ページ番号1004184 更新日 平成30年2月16日

原油市場他:FOMCの結果に対する失望等で75ドルまで下落するも、欧州一部諸国の債務問題解決等に対する期待増大で回復する原油価格

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レポートID 1004184
作成日 2011-10-17 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
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年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/10/16 石油調査部:野神 隆之 原油市場他:FOMCの結果に対する失望等で75ドルまで下落するも、欧州一部諸国の債務問題解決等に対する期待増大で回復する原油価格 (IEA、OPEC、米国DOE/EIA他) ① 米国では引き続きガソリン需要は低迷しているものの秋場の製油所メンテナンス実施によりガソリン生産も低下したことから需給が均衡した格好となり在庫水準も平年幅上限付近で安定して推移している。他方留出油は製油所での生産の落ち込みが限定的であったこともあり在庫も増加傾向となり量的にも平年幅上限付近に位置している。他方メンテナンス実施に伴い製油所での原油の受け入れが鈍化したことから原油在庫は平年幅の上限付近の水準にまで減少してきている。 ② 9月末現在のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減については、原油在庫については欧米でメンテナンスシーズン突入に伴う製油所での原油引き取りの鈍化が影響した結果原油在庫が減少となった影響でOECD諸国全体としても減少となったが、依然平年幅の上限付近の在庫水準は維持されている。他方製品在庫については、いずれの地域も製油所での稼働が低下した一方需要は必ずしも堅調であったわけではなかったこともあり、米国、欧州及び日本で在庫が微減ないし微増となったことから、OECD諸国全体としてはほぼ変わらずとなったものと推定され、その結果この時期としては石油製品在庫は平年並みの水準となっている。 ③ 2011年9月下旬から10月中旬にかけての原油市場においては、9月下旬には、9月20~21日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想を超える追加景気刺激策が決定されるとの市場の期待に対して、実際には当該会合での結果が予想の範囲を超えなかったことから市場が失望、加えて欧州や中国での景気減速懸念とギリシャ債務問題等に対する市場の不安感が増大したことが原油価格に下方圧力を加えた結果、原油価格は10月初めには終値ベースで75ドル台にまで下落した。しかしながら、その後はギリシャの債務問題や欧州域内の銀行の資本増強に対して欧州諸国等が解決策を提示するのではないかとの市場の観測が増大したうえ、市場の事前予想を上回る良好な(もしくは市場の事前予想ほど悪くない)経済状況を示唆する指標類の発表がなされたこともあり原油価格は10月14日には1バレル当たり87ドル近辺の水準にまで回復している。 ④ かつてに比べて、ギリシャの債務問題に対する支援や欧州の銀行に対する資本増強に関して欧州の他の諸国に前向きな姿勢が見られることで、欧州問題は悲劇的な結末を回避しつつ経済も回復軌道に乗っていくのではないか、との市場の希望をつなぐ格好となっており、10月23日開催予定のEU首脳会議及び11月3~4日におけるカンヌ・サミットに向け、当該問題解決に向けた作業が進むといった期待感が市場で高まることにより、今後当面は原油相場が下支えされていくのではないかと考えられる。しかしながら、実際の欧州債務問題等の解決や米国での雇用状況改善を通じた経済回復までには時間を要すると見られるうえ、中国等の発展途上国でも経済が減速する兆候が見られることから、いずれこれらの要因が原油相場に下方圧力を加えてくる要素となる可能性があると見られる。 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 . 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 7月初めには米国ガソリン小売価格は1ガロン当たり3.6ドルを割り込むなど、5月に見られた4ドルに迫る水準からは下落した(図1参照)ものの、同国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)から発表された同月のガソリン需要(確定値)は前年同月比で約3.7%の減少と速報値(約2.4%の減少)から下方修正されるなど、低迷している(図2参照)。他方ガソリン小売価格はその後一時回復したものの8月以降は再び下落傾向となっており10月中旬には全米平均で1ガロン当たり3.40ドルを割り込む場面も見られるようになってきているが、そのような小売価格下落に対しても消費者の購買意欲は鈍く、9月の同国ガソリン需要(速報値)は依然前年同月比で2.2%程度の減少となっている。なお、10月7日の週においては需要が前年同期比で2%強の増加となったが、他方、米国でのガソリンスタンドにおけるクレジットカードでの支払い記録をもとに推定した当該週のガソリン需要は前年同期比で2.5%の減少を示していることから、翌週において反動等の調整が発生する可能性があるので注意する必要があろう。他方、製油所では秋場のメンテナンスシーズンに突入することにより原油精製処理量が低下してきている(図3参照)一方で稼働している残りの製油所では中西部を中心とする秋場の穀物等の収穫のための農機具向け軽油需要、もしくは北東部を中心とする冬場の暖房シーズンの暖房油需要期に向けた当該製品在庫の積み上げ等、留出油の生産に傾斜することから、ガソリンの生産は低下気味となった(図4参照)が、そのような供給の低下が需要の低下により相殺された格好となったことから、米国のガソリン在庫は9月においては一定の範囲内で推移し、また平年幅の上限付近の水準となっている(図5参照)。 