ページ番号1004204 更新日 平成30年2月16日

米国メキシコ湾西部鉱区リースセールの結果概要とポイント

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レポートID 1004204
作成日 2011-12-16 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 基礎情報
著者
著者直接入力 橘 雅浩
年度 2011
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抽出データ 更新日:2011年12月16日 ヒューストン事務所 橘 雅浩 米国メキシコ湾西部鉱区リースセールの結果概要とポイント 12月14日、米国内務省(BOEM)は昨年4月のメキシコ湾原油流出事故(Macondo事故)以来初となるメキシコ湾での鉱区リースセール(メキシコ湾西部リースセール218)を実施。同地域での過去のリースセールと比べると、入札鉱区数や入札参加者数は低かったものの、入札金額合計は過去10年間で最高を記録。大水深域を中心に高額入札が集中した。米国当局担当者は成功であったと評価。Macondo事故およびその後の掘削停止措置(モラトリアム)の影響により一時低迷していた米国メキシコ湾での探鉱活動が再び活性化されるのか注目される。 .概要、総評 1● リースセール対象鉱区は米国メキシコ湾西部での原則すべての空き鉱区(計3,913鉱区、2,101万エーカー)。鉱業権(リース権)はコンセッション契約に基づき付与され、最も高い入札価格(参加ボーナス料)を提示した企業に落札される仕組み。PQ(入札参加資格事前審査)制度は採用していない。 ● 191の鉱区(109万エーカー)に20社が入札(入札された鉱区の位置関係はP6地図参照)。入札総数は241、入札金額合計は7億1,273万ドル(メキシコ湾西部リースセールでは過去10年間で最高)。落札金額合計 1は3億3,769万ドル。前回(西部リースセール210)での実績(入札鉱区数162、入札総数189、入札参加者数27、入札金額合計1億4,519万ドル、落札金額合計1億1,547万ドル)を大幅に上回った。また、入札された191の鉱区のうち、水深800m以上の大水深域に位置するものが167を占め、大水深域偏重の傾向がさらに強まっている。 ● うち、大水深域Keathley Canyon 95鉱区に最高入札数となる7社が入札。入札金額合計も4億4,498万ドルと全入札金額合計の60%以上を占めた。当該鉱区は、近年大規模油田の発見が相次ぎ、高い注目を浴びている古第三紀層の延伸上にあり、近くには2009年9月に発見され、メキシコ湾最大の油田と評されるTiber油田(推定資源賦存量60~80億bbl)も位置する。ConocoPhillips社が入札金額1億320万ドルで落札(1エーカーあたり17,917ドル)。単一鉱区での入札金額としてもメキシコ湾西部リースセールにおいて過去最高額となった。 1 鉱区ごとの最高入札金額の合計額。入札当局(BOEM)によりその後、入札額が市場価格に比して妥当な水準であるかどうか判断された後、最終的に落札となる。以下、便宜上、今次リースセールにおける鉱区ごとの最高入札額を落札額、最高入札額を提示したものを落札者と称する。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? ? その他で入札が集中した地域は、Nansen-Boomvang油/ガス田に近い大水深域East Breaksの鉱区。同油/ガス田のオペレーターであるAnadarko社に加え、ExxonMobil社、ConocoPhillips社、Shell社などによる入札が競合。複数競合入札鉱区の多くはこれら両地域に集中。他の鉱区の多くは単独入札となった。 ● 企業別では、Keathley Canyon95鉱区を落札したConocoPhillips社が、入札鉱区数(95鉱区)、入札金額合計(1億7,320万ドル)、落札鉱区数(75鉱区)、落札金額合計(1億5,782万ドル)すべてにおいてトップ、他を凌駕した。次いでExxonMobil社(落札鉱区数50、落札金額合計6,329万ドル)、デンマーク企業Maersk社(落札鉱区数12、落札金額合計3,601万ドル)、BP社(落札鉱区数11、落札金額合計2,746万ドル)と続く。BP社は、前回において落札鉱区数、落札金額合計ともにトップであったが、今次のリースセールでは第3位の地位におさまった。