ページ番号1004137 更新日 平成30年2月16日

原油市場他:欧州一部諸国の債務問題に対する市場の懸念増大で原油価格はさらに下落

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レポートID 1004137
作成日 2011-06-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
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年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/6/19 石油調査部:野神 隆之 原油市場他:欧州一部諸国の債務問題に対する市場の懸念増大で原油価格はさらに下落 (IEA、OPEC、米国DOE/EIA他) ① OPECは6月8日に通常総会を開催した。当該総会においては2011年後半に世界石油需要が供給を超過すると予想されるとの認識を持つサウジアラビア他中東湾岸4ヶ国が日量150万バレルの増産を提案したが、当該需要に対し不透明感を持つイラン及びベネズエラ等6ヶ国が反対した結果、生産方針につき合意することができなかった。総会後OPEC議長や事務局長は原油生産目標については据え置きである旨示唆したが、サウジアラビアは独自に増産する旨表明している。 ② 米国では製油所での稼動再開に伴う原油処理量の増加で原油在庫の伸びが鈍化した(それでも平年幅の上限を超過した状態にある)一方、ガソリン生産が活発化したこともありガソリン在庫は増加、現在は平年並みとなっている。他方留出油については、ガソリンほど製油所での生産が活発ではなかったことや作付け作業に伴う農機具向け需要が発生したことから、在庫は減少傾向となり、水準自体も平年幅の上限に位置している。 ③ リビアでの軽質低硫黄原油輸出停止の影響で欧州では原油在庫が減少したものの、米国では原油在庫は平年幅を超過する状態が維持されている他、日本でも国内需要低迷に合わせて精製活動を調整した結果原油在庫が増加したことにより、5月末時点でのOECD諸国推定原油在庫は全体としては増加しており、平年幅を超過した状態が続いている。他方、ガソリンの輸出先である米国での需要が鈍化してきている等の影響もあり欧州での石油製品在庫は前月比でほぼ変わらずとなっているが、米国では製油所での稼動率上昇に伴いガソリンを中心として生産が活発になってきており、日本においては精製活動が抑制される一方石油製品の輸出も伸びているものの、それでも国内での在庫が増加した結果、OECD諸国全体としての石油製品在庫は増加となっており、この時期としては平年幅の上方に位置している。 ④ 2011年5月下旬から6月中旬にかけての原油市場においては、大部分の期間は、米国や中国等での経済減速を示唆する指標類や米ドル上昇等の要因が原油相場に下方圧力を加える一方で、OPEC総会での増産に対する協議の事実上の破談や米国石油在庫の減少に伴う需給逼迫懸念、そして米ドル下落が上方圧力を加えた結果、原油価格は1バレル当たり概ね96~103ドル程度の範囲内で推移していたが、ギリシャの債務問題に関する混乱が深刻化した6月13日以降は総じて下落傾向となり、15日からは終値ベースで95ドルを割り込むようになった。 ⑤ 石油市場においては、供給面ではリビアでの軽質低硫黄原油の輸出停止に対する市場の懸念が増大してもおかしくない状況ではあるが、実際市場関係者の関心は、米国等の経済状況と石油需要面に注がれつつあるようである。昨今米国の経済指標類は経済が減速し始めていること示唆しており、この面では石油市場での強気心理が後退することにより、今後も原油相場に下方圧力を加え続ける恐れはあるが、米国金融当局による追加金融緩和に関する方針やギリシャの債務問題に対する他の欧州諸国の対応次第では米ドルの下落を誘発することにより、原油相場が持ち直すこともありうるので注意が必要であろう。 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 . 6月8日開催のOPEC総会で加盟国間の対立が明らかになり、原油生産目標について合意に至らず 石油輸出国機構(OPEC)は、6月8日に、オーストリアのウィーンで通常総会を開催した。その3週間弱前には、国際エネルギー機関(IEA)が、5月18~19日に開催した理事会の際に、原油価格上昇が経済回復に及ぼす影響について懸念を表明し、産油国(余剰生産能力を保有するという意味で、OPEC産油国を想定しているものと思われる)に対して増産を要請する旨の声明(5月19日付)を発表していた。ただ、OPEC産油国としては、石油需給は適正である(4月末時点でのOECD諸国石油在庫日数は59日程度となっており、平年並みとされる50~55日を相当程度上回っていた)一方で、実際の需給関係から実現するはずの水準から乖離して原油価格が上昇しているのは投機の仕業である(従ってOPEC産油国としては原油価格高騰に対して実施すべき方策は事実上持ち合わせていない)旨認識している、と市場では見られていた。そして、仮に生産目標の公式な引き上げを決定すれば、需給がなお一層緩和すると感じた投機筋が原油先物契約の売却を加速することにより、価格崩壊が発生し、その結果彼らが適正とする価格帯(かつてサウジアラビアのヌアイミ石油・鉱物資源大臣は70~80ドル程度が適正である旨発言していたが、今次OPEC総会後、ヌアイミ大臣はそれはもう過去の話である旨明らかにしていることで、現時点ではこの水準よりは上昇していることが示されている)を下回ってしまう恐れがあり、この面から生産目標を変更することに対しては多くの加盟国が躊躇するであろうと見られた。従って、今次総会においてOPEC産油国側は公式原油生産目標を据え置きとするであろうとの予想が、5月時点では市場関係者の大勢を占めていた。 ただ、その後状況は変化した。6月2日に石油業界紙International Oil DailyがOPEC関係筋の情報として、OPEC産油国が日量50~150万バレルの供給増加を検討している旨報じて以降、生産目標の引き上げの可能性が市場で意識されるようになった。併せて市場は、もし生産目標の引き上げを決定する場合、それが単に現状の生産量に生産目標を接近させるといった名目的な事象(既に2011年4月の時点でイラクを除くOPEC11ヶ国の原油生産量は日量2,638万バレルと生産目標である日量2,485万バレルを154万バレル超過していた)を意味するのか、それとも実際に増産を目指すことを意味するのか、といった点に注目するようになった。そして、総会に先立ち開催されたOPEC閣僚監視小委員会(クウェート、アルジェリア、ナイジェリアの石油関連大臣が委員)では日量100万バレルの増産を進言した他、例えば、イランは日量70~100万バレルの生産目標引き上げを支持する旨、また、クウェートが総会での増産決定について楽観視している旨の情報が伝えられるなど、実質増産に繋がるかどうかの不透明感は残っていたとはいえ、少なくとも生産目標の引き上げについては決定する可能性が高まっていることが、総会開催に向けて市場で認識されるようになってきていた。 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 オかしながら、現地時間6月8日午後(日本時間同日夜)、一転バドリOPEC事務局長等から、今次総会では、原油生産目標については加盟国間で合意できなかった旨発表された。