ドル/ガロン4.0図1 米国ガソリン小売価格の推移(2010~11年)3.53.02.510111212345678910出所:米国エネルギー省データをもとに作成 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }2 米国ガソリン需要の伸び(2006~11年)%86420-2-4-6-8-10123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789※2011年8~9月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅日量百万バレル図3 米国の原油精製処理量(2009~11年)16.015.515.014.514.013.512345678910111212345678910111212345678910※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成図4 米国のガソリン生産量(2009~11年)日量百万バレル9.69.49.298.88.68.412345678910111212345678910111212345678910※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 S万バレル図5 米国ガソリン在庫推移(2003~11年)260240220200180160123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 7月の米国留出油需要(確定値)は前年同月比で2.6%程度の減少と、速報値の約1.1%の増加からは下方修正されており(図6参照)、6月の確定値が前年同月比で約4.3%の増加(そして速報値である前年同月比約4.0%の減少から大幅な上昇修正)から失速するなど、同国の当該製品の需要は不安定となっていることから、当該需要については単月での前年同期比での増減のみならず数ヶ月間の状況で傾向を判断するのが適切ではないかと思われる。なお、9月の留出油需要(速報値)は前年同月比で約0.4%の減少となっているが、例えば10月7日の週の留出油需要(速報値)は前年同期比で約9.8%と大幅な増加を示しているなど引き続き当該製品の需要は不安定な状況が続いていることが示唆される。他方前述の通り製油所ではメンテナンスシーズンに突入したが、原油精製処理量の減少幅に比べて留出油の生産の落ち込みは限定的であった(図7参照)ことを反映し、9月の同国留出油在庫は増加傾向となり、水準自体も平年幅の上限付近に位置している(図8参照)。7月の確定値及び9月の速報値ともにガソリン及び留出油需要が前年同月比で減少していることが影響し、両月の米国石油需要は前年同月比で減少(7月確定値は約4.0%、9月速報値は約2.4%)となっている(図9参照)。また製油所においては、メンテナンス実施に伴う稼働停止を控え処理するための原油の引き取りも減少したことから、9月末時点の米国原油在庫は平年幅の上限付近の水準にまで減少してきている(図10参照)。なお、原油、ガソリン、及び留出油在庫量がともに平年幅の上限付近に位置していることから、原油とガソリンを合計した在庫、そして原油、ガソリン、及び留出油を合計した在庫は、いずれも平年幅の上限付近に位置する結果となっている(図11及び12参照)。 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 23456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789速報値確定値修正幅※2011年8~9月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成図7 米国の留出油生産量(2009~11年)日量百万バレル4.84.64.44.24.03.83.63.412345678910111212345678910111212345678910※4週間平均出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図8 米国留出油在庫の推移(2003~11年)18016014012010080123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101997-2002実績幅2003-11 ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 %図6 米国留出油需要の伸び(2006~11年)181614121002468-2-4-6-8-10-12-14-16 123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789※2011年8~9月の確定値は未発表出所:米国エネルギー省のデータをもとに作成速報値確定値修正幅百万バレル図10 米国原油在庫推移(2003~11年)図9 米国石油需要の伸び(2006~11年)%1002468-2-4-6-8-10-12-14390370350330310290270250123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成百万バレル図11 米国原油+ガソリン在庫推移(2003~11年)610590570550530510490470450123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 S万バレル図12 米国原油+ガソリン+留出油在庫推移(2003~11年)800750700650600550123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112123456789101997-2002実績幅2003-11出所:米国エネルギー省データをもとに作成 9月末現在のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減については、原油在庫については米国での製油所メンテナンスシーズン突入に伴う原油引き取りの鈍化が大きく影響した他、欧州でも9月に入り製油所での秋場のメンテナンス作業が本格化したことから原油の引き取りが手控えられた結果原油在庫が微減となった影響で、OECD諸国全体としても減少となった(図13参照)が、通常この時期原油在庫は減少傾向を示す結果、平年幅の上限付近の在庫水準は維持されている(なお、市場では欧州の原油在庫が相当程度低水準になっているとの指摘もあるが、確かに近年の水準に比べれば低下してきているものの、長期的な視野で見てみれば、当該在庫は平年幅の中間付近に位置しており(図14参照)、必ずしも原油不足に陥っているわけではなく、また欧州では石油需要の低迷(図15参照)により製品価格が盛り上がらない一方で原油相場が大きく変動することから、当該地域における製油所の精製利幅も不安定であり、従って製油所が精製処理量を前年に比べて減少させる(図16参照)とともに原油在庫の保有を手控えていることが当該在庫の低下に影響していると見られる)。