ページ番号1004191 更新日 平成30年2月16日

Petroleum Engineerの取り組む技術トレンド2011

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レポートID 1004191
作成日 2011-11-18 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 技術探鉱開発
著者 伊原 賢
著者直接入力
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 作成日: 2011/11/18 石油調査部: 伊原 賢 公開可 筆者は、10月30日から11月2日まで米国のデンバーにて開催された2011年SPE(Society of Petroleum Engineers:世界石油工学者協会、118カ国の会員数約9万7,000人)のATCE(Annual Technical Conference and Exhibition:年次総会)に参加し、最新の石油工学に触れる機会を得ました。得られた情報を基に、Petroleum Engineerの取り組む技術トレンドを探ります。 (JOGMEC石油調査部、世界石油工学者協会SPE資料ほか) etroleum Engineerの取り組む技術トレンド2011 Pホームページ: www.spe.org/atce . はじめに 11950年代にM. King Hubbertが唱えたピークオイル論は「原油の生産は資源量に制限される」ということでしたが、正しくなかったことが判明しました。長期的には資源は有限だが、短中期的にはそうとも言えないのです。 生産能力の限界に筆者を含む技術者は挑戦しているところです。Hubbertが唱えたピークオイル論は米国48州ではフィットしていましたが、超大水深(例えば、ブラジルのサブソルト)での近年になってからの探鉱成功などが生産能力拡大に寄与している状態を見ると、ピークオイル論では説明に無理が生じます。テキサスA&M大のSteve Holditch教授が提唱した「資源量のトライアングル」は非在来型の油やガスは、地下から取り出しにくいが、その資源量は豊富であることを示しています(図1)。しかし、非在来型の油やガスは、その生産予測も難しいのです。米国発のシェールガス革命も10年前にそのことを予測する者はほとんどいませんでした。 近年、石油開発をめぐる環境の変化には、油価の高値変動、イージーオイル(在来型油田)の減退、新規需要市場の登場、技術者の人材入れ替え、低炭素化、資源ナショナリズムの台頭などが挙げられます。このような環境変化の下では、国営石油会社NOCの支配力と、国際石油会社IOCの力と技術トレンドとの関係は図1のようにまとめられると筆者は考えています。 1/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1 在来型の油やガスの支配状況がもたらす非在来型資源へのシフト 009年の世界の原油生産は、日量8500万バレルでした。2019年の需要は日量9500万バレルと予想さ 2れています。既存の在来型油田の減退を考えれば、単に日量1000万バレルを積み増せば良いという訳ではなく、日量4500万バレルの新規生産が必要となるでしょう。生産能力を新規で日量4500万バレル積み増しさせることには、氷海や大水深での石油開発(図2)に加え、非在来型の油やガスの起源や生産技術をしっかり理解した上で、技術力・投資・人的資源の投入が必須となります。 2/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 o所: NHKテレビ 視点論点「海底油田の世界的現状」2010年8月23日放映 図2 大水深での石油開発エリア このように、埋蔵量へのアクセスが縮小する投資機会に対応した石油開発の対象は、在来型から非在来型資源へとシフトするでしょうが、その開発はどのような技術トレンドをもって進められるのでしょうか? 者は、米国・デンバーのコンベンションセンター(写真1)で今年10月30日から11月2日にかけて 筆開催された2011年SPEのATCEに参加し、最新の石油工学に係る情報を収集しました。ここで、石油工学とは、石油・天然ガスの掘削、油層管理、生産に関する技術の総称で、この工学なくして、地下の石油・天然ガス資源を地上に取り出すことはできないといっても過言ではありません。SPEはその技術者集団です。 3/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ハ真1 デンバーのコンベンションセンター 稿では、まず、2011年SPEの年次総会の概要を述べます。次に年次総会で取り上げられ、筆者が 本興味をもったテーマでの議論を時系列に紹介します。 最後に、今回のSPE年次総会にて得られた情報を参考に、当面の可採埋蔵量の積み増しをコントロールすることになる石油開発技術のトレンドをまとめます。 . 2011年SPE年次総会の概要 2SPEが主催する情報交流の場は、過去の事実を議論するSPE Technical Conference(秋の年次総会ほか)、現在の動向を議論するApplied Technology Workshop (ATW)、と未来の技術展開を議論するSPE Forumから構成されます。 今年のSPE年次総会は、世界中から9,150人ほどの参加があり、発表論文・ポスターは約400件で、以下の6分野/50セッションに分かれて発表されました(1. Drilling and Completions; 2. Project, Facilities and Construction; 3. Production and Operations; 4. Reservoir Description and Dynamics; 5. Management and Information; 6. Health, Safety and Environment / HSE)。展示会場は、約9,800m2(3千坪弱)の広さで大小取り混ぜて300社の参加がありました(写真2、3)。 4/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ハ真2 展示会場の入り口 写真3 展示会場 会のテーマは、New Perspectives(石油工学を中心とした情報交流を通じた、石油開発の新展望)。 