ページ番号1004141 更新日 平成30年3月5日

Shellの洋上液化Prelude LNG最終投資決定 ? LNG産業へのインプリケーション

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レポートID 1004141
作成日 2011-06-23 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/06/23 石油調査部:坂本茂樹 Shellの洋上液化Prelude LNG最終投資決定 ? LNG産業へのインプリケーション (Shell HP, Platts, Gas Strategies, コンサルタント資料) Shellは2011年5月、かねてから計画していた西豪州沖合Browse海域におけるPrelude LNGの最終投資決定を発表した。世界で初めての洋上液化方式(FLNG、Floating LNG)案件となる。2000年代半ばに実現への期待が高まっていたFLNGは、2008年リーマン・ショック後の世界不況に伴うガス需要低迷から一時関心が低くなっていた。2011年3月「福島原発事故」後のエネルギー代替需要がガスに向かうとの思惑が、FLNGを含む新規LNG供給形態への期待復活に繋がった。 Prelude LNGの事業進展により、FLNG方式が抱える未検証の技術的リスクの対処が徐々に明らかにされることから、同方式のリスク軽減が期待される。FLNG方式にはなお、技術、保険などコマ―シャル面の課題が多い。複数のFLNG案件が投資決定を行うにはまだ時間がかかると見られる。 Prelude LNG以外に、アジア太平洋、ブラジル、西アフリカ沖合等でさまざまなFLNG案件が検討されている。中でもアジア太平洋は中小ガス田の発見比率が高い。FLNG方式の進展により、同地域のガス田開発、ひいてはLNG産業の活発化に繋がることが期待される。 . ShellのPrelude LNG最終投資決定(FID, Final Investment Decision) Shellは2011年5月20日にPrelude LNG のFIDを発表した。同社は以前から、同プロジェクト検討が進展しており、2011年にFIDを行う可能性があることを示唆していた。 (1) Prelude LNG事業概要 1 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Prelude LNG模式図 (出所)Shell HP 図1 表1 Prelude LNG事業概要 LNG事業名事業者 *オペレーター事業タイミング最終投資決定LNG生産開始事業スキーム① Prelude*Shell 2011年5月2017年LNG販売者Shell液化設備100%液化基地サイト洋上液化方式(西豪州Browse海域)液化設備能力LNG販売先ガス埋蔵量備 考360万トン/年(コンデンセート130万t+LPG40万トン/年)大阪ガス 80万t*25年 (2012年4月~)台湾CPC 200万t*20年 (2016年~) (共にポートフォリオ契約)3 Tcf (Prelude + Concerto)投資額:100~130億ドル(推定)LNG船建設:三星重工業(SHI)Preludeガス田 CO2含有率=9%? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 フィードガス供給は西豪州沖合BrowseベースンWA-371-P鉱区Preludeガス田(水深=230~280m、2007年発見)、次いでConcertoガス田(Preludeの北方約16m、2009年発見)から行われる。Prelude LNG液化設備能力は年間360万トンである。併せて、コンデンセート130万トン、LPG40万トンを生産し、これらの液分生産によって良好な事業採算が期待される。Prelude商業生産開始が2017年、Concertoガス田生産開始が2024年頃との前提で、2030年頃ま一定量のフィードガス供給が可能と見られる。ガス田開発を含む当初の投資額は100~130億米ドルと推定される。 2) Prelude LNGの特徴 Preludeガス田は埋蔵量2.5 Tcf程度の沖合小規模ガス田であり(鉱区内Concertoガス田を併せて3 Tcf程度)、液化設備の大型化が進展してきた従来のLNG事業概念では商業規模に達しない。液化設備の再利用が可能なFLNG方式を用いて、初めて採算水準に至る。西豪州、特にGorgonなど大型ガス田群が存するCarnarvon堆積盆地はしばしばサイクロンに見舞われる荒れた海域である。