他方製品在庫については、米国では製油所での稼働が低下した一方需要は必ずしも堅調というわけではなかったこともあり、米国、欧州及び日本で在庫が微減ないし微増となったことから、OECD諸国全体としてはほぼ変わらずとなったものと推定され、その結果この時期としては石油製品在庫は平年並みの水準となっている(図17参照)。なお、原油在庫が平年幅の上限付近に位置しており、製品在庫が平年並みの水準となっていることから、原油と石油製品を合計した在庫は平年幅の上方付近に位置する状態となっている(図18参照)。また、2011年9月末時点でのOECD諸国推定石油在庫日数(月末の在庫量をその直後の3ヶ月間の1日当たり需要で除したもの)は57.4日であり、8月末の58.4日から1日程度減少しているが、これは在庫日数を算出する直後の3ヶ月間の石油需要が冬場の暖房シーズンに伴い季節的に増加した数値を含むことによることも一因であると考えられる。 ? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }13 OECD諸国原油在庫推移(2005~11年)億バレル10.510.09.59.08.58.01234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891995-20042005-11図14 欧州OECD諸国原油在庫推移(2005~10年)出所:IEAデータ他より推定 億バレル4.03.53.02.51234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891995-20042005-7出所:IEAデータ他より推定 %210-1-2-3-4%6420-2-4-6図15 欧州OECD諸国石油需要増加率(前年同月比)(2011年)123456789出所:IEAデータをもとに作成図16 欧州OECD諸国の原油精製処理量伸び率(前年同月比)(2011年)123456789出所:IEAデータ他より推定? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ュバレル図17 OECD諸国石油製品在庫推移(2005~11年)16151413121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 億バレル図18 OECD諸国石油在庫(原油+石油製品)推移(2005~11年)262524232221201234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891011121234567891995-20042005-11出所:IEAデータ他より推定 他方、9月のシンガポールにおける石油在庫は、ガソリンが概ね月末にかけ増加傾向(9月に入りアジア地域のイスラム諸国においてラマダンに伴う旅行シーズンが終了したことに伴いこれら諸国におけるガソリン需要が低下したことが影響していると見る向きもある)、また中間留分も増加傾向となった(日本や韓国、マレーシア、タイ等からの軽油輸入が堅調であったとの指摘もある)こともあり増加傾向となっていたが、重油については同月中に大きく減少した。これは、6~7月に欧州からアジア市場に比較的堅調に重油が輸出されたものの、その結果8月に入ってから欧州での重油需給に引き締まり感が発生したことにより、欧州からアジア市場向けの重油輸出が減少したことの影響を受けたものであると見られる。また、ガソリンや中間留分等の石油製品は10月前半においては減少傾向に転じているが、これは、9月28日午後1時15分(シンガポール現地時間)にShellの操業するPukau Bukom製油所(精製能力日量50万バレルで、Shellの操業する製油所の中では最大のものとされる)で火災が発生し当該製油所の操業が停止したことによるものと思われる。当該製油所は中間留分が多く生産されていると言われているが、シンガポールの中間留分在庫の減少幅が大きいことに、製油所停止の影響が表れていると言えよう(なお、10月10日には関係者の情報として、部分的ではあるが当該製油所が原油精製処理装置の操業の再開作業に入ったことが明らかになっている)。 ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 . 2011年9月下旬から10月中旬にかけての原油市場等の状況 2011年9月下旬から10月中旬にかけての原油市場においては、9月下旬には、9月20~21日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想を超える追加景気刺激策が決定されるのではないかとの市場の期待に対しFOMCでの結果は市場の予想の範囲を超えなかったことから市場が失望、加えて欧州や中国での景気減速懸念(景況感悪化)とギリシャ債務問題等に対する市場の不安感が増大したことが原油価格に下方圧力を加えた結果、10月初めにはWTIの終値ベースで75ドル台にまで下落した。しかしながら、その後はギリシャの債務問題や欧州域内の銀行の資本増強に対して欧州諸国等が解決策を提示するのではないかとの市場の観測が増大したうえ、市場の事前予想を上回る良好な(もしくは市場の事前予想ほど悪くない)経済状況を示唆する指標類の発表がなされた等から原油価格(WTI)は10月14日には1バレル当たり87ドル近辺の水準にまで回復している(図19参照)。 9月16日にポーランドのウロツワフ(Wroclaw)で開催されたユーロ圏諸国財務相非公式会合で追加景気刺激策実施が示唆されなかった他ギリシャ債務問題解決のための具体的方策も提示されなかったという結果に対する市場の失望と当該地域での債務問題に対する懸念の流れは翌週(9月19日)になっても引き継がれることとなった。また、9月19日に全米住宅建設業協会(NAHB:National Association of Home Builders)から発表された9月の米国住宅市場指数(50が住宅市場の景気拡大と縮小の分岐点)が14と8月から1ポイント低下した他市場の事前予想(15)を下回ったこともあり、9月19日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり2.26ドル下落、この日の終値は85.70ドルとなった。