ページ番号1004349 更新日 平成30年3月5日

東アフリカ深海探鉱開発の現状(モザンビーク、タンザニア、ケニア)

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レポートID 1004349
作成日 2013-05-24 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者 竹原 美佳
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年度 2013
Vol 0
No 0
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抽出データ 東アフリカ深海探鉱開発の現状(モザンビーク、タンザニア、ケニア) 更新日:2013/5/21 調査部:竹原 美佳 こ数年、東アフリカ深海は石油・天然ガスの探鉱開発において世界有数のホットエリアである。東アフリカのLNG事業は順調に開発が進めばカタール、豪州につぐ新たなLNG輸出地域になるという見方がある。東アフリカLNGは、コスト競争力はあるが、北米、地中海、豪州新規LNGなどとの競合が予想され、速やかな事業推進やマーケティングが不可欠である。LNG新興輸出国としてインフラや法整備に時間を要することを指摘する見方もあるが、LNG輸入国の立場からは契約形態も含め調達多様化につながる新規ソースに期待したい。 こ 1. モザンビーク 2010年以降北部深海(Rovuma Offshore Area1・Area4)で大型の天然ガス田が発見されている。両鉱区を合わせ推定埋蔵量は100Tcf超(日本の天然ガス年間消費<2012年約8,700万トン>を20年以上まかなえる規模)である。 モザンビークで発見された天然ガスは国内産業向けに加えLNG事業計画が進行中である。Area1とArea4はLNG事業を共同で進めている。2,000万トン/年の計画のうち1期1,000万トン/年(500万トン/年2トレイン)は2014年初頭までに投資決定を行い、2018年頃のLNG出荷を目指している。 ガス田発見鉱区の権益の一部が2011年から2012年にかけて売却され、アジア国営企業が1件あたり約2,000~4,000億円で取得した。現在も売却中であり、ShellやExxonMobilなどのメジャーズが交渉中と伝えられる。 Rovuma堆積盆南部設定鉱区は石油発見への期待があり、TotalやInpexが参加した。 モザンビークは石油法改正後(2013年中)に、Rovuma、Zambezi堆積盆を含む陸海12鉱区の入札を実施予定である。 2.タンザニア 南部深海(Block1~4)において複数のガス田(推定埋蔵量約20Tcf)が発見された。モザンビーク同様、タンザニアにおいてもLNG共同事業化について交渉中。BGは陸上LNGの他、洋上液化(FLNG)を検討している。 タンザニアは2013年10月に大水深を中心とした鉱区入札を実施予定である。 3.ケニア 深海探鉱は初歩的な段階で商業規模の発見は無いが、米Anadarkoが油徴を得ており、石油発見への期待が高まっている。 ケニアは鉱区権益の付与について、これまでの相対交渉から入札に切り替えることとしており、詳細は不明だが2013年中に最初の入札を実施予定である。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヘじめに.東アフリカ深海は世界有数のホットエリア アフリカの天然ガス埋蔵量・生産量が世界の天然ガス埋蔵量・生産量に占める比率は1割弱である。アルジェリア、ナイジェリア、エジプトが主な生産国で、パイプラインやLNGにより主に欧州に輸出されている。東アフリカではモザンビーク、タンザニアが天然ガスを生産しているがこれまでは自国あるいは域内消費が中心であり、探鉱密度の低い“フロンティア”地域という位置付けであった。しかし2010年以降大型の天然ガス田が発見されたことにより状況は一変した。東アフリカ深海は石油・天然ガスの探鉱開発において世界有数のホットエリアとなった。大手コンサルタントWoodmackenzie社によると2012年発見の約5割が東アフリカ深海の堆積盆(Rovuma・Tanzania Coastal Basin)であった。現在のところモザンビークとタンザニア両国で発見されているのはガスだが、ケニアも含め東アフリカ深海については石油発見の期待がある。本稿ではモザンビーク、タンザニア、ケニア深海の探鉱開発の状況について概説したい。 