総会後、アリアバディ(Aliabadi)OPEC議長(イラン暫定石油大臣)やOPEC事務局長は、今後3ヶ月程度石油需給状況を監視したうえで改めて生産方針について定める旨総会で決定したと説明する一方、今回の総会において原油生産目標は据え置きである旨示唆した(表1参照)。他方、総会後に行われたサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源大臣の記者会見では、OPEC総会時における状況が説明された。それによるとサウジアラビア、クウェート、UAE、カタールが2011年4月時点のOPEC産油国原油生産量(OPEC事務局側から提示された推定値は日量2,880万バレル)に対して日量150万バレルの実質増産(つまり原油生産量は日量3,030万バレルということになる)を提案した、とのことであった。これは、このままの水準でOPEC産油国が生産を継続すれば、2011年第三四半期及び第四四半期には世界石油需要が供給を日量160~170万バレル程度超過する、というOPEC事務局の見通しに基づくものであった。これに対してベネズエラ、エクアドル、イラン、リビア、アルジェリア、アンゴラの6ヶ国が頑なに反対し、サウジアラビア等は2~3時間かけて説得を試みたが、最終的には交渉は不調に終わった。また、ヌアイミ大臣は、サウジアラビアとしては今後石油需要を満たすべく増産するとして、実質的に原油生産目標を軽視する姿勢を示しており、この面ではOPEC議長や事務局長の認識とは対照的であり、OPEC加盟国間の結束力低下を表す結果となった。また、ヌアイミ大臣は、3ヶ月程度石油需給状況等を監視したうえで再度協議を行うとは総会では決定されていないとしており、この面でもOPEC議長や事務局長との発言とは微妙に異なっている。 今回の総会においては、増産に反対していた加盟国の中には、ベネズエラやエクアドルのように、石油需給は均衡しており増産の必要はないといった意見を表明するところもあり、足元の石油在庫水準は平年を大幅に超過するなど緩和状態を示しているうえに、世界経済減速と石油需要鈍化の兆候が見られることから、今後も現時点での見込み通りに石油需給は引き締まらないかも知れず、そのような時に増産を決定してしまうと、原油価格の急落を招くことから、これら加盟国は現時点では実質的な増産には反対する、という姿勢に至ったものと考えられる。このように、今回の総会の結果は、加盟国間における今後の石油需給の引き締まり具合に対する認識の差が、増産方針の差となって現れ、その差が最後まで埋められなかったことに伴うものともいえよう。 ? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 \1-1 OPEC加盟国原油生産量及び減産遵守率(日量千バレル)2009年1月1日以降OPEC総会2011年6月8日2008年9月生産量からの減産割当量の生産目標(推定)以降の生産目標(2009年1月1日2009年4月生産量2011年5月生産量(推定)①以降)(IEA)②(IEA)③2009年4月以降の生産量増減(③-②)アルジェリアアンゴラエクアドルイランクウェートリビアナイジェリアカタールサウジアラビアUAEベネズエラOPEC11ヶ国合計イラクOPEC12ヶ国合計注:四捨五入の関係で個々の数字の総和が合計と一致しない場合がある。1,2031,5174343,3362,2221,4691,6737318,0512,2231,98624,845--1,2031,5174343,3362,2221,4691,6737318,0512,2231,98624,845--200244675623742523191221,3183793644,201--1,2351,6344803,6502,2501,5201,7808158,0002,2452,60526,2142,37028,5841,2801,5705003,6002,4401002,3208109,0002,4202,46026,5002,68029,18045△ 6420△ 50190△ 1,420540△ 51,000175△ 145286310596出所:OPEC、IEAデータ等をもとに推定 表1-2 OPEC加盟国原油生産量及び減産遵守率(日量千バレル)生産目標超過量生産目標超過量原油生産能力(2009年4月)(2011年5月)減産遵守率(%)減産遵守率(%)(IEA)(②-①)(③-①)(2009年4月)(2011年5月)アルジェリアアンゴラエクアドルイランクウェートリビアナイジェリアカタールサウジアラビアUAEベネズエラOPEC11ヶ国合計イラクOPEC12ヶ国合計注:四捨五入の関係で個々の数字の総和が合計と一致しない場合がある。775366264218△ 1,369647799491974741,655--3211746314285110784△ 51226191,369--845231449380663110494△ 7067--627815342643△ 103352848△ 3061--(2011年5月現在)1,3401,8005003,7102,5401002,5301,02012,0402,6902,64030,9102,74033,650余剰生産能力(2011年5月現在)60230011010002102103,0402701804,410604,470出所:OPEC、IEAデータ等をもとに推定 なお、通常は総会後に発表される声明は、今次総会においては、OPEC産油国間で合意に至った事項が殆どなかったことから取り纏められず、事務局から次回総会は12月14日にオーストリアのウィーンで開催される(12月13日に閣僚小委員会を開催する)旨発表されるにとどまった。ただ、今回の総会から3ヶ月程度後に臨時総会が開催される可能性はある。 今回のOPEC総会に際しては、開催が近づくにつれ、原油生産目標引き上げが決定されるとの市場の期待も大きくなっていたものの、結果的にそれが裏切られた格好となったことで、2011年後半には世界石油需給が逼迫する可能性が高まったとの市場の心配を反映し、原油価格が急反発、それまで1バレル当たり98ドル程度だったWTIは一時101ドルに到達した。ただ、6月10日にはサウジアラビアが? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 月に原油生産量を日量1,000万バレルに引き上げる(5月時点の同国の原油生産量が日量900万バレルだったので、これは実質的には日量100万バレルの増産を意味する)との新聞情報が流れたことで、再び100ドルを割り込む(後述)など、原油価格は乱高下する展開となっている。 2011年3月の米国ガソリン需要は速報値では前年同月比1.7%の増加となっていたが確定値では0.4%の減少であることが判明する(図1参照)など、統計数値からも同国でのガソリン価格上昇が需要に影響を及ぼし始めていることが覗われるようになってきている。他方、4月末から5月初めには、前年同期比で3%を超過する減少を示した米国の週間ガソリン需要(速報値ベース)はその後減少幅が縮小、5月下旬には増加に転じている(図2参照)。ここにおいては、5月初旬の原油価格下落もあり、一時米国内平均で1ガロン当たり4ドル程度にまで上昇していたガソリン小売価格が6月中旬には3.7ドル程度にまで下落してきたことが消費者のガソリン購買行動に影響を及ぼしている可能性も考えられるが、3月においては速報値では増加を示していた需要が確定値では減少に転じていた、という例の通り、確定値発表時には下方修正される恐れもあるので注意が必要であろう。 