ページ番号1004170 更新日 平成30年2月16日

米国で発展するシェールガス・シェールオイル開発

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レポートID 1004170
作成日 2011-08-25 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発非在来型
著者
著者直接入力 市原 路子
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/8/25 石油調査部:市原 路子 米国で発展するシェールガス・シェールオイル開発 '米エネルギー省/環境保護庁、NY州環境保護局、ワシントン・ヒューストンJOGMEC事務所他(・北米ではシェール'頁岩(層の開発事業が急速に発展し、上流投資が活発である。 ・その背景に、欧州、豪州、ロシアや中国と異なる北米独自の慣習法が存続する点がある。北米では資源は土地所有者'資源発見者(に帰属し、私有地が多い米国では、シェールガス開発は民間ベースの私的契約として進められている。 ・また、土地所有者のリース権売買も外資を含めて自由に行われている。2011年に入っても、数多くの大型M&Aがシェールガス・オイル分野で成立し、外国投資が集まっている。 ・急速な開発とともに環境懸念が高まり、監督権を有する州政府'テキサス州、ニューヨーク州など(は法整備を急ぐ。水圧破砕に添加する薬剤の公表義務など、具体的な方向性が示され始めている。 . 米国の現状 1 1850年代に米国で誕生した石油ガス開発の商業生産は、1970年代にピークを迎えた。誕生から150年後、再び陸上での資源開発が脚光を浴びている。新しい技術を取り入れて、それまで難解とされたシェール層に賦存するガスや石油を地下から取り出すことに成功した。 シェールガスの供給増大に伴い、国内のガス価格は2009年頃から低迷し始めたにもかかわらず、その後の生産量は堅調に伸びている。エネルギー省の統計によると、シェールガス生産量は2007年1.3TCFで米国生産量の7%, 2009年は3.1TCFの同15%で、公式な統計はないものの、現在では同30%に迫っているとの情報である'図1~図3参照(。2011年7月にエネルギー省から発表された技術的に回収可能な資源量はシェールガスで750TCF、シェールオイルで240億バレルと膨大である'表1(。 一方で、短期の収益性を求める中小企業は、ガス生産に加え、販売価格の高いシェールオイルの開発にも投資先を広げている。加えて、彼らは資金力のあるメジャーや外国企業と組むケースが増えてい る。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? 図1.米国でのシェールプレイ分布 図2.シェールガス掘削推移 出所:米国エネルギー省 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? }3.シェールガス生産量の推移 出所:米国エネルギー省 表1.シェールガス、シェールオイル資源量 地域 北東部 メキシコ湾岸 ミッドコンティネント ロッキー山脈 西海岸 合計(本土) シェール層 Marcellus Antrim Devonian Low Thermal Maturity New Albany Greater Sittstone Big Sandy Cincinnati Arch Haynesville Eagle Ford Floyd-Neal & Conasauga Barnett Barnett-Woodford Avalon & Bone Springs Fayetteville Woodford Cana Woodford Mancos Lewis Williston-Shallow Niobraran Hilliard-Baxter-Mancos Bakken Monterey/Santos シェールガスの技術的に回収可能な資源量 (TCF) シェールオイルの技術的に回収可能な資源量(10億バレル) 410 20 14 11 8 7 1 75 21 4 43 32 32 22 6 21 12 7 4 750 3 2 4 15 24 米国エネルギー省 Review of Emerging Resources: U.S. Shale Gas and Shale Oil Plays 2011年7月8日発表 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? 攝ァ価格 非在来型ガス4~5ドル/百万btu 2.米国陸上で誕生した石油・ガス開発ビジネス 世界的にみれば、米国は、石油・ガス開発のビジネス基盤が十分に整備されている。欧州、中国や中南米など、シェール資源が期待される諸国に比べても特段といえる。その米国の特殊性をご紹介する。 その中でも、米国陸域は事業投資家が対処しやすい石油ビジネス上の慣習法が原動力と捉えられる。