ページ番号1004177 更新日 平成30年2月16日

原油市場他:景気刺激策実施に対する期待感や暴風雨による石油供給途絶懸念が原油相場を下支え

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レポートID 1004177
作成日 2011-09-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
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年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/9/19 石油調査部:野神 隆之 原油市場他:景気刺激策実施に対する期待感や暴風雨による石油供給途絶懸念が原油相場を下支え (IEA、OPEC、米国DOE/EIA他) ① 米国では9月初旬のレイバー・デーの連休に伴う旅行シーズンを控え製油所でのガソリン生産は増加したものの輸入が低迷したことから、ガソリン在庫は微減となったが、それでも平年幅の上限付近に位置している。留出油については、秋場の穀物等の収穫期を控え製油所での生産が堅調であったことから、在庫も増加傾向で、平年幅の上限付近の水準となっている。原油については、戦略石油備蓄放出もあり在庫量が維持された結果、平年幅を大きく超過する状態となっている。 ② 8月末現在のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減については、原油在庫については米国で微増となった反面欧州で微減となったが、日本においては9月3日までの1週間で東日本を中心に10%超の減少となったことが影響し、OECD諸国全体でも減少となったが、平年幅の上限付近の水準は維持している。他方製品在庫については、欧米では微増となった反面、日本では冬場の暖房需要期に向けた灯油在庫の積み増しもあり、製品在庫が相当程度増加したことから、OECD諸国全体としても増加となっているが、水準自体は平年並みとなっている。 ③ 2011年8月中旬から9月中旬にかけての原油市場においては、8月中旬には欧米での経済不振を示唆する指標類の発表により原油価格は下落傾向となり、8月19日には一時WTIで1バレル当たり80ドルを割り込む状況となったが、その後8月26日のバーナンキ米国連邦準備制度理事会(FRB)議長による講演を前にして同氏による景気刺激策実施への言及に対する観測が発生、そして実際講演時において同氏が刺激策実施を示唆したことから、景気回復に対する期待が市場で増大した他、大西洋圏で熱帯性低気圧が相次いで発生し、そのうち一部は実際に米国メキシコ湾での石油生産活動を脅かす格好となったことで、石油供給に対する不安感が市場で台頭したことから、原油価格は上昇、9月上・中旬には一時90ドルを超過する場面も見られた。 ④ 8月26日のバーナンキFRB議長による講演後、9月20~21日開催予定の米国連邦公開市場委員会において景気刺激策の実施が決定されるとの期待が市場で増大したことから、景気回復と石油需要増加観測で、原油相場は当面下落しにくい展開になることが予想される。加えて、大西洋圏では1年で最もハリケーン等の暴風雨が発生しやすい時期に突入しており、2011年は実際に熱帯性低気圧が複数発生し米国メキシコ湾等の原油供給に影響を及ぼしていることから、この先も市場で石油供給途絶懸念が発生しやすく、結果的に当面原油相場を下支えしやすい状況となると見られる。 ⑤ 2011年4月半ばから9月半ばにかけては、米国の天然ガス価格は主に気候要因で変動しており、需給状態は必ずしも大きく緩和しているとは言い切れないものの、堅調な国内天然ガス生産がこの先も維持されるとの認識が市場で根強いことが価格の上昇を抑制している格好となっている。他方、欧州やアジアにおいては、原油価格の上昇や東日本大震災後の発電所での天然ガス需要増大に関する展望等から、天然ガス価格は大きく下落することなく推移している。 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 . 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2011年8月30日に米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA:Energy Information Administration)から発表された同年6月の米国ガソリン需要(確定値)は前年同月比で2.9%程度の減少と速報値の0.1%程度の減少から下方修正された(図1参照)ことから、当該需要は3月以降前年同月比で2.9~4.1%と比較的大きな減少幅を示し続ける結果となり、高水準のガソリン小売価格が消費者のガソリン購買行動に影響を与え続けていることが覗われる。ガソリン小売価格は5月以降1ガロン当たり4ドルに接近する水準からは下落したものの、9月上旬に至るまで依然として3ドル台後半で下げ止まってしまっている(図2参照)ことから、6月以降もガソリン需要へ影響を及ぼし続けているものと考えられ、これは、8月のガソリン需要(速報値)が前年同月比で1.5%程度の減少となっていることにも表れている。6月の統計数値が速報値から確定値に移行する際に下方修正されたように、EIAの発表する同国ガソリン需要は速報値から確定値に移行する段階で下方修正することがしばしばあり、また米国でのガソリンスタンドにおけるクレジットカードでの支払い記録をもとに推定した当該月のガソリン需要も前年同月比で3%弱の減少となっていると推定されることなどを考慮すると、10月末頃に予定される8月分の確定値発表時においては、速報値よりも需要の減少幅が大きくなっている可能性があることに注意する必要があろう。米国の原油処理量については依然高水準となっているものの8月後半になり頭打ちの傾向が見られる(図3参照)一方で、ガソリン生産に関しては7月2~4日の独立記念日(インディペンデンス・デー)に伴う連休以降低下したものの8月に入り再び増加している(図4参照)が、これは9月3~5日の労働感謝祭(レイバー・デー)に伴う自動車旅行向けのガソリン需要を視野に入れたものであると考えられる。ただ一方で、米国では4月以降ガソリン需要が前年同月比で減少傾向を示したことがガソリン価格を抑制した一方で、欧州ではブレント原油価格の高止まりがガソリン等の製品価格に影響を与えた結果、欧米間でのガソリンの価格差が5~6月において総じて縮小したこともあり、欧州から米国に向けたガソリン輸出が低迷、つまりこれは米国にとってはガソリン輸入が低下する、ということになった(図5参照)。