定期的なメンテナンスや停電等の予期せぬ問題等に伴い同国製油所の稼動が低下した一方で、メキシコを中心として輸出が行われた(環境上の規制により米国の夏場においては出荷できない仕様のガソリンを輸出したと指摘する向きもある)こともあり、一時平年幅の下限にまで低下していたガソリン在庫は、その後製油所での稼動再開とともに原油精製処理量が増加(図3参照)、夏場のドライブシーズンに向け生産が活発化した(図4参照)うえ、かつての米国での製油所稼動低下から一時欧米間でのガソリン価格差が拡大したこともあり輸入も旺盛であった(図5参照)ことから、当該在庫はこの時期としては平年並みの水準にまで回復してきている(図6参照)。 . 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1 米国ガソリン需要の伸び(2006~11年)%86420-2-4-6-8-1012345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345※2011年4~5月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅ドル/ガロン図2 米国ガソリン小売価格とガソリン需要増減(2010~11年)43.83.63.43.232.82.62.42.2%543210-1-2-3-410/1211/111/211/311/411/511/6前年同期比需要増減(左軸)価格(右軸)出所:米国エネルギー省データをもとに作成日量百万バレル図3 米国の原油精製処理量(2009~11年)15.515.014.514.013.5123456789101112123456789101112123456※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 坥ハ百万バレル9.69.49.298.88.68.414532※4週間平均図4 米国のガソリン生産量(2009~11年)6789101112123456789101112123456出所:米国エネルギー省データをもとに作成日量百万バレル図5 米国ガソリン輸入量(2009~10年)1.41.21.00.80.6123456789101112123456789101112123456※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図6 米国ガソリン在庫推移(2003~11年)2602402202001801601234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234561997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 ガソリンとは対照的に、米国の軽油及び暖房油といった留出油については、3月については速報値では前年同月比で1.3%の減少を示していたが、確定値では3.9%の増加へと上方修正されている(図7参照)。5月の需要(速報値)については、前年同月の速報値との比較では4.8%の減少である一方確定値との比較では4.7%の増加となっているが、留出油需要については、速報値から確定値に移行する際に上方修正も下方修正も起こりうることから、実際の需要状況を判断するためには、確定値の発表? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 メたなければならないであろう。ただ、例えば米国の主要港湾におけるコンテナ取扱量の前年同月比での伸び率が縮小傾向を示してきている(図8参照)など、物流(つまり主なところはトラック輸送やディーゼル機関車による輸送であり、これらの輸送機関は軽油を消費する)が鈍化し始めている兆候が疑われる他、5月以降米国経済が減速の兆候を示し始めている(後述)こともあり、5月ではないにせよ、比較的近いいずれかの時点で、同国の軽油需要がこのような経済情勢の影響を受け始める恐れがある。他方製油所の精製活動は回復しつつあり、原油精製処理量も増加してきているものの、生産の中心はガソリンとなっており、留出油生産は伸びが小幅にとどまっている(図9参照)一方で、同国では中西部の穀物地帯を中心として作付け作業用農機具向け軽油需要が発生したこともあり、在庫の低下が継続、この時期としては平年幅の上限付近の水準となっている(図10参照)。 12345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345速報値確定値修正幅※2011年4~5月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成 図7 米国留出油需要の伸び(2006~11年)%181614121002468-2-4-6-8-10-12-14-16図8 米国各港湾のコンテナ取扱量増減(前年同月比)(2009~11年)%403020100-10-20-30-4012345678910111212345678910111212345ロサンゼルスロングビーチNY/NJ※:NY/NJは2011年5月分データは未発表出所:各港湾データをもとに作成 ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }9 米国の留出油生産量(2009~11年)日量百万バレル4.84.64.44.24.03.83.63.4123456789101112123456789101112123456※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図10 米国留出油在庫の推移(2003~11年)180160140120100801234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234561997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 3月の米国石油需要(確定値)は、前述のように留出油需要が堅調であったことを反映し上方修正され、前年同月比で0.9%の増加となっている(図11参照)。他方、原油については、製油所で精製処理量が増加してきたことに伴い、5月後半には在庫の積み増し傾向が鈍化、6月に入ってからは減少を示している(図12参照)。ただ、5月初めにかけての増加が著しかったことから、現時点においても平年幅を相当程度超過する水準を維持している。なお、原油在庫が平年幅を相当程度超過、ガソリン在庫が平年幅の中間付近、留出油在庫が平年幅の上限付近に、それぞれ位置していることから、原油とガソリンを合計した在庫、及び原油、ガソリン、及び留出油を合計した在庫は平年幅の上限を超過している(図13及び14参照)。 ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 12345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345※2011年4~5月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅百万バレル図12 米国原油在庫推移(2003~11年)図11 米国石油需要の伸び(2006~11年)%1002468-2-4-6-8-10-12-143903703503303102902702501234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234561997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図13 米国原油+ガソリン在庫推移(2003~11年)6105905705505305104904704501234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234561997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 S万バレル図14 米国原油+ガソリン+留出油在庫推移(2003~11年)8007507006506005501234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234561997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 一方、リビアでの軽質低硫黄原油輸出の停止の影響が欧州で出始めており、当該地域での原油在庫が減少したものの、前述の通り米国では原油在庫は平年幅を相当超過する状況が維持されている他、日本でも国内需要の低迷に併せて精製活動を調整した結果原油在庫が増加したことにより、5月末時点におけるOECD諸国推定原油在庫は全体としては増加しており、平年幅を超過した状態は続いている(図15参照)。また、ブレント等の原油価格が高水準であることが精製利幅を圧迫しており、欧州での原油精製処理量は伸び悩んでいるが、ガソリン輸出先である米国での需要が不調になってきている他、ドイツでのライン川での水位低下により石油製品等の輸送に支障を来たしたこともあり、当該地域での石油製品在庫は前月比でほぼ変わらずとなっている。他方、米国では製油所での稼動上昇に伴いガソリンを中心として生産が活発になってきている他、日本においては国内需要の減速に伴い精製活動が抑制される一方で石油製品輸出も増加傾向となったものの、それでも国内での在庫が増加した結果、OECD諸国全体としても石油製品在庫は増加となっており、この時期としては平年幅の上方に位置している(図16参照)。なお、原油在庫は平年幅を超過しており、製品在庫が平年幅の上方となっていることから、原油と石油製品を合計した在庫は平年幅の上限付近に位置する状態となっている(図17参照)。また、2011年5月末時点でのOECD諸国石油在庫日数(月末の在庫量をその直後の3ヶ月間の1日当たり需要で除したもの)は58.9日であり、4月末の59.1日から若干ながら減少となっている。 ? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }15 OECD原油在庫推移(2005~11年)億バレル10.510.09.59.08.58.0123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123451995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 億バレル図16 OECD石油製品在庫推移(2005~11年)1615141312123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123451995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定億バレル図17 OECD石油在庫(原油+石油製品)推移(2005~11年)26252423222120123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123451995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 また、アジア・太平洋市場では中国での電力不足に伴う軽油の需要増加に対する懸念が根強いが、日本からの留出油輸出が回復してきている(図18参照)一方で、現時点では中国の軽油輸入も活発化していないことから、例えばシンガポールでの中間留分在庫もそれなりの豊富な水準を維持している。他方5月12日に台湾での石油化学会社Formosaの台湾・麦寮での石油化学工場におけるナフサ分解装置で液化石油ガス(LPG)漏出による火災が発生して以来、当該装置が操業を停止したことから、ナフサに対する需要が低下した一方で、米国でのガソリン需要の減速により、欧州ではナフサをガソリン生産に利用する動きも鈍くなったことから、欧州からアジアにかけ、ナフサ需給は緩和気味となって? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 011年5月下旬から6月中旬にかけての原油市場においては、大部分の期間は、米国や中国等での経済減速を示唆する指標類や米ドル上昇等の要因が原油相場に下方圧力を加える一方で、OPEC総会での増産に対する協議の事実上の破談や米国石油在庫の減少に伴う需給逼迫懸念、そして米ドル下落が上方圧力を加えた結果、原油価格(WTI、以下別途特定しない限り、この章では「原油価格」は原則WTIのことを指すものとする)は1バレル当たり概ね96~103ドル程度の範囲内で推移していたが、ギリシャの債務問題に関する混乱が深刻化した6月13日以降は総じて下落傾向となり、15日以降には終値ベースで95ドルを割り込むようになった。(図19参照)。 12OECD(豪州等)3シンガポール香港中国(香港除く)45その他(チリ等)合計6※6月は1~11日出所:IEAデータ他より推定 2011年5月下旬から6月中旬にかけての原油市場等の状況 . 3ドル/バレル図19 原油価格の推移(2003~11年)おり、当該製品価格を抑制する格好となっている。 図18 日本の留出油輸出量(2011年)日量千バレル250.0200.0150.0100.050.00.01501401301201101009080706050403020123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456WTIBrentDubai 5月20日夜に米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がイタリアの信用格付け見通しを「安定的(ステーブル)」から「弱含み(ネガティブ)」に引き下げた他、5月22日に実施されたスペイン地方選挙で与党社会労働党が大敗し、今後同国の財政赤字削減努力に支障が生ずる恐れが出てきたことに加? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヲ、5月23日には、格付け会社フィッチ・レーティングスがベルギーの信用格付けを「安定的」から「弱含み」に引き下げたことから、欧州諸国における債務懸念が市場で再燃し、5月23日にはユーロが下落した反面米ドルが上昇したこと、同じく5月23日に金融機関HSBCから発表された5月の中国製造業購買担当者指数(PMI: Purchasing Managers' Index、50が景気拡大と縮小の分岐点)(速報値)が51.1と4月の確報値(51.8)から低下し、2010年7月以来の低水準となったことで、同国経済減速と石油需要鈍化の観測が市場で発生したことにより、23日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり1.79ドル下落し、この日の原油価格の終値は97.70ドルとなった。