その上に歴史によって培われた競争性のある、盤石な産業基盤が存在しており、シェールガス・オイル事業においても他の産油・ガス諸国では見られない急速な発展が続いていると考えられる。 米国 カナダ 英国 欧州大陸 '例( 中国 アルゼンチン '例(ポーランド政府 ドイツ州政府 中国政府。ただしCNPCとSinopecに独占付与。 州政府 土地所有者 土地所有者 英国政府 州所有 多 ・私有地 多 ・土地所有者 土地所有者 国王 州政府・国家 国家 州 資源所有者 (鉱業法( 付与権限 鉱区設定 '陸上( 外資規制 原則なし 原則なし 原則なし 原則なし あり 原則なし 2.各国の鉱業に関する仕組み 表国内の価格システム'ガス( 市場価格 市場価格 市場価格 一部石油リンク 統制価格 開発インフラ '稼働中の陸上リグ数( 1884基 '8月5日付け( 432基 '8月5日付け( 1基 データなし 65基 ドイツ 7基 ポーランド 9基 各種資料に基づき筆者作成 。陸上リグ数はBaker HughesのHPより。米国及びカナダ以外は2011年7月の月間レポートより。 米国及びカナダでは、慣習法として土地所有者'ランドオーナー(に地下の資源が帰属すると解釈される。つまり石油・ガスの所有者と土地所有者が一致する。米国の陸域では私有地が広範囲に広がり、テキサス州では9割近くが私有地であるといわれる。 米国の石油ガス開発は、土地の所有者'個人(が石油会社等に石油・ガス開発'リース権(を委ねる形Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? (土地所有者に資源が帰属する 1ナ開発が行われ、石油会社は、土地所有者に生産物の一部を還元する。したがってリース権は、政府でなく、民間ベースで交わされる私的契約によって与えられる。北米以外では現在、あまりみられない。同様の慣習法に基づいていた英国や豪州も、第1次世界大戦後に国家に資源が帰属しているとの解釈に改めており、現在では、中東を含め大多数の諸国が同様の考え方を採っている。したがって、たとえば欧州のように土地と地下資源の所有権が分離されている場合、土地所有者にとって資源開発は生活環境や安全・健康への悪影響がクローズアップされ、政府との利害対立を生みやすい。 なお、米国でもメキシコ湾などの沖合は、諸外国同様に、州政府や連邦政府が資源の所有及びライセ個人所有地である鉱区は細分化されており、範囲設定は自由であるが1マイル四方'1.6Km×1.6Km=2.5km2(での設定が多いといわれている。連邦保有地のリース鉱区は1マイル四方と規定されている。リース権は自由に取引され、石油・ガス開発のために国営石油会社'NOC(を含めて外国資本が保有することも可能である。 シェールガス等の開発可能な対象資源が増えれば、その土地の価値は上昇する。土地所有者にとって、石油・ガス価格の上昇やシェールガス・オイル開発の進展は新たな収益を生み出すことになり、石油会社による開発投資も活気づく。加えて、鉱区の細分化は土地オーナー間における権利調整や利権問題が発生しやすい面もあるものの、土地所有者と石油会社間との契約において双方が収益を得られ、かつ契約期間中に一定数の掘削を行うことを義務づけられているケースが多く地質的な評価も進みやす(リース鉱区の細分化と自由な取引 2ンス付与権限を有している。'表2( い。 3(上流ビジネスにおける競争性 1(や2(は競争性という面にも影響する。 シェールガス開発が米国のように発展すると期待される中国は、企業や個人による土地所有の権利が認められていない上、石油・ガス開発権は基本的に3大国有石油会社によって独占されている。中国陸域は国有企業のCNPCとSinopecがほぼ抑えている。2011年にシェール鉱区の入札が行われたが国内企業のみを対象とし、外国企業は中国企業とパートナーを組む形でしか参入ができない。 すでに民間企業が進出しているポーランドや南アフリカでは、鉱区単位は広大であり、数社による寡Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? 闖ヤである。ExxonMobilやShellなどがシェールガス鉱区を取得している。企業間による開発競争の原理が働きにくく、開発段階に入ったとしても全体的な開発はゆっくり進むと考えられる。たとえば、義務井が課せられていたとしても掘削密度があまり上昇せず地質情報の収集に時間がかかる。さらに、1社が独占的に作業を進めるため地質的に良好なエリアのみ掘削が行われ、それ以外のところは当面手つかず仕舞いとなる。 米国及びカナダでは、石油・ガス開発等の安全操業規制や監督権限は州政府にある'ただし、陸域でも連邦所有地は連邦が権限を有する(。州政府は地元の経済活性化や雇用創出を図る一方で、公共の利益を守るために上流産業を監視する立場にある。石油・ガスに関わる特別税などについても州政府単図4.