ページ番号1004188 更新日 平成30年3月5日

アジア太平洋LNG: 韓国KogasのLNG長期契約に見るアジア市場のガス調達・マレー半島沖合ではPetronasがマージ ナル・ガス田開発へ

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レポートID 1004188
作成日 2011-10-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2011
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抽出データ 更新日:2011/10/20 石油調査部:坂本茂樹 (Platts, Gas Strategies, コンサルタント資料) 韓国Kogasの新規LNG長期契約交渉が進展しており、その多くは豪州大型案件である。中でもShell(Prelude LNG 他)、Totalとの間で有利な条件獲得が合意されたと伝えられる。FLNG、CBM-LNGのような非在来LNGの場合、在来型案件に比べて有利な条件を獲得できる可能性が高い。また逆に買主側が非在来LNGに契約を締結するなど積極的に支援することで、世界全体のLNG供給力増強につなげることができる。Prelude LNGの事業実現を契機に、アジア太平洋での洋上液化方式の進展が期待される。対アジア市場LNG供給に占める豪州比率の今後の拡大を反映して、現在豪州比率の低い韓国でも、将来の豪州比率拡大が想定される。 韓国は2009年までLNG購入価格が世界で最も高いと見られていたが、政府は国有企業Kogasに有利な購入条件獲得を指示していると伝えられる。韓国のLNG購入価格は2010年に日本を下回り、2011年は日本のLNG追加購入に伴う価格上昇に伴い、日本向けとの価格差が拡大していると見られる。 一方、LNG輸出大国マレーシアは、国内市場向けガス供給の不足に対処するため、LNG輸入と共に、インセンチブを設けて国内のマージナル・ガス田開発を促進させようとしている。 マレー半島沖合ではPetronasがマージナル・ガス田開発へ ジア太平洋LNG: 韓国KogasのLNG長期契約に見るアジア市場のガス調達・ ア . Kogasが新規LNG長期契約に合意(2011年8月) (1) Shell, Totalとの長期売買契約 韓国政府・知識経済省(MKE、Ministry of Knowledge and Economy)は2011年8月、国営ガス公社Kogasの2件の新規LNG売買契約締結を承認した。Kogasは2010年半ばから表1に示す長期契約によるLNG購入開始を計画している。国営企業KogasのLNG購入契約締結は監督官庁MKEの承認が必要であり、今回承認されたのはShellおよびTotalとの売買契約である。両社との契約共にポートフォリオ契約であり、供給者のポートフォリオLNGプロジェクト全体が購入対象となる。契約は間もなく調印される予定である。 1? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 \1 Kogasの新規LNG売買契約内訳 購入先対象プロジェクト数量契約期間権益取得ChevronChevronSantos/PetronasShellTotal合計GorgonWheatstoneGLNGロシア、ナイジェリア豪州Prelude(2017~)ナイジェリア、ノルウェー豪州Ichthys、エジプト万トン/年1502003503642001,2642014-20292017-20372015-2029/302013-2036GLNG 15%Prelude 10%2014-2030 Shellとの契約(364万トン/年)に基づくLNG購入は主要な供給源をロシア・サハリン2 LNG、ナイジェリアNLNGとして2013年に100万トン/年の数量で開始される。Shellが西豪州沖合で計画する洋上液化案件Prelude LNGの操業開始後は(2017年の予定)、同プロジェクトが主要供給源になると見られる。Prelude LNGの公称液化能力は360万トンであり、KogasのShellとの契約数量にほぼ相当する。Shellは既にやはりポートフォリオ契約として大阪ガスに80万トン、台湾CPC向け200万トンのLNG販売に合意済である。