翌20日には、この日にFOMCが始まり、当該会合で米国経済成長促進のための方策が決定されることにより石油需要? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ェ増加するのではないかとの期待が市場で増大したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり86.89ドルと前日終値比で1.19ドル上昇した(なお、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の10月渡しの原油先物契約に関する取引はこの日を以て終了したが、9月20日の11月渡し契約の終値は1バレル当たり86.92ドルと前日終値比で1.11ドル上昇している)ものの、9月21日には、この日閉会したFOMCにおいて、今後の米国経済に相当な下振れリスクが存在することから、2012年6月末までに3年以下の残存期間の米国債4,000億ドル分を売却する一方で6~30年間の残存期間の米国債を同額分購入する方針を決定した(これは、「ツイスト・オペレーション」と言われるものであるが、この方策は既に会合前に市場が予想していたものであり、市場の期待は、それ以上の方策が会合で決定される、というものであった)が、それ以上の景気刺激策をFRB側が明らかにしなかったことから、市場が失望したこと、9月22日にも、前日のFOMCでの決定に対する市場の失望の流れを引き継いだうえ、9月22日に英大手金融機関HSBCと英金融情報サービス会社マークイットから発表された9月の中国製造業購買担当者指数(PMI)(50が景気拡大と縮小の分岐点)(速報値)が49.4と3ヶ月連続で景気が縮小している旨示唆したこと、同じく22日にマークイットから発表された9月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)(50が景気拡大と縮小の分岐点)(速報値)が49.2と2009年7月以来の50割れとなった他市場の事前予想(49.8~50.0)を下回ったこと、また、9月22日夜に開催された20ヶ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後発表された緊急声明で、世界経済において下振れリスクが高まっている旨指摘されたことに加え、9月23日に米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがギリシャの銀行8行の格付けを2段階引き下げたことで、9月23日においても欧州等世界経済混乱とそれに伴う石油需要鈍化に対する懸念が市場で増大したことから、原油相場は9月21日から23日にかけては、いずれの日も終値ベースで下落、23日の終値は1バレル当たり79.85ドルと、この3日間で下落幅は合計7.04ドルに達した。 しかしながら、9月26日には、この日独公的研究機関Ifo経済研究所の発表した9月のドイツ企業景況感指数(2000年=100)が107.5と8月の108.7から低下したものの市場の事前予想(106.5)を上回ったことに加え、同じく同日9月26日に欧州中央銀行(ECB)のビニ・スマギ(Bini Smaghi)専務理事が、ユーロ圏諸国金融当局関係者が欧州金融安定基金(EFSF:European Financial Stability Facility)拡充に向け作業中である旨発言したことで、欧州債務問題解決に対する市場の期待が増大したことを受けた欧州株式相場上昇の流れを引き継ぎ、米国株式相場が上昇したこと、翌27日においても、近いうちに欧州一部諸国の債務問題の解決策が政策当局者等から提示されることにより経済が回復するとともに石油需要が増加するとの期待が市場で増大したことから、原油価格は9月26~27日においては反発、27日の原油価格の終値は1バレル当たり84.45ドルと2日間合計で前週末終値比4.60ドルの上昇となった。ただ、9月27日遅くにドイツ首相府から、メルケル独首相が、ギリシャのテレビ局に対するインタビューで、欧州? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 A合(EU)、欧州中央銀行(ECB)及び国際通貨基金(IMF)のギリシャ財政に対する調査次第では、ドイツはギリシャに対する支援について再交渉するかもしれないことを示唆する旨の発言を行ったことが公表されたことで、欧州一部諸国の債務問題に対する市場の懸念が再燃したうえ、9月28日にEIAから発表された同国石油統計(9月23日の週分)で原油在庫が市場の事前予想(0~205万バレル程度の増加)の一部を上回る、192万バレルの増加となっている旨判明したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり3.24ドル下落し終値は81.21ドルとなった。9月29日には、この日ドイツ連邦議会(下院)がEFSFの権限拡充に関する法案を賛成多数で可決したことで、欧州一部諸国の債務問題解決に対する市場の期待が増大したうえ、同じくこの日米国商務省から発表された2011年4~6月期の同国国内総生産(GDP)が前期比で年率1.3%の増加と8月26日から発表された改定値(1.0%増加)から上方修正された他市場の事前予想(1.2%増加)を上回ったこと、また、同じく同日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(9月24日の週分)が39.1万人と前週比で3.7万件の減少となった他市場の事前予想(42.0万件)を下回ったことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり82.14ドルと前日終値比で0.93ドル上昇したものの、9月30日には、この日HSBCとマークイットの発表した9月の中国PMI(確定値)が49.4と3ヶ月連続で同国景気が縮小しているとを示唆したうえ、同じくこの日独連邦統計庁から発表された8月の小売売上高(速報値)が前月比2.9%の減少となり2007年5月以来の大幅な減少幅となった他市場の事前予想(0.5%の減少)を上回ったこと、また、同じく同日米国商務省から発表された8月の同国個人所得が前月比0.1%の減少と2009年10月以来の減少となった他市場の事前予想(0.1%増加)を下回ったことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり2.94ドル下落し、終値は79.20ドルとなった。 