ポーランド'左(と南アフリカ'右(の広い鉱区設定 米国エネルギー省統計局「World Shale Gas Resources: An Initial Assessment of 14 Regions Outside the United States」より (行政監督権:陸域は主に州政府 4 米国は石油開発発祥の地である。掘削や水圧破砕を行うサービス産業も充実しており、国内の開発インフラも他の地域を圧倒している。 中国やアルゼンチンなど在来型油・ガス田開発が発展している地域では、技術専門家や十分なリグや資機材が時間とともに充実してくるだろうが、これに比しフランス、ポーランドや南アフリカでは石油サGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? (充実した専門家やサービス企業 5位で規定されている。 [ビス産業が未整備なため、シェールガス開発もゆっくりとならざるを得ない。 一つの参考指標として、現在のランドリグ稼働数を調べてみると、米国が1900基、カナダ430基に対して、アルゼンチンは65基と比較的多いものの、欧州ではドイツ7基、ポーランド9基、英仏各1基である。 シェールガスは、地下での賦存状態が頁岩'シェール(に貯留する以外、在来型ガス田からのガスと変わらない。したがって、国内の既存の輸送インフラがそのまま利用できる。 ( 整備された輸送網と先物及びスポット市場の存在 6国では、全土にパイプライン網が構築されており、スポット取引ポイントが全土に点在している。さら 米にNYMEX'ニューヨーク商品取引所(においてルイジアナ州の受け渡しヘンリーハブでのガス取引が先物取引として上場されており、規定上は12年先までのガス取引を行うことが可能である。WTI原油は9年先'期近5年間は月次、その後6月物、12月物のみ(までの取引が可能となっている。 図5.米国のパイプライン網とガスフロー図 出所:米国エネルギー省 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? ト国の中小企業は、先物価格でヘッジすることで将来の生産量に対する価格変動のリスクを回避している。例えば、企業によっては翌年度の計画生産量に対し6割~7割程度を価格ヘッジする。足元のガス価格が1百万BTUあたり4ドル'24ドル/boe(近辺でも、現在のところ数年先は百万BTUあたり5ドル~6ドル(30ドル~36ドル/boe)と先高傾向であり、割高での価格ヘッジがしやすい'図6(。 技術力や資機材のみだけでなく、シェールガス・オイル開発には、資金力やその地域社会での操業マネージメント能力も要求される。北米は、中小企業や個人経営による石油・ガス開発が中心である。近年はガス価格が低迷していることから金銭的に苦しくなった地元企業は、資金力のある国営石油会社やメジャー等に資産を一部売却し開発を継続させている。2011年も中小企業によるシェールガス・オイル資産の放出が盛んである。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? 図6.先物価格'原油とガス( . 活発な上流資産のM&A 3020406080100120米国(NYMEX)におけるガスと原油の先物価格2011年8月5日現在天然ガス先物(HH)原油先物(WTI)(ドル/boe)ヘンリーハブガス価格(原油1バレル熱量等価)WTI原油価格「界の上流資産取引'M&A 2000-2010年(のうち北米は、全体の6割弱'総額ベース(を占める。 総額ベースでみると、2010年は全体2千億ドルのうち1千億ドル強、 また2009年は全体1.5千億ドルのうち1千億ドル弱がそれぞれ北米での資産取引であった。 表3.2011年1月~7月 10億ドル以上の北米シェールガス・オイル案件の取引 各種情報より作成 2009年後半以降、国際的に資産を有するスーパーメジャーが資産の入れ替えを行っているため、北米以外での資産取引が活発のように感じられるが、北米のシェールオイル及びシェールガス資産の取引も依然として数多く行われている。2011年上半期'1月~6月(の世界の上流資産取引のうち10億ドル以上の大型案件は、17件のうち8件'表3(が北米のシェールガス、シェールオイル案件である。特に、外国資本による資産の獲得が目立つ。豪州のBHP Billiton、マレーシア国営石油会社のPetronasあるいは韓国国営石油会社 KNOCが初めて北米陸上のシェール資産の獲得を行った。三井物産、丸紅や日揮など日本企業によるシェールオイルの資産獲得もみられた。 BHP Billitonはヒューストンに石油開発部門の拠点を置く企業で、7月にもシェールガス開発で大手のPetrohawk'米(を150億ドルで買収するとことに合意し、2月の取引とあわせて200億ドルに上る。同社は、豪州とメキシコ湾大水深を2大コアエリアとしていたが、今回のM&Aによって米国シェールガスGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? 