ShellはPrelude LNGのこれら3社に対する供給をどのように行うのか、明言していない。 なおKogasはPrelude LNGに10%権益で事業参加する。 KogasのToatlからのLNG購入は(200万トン/年)、ナイジェリア、ノルウェー、エジプトなどTotalのLNGポートフォリオを供給源として2014年に開始される。Totalは24%権益を持つ豪州Ichthys LNG生産開始に伴って、Ichthysが70万トン/年を供給するとしている。 Shell、Totalからの契約購入量564万トン/年は2013~15年に期限を迎えるインドネシア、ブルネイ、マレーシアとの売買契約(合計470万トン/年)の後継と位置づけられる。購入規模564万トンは、韓国の2010年LNG輸入量の約17%に相当する。 KogasがShell、Totalと合意した契約条件は、S-カーブ導入をも含めて、買手に好意的な条件が採用されると見られる。契約条件は2011年初には双方で大方合意されていたと言われ、2011年3月の福島原発事故以降のLNG追加需要発生で需要規模が上方修正された東アジア市場では今後は獲得し難いと考えられる。 韓国側にとってShellの洋上液化案件Prelude LNGとの契約締結は特殊な背景がある。 ① 新供給形態LNGとの長期契約締結 洋上液化方式(FLNG)は実現事例が無いため、浮体(液化設備、LNGタンカー)の揺れへの対処、? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 o荷方法(縦列、横付け)検討、事故に際する全損リスクなど未検証の技術リスクを抱える。従って安定供給に対する懸念から、LNG購入者の長期契約先の優先順位として未検証の新規供給形態を敬遠する事が多い。逆に、購入者としてこの未検証リスクを交渉条件として、より有利な契約条件を求めることも考えられる。 Kogasはこの未検証リスク(初めてのリスク)を交渉材料に用いて、Prelude LNG長期契約に際して相対的に有利な契約条件を取得したと考えられる。 ② LNG調達先多様化の観点から新供給形態LNG実現支援 日本を始め韓国、台湾から成る東アジア伝統ガス市場は、ガス調達のほとんどをLNG輸入に依存する。従ってLNG供給環境をさらに安定化させるために、供給の多様化(供給地域、供給形態)を望んでいる。そしてFLNG、CBM-LNGなどLNG供給力を増強させる新供給形態実現に対する支援を表明している。購入側からの最大の支援は、長期契約の締結である。主要なLNG購入者であるKogasのPrelude LNG契約は、業界における同プロジェクトの地位と信頼性を高めることになる。 韓国はロシアからの北朝鮮経由パイプライン・ガス輸入を交渉しているが事業リスクがなお高く、実現までに紆余曲折が考えられる。ガス調達を引き続きLNG購入に頼る可能性の高い韓国にとって、FLNG進展によって世界のLNG供給力が拡大するメリットは大きい。 FLNG用船体の多くが三星重工業など韓国企業に発注 ③近年造船の受注量が多い国は中国、韓国、日本の順位であり、造船技術に自信を持つのは日本、韓国と見られる。韓国造船業は数年来の為替の影響(ウォン安)によって価格競争力が強く、計画されているFLNG案件の船体の多くは三星重工業など韓国企業に発注されている。韓国産業界を管轄する知識産業省にとっては、Preludeプロジェクトを支援することで、世界のLNG供給力増強とともに、韓国造船業界が恩恵を受けるFLNG用船体発注を促すことに繋がる。 (2) Chevronは契約条件で譲歩せず KogasはChevronの新規LNG案件Gorgon、Wheatstoneにそれぞれ150万トン、200万トンの長期契約覚書を締結している。Chevronの2件の新規LNG案件は共にFID実施済であり(それぞれ2009年、2011年9月)、豪州新規案件の中でも有利な進展段階にある。Chevronは2プロジェクトの多くのLNG買主との間で既に売買契約締結済であるが、Kogasとはまだ覚書段階である。 ? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Chevronが提示する売買契約の契約条件はShellのPreludeと比べて厳しいと言われる。