(但し、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物6月渡し契約取引が5月20日を以て終了しており、7月渡し原油先物契約同士(5月20日の終値は1バレル当たり100.10ドル)では2.40ドルの下落であった)。翌24日には、この日独公的研究機関Ifo経済研究所から発表された5月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)が114.2と前月比で横這いとなったものの市場の事前予想(113.7)を上回ったことで、欧州中央銀行(ECB)の金利引き上げ行動が再開されるとの観測が市場で発生し、ユーロが上昇した反面米ドルが下落したこと、同じくこの日米大手金融機関ゴールドマン・サックス及びモルガン・スタンレーが顧客向け調査報告書でブレント原油の予想価格を引き上げた旨明らかになったこと、5月25日にも、前日明らかになった米大手金融機関による原油価格予想の上方修正に関する流れを引き継いだうえ、この日米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)から発表された同国石油統計(5月20日の週分)で留出油在庫が市場の事前予想(0~50万バレル程度の増加)に反し204万バレルの減少となったことで、原油価格は5月24~25日の2日間併せて1バレル当たり3.62ドル上昇、25日の終値は101.32ドルと、終値ベースでは、1週間ぶりに100ドルを超過した。5月26日には、この日米国商務省から発表された2011年1~3月期の同国国内総生産(改定値)が前期比年率1.8%の成長と速報値から変わらず、市場の事前予想(2.1~2.2%成長)を下回ったこと、同じくこの日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(5月21日の週分)が、42.2万件と前週の41.4万件から増加し、市場の事前予想(40.0~40.4万件)を上回ったことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり100.23ドルと前日終値比で1.09ドル下落したものの、翌27日には、この日ギリシャ中央銀行のプロポボラス(Provopoulos)総裁が、同国は債務再編なしに国債償還が可能である旨発言したと報道された他、同じく同日フランスのサルコジ大統領が、通貨ユーロを防衛するとともにギリシャでの債務再編には反対する旨表明したことで、ユーロが上昇した反面米ドルが下落したこと、5月27日未明に、BP、Valero、及びMarathonのTexas City製油所(精製能力合計日量約73万バレル、同国精製能力全体の約4%を占める)で停電が発生したことにより、これらの製油所における石油製品生産に影響が生ずるのではないかとの懸念が市場で発生したことから、ガソリン先物価格が上昇したことで、5月27日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.36ドル上昇し、100.59ドルでこの週の取引を終了した。 ? 14 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 月30日は、米国では、戦没将兵追悼記念日(メモリアル・デー)に伴う休日のため、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)での原油先物取引が休場となったが、5月28日にイエメンで政府側と部族勢力側とで合意した停戦が破棄され、首都サヌアでの両者による戦闘が激化した他、5月29日にはTransCandaのKeystoneパイプライン(カナダ・アルバータから米国オクラホマ州クッシングに原油を輸送、能力日量59.1万バレル)が、カンザス・シティ近郊(北西60マイル、100km)の輸送基地において施設の接合部分の不具合で原油が流出(10バレル以下とされる)したことにより原油輸送を停止したことで、クッシングでの原油需給が引き締まるとの観測が市場で発生したこと、5月31日に米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルから、ドイツがギリシャに対する新たな支援策を実施するためにギリシャ国債に対する早期の債務返済繰り延べの要請を差し控えることを検討している旨報道したことで、ギリシャ債務再編に対する市場の懸念が後退したこともあり、ユーロが上昇した反面米ドルが下落したから、5月31日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり2.11ドル上昇し、終値は102.70ドルとなった(一時は1バレル当たり103.39ドルと、5月11日(この日の高値は104.60ドル)以来高値を記録する場面も見られた)。一方で、6月1日には、この日米企業向け給与計算サービス会社オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)子会社等から発表された5月の米国民間部門雇用者が前月比3.8万人の増加と、2010年9月以来の低い増加水準となった他、市場の事前予想(17.5万人の増加)を下回ったこと、同じく6月1日に米国供給管理協会(ISM)から発表された5月の同国製造業景況指数(50が景気拡大と縮小の分岐点)が53.5と4月の60.4から低下し、2009年9月以来の低水準となった他、市場の事前予想(57.1~57.7)を下回ったことや、同じくこの日(6月1日)米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが、ギリシャ国債の格付けを3段階引き下げたことで、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したことで、6月1日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり2.41ドル下落し、この日の終値は100.29ドルとなるなど、前日の上昇が帳消しされる格好となった。また、6月2日には、この日ムーディーズ・インベスターズ・サービスが、米国の債務上限が今後数週間以内に引き上げられなければ短期的に債務不履行に陥る危険性が高まるとして、同国の信用格付けを見直す可能性がある旨示唆した他、6月2日に、ギリシャ政府高官が同国財政健全化強化に関し、欧州連合(EU)及び国際通貨基金(IMF)と合意した他、同じく同日ドイツのメルケル首相がユーロ支持への姿勢を明確にした旨報じられたことで、ユーロが上昇した反面米ドルが下落したこと、Chevronの英国ペンブローク(Pembroke)製油所(精製能力日量22万バレル)が、6月2日夕方(現地時間)に爆発・炎上したとの情報が流れたことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり100.40ドルと、前日終値比で0.11ドル上昇したものの、6月3日には、この日米国労働省から発表された5月の同国非農業部門雇用者数が前月比で5.4万人増加と2010年9月以来の小幅な増加にとどまった他、市場の事前予想(15.0~16.5万人増加)を下回ったことで、同国経済の減速と石油需要の鈍化懸念が市場で増大? 