ページ番号1004129 更新日 平成30年2月16日

ロシア: BP-Rosneft の戦略的提携を巡るAAR(TNK-BP 株主)との紛争

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レポートID 1004129
作成日 2011-05-25 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 企業探鉱開発
著者 本村 真澄
著者直接入力
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/5/23 石油調査部:本村真澄 公開可 BPとRosneftは、世界規模での協力関係を構築を目指し、78億ドル相当の株式交換、及び北極海カラ海でにRosneftが保有するEPNZ3鉱区で共同探鉱を実施することで、2011年1月14日合意した。・一方、TNK-BPの50%株主であるAAR(Alfa-Access-Renova)は1月26日、BPとRosneftを相手取り、提携の取り消しを求めてロンドン高等裁判所に提訴した。株主間での紛争事案はストックホルム仲裁裁判所で仲裁されることとなっており、以降同裁判所で審査が行われた。 ・3月24日、同裁判所はRosneftとBPの資本業務提携に関して差し止め命令を出した。 ・5月6日、同裁判所の陪審員は、BP及びRosneftに対し、北極海開発取引にTNK-BPを参加させるという条件付きで、株式交換を行うことを許可した。 ・RosneftはTNK-BPとしては氷海での操業経験がないことからこの参加に難色を示し、代替案としてRosneft及びBPによるAAR保有分のTNK-BP株式買い取りの案が浮上したが、株式価格で合意に至らなかった。 ・5月16日、TNK-BP株式買い取りが合意に至らず、北極海の油田共同開発計画も失効した ・Rosneftは、カラ海の探鉱には依然として意欲的であり、今後BP以外のメジャーズとの提携も視野にパートナー選びを継続する見込みである。 ・一方、BPも依然としてRosneftとの共同事業を模索している。BPにとって埋蔵量確保の手段としてロシアメジャーと組む意義は大きい。 ・シア: BP-Rosneftの戦略的提携を巡るAAR(TNK-BP株主)との紛争 ロ.はじめに BPとRosneftは、世界規模での協力関係を構築することで、2011年1月14日、合意した。これにつ 1いては、2月10日付け拙稿「ロシア:BPはロシアの石油埋蔵量取得拡大へ-ロスネフチとBPの提携-」1で詳細を報告したところである。その概要は、①両社がそれぞれ78億ドル相当となるBP株5%とRosneft株9.5%を交換し取締役を派遣すること、及び②北極海カラ海にRosneftが保有するEPNZ(Vostochno Prinovozemlsk)3鉱区で共同探鉱を実施する(試掘は2015年から)、というものである。 1 http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=1102_out_j_BP%2dRosnft%2epdf&id=4315 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 オかしながら、本件はTNK-BPから協約違反でストックホルム仲裁裁判所に提訴され、凍結状態となっていた。3月24日、AAR(Alfa-Access-Renova, TNK-BPのロシア側50%株主)から提出されていた動議が認められたことから、事態は大きく転換した。更に、5月6日にはストックホルム仲裁裁判所はBP及びAARに対して、北極海開発への参加機会をRosneftの同意を前提に、TNK-BPに割り当てることを許可する合意審決を出した。但し、RosneftはTNK-BPの事業参加を歓迎せず、一方で代替案として浮上したAAR保有分のTNK-BP株式買い取りも価格で合意せず、BPのRosneftとの北極海共同開発計画は失効した。 図1 ロシア北極圏での天然ガス田分布とカラ海におけるBP-Rosneft共同事業の対象となったEPNZ(Vostochno Prinovozemlsk) 1~3鉱区の位置 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Q.AARによる告訴 (1)AARの立場 BPと共同でTNK-BPを保有しているAlfa-Access-Renova(以下AAR)は、今回のディールが発表されると直ちにRosneftとBPの今回の取引がAARの参加しているTNK-BPの株主協定に抵触するとの立場を表明し、BP側に違反があれば権利を主張するとの構えを見せた2 。TNK-BPはロシア及びウクライナにおけるBP及びAARの新規プロジェクトに優先的に参加する権利がある、というのがAAR側の主張である3。恐らく、2003年にTNK-BPを組成する際に、事業対象地域(AMI, Area of Mutual Interest)を定義した筈で、その区域内では双方は新規事業を行う際に優先的にパートナーに対して紹介する義務があり、他者と組むことは協定違反となる。