買主‐売主規模分類時期BHPBilliton'豪(-Petrohawk(米)150億ドル≪企業買収≫米国シェール開発大手(テキサス州EagleFord,Haynesville15万boe/d)7月Marathon'米(-HilcorpEnergy'米(35億ドル米国シェールオイル'テキサス州EagleFord(6月BHPBilliton'豪(-Chesapeake(米)47億ドル米国シェールガス'アーカンソー州Fayetteville(2月ExxonMobil(米)-PhillipsResourcesとその関連会社(米)17億ドル≪企業買収≫米国北東部シェールガス事業者(北東部Marcellus)6月KNOC'韓(-Anadarko'米(15億ドル米国シェールオイル'テキサス州EagleFord(3月LaredoPetrolem'米(-BroadOakEnergy'米(10億ドル≪企業買収≫米国Mid-ContinentとPermianBasin6月PetroChina'中(?Encana'加(合意後、キャンセル55億ドルカナダシェールガス'BC州(2月合意、5月撤回Petronas'マレーシア(-Progress'加(11億ドルカナダシェールガス'西海岸でのLNG事業化検討(6月Sasol'南ア(-Talisman'加(10億ドルカナダシェールガス3月ェ第3として確立されると考えられる。規模拡大とともに、あわせてシェールガス開発ノウハウの獲得が狙いとの見方がある。 4. シェールガス開発に関する法整備 1(水圧破砕の使用薬剤公開に向けた動き 前述のように、米国の上流ビジネスは基本的に民間レベルの経済活動であり、法的整備が後追いする形となっている。シェールガス開発が急速に発展したため環境問題に関して行政の対応が遅れ、住民に対する信頼が揺らいでいる。そのため、現在、行政監督権のある州政府は安全操業や環境保護に向けた規制強化を急いでいる。 表4.シェール層の深度と飲料用帯水層の深度 開発対象層の深さ 飲料用帯水層 Barnett Fayetteville Haynesville Marcellus Ft 6,500‐8,500 (2,000m-2,550m) 1,000‐7,000 (300m-2,100m) 10,500‐13,500 (3,200m-4,100m) 4,000‐8,500 (1,200m-2,550m) Ft 1,200 (360m) 500 (150m) 400 (120m) 850 (260m) 米国環境保護庁「Draft Plan to Study the Potential Impacts of Hydraulic Fracturing on Drinking Water Resources」より抜粋 操業現場での安全操業規制や漏油防止対策が強化されているが、一般市民による環境不安の中心は、開発時に行う水圧破砕'ハイドロフラクチャリング(が地下水を汚染するのではないかとの懸念である。産業界は、飲料用の帯水層に対して開発する対象層'シェール層(は十分に深いとしてその関連性を否定している'表4(。しかし住民らによる不安が増幅して、特に都市部では環境団体らによる反対運動が高まっている。 水圧破砕とは、超高圧の水を坑内に押し込むことによって地層内に割れ目を作る手法で、その割れ目を通じてガスや油を地上に産出する。水圧破砕は、シェールガス及びオイル開発においては不可欠なGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? J発工程で、陸上開発の大半がこの手法を取り入れているといわれる。 この圧入される水に、さまざまな薬剤が添加されている。割れ目を保持するための砂'プロパントと呼ばれる(のほかに、酸'酸で地層を溶かす効果(、Friction Reducer(パイプと流体との摩擦を下げる効果), Surfactant(流体を流れやすくする効果), Gelling agent(割れ目の開度を維持するための増粘効果)、Scale inhibitor(パイプ内での残渣を防ぐ効果)、あるいはCorrosion inhibitor(腐食防止の効果)などの薬剤'液体全体の0.5%程度(が圧入水に添加され調合されている。そのため、調合済みの水が大量に地層内に送り込まれ、これが飲料水を汚染する、あるいは人体に影響を及ぼすと疑いがもたれている。全体水圧の0.5%に過ぎないものの1井戸あたり3百万ガロン'1.1万m3(の水を圧入すると、凡そ1.5万ガロン(57 m3)の化学薬品に相当する。 この問題に対して、州政府及び連邦政府での議論や法整備が2011年に入って加速している。 テキサス州やワイオミング州のような既産油ガス州は薬剤の公表を義務化するルールを導入する方向が固まり、またニューヨーク州のような今後の開発可能性の高い州は、一旦掘削を禁止して調査や対応まず、テキサス州では、開発事業者は、添加される薬品内容を州規制局に提出するとともに、州政府連合が提供しているウェッブhttp://fracfocus.org/を通じて公開することを義務付ける法案が可決され成立した'表5(。