これに対してPreludeガス田が位置するBrowse堆積盆地は気象条件が比較的穏やかな海域と言われる。洋上 (図2 西豪州沖合Browseベースンのガス田群とLNG案件 ? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 t化事業では、洋上に浮かぶ液化設備およびLNGタンカー間で安全なLNG出荷作業の実施可能なことが主要な条件である。これらの条件を併せ持つPreludeガス田はFLNGに適する。 Prelude、Concertoガス田の生産終了後は、Shellがガス処分権を持つCruxガス田(Preludeの北東約140kmの北部準州海域)のガス生産に同FLNGを使用する可能性がある。またCruxガス田近辺のLibraガス田開発の可能性も考えられる(AC/P-41、Shell=80%、2009~、三井20%)。 ShellはPreludeに続くFLNG案件として、自社が事業参加し、Woodsideがオペレーターを務めるチモール海のSunriseガス田開発を視野に置いていると見られる。 なお強い財務基盤を持つShellは、自社グループ内で資金調達、保険付保を手配し、外部からの資金調達を必要としない優位性がある。 (3) Prelude LNGマーケティング Shellは下記2件のポートフォリオ契約を締結している。LNG供給源を特定していないが、Preludeが主様なガス供給元になると見られる。 買手 大阪ガス 台湾CPC 数量 80万トン/年 200万トン/年 契約期間 25年 20年 納入開始 2012年 2017年 FLNG方式はまだ安定的なLNG出荷が検証されているわけではない。Shellが持つ豊富なLNGポートフォリオによるバックアップが、LNG買主の安定供給に対する信頼に繋がっていると考えられる。 . 洋上液化方式(FLNG)の特徴、これまでの経緯 (1) FLNG当初の検討とその後の経緯 FLNG導入は、2000年代半ばに期待が高かった。当時は経済活況から将来のガス・LNG需要増加が見込まれる一方、LNGは長期的事業で迅速な供給が期待できないため、LNG需給逼迫が懸念されていた。東南アジア・オセアニアは中小規模ガス田の発見が多く(2~3 Tcf以下)、商業規模に至らずに 2放置されるガス田が多いと言われる。アジア太平洋に多い既発見未開発ガス資源の有効活用の観点からも、上流事業者はLNG導入に着目していた。また船体建造などFLNGの新事業モデルに係る商機の拡大も期待された。 ところが2008年のリーマン・ショックに伴う世界経済不況で、東アジア、欧州のガスを含むエネルギー? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 vが大幅に落ち込み、その後も低迷が続いた。さらに北米のシェールガス等非在来型ガス生産の好調が明らかになり、それまで主要なLNG成長市場と見なされていた米国のLNG輸入見通しが大きく下方修正された。それまで逼迫すると見られていたLNG需給は、一転して需給緩和見通しとなった。その結果、注目が高まっていた新規LNG形態(CBM LNG、FLNG)は、「初めて」のリスクが敬遠されて急速に関心が遠のいた。FLNG実現は先送りされた感があった。 2011年「福島」原の発事故後休止した複数の原発の代替エネルギー需要としてガスへの期待が高まった。中長期のエネルギー供給見通しが不透明になり、有力な代替燃料としてLNG需要が短期、中長期共に拡大する趨勢にある。非在来型LNG(CBM、シェールガス使用)と共に、新規LNG供給形態のFLNGに対する要請が回復して更に高まるに至った。 2) FLNGの特徴、メリット FLNGは陸上の固定式液化設備建設と比べて、下記の特徴を持つ: ① 特定の陸域液化サイト(土地)が不要 ・ 海底ガス田から陸上液化設備までガスパイプラインの建設が不要 ・ 自然環境保護など陸域に微妙な環境問題を抱える地域での液化事業が可能となる (→他の条件が同じであれば、陸域固定設備に比べてFLNG建設費の方が安い ② 液化設備を繰り返し使用することが可能 ・ 特定ガス田での生産完了後、次のガス田に移動可能 ・ 中小規模、遠隔地のガス田群を、同じ液化設備を用いて順次開発することが可能 ③ 操業の安全性 ・ 危険な陸域での操業を回避することが可能 (ナイジェリアなど治安が悪い地域) 3) FLNGの課題 一方で、実現事例のないFLNGは未検証の要素を抱えており、様々なリスクを伴う。 ① 安全・技術基準 ・ FLNGは既存技術の組合わせと言われるが、事例が無いため「初めて」リスクを伴う。 ・ 安全な出荷方法の検討: 浮体(液化設備、LNGタンカー)の揺れの状況(←気象条件)に応じて、 (出荷方法(縦列、横付け)検討が必要 ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 A 出荷の不安定性への懸念 ・ 未検証の技術基準が多いため、安定的なLNG出荷が可能かどうかが課題。仮に出荷が滞る場合の対処を考える必要がある。 ③ FLNGのロケーション(事業地域の選定) ・ 海洋の浮体(液化設備)上で操業されるため、ある程度安定した気象条件にあることが望ましい(赤道地域)。 ・ 西豪州Carnarvon堆積盆地のようにしばしばサイクロン来襲を受ける場所は不利。 ④ 事故による損害リスク ・ 洋上液化方式は限られた面積上に必要な設備を据え付ける。陸域設備と異なり、設備間の空間をが狭いため、事故が起きると設備全体に損害が広がる可能性が高い。 ・ 事故発生時に浮遊液化設備全体が損害を被る全損被害の可能性がある。 ⑤ ファイナンス+保険付保 ・ 事例が無いため、技術面の安全性を証明できない要素は保険カバーの対象にできない可能性がある。 ・ 投資額が多大となると、該当プロジェクト形態の商業保険市場の引き受け能力を超えることがあり得る。 ?開発資金を外部から調達する場合、保険付保を含むファイナンス手配に工夫を要する。 このように、「初めて」のリスクに付随する①技術的課題、②出荷の不安定性(の可能性)、そして③保険付保を含む資金調達の課題が大きい。 4) ShellのPrelude LNG FIDの意義 最初のFLNG案件となるPrelude LNG投資決定は、今後のLNG産業に対して大きな意味合いを持つ: ① FLNG方式は実現例が無く操業の安定性が実証されていないため、上述したように、さまざまな技術的、コマーシャル的リスクを抱える。Shellは世界で有数のLNG操業者として、FLNG方式に対する自信を表明していた。Prelude LNG開発作業を通して、実証されていない技術的課題・操業安定性に対する評価がある程度明らかになると見られる。後続のFLNG案件事業者にとっては、若干 (? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ネりとも技術的、コマーシャル的課題への対処のカギが得られ、「初めて」のリスクをある程度軽減する効果がある。 ② LNG産業に対して新たな液化方式が提示される。特に中小ガス田比率が高いと言われるアジア太平洋のガス田開発に対して、画期的な事業展開を投げかける。LNG事業者にとっては事業対象が拡大し、LNG購入者にとっては調達オプションが広がる。 ③ LNG設備を搭載する船体建造に事業機会が拡大する。三星重工業、大宇など韓国企業がLNG事業者から発注を受けているケースが多いが、日本を含む造船業界に新規事業機会が生じる。 . FLNG案件、今後の展望 Prelude LNG開発進展に伴ってリスク軽減が期待でき、Prelude LNG操業を待たずに後続案件が成立する可能性がある。Preludeに続いてFLNGの事業化可能性がある地域および案件は次の通り: (1) アジア太平洋 3 アジア太平洋は世界でも発見ガス田のに占める中小ガス田発見率が高い。同地域は米国、欧州北海に比べるとガス需要が地域によって異なり、輸送インフラが不十分であることから、海域に未開発の中小規模ガス田が多いと言われる。国によってデータ公開に幅があるがFLNG方式で開発可能となる海上ガス田案件は多いと考えられる。 ? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 豪州は資源データが公開されており、海上ガス田開発状況がわかりやすい。海域ガス資源は、西豪州~北部準州沖合に広く分布している。巨大ガス田が連なる西豪州沖合Carnarvonベースンはインド洋からサイクロンが吹く荒れやすい海域で、サイクロンシーズンでは月に数回生産を中止して洋上生産システムを避難させる必要がある。従って洋上液化方式導入は難しいと考えられる。これに対して、Browseベースン以東の海域は比較的穏やかで洋上液化設によるガス田開発が可能とされる(Preludeガス田が存する海域)。チモール海を中心とする同地域には、既発見の中小ガス田が多い。 図3 アジア太平洋の中小ガス田位置 (出所)HIS社提供データを基に作図 豪州(西豪州~北部準州海域) ①? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 図 4西豪州~北部準州沖合(チモール海)のガス田 下記2案件は、オペレーターがFLNGによるガス田開発を表明している。 a. Bonapart LNG(GDF Suez/ Santos、Petrel, Tern, Frigateガス田):2013年にFLNG方式でFIDを計画 b. Cash/Maple LNG(PTTEP、Cash/Mapleガス田): 2012年にFIDを計画(2010年Golar LNGが撤退) 他にも下記案件が考案されている: c. チモール海Sunriseガス田(オペレーター=Woodside):Shellは、パートナーとして参加するSunriseガス田をFLNG方式で開発する意向を持ち、オペレーターWoodsideを含む他パートナーもこれを支持している。ただし、同ガス田開発に権限を持つ東チモール政府の合意が必要である。 d. CarnarvonベースンScarboroughガス田(オペレーター=ExxonMobil) ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 繼L以外に、同海域には下記既発見未開発ガス田があり、FLNG方式の開発候補になり得る。 ・Barossa、Calditaガス田(北部準州、オペレーター=ConocoPhillips) ・Evans Shoalガス田(北部準州、(オペレーター=Santos) ・Echuca Shoalsガス田(西豪州、(オペレーター=Nexus Energy) パプアニューギニア ②a. Flex LNG/ InterOilのFLNG構想(Elk/Antelopeガス田利用、陸上液化案件とは別途実施):両社は2011年4月に契約締結、FEED作業を実施している。 b. 大宇/Hoegh LNG/国営PetrominのFLNG構想: ガス田は特定されていない。 ③ マレーシア:PetronasのFLNG構想 Petronasは以前からFLNG構想を表明してきたが、2011年6月8日、2011年末までに120万トンのFLNG のFIDを行うと発表した。同社は2011年2月にTechnip/大宇にFLNGのFEEDを発注している。対象ガス田など具体的な内容は明らかにされていない。しかし新規ガス田位置、FLNGによる輸出可能性を勘案すると、サバ州沖合油ガス田を対象とする可能性が考えられる。 同海域には、Kikeh、Gumusutなど深海油田随伴ガス供給が期待されており、また2011年5月にKebabanganガス田開発計画が発表された(オペレーター=ConocoPhillips)。これら深海での生産ガスはKimanisのガス処理施設で処理された後、約500MMcfdがBintuluのマレーシアLNG向けフィードガス用に供給される。これとは別に、100~200MMcfdを洋上液化設備で処理する可能性がある。 ? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 INPEX社によるAbadi LNG計画が進められている。それ以外には、ENIがカリマンタン北東部Bukat鉱区で発見したガス田開発をFLNGで行う構想が伝えられているが実現性は未詳である。インドネシア政府の国内市場向け供給を優先するガス政策の方向性が見えず、新たなFLNG案件の実現性も不透明である。 2) ブラジル沖合Santos Basin Pre-Salt油ガス田 (Petrobras/ BG/ Repsol/ GALP) Petrobras等コンソーシアムはLula油田随伴ガス輸送方法を検討中である(パイプラインとFLNG)。2009 年12 月、FLNG のFEED が3 グループに発注され(→Saipem, SBM/千代田加工, Technip/JGC/Modec)、2010年12月に完成した。2011年に開発方式を決める予定だが、パイプラインとFLNGを併用する可能性が高いと考えられる。 ( 図5 東マレーシア(サバ、サラワク州)のガス関連設備 インドネシア ④? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }6 ブラジルSantos Basin Pre-Salt油ガス田群 ブラジルの発電構造は水力発電比率が高く、雨季・乾期でガス需要の季節変化幅が大きい。FLNGを使うガス開発により、ガスの国内供給、輸出の調整を柔軟に行うことが期待できる。 