韓国知識経済省はKogasに対して、Shellと同等の契約条件をChevronから獲得する事を求めており、売買契約締結を許可しない。これに対してChevronは、自社LNG案件が豪州LNG案件中で優位にあると認識しており、また売買契約締結済の他の買主への思惑もあって、Kogasとの売買条件を緩めるそぶりを見せていない。Kogasの売買契約締結は2012年になると見られる。 ② Gorgon② Wheatstone2 Chevronの豪州LNG案件 表LNG事業名事業者*オペレーター事業タイミング最終投資決定LNG生産開始事業スキーム*ChevronShell ExxonMobil大阪ガス東京ガス中部電力2009年2014年73.6%6.4%13.0%7.0%47.333%*Chevron25.0% Shell25.0% Apache1.25% Kufpec1.0%0.417%2011年9月2016年LNG販売者各社の個別販売Chevron液化設備液化基地サイトBarrow Island Onslow, Pilbara液化設備能力LNG販売先890万トン/年東京電力 410万t九州電力  68万tKogas   200万t1,500万トン/年 500万トン/年追加申請(2014建設)(Chevron)750万t GS Caltex、中部電力、東京ガス 大阪ガス、新日石、九州電力 Kogas、CNOOC(Shell) 375万t PetroChina、BP、Shellポートフォリオ(ExxonMobil) 375万t PetroChina、Petronet LNGガス埋蔵量備 考 43Tcf2011/5月 Chevronは設備拡張申請 東京電力(11.25%)権益取得 九州電力(1.3725%) Kogas  (5%) ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 3) 韓国のLNG輸入の特徴: 政府の国有企業Kogasに対する大きな影響力 韓国政府は国有ガス公社Kogasを通じて、ガス産業・ガス政策に強い指導力を持つ。韓国ではKogas、発電公社を含む国営企業の民営化が議論されているが、未だ実現の見通しが立っていない。前述のようにKogasのLNG長期契約締結はすべて知識経済省の認可のもとに行われる。また政府の強い指導力のもとに韓国では幹線ガスパイプラインと配管網の整備が進められ、主要幹線のループ化が進展している。 韓国ではガス輸送インフラが充実しており、ガス消費量はこれまで順調に拡大しており、都市ガス需要比率が高い。冬季の寒さが厳しい韓国では、主要な暖房燃料はガスであり、冬季の需要増加量が大きい。 知識経済省が2010年末時点で公表したLNG需要見通しを記す。 図1 韓国のガス関係インフラ (出所)各種情報・報道 4) KogasのLNG供給計画、将来ガス需給、政府の姿勢 (? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 (出所)韓国知識経済省 図2 韓国のLNG需要見通し 韓国政府は2015年以降発電用に再生可能エネルギー、原子力の増加を計画しており、中長期的なLNG需要を横ばい~微増と見ている。 (5) 韓国と日本とのLNG調達の違い 2011年1-7月期の東アジアLNG輸入数量と前年対比を図3 に示す。 万トン/年東アジアの2011/1‐7月LNG需要(前年比+11%)2010/1‐7月2011/1‐7月5000450040003500300025002000150010005000日本韓国台湾中国 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ホ前年比輸入数量増加は輸入規模の大きい日本が最大の360万トン(前年比+9%)だが、伸び率では、韓国・台湾が12~10%、中国が34%とより高い増加率を示している。 代表的な東アジア伝統市場の日本と韓国のLNG輸入の特徴を比較する。両国ともにガス調達のほとんどをLNG輸入に依存しており、類似した経済環境にあるが、LNGの購入にはそれぞれ特徴がある。2011年1-7月の相手国別輸入比率は図4、5の通りであった。 