しかし、AARの主張通りであるとすると、TNK-BP発足当時には事業対象ではないと思われる海洋鉱区までがAMIに入っていたことになる。 (2)AARによる告訴とその後の経緯 1)AARによる告訴後の経緯 1月26日、AARはロンドン高等裁判所(High Court of Justice in London)に対して、BPとRosneftを相手取り、その提携の取り消しを求めて提訴した4。一方BP側は、BP-Rosneft取引はTNK-BPの株主協定に違反しないとの見解であるが、株主協定では株主間で解決されない事案が生じた場合にはスウェーデンのストックホルム仲裁裁判所(Stockholm Arbitration Court)だけで仲裁することと規定されていると主張し5、AAR側はこれに同意した。ストックホルム仲裁裁判所での審理は2月14日から行われることとなった。 2月1日、BPは、TNK-BP株主との争議の調停中は、BP-Rosneftの株式交換を中断すること、北極海開発についての協議も調停が完了すると見込まれる2月25日まで行わないことで両者が合意したことを明らかにした6。 3月4日、ベルリンで開かれたTNK-BPの取締役会では、Rosneftとの提携にTNK-BPがBPに取って代わるか否かについて議論がさなれたが、票決は3月12日に延期された。BPは、この提案について受け入れられないとした。それと並行して3月8日からストックホルムで仲裁審理も 2 Interfax, 2011/1/18 3 Vedomosti, 2011/1/20 4 POL, IOD, 日経, 2011/1/28 5 Moscow Times, 2011/1/31 6 Moscow Times, 2011/2/01 ? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 nまった。Rosneft会長でもあるIgor Sechin副首相はWSJ紙とのインタビューの中で、BP側の原因によってRosneft-BPの取引が不成立に終わった場合に、RosneftからBPに対して賠償請求措置を取る可能性について言及した。また専門家達は、Rosneftは同様の取引を別の外資系メジャーと締結する可能性もあるとみており、伝えられているところによると、TotalやShellと交渉が行われている模様。しかしそれには、外国企業の利益を守れなかったとしてロシア政府の信用が損なわれる危険がある7。 3月6日、ベルリンで開かれた会合でTNK-BPの取締役会は、BPに代わりTNK-BPが戦略的提携と北極海探鉱においてRosneftと組むか否かについて、プロポーサルをより詳しく検討したいとのBP側からの提案を受けて、8日間決定を先送りすることで合意した8。 3月7日、プーチン首相は、Rosneftとの提携に関連して、BPとTNK-BPのロシア側株主との間で確執が生じる可能性についてロシア政府に通知しなかったとして、以下の通りBPの対応を批判した。「BPとAAR(TNK-BPを50%保有)の確執は当事者間で解決すべき内部問題である。TNK-BPはBPがロシアで行う事業は全てAARと協調して行わなければならないと認識しているが、BPの方は、TNK抜きで行っているサハリンでの事業に見るように、その認識は明確なものではない。即ち、RosneftとBPはサハリン沖の大陸棚で探鉱を行うJVを設立する際、BPはこのJVの49%を保有し、2003年にTNK-BPを設立した際には当時BPが保有していたロシア国内の資産と共にこのJVの権益をTNK-BPに譲渡することを希望したものの、Rosneft側がサハリンでのパートナーとしてTNK-BPではなくBPを強く希望し、BPの計画に反対したことがあった。今回の件でもRosneftは当時と同様の論理を用い、北極海開発及び世界進出のための戦略的パートナーには大陸棚開発に関連する経験を有する世界規模の企業が必要であるとしている。理論上はTNK-BPは国営企業であるRosneftやGazpromの少数権益主としてロシア大陸棚開発に参加することが可能である。大陸棚開発はRosneftとGazpromのみに許可されるという法規制があるが、もしもTNKがRosneftやGazpromに対して共同事業を行うのに適切な条件を提示することができれば、TNK-BPが大陸棚開発に参加することも可能である」9。 3月12日、パリで開催されたTNK-BPの役員会で、Rosneftとの提携にTNK-BPがBPに取って代わるというTNK-BPの提案について審議し、BP側役員は反対、AAR側役員と社外役員は 7 IOD, 2011/3/08 8 IOD, 2011/3/07 9 IOD, 2011/3/08 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 x持した。TNK-BPとしてはRosneftとの取引を進めることはできないが、BPに対するロンドン裁判所からの差し止め命令(injunction)は有効であると受け止めている。