また、10月2日にギリシャ政府が発表した2012年の予算案において、2011年の財政赤字のGDPに占める割合が8.5%とユーロ圏諸国の同国に対する支援の条件とされた水準(7.6%)を上回る見込みである旨明らかになったこと、さらに10月3日にはルクセンブルグにおいてユーロ圏財務大臣会合が開催されたが、10月4日未明(現地時間)に当該会合でギリシャに対する80億ユーロ分の次回融資実施の承認(当初は10月13日に実施される予定であった)の延期が決定された旨明らかになったことから、ギリシャ債務問題を巡る懸念が市場で増大したことで、10月4日の原油価格の終値は1バレル当たり75.67ドルと10月3~4日併せ終値ベースで、さらに3.53ドル下落した。しかしながら、10月4日午後(米国東部時間)に英経済紙フィナンシャル・タイムスが、欧州諸国財務大臣がユーロ圏の銀行の資本増強を協調して実施する方策について検討している旨報じたことで、当該地域における金融部門の混乱の可能性に対する市場の不安感が後退したこと、10月5日に企業向け給与計算サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)子会社他が発表した9月の米国民間部門雇用者数が9.1万人の増加とな? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 チており市場の事前予想(7.5万人増加)を上回ったこと、同じくこの日米国供給管理協会(ISM)から発表された9月の同国非製造業部門景況感指数(50が当該部門の拡大と縮小の分岐点)が53.0と市場の事前予想(52.8~52.9)を上回ったこと、さらに同日EIAから発表された同国石油統計(9月30日の週分)で原油在庫が市場の事前予想(150~250万バレル程度の増加)に反して468万バレルの減少となっている旨判明したこと、10月6日には、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(10月1日の週分)が40.1万件と市場の事前予想(41.0万件)を下回ったことで米国の雇用情勢に関する市場の不安感が緩和したうえ、同じく10月6日に行われた欧州中央銀行(ECB)理事会開催後の記者会見で、理事会において、欧州一部諸国の債務問題に伴う金融市場の混乱を抑制するため、400億ユーロ相当のカバード債(債券担保付社債)の購入を2011年11月から2012年10月末にかけ実施する他市中銀行に対して1年程度の期間の融資を2011年10月及び12月に実施する旨、トリシェECB総裁が発表したことで、市場における欧州債務危機に伴う懸念が後退したこと、また、10月7日には、この日独経済技術省から発表された8月のドイツ鉱工業生産指数(2005年=100)が前月比で1.0%低下したものの市場の事前予想(1.9~2.0%低下)は上回ったうえ、同じく同日米国労働省から発表された9月の同国非農業部門雇用者数が前月比で10.3万人増加と市場の事前予想(6.0万人増加)を上回り、同国の景気後退の再突入に対する市場の不安感が緩和したことから、原油価格は10月5~7日において終値ベースで1バレル当たり合計7.31ドル上昇、10月7日の終値は82.98ドルとなった。 さらに、10月9日に開催された独仏首脳会談後、メルケル独首相とサルコジ仏大統領が、欧州諸国の債務問題解決のための対策を10月末までに策定する方針を打ち出したことで、当該問題に対する市場の懸念が低下した反面、クウェートの税関職員が給与引き上げを求めてストライキを実施したことから同国からの石油輸出が停止する恐れが出てきたとの情報が10月10日に流れたことで、石油供給減少に関する不安感が市場で発生したこと、同じく10月10日にShell がナイジェリアでのTrans Forcadosパイプラインでの原油流出事故により2011年10~12月の同国Forcados原油輸出に対して不可抗力条項の適用を宣言したことで石油供給途絶懸念が市場で高まったこと、10月11日には、この日の夕方から始まる予定の米国主要企業の2011年7~9月期決算発表シーズンに対する楽観的な見方が市場で広がったこともあり米国株式相場が上昇したこと、同じく11日にSunocoのMarcus Hook製油所でガソリン製造装置(FCC)が停止したことで当該製品供給不足懸念が市場で増大したことにより米国ガソリン先物相場が上昇したこと、さらに同日米国のホルダー(Holder)司法長官がイラン人2人を駐米サウジアラビア大使暗殺容疑で訴追した旨発表したことで、サウジアラビアとイランに対する地政学的リスクを市場が認識したことにより、原油相場は10月10~11日においても1バレル当たり2.83ドル上昇、10月11日の終値は85.81ドルとなった。 ただ、10月12日には、この日国際エネルギー機関(IEA)から発表されたオイル・マーケ? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 bト・レポートで2012年の世界石油需要が下方修正されている旨判明したこと、また、翌13日には、この日中国税関総暑から発表された2011年9月の輸出額が前年同月比17.1%の増加と8月の24.5%増加から鈍化したうえ市場の事前予想(20.5~20.7%増加)を下回ったことに加え、同月の原油輸入量が2,045万トン(日量約499万バレル)と前年同月(2,329万トン:日量約568万バレル)から12%程度の減少となったことで、同国の経済減速と石油需要の伸びの減退に関する懸念が市場で発生した他、10月13日朝に発表された米大手金融機関JPモルガンの2011年7~9月期業績が前年同期比減益となっている旨明らかとなったことに市場が失望したこともあり米国株式相場が下落したこと、同じく同日EIAから発表された同国石油統計(10月7日の週分)で原油在庫が市場の事前予想(30万バレル程度の減少~80万バレル程度の増加)に反し134万バレル増加している旨判明したことから、10月13日の原油価格の終値は1バレル当たり84.23ドルと11日の終値比で1.10ドル下落した。