総油価の高値(総会開催中WTI80ドル/バレル台)、石油・天然ガスの需要拡大、石油工学技術者の中高5/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 N化ほかを反映して、SPEに属する技術者は、利益追求のみならず、人材の確保と非在来型のタイトオイルやシェールガス、大水深開発といった非在来型の資源開発に注力すべきという意味に捕えました。 2009年の世界の原油生産は、日量8500万バレルでした。2019年の需要は日量9500万バレルと予想。既存の在来型油田の減退を考えれば、単に日量1000万バレルを積み増せば良いという訳ではなく、日量4500万バレルの新規生産が必要となるでしょう(IEAシナリオに基づく2011年SPE会長Alain Labastie氏談:写真4)。この生産能力拡大へのチャレンジは膨大です。 石油開発は、2010年4月に起きたメキシコ湾のマコンド坑井の暴噴・油流出事故や、シェールガス開発に伴う飲料水用の地下水や地表の汚染疑惑により、負のイメージが強められでいます(特に西洋諸国において)。生産能力を新規で日量4500万バレル積み増しさせるには、環境派のNGOといった世論と、理路整然とした透明性のある直接対話を通じて、負のイメージを和らげ、原油や天然ガスという人類にとってかけがえのないエネルギー源を供給してきた業界への理解を勝ち取らねばなりません。 その上で、非在来型の油やガスの起源や生産技術(図3)を理解し、技術力・投資・人的資源の投入が必須となります。SPE は世の中に対して、事実に基づき、中立で高度な石油工学(Petroleum Engineering)の知見を伝える使命があります(ロビー活動はダメ)。負のイメージを良きものに変えるには時間がかかります。しかし、一旦得た良きイメージを失うのは簡単です。 6/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 o所: 奥井明彦、各種資料に基づき作成 力や太陽光といった再生可能エネルギーの台頭もあろうが、世界における石油・天然ガスの一次エ 風ネルギー源に占める割合は半分を越え続け、原油需要は2030年には日量1.2億バレルに達するとも言われています。この石油・天然ガスの上流業界の好景気に人と技術に注力することで、上流業界は、巷でいわれる斜陽産業ではなく、石油・天然ガス資源の可採埋蔵量積み増しと環境面にも考慮した経済合理的な資源開発に大きく貢献する産業であり続けられると思います。本総会におけるパネルディスカッション、発表論文や展示を見聞きすることで、その実現に必要な技術の進展を実感できました。 油価低迷時の90年代に多くの石油会社が、その技術開発活動を低下させた中で、「将来の技術開発を担うのは誰か?」というのが、近年の石油開発業界の大きな命題です。技術者として石油開発(いわゆる上流)業界に入る若者が減り続け、業界の平均年齢は、40歳代後半に入っており、30歳代が少なく、技術の空洞化の危機が迫っています。石油開発サービス会社は、技術の伝承のため、若手や後進国で図3 非在来型の油やガスの起源と生産技術 7/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 フトレーニングにも力を入れているところです。 2004年以降の油価の上昇は、大学で石油工学を学ぶ学生数を増やしたが、現在居る人たちとこれからの若者で業界を支えるには、各自が持つ知見を若者と共有・伝授すること、若者が石油開発に夢や強い関心を持つべく草の根の啓蒙活動を精力的に行うことが極めて大事です。 JOGMECからは、報告者の他に、技術部の西崎職員・佐藤亮職員が参加。日本人の参加者は、早稲田大の森田教授・栗原教授と両先生の学生15名ほど、ConocoPhillipsの古井氏、Chevronの吉岡氏、10月30日(日)は掘削システムの自動化に係るパネルディカッションに参加しました。10月31日(月)から11月2日(水)までの3日間は、テクニカル・セッションに参加すると共に、展示会場も見て回りました。11月3日はデンバー近郊のWattenburgガス田の貯留層の露頭見学に参加し、Muddy(J)砂岩、Codell砂岩、そして、シェールオイルで注目されるNiobrara頁岩ほかを見る予定でしたが、天候不良により、急遽中止となりました。 以下、パネルディカッションの概要、参加したテクニカル・セッションにおいて興味を引いた発表論文INPEXヒューストンの中島嬢を加え20名強でした。 . 2011年SPE年次総会の個別内容 3の抄録を中心に記します。 0日(日)午後 3 油井やガス井の掘削において技術者の平均年齢は、40歳代後半に入っており、30歳 (cid:57)代が少なく、技術の空洞化の危機が迫っている。 (cid:57) 大手の石油開発サービス会社(Schlumberger, Halliburton, Baker Hughes, Weatherford)や石油会社(Shell, Apache)の有志が、掘削システムの自動化の現実と課題を、2010年よりSPEの中にDSATSという分科会を作り議論している。自動化により、技術を空洞化させることなく経済合理的に掘削作業の質や安全性の向上を目指すというもの。 (cid:57) 自動化と作業トレーニングの両立が大事。 (cid:57) 掘削システムの自動化は、掘削作業自体のみならず、坑井の仕上げ・(マルチラテラル井への)リエントリー作業、掘削流体の取り扱いにまで広がりつつある。それを可能① パネルディカッション「Drilling Systems Automation Technical Session: DSATS」への参加 8/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ニするセンサーの適用も進んだ。 (cid:57) 具体的には、専門技術者を必要とする取り扱いが複雑な、パーフォレーション(穿孔)、出砂対策用のスクリーン降下、チュービングへのコントロールライン装着、多段階の水圧破砕、生産中の検層にまで広がりつつある。 (cid:57) 掘削機器の動きと掘削作業パネルの操作の連結を、Lap Topコンピューター上で再現。掘削作業のトレーニングに用いられるとのこと。 (cid:57) パネルディカッションには、100名ほどが参加。 