図1:アフリカ国別天然ガス分布、天然ガス埋蔵量におけるアフリカのシェア、アフリカにおける天然ガス生産量 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 P.モザンビーク ~深海の巨大ガス田発見で世界有数の産ガス国となる見込み~ (1)北部深海鉱区における大型ガス田の発見 Oil & Gas Journalによるとモザンビークの天然ガス確認埋蔵量(2013年1月)は4.5兆立法フィート(Tcf)である。モザンビークでは2004年に南アフリカSasolが同国南部Temaneガス田を2009年にPandeガス田の生産を開始した。2011年には約38億m3/年(0.37Bcfd)を生産した。これは世界の天然ガス生産の0.1%に相当する。生産の8割強はパイプライン(総延長332km、輸送能力524MMcfd)を通じ南アフリカに輸出している。Sasol は生産能力4.5万バレル/日のGTL(Gas to Lliquids)プラントを操業しており、モザンビークから輸入した天然ガスはこのGTLプラントで利用している。 北部Rovuma堆積盆に深海鉱区(Area1~6)が設定されている。2010年以降北部深海2鉱区(Area1、4)で大型の天然ガス田が発見されたことでモザンビーク深海は世界有数のホットエリアとなった。 鉱区名(契約)Area1(2006年)Area2(2006年)Area3(2009年)Area4(2006年)Area5(2006年)Area6(2009年)オペレ-ターパートナーAnadarko36.5%Statoil40%(←65%)Petronas50%Eni50%(←70%)Statoil65%Petronas50%三井物産20%、印Videocon 、Bharat Petroleum各10%、タイ国営PTT8.5%、国営ENH15%Tullow Oil25%、(INPEX25%)、ENH10%Total40%、ENH10%(CNPC20%)、ポルトガルGalp10%、韓Kogas10%、ENH10%Tullow Oil25%、(INPEX25%)、ENH10%Total40%、ENH10%発見、評価中探鉱中探鉱中発見、評価中探鉱中探鉱中 表1:モザンビーク深海鉱区の権益比率 【Rovuma Offshore Area1】 推定埋蔵量(評価中):35~65Tcf 2006年12月に米Anadarkoは2次入札で落札したRovuma Offshore Area1鉱区(以下、Area1)についてモザンビーク国営炭化水素公社ENH1と利権契約を締結した。Area1はタンザニアと国境を接する同国北 1 Empresa Nacional de Hidrocarbonetos de Mocambique Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 秤ォ合ロブマ堆積盆に位置し、最大水深約2,000mの大水深鉱区である。主な貯留層は古第三系(Oligocene~Paleocene)である。 2010年3月に探鉱井Windjammer-1において169mのガス層を確認した(古第三系Paleocene/Oligocene)。その後Barquentine、Camarao、Lagostaなどのガス田を次々に発見した。2012年4月、Anadarkoは初期に発見されたこれらのガス田をProsperidade2ガス田群とした。Area1では2012年末までに7ガス田が発見されている。鉱区の最大水深は約2,000mだが、ガス田は鉱区北東部(水深1,000~1,500m前後)で発見されている。離岸距離が約45kmと近い。 AnadarkoによるとArea1の推定埋蔵量(recoverable)は35~65Tcfである。内訳は初期に発見されたProsperidadeガス田群(17~30Tcf超 3)と2010年11月にProsperidadeガス田群の南方で発見されたTubarao構造(1.5Tcf)、そして2012年5月から6月にかけてProsperidadeガス田群の北西約30kmで発見されたGolfinho/Atum4ガス田(15~35Tcf)である。 図2:Area1鉱区 Source: Anadarko Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2 ポルトガル語で繁栄 3 http://www.anadarko.com/Operations/Pages/LNGOffshoreArea1.aspx いるか・まぐろ 4 2013年の探鉱計画 ~古第三系から白亜系へ~ 2013年4月、Anadarkoは新たなガス田(Orkaガス田)を発見したことを明らかにした。Orca-1では有効層厚58m (190 net feet)のガス層が発見された。