しかしながら、10月14日には、この日から15日にかけ開催予定の20ヶ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議において欧州一部諸国債務問題に対する解決策が打ち出されるのではないかとの期待が市場で増大したことに加え、10月14日に米国商務省から発表された9月の同国小売売上高が前月比1.1%の増加と市場の事前予想(0.7%増加)を上回ったこと、前日(10月13日)夕方に発表された米インターネット検索サービス大手グーグルの2011年7~9月期決算が売上高及び収益ともに市場の事前予想を上回ったことに加え、G20財務相・中央銀行総裁会議での前向きな結果に対する期待や市場の事前予想を上回る米国小売売上高の伸びを市場が材料視したことにより米国株式相場が上昇したこともあり、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり2.57ドル上昇、86.80ドルの終値でこの週の取引を終了している(なお、この日の通常取引時間終了後の時間外取引では原油価格は1バレル当たり87ドルを超過した)。 かつてに比べて、現在はギリシャの債務問題に対する支援や欧州の銀行に対する資本増強に関して欧州諸国に前向きな姿勢が見られる(最後に残っていたスロバキアが10月13日にEFSF拡充について議会で可決するなど足並みが揃ってきている)ことで、欧州問題は悲劇的な結末を回避しつつ、回復軌道に乗っていくのではないか、との市場の希望をつなぐ格好となっているが、引き続き当面は欧州諸国、とくにギリシャ債務問題や欧州域内銀行の資本増強に対する独仏両国をはじめとした関係国及び機関の姿勢や行動といったものに対して石油市場関係者の注目が集まり、それらの動向により原油価格が変動していくものと見られる。既に10月14~15日には20ヶ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がパリで開催されたが、そこでは「包括的な計画を通して現在の挑戦に断固として対処するための10月23日の欧州理事会(EU首脳会議)に期待する」旨の声明が発表された。このため、市場の関心はまずはこ? 14 ? . 今後の見通し等 3Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 フ10月23日のEU首脳会議ということになり、それに向けて当該理事会を巡る関係国及び機関の発言、そしてそれに対する市場の反応によって、原油価格が変動することになろうが、これまでのところ欧州諸問題の解決に向け関係国及び機関は前向きに取り組むであろうといった市場関係者の期待は維持されていると見られることから、関係各国等がこのような期待を裏切るような発言や行動をするということでなければ、少なくとも10月23日までは、市場の期待感が原油相場を下支えすることにより、原油価格の方向性としては幾分上昇傾向となる可能性があるものと思われる。 また、米国では今後企業の業績発表(10月11日夕方の米アルミニウム生産最大手アルコアにより米国企業の2011年7~9月期等の業績シーズンが始まった)が活発化するため、このような業績によって、市場の心理が変化し、それが原油価格に織り込まれるといった場面も見られることも考えられる。さらに、最近では、内容は決していいわけではないのだが、市場による悪い事前予想に対して、その予想ほど悪くない、といった経済指標類が発表される傾向もあることから、この面も欧州での経済状況改善への期待に伴う原油価格上昇を加速する方向に作用することもありうる。 ただ、10月7日に米格付け会社フィッチ・レーティングズがイタリアの信用格付けを引き下げ、10月13日には米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がスペインの信用格付けを引き下げるなど欧州一部諸国の信用格付けの引き下げが依然行われている他、欧州の複数の銀行の信用格付けも引き下げらた旨伝えられており、改善されたとはいえ、欧州の危機的な状況が去りつつあると楽観視できるわけではない。また、今後の欧州での一部諸国や銀行に対する支援の過程では、国家財政支出削減や銀行の合理化といったことを通じて域内経済成長を抑制するといった副作用が発生する恐れがあること、米国では依然として雇用回復が弱く失業率も高止まりしたままとなっていること、そして、さらに先進国の石油需要鈍化を相殺すべく世界石油需要増加を先導していくと見られた発展途上国、特に中国では9月は消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)が市場の事前予想と一致する前年同月比6.1%の上昇、生産者物価指数(PPI:Producer Price Index)が市場の事前予想(同6.8~6.9%上昇)を下回る同6.5%の上昇となるなど、加速が抑制されているものの、依然として高水準なままとなっている一方で、前述の通り中国の輸出の伸びが鈍化し市場の事前予想を下回ったり、中国の製造業購買担当者指数(いわゆる景況感指数)の中には同国の製造業が縮小しつつあるとの認識を示唆するものも現れ、それと並行して、同国の原油輸入が前年同月比を割り込んだ、といったことも伝えられたりするなど、欧米経済の混乱が発展途上国に伝播する兆候が見えられる。このようなことから、欧州での救済対策が仮に整ったとしても、即座に世界経済の回復が軌道に乗るといった可能性は低く、むしろ回復が軌道に乗る前には世界経済、そして石油需要の成長を抑制するような事態が発生し、原油価格に下方圧力を加える、といった場面が見られることが想定されうるので留意する必要があろう。 ? 15 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ネお、10月も半ばを過ぎつつあることから、これより先はハリケーン等の暴風雨の発生度合いが低下していくものとみられ、この面からの原油市場における供給途絶懸念の高まりの可能性は低下していくと2006年3月2日に加パイプライン会社Enbridgeによりシカゴ~クッシング(オクラホマ州)間のパイプライン(”Spearhead“システム)が完成(BPがテキサスで生産された原油をシカゴに向けて輸送するために建設したもののその後テキサス地域での原油生産減退により稼働が低下していた既存のパイプラインを2003年にEnbridgeが買収したうえ原油の輸送方向を逆転させるための改修を実施)したことにより、既に出来上がっていたカナダのオイルサンドをシカゴに輸送するパイプライン(従ってシカゴ~クッシング間のパイプライン完成前はシカゴ地域で原油の供給が過剰となり、その結果当該地域での原油価格はクッシングのそれを1バレル当たり最大10ドル程度下回る状況となっていたと伝えられる)を通じて原油がクッシングに流入してくるようになった(図20参照)。