当事者となったMacondo事故の影響は多方面で強く残っているものの、米国メキシコ湾を戦略上重要な探鉱地域として依然位置付けていることが伺われる。 ● その他の興味深い点としては、コロンビア国営石油会社Ecopetrol社が今回のリースセールで大きく躍進していること(落札鉱区数7)である。対照的に、これまでメキシコ湾大水域にて活発な活動実績を残してきたブラジル国営石油会社Petrobras社は今回のリースセールで入札を全く行っていない。以前より明らかにしているブラジル国内プレサルト域での開発活動にリソースをシフトするとの事業戦略に則ったものであると思われる。また、今回のリースセールでは、Chevron社の入札が子会社であるUnion Oil社を通じた2鉱区(うち一つはKeathley Canyon 95鉱区で落札ならず)のみにとどまっている。先月に同社がオペレーターとなるブラジル沖合 Frade 油田にて原油流出事故が起きており、その影響の可能性も思量されるところである。なお、今回のリースセールにおいても本邦企業からの入札はなかった。 ● 入札参加者数は5年前と比べると約1/3まで減少し、入札された鉱区数も約半分となっている。入札金額合計が過去最高を記録したことを鑑みると、特定のプレイヤーによる特定の鉱区(特に、大水深域の有望油田の近く)への選択と集中の傾向がより鮮明となったと言えよう。 実施日入札対象鉱区数入札鉱区数 うち大水深域入札数入札者数入札金額合計落札金額合計リースセール200 リースセール204 リースセール207 リースセール210 リースセール2188/16/20063,865381218 (57%)54162社8/22/20073,338282181 (64%)35847社8/20/20083,412319237 (74%)42353社8/19/200912/14/20113,435162120 (74%)18927社3,913191167 (87%)24120社4億6,276万ドル3億4,094万ドル3億6,950万ドル2億8,995万ドル6億0,713万ドル4億8,730万ドル1億4,519万ドル1億1,547万ドル7億1,273万ドル3億3,769万ドル (※)大水深域には水深800m以上の鉱区をカウント。 参考1)最近のメキシコ湾西部リースセールの結果概要 (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? Q.その他関連情報 (1)Macondo事故とそれによるリースセールへの影響 ● 2010年4月20日にMississippi Canyon 252鉱区Macondo試掘井(オペレーターはBP社)で起こったリグ火災、原油流出事故は、米国沖合鉱区リースセール計画も含めた米国石油ガス開発政策に大きな変革をもたらした。 ● まず、事故直後の2010年5月、当初2010年8月に予定されていたメキシコ湾西部リースセール(215)がキャンセルされることとなった。メキシコ湾でのリースセールはこれまで毎年定期的に行われていたが、これにより、今次のメキシコ湾西部でのリースセールは2009年8月以来約2年半ぶりの実施となった。他方、メキシコ湾中央部でのリースセールについては、Mocondo事故の前(2010年3月17日)に行われたリースセール(213)以降実施されていない。当初2011年3月に予定されていたリースセール216は、環境影響評価の見直し、再実施のため延期され、2012年に予定されていたリースセール222と一体的に実施されることとなっている。2012年上半期に実施される見通しである。 ● また、将来の米国沖合の鉱区リースセールの中期実施計画を定める5ヵ年計画についても変更が加えられることとなった。2010年3月、オバマ大統領は、次期リースセール5ヵ年計画(2012年~2017年)について、これまで鉱区開放が凍結されていたメキシコ湾東部および大西洋沖合をリースセールの対象として開放する可能性を明確に示したが、Macondo事故を受けて、いずれも開放は見送られ、引き続き凍結対象となった。これらの鉱区は早くとも 2017 年以降リースセールの対象となる。 ● 現状において、連邦政府領の米国沖合で鉱区のリースが開放されているのは、アラスカ周辺海域(Chukchi海、Beaufort海、Cook入江)を除けば、メキシコ湾西部、メキシコ湾東部の2地域のみとなっており、上記の政策が今後変更されないのであれば、こうした状況は少なくとも2017年まで継続されることになる。 