ページ番号1004207 更新日 平成30年3月5日

豪州: 東アジア市場へのLNG供給を担っていく豪州のガス・LNG産業

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レポートID 1004207
作成日 2011-12-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2011
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2011/12/20 石油調査部:坂本茂樹 (Platts, Gas Strategies, コンサルタント資料) 東南アジアのLNG供給力に翳りが見えるのに対して、豪州の新規LNG案件の進展がめざましい。福島原発事故後に代替エネルギー需要が発生した日本のLNG輸入量の中で、豪州からの輸入量はマレーシアに次いで多い。豪州LNGの特徴は新規案件数が世界で最も多いことであり、これらが順調に進展すると2010年代後半にカタールを凌いで世界最大のLNG輸出国になる。 しかし豪州は世界で最もコストが高い国の範疇に分類され、新規LNG案件も高コストである。労働力・資機材調達にも課題が多い。その中で、先行してFIDを実施した案件は相対的に優位な立場に立ち、既に着々とガス田開発、液化設備建設作業を進めつつある。 . 注目が高まる豪州のLNG産業 LNG供給国としての豪州の存在感が高まっている。豪州は東アジア市場向け主要LNG供給国の一つであり、2010年のLNG輸出実績はカタール、インドネシア、マレーシアに次いで世界第4位であった。 1豪州: 東アジア市場へのLNG供給を担っていく豪州のガス・LNG産業 2010年世界のLNG輸出(総量22,095万トン)エジプト3%アルジェリアナイジェリア6%8%ノルウェー2%赤道ギニア2%リビアインドネシア0%11%マレーシア10%トリニダード7%アブダビ3%イエメン2%オマーン4%アラスカ0%ペルー1%カタール26%豪州9%ブルネイ3%ロシア4%図1 2010年 世界の国別LNG輸出比率 (出所)LNG Strategies ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 居BLNG産業は日本のLNG需要家と特に強い繋がりを持つ。2010年の豪州LNG輸出の70%が日本向けであった。 豪州国別LNG輸出(2010年、1,899万トン)クウェート0%中国21%台湾4%韓国5%日本70% 図2 豪州の国別LNG輸出比率 日本の全LNG輸入に占める豪州の位置は僅差でマレーシアに次ぐ第2位であり、2011年1-10月期の豪州比率は18%だった。 (出所)BP統計 2011年1-10月、日本のLNG輸入(総量6,438万トン)大西洋LNG6%アブダビオマーン7%5%イエメン0%カタール14%アラスカ/ペルー1%マレーシア19%インドネシア13%ロシア9%ブルネイ8%豪州18% 図3 日本の国別LNG輸入比率 (出所)財務省通関統計 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 豪州LNG産業の特徴は、これから生産開始を計画する新規案件が世界でも飛びぬけて多いことである。世界の主要なLNG輸出国を見ると、最大の輸出大国カタールは2010年末に液化設備7,700万トン体制を完成させ、今後新規の設備建設計画は無い(ただしボトルネック解消による能力増強が考えられる)。現在建設中の豪州の新規LNG案件は2014-~20年にかけて順次生産を開始する計画であり、順調に進展すれば豪州は2010年代後半にカタールに代わって世界最大のLNG供給国になる。 . 豪州のガス資源、ガス田開発 豪州の炭化水素残存埋蔵量の80%はガス資源である(2010年末、BP統計)。2000年以降の主要な発見には、Jansz、Chandon、Pluto、Wheatstoneなど西豪州沖合の有力ガス田が多い。 既存のLNG事業は、北西大陸棚LNG(NWS、オペレーター:Woodside、西豪州)、ダーウインLNG(オペレーター:ConocoPhillips、北部準州)の2件である。 2? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2007200920112013201520172019202120232025図4 カタール・豪州の液化能力推移想定 (出所)各種情報・報道 カタール・豪州液化能力推移推定カタール豪州14000120001000080006000400020000万トン/年}5 豪州のガス田、ガス関連設備(パイプライン、液化基地) Bcf/d豪州のガス生産・消費量推移(BP統計2011年6月) ガス生産量ガス消費量5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 図6 豪州のガス生産・消費量推移 (出所)BP統計 ? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 西豪州沖合で発見された新規大型ガス田の多くがLNG事業化を進めており(Pluto、Gorgon、Wheatstone、Browse、Ichthys等)、また東部クイーンズランド州で産するCBMを原料とするLNG計画(CBM-LNG)も着々と進展している。 人口2,200万人で製造業の集積が少ない豪州は国内ガス市場が小さい。南東部の主要都市圏には陸域Cooperベースン・南方タスマニアとの海峡にあるGippslandベースンの生産ガス、クイーンズランド州で生産されるCBMが供給されている。西豪州沖合の生産ガスは、主に鉱業地域の発電用に供給されている。 . 主要なガス・LNG事業地域、事業者: (1) 西豪州カナ―ボン堆積盆地(北西大陸棚) 3図7 西豪州北西大陸棚のガス田、LNG案件 西豪州北西大陸棚には、大型の新規LNG案件が集中している。Woodside社は2007年に投資決定したPluto第1トレインをほぼ完成させて、2012年3月の商業生産開始を予定している。併せて第2ト ? 5 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 激Cン向け供給を目的にして探鉱活動を継続している。Chevronは2009年にGorgon LNGの最終投資決定(FID, Final Investment Decision)、続いて2011年9月にWheatstone LNGのFIDを実施して、両LNGの開発作業を進めている。 2011年3月の東電福島原発事故・それに伴って複数の原発が定修後に運転再開できない状況にあることから、代替エネルギーとして石油・LNGに追加需要が発生し、LNGの事業環境に大きく変化をもたらした。2011年の日本のLNG追加需要規模は1,000万トン近くになると見られる。欧州のLNG輸入は減速気味だが、アジアのLNG輸入は日本以上に旺盛な状況を呈している。2011年1-9月期の世界のLNG輸入は前年同期比+12%であった。 万トン/年世界の2011/1‐9月LNGy輸入(前年比+12%)2010/1‐9月2011/1‐9月120001000080006000400020000アジア中東欧州北米/南米 図8 世界の2011年1-9月LNG輸入 (出所)Gas strategies 2011年3月までは緩和傾向と見られてきたLNG需給想定はタイト化へと転じ、豪州新規LNG案件の最終投資決定への動きが慌ただしくなった(後述)。 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2) 西豪州ブラウズ堆積盆地~北部準州ボナパルト堆積盆地 図9 西豪州~北部準州沖合のガス田、LNG案件 Browse地域では、Shellが2011年5月下旬に、洋上液化方式(Floating LNG)によるPrelude LNG(Ichthys に隣接)のFIDを発表した。INPEXは2008年9月にIchthys LNG液化基地サイトをガス田から850kmの遠距離にある北部準州ダーウインに定めており、2011年末までのFIDを予定している。Woodside/Chevron/ShellコンソーシアムのBrowse LNGは、Broome近郊のJames Price Pointに液化基地サイトを定めて事業化を進めている(Kimberley海岸液化ハブサイト)。しかし2011年12月上旬、西豪州最高裁がBrowse液化サイトの地権者(原住民)側の権利を認め、州政府のBrowse液化サイト接収が無効との判断を下したため、事業の進展が若干不透明になった。オペレーターのWoodsideは2011年12月下旬、2009年に更改したBrowseガス田群リテンション・リースに修正を求めるためとの理由で、FID時期を2012年半ばから2013年に延期すると表明した。 ? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ) クイーンズランド州のCBM-LNG(炭層メタンガス使用) クイーンズランド州で計画されているCBM-LNG事業の展開も2010年後半以降慌ただしくなった。CBMは2000年以降急速に生産量を伸ばし、主に現地の発電需要向けに供給されてきたが、今後の焦点は輸出向けLNG事業である。 (主要4LNG案件の中で、2010年10月にBGがQCLNGのFIDを実施、2011年1月にSantosがGLNGのFIDを行った。Origin/ ConocoPhillipsは2011年7月にAPLNG第1トレインFIDを実施し、2012年に第2トレインのFIDを計画している。いずれも2014~16年頃の生産開始を予定している。 図10 クイーンズランド州のCBM生産地域、CBM-LNG案件 既にFIDを実施した3プロジェクト(QCLNG、GLNG、APLNG)はいずれも液化サイトをGladstone港北方のカーティス島南端に定めている。