この米国でのガソリン輸入量の減少が製油所でのガソリン増産の効果を相殺することになった結果、当該製品在庫は8月中旬から9月上旬にかけては若干の減少傾向となった(図6参照)。ただ、それでもガソリン在庫は例年この時期減少傾向を示すことも多いことから、水準自体は平年幅の上限に位置している。 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1 米国ガソリン需要の伸び(2006~11年)%86420-2-4-6-8-101234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567※2011年7~8月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅日量百万バレル図3 米国の原油精製処理量(2009~11年)16.015.515.014.514.013.5123456789101112123456789101112123456789※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成図4 米国のガソリン生産量(2009~11年) 日量百万バレル9.69.49.298.88.68.4123456789101112123456789101112123456789※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 坥ハ百万バレル図5 米国ガソリン輸入量(2009~10年)1.41.21.00.80.6123456789101112123456789101112123456789※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図6 米国ガソリン在庫推移(2003~11年)2602402202001801601234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 一方軽油及び暖房油を含む留出油については、秋場の穀物等収穫時期に向け製油所での生産は根強く行われた(図7参照)ことから、例年の傾向と同じく在庫は増加傾向となり、水準自体も平年幅の上限付近に位置している(図8参照)。なおEIAから発表された6月の留出油需要(確定値)は前年同月比で4.3%程度の増加と速報値の4.0%程度の減少から大幅に上方修正されている(図9参照)。留出油の需要は経済状況に依存するところが大であるので、この上方修正は経済活動が予想以上に良好だったことを示すかというと、例えば、米国の耐久財受注や鉱工業生産、そして小売売上高といったものは前年同月比では増加を示しているものの、同国の主要港湾におけるコンテナ取扱量の前年同月比での伸びの縮小傾向は継続している(図10参照)など、物流(つまり主なところはトラック輸送やディーゼル機関車による輸送であり、これらの輸送機関は軽油、すなわち留出油の消費に繋がる)は鈍化してきているものと考えられることから、6月のような堅調な留出油需要増加は持続しない恐れがあろう。なお、8月の留出油需要の速報値は前年同月比で0.5%の増加となっている。 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 図7 米国の留出油生産量(2009~11年)日量百万バレル4.84.64.44.24.03.83.63.4123456789101112123456789101112123456789※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図8 米国留出油在庫の推移(2003~11年)1234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成図9 米国留出油需要の伸び(2006~11年)18016014012010080%181614121002468-2-4-6-8-10-12-14-161234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567※2011年7~8月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }10 米国各港湾のコンテナ取扱量増減(前年同月比)(2009~11年)%403020100-10-20-30-401234567891011121234567891011121234567ロサンゼルスロングビーチNY/NJ※:ロングビーチ及びNY/NJは2011年7月分データは未発表出所:各港湾データをもとに作成 このように6月の確定値、及び8月の速報値においては、米国ではガソリン需要が前年同月比で減少する一方で留出油需要が増加となっているが、米国での需要量はガソリンが留出油の2倍強となっていることもあり、ガソリン需要の減少を留出油需要の増加で相殺し切れなかった結果、同国の石油製品全体の需要も減少を示している(図11参照)。また、例年この時期は夏場のドライブシーンに伴うガソリン需要期が峠を越え秋場の製油所のメンテナンスシーズンへと向かうとともに製油所での原油受入も不活発となってくることから、原油在庫については減少傾向となるが、2011年は米国での戦略石油備蓄(SPR:Strategic Petroleum Reserves)の放出もあり、在庫水準が維持された結果、9月初旬時点では平年幅を大幅に上回る在庫量となっている(図12参照)。なお、原油在庫が平年幅を超過、ガソリンと留出油在庫が平年幅の上限付近に、それぞれ位置していることから、原油とガソリンを合計した在庫、そして原油、ガソリン、及び留出油を合計した在庫は、いずれも平年幅の上限を超過する結果となっている(図13及び1412345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678※2011年7~8月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅 ? 6 ? 図11 米国石油需要の伸び(2006~11年)参照)。 %1002468-2-4-6-8-10-12-14Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 S万バレル図12 米国原油在庫推移(2003~11年)3903703503303102902702501234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図13 米国原油+ガソリン在庫推移(2003~11年)6105905705505305104904704501234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図14 米国原油+ガソリン+留出油在庫推移(2003~11年) 8007507006506005501234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 8月末現在のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減については、原油在庫については米国で微増となった反面欧州で微減となったが、日本においては9月3日までの1週間で東日本を中心に10%超の減少となった(但しその翌週には東日本では減少量の半分超程度の在庫が積み増されており原油輸入の日程が部分的に関係していた可能性が示唆される)ことが影響し、OECD諸国全体でも減少となっているが、例年この時期は原油在庫は減少傾向となることから、平年幅の上限付近の水準は維持されている(図15参照)。他方製品在庫については、欧米では微増となった反面、日本では冬場の? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 g房需要期に向けた灯油在庫の積み増しもあり、製品在庫が相当程度増加したことから、OECD諸国全体としても増加となっているが、この時期製品在庫は増加傾向となることから、水準自体は平年並みにとどまっている(図16参照)。なお、原油在庫が平年幅の上限付近に位置しており、製品在庫が平年幅の中間付近に位置していることから、原油と石油製品を合計した在庫は平年幅の上方付近に位置する状態となっている(図17参照)。また、2011年8月末時点でのOECD諸国石油在庫日数(月末の在庫量をその直後の3ヶ月間の1日当たり需要で除したもの)は58.3日であり、7月末の58.4日から微減となっ図15 OECD原油在庫推移(2005~11年)ている。 億バレル10.510.09.59.08.58.0123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456781995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 億バレル図16 OECD石油製品在庫推移(2005~11年)1615141312123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456781995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 億バレル図17 OECD石油在庫(原油+石油製品)推移(2005~11年)26252423222120123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456781995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 一方、7月30日早朝に発生したFormosaの台湾 麦寮(Mailiao)における製油所(精製能力日量18万バレルの原油蒸留装置3基で原油精製能力合計日量54万バレル)での火災に伴う、製油所全体の操業? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 竡~(安全点検のためと伝えられる)と石油製品輸出停止により、シンガポールにおけるガソリンや中間留分在庫は8月から9月前半にかけ減少傾向を示した。ただ、麦寮製油所では8月20~21日に第一蒸留装置、9月3~4日には第二蒸留装置、さらに9月14日には全ての装置において操業が再開された旨伝えられていることから、今後シンガポールにおいても在庫積み上がると見る向きもある。 2011年8月中旬から9月中旬にかけての原油市場においては、8月中旬には欧米で発表された経済指標類が経済活動の低迷を示唆する内容となっていたことなどから、石油需要鈍化の懸念が市場で発生したことにより、原油価格は下落傾向となり、8月19日には一時WTIで1バレル当たり80ドルを割り込む状況となったが、8月26日のバーナンキ米国連邦準備制度理事会(FRB)議長による講演(於米国ワイオミング州ジャクソンホール)を控え、追加金融緩和等の景気刺激策の実施についての言及がなされるとの観測が市場で出始め、果たして当該講演においては、景気回復のために適切な手段を実施する用意がある旨同氏が発言したことから、9月20~21日に開催される予定の次回の米国連邦公開市場委員会(FOMC)では景気刺激策の実施が決定されるとの思惑が市場で増大したこと、さらには大西洋圏で熱帯性低気圧が相次いで発生し、そのうち一部は実際に米国メキシコ湾での石油生産活動を脅かす格好となり、当該地域からの石油供給が途絶するのではないかとの不安感が市場で台頭したことから、原油価格は回復基調となり、9月上・中旬には原油価格が一時90ドルを超過する場面も見られた(図182011年8月中旬から9月中旬にかけての原油市場等の状況 . 2図18 原油価格の推移(2003~11年)参照)。 ドル/バレル1501401301201101009080706050403020123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789WTIBrentDubai 8月15日には、この日日本の内閣府から発表された2011年4~6月期の同国実質国内総生産(GDP)1次速報値が前期比で年率1.3%の減少となったが、市場の事前予想(年率2.5~2.6%程度の減少)ほど悪くはなかったこと、また、同じくこの日、米インターネット検索最大手グーグルが米通信機器大手のモトローラ・モビリティーを買収する旨発表したことで、企業活動に対する楽観的な見方が市場で発生した? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 アともあり、米国株式相場が上昇したことに加え、翌16日に予定されているメルケル独首相とサルコジ仏大統領とのユーロ圏債務問題に関する会談で肯定的な結果が出てくるとの期待が市場で増大しユーロが上昇した反面米ドルが下落したことから、この日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり2.50ドル上昇し終値は87.88ドルとなったが、8月16日には、この日独連邦統計庁から発表された2011年4~6月期のGDP速報値が前期比0.1%の増加と2009年1~3月期以来の低水準となった他、市場の事前予想(0.5%増加)を下回ったうえ、同じくこの日開催された独仏首脳会談において、ユーロ共同債の導入が見送られたことで、当該地域の景気回復に対する市場での失望感が広がったことが、原油相場に下方圧力を加えた結果、この日の原油価格の終値は1バレル当たり86.65ドルと前日終値比で1.23ドル下落した。ただ、8月17日には、この日EIAから発表された同国石油統計でガソリン在庫が市場の事前予想(118~230万バレル程度の減少)を上回る、351万バレルの減少を示していたことで、同国のガソリン需要が改善しているのではないかとの観測が市場で増大し、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.93ドル上昇、終値は87.58ドルとなった。それでも、8月18日には、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数が40.8万人と前週から0.9万人増加し市場の事前予想(40.0万人)を上回ったことに加え、同じく8月18日にフィラデルフィア連邦準備銀行から発表された8月のフィラデルフィア地区製造業景況指数(ゼロが景気拡大と縮小の分岐点)がマイナス30.7と2009年3月以来の低水準にまで低下した他市場の事前予想(プラス3.7)を下回ったこと、さらに、この日全米不動産業協会(NAR)から発表された7月の同国中古住宅販売戸数が年率467万戸と前月比で3.5%の減少となり市場の事前予想(490万戸)を下回ったこと、また、翌19日には、米国の景気後退局面再突入や欧州債務問題に対する不安感が市場で増大したことにより米国株式相場が下落したことから、原油価格の8月19日の終値は1バレル当たり82.26ドルと2日間で5.32ドル下落してこの週の取引を終了した他、8月19日未明の時間外取引では一時80ドルを割り込む状況となった。 しかしながら、8月22日には、前週の米国株式相場での大幅下落(ダウ工業株30種平均は8月15~19日は終値ベースで451.37ドル下落していた)に対して割安感から株式購入が活発化したことにより同国株式相場が上昇したことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり84.12ドルと前週末終値から1.86ドル上昇した(なおニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物9月渡し契約取引はこの日を以て終了したが、10月渡し契約のこの日の終値は1バレル当たり84.42ドルと前日終値比で2.01ドル上昇している)。翌23日には、8月21日に本格化したリビアの国民評議会派による同国トリポリ攻略で同市の大半の地点が国民評議会派により制圧されたものの、この日(8月23日)においても依然一部地域で戦闘が続いていることから、同国の石油生産回復に関して不透明な状況が続くことに対し市場の懸念が発生したことに加え、8月23日に米国商務省から発表された7月の同国新築住宅販売戸数が年率? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 9.8万戸と6月の30万戸から減少となった他、市場の事前予想(31万戸)を下回ったこと等により、かえって8月26日に予定されているバーナンキ米FRB議長の講演で同氏が景気刺激策実施を示唆するのではないかとの観測が市場で発生したこともあり、この日の同国株式相場が上昇した(この日のダウ工業株30種平均は前日終値比で322.11ドル上昇した)こと、また、8月23日に英金融機関HSBCと英金融情報サービス会社マークイットから発表された、8月の中国製造業購買担当者指数(PMI、50が景気拡大と縮小の分岐点)(暫定値)が49.8と7月の49.3(確定値)から改善を示したことで、同国経済の回復に関する市場の期待が増大したこと、さらに8月23日にマークイットが発表した8月のユーロ圏諸国PMI(速報値)が51.1と市場の事前予想の50.0を上回り、同地域での経済状況に対する市場の不安感が後退したことでユーロが上昇したうえ、8月26日に予定されているバーナンキ米FRB議長の講演での同氏からの追加金融緩和策が示唆されるとの観測から米ドルが下落したこと、そして、8月23日にナイジェリア国内で原油輸送パイプライン事故が発生したことにより、パイプラインを操業していたShellが同国の原油輸出港であるボニー・ターミナルからの原油輸出(日量20万バレル前後と伝えられる)に関して不可抗力条項の適用を宣言したことで石油供給不足懸念が市場で発生したこともあり、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり1.32ドル上昇し終値は85.44ドルとなった。8月24日には、8月26日に開催予定のバーナンキFRB議長の講演において追加金融緩和策等の景気刺激策が示唆されるかどうかに関する不透明感が市場で発生したことで投資家によるリスク回避の動きが発生し米ドルの購入が進んだことにより米ドルが上昇したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり85.16ドルと前日終値比で0.28ドル下落したが、8月25日には、翌26日に開催予定のバーナンキFRB議長の講演において景気刺激策が発表されるとの期待感が市場で再度増大したことに加え、勢力の強いハリケーン「アイリーン」(Irene)が週末に米国東海岸に上陸すると予想され、北東部を中心とする地域の製油所の操業と石油製品の生産に支障が生じるのではないかとの懸念が市場で発生したこともあり、米国ガソリン及び暖房油先物価格が上昇したこと、また、8月26日には、この日実施されたバーナンキFRB議長の講演において、景気回復のために適切な手段を実施する用意がある旨同氏が発言したことから、9月20~21日に開催される予定の次回FOMCにおいて景気刺激策が検討されるのではないかとの観測が市場で増大したこともあり、米国株式相場が上昇したことに加え、ハリケーン「アイリーン」が週末に向け米国東海岸に接近しつつあることから、当該地域の製油所、パイプライン、及び港湾等の施設での操業に支障が生じることにより、石油供給途絶が発生するのではないかとの懸念が市場で増大したこともあり、原油価格はこの2日間(8月25~26日)で、1バレル当たり合計0.21ドル上昇し、8月26日の原油価格の終値は85.37ドルとなった。 