ページ番号1004181 更新日 平成30年3月5日

輸入LNGと幹線パイプラインの間隙を縫う中国小型LNG液化プラント

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レポートID 1004181
作成日 2011-10-05 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者 竹原 美佳
著者直接入力
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/10/5 石油調査部:竹原 美佳 2001年以降中国各地で小型のLNG液化プラント(1万~36万トン/年)が建設されている。稼働中35プラントの液化能力を合計すると約300万トン/年となり、中国の標準的なLNG受入基地1基地に相当する。ただし供給の不足により稼働率は6割以下の模様。 (cid:190)(cid:190) 小型LNGプラント隆盛の背景として、導管整備の遅れと自動車用CNG(圧縮天然ガス)需要の伸びがあげられる。中国政府は石油消費抑制の観点からCNGなどの石油代替品を奨励しており、CNGをはじめとする石油代替品はガソリン消費の1割、軽油消費の2.5%を占める存在に成長している。 (cid:190) 新疆広匯のシャンシャンプラント(36万t/年)のように数千km離れた広東などのサテライト市場にローリーによる供給を行っている事業者がある。導管整備の遅れで高値のサテライト市場が形成されており、ローリーの輸送費を加味してもサテライト市場への供給は経済性がある模様。鉱区毎の生産量が少なく、幹線パイプライン建設が見合わないCBMもCNG向け小型LNG液化プラントで商業化を実現した。 (cid:190) しかし小型LNGはあくまで輸入LNGや幹線パイプラインの補完という存在で、今後東部や南部沿海地域でLNG受入基地や幹線パイプラインの建設や導管整備が進むにつれ、小型LNG液化プラントのサテライト供給における役割は限定的になると思われる。政府は7月に「都市液化天然ガス(LNG)プラント建設基準」を公布(2011年12月1日)、供給源を確保せず、無秩序に計画された小型LNGプラント計画は見直される可能性がある。 (cid:190) しかし広大な国土における導管整備には時間がかかり、小型LNGはプラント周辺地域へのCNG供給や季節調整あるいは国産LPGとともに導管未整備エリアへの供給で一定の役割を果たすことになると思われる。 輸入LNGと幹線パイプラインの間隙を縫う中国小型LNG液化プラント 中国で小型LNG液化基地建設ラッシュ (cid:57)中国では2001年以降小型のLNG液化設備の建設が続いている。プラントの規模は1万トン/年から36万t/年まで様々である。2011年7月現在少なくとも35プラントが稼働しており、液化能力を合計すると中国の標準的なLNG受入基地1基地に相当する約300万トン/年となる。ただし新華社China OGPによると供給の不足で稼働率は60%以下、新規液化プラントの建設も多くが先送りとなっている。 小型LNG液化プラントは天然ガスやCBMの生産地である北部(山東・山西・内モンゴル)・北西部(新疆、甘粛、寧夏、青海)に集中しており、両地域で全体の7割を占めている。油ガス田周辺あるいは幹線パイプラインの沿線で建設されている。北部山西省ではCBM-LNGプラントが複数建設されている。民間企業主体だがPetroChinaやCNOOCが手掛けるプラントもある。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1:中国の小型LNGの地域別分布 北東2%南部8%西南10%北部46%北西29%東部5% 図2:稼働中の主な小型LNG液化基地 China OGPならびに広東油ガス商会資料にもとづき作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 cid:57) 米Black & Veatchが多くのプラント建設を受注 中国の小型LNGプラントの建設の多くに米Black & Veatch(B&V)が関わっている。同社はEPCコントラクターのChemtexと協力し、2006年以降13基の液化プラント建設を受注している。B&Vは1985年にPritchardを買収しPRICO(Poly Refrigerant Integral Cycle Operation)Single-MR(Single Closed Mixed Refregemerant Cycle;シングル混合冷媒)プロセスのライセンサーとなっており、内モンゴルオルドス星星能源のプラント(2008年12月稼働、液化能力20万t/y)はPRICOプロセスを採用している。またCNOOCが広東省珠海に建設したプラント(2008年12月稼働、液化能力12トン/年)もB&VのSingle-MRである。中国最大の小型液化プラントである新疆広匯のプラント(2004年9月稼働、液化能力36万トン/年)はLindeのSingle-MRである。 最近では石炭やコークス炉ガス(COG)から合成天然ガス(SNG)を生産して液化するというプロジェクトも動き出している。2011年3月にPetroChina傘下の華油天然気がB&V Chemtexに発注した内モンゴル鳥海の2基のLNGプラントの前段にはHaldor Topsoeが建設するCOG由来のSNG製造プラントが設置される。 (cid:57) 小型LNG隆盛の陰に天然ガス導管整備の遅れと自動車用CNG需要の伸び 小型LNG隆盛の背景として、導管整備の遅れと自動車用CNG(圧縮天然ガス)需要の伸びがあげられる。