同裁判所による仲裁は先週から開始され、その後約1カ月継続された10。 2)ストックホルム仲裁裁判所及びロンドン高等法院の判断 3月24日、ストックホルム仲裁裁判所は、RosneftとBPの資本業務提携に関して差し止め命令を出した。TNK-BPの株主協定には、「BPはロシアにおける新規事業についてはTNK-BPを通じてのみ遂行できる(BP should pursue new ventures in Russia only through TNK-BP)」と記されており、アナリストはこの決定を当然と見なしているが、一方で株式交換についてはTNK-BPの株主協定に違反してはいないとみている11。 一方この時点で、AARは保有するTNK-BP株を最低$300億(TNK-BP Holdingの時価総額の33%)で現金またはRosneft株で売却してTNK-BPから撤退する用意があると表明した12。 3月25日、セーチン副首相はAARが勝ち取った差し止め命令が4月7日まで延期されたものの、裁判所から絶対的な判決は出ていないと述べ、BPに代わる大陸棚開発パートナーの検討等の次なる措置を講じる前に最終判決を待つと語った。セーチン副首相はAARに対し訴えを放棄するよう圧力を加えるか、Shell等の新パートナーを探すかを検討するとしている13。 4月5日、BPとAARはロンドン仲裁裁判所でBP-Rosneftの株式交換について最終弁論を行った。AARはこの株式交換について、ロシアにおける事業はBPとAARの合弁会社であるTNK-BPに優先的に提案されるとするTNK-BP株主協定に違反しているとして反対した14。この時、BP関係者によれば、同裁判所は判決を無期延期としたとの説明があった15が、BP側に混乱があった様子である。 4月19日、Rosneft子会社であるRH RazvitieがBPとの株式交換取引をスムースに進めるべく、Rosneft株を約1,130万株購入しその保有率を9.42%から9.53%に引き上げた。Rosneftは1月にBPと、自社株9.5%とBP株5%を交換することで合意したが、現時点でRosneftがBPとの 10 PON, 2011/3/15 11 IOD, 2011/3/25 12 Vedomosti, 2011/3/25, 日経, 3/25,26, PON, 2011/3/28, 13 IOD, 2011/3/28 14 IOD, 2011/4/06 15 Prime-Tass, 2011/4/06 ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 謌ノ使う株式として用意できているのは9.4%に止まっていた16。 5月6日、ストックホルム仲裁裁判所の陪審員は、BP及びRosneftに対し、北極海開発取引にTNK-BPを参加させるという条件付きで、株式交換を行うことを許可した。ストックホルム仲裁裁判所はBP及びAARに対して、北極海開発への参加機会をRosneftの同意を前提に、TNK-BPに割り当てることを許可する合意審決を出した。今回出された裁判所の結論では、BPとRosneftの株式交換も、Rosneftが北極海開発にTNK-BPを参加させることに同意することを条件に許可されている。株式交換を進めるためには、株式交換で得た株式は全て投資目的のみで保有し、信託に委託し、外部の管財人に議決権を与えることにBPとRosneftの両社が同意する必要がある17。 この時点で、関心はRosneftが北極海開発にTNK-BPを参加させることに同意するか否かに移った。 3)交渉の挫折へ 裁判所の結論では、BPとRosneftが目指していた株式持ち合いの期限である5月16日までに、Rosneftが北極海開発にTNK-BPを参加させることに同意することを条件に許可されている。一方で、RosneftはTNK-BPの50%を保有するAARが北極海での操業経験を有さないことから事業参加に難色を示していた。 このため、その代替案として、3月にAARが表明していたRosneft及びBPによるAAR保有分のTNK-BP株式買い取りの案が浮上した。しかし、AARによるTNK-BP株式の評価額は、100%ベースで当初$700億、その後$800億.、50%ベースでそれぞれ$350億~$400億と割高なものであったと伝えられる18。なお、3月25日のVedomostiの報道では、3月の時点で既に100%ベースで$900億としていた。 欧米メディアによれば、買い取り価格に関してBPは$200億台後半から$320億まで歩み寄ったが、最終的にAAR側がこれを拒否したという19。 5月16日の期限までに、BPとAARは交渉が纏まらず、翌17日には交渉不調と付随する北極海大陸棚での油田共同開発も失効したことが公表された。 