8月29日には、この日米国商務省から発表された7月の同国個人消費支出(PCE:Personal ? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 onsumption Expenditures)が前月比で0.8%の増加と2008年2月以来の大幅な増加率となり市場の事前予想(0.3~0.5%増加)を上回ったことに加え、8月27~28日に米国北東部に来襲したハリケーン「アイリーン」の当該地域への被害が当初予想ほどではないとの観測が市場で広がったことにより保険会社の株式価格が上昇した他、前述の通りPCEが市場の事前予想を超過して増加している旨判明したことから、市場関係者による米国経済に対する楽観的な見方が広がったこともあり、米国株式相場が上昇したこと、また翌30日には、ハリケーン「アイリーン」の通過後同国北東部における製油所の操業回復が遅いことから石油製品供給不足懸念が市場で増大したことにより、米国ガソリン先物価格が上昇したこと、8月30日に大西洋圏で熱帯性低気圧「ケーシア」(Katia)が発生した他カリブ海西域でも熱帯性低気圧が発生する可能性があることから、この先米国メキシコ湾地域当該地域における石油生産及び精製活動に支障が生ずるのではないかとの不安感が市場で発生したこと、また8月30日に公表されたFOMC議事録(8月9日開催分)で委員から追加金融緩和策等に関する言及がなされたことから次回FOMCで当該緩和策等の実施が決定されるのではないかとの期待感が市場で増大したことにより、原油価格は8月29~30日の2日間で併せて前週末終値比で1バレル当たり3.53ドル上昇、8月30日の終値は88.90ドルとなった。8月31日には、この日EIAから発表された同国石油統計(8月26日の週分)で原油在庫が市場の事前予想(120万バレル程度の減少~40万バレル程度の増加)に反し、528万バレルの増加となっている旨判明したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり88.81ドルと前日終値比で0.09ドル下落したものの、9月1日には、米国メキシコ湾地域で形成されつつあった熱帯性低気圧(これは後に熱帯性低気圧「リー」(Lee)になって米国メキシコ湾を北上した)の影響により、当該地域で石油生産活動をしている石油会社が従業員等を退避させるとともに生産を停止させ始めたことから、石油供給低下に対する懸念が市場で増大したことにより、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.12ドル上昇し終値は88.93ドルとなった。ただ、9月2日には、この日米国労働省から発表された8月の同国非農業部門雇用者数が前月比で変わらずとなり市場の事前予想(6.5万人~7.5万人増加)を下回ったことで、経済減速と石油需要減退に関する懸念が市場で広がったことにより、この日の原油価格の終値は1バレル当たり86.45ドルと前日終値比で2.48ドル下落している。 9月5日は米国では労働感謝祭(レイバー・デー)に伴う休日によりニューヨーク商業取引所(NYMEX)では原油先物契約に関する通常取引は実施されなかったが、翌6日には、この日ショイブレ(Shaeuble)独財務大臣が、ギリシャがユーロ圏諸国による追加支援の条件となっている財政緊縮策の目標を達成するまでは次回の同国向け融資を実施しない旨発言したことから、ユーロ圏一部諸国における債務問題懸念が市場で再燃したことにより欧州株式相場が下落した流れを引き継ぎ米国株式相場が下落したことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり86.02ドルと前週末終値からさらに0.43ドル下落した。 ただ、? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 月7日には、メキシコのカンペチェ湾で熱帯性低気圧が形成されつつあり(9月7日夜に熱帯性低気圧「ネート」(Nate)へと発達した)、米国メキシコ湾へと向かいつつあることから、当該地域での石油生産(9月2~4日の熱帯性低気圧「リー」の通過により9月7日時点で依然52万バレル弱が停止中であった)に影響が及ぶのではないかとの懸念が市場で発生したことに加え、9月7日にドイツ連邦憲法裁判所がユーロ圏救済基金へのドイツの参加を違憲とする原告の訴えを棄却したことにより、ユーロ圏一部諸国における債務問題の行き詰まりの可能性に対する市場の懸念が緩和した他、9月8日に予定されるオバマ米大統領の議会での演説において、3,000億ドル超の景気及び雇用対策が発表されるとの観測が市場で増大したことから米国株式相場が上昇したことにより、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり3.32ドル上昇し終値は89.34ドルとなった他、9月7日夕方の時間外取引から9月8日午前中の通常取引時間内の電子取引においては原油価格が90ドルをしばしば超過する場面も見られた。ただ、9月8日には、この日開催された欧州中央銀行(ECB)理事会後の記者会見でトリシェ総裁がユーロ圏諸国の景気に下振れリスクが高まっている旨発言したことで市場におけるユーロ圏での今後の金利引き上げ観測が後退し、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したこと、9月8日のバーナンキFRB議長による講演で、同氏は米国経済成長を促進させるための対策を講じる旨表明したものの、詳細については説明を控えたことで、市場が失望したこともあり、米国株式相場が下落したこと、また翌9日には、ECBによる国債買い入れの方針に抗議してシュタルク(Stark)ECB専務理事(元独財務省次官)が辞任したうえ、メルケル独首相がギリシャが債務不履行となった場合に備え同国銀行への支援策を検討しているとの情報が伝わったことで、欧州債務問題の先行きに対する市場の不安感が増大したことにより、米国株式相場が下落したことに加え、欧州債務問題に対する市場の懸念の広がりでユーロが下落した反面米ドルが上昇したこと、メキシコのカンペチェ湾にあった熱帯性低気圧「ネート」が西進し米国メキシコ湾での石油生産地帯を回避する可能性が高まったことから、当該地域からの供給途絶に対する市場の不安感が緩和したことにより、原油価格はこの2日間(9月8~9日)に併せて9月7日の終値比で1バレル当たり2.10ドル下落し、9月9日に87.24ドルとなってこの週の取引を終えている。 