2)リース条件の変更 ( 今次リースセールにおいて、いくつかリース条件が変更されている。いずれも入札参加者側の視点ではより不利な条件への変更である。しかし、実際には前回実績を上回る入札がなされた。これは、特に入札が競合するような有望鉱区の場合、いずれにしても、入札額は高騰し、試掘作業まで至る確実性がより高くなっているであろうことから、入札条件の変更による影響は軽微であったと考えられる。 ①リース期間の短縮化 ・ 水深400~1,600mの鉱区について、リース期間を3年間短縮。メキシコ湾中央部における前回リースセール(213)より採用された。早期探鉱開発を促す目的。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? E 水深400~800mの鉱区については、従来の8年から5年に短縮。ただし、掘削実績があれば3年間延長可 2。水深800~1,600mの鉱区についても従来の10年より7年に短縮。ただし、同様に掘削実績があれば3年間延長可。 ②最低入札金額の増加 ・ 水深400m以上の鉱区について最低入札金額を増加。今回のリースセールにて初めて採用。政府収入の増加が目的。 ・ 水深400m以上の鉱区については、最低入札金額が従来の$37.50/エーカーから$100/エーカーへ大幅上昇。過去のデータにて、入札金額$100/エーカー以下の場合には多くのケースで探鉱開発活動が進捗しなかったとの事実から、これを引き上げるもの。リース期間短縮化同様、早期探鉱開発を促すことも狙いの一つ。 (参考2)リース条件対照表(※前回からの変更点は黄色網掛け表示) リース期間最低入札額年間リース料水深~400m水深400~800m水深800~1,600m水深1,600~水深~400m水深400m~水深~200m水深200~400m水深400m~ロイヤルティ率最低ロイヤルティ 水深~200m水深200m~リースセール210リースセール2185年+3年(*1)5年+3年(*2)10年10年$25/エーカー$37.5/エーカー$7~28/エーカー(*3)$11~44/エーカー(*3)$11~16/エーカー(*4)18.75%$7/エーカー$11/エーカー5年+3年(*1)5年+3年(*2)7年+3年(*2)10年$25/エーカー$100/エーカー$7~28/エーカー(*3)$11~44/エーカー(*3)$11~16/エーカー(*4)18.75%$7/エーカー$11/エーカー (*1) 総深度25,000ft以上の油ガス層をターゲットとした試掘を当初5年間の間に行った場合には3年間のリース期間の延長が認められる。 (*2) 当初5または7年間のリース期間の間に試掘を行えば、3年間のリース期間の延長が認められる。 (*3) 当初リース期間(6年目)以降、リース料が毎年増加する仕組み。水深200m未満の場合、1~5年目は$7/エーカー。その後、6年目:$14/エーカー、7年目:$21/エーカー、8年目以降:$28/エーカーと逓増。水深200~400mの場合も同様に、1~5年目は$11/エーカー。その後、 2 前回リースセール(210)においても、水深400~800mの鉱区については、当初5年間のリース期間の間に試掘井の掘削開始を行わなければ5年間でリース権が取り消されることとされていた。当該水深について実質的な条件に差異はないが、試掘の実績に関する挙証責任がリース権保有者にあることがより明確になった点で異なる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? 年目:$22/エーカー、7年目:$33/エーカー、8年目以降:$44/エーカー。ただし、リース延長期間内に再度、総深度25,000ft以上の試掘を行えば、それ以降リース料は上昇しない。 (*4) リース期間1~5年目は$11/エーカー、6年目以降は$16/エーカーで固定。 <以 上> Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ?
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国1 米国
地域2
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国3
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2011/12/16 橘 雅浩
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