16 Interfax, 2011/4/19 17 Interfax, 2011/5/06, 日経, 2011/5/07, IOD, PON,2011/5/09 18 Argus FSU Energy, 2011/5/13 19 日本経済新聞、2011/5/18 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 R.ストックホルム仲裁裁判所の意図 5月6日のストックホルム仲裁裁判所の判断は、BPとRosneftとの「戦略的提携」そのものを否定するものといえる。特に、両社の株式持ち合いに関しては専門家の間では問題ないとする意見が少なからずあったのに対して、ストックホルム仲裁裁判所は、取得株式を信託に預託し、配当を受ける権利はあるものの、株主権の行使は管財人を通すことが義務付けられている。即ち、事業実施に係わる権利行使については厳しい制限が課せられている状況である。 これは、TNK-BPの株主協定にある「BPはロシアにおける新規事業についてはTNK-BPを通じてのみ遂行できる(BP should pursue new ventures in Russia only through TNK-BP)」という条項を最大限尊重した見解といえる。 これでは、BPにとっては勿論、Rosneftにとっても全く魅力のないディールとなっており、また直前まで同社の会長であったSechin副首相にとっても同様の見解である。 .Rosneftの対応 本来、RosneftにとってBPは、2000年にサハリン-4、5においてJVを組んだ実績があり、これが 4根拠となって北極海探鉱のパートナーとして組んだものである。これは、メジャーの資金力もさることながら、それ以上にメジャーの保有する氷海技術、海洋開発技術、寒冷地技術の導入が主たる目的である。 北極海では既にGazpromがバレンツ海で実績を挙げているが、カラ海の開発はRosneftにとっては、長期的な戦略の中では最も高い優先度を持つ事業の一つである20。 今回、BPがTNK-BPという問題を抱えていることが明らかになった。Rosneftの立場としては、他のメジャー即ちShell、ExxonMoibl, Chevronなどもそれぞれ独自の氷海技術を構築していることから、提携の対象となりうるものである。よって、必要に応じて他のメジャーに切り替える可能性があると言われて来た。セチン副首相は、今回のディールは依然として外資に対して開かれており、最も良い条件を提示した者に与えられると述べている20。 一方、5月18日、RosneftはBPから新たな提案を受け取ったことを明らかにした。これは既に失効した合意の枠外での今後の協力事業を可能にするものとされている21。 BPにとって、Rosneftカードが如何に魅力的なものであったかが伺われる。 ? 7 ? 20 IOD, 2011/5/23 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 T.BPの対応22 BPにとって、2003年のTNK-BPの設立は非常な成功例として認識されている。これにより、BPは34億バレルの新規の石油換算埋蔵量を獲得した。その後も、探鉱の成果によりTNK-BPの埋蔵量は増加を続けたが、2010年のメキシコ湾Macondo事故の補償により、十数億boe 相当の資産売却で凌いできた。 今回のRosneftとの株式交換により、新規に$5.42/boeという低い価格で14.4億boe の埋蔵量を獲得できる23筈であったが、不調に終わった。 ExxonMobilのRex Tillerson CEOは、「ロシア・ビジネスにおける成功の秘訣は極めて単純なことだ。すべての事柄に契約書の一字一句までも厳密に適用し、ロシア側にも同様のことを要求することだ」と述べ、泥沼化したBPのロシア戦略を揶揄した24。セーチン副首相の政治力に期待し過ぎ、TNK-BPにおける契約の厳密な解釈をおろそかにしたBPの「浪花節」的な交渉姿勢に陥穽があったということであろう。 21 日本経済新聞、2011/5/19 22 2011年2月動向、ロシア:BP はロシアの石油埋蔵量取得拡大へ-ロスネフチとBP の提携-http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=1102_out_j_BP%2dRosnft%2epdf&id=4315 23 PON, 2011/1/18 24 Nefte Compass, 2011/4/14 ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2. BPの石油換算埋蔵量(単位10億バレル)の変遷。2011年のディールでRosneftから14.4億 図boeの埋蔵量を取得できる筈であったが、不調に終わった ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 旧ソ連
国1 ロシア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ロシア
2011/05/25 本村 真澄
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