9月12日には、この日フランス銀行のノワイエ(Noyer)総裁及びバロワン(Baroin)仏経済・財政・産業大臣が、フランスの銀行はギリシャがどのような事態になっても耐えることが出来る旨発言したことから、欧州諸国の債務問題に対する市場の懸念が後退したことでユーロが上昇した反面米ドルが下落したこと、また9月13日には、翌14日に米国エネルギー省から発表される予定である同国石油統計(9月9日の週分)で原油在庫が減少しているとの観測が市場で増大したことに加え、9月13日に、ギリシャ債務問題支援の条件として担保差し入れを求めるフィンランドのカタイネン(Katainen)首相との会談後、メルケル独首相が、フィンランドの要求に対しては解決策を見出せるであろう旨楽観的な見通しを明らかにしたこ? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ニで、欧州一部諸国における債務問題に対する市場の不安感が低下したことから、原油価格は9月12~13日の2日間において、終値ベースで1バレル当たり2.97ドル上昇、9月13日の終値は90.21ドルとなった。ただ、9月14日には、この日米国商務省から発表された8月小売売上高が前月比で変わらずとなり市場の事前予想(0.2%増加)を下回ったことに加え、同じくこの日EIAから発表された同国石油統計でガソリン及び留出油在庫が市場の事前予想(ガソリン40~50万バレル程度の減少、留出油70~100万バレル程度の増加)に反し、ガソリン194万バレル、留出油171万バレル、それぞれ増加していた旨判明したことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり88.91ドルと前日終値比で1.30ドル下落した。そして、9月14日には、メルケル独首相、サルコジ仏大統領、及びパパンドレウ ギリシャ首相間で行った電話会談の後、メルケル首相とサルコジ大統領が、ギリシャをユーロ圏にとどまることを確信している旨表明したことで、ギリシャ債務問題を巡る市場の懸念が緩和したことに加え、9月15日にECBがFRB、イングランド銀行、及び日本銀行等と協調し、ユーロ圏の銀行に対して米ドル資金を10~12月にわたり供給する旨発表したことで、欧州金融機関の信用問題に対する市場の不安感が低下したことにより、9月15日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.49ドル上昇、この日の終値は89.40ドルとなったものの、翌16日には、この日ポーランドのウロツワフ(Wroclaw)で開催されたユーロ圏諸国財務相非公式会合で追加景気刺激策実施が示唆されなかった他、ギリシャ債務問題解決のための具体的方策が提示されなかったことで、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したことにより、9月16日の原油価格の終値は1バレル当たり87.96ドルと前日終値比で1.44ドル下落している。 欧米等での経済減速と石油需要減退の懸念で8月中旬にかけ低迷していた原油価格は、8月26日のバーナンキFRB議長による追加金融緩和等の景気刺激策を示唆する講演により反転した。これは市場の心理において、次回のFOMCで当該の方策が決定され実施されることにより、最終的には景気が回復するとともに石油需要が再び旺盛になり、そしてその結果原油価格が上昇する、という期待感が醸成されていることが根底にあるものと思われる。そしてこのような状況になると、市場関係者の意識が将来の需給逼迫観測へと向かうことになることから、足元で石油需給が緩和していても、それが原油相場に織り込まれにくくなるなど、原油相場を押し下げる要因に対する市場の感度が鈍化する一方で、相場を押し上げる要因に対しては市場が比較的敏感に反応しやすくなる。そして、早くても次回FOMC実施時までには景気刺激策に対する市場の期待感が高まりやすい状況となるので、その意味では原油価格は少なくとも現状維持、もしくは場合によっては上昇しやすく、たとえ下落したとしても、そのような下落局面は短期的かつ限定的な程度で終わってしまう可能性があるものと考えられる。それは例えば、経済指標? 14 ? . 今後の見通し等 3Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ェ市場の事前予想よりも良い場合等には、原油相場の上昇幅を拡大する方向で機能しうるが、市場の事前予想を下回る等内容が悪くても、次回FOMCでの追加刺激策がより大規模なものになるとの市場の観測を強めることになったり、追加金融緩和策導入に伴う資金供給量増大観測で米ドルが下落したりすることで、かえって原油相場へ押し上げ圧力を加える、といったことにもなりうる他、価格が一時的に下落しても、原油先物契約購入のいい機会と見做され先物市場に資金が入ってきやすいことから下落局面も限られる、と言った具合にである。そして、9月21日のFOMC終了後にFRBから何が発表されるかによって、そしてその発表に対して市場がどのような解釈を行うかによって、原油相場の当面の方向性が決まることになろう。FOMCでの決定に対して市場が失望すれば原油相場は下落傾向となり、決定に対して市場での景気回復期待が盛り上がるようであれば原油価格は上昇基調ということになる。ただ、FRBからの発表直後においては、市場の解釈が固まらないことから、原油相場が不安定な動きをするということはありえよう。 他方、大西洋圏では概ね8月後半~10月前半が1年間のうちでハリケーン等の暴風雨がもっとも発生しやすい時期となっており、この面でも市場は心理的に圧力を受けるであろう。2011年は、既にハリケーン「アイリーン」が発生し米国東部を通過、当該地域での製油所の操業等に影響を及ぼしたことに加え、熱帯性低気圧「リー」が米国メキシコ湾を通過したことから、当該地域における石油生産が停止した(9月1~9日で500万バレル弱生産量が停止した)他、ルイジアナの沖合原油受入施設(LOOP:Louisiana Offshore Oil Port、受入能力日量約120万バレルとされる)が9月3日午前6時30分(現地時間)から9月6日午前10時(同)まで閉鎖された。また、熱帯低気圧「ネート」が9月7日にメキシコのカンペチェ湾で発生し、その後西方に向かったことで、同国での原油生産や輸出が影響を受けた(9月7日午後5時(現地時間)に同国の主要原油輸出港であるCayo Arcas(石油輸出量日量101万バレルと伝えられる)及びDos Bocas(同日量11万バレルと伝えられる)が閉鎖された(このうちDos Bocasは9月11日に操業を再開したが、Cayo Arcasについては9月12日時点では依然閉鎖中とされる))。