Industry 午後 ③Special Session: Economic Modeling in Oil and Gas Markets ④CMG社のプレゼン:Software Tools for Unconventional Completions(@展示会1日(月)午前 ②Opening General Session: Enhancing Standards and Best Practices in the Oil 3場) ⑤University Alumni Reception: University of Tulsa ② オープニングセッション: Enhancing Standards and Best Practices in the Oil Industry (cid:57) 年次総会のオープニングの挨拶をしたペトロナスCEOのDato Shamsul Azhar Abbas(写真5) (cid:57) HSEを認識し、世論の支持を勝ち取るには、石油開発業界における作業基準とベストプラクティスはどうあるべきかについてのパネルディスカッション (cid:57) 課題: 業界団体の役割、技術的解決策の底上げと共有、業界と政府・利害関係者との関わり (cid:57) 大手石油開発サービス会社Baker HughesのCEOであるChad Deaton氏が司会。パネリストは、Shellのプロジェクト・技術担当役員Matthias Bichsel氏、ペトロブラスのプレソルト執行役員Jose Formigli氏、NASAの安全・ミッション保証局長William S. McArthur氏(写真6)、ルイジアナ州選出上院議員Mary Landrieu嬢(ビデオ出演)。 9/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 (cid:57) 石油開発は、2010年4月に起きたメキシコ湾のマコンド坑井の暴噴・油流出事故や、シェールガス開発に伴う飲料水用の地下水や地表の汚染疑惑により、負のイメージが強められつつある(特に西洋諸国において石油業界の評判はかんばしくない:銀行と同程度)。生産能力を新規で日量4,500万バレル積み増しさせるには、NGOといった世論と、理路整然とした透明性のある直接対話を通じて、負のイメージを和らげ、石油や天然ガスという人類にとってかけがえのないエネルギー源を供給してきた業界への理解を勝ち取らねばならない。 (cid:57) IEAの2011年予測では、2035年時点で石油や天然ガスは世界のエネルギー源の52%を担う。 (cid:57) そのためには、技術力・投資・人的資源の投入が必須となる。SPEは世の中に対して、事実に基づき、安全と環境保護の視点から、中立で高度な技術的知見を伝える使命がある(ロビー活動はダメ)。作業の安全性に対する過信は禁物。負のイメージを良きものに変えるには時間がかかる。しかし、良きイメージを失うのは簡単だ。 (cid:57) 安全にかかる文化をその価値、行動をよく分析し、トップマネージメントが率先して、業界全体として、世の中から正のイメージで見られるように継続して、安全の文化を構築していくことが大事。安全に係る少数意見にも耳を傾ける必要がある(NASAの安全・ミッション保証局長William S. McArthur氏談)。 (cid:57) 石油開発の安全管理は、トップマネージメントが率先して、地球環境保護の見地から、世論と透明性のある直接対話を行うことで実現できる。 ③ スペシャルセッション: Economic Modeling in Oil and Gas Markets (cid:57) 発表論文SPE 147227: 油価には産業化と都市化に伴い、20年から70年にわたる長いレンジの上下サイクルトレンドが大きく4つ見られるという統計分析(サイクル1 1861年~1884年、サイクル2 1884年~1966年、サイクル3 1966年~1996年、サイクル10/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 1996年~)。 出所: SPE147227 図4 油価のサイクルトレンド (cid:57) シェールガス開発とLNG貿易との関係: 2010年米国の国内ガス生産の23%はシェールガスからのものとなり、米国のガス輸入量は2007年から2010年の間に43%も減少した。2035年には天然ガスの実質輸出国となる見方あり。一方、中国では2020年までに国内ガス生産が50%増との見方。非在来型ガスの占める割合は12%に。「シェールガス」が世界のエネルギー事情を一変させる可能性を指摘。 ④ CMG社のプレゼン:Software Tools for Unconventional Completions (cid:57) ノースダコタ州Bakkenシェール層(孔隙率4-12%、浸透率0.005-1ミリダルシー、有機物含有率8%)に掘削され、多段階水圧破砕を実施した水平坑井に対し、どのような手順で油層シミュレーションを行うかのプレゼン。マイクロサイスミックのデータをシミュレーターに取り込み、計算セルの中で、出来たフラクチャーに数ダルシーとシェールマトリックスと比べ千倍程度の浸透率を与える。シミュレーション技術の進歩により、多段階の水圧破砕によって出来た複雑なフラクチャー・ネットワークの中のガスの流れの再現も簡便にできるようになった。生産挙動のヒストリーマッチング作業も1週間から111/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 咊xに短縮。 (cid:57) SPE 146104 Strategies to Minimize Frac Spacing and Stimulate Natural Fractures in Horizontal Completions: Barnettシェールのデータを取り入れ、シェール層の応力分布を3次元モデルで解析。多段階の水圧破砕において、段ごとの間隔をガス生産増のためにどの程度縮められるかの検討。400フィートの間隔だとフラクチャーはシェール層を真っ直ぐ貫くが、300フィートだとフラクチャーの伸びがだんだん傾斜。フラクチャーの伸展が近傍の応力方向を変化させ、近傍のフラクチャーの伸展方向に変化が生じているからだ。250フィートだと隣同士のフラクチャーがシェール層内で導通することも。200フィートに間隔が狭まると、幾つかのフラクチャーは作ることができなくなる。