15 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 オたことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.18ドル下落(米国雇用統計が予想を下回ったことや、この日欧州連合、欧州中央銀行(ECB)、及び国際通貨基金から、ギリシャに対して7月初旬にも次回の融資が実施される旨発表があったこともあり、ユーロが上昇した反面米ドルが下落したことが原油相場の下落を抑制する格好となった)し、終値は100.22ドルとなった。 また、6月5日には、TransCanadaのKeystoneパイプライン(5月29日より操業停止)が操業を再開したことで、市場における石油需給引き締まり懸念が後退したことに加え、6月6日にドイツのメルケル首相の首席報道官であるザイベルト(Steffen Seibert)氏が、ギリシャに対する追加支援実施は依然不透明な状況である旨発言した他、同日ユーロ圏財務大臣会合のユンケル(Juncker)議長(ルクセンブルグ首相)が、客観的に見てユーロは過大評価されている旨発言したことで、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したこと、6月8日に開催予定のOPEC通常総会において、原油生産目標の引き上げが決定されるとの観測が市場で発生したことで、6月6日の原油価格の終値は1バレル当たり99.01ドルと、前週末終値比で1.21ドル下落したものの、6月7日には、この日バーナンキFRB議長が、講演で、米国での経済活動が予想よりも鈍化している旨発言し、緩和的金融政策の継続を示唆したことにより、米ドルが下落したこと、6月8日開催予定のOPEC総会での原油生産目標引き上げに伴う余剰生産能力減少に対する市場の懸念が発生したこと、果たして6月8日には、この日開催されたOPEC総会で、サウジアラビア等による原油生産目標の引き上げの提案が、他の一部加盟国の反対により、最終的に合意を至らなかったことから、2011年後半にかけ石油需給が引き締まるとの観測が市場で増大したことに加え、同じくこの日EIAから発表された同国石油統計(6月3日の週分)で、原油在庫が市場の事前予想(30~180万バレル程度の減少)を上回る、485万バレルの減少となっていた旨判明したこと、6月9日にも、前日開催されたOPEC総会での原油生産目標の引き上げに関する協議の事実上の破談に伴う、市場の石油需給逼迫懸念増大の流れが引き継がれたことで、原油価格は、6月7~9日の3日間で併せて終値ベースで1バレル当たり2.92ドル上昇し、6月9日の原油価格の終値は101.93ドルとなった。ただ、6月10日には、この日中国税関総署から発表された5月の同国貿易黒字額が131億ドルと市場の事前予想(186~193億ドルの黒字額)を下回った他、輸出額の伸びが前年同月比19.4%の増加と4月の同29.9%増加から低下、市場の事前予想(20.0~21.0%の増加)を下回り、それが世界経済成長減速の兆候と市場で受け取られたこと、同じくこの日サウジアラビア紙「アルハヤト」(Al-Hayat)が、サウジアラビア石油産業関係者からの情報として、同国が7月の原油生産量を日量1,000万バレルに引き上げる、と伝えたことで、この先の世界石油需給逼迫に対する懸念が市場で後退したこと、6月9日のECB理事会後の記者会見でトリシェ総裁が、長期的な金利引き上げの見通しを示さなかったことからユーロが下落した反面米ドルが上昇したことで、6月10日の原油価格の終値は1バレル当たり99.29ドルと、前日終値比で2.64ドル下落して? 16 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 「る。 6月13日においても、この日スタンダード・アンド・プアーズが、ギリシャの信用格付けを3段階引き下げたことで、同国を巡る債務懸念が市場で増大したことに加え、同じくこの日中国国家発展改革委員会から発表された5月の同国石油需要が日量65万トン(日量約476万バレル)と、4月の日量68万トン(日量約498万バレル)から減少していることが判明し、同国での石油需要減退の兆候に対する市場の懸念が発生したことから、この日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり1.99ドル下落し、終値は97.30ドルとなった。ただ、6月14日には、この日中国国家統計局から発表された5月の同国鉱工業生産高が前年同月比で13.3%の増加と、市場の事前予想(13.1~13.2%増加)を上回った他、同じくこの日米国商務省から発表された5月の同国小売売上高が前月比で0.2%の減少となったものの、市場の事前予想(0.4~0.5%減少)は上回ったことにより、この日の原油価格の終値は1バレル当たり99.37ドルと前日終値比で2.07ドル上昇した。しかしながら翌15日には、この日ニューヨーク連邦準備銀行から発表された6月のニューヨーク地区景況感指数(ゼロが景気拡大と縮小の分岐点)が、マイナス7.8と2010年11月以来の低水準となった他、市場の事前予想(プラス12.0~12.5)を下回ったこと、また、この日米国労働省から発表された5月の消費者物価指数(CPI: Consumer-price Index)統計で、食料やエネルギー物価を除外したコアCPIが前月比で0.3%上昇と2008年7月以来の大幅な上昇となった他市場の事前予想(0.2%上昇)を上回ったことで、消費者の購買力が低下するとの懸念が市場に発生したこと、さらに、同じくこの日ギリシャで財政支出削減に反対するデモ隊と警官隊が衝突した他、同じく同日ムーディーズ・インベスターズ・サービスが、ギリシャ債務を理由として仏大手銀行3行の格付けを引き下げる方向で見直す旨明らかにしたこともあり、ギリシャ等債務問題に対する市場の懸念が増大したことにより、ユーロが下落したことに加え、ニューヨーク地区景況感指数が低下したことから、投資家のリスク許容度が縮小し、安全資産としての米ドルの購入が進んだことにより、米ドルが上昇したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり4.56ドル下落し、この日の終値は94.81ドルと、終値としては2月22日(この日の終値は93.57ドル)以来の低い水準となった。6月16日においても、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(6月11日の週分)が41.4万件と、市場の事前予想(42.0万件)を下回ったことに加え、同じくこの日米国商務省から発表された5月の同国新築住宅着工件数が56万件と、4月の54.1万戸(改定値)から増加した他、市場の事前予想(54.5~55.8万戸)を上回ったことが、原油価格に上方圧力を加えたものの、ギリシャ債務問題に対する市場の懸念が根強かったことに加え、6月16日にフィラデルフィア連邦準備銀行から発表された、フィラデルフィア地区製造業景況感指数連銀指数(ゼロが景気拡大と縮小の分岐点)がマイナス7.7と2009年7月以来の低水準となった他、市場の事前予想(プラス6.8~7.0)を下回ったことで、価格の上昇が抑制された結果、この日の原油価格の終値は1? 17 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 oレル当たり94.95ドルと前日終値比で0.14ドルの小幅な上昇にとどまった。