1次エネルギー消費比率(2010年、BP統計)100%90%80%70%60%50%40%30%20%10%0%再生可能水力原子力石炭ガス石油 日本 中国ブラジル米国 英国図7 ブラジルを含む主要国の1次エネルギー消費比率 (出所)BP統計2011年6月 ? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ) 西アフリカ: 西アフリカ沖合ガス田開発をFLNG方式で行うことが検討されてきた。赤道ギニアLykos/ Fortunaガス田開発(Ophir Energy)でもFLNGが開発オプションの一つとして検討されている。西アフリカでは、 (ナイジェリアのように治安が悪く陸上の石油生産設備がしばしば破壊工作の影響を受けるような地域では、操業安全性の観点からも沖合で操業するFLNGの特徴が評価される。 . 今後のFLNG事業の発展性 Shellが先鞭をつけようとしているFLNGはLNG産業に変革をもたらす可能性を秘めるが、課題もなお多く、バラ色の見通しが開けているわけではない。 (1) FLNG操業能力を持つ事業者: 当面、限定的 Shellは長期にわたりPrelude LNGを実現させるための技術的検討を行ってきた。洋上液化方式の技術的知見に強い自信を表明している。Shellは世界の大手LNG事業者の一角を占めて豊富な経験を持ち、LNG産業界でも同社の信頼性が高い。また最大手石油企業の1社として財務基盤が盤石であ 4り、開発作業に際して外部からの資金調達に頼る必要が無い。このような超優良事業者は数社のみに限定される。 Preludeに続く案件として豪州ではBonapart LNG(GDF Suez)、Cash/Maple LNG(PTTEP)等が名乗りを挙げている。しかし大企業のGDF SuezであってもLNG操業経験は無く、実現には技術面、コマ―シャル条件設定の双方面において相当な困難が予想される。 自国海域でFLNGを計画しているPetronasは、財務基盤の充実、マレーシアLNGの操業経験、堅実なマーケティング政策から、Shell等第1グループに次いで信頼性の高いLNG事業者とみなされている。Petronas のFLNG案件がShellのPreludeに続く可能性がある。 PNG、西アフリカ等で構想を持つFLNGには海運/中小石油開発企業から成るコンソーシアムが計画する案件が多く、その実現性は未詳である。 2) FLNG進展の可能性 FLNGは液化事業の中で、短・中期的にはニッチな開発方式であって全体の供給量の数%の比率を占めるに止まると見られる。小規模案件であるため、LNG供給量を大型陸域案件と比べると比較になら (? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ネい。 しかし中・長期的に、また地域的にはアジア太平洋で進展する可能性が高い。アジア太平洋には2 Tcf以下の中小規模ガス田が多いと言われ、従来の開発概念では商業規模に満たなかった。しかし液化設備の据え付けが不要で、設備の再利用が可能であれば、ガス田開発機会は大幅に拡大する可能性がある。またアジア太平洋は世界で最もガス需要拡大が見込まれており、域内の買主はLNG供給ポテンシャルの拡大とLNG調達機会の多様化を強く望んでいる。 FLNGは世界最大手の石油会社の一つでLNG産業をリードしてきたShellによって先鞭が付けられ る。しかしまだ実現可能性の入り口段階にあり、今後の事業展開がどのような企業によって主導されるのか未知である。一方技術革新は大手企業によってのみ実現されるのではない。例えば、非在来型ガス開発は、本来、手間がかかって利幅の薄い事業だった。北米のシェールガス開発は中小のガス事業者の地道なコストダウン努力によって実現された。豪州のCBM開発は米国大手石油企業によって開始されたが彼らは採算ベースに至らずに撤退し、それを継承してコストダウンを実現し、現在のCBM生産を担っているのは豪州の中小ガス生産者である。 FLNGは技術革新の余地が大きいと考えられ、海洋建造物に技術優位を持つアジア企業の進出余地の可能性も考えられる。 ? 14 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 大洋州
国1 オーストラリア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 大洋州,オーストラリア
2011/06/23 坂本 茂樹
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