3プロジェクトの液化設備建設発注先はいずれもBechtel社である。Bechtelは必要な労働力を確保したうえで、順調に設備建設作業を進めている。2既に3プロジェクトの液化サイトは整地が完了してタンク、バース等設備の建設が実施されている。 ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }11 Gladstone港カーティス島南端に隣接するLNG液化サイト (出所)Gladstone港湾当局 図12 カーティス島のQCLNG、GLNG液化サイト建設現場 (JOGMEC撮影) ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 S. 福島原発事故後の豪州LNG事業環境の変化 (1) 相次ぐ新規LNG案件の最終投資決定 LNG事業環境変化を受けて、2011年に最終投資決定を計画する世界のLNG新規案件の総設備能力は約3,500万トン/年と見込まれ、2005年以来のFIDラッシュとなる見通しである。 2009~10 年にかけて、豪州のGorgon(Chevron)・QCLNG(BG グループ)、PNG LNG(ExxonMobil)などアジア太平洋の新規LNG案件のFIDが増えていく。2011年1月のGLNG(Santos他)FIDに至るまでこの流れが続いた。 2011年3月の福島原発事故の後、豪州の新規LNG案件のFIDに拍車がかかった(5月Prelude LNG、7月Australia Pacific LNG(APLNG)第1トレイン、9月Wheatstone)。さらにINPEX社Ichthys LNGが続くと見られる。 2010~2011年にFIDを実施する(計画分を含む)新規LNG案件の特徴は、CBMを原料ガスとするCBM-LNG、洋上液化案件など、非在来型LNGの比率が高いことである(対象案件全液化能力の60%)。これまで買主の警戒心が大きく、マーケティングになお時間がかかると見られていた非在来型LNG案件のFIDは、LNG事業環境の大きな変化を端的に示している。 表1 2011年にFID実施・予定する液化案件 (出所)各種情報・報道 FID 時期プロジェクト名該当地域オペレーター液化能力事業タイプ2011年1月GLNG豪州GLD州 Santos2011年1月スノロLNGインドネシア 三菱商事2011年5月Prelude LNG西豪州沖合 Shell2011年7月APLNG 第1トレイン豪州GLD州 ConocoPhillips2011年9月Wheatstone西豪州沖合 Chevron2011年(予定)Ichthys西豪州沖合 INPEX   合計 (2) 豪州LNGプロジェクトへの期待 万トン/年7802003604508608103460CBM-LNG*陸域ガス田FLNG*CBM-LNG*沖合ガス田沖合ガス田 (注)事業タイプ*:非在来型LNG 世界のLNG事業モデルは変化しつつある。従来のLNG国際取引は主に東南アジア(インドネシア、マレーシア、ブルネイ)が生産するLNGを東アジア伝統市場(日本、韓国、台湾)が輸? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?キるものだった。しかし、東南アジアのLNG生産能力は1990年代以降大きな変化が無い一方で、カタール、豪州、西アフリカなどの新興LNG生産国の供給力拡大によって、世界のLNG供給は多様化している。 3500300025002000150010005000億m3世界のLNG輸出推移199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010アラスカ他ノルウェートリニダードトバゴ赤道ギニアナイジェリアリビアエジプトアルジェリアイエメンオマーンアブダビカタールサハリン豪州ブルネイマレーシアインドネシア 図13 世界のLNG輸出、国別推移 (出所)BP統計 世界で最も大きい新規液化設備能力計画を持つ豪州LNG産業は、やがてアジア太平洋市場向け最大のLNG供給国となるのは時間の問題である。 アジア太平洋・中東の液化設備推移300002500020000150001000050000万トン/年201020112012201320142015201620172018? 11 ? オマーンイエメンUAEカタールロシアPNG豪州ブルネイマレーシアインドネシア Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }14 アジア太平洋・中東の液化設備能力推移 豪州の新規案件には、新規供給形態の先駆けであるCBM-LNG案件(クイーンズランド州)、洋上液化案件(FLNG、西豪州沖合Prelude LNG)が含まれる。共にLNG供給力を多様化させる新供給形態として、今後の進展が期待されている。 (出所)各種情報・報道 3) 洋上液化案件(FLNG、Floating LNG)の登場 Shellは2011年5月、世界で最初のFLNGとなる Prelude LNG のFIDを発表した。FLNGは2000年代半ばに実現への期待が高まっていたが、2008年リーマン・ショック後の世界不況に伴うガス需要低迷のために一時期関心が低くなっていた。2011年3月「福島原発事故」後のエネルギー代替需要がガスに向かうとの思惑が、FLNGを含む新規LNG供給形態への期待復活に繋がった。 (図15 Prelude LNG 模式図 (出所)Shell HP Prelude LNGの事業進展により、FLNG方式が抱える未検証の技術的リスクの対処が徐々に明らかにされることから、同方式のリスク軽減が期待される。FLNG方式にはなお、技術、保険などコマ―シャル面の課題が多い。複数のFLNG案件が投資決定を行うにはまだ時間がかかると見られる。 Prelude LNG以外に、アジア太平洋、西アフリカ沖合等でさまざまなFLNG案件が検討されている。中でもアジア太平洋は中小ガス田の発見比率が高い。豪州では西豪州・北部準州沖合に、FLNGに適する未開発の中小ガス田が多い。PTTEPのCash/ Mapleガス田開発、GDF SuezのBonaparte ? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 NG、Shellが主導するEvans Shoalガス田開発などがFLNG方式による開発対象案件として期待される。豪州以外にも、マレーシア・サバ州沖合、PNG、イスラエル沖合でも新たにFLNG方式を検討する動きがある。FLNG方式の進展により、アジア太平洋を中心とする中小規模ガス田商業開発、ひいてはLNG産業の活発化に繋がることが期待される。 . 豪州LNG産業の課題 (1) 高コスト体質 豪州の新規LNG案件は、競合するカタール大型案件と比較してコストが高い。豪州LNG案件は、西豪州沖合ガス田と東部クイーンズランド州CBM(炭層メタンガス)案件から成る。西豪州沖合のガス資源は豊富だが、新たな発見ガス田の多くは水深1,000m程度の深海に位置しており、ガス開発コストが高い。LNG向けCBM生産は、まだ実績がないために生産コストは定かではないが、既存の西豪州沖合ガス田と同程度と推定される。 5これから完成する新規液化設備は建設コストが高い。豪州新規案件はが、液化設備建設コストが高騰した後の2007年以降に最終投資決定を行っているため、高い液化設備建設コストが適用される。2000年代後半以降の豪州経済は資源ブームに伴う景気過熱、通貨(豪州ドル)の大幅切り上がりにより、世界で最も物価が高い国の一つになった。海外からの労働力移入をが制限する豪州では人件費も高どまりしている。豪州新規LNG案件は、売価が高い東アジア向け長期契約でないと事業採算が取り難いとされる。 しかし豪州の新規LNG案件の中にも採算性の幅があり、プロジェクトによってその有利・不利が徐々に明らかになってくると見られる。FIDで先行した案件は総じて優位な位置にある。 2) 事業遅延の懸念 2009年のGorgon LNG以降大型LNG案件の投資決定が続き、現在、豪州では複数LNG案件の (液化設備建設が同時に進行している。エンジニアを含む労働力供給に限界のある豪州では、資機材・労働力の高い比率をLNG産業に投入せざるを得ない事態が現実化しつつある。 この対策として、Woodside、ChevronなどLNGオペレーターは可能な限り海外でモジュールを建設して豪州の液化サイトに持ち込み、極力国内での建設作業削減を図っている。また2年毎に液化トレインを建設するなど、社内で建設作業を計画的・段階的に行って、必要とされる労働力を長期確保する努? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヘを行っている。また政府も外国からの労働力受け入れ拡大を図っていると見られる。こうした対策が奏功して、先行して投資決定を行い、既に建設作業に着手したChevron案件(Gorgon、Wheatstone LNG)、CBM-LNGの3案件(QCLNG、GLNG、APLNG)等は順調に建設作業を実施中と伝えられている。現時点の事業推進に関して特に大きな支障は報告されていない。しかし投資決定が相対的に遅れるLNG案件では、資機材・労働力確保困難に伴う事業遅延・コストアップの懸念が依然として残る。 ? 14 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 大洋州
国1 オーストラリア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 大洋州,オーストラリア
2011/12/20 坂本 茂樹
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