中国の都市ガス導管総延長は2004年の7.1万kmから2009年には21.9万kmと3倍に伸びたが国土面積のわずか2.3%にすぎない。 図3:中国の石炭合成ガスならびに天然ガス消費量・導管総延長推移 450400350300250200150100500億m32004年2005年2006年2007年2008年2009年250,000200,000150,000100,00050,0000Km石炭ガス消費量(億m3)天然ガス消費量(億m3)石炭ガス導管総延長(km)天然ガス導管総延長(km) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?蒼搆v年鑑にもとづき作成 中国政府は石油消費抑制の観点からではCNGなどの石油代替品を奨励しており、CNGをはじめとする石油代替品はガソリン消費の1割、軽油消費の2.5%を占める存在に成長している。特にCNGの伸びは急速で、政府は家庭用天然ガス供給に支障が出ることを懸念し2010年にCNG価格について90号(オクタン価90)のガソリン小売価格上限値より25%以上割安とならないよう通達を出したが依然として自動車用CNG価格はガソリン価格より2割以上割安な設定となっている。また2007年の情報だが新疆ウルムチでは普通自動車をCNG自動車に改造する費用は1台5000元(当時のレートで約8万円)、ディーゼル燃料バスをLNGに改造する費用は1台あたり5万元(当時のレートで約80万円)であった。 図4:中国のCNGスタンド 型LNGプラントの主な用途はピークシェービングや地場における自動車用燃料(CNG)だが、中に 小は新疆広匯のシャンシャン(Shanshan)プラントのようにローリーで数千km離れた東部や南東部へサテライト供給を行っているものもある。稼働中35プラントのうち、15プラントでサテライト価格が設定されている。広東油ガス商会によると2010年に広東省など南部のサテライト市場の規模は約70万tでこのうち40万t程度が国産LNG(残りは主にカタールの輸入LNG)であった模様である。 導管整備の遅れで高値のサテライト市場が形成されており、ローリーの輸送費を加味してもサテライト市場への供給は経済性があるようだ。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 \1:ローリー輸送価格ならびにサテライトステーション卸価格(2011年7月) ローリー輸送価格ドル/MMBtu≧1,000km1000~2,000km≧2,000華南華東華北西南2.42.1~2.22.12.4~2.82.32.42.42.1~2.22.12.8~4.52.4~2.72.2~2.3 サテライトステーション卸価格LNG供給源長期契約スポット国産、少量輸入LNG参考:輸入LNG広東上海江蘇浙江福建遼寧深?大鵬、新疆、内モンゴル、青海、山西18~18.618.1~18.7新疆、河南、寧夏、内モンゴル新疆、河南、寧夏、内モンゴル新疆、内モンゴルCNOOC福建、新疆、内モンゴル、青海吉林16.7~17.216.1~16.716.7~17.297.314.516.1~16.417.1~17.76.415.8~16.9 広東油ガス商会資料にもとづき作成 (cid:57) 今後の見通し 小型LNGはあくまで輸入LNGや幹線パイプラインの補完という存在である。今後東部や南部沿海地域でLNG受入基地や幹線パイプラインの建設や導管整備が進むにつれ、小型LNG液化プラントの用途はプラント周辺地域へのCNG供給や季節調整に限定されていくことになると思われる。政府は7月に「都市液化天然ガス(LNG)プラント建設基準」を公布(2011年12月1日施行予定)した。、供給源を確保せず、無秩序に計画された小型LNGプラント計画は見直される可能性がある。新華社China OGPは沿海部における受入基地建設進展とともに国産LNGは内陸に追いやられ、ローカルユースとなっていくと分析している。しかし広大な国土における導管整備には時間がかかり、小型LNGはプラント周辺地域へのCNG供給や季節調整あるいは国産LPGとともに導管未整備エリアへの供給で一定の役割を果たすことになると思われる。 主な参考資料 ・中国新疆ウイグル自治区:LNG液化プロジェクトの夢と現実 石油天然ガスレビュー2007年7月 ・新華社China OGP 、東西貿易通信社East & West Report、広東油ガス商会LNG市場 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 アジア
国1 中国
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国5
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国6
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国7
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国8
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国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国
2011/10/05 竹原 美佳
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