開発を行う企業にとっては、マイナスの影響も生じている。 4.LNG受入の現状と見通し アルゼンチンでは、2008年5月よりBahia BlancaのLNG受入基地が稼働し、LNG輸入が開始された。国内のガス需要増加を受けて、輸入量は2008年が6カーゴ(32万t)、2009年が12カーゴ(70万t)、2010年が23カーゴ(130万t)と年々増加している。2010年はRepsol YPF/Gas Naturalが16カーゴ、 Excelerateが5カーゴ、Morgan Stanleyが2カーゴを供給した。また、アルゼンチンではここ数年間、ガス需要は冬期(6~8月)だけでなく夏期にも増加するようになり、2010年は夏期にもLNGを輸入している。 このような状況から、国営石油会社Enarsaは Buenos Aires近郊のEscobarにLNG受入基地を建設、2011年5月には試験操業が開始された。EnarsaはBahia Blancaでも25カーゴ以上(約150万t)のLNGを受け入れる予定で、2011年のアルゼンチンのLNG輸入量は、2010年の2倍以上にあたる300万t(50? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Jーゴ)程度となる見通しだ。LNG供給国は、これまでのところトリニダード・トバゴの他、ノルウェー、カタール、ナイジェリア、エジプトとなっているが、Enarsaは2011年か2012年からはペルーからもLNGを輸入する計画であるという。なお、EnarsaはBahia Blancaで2011年に受入予定のLNGの価格を11ドル/MMBtuであるとしている。 アルゼンチンはこの他にも、ウルグアイのモンテビデオに建設され2013年に稼働を開始する予定のLNG受入基地からも、ガスの供給を受けることを計画している。モンテビデオのLNG受入基地は送出能力が10MMm3/d(270万t/年)とされているが、この半量はアルゼンチンに供給される計画となっている。 さらに、2011年1月に、Kirchner大統領が、アルゼンチンに3つ目のLNG受入基地を建設する可能性についてスタディを行うことでカタールと合意した。場所はRio Negro州のSan Matias湾で、送出能力YPFによるNeuqen Basinでの非在来型ガスの発見やEIA発表の「世界のシェールガス資源量評価」により、アルゼンチンのシェールガスに対する期待が高まっている。米国と同じようなシェールガスブームが期待されるとの見方もあるが、アルゼンチンで非在来型ガスの生産量が大幅に増加するには時間がかかり、その一方で、同国の天然ガス需要は今後も増加が見込まれることから、短期的、中期的にはLNGの輸入が引き続き増加することになるだろうの見方もある。ただし、後者のような見方をする向きも、長期的には非在来型ガスの生産量増加が見込まれ、LNG輸入は減少していくことになろうとしている。 非在来型ガスの探鉱・開発促進にしても、LNG輸入増にしても、政府がどのような政策をとるかが非常に重要な鍵を握ることになると考えられ、2011年10月に実施される大統領選挙の結果が注目される。 は20MMm3/d(540万t/年)とされている。 わりに 終? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 南米の主要天然ガスパイプラインとLNG受入基地 (各種資料より作成) ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 中南米
国1 アルゼンチン
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,アルゼンチン
2011/05/23 舩木 弥和子
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