図3 東アジアの2011年1-7月LNG輸入量と前年対比 (出所)Energy Intelligence 数量増加 前年比(%)日本韓国台湾中国合計357216631627979%12%10%34%11% 2011年1-7月、日本のLNG輸入(総量4,385万トン)大西洋LNG4%ペルー他1%アラスカ0%マレーシア21%アブダビ7%オマーン4%カタール13%ロシア9%ブルネイ8%インドネシア14%豪州19% ? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 怎gン/年日本のLNG輸入量、前年比較(2011/1-7月、前年比+9%)2010/1-7月2011/1-7月1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 図4 日本の2011年1-7月、相手国別LNG輸入比率・前年対比 (出所)Energy Intelligence 2011年1-7月、韓国のLNG輸入(総量2,087万トン)大西洋LNG11%アラスカ1%マレーシア11%インドネシア18%豪州3%ペルー3%イエメン8%オマーン12%カタール22%ロシア9%ブルネイ2% ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }5 韓国の2011年1-7月、相手国別LNG輸入比率・前年対比 (出所)Energy Intelligence 日本のLNG輸入相手国の特徴 ①・ マレーシア、豪州、インドネシア(2011年以降の長期契約量は減少する)の3国が拮抗 ・ 大西洋圏からのLNG輸入比率比率が小さい(2010-11年=4%)⇒ 相対的にスポット購入比率が小さい ・ 豪州新規LNG案件操業開始に伴い、今後豪州比率が拡大する ② 韓国のLNG輸入相手国の特徴 ・ 数年来、カタールが最大の輸入相手国で、2011年1-7月期の同国比率は22%。イエメンも含め、Kogas等韓国企業が事業参加する中東LNG生産国からの輸入量が多い。 ・ カタールに次ぐのはマレーシア、インドネシア。 ・ 大西洋圏LNG比率が大きい(2010-11年=11%)⇒ 相対的にスポット購入比率が大きい ・ 豪州比率が小さい(2010-11年=3%) なお、購入価格に関しては下記が読み取れる。 ③ 日本のLNG購入価格特徴 ・ 基本的には、各輸入国からオーソドックスな長期契約価格で購入している。 ? 9 ? 万トン/年韓国のLNG輸入量、前年比較(2011/1-7月、前年比+12%)2010/1-7月2011/1-7月500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 E 2011年7月購入価格は、大西洋圏、東南アジア・豪州からの輸入共にLNG購入価格が上昇($16-17/MMBtu)⇒ スポット/短期契約比率が上昇 $/MMBtuLNG指標価格、ガス市場価格推移・ 2009年まで日本より高かったが、2010年は若干日本を下回った。2011年は日本の購入価格上昇とともに価格差が拡大している(2011年1-7月で価格差が約$2/MMBtu)。 ・ 2000年代半ばの買手市場末期にイエメン(SK、Kogasなど韓国勢27%事業参加)、サハリン、マレーシアの新規契約から安価な購入価格を獲得 ・ 最近の報道では、韓国政府(知識経済省)がKogasにできるだけ有利な購入条件を獲得する事を指示していると伝えられる。 6) 拡大する豪州比率 豪州は現時点で2件のLNG輸出事業がある(北西大陸棚(NWS)LNG、ダーウィンLNG)。NWS LNGは1980年代に日本向けLNG供給を目的に設立・開発されたプロジェクトである。2002年に中国初めての受入基地となる広東大鵬LNG向けの契約が決まり、2004年にCNOOCのNWS上流・液化事業参入以降、中国向け輸出が開始された。 (図6 LNG指標価格、ガス市場価格推移 (出所)Energy Intelligence Oct‐11Sep‐11Aug‐11Jul‐11Jun‐11May‐11Apr‐11Mar‐11Feb‐11Jan‐11Dec‐10Nov‐10Oct‐10 韓国の購入価格特徴 ④? 10 ? 東アジアLNG欧州LNG英国NBP米国H.H.20181614121002468Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 _ーウィンLNG長期契約は東京電力・東京ガス向けである。