メキシコでの原油輸出はその大部分が米国のメキシコ湾岸の製油所に向かうため、これは米国での原油輸入量の減少として表れる。従って、熱帯性低気圧「リー」による米国メキシコ湾での石油生産停止とLOOPでの原油輸入の減少、そしてメキシコから米国への原油輸送の停止などが重なることにより、米国での原油供給が減少し、それが同国の原油在庫水準に対して押し下げの圧力を加える格好となっており、実際、9月14日にEIAから発表された米国原油在庫(9月9日の週分)は670万バレルの大幅な減少となった。このようなことから、暴風雨活動の最盛期である期間の終わりとされる10月前半に接近するまでは、原油市場ではハリケーン等の暴風雨と石油供給途絶の影響に対して市場での神経質な心理が残り、相場に影響を及ぼしやすい展開となるものと考えられる。 ? 15 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 潟rアについては、8月21日に首都トリポリが国民評議会派によってほぼ制圧されたものの、どれくらいの原油生産量がどれくらいの期間で回復するかについては、市場関係者の間で見解が分かれるところである。9月10日には同国のアリー・タルフーニ(Ali Tarhouni)暫定石油・財務大臣が同国の石油生産は今後3~4日以内に再開し1年以内に内戦前の水準に戻ると発言したと伝えられるが、内戦前の生産水準に回復するまでには2~3年を要するとの見方も市場にはある(表1参照)。これについては、今後内戦による同国石油関連施設の被害状況や国民評議会内部の結束の強さと国内治安の回復状況といったことに大きく依存することになろう。つまり、石油関連施設が大きく被害を受けていたり、国内評議会内部で派閥や部族間闘争等が発生するなどにより国内での治安が回復しないということになったりすれば、その分だけ同国の石油生産回復の速度が鈍化する可能性が高まるということになる。そして現時点ではこれらについては不透明性が極めて強いことから、内戦が事実上終結状態となったとはいえ、それを原油相場に織り込みきれない状況となっている。この面については、今後同国での政治的な動きや石油産業での現状が明らかになるにつれ、将来への展望がより明確になり、従ってそれが原油相場に影響していく、といった展開になるものと考えられるので、同国の情勢については今後も緊密に監視する必要があろう。また、一方でリビア復興のために一時的ではあれ軽油等の需要が発生することもあり、この点にも注意を要する。 表1 各機関のリビア原油生産回復展望機関名EIA短期エネルギー展望発表日内容2011年9月7日 2012年末までに内戦前原油生産水準(日量約160万バレル)の約半分が回復すると予想。OPECオイル・マーケット・レポート2011年9月12日 6ヶ月以内に日量100万バレルに到達、1年以内に内戦前の原油生産水準にまで回復と予想。IEAオイル・マーケット・レポート2011年9月13日 2011年末までに日量35~40万バレル、2012年第4四四半期に日量110万バレルの原油生産、また内戦前生産水準に回復するまでに2~3年を要することを示唆。出所:各機関資料をもとに作成 2010~11年の冬場において、米国では平年を相当程度下回る気温が北東部や中西部のみならず南部でも見られたこともあり、天然ガス生産量自体は堅調であったものの、特に民生用及び発電用需要が伸びたことから、天然ガス在庫は平年並みの水準を若干下回る状況で推移した(図19参照)。そのような状態で2011年春場のいわゆる天然ガスの不需要期に突入したが、4月半ば前後においては南部が平年を超過する気温となり(図20参照)空調(冷房)向け電力需要が旺盛だったこと加え、4月から5月にか? 16 ? 2011年4月後半から9月前半までの天然ガス市場の動き . 4Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ッて米国では比較的多数の原子力発電所がメンテナンス等で停止したことにより代替手段として天然ガス火力発電所の稼動が増大したことから、天然ガス消費が増加した一方、米国北部では平年を下回る低温となった(図21参照)ことから、暖房用天然ガス需要が発生した。また、6~8月においても米国では平年を上回る気温となったことから、空調(冷房)向け電力需要が堅調だったことにより、火力発電所での天然ガス消費も底堅く推移した。 兆立方フィート図19 米国天然ガス貯蔵量(2009~11年)4.54.03.53.02.52.01.51.0℃353025201510℃35302520151050 123456789101112123456789101112123456789101112過去5年実績幅2009-11事実上の貯蔵能力過去5年平均値出所:米国エネルギー省データをもとに作成図20 米国(ヒューストン)気温の推移(2009年)4567892011年平年気温(月間値)図21 米国(シカゴ)気温の推移(2010~11年)4567892011年平年気温(月間値)? 17 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 シ方、供給面では、米国内ではシェールガスを含め供給は堅調であった一方で、カナダからのパイプラインを経由した天然ガス純輸入量は低迷しているように見受けられる。このようなことから、米国では需要と供給がほぼ均衡する形で推移した結果、同国の天然ガス地下貯蔵量は平年を若干下回る水準で9月中旬まで推移する格好となっている。このように米国では必ずしも天然ガス需給が大きく緩和していたわけではないが、市場ではこの先米国での天然ガスの堅調な生産が継続する結果需給が緩和に向かうという観測が根強い(EIAは引き続き米国での天然ガス生産は旺盛であると予測している、図22参照)ことが、価格の上昇を抑制した結果、4月中旬~8月初めにおいて天然ガス価格は100万Btu当たり概ね4~5ドルで推移していた(図23参照)が、その後は一部地域で気温が平年並み前後にまで低下してきたことに伴い需給緩和感が市場で強まったこともあり、価格が4ドルを割り込む場面も見られるようになっている。 