これ以降、特に春場等の製油所メンテナンス時期になると、当該パイプライン沿線に立地する製油所での稼働低下等によりそのような製油所で引き取られなかった原油がクッシングに流入するようになったことにより、原油を流出させるためのパイプラインの能力が限られていたクッシングでの在庫が増加(図21参照)(実際には製油所のメンテナンス状況は年によってまちまちであり、必ずしも実際のクッシングでの原油在庫は増加しない場合もあったが、それでも増加するとの観測は市場で発生しやすくなった)、それがこの地で引き渡されるWTIの価格を押し下げる(つまりWTIがブレントの価格を下回る)要因となった(図22参照)。同時にWTIの世界指標原油としての適格性を疑問視する声が市場関係者から上がるようになったが、この当時は、春場等のメンテナンスシーズンが終了とともに製油所の稼働上昇時期が接近してくると、クッシングでの在庫の低下(もしくは市場での低下観測)が発生することにより当該地点での需給緩和感が後退、再びWTI価格がブレントのそれを超過する状態となることが多かったことから、WTIの世界原油指標としての適格性を疑問視する市場の声も下火となっていた(但し2010年にはこのように毎年のように不安定な動きをするWTI価格を産油国の販売する原油価格を決定する際の指標原油からはずす動きが出てきた、後述)。 WTI及びブレント原油価格差とその背景 . 4考えられる。 ? 16 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }20 カナダからクッシングに向けたEnbridge及びTransCanadaのパイプライン網 出所:Enbride及びTansCanada等の資料をもとに作成 ? 17 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 しかしながら、2011年に入ると問題はより構造的なものとなる。同年2月8日に加パイプライン会社であるTransCanadaがネブラスカ州スティール・シティ(Steele City)からクッシングまでのパイプラインの操業を開始(これはKeystoneパイプラインプロジェクト(第二期)と呼ばれるが、第一期は、カナダのアルバータ州ハーディスティ(Hardisty)と米国イリノイ州パトカ(Patoka)を結ぶパイプラインで、2010年6月30日に操業を開始している)。このため、当該パイプライン完成が近づくにつれ、カナダからさらなる原油がクッシングを目指して流入し、その結果よりクッシングでの原油在庫が高水準(つまりWTIの引き渡し地点であるクッシングでの石油需給緩和状態)を維持する状態が顕著になるとの市場の観測が増大したことが、WTI価格に対して継続的に押し下げの圧力を加える結果となった。ただ、当該パイプラインが完成したことによりクッシングでの原油在庫が高水準のままとなっているかというと実はそうではない。最近では、クッシングでの原油在庫は減少傾向となっており、既に前年の水準を割り込む状況となっている。従来このような状況であれば、WTIの価格には上方圧力が加わり、WTI価格がブレントのそれを超過するといったことになってもおかしくはない。しかしながら、市場では、クッシングへ原油を流入させる潜在性を持つ原油輸送パイプライン能力が増強されていることから、原油在庫の減少はむしろ一時的な現象であり、いずれ再び在庫は増加しWTI価格に押し下げの圧力を加えてくるという市場の認識が根強いものと見られ、その結果WTIブレントの価格差はなかなか縮小しない状態となっている。 他方、WTI及びブレントの大きな価格差については、ブレント側にも要因が見られる。リビアでは2月20日にカダフィ政権派と反政権派との衝突が激化するとともに事実上の内戦状態に突入したことで、同国の軽質低硫黄原油を中心とする原油の輸出先である欧州において当該輸出が途絶するのではないかとの市場の懸念が増大した。これは、ブレントとWTIの価格差にそれなりに影響を与えたと考えられるものの、例えば2011年2~4月においては、リビアでの内戦状況等において新たな展開が発生した時にはWTIとブレントの価格差が拡大する場合があったが、その後は再び縮小するなど、リビアの要因だけ? 18 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ナは、ブレントとWTIとの価格差拡大に対する影響力としては不安定であった。しかしながら、その後リビアからの原油輸出停止状態が続くとともに、ブレントと同じ英領北海で生産される原油という理由からブレント原油価格に影響を与えるForties Blend(API比重44.1度、硫黄分0.19%の軽質低硫黄原油で、生産量は日量60万バレル程度と言われている)を構成する原油を供給するBuzzard油田(生産量日量20万バレル)において資機材の不具合から原油生産が半減、操業者Nexenは改修を施したものの9月下旬(具体的には5日間の修理が完了する9月22日)までは生産量が不安定であったことから、6月に入ってForties Blendの出荷数量の低下が目立ってきた他、10月分の出荷についても依然2~8日程度の遅延や出荷取消が発生するなど混乱した(現在Nexenは10月末までに日量22万バレルの生産をできることを目標としている旨明らかにしている)。このため、市場関係者の間で北海地域からの原油供給低下に伴う石油需給の引き締まり感が増大した。加えて、ナイジェリアでは、8月23日に国内の原油輸送パイプラインで事故が発生したことにより、パイプラインを操業していたShellが同国の原油輸出港であるボニー・ターミナルからの原油輸出に関して不可抗力条項の適用を宣言したことで石油供給不足懸念が市場で発生した他、10月10日にはShell がナイジェリアでのTrans Forcadosパイプラインでの原油流出事故(事故自体は10月6日に発生したとされる)により2011年10~12月の同国Forcados原油輸出に対して不可抗力条項の適用を宣言した(ただ、この日Shellはボニー・ターミナルからの原油輸出に対する不可抗力条項適用を終了する旨発表している)ことで、リビアと同様の軽質低硫黄原油供給低下に対する懸念が市場で高まったこと、さらに9月27日にはBPから同社がアゼルバイジャンで操業するACG油田(生産量日量約56万バレル)の一部油田で最大15日間に渡る年次メンテナンスを実施することにより当該油田で生産されている軽質低硫黄原油の輸出が減少する旨発表されたことなど、欧州を巡る軽質低硫黄原油供給に関する支障の情報が多く流れたことが、リビアでの軽質低硫黄原油輸出停止の代替を模索していた欧州石油市場関係者の不安感を煽る結果となり、ブレント原油価格(特に期近物の価格)が上昇することとなったと見られる。