従って今後は、シェール層の応力分布と水平坑井の配置から、フラクチャーの閉塞圧を解析し、フラクチャーの伸展と段ごとの水圧破際の順番を考える必要があろう。 12/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 図5 多段階の水圧破砕における、段ごとの間隔と出来たフラクチャー伸展(計算例) 出所: SPE146104 ⑤ University Alumni Reception: University of Tulsa (cid:57) 31日夕に開催されたタルサ大の石油工学科の同窓会に出席し、旧友や恩師と親交を深めた。高油価安定に伴う、石油・天然ガス上流の仕事量や大学での石油工学専攻学生数の増加は明らかであり、皆忙しさを口にしながらも、晴れやかな表情での歓談の輪が広がった(写真7、8)。 13/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 orizontal Wells ⑨Annual Reception and Banquet ⑥ CCSの実践に対する石油開発業界の役割(図6) (cid:57) 2008年のSPE年次総会において、Carbon Capture & Sequestration (CCS)に係る委員会を新たに設置して、CCS実践の手助けとなるような技術ガイドラインの策定を行なうことになった。 (cid:57) 本特別セッションでは、その後の技術伸展、世論との関わり、国際協力、経済的効果について紹介された。 (cid:57) 世界のエネルギー需要は今後25年に40%増の予想。石油・石炭・天然ガスといった化石燃料の占める割合は75%を超えよう。その結果、世界のCO2排出は2005年の27ギガトンから2030年に40ギガトン、2050年に60ギガトン(4~7℃の気温上昇)に14/33 and Use of CO2 ⑦Topical Luncheon: Executive Management View on Developing Liquid-Rich Shale Basins 午後 ⑧Special Session: Rocky Mountain Region Panel ? Considerations for Liquids-Rich 1月1日(火)午前 ⑥Special Session: Role of the Petroleum Industry in the Process of Capture, Storage, 1タルサ大留学時の恩師Dr. Brillと Weatherford, C-FER Technologies(エドモントンの検査会社), Petrobrasの友人と (石油開発における多相流解析技術の権威) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 揩ヲるとのIEAの予測あり。電力部門が特に多い。 (cid:57) 後進国に石炭火力は多く見られ、ここ20年の伸びは大きい。ガス火力へ転換すれば、2050年のCO2排出予測60ギガトンは半分に減らせるだろう。 (cid:57) 脱原発の動き、再生可能エネルギーのコストや出力不安定性を考えれば、非在来型ガスの登場がもたらした世界の天然ガス埋蔵量の急増は、エネルギーミックスを考える際の当面の安心材料となろう。 (cid:57) CO2排出を減らす目処として考えられている「大気のCO2濃度450ppm、気温上昇2℃のシナリオ」では低炭素社会の実現策の一つとして、CCSが挙げている。CCSが機能するには、2015年までに18プロジェクト、2020年までに100、2040年までに2,100、そしてなんと2050年までにプロジェクトの数を3,400まで押し上げねばならない壮大な計画だ。 (cid:57) 現実を見てみると、米国のSACROC油田でのCO2-EORでは、油生産に伴うCO2を除けば、購入したCO2の92%を地下に固定化出来ている。正の側面だ。しかし、この場合はCO2のCaptureコストがネックとなっていない(CO2ガス田からのCO2供給)。 (cid:57) しかしCCS実践の課題は多く、Captureコストの低減、(商業化前の)実証試験の実施、ファイナンスや規制の整備、世論の支持と山積みだ。モニタリングの技術課題も残されている。米国ではCO2の排出元と固定先が東部と西部に分かれているのも厄介な問題だ。CO2-EORだけでは、発電所からの排出CO2を処理するのは無理。帯水層に固定化する際も、代わりに出てくる水の量が膨大。水攻法と同程度の作業が必要。 15/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }6 CCSにおける地下貯留のイメージ IPCC、2005年 出所: (cid:57) CCSのコスト:Capture15~75ドル/トン、Transport1~8ドル/トン、Sequestration 0.6~8ドル/トンとまだ幅が大きく、定まっていない。 (cid:57) 製油所へのCCS適用は発電所へのCCSよりもコスト高。 (cid:57) 米国の現在のガス価(約4ドル/百万BTU)では石炭価格(1~2ドル/百万BTU)との差が少なく、ガスサイクルコンバインド発電の方が、石炭火力にCCSを併設したものより、経済合理性が高い。 (cid:57) 聴衆の一人、ヒューストン大のEconomides教授は、「本セッションではCCS実践への楽観イメージが強く打ち出されていた。CCS実践の課題解決には100年オーダーの時間が必要で、ファイナンスや規制の整備が考える時間オーダーとはまったくマッチしていない」と批判した。 16/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 [ジメントの視点 (cid:57) コロラド州とワイオミング州にまたがるナイオブララ・シェールにおける中・軽質油開発の動き。ナイオブララは完全にシェールとは言えず、テキサス州のAustin Chalkに似 トピカル・ランチョン: 液体分が豊富なシェール堆積盆地(図7)を開発する際のトップマネ ⑦た炭酸塩岩。 出所: JOGMEC 図7 米国における液体分が豊富なシェール堆積盆地 (cid:57) ナイオブララ・シェールはデンバーの北側のJulesburg堆積盆地に位置し、15,000坑もの既存の垂直井があったが(Wattenburgフィールド)、どれも10バレル/日程度と低生産レートであった。 (cid:57) ノースダコタ州のバッケン、テキサス州のイーグルフォードと比べ人がかなり住んでいる(250万人、70万戸)。 (cid:57) 近年、水平坑井と多段階水圧破砕の併用により、ナイオブララのシェールや炭酸塩岩から中・軽質油が生産できることが判ってきた(Anadarko社のGoff井は油1100バレル17/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 日、ガス250万立方フィート/日を記録)。1年に100坑の水平坑井を掘削予定。全体計画では1,200坑まで増やす。 (cid:57) Wattenburgフィールドは垂直井で開発を継続し、そこに面的に重なるJulesburg堆積盆地では、深部の成熟した石油根源岩をターゲットに水平坑井で開発する。 (cid:57) 関連業界と歩調を合わせ、地域コミュニティと緊密な連絡を取ることが開発の鍵。水井戸の水質検査も頻繁に実施しているとのこと。水圧破砕に用いるトラック輸送を減らすべく、水のパイプライン輸送も実施。水圧破砕に用いた水のリサイクル・再利用も実施。 (cid:57) 「水平坑井+多段階の水圧破砕」の場合、「垂直井+水圧破砕」に比べ使う水の量は270倍ほど多い。従って、水圧破砕によるケーシングパイプの磨耗も環境汚染につながる可能性がある(写真9)として、ケーシングパイプの圧力も監視。油層圧があまり高くないため、人工採油法も検討。 (cid:57) コロラド州・ワイオミング州の地元経済には、雇用創出と税収増で貢献。 液体分が豊富ないわゆる「タイトオイル」を取り出す水平坑井に関する考察 (cid:57) 米国の石油生産量は2008年まで下げ止まらなかった(1995年860万バレル/日、2000 ⑧18/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 N800万バレル/日、2008年690万バレル/日)のだが、2009年より一転して増産(2009年740万バレル/日、2010年770万バレル/日)に転じた。2年連続の増産は25年振りの快挙で、2008年の経済危機を考えると信じがたい事実。これに大きく貢献したのが、シェールオイルの生産だ。シェールオイルの生産にもシェールガス同様に水圧破砕技術が使われる。 (cid:57) 水圧破砕と出来た割れ目の支持材(プロッパント)が、シェールオイルの貯留岩から坑井への流路を如何に確保するかの鍵となる技術であることは言うまでもない。 (cid:57) 高品質なプロッパントと増加する生産レートや総推定生産量との関係をイメージ化(図8)。シェールオイル開発の場合、油価が50ドル/バレル以上だと、内部利益率は急に上昇することが判ってきた。 図8 出所: SPE資料を基に作成 (cid:57) ノースダコタ州のバッケン、テキサス州のイーグルフォード、コロラド州のナイオブララという「タイトオイル」の開発が盛んになってきた動向の紹介。 (cid:57) 開発課題には、貯留層の挙動把握、多段階水圧破砕の手順、水圧破砕後の戻り水(フローバック)と生産量の関係、水圧破砕の作業員の確保、坑井のモニタリング(圧力・温度)、地上の坑井位置の削減、フラクチャリング流体の選定が挙げられており、開発業者はベストプラクティスを求めつつ、石油サービス会社と協力して、開発を行っているところ。 19/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ⑨ Annual Reception and Banquet (cid:57) 出席者約900名。 (cid:57) (cid:57) Technical & Professional Awards Presentation 2011 SPE President Alain Labastie (Total) gave his “State of the Society” address and passed the presidential gavel to 2012 SPE President Ganesh Thakur (Chevron) (cid:57) 伊原のタルサ大留学時代の同窓生でペトロブラスのDr. Kazuioyoshi Minami(ブラジルへの移民の日系2世)が、ブラジルにおける多相流・人工採油法・大水深開発の係る技術開発、及び石油工学教育に関する 30 年を越す貢献を認められ、Project, Facilities, and Construction Awardを受賞した(写真10)。 11月2日(水)午前 ⑩Special Session: Environmental Considerations in Shale Play Development ⑪SPE President’s Luncheon 午後 ⑫Sand Control, Fracture Monitoring ⑬Multiphase Flow, Completion 20/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 I シェール開発への環境面からの視点 (cid:57) フラクチャリング流体の取り扱いについては、大量の水(1 坑井あたり 3,000~10,000m3)の利用に対する配慮と、水確保に関する不安材料解消の両面から、水圧破砕後に地上に戻る水(フローバック)を処理して再利用することが主流になりつつある(図9)。 図9 (cid:57) フローバックを再利用するために必要な水処理の主要なポイントは次の3点と考えら れます。 (ア) 塩分濃度の低減 (イ) 浮遊固形分(TSS:Total Suspended Solid)の除去 (ウ) スケール生成物質(TDS:Total Dissolved Solid ほか)の除去 (ア)は様々な添加剤の作用を妨げる、地中における地化学的反応で固体が析出してガス流路を閉塞する恐れがあるためと推定される。 (イ)はガス流路の閉塞と関連するほか、摩擦低減剤の効果が弱まることを警戒するか21/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 轤セ。 (ウ)は坑内や地層中でスケールが付着し、岩石の孔隙やガス流路の閉塞をもたらすからだ。(ウ)において処理すべきスケール生成物質には、フローバックに溶解している自然界の放射性物質(NORM:Naturally Occurring Radioactive Material)も含まれる。