日量十億立方フィート図22 米国国内天然ガス実績と見通し(2009~12年)6664626058565452123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112※:点線部分は見通し2009年8月11日発表2010年11月9日発表2010年2月10日発表2011年2月8日発表2010年8月10日発表2011年9月7日発表出所:米国エネルギー省データをもとに作成ドル/百万Btu図23 天然ガス先物価格の推移(2009~11年)121086429101112123456789101112123456789NYMEXICE 欧州では、春場の気温が穏やかだった(図24参照)ことに加え、必ずしも域内経済が好調であったわけではないことから、天然ガス需要は前年割れをとなるなど不振であった(図25参照)。ただ一方で、ノルウェーでの天然ガス生産関連施設のメンテナンス等で生産が低下したものの、域内の天然ガスの輸? 18 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?ヘ需要ほど不振であったわけではない(図26参照、但し図27のように欧州におけるLNG輸入は5月以降低下を示しており、これはアジア地域での夏場のLNG需要の増加が一因となっている可能性が考えられる)。従って、当該地域での天然ガス貯蔵量も前年同期比で増加するなど、需給が必ずしも逼迫していたわけではない(図28及び29参照)。しかしながら、市場では、ノルウェーでの天然ガス関連施設のメンテナンス等に伴い同国からの天然ガス供給が低下するのではないかとの懸念が増大したことに加え、東日本大震災後の日本を中心とするアジア地域でのLNG需給の引き締まり観測が発生したことや、6月6日にドイツ政府が2022年までに自国の原子力発電所17基を全て停止する旨の閣議決定したこと、そして欧州大陸の天然ガス価格決定に際し重要な役割を果たすブレント原油価格が高水準で推移したことなどが、域内での天然ガス価格を下支えした結果、2011年4月中旬~8月末における英国の天然ガス価格は概ね9~10ドル程度の水準を維持することとなった(因みに2010年の同時期は100万Btu当たり概ね4.5~8.0ドル程度であった)。また、8月末以降は冬場の需要期に向け天然ガス価格は11ドル前後へと上昇したが、ここにおいては、8月29日にカタールが同国の液化施設3ヶ所(Qatargasの液化施設(Train)6、7、及び8でそれぞれ液化能力は年産780万トン)につき、9月半ば以降交代でメンテナンス作業に入る(各液化施設での作業期間は2週間程度とされ、順調に行けば11月初めには全体として正常操業に戻ると伝えられる)旨発表したことも、天然ガス価格に上方圧力を加える格好となっている。なお、欧州大陸でも、原油価格の上昇に伴い天然ガス価格も上昇しており、例えばドイツのロシアからの天然ガス輸入価格は3月には100万Btu当たり9.30ドル程度であったものが、8月には11.4ドル程度へと上昇している。 図24 英国(ロンドン)気温の推移(2010~11年)℃2520151050-511121234567892010~11年平年気温(月間値) ? 19 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 図25 欧州天然ガス需要増加率(2008~10年)123456789101112123456789101112123456789101112123456出所:IEAデータをもとに作成 図26 欧州天然ガス輸入増加率(2008~10年)%2520151050-5-10-15-20%302520151050-5-10-15-20123456789101112123456789101112123456789101112123456出所:IEAデータをもとに作成 日量十億立方フィート図27 欧州のLNG輸入(2006~11年)1210864208910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678910111212345678アルジェリアエジプトナイジェリアトリニダード・トバゴノルウェーカタールリビアマレーシアオマーンUAEイエメンペルーその他・不明出所:IEAデータ他をもとに推定 ? 20 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 齦禔A2011年4月までの原油価格高騰の影響を受け日本の輸入天然ガス価格(長期契約価格を主に反映する)は上昇傾向となっており、7月時点では100万Btu当たり16ドル程度となっているが、このような水準は少なくとも9月辺りまでは継続する可能性がある他、原油価格は2011年5月以降若干下落した感があるが、それでも依然相当程度高水準を維持していることから、9月以降も日本の輸入天然ガス価格は高止まりする可能性がある。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災後の日本での原子力発電所停止に伴う代替電力供給確保に加え、日本での例年よりも早い梅雨明けと気温の上昇による空調(冷房)向け電力需要増加に伴い天然ガス需要が増加した(同国の電力部門におけるLNGの消費は6~8月は月当たり概ね前年同期を65~95万トン程度超過した)こともあり、3月上旬には9ドル台半ばと推定されたアジア地域でのLNGスポット価格は、その後上昇、9月初旬には16ドル台に到達している。また、特に欧州とアジア諸国においては今後冬場の暖房向け天然ガス需要期に入っていくことから、少なくとも当面LNGスポット価格は欧州に加えてアジア諸国においても堅調な展開となる可能性が考えら? 21 ? れる。 図28 欧州天然ガス貯蔵量(2007~11年)兆cf3.02.52.01.51.00.50.0101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789貯蔵量貯蔵能力十億立方フィート図29 英国天然ガス貯蔵量と充填率(2009~11年)200180160140120100806040200%1101009080706050403020106789101112123456789101112123456789貯蔵量(左軸)貯蔵能力(左軸)充填率(右軸)出所:Gas Infrastructure Europeより推定 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
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2011/09/20 野神 隆之
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