また、ブレントについては、期近物の原油取引期限間近は取引量低下のため、期近物の価格がさらに上昇しやすいという状況も見られる。 さらに、市場では、WTIとブレントの価格差の拡大の背景には、両者の価格差拡大を見込みつつ原油相場全体を変動させるリスクを回避した取引(つまりWTI先物契約を売却する一方でブレント先物契約を購入)が行われていることにより、それが実際に両者の価格差拡大に寄与していると見る向きもある。最近WTIとブレントの価格変動の方向性が異なる状況が散見されるが、これはこのような価格差取引が関係しているものと考えられる。 さて、現在は、リビアでは内戦が事実上終結状態となっており、内戦前に同国で活動していた外国石油会社の一部もリビアでの操業再開作業を進めていると伝えられる。同国での原油生産は以前の推定よ? 19 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 閧熨≠ュ回復しそうな状況である(IEAは9月のオイル・マーケット・レポートで2011年末までに日量35~40万バレルへと原油生産が回復と予想していたが、10月11日にリビア国営石油会社(NOC)のNouri Berrouin総裁は既に同国の原油生産は日量40万バレルに回復しており、2011年末までには日量60万バレル超へと増加するとの見解を明らかにしている他、IEAも10月のオイル・マーケット・レポートで2011年末には生産量が日量60万バレルに接近する旨予想を上方修正している)。このようなこともあり、直近に引き渡されるブレント原油先物価格はともかく、将来的に引き渡されるブレント原油価格は軒並み下落してきており(図23参照)、その結果将来的に引き渡されるWTIとブレントの先物価格差は縮小してきている(図24参照)。一方、前日の通りナイジェリアでのボニー・ターミナルからの原油輸出に対する不可抗力条項適用は終了した他、10月後半にはアゼルバイジャンのACG油田でのメンテナンスも終了すると予想され、この面では今後ブレントに対して価格押し下げの圧力を加えてくるものと思われる。 他方、米国では、クッシングから米国メキシコ湾へと原油を輸送するパイプライン(Keystone XL ? 20 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ipelineと呼ばれ、建設・操業主体はTrancCanadaである)の建設プロジェクトについて、パイプライン破損に伴う原油流出と周辺環境(特にパイプライン通過予定経路上には周辺諸州への重要な水資源供給源となっているオガララ(Ogallala)帯水層が存在する)の汚染や生産等の過程で二酸化炭素を大量に排出するカナダのオイルサンドの輸入に対して反対論が根強く、米国当局による審査が長引く状況となっていた(このため当該パイプラインの完成予定時期が2012年から2013年へと延期される格好となった)が、8月26日に発表された米国務省の当該パイプラインの環境への影響に関する調査報告では、当該パイプライン敷設は周辺環境に深刻な影響を与えることはなく、また、カナダのオイルサンドは米国メキシコ湾岸で精製されるベネズエラの原油と比べ二酸化炭素排出は2%の増加にとどまる旨結論付けられていることから、2011年末になるものと予想される米国政府の当該パイプライン敷設の可否に対する最終決定時には建設が承認される可能性が高まってきているものと考えられる。 ただ、2011年末に建設承認がなされたとしても、当該パイプラインが完成するのは2013年であり、それまではクッシングでは原油在庫が高水準になりやすい構造が続くことになるため、このような面から短期間でブレントとWTIとの価格差が急速に縮小する可能性は低いものと考えられる。むしろ短期的には両者の価格差を拡大する可能性のある要因が見受けられる。それは、商品インデックスファンドの投資方針の変化である。例えば10月6日にはS&PがS&P・ゴールドマン・サックス・商品インデックス(S&P GSCI)の2012年の投資配分について近年期近物の価格が期先物の価格を下回るWTI(図25参照)の比率を減少させる一方で期近物の価格が期先物の価格を上回ることの多いブレントの比率を引き上げるかもしれない旨明らかにしている他、10月11日にはダウ・ジョーンズ-UBS商品インデックスも2012年より投資配分としてWTIの比率を14.71%から9.69%へと引き下げる代わりにブレントを5.31%組み込む(これまで原油に対する投資配分はWTIが100%であったが、2012年はWTIを約3分の2、ブレントを約3分の1にすることになる)ことを決定した。従って今後これらのインデックスファンドが投資配分調整のためにWTIを売る代わりにブレントを購入する、といった観測が市場で発生することにより、2012年を前にしてブレント先物契約の購入及びWTI先物契約の売却が行われ、その結果ブレントとWTIの価格差がさらに拡大する、といったことも想定される。 ? 21 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 また、WTIにおいては、既にサウジアラビアとクウェートが2010年1月より米国向け原油輸出に対する指標原油をWTIからASCI(アスキー:Argus Sour Crude Index、米国メキシコ湾で生産されるMars、Poseidon、Southern Green Canyonの3油種の価格の加重平均)へと変更した他、イラクも同年4月よりWTIに代えてASCIを適用を開始するなど、指標原油としてのWTIの地位の低下は始まっていたが、現時点においても、WTI先物市場での取引量は総じてブレントのそれを依然上回っているものの、全体的にその差は縮小する傾向があり(図26参照)、このままWTI価格がブレント価格を相当程度下回る状況が継続するようだと、さらにWTIの世界指標原油としての立場がさらに危うくなることも考えられる。 ? 22 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
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2011/10/17 野神 隆之
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