また、翌17日には、この日国際通貨基金(IMF)が、米国の2011年の予想経済成長率をそれまでの2.8%から2.5%へ、2012年を2.9%から2.7%へ、それぞれ下方修正したことで、同国の経済成長と石油需要に対する市場の懸念が増大し、原油価格のこの日の終値は1バレル当たり93.01ドルと、前日終値比で1.94ドル下落した他、原油市場では、6月上旬以降再びブレントとWTIの価格差が拡大してきている(図20参照)。両者の価格差(終値ベース)は6月15日には1バレル当たり22ドルを超過する状況となっている(1月から2月にかけても両者の価格差の拡大が見られたが、それでも最大は2月21日の19.54ドルである)。1~2月の時点での両者の価格差の拡大は、エジプトを初めとする中東・北アフリカ諸国における政情不安の伝播と石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念に加え、新たにカナダからWTIの引渡し地点であるクッシングに原油を輸送するパイプラインが完成することにより(実際には2月8日に操業を開始している)、クッシングにおいて今まで以上に原油在庫が高水準となりやすくなる結果WTIにより強い下方圧力を加えてくるとの市場の観測の強まりによりもたらされたものと考えられる。今回(つまり6月初旬以降)においても、6月7日に、米国環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)が、クッシングから米国メキシコ湾へと原油を輸送するパイプライン(Keystone XL Pipeline と呼ばれ、建設・操業主体はTrancCanadaである)の建設プロジェクトの安全性に対して懸念を表明し、建設・操業主体に対してより厳しい安全対策を講じるよう求めるとする書簡を米国国務省宛に送付したことが明らかになったことから、2010年11月時点では2013年第一四半期に完成する予定であった当該パイプラインの完成が遅延する(つまりその分だけクッシングからの原油流出経路の確立が先延ばしされることになる)結果、クッシングでは長期間に渡り原油在庫が高水準となりやすい状況が続き、その結果WTIは半ば恒常的に価格が抑制されることになるのではないか、との観測が市場で増大した、と言う側面はあろう。これは、ブレントとWTIとの価格差が、先物曲線の期近の部分のみならず、相当期先の部分でも拡大している(図21参照)ことから推し量ることができよう。 一時は91.84ドルにまで下落する場面も見られた。 . 今後の見通し等 4? 18 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 89101112123456ドル/バレル(ブレント-WTI)図21 ブレントとWTIの価格差(2013年12月渡し)(2011年6月)987651234567891011121314151617 ただ、今回の両者の価格差の拡大には別の要因も関係していると考えられる。今回の価格差の拡大が米国内陸部のみの要因によるWTIの価格抑制と言ったことであれば、WTIとは供給経路の異なる米国メキシコ湾の原油であるライト・ルイジアナ・スイート(LLS:Light Louisiana Sweet、API比重36.4度、硫黄分0.13%の軽質低硫黄原油で、生産量は日量30万バレル程度とされる)のスポット価格とWTIの価格の差もまた拡大するはずであるが、実際には6月初旬以降、価格差が拡大したのは、むしろLLSとブレントであった。つまり今回のWTIとブレントの価格差の拡大においては、ブレント側にも要因があるものと見られる。これについては、同じ英領北海で生産される原油という理由から、ブレント原油価格に影響を与えるForties Blend(API比重44.1度、硫黄分0.19%の軽質低硫黄原油で、生産量は日量60万バレル程度と言われている)での動向が影響していることが考えられる。実際、このForties Blendを構成する原油を供給するBuzzard油田(生産量日量20万バレル)において資機材の不具合から原油生産が半減、修理が完了するのは7月末となる旨、当該油田の操業者Nexenが5月9日に明らかにしていたが、6月に入ってForties Blendの出荷数量の低下が目立ってきたことから、市場関係者の間でさらに当該原油の? 19 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ドル/バレル図20 WTIとブレントの価格差(WTI-ブレント、2010~11年)02-2-4-6-8-10-12-14-16-18-20-22-24o荷がこの先低下するのではないかとの懸念が増大したうえ、6月7日には6月に出荷予定のForties Blendの相当量をShellが買い付けているとの情報が流れた(但しShellは本件についてはコメントを控えていると伝えられる)ことから、Forties Blendのスポット価格が上昇、ブレントの価格もそれに引きずられる格好となったものと思われる。なお、ブレントとWTIの原油価格差はその後若干縮小したが6月17日時点(終値ベース)でも依然として1バレル当たり20ドルの差を有している。 石油市場では、実際に供給面では大きな変化が発生しているのかというと、実はそうではない。5月のサウジアラビアの原油生産量は日量900万バレルであり、4月のそれからは日量20万バレル増加したが、依然リビアの原油生産の減少分(日量150万バレル)を穴埋めできている状況ではない(図22参照)。他方6月10日には、サウジアラビアは7月に原油生産量を日量1,000万バレルとする旨の情報が流れているが、サウジアラビア等中東湾岸産油国の余剰生産能力から供給される原油は重質高硫黄であり、リビアの軽質低硫黄原油を穴埋めするのは容易ではない(実際欧州の製油所はサウジアラビア産の代替原油を敬遠している模様であり、これが欧州での原油在庫減少に繋がっている)。このため、実際に供給が増加し、需給バランスの引き締まりを防止できるかどうか実際には定かではない状況となっている。また、万一増産できたとしても、市場は、その分だけ世界の余剰原油生産能力が減少する、とみなすので、この先需給上利用可能原油量が減少し需給が逼迫するのは同じ、と考えることから、この面ではサウジアラビアの増産の意向表明は必ずしも原油相場の引き下げ要因にはならないものと考えられる。 図22 リビアとサウジアラビアの原油生産量(2011年、日量百万バレル)2.01.81.61.41.21.00.80.60.40.20.012345リビア(左軸)サウジアラビア(右軸)9.29.08.88.68.48.28.07.87.67.47.2 ただ、ここのところ、市場関係者は、主に、マクロ経済状況(米国経済及びギリシャ等の債務問題)及びその石油需要への影響に注目しているように見受けられる。最近では、特に米国においては、経済減速を示す指標類の発表が目立つようになってきており(表2参照)、今後もこのような経済成長減速を示唆する指標類が発表されれば、市場心理が冷え込み原油価格を引き下げる(もしくは少なくも原油相場の? 20 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 繽クを抑制する)圧力として作用することとなろう。しかしながら、ここにおいては、今後波乱が起こることもありうる。まず、米国連邦公開市場委員会(FOMC)を中心とする、米国金融当局の金融政策に関する方針である。