ただし、一般公開の際、添加剤が「trade secrets'企業秘密(」に該当すれば公表対象から除外される。この法案は大手石油会社とも意見調整しながらとりまとめられた。今後、テキサス州の担当局にて具体的な運用方法が策定される。 本法案の成立を受けて、米国の産業界は法案通過を歓迎するとともに、モデル的なルールとして他州に浸透することを期待しており、住民不安の解消や信頼回復に繋げていきたいとしている。テキサス州Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 11 ? 策の検討を優先させる。 (テキサス州 2月11日、下院州議会に提出。 5月31日、修正案を再可決し知事に送付 6月18日、Rick Perry知事'共和党(が署名し、9月1日発効。 内容: ・石油会社は、規制当局'鉄道委員会(に対し、掘削仕上げの報告時にあわせて各井戸の薬品構成を提出することを義務付ける。また、ウェッブサイトhttp://fracfocus.org/でも一般公開することを義務付けるもの'2012年7月までに(。ただし、機密事項に該当するものは除外等。 現在、州政府は運用基準を策定中。 が指示した今回の公開サイトhttp://fracfocus.org/1では、既に、一部石油企業が自主的に薬剤やその構成比率を公開している。今回の最大産油州のテキサス州がその流れを追認することで一段と情報の集約化がはかられるとみられる。すでにワイオミング州とアーカンソー州が同様のルール導入を決定しているほか、ルイジアナ州やモンタナ州でも導入に向けた議論が本格化している。 ただし、添加されるすべての薬品が公開対象でないため、産業寄りの内容だと反対する環境団体もある。事態収拾及び信頼回復に繋がるのか今後の行方に留意が必要である。 5.テキサス州での薬品添加剤公表法制化'例( 表法案'HB 3328(: 緯'2011年( 経テキサス州 '最大のシェールガス生産州( 次に、Marcellusシェールが広がるニューヨーク州での動きである'表6(。ニューヨーク州は、人口密度が高いものの、石油・ガス産業が根付いていないため法整備が遅れている。特に、水資源に恵まれた同州は地元議員や住民による反対運動が根強く対策が急がれた。 環境懸念が広がる中で、2010年12月、前州知事政権'民主党(は、地下水への影響調査及び対策強化を優先させるため、多段階の水圧破砕法'High-Volume Hydro-Fracturing(を当面禁止した。 2011年7月に、調査結果を受けて飲料水汚染対策の方針案が環境保護局から発表された。その方針によると、1.ニューヨーク市及びシラキューズの水源域での掘削禁止、2.飲料用として良質な帯水層での掘削禁止、また、3.公共の井戸及び私有の井戸周辺での掘削禁止等が盛り込まれている。私有地に 1 the Ground Water Protection Council(各州の地下水保護局が組織する非営利団体)とthe Interstate Oil and Gas Compact Commission(各州から組織された安全なエネルギー開発を目指す非営利団体)が運営するサイト。産業界による自主的な取り組みを促すために設置されたサイト。http://fracfocus.org/ Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? (ニューヨーク州: 3ィいては汚染防止策などの掘削時の安全操業基準を厳しくすることによって掘削可能とした。これが最終合意されれば、ニューヨーク州に広がるMarcelusシェールのうち80%以上が新基準の下で開発可能となる。今後は、設置された諮問委員会での審議を経て、8月に60日間のパブリックコメントに付され方針が決定される。順調に進むと年内にも禁止令は解除される見通し。 また、Marcellusシェール域が一部掛るメリーランド州でも環境保護対策を優先させるために掘削を一旦禁止する措置が講じられている。 表6.6月30日に発表されたニューヨーク州での汚染防止措置'案( ・水採取時のルール ・ガス流体流出を防ぐためケーシング、タンク、?水管理、フローバック水等の取扱基準 の制定 ・廃水/掘削屑等の監視機関設置 ・水圧破砕の薬剤の提出義務及び公開義務 ・大気汚染防止対策、野生動物保護策 等。 今後 ・審議委員会での討議を経て、8月にパブリックコメント、とりまとめ。 最後に連邦政府での動きにも簡単に触れておく。 参考:ニューヨーク州環境保護局参照 (連邦政府 42005年、共和党のブッシュ政権時において、Energy Policy Act of 2005が成立したことで環境保護庁が所管するDrinking Water Actの規制対象から水圧破砕用の水が適用除外された。