フローバックに地下の放射性物質が溶解することはシェールガス開発に特有の問題ではなく、溶解している放射性物質の強度もそのままならば健康に全く問題ないレベルだ。しかし、フローバックの再利用によってその濃度が上昇し、水に対する溶解度の限界を超えるとスケールとなって沈積し、ある程度の強度の放射線源となることが警戒される。 (cid:57) 天然ガスの開発・生産活動は、浅部の帯水層や地表の水源を汚染するリスクをはらむ。干ばつ時の掘削や水圧破砕用の水確保も容易ではない。規制や水質検査、米国環境保護局EPA、米国議会、産ガス州政府との連絡調整がリスク軽減に必要だ。それらをクリアした上でシェールからのガス生産が可能となる。 (cid:57) ペンシルベニア州のMarcellusシェールにおいては、「生産水とフローバックのリサイクル」は必須な作業になろうとしている。そのきっかけは2011年4月半ばに州の環境保護局から出された通知「15の水処理プラントがMarcellusシェールにおける生産水とフローバックの処理を中止」だ。処理された水を河川に投棄することも中止された。ペンシルベニア州ではそれまでフラクチャリング流体の3分の2がリサイクルされていた。シェールガス開発業者は、環境論者、政治家、地権者と開発の是非を巡って係争の場に立たされている。Marcellusシェールにてガス開発を行う業者の一つRange Resources社では、生産水とフローバックをほぼ100%リサイクルしている。4月半ばのペンシルベニア州環境保護局からの通知は、その方向性を強めるものだった。ピッツバークの水処理業者Kroff Oil Services社はフローバックの100%リサイクルの実践面と安全面を説いている。Range Resources社のフローバックのリサイクルは2009年8月に始まり、2010年には96%のリサイクルに成功した。フローバックのリサイクルと生産水の処理を行っていくうちに、新鮮な水がいつもフラクチャリング流体に必要でないことも分かってきた (cid:57) ペンシルベニア州の環境保護局は、坑井位置、周辺自治体、ガスの生産、開発業者/オペレーターの情報を公開している(FracFocus.org)。 (cid:57) フラクチャリング流体の水は、ガスの本格生産開始前に10~30%が地表に戻る。フラ22/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Nチャリング流体用の水を運搬するトラック代もばかにならない。その意味でもリサイクルは水圧破砕のコスト減につながる。ガス井から回収された水は、地表のピットに貯められる(図8)。坑井元の簡易的な水処理装置で水をある程度浄化し、再利用する技術も実用化されている(ハリバートン社の水処理技術CleanWave)。トラックに搭載されたCleanWave装置はコロラド・ノースダコタ・ルイジアナ州で稼働中だ。大気チェックも行っている。 (cid:57) テキサス州では産出水の地下への処分圧入コストが安いため、フラクチャリング流体の再利用は5%に留まっている(テキサス大の調査)。しかし、同州のEagle Fordシェールの開発ブームは干ばつ地での水の大量利用となるので、坑井元での水処理・再利用は、その必要性が高まるだろう。 (cid:57) 多くの水圧破砕をより少ない水で行う際の教訓としては、ある程度汚れた水を再利用する技術が大事だ(処理して飲料水に近い水を作ることではない)。カナダのHorn Riverシェールでは塩分濃度の高い帯水層からの水をフラクチャリング流体に活用している。フラクチャリング流体の質についての共通の基準(バリウム、硫酸塩の含有量)はまだない。 (cid:57) フラクチャリング流体のリサイクリングの経済性は、ペンシルベニア州の水処理プラントがMarcellusシェールからの生産水とフローバックの受入・処理を完全に終えた時、突然悪くなるだろう。坑排水の地下への圧入はペンシルベニア州では認められていないため、州外(オハイオ州)への長距離輸送が必要となる。圧入チャージは1.5~2ドル/バレル、輸送トラック代は100ドル/時が相場だ。 (cid:57) 坑排水のピット貯留がかなわない場合には、坑排水を坑井元で浄化することになる(Vapor Recompression)。Purestream Technology社のチャージは3.5~7.5ドル/バレルだそうだ。 (cid:57) Marcellusシェールからの水の特徴として、海水よりずっと塩分濃度が高く、ストロンチウムやラジウムを含む。1日100万ガロン(3,785m3)の水処理能力を持つプラントは400トンの廃棄物を出す。フローバック中のバリウム含有量は3グラム/リットル~17グラム/リットルだ。バリウム、鉄分、ストロンチウム、硫酸塩、スケール*の取り扱いが大事にな * 溶解限度を超えて析出した固形物。水中に存在する化合物の内、ある種のものは、水に対する溶解度が有限であり、その濃度が溶解度を超えるとスケール(またはスラッジ)を生成する。スケールが生成されると、管路においては管路抵抗の増大、ヒーターや熱交換器では熱効率の低下をきたし、更に進めば、管路が閉塞される。スケール対策は、各種設備の効率と安全性を維持する上で、重要な役割を持つ。 23/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 驕Bカートリッジ型フィルターでは固形分の15~20%しか除去できない(テキサスA&M大Burnett教授)。坑排水の圧入と水の処理・浄化のコスト比較が必要だ。 (cid:57) 開発業者はベストプラクティスを求めつつ、石油サービス会社と協力して、開発作業を行っているところだが、情報公開の徹底、地元住民との対話がシェールガス開発作業の継続の前提となるだろう。 ⑪ SPE President’s Luncheon (cid:57) Dr. Ganesh Thakur(写真11), 2011 SPE President, Vice President at Chevron Energy Technology Company 会員主体の協会としたい。共に活動することが協会発展の道。技術課題として、回収率の向上(35%→65%)、石油工学の教育と啓蒙を挙げたい。 (cid:57) Mr. Alain Labastie, 2010 SPE President, Engineering Adviser of EOR Technologies at Total (cid:57) (cid:57) SPEの現状: 会員数は10万人に近づく。安全基準の徹底(大水深開発、多段階の水圧破砕)。2007年に策定された資源量および埋蔵量に関する新基準“Petroleum Resources Management System 2007”(PRMS)が世界に浸透。 SPE役員と名誉会員の紹介。顕著な活動を行ったSPE支部の表彰。 サンドコントロール、フラクチャーのモニタリング (cid:57) SPE 146231: 大水深の砂岩層を対象とした坑井では油層の減退に伴い、ケーシン ⑫グやサンドスクリーンの損傷が報告。その損傷事例に対してジオメカニクス(岩石と土壌の力学:引張り、圧縮、せん断、曲げ)の見地から解析。キャップロック中の層序学的な異常がケーシングへの引張りとつながり、生じた損傷とサンドスクリーンに生じた大きなせん断応力(図10)を3次元の非線形有限要素モデルで再現し、損傷を避ける坑井仕上げのガイドラインを提案。ConocoPhillipsの古井氏と早稲田大の森田教授の発表。 24/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 出所: SPE146231 図10 キャップロック中の層序学的な異常がケーシングへの引張りとつながり、生じた損傷とサンドスクリーンに生じた大きなせん断応力(イメージ) (cid:57) SPE 145949: Barnett, Woodford, Marcellus, Eagle Fordシェールエリアに施した数千の水圧破砕の事例に対して、10年間に亘るマイクロサイスミックと地層の傾きを測るチルトメーターにより水圧破砕で生じた割れ目の高さと近傍の帯水層の深度を計測した(実データ)。両者がつながっているという疑惑は一つも発見されず(図11)。水圧破砕で生じる割れ目は横に広がっても高さには限界がある。70年代に実施した鉱山での実験データや過去に確立されたフラクチャー理論や地質の堆積環境はそれをサポート。HalliburtonのFisherとWarpinskiの発表。 25/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 26/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }11 水圧破砕で生じた割れ目の高さと近傍の帯水層の深度(実データ) ⑬ 多相流、坑井の仕上げ 出所: SPE145949 (cid:57) SPE 146448: 傾斜管内の高粘性の油(0.2~1.1Pa・s)-水の二相流挙動に係る実験研究。油の見かけ速度0.1~1m/s、水の見かけ速度0.1~0.5m/s。コアアニュラーフロー(コア環状流)を中心とした流動様式が120点観察され、先に開発されたメカニスティックモデルと比較検証され、モデルの問題点(管断面に占める水の割合を大目に予測)も指摘できた。タルサ大の発表。 (cid:57) SPE 147225: Marcellusシェールからのガス生産が減退した際にプランジャーポンプを採用すると坑井の水平部分に残された液体分の回収が可能となる。Range Resources社の発表。 (cid:57) SPE 146489: カナダのHorn River(図12)シェールガスの開発では、マルチラテラル井の水圧破砕の段数が急増するに伴い、用いる多量の水の確保が課題。(飲料水には用いないサワーで塩分濃度の高い)帯水層のDebolt層に水井戸を掘り、ESPにて効率的に多量の水(水平部分1本あたり8500m3)を確保できる目処が付いた。EnCanaの発表。 27/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }12 カナダのHorn Riverの位置 出所: SPE146489 11月3日(水) ⑭ フィールドトリップ (cid:57) デンバー近郊のWattenburgガス田の貯留層の露頭見学は天候不良により前日の11月2日午後に中止が決定。 (cid:57) Greenhorn石灰岩層、Muddy(J)砂岩、Codell砂岩、そして、シェールオイルで注目されるNiobrara頁岩ほか(図13)を見学する予定であった。フィールドトリップが中止となったため、代わりにそのガイド冊子を入手。 28/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 出所: Clayton, Swetland 1980年 図13 デンバーの北側のJulesburg堆積盆地の地質層序 (cid:57) ガイド冊子「デンバーの北側のJulesburg堆積盆地の非在来型石油システム」:コロラド鉱山大のStephen A. Sonnenberg教授著 (cid:57) 米国が非在来型の開発に向かった背景の説明には説得力あり: 在来型探鉱が難。失敗井コストが控除対象に。石油会社の株の69.5%は機関投資家が握る(業界1.5%、個人投資家29%)。機関投資家は石油会社に成長ポテンシャル・リスク低減、高収益を求める。機関投資家のアセットマネージャーはM&Aの対象となる会社を探す(収益性の悪い会社はすぐに売ろうとする)。油価の変動は大きい(90年代終わり10ドル/バレル、2008年7月140ドル/バレル)ので石油会社は探鉱からリスクの少ない採掘に移行(探鉱井の減少)。成熟した石油根源岩をターゲットにした非在来型資源開発への29/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Vフト(面的のみならず深度方向の広がり・連続性を重視)。坑井寿命の長さ(30年)や生産減退率の低さを重視し、いわゆる石油開発の「機械工場化」が求められている。開発井の成功確率が100%に達しつつある非在来型資源開発も登場。 (cid:57) 米国の地質調査所USGSは、非在来型石油システムを探すのに有益な評価スタディを過去に実施している(図14)。石油システムでは根源岩(有機物の熟成度)、シール、有機物から生成した炭化水素の移動経路、貯留岩、貯留のタイミングについて、明らかにした。 出所: Magoon, Dow 1994年を修正 図14 非在来型石油システムのイメージ . まとめ (cid:57) 現在埋蔵量の大半(70%弱)が産油国のNOCに握られている環境下では、IOCや独立系石油会社 4(インデペンデント)は、新規油田開発よりも既発見油田からの生産促進に軸足を置かざるを得なく、投資機会は縮小していると考える。 (cid:57) 縮小する投資機会に対応した開発技術のトレンドを整理するには、石油価格変動下における石油開発技術の適用とそれを担う人材確保の行方という観点から物事を分析する必要がある。今回のSPE年次総会からの情報を基に技術トレンドを考えてみた。 (cid:57) SPE年次総会は、いうまでもなく、石油工学者(Petroleum Engineers)にとって1年で最大の展示を備30/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヲた学会で、学術的にも最も権威があると言われている。今回も米国の大学を中心に、多くの大学院生が発表を行っていたが、英語も流暢で論理構成もしっかりしており、業界の技術者の裾野の広がりは世界的に維持できていると感じた。アジアの貢献としては、米国留学中の中国人やインド人の学術発表数が多く、彼らが石油工学の発展に寄与しているのは、もはや常識である。日本人も早稲田大学を卒業した若い人が、そのまま当地の大学院に進学し石油工学を勉強し、米国企業へ就職、あるいは就職を目指している姿が見られる。 (cid:57) SPE年次総会の一環として10月31日夕に開催されたタルサ大の石油工学科の同窓会に出席し、旧友や恩師と親交を深めた。高油価に伴う、石油・天然ガス上流の仕事量や大学での石油工学専攻学生数の増加は明らかであり、晴れやかな表情での歓談の輪が広がった。 (cid:57) 展示場では、例年通りSchlumberger, Halliburton, BJ Services, Baker Hughes, Weatherfordといったソフト・ハードをコンサルティング(専門家)とともにオペレーターに提供できる大手の石油開発サービス会社がスペースも多くとり、観衆を集めていた。ここ数年の傾向だが、製品のカタログを渡すというよりも、大型スクリーンでのPC画面やDVDの上映が目に付く。油層シミュレーションモデルの紹介では、油層全体が3次元にまた時間経過と共に、油層飽和率の変化が視覚的に適切に捉えられるインターフェイスがパソコン画面上で実現できるのは、6年程前から一般的な技術になっている。2004年来、高い油価が継続し、油田操業により多くのお金が掛けられ、リモートモニタリング技術や動く3次元油層モデルを使って、生産量増加のための坑井の追掘や改修といった油層管理の意思決定時間の短縮が図られている。もちろん、油田の現場を良く知り、データをよく見極める目を持った専門家の存在が、その前提としてあるが、大手サービス会社の油田操業現場への技術提供がかなり細部にまで進んでいる。極論すれば、油田操業会社の技術者はサービス会社の提供する技術の良し悪しを判断・管理する役目になっている様に感じられた(詳しい技術の中身の理解はあまり要求されない)。 (cid:57) 現在埋蔵量の大半(70%弱)が産油国のNOCに握られている環境下では、IOCや独立系石油会社(インデペンデント)は、新規油田開発よりも既発見油田からの回収率向上や生産効率向上を目指した技術(インテリジェントウェル、EOR/IOR、水平坑井、多段階の水圧破砕)の適用や非在来型資源(タイトオイル、シェールガス)の開発に軸足を移している。一般に油価の高騰下では、技術改良・技術開発が進む。油価の長期的な動きを十分意識しつつ、開発資材コストの高騰と、改良・開発された技術の適用の度合いが、当面の可採埋蔵量の積み増しをコントロールすることになる。 (cid:57) また、展示場では、サウジアラムコが2005年来、人材リクルートのコーナーを大きく設けている(いい人材が展示場には溢れている?)。確認埋蔵量2,600億バレル・日産900万バレルを誇る世界最大31/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 フ原油供給者サウジアラムコ。一方、BPブースはマコンド坑井の暴噴・油流出事故の影響をひきずっているのか、展示会場の端にあった。良きイメージは失うのは簡単だが、回復するには時間がかかりそうだ。 (cid:57) 年次総会では、例年3日目にSPE会長主催の昼食会が催される。石油・天然ガスの掘削、油層管理、生産に関する技術はメジャーのみならず、可採埋蔵量の65-70%を支配する産油国の国営石油会社、インド・中国ほかへと、全世界的な広がりを見せている。SPE会長の挨拶も、石油開発技術のグローバル化を強く意識し、環境対策をとりつつ、可採埋蔵量の積み増しを着実に進め、石油需要の伸びにも応える供給努力を続け、世の中から良いイメージをもたれるようにしたいとのメッセージであった。 (cid:57) SPEのみならず、AAPG(地質)、SEG(物探)などの技術会議に出て、最新動向を肌で感じ、かつ、発表を行うことは大変貴重な経験であり、JOGMECの(特に技術部に属する)若手技術者の認知・技術レベルの底上げには欠かせないと考える。世界における石油・上流産業におけるJOGMECの認知向上および組織発展のためにも、30歳代までの若手技術者は特に積極的に参加・発表を行い、自らの技術レベルを磨いてほしい。 (cid:57) 来年の年次総会は、米国テキサス州のサントニオで10月8日~10日の日程で開催予定。テーマはunconventional wisdomで、相変わらずタイトオイルやシェールガスといった非在来型の油ガス田の開発技術の進展に焦点が当たるようだ。 32/33 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 以上 れら参考資料は、石油調査部に1セット保管。 こ 33/33 <参考資料> SPE-ATCE2011 Conference Program SPE-ATCE2011 Proceedings (CD) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 北米
国1 米国
地域2 北米
国2 カナダ
地域3 中南米
国3 ブラジル
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 北米,米国北米,カナダ中南米,ブラジル
2011/11/18 伊原 賢
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