ページ番号1004200 更新日 平成30年2月16日

アルゼンチンで進むシェールオイル、シェールガスの探鉱・開発

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レポートID 1004200
作成日 2011-11-28 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 舩木 弥和子
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年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/11/18 石油調査部:舩木弥和子 (Platts Oilgram News、International Oil Daily、Business News Americas、Wood Mac他) 1)YPFはNeuquen BasinのLoma de La Lata Norteエリアのシェールオイル、シェールガスの可採埋蔵量が9.27億boeであることを確認した。YPFは5月にLoma de La Lata鉱区でシェールオイル1.5億bblを確認していたが、今回の発表はこれを上方修正したものだ。YPFは2010年12月にも、Loma de La Lata鉱区でシェールガスとタイトガスあわせて4.5Tcfを確認したと発表している。さらに、周辺のLa Amarga Chica鉱区やBajada de Anelo鉱区等でもシェールオイルを確認し、La Amarga Chica鉱区についてはLoma de La Lataエリアと同規模のポテンシャルがあるとしている。 (2)アルゼンチンでは、天然ガス価格が低く抑えられる一方、探鉱・開発促進策はとられず、上流部門の活動が停滞し、そのため、近年、原油、ガスの埋蔵量、生産量が減少もしくは伸び悩んでいる。2004年以降ガス不足が特に顕著となったことから、2008年に新規発見や非在来型ガスについては政府と交渉の上、ガス価格を4.2~5ドル/MMBtuに設定することができるGas Plus programが導入された。一方、米国EIAは、アルゼンチンのシェールガス資源量は2,732Tcf、技術的回収可能量は774Tcfで中国、米国に次いで世界で第3位であり、特にNeuquenBasinはアルゼンチンのシェールガス資源量の過半を占めていると発表した。これらのことから、Neuquen Basinを中心にYPFに加えてExxonMobil、Apache、Total等が参入し、シェールオイル、シェールガスの探鉱が進展しつつある。 (3)アルゼンチンのシェールオイル、シェールガスの探鉱・開発は、ガス価格やガスの販売先、資機材の調達、労働者との問題等多くの課題を抱えており、これらの課題をどう解決していくかが、今後の生産量増加の鍵を握ると考えられる。さらに、アルゼンチンでは2011年10月23日に大統領選挙が実施されCristina Fernandez de Kirchner大統領が再選され、短期的にはエネルギー政策に大きな変化はないとみられるていたが、10月26日に政府が石油、天然ガス及び鉱物資源の輸出外貨を同国内でペソに両替することを義務づけたことから、外資企業にとっては厳しい条件が付加された。今後もこのような突然の政策変更があるのではないかと懸念する向きもある。 (アルゼンチンで進むシェールオイル、シェールガスの探鉱・開発 1)YPF、Neuquen Basinでシェールオイル、シェールガス確認 (2011年11月7日、YPFはNeuquen BasinのLoma de La Lata Norteエリア(Loma de La Lata鉱区とLoma Campana鉱区の428km2のエリア)の評価を行ったところ、シェールオイル、シェールガスの可採埋蔵量が9.27億boeであることを確認したと発表した。YPFは5月にLoma de La Lata鉱区でシェールオイル1.5億bblを確認していたが、今回の発表はこれを大きく上方修正したものである。9.27億boeの内? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヘ、API比重40~45度のシェールオイルが7.41億bbl、、シェールガスが1.86億boeである。Loma de La Lata鉱区では、現在15坑から各200~600boe/d、合計で5,000boe/dを生産しているという。 YPFは2010年12月に、Loma de La Lata鉱区でシェールガス井1坑とタイトガス井4坑を掘削、シェールガスとタイトガスあわせて4.5Tcfを確認したと発表している。同社は、Valeと協力してLoma de La Lata鉱区の非在来ガスを開発中で、Valeは1.5億ドルを投じ、2016年までに1.5MMm3/dを生産し、これをMendoza州のRio Coloradoカリウムプロジェクトで利用するとしている。 YPFはまた、Loma Campana鉱区の北に位置するLa Amarga Chica鉱区(502 km2)でLa Amarga Chica-x3井を掘削しフラクチャリングを4回実施したところ、API比重35度の原油400 boe/dの出油を見、La Amarga Chica鉱区もLoma de La Lataエリアと同規模のポテンシャルがあるとしている。 さらに、同社は、2011年6月にLoma de La Lata鉱区の北西に位置するBajada de Anelo鉱区で掘削したBajada de Anelo x-2号井でもAPI比重48度の原油250b/dの出油に成功している。 加えて、11月にはLoma de La Lata鉱区の東に位置するMata Mora鉱区でMMox1井を掘削し、出油、出ガスに成功したと発表した。 YPFはLoma de La Lata鉱区の他にもNeuquen Basinの複数の鉱区に権益を保有しているが、これらの鉱区のうち、今回シェールオイル、シェールガスが確認されたVaca Muertaシェール層が狙える鉱区の総面積は12,000km2となっている。YPFはこれらの鉱区でシェールオイル、シェールガスの探鉱・開発を行うには200億ドルが必要としている。そして、2011年中にLoma de La Lata Norteエリアで水平坑井の掘削を開始し、1坑当たり35万bblを生産する計画だ。さらに、2012年にはLoma de La Lata Norteエリアに4億ドルを投じ、リグ5基で36坑を掘削し、生産量を3年以内に1.2万boe/d、2015年までには5万boe/dに引き上げる計画である。 YPFは5月時点では、Loma de La Lata鉱区のシェールオイル、シェールガスの開発が大規模なプロジェクトになるのであればファームアウトを検討するとしていたが、今回は、最低1年は探鉱、評価を優先し、パートナー探しを急がないとした。 