FOMCは6月21~22日に開催予定であるが、これがどのような結果となるかについて、市場が注目する可能性がある。昨今の米国経済減速の兆候から、超低金利状態(ゼロ~0.25%)を維持する、というのは大方の市場関係者の認識するところであるが、果たしてそこから先に踏み込むかどうか、というところが重要となろう。追加金融緩和(いわゆるQE2)は6月末の実施期限が迫ってきているが、例えば、米国の信用格付け引き下げや同国の財政状態の悪化といったリスクにもかかわらず、さらなる追加金融緩和策の実施が示唆されれば、信用格付け引き下げと追加金融緩和に伴う資金供給量増加(もしくはその観測)により米ドルが下落する結果、原油価格が持ち直す可能性はある。また、欧州各国間で合意に至っていないギリシャに対する追加支援については、6月17日にドイツのメルケル首相がフランスのサルコジ大統領と会談し、ギリシャ債務問題についてECBの方針に協力する旨表明しているが、今後6月19~20日のユーロ圏財務大臣会合、及び6月23~24日での欧州連合(EU)首脳会議がどのような展開となるか、ということも市場の関心事となるであろう。ここで、完全な合意に至らないまでも、ギリシャに対して何らかの支援の方向性が示されるようであれば、ギリシャを巡る市場の懸念が後退するとともにユーロが上昇する反面米ドルが下落、といったことになるので、原油価格も反発する、といった展開となることも想定されよう。 ? 21 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 \2 米国の主な経済指標の内容(2011年4月1日~6月17日)発表月日対象時期経済指標市場の事前予想4月1日非農業部門雇用者数増減4月1日失業率4月1日ISM製造業景況感指数4月5日ISM非製造業景況指数4月7日新規失業保険申請件数4月13日小売売上高4月14日新規失業保険申請件数4月15日ニューヨーク連銀景況感指数4月15日鉱工業生産4月15日ミシガン大学消費者信頼感指数4月19日住宅着工件数4月20日中古住宅販売件数4月21日新規失業保険申請件数4月21日景気先行指標総合指数4月21日フィラデルフィア連銀景況感指数4月25日新築住宅販売件数4月26日消費者信頼感指数4月27日耐久財受注4月28日GDP(前期比/年率)4月28日新規失業保険申請件数4月28日中古住宅販売成約4月29日シカゴ購買部協会景気指数4月29日ミシガン大学消費者信頼感指数5月2日ISM製造業景況感指数5月4日ADP雇用統計(雇用者数増減)5月4日ISM非製造業景況感指数5月5日新規失業保険申請件数5月6日非農業部門雇用者数増減5月6日失業率5月12日新規失業保険申請件数5月12日小売売上高5月13日ミシガン大学消費者信頼感指数5月16日ニューヨーク連銀景況感指数5月17日住宅着工件数5月17日鉱工業生産5月19日新規失業保険申請件数5月19日中古住宅販売件数5月19日景気先行指標総合指数5月19日フィラデルフィア連銀景況感指数5月24日新築住宅販売件数5月25日耐久財受注(前月比)5月26日GDP(前期比/年率)5月26日新規失業保険申請件数5月27日ミシガン大学消費者信頼感指数5月27日中古住宅販売成約(前月比)5月31日シカゴ購買部協会景気指数5月31日消費者信頼感指数6月1日ADP雇用統計(雇用者数増減)6月1日ISM製造業景況感指数6月2日新規失業保険申請件数6月3日非農業部門雇用者数増減6月3日失業率6月3日ISM非製造業景況感指数6月9日新規失業保険申請件数6月14日小売売上高6月15日ニューヨーク連銀景況感指数6月15日鉱工業生産6月16日新規失業保険申請件数6月16日住宅着工件数6月16日フィラデルフィア連銀景況感指数6月17日ミシガン大学消費者信頼感指数6月17日景気先行指標総合指数3月3月3月3月4月2日の週分3月4月9日の週分4月3月4月暫定3月3月4月16日の週分3月4月3月4月3月1Q速報4月23日の週分3月4月4月確定4月4月4月4月30日の週分4月4月5月7日の週分4月5月暫定5月4月4月5月14日の週分4月4月5月4月4月1Q改訂5月21日の週分5月確定4月5月5月5月5月5月28日の週分5月5月5月6月4日の週分5月6月5月6月11日の週分5月6月6月暫定5月190,0008.9%61.0~61.159.5385,0000.5%380,00016.90~17.000.5~0.6%68.5~68.8520,0005,000,000390,000~392,0000.2~0.3%36.9~37.0280,00064.52.0~2.3%2.0%392,000~395,0001.5%68.2~68.569.9~70.059.5~60.0198,00057.4~57.5410,000185,000~186,0008.8%430,0000.6%70.019.60~19.85568,000~569,0000.4%420,0005,200,0000.1%20.0300,000-2.2~-2.5%2.1~2.2%400,000~404,00072.4-1.0%62.0~62.666.5~66.6175,00057.1~57.7415,000~417,000150,000~165,0008.9%54.0415,000~419,000-0.4~-0.5%12.00~12.500.2%420,000545000~558,0006.8~7.074.00.2~0.3%結果備考216,000 単位は人(以下同様)8.8%61.257.350が景気拡大と縮小の分岐点(以下同様)50が景気拡大と縮小の分岐点(以下同様)382,000 単位は件(以下同様)0.4% 前月比増減(以下同様)412,00021.70 ゼロが景気拡大と縮小の分岐点(以下同様)0.8% 前月比増減(以下同様)69.61966年=100(以下同様)549,000 単位は年率戸(以下同様)5,100,000 単位は年率戸(以下同様)403,0000.4% 前月比増減(以下同様)18.5 ゼロが景気拡大と縮小の分岐点(以下同様)300,000 単位は年率戸(以下同様)1985年=100(以下同様)65.42.5% 前月比増減(以下同様)1.8%429,00050が景気拡大と縮小の分岐点(以下同様)5.1% 前月比増減(以下同様)67.669.860.4179,000 単位は人(以下同様)52.8474,000244,0009.0%434,0000.5%72.411.88523,0000.0%409,0005,050,000-0.3%3.9323,000-3.6%1.8%424,00074.3-11.6%56.660.838,00053.5422,00054,0009.1%54.6427,000-0.2%-7.790.1%414,000560,000-7.771.80.8%※橙帯は市場の事前予想よりも内容の良かった経済指標、青帯は市場の事前予想よりも悪かった経済指標出所:報道等各種資料より作成 ? 22 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油企画調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
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2011/06/20 野神 隆之
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