結果として、豪州既存LNG事業輸出先(2010年)は日本向けが圧倒的に高い70%、中国向け21%であり、韓国向けはわずか5%であった。韓国側から見ても、2010-11年を通じてLNG輸入の豪州比率は3%にすぎない。しかし、この構図はアジア太平洋の今後の新規液化設備能力の変化によって大きく変動する。東南アジアLNG生産国(イン ドネシア、マレーシア、ブルネイ)には液化設備の増設余力が小さい。マレーシア、ブルネイの既存設備操業は今後のガス供給力に依存するところが大きい。これに対して多くの新規LNG案件を抱える豪州は2014年頃から順次液化設備能力を拡大して2010年代末にはカタールに代わって世界最大の液化設備能力を保有することになる。 図7 豪州の国別LNG輸出(2010年) (出所)BP統計 豪州国別LNG輸出(2010年、1,899万トン)クウェート0%中国21%台湾4%韓国5%日本70%? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 坙{の新規NG長期契約先を見ると、減少するインドネシアとの長期契約を補う形で、豪州の新規LNG案件操業開始に伴い、豪州比率が徐々に高まる。韓国も同様である。先述したように、韓国の新規 長期契約は豪州案件が中心となる。アルンを中心とするインドネシアとの長期契約は間もなく終結する。2013-15年に予定されるマレーシア、ブルネイとの契約更改は、両国のガス供給余力を条件とする今後の契約交渉に委ねられる。 図8 アジア太平洋の新規液化設備能力推移 (出所)各種情報・報道 アジア太平洋・中東の液化設備推移300002500020000150001000050000万トン/年201020112012201320142015201620172018オマーンイエメンUAEカタールロシアPNG豪州ブルネイマレーシアインドネシア 図9 日本、韓国のLNG購入先の変化 ? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 リ国政府の2020年時点のLNG需要見通し(発電向けに再生可能エネルギー・原子力の増加を織り込み→LNGは2010年比微増)、Kogasの新規LNG長期契約を前提に置くと、韓国のLNG購入に占める豪州比率が大きく拡大する。2010年に3%であった豪州比率は2020年に42%に達すると想定される(豪州との新規長期契約案件操業開始後)。 日本、韓国ともに、LNG購入に占める豪州比率が大きく高めると想定される。 . マレーシアのマージナル・ガス田開発 マレーシアは長くインドネシアに次ぐLNG輸出大国であり、現在はカタールに次ぐ世界第2のLNG 2輸出国の地位にある。しかし国内ガス市場では、マレー半島市場にガスを供給する沖合ガス田供給力不足から、同市場向けに2012年からLNG輸入を開始する(輸入先: GDF Suezとの短期契約、Santosの豪州GLNGとの長期契約)。高額の輸入LNGの市場投入を前に、これまで安く設定していたガス価格の定期的な引き上げを開始した。電力向けガス価格は2011/5月に3 リンギ (=$1/MMBtu)引き上げて13.7リンギ/MMBtuとし、以降2015年まで6ヶ月ごとに3 リンギ/MMBtuずつ引き上げる計画である。 一方、マレー半島市場へのガス供給を補填するため、これまで未開発であった遠隔地、中小規模油ガス田の開発に着手する(基準: 石油換算3,000万バレル以下)。高コストのガス田開発を促進させるために、石油所得税法を改定して税制上のインセンチブを設定する。期待される投資分野は、マージナル油ガス田開発と共に、多額の資金を要する深海開発である。 Petronasは2011年8月末、投資額50億ドルによる北マレーベースンの高圧高温高CO2地域でのガス開発計画を公表した( PM301, PM302)。ガス処理設備のあるKertehまで200kmのパイプラインを新設し、2013年に100 MMcf/dで生産を開始、 2015年に250 MMcf/dに引き上げる計画である。 (前提) 日本: 2020年LNG需要=2010年実績+2,000万トン、 2020年豪州からの輸入量=長期契約をベースに想定 韓国: 2020年LNG需要=政府見通し、 2020年豪州からの輸入量=K ogasのLNG長期契約ベース ? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 . アジア太平洋LNGへのインプリケーション(液化事業、LNG購入) 本稿で取り上げた項目に関して、アジア太平洋のLNG事業・LNG購入に対するインプリケーションを考える。 (1) FLNG実現に対して FLNGなどLNG新供給形態は、技術リスク、安定供給に対するリスクが検証されていないため、安定供給を重視する伝統アジア市場では引き取りの優先順位が下がる傾向があった。しかし、 ① 買手にとっては、相対的に より有利な購入条件を獲得できる機会である。 ② 新たなLNG供給方式を確立させることは、ガス供給をLNG輸入に依存する東アジア伝統市場に取って、世界のLNG供給力を増強する大きな機会である。LNG事業者と買主が協力の上で 3図10 マレー半島沖合マージナル・ガス鉱区PM-301,302 (出所)各種情報・報道 ? 14 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 LNG方式を確立させることが期待される。 ③ FLNGの主要な対象ガス田は沖合中小規模ガス田である(Preludeなみ(=2 Tcf)以下のガス田を想定)。アジア太平洋地域は世界でも中小ガス田発見比率が高く、こうした中小ガス田の商業化機会はこれまでは小さかった。FLNG方式の確立はアジア太平洋地域の上流事業機会を拡大させる。例えば、豪州北部準州~西豪州沖合には、今後のFLNG案件候補となり得る中小規模ガス田が多い。 FLNGは液化設備を設置する特殊な船体を用いる。造船技術の発達した日本、韓国は、FLNG事業の進展によって、船体を受注する新たな事業機会を期待できる。 ④図11 西豪州東部~北部準州沖合ガス田群 (出所)各種情報・報道 (2) ガス産業の国有方式 エネルギー産業(電力、都市ガス)は西欧では民営化が進み、日本は公益企業の地域独占下にある。韓国は以前から電力、ガス産業の民営化が検討されてきたが、実施される見通しが立っていない。産業形態の背景には経済発展段階、社会制度の違いがあり、一概にその是非を議論できない。今なお政府主導下にある韓国のガス産業に関しては、下記が指摘できる。 ? 15 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 @ ガスパイプライン網が国土にくまなく設置されてほとんどの地域に都市ガスが供給されている(日本の場合は都市ガス供給面積が国土の15%程度)。 ② KogasがLNGを一括購入するため、設備投資・購入交渉で規模のメリットを享受できる。 3) 東アジア市場向け豪州LNG供給の拡大 日本はLNG輸入に占める豪州比率が既に高いが(2010年=19%)、西豪州を中心とする新規大型LNG案件に次々と長期契約を締結しつつあり、豪州比率は更に上昇する(2010年推定=43%)。韓国はこれまで豪州からのLNG輸入がわずかであったが、豪州新規案件との長期契約量が多く、今後は豪州比率が高まる(2010年推定=42%)。東アジアにLNGを供給するアジア太平洋・中東LNGの中で、豪州液化能力増設余力は際立って大きいため、両国の豪州依存度増加は自然な流れと考えられる。 (4) アジア新市場で拡大するガス市場規模への対処 アジアガス市場における将来のLNG需要増加は、中国、東南アジアを含む新市場で特に大きいと想定される。現在主要なLNG供給地域の東南アジアでも、2011年7月にLNG輸入を開始したタイに続いて、順次LNG輸入が開始される。東南アジアではマレーシアの事例に見るように、LNG輸入と共に (これまで未開発だった高コストのマージナル・ガス田開発を促進させる動きがある。開発の事業環境は厳しくなるものの、今後アジア太平洋で、こうしたマージナル・ガス田開発に伴う上流事業機会が増加すると考えられる。 ? 16 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 アジア
国1 韓国
地域2 アジア
国2 マレーシア
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,韓国アジア,マレーシア
2011/10/20 坂本 茂樹
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