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 euquen Basin主要鉱区図 (各種資料よりJOGMEC作成) (2)アルゼンチンのシェールオイル、シェールガス探鉱・開発状況 アルゼンチンでは2001年以降、天然ガス価格が低く抑えられる一方、探鉱・開発促進策はとられず、上流部門の活動が停滞している。そのため、石油生産量は1998年の89万b/dから2010年は65万b/dに27%減少、天然ガス生産量も2007年以降減退を続けている。埋蔵量についても原油確認埋蔵量は2006年以降ほぼ横ばいの状況だが、天然ガス確認埋蔵量は2000年の7,780億m3から2010年は3,464億m3と55%減少している。特に、2004年以降はガス不足が顕著となり、年間を通してみれば生産量が消費量を上回っているものの、需要がピークとなる6~8月には天然ガスが不足する状態となった。そこで、政府は2008年に、新規発見や非在来型ガスについては政府と交渉の上、価格を4.2~5ドル/MMBtuに設定することができるとするGas Plus programを導入した。 ? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 (BP統計より作成) 一方、2011年4月に米国EIAが「世界のシェールガス資源量評価」を発表したが、その中で、アルゼンチンのシェールガス資源量は2,732Tcf、技術的回収可能量は774Tcfで中国、米国に次いで世界で第3位であるとした。特に、La Pampa、Mendoza、Neuquen 州にまたがるNeuquenBasinの技術的回収可能量は408Tcfで、アルゼンチンのシェールガス資源量の過半を占めている。 Neuquen Basinには、Vaca MuertaとLos Mollesという2つのシェール層があるが、これまでNeuquen Basinで確認されたシェールオイル、シェールガスは全てVaca Muertaシェール由来のものである。Vaca Muertaシェールの地質状況は北米のHorn River、Barnett、Haynesville、Bakkenシェールに近いが、層厚はEagle Ford(70m)やBakken(30m)より厚い。また、地層圧力は高く、区画あたりの埋蔵規模も大きく、北米のシェール層よりも良好な条件となる可能性もあるとされている。 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 euquen Basinのシェール層 (EIAより作成) このような状況を背景に、アルゼンチンではNeuquen Basinを中心にYPFに加えてExxonMobil、Apache、Total等が参入し、シェールオイル、シェールガスの探鉱が進展しつつある。 Exxon Mobilは2010年12月に、Repsol YPFとLoma del Molle鉱区及びPampa de las Yeguas I鉱区に参入することで合意したが、2011年8月には、Americas PetrogasよりLos ToldosⅠ~Ⅳ鉱区の権益の45%を7,630万ドルで取得することで合意した。Los ToldosⅠ~Ⅳ鉱区のオペレーターAmericas Petrogasは、Los ToldosⅠ、Ⅱ鉱区での探鉱を優先し、2011年第4四半期には最初の坑井を掘削するとしている。Los ToldosⅠ~Ⅳ鉱区の権益保有比率はAmericas Petrogasが45%、Exxon Mobilが45%、Neuquen州立石油会社Gas y Petroleo (G&P)が10%となっている。また、Exxon Mobilは9月に、1.2億ドルを投じてNeuquen BasinのBajada del Choique鉱区とCampo Boleadoras鉱区の探鉱を行う計画で、6カ月以内に作業を開始する予定であるとした。 アルゼンチンの非在来型ガスのポテンシャルに早くから注目し、Neuquen BasinやGolfo San Jorge Basin等で非在来型ガスを狙える鉱区を取得してきたApacheは、2011年7月に、Huacalera鉱区でHua.x-1号井を掘削した。同井は南米初の水平坑井で、多段階フラクチャリングを行った坑井である。 Totalは2010年以降、Neuquen Basinの6鉱区の権益を取得、シェールガスの探鉱を行うとしていたが、2011年には以前より権益を保有していたAguada Pichana鉱区とSan Roque鉱区でシェールガス井を掘削、Aguada Pichana鉱区では381MMcf/dを生産している。Totalはこれまでの探鉱の結果から、シェールオイル、シェールガスについてアルゼンチンは最も有望な国であるとしている。 これらの企業の他にもOccidentalやWintershall、Oil India等がアルゼンチンのシェールガス資産取得に興味を示している。 BPは2010年11月28日、Pan American Energyの持株60%を、残りの株式(40%)を保有するBridas Corporation(CNOOCとBulgheroni familyが折半で所有するJV)に70.6億ドルで売却することで合意し? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 トいたが、2011年11月6日、交渉が不調に終わり、売却は白紙に戻されることが明らかになった。独占禁止法に抵触したこと等が原因とされているが、Pan American EnergyはLoma de La Lata鉱区に隣接するBandurria鉱区、Lindero Atravesado鉱区等に権益を保有しており、YPFがLoma de La Lata鉱区で相次いでシェールオイル、シェールガスを確認したことも一因ではないかとみる向きもある。 (3)終わりに アルゼンチンのシェールオイル、シェールガスの探鉱・開発は、ガス価格やガスの販売先、資機材の調達、労働者との問題等多くの課題を抱えており、これらの課題をどう解決していくかが、今後の生産量増加の鍵を握ると考えられる。 なお、アルゼンチンでは2011年10月23日に大統領選挙が実施されCristina Fernandez de Kirchner大統領が再選され(得票率54%)、短期的にはエネルギー政策に大きな変化はないとみられていたが、10月26日に政府が石油、天然ガス及び鉱物資源の輸出外貨を同国内でペソに両替することを義務づけたことから、外資企業にとっては厳しい条件が付加された。今後もこのような突然の政策変更があるのではないかと懸念する向きもある。 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 中南米
国1 アルゼンチン
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,アルゼンチン
2011/11/28 舩木 弥和子
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