現時点において、議会で適用復活を目指す動きはない。 2008年に誕生したオバマ大統領は、当初、環境エネルギー'風力やバイオ燃料等(の拡大や自動車Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 13 ? 飲料水汚染防止に向けた規制'案( 以下の地表掘削を禁止する ・ニューヨーク市及びシラキューズ水源地域 ・飲料用帯水層 ・井戸やその水源地近辺 ・環境保護区や森林地域など州有地 ・浸水地'Floodplains( ・飲料用でなくても良質な帯水層 等 染防止のための強化策として 汚R費の改善を目標として石油やガス消費の抑制策を推進、石油・ガス依存を低下させる方針を採ってい内容・主旨 本調査は、水圧破砕による水圧入と飲料用の帯水層との関連性を検証すること。具体的には、水圧破砕によって帯水層汚染が起こりうるのか、健康等への影響があるのか。 水のライフサイクル'5ステップ(において3方法で検証。 7.連邦政府環境保護庁による飲料用水の汚染リスク調査 表た。 ③坑井に水圧入 ⑤廃水処理 ④生産水及び フローバック水 ②薬剤の添加 ① 水採取 水のライフサイクルを通じて、帯水層汚染のリスクを把握する。 ①過去の事例 ②水圧破砕の実施前、実施中、実施後での評価 ③仮説的な検証 2012年末 中間報告、2014年末 最終報告を予定。 ① 過去事例 理由は特定されていないものの、水汚染が報告されている地域を取り上げる 1.Bakken Shale'Killdeer and Dunn Counties( ノースダコタ州 2.Barnett Shale'Wise and Denton Counties(テキサス州 3.Marcellus Shale'Bradford and Susquehanna Counties( ペンシルバニア州 4.Marcellus Shale'Washington County( ペンシルバニア州 5.Raton Basin'Los Animas County( コロラド州 ②実地調査による検証 1.Haynesville Shale 'DeSoto Parish(, ルイジアナ州 2.Marcellus Shale 'Washington County(, ペンシルベニア州 連邦政府環境保護庁Web site 「Draft Plan to Study the Potential Impacts of Hydraulic Fracturing on Drinking Water Resources」参照 しかしながら、オバマ政権は、経済・雇用対策に支持が得られず、2010年11月の中間選挙で大敗。新たな膨大なシェールガス資源を踏まえた上で、当初のエネルギー政策を軌道修正した。ガス開発をGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 14 ? x持・推進する発言が見受けられるようになり、同時に、同政権は環境リスク懸念を払拭させるべく、内務省、エネルギー省また環境保護庁とともにその対策に動き出した。 まず、オバマ政権はエネルギー省に対してシェールガス開発を促進するため、環境に調和した安全なシェールガス開発の在り方を検討するよう要請、専門家委員会が2011年3月に設置されたのもその一例。本委員会は8月に提案書'案(が示され、11月に最終的にとりまとめられる。また同エネルギー省に対して安全な水圧破砕法に関する技術開発の予算も確保された。一方、環境保護庁は帯水層汚染のリスク有無の調査'~2014(を開始し、水汚染が報告されているいくつかの事例を含め徹底した検証を行う'表7(。 ただ、本件に関して連邦政府の規制の難しさは、州政府との関係である。陸上資源'連邦保有地以外(は州政府による行政権限であり、規制内容も州政府によって大きく異なる。その中で、連邦が一元的なルールや監視体制の導入が必要なのかどうか、あるいはどう連邦政府が関与すべきか、今後の議論が注目される。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 15 ?
地域1 北米
国1 米国
地域2 北米
国2 カナダ
地域3 グローバル
国3
地域4
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地域5
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地域6
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国8
地域9
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地域10
国10
国・地域 北米,米国北米,カナダグローバル
2011/08/25 市原 路子
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