Orka構造の推定埋蔵量は約3~6Tcfである。 Area1では2013年に探鉱井4~5坑、評価井2~3坑を掘削する計画である。2013年4月に発見されたOrkaガス田付近で白亜系を対象とした探鉱井(Espadarte-1)などを掘削する計画である。これまでの発見は主に鉱区北東部であったが、鉱区南部や北部の未探鉱エリアにおいても石油・ガスの埋蔵の有望性が期待されており、探鉱を加速し、資源量の積み増しを図るとしている。 Rovuma Offshore Area4】 原始埋蔵量:80 Tcf 【2006年12月にEniは2次入札で落札したRovuma Offshore Area4鉱区(以下、Area4)についてモザンビーク国営炭化水素公社ENHと利権契約を締結した。Area4はArea1の東隣に位置し、最大水深約2,600mの大水深鉱区である。主な貯留層は古第三系(Oligocene~Paleocene)である。 Area4はArea1より約1年遅れ2011年10月にMamba South-1で212m(グロス、2層)のガス層を確認した(古第三系Oligocene/Eocene)。その後2013年4月までに探鉱井を9坑掘削し、Mamba North、Mamba North East、Coralなどのガス田を発見した。ガス田は水深1,500~2,200m前後のエリアで発見されている。 図3:Area4鉱区 Source: Eni Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2013年の探鉱計画 2013年4月、Eniは評価井Mamba South-3のテストが終了し、Area4の評価プログラムを完了したと発表した。Mamba South3のテストが予想を上回る良好な結果(第三系Oligocene~Eoceneにおいて214m(グロス)のガス層を確認)であったとして、原始埋蔵量(in-place)を80 Tcfに上方修正した5。 AnadarkoとEniはArea1のProsperidade構造とArea4のMamba構造の統合開発(ユニタイズ)について交渉を行っている。これらのガス田は両者が共同で進めるLNG事業(後述)の供給源である。 ガス田統合開発(ユニタイズ) ?2)深海ガス田資産買収ラッシュ (モザンビーク深海ガス田発見鉱区の権益の一部が2011年から2012年にかけて売却され、アジア国営企業が1件あたり19億~42.1億ドル(約2,000~4,000億円)で取得した。 Area1の現在の出資比率は表1の通りAnadarko(オペレーター36.5%)、三井物産20%、印Videocon 10%、印Bharat Petroleum10%、タイ国営PTT8.5%、モザンビーク炭化水素公社(ENH)15%である。三井物産は2007年12月に20%参加した。2012年6月にタイ国営PTT(探鉱子会社PTTEP)がCove Energy買収により権益8.5%を取得した。2013年2月、AnadarkoとVideoconは権益各10%の売却を表明した。ShellやExxonMobilと交渉を行っている模様である。Anadarkoは、売却は2013年末までに完了する予定と述べている。 Area4の現在の出資比率はEni(オペレーターで権益70%を保有、このうちCNPCが20%取得予定)、ポルトガルGalp・韓国Kogas・ENHが各10%である。2013年2月にEniはCNPCに東アフリカ子会社株式28.57%を42.1億ドルで売却することで合意した。これによりCNPCはArea4の権益20%を取得予定である。 5 http://www.eni.com/en_IT/media/press-releases/2013/04/2013-04-24-Eni-successfully-completes-area-4-Mozambique.shtml Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 表2:モザンビーク深海鉱区における資産買収の動き ? 資産譲渡への課税(Capital Gain税) モザンビーク議会は2013年1月から資産譲渡にかかるCapital Gain税を32%に引き上げたと報じられた。一方、ゲブーザ大統領が承認しておらず同税は未発効であり、EniのCNPCへの売却について課税は免れないが、課税率や承認スケジュールは流動的との見方がある6。 3)天然ガス利用計画 (モザンビークは2012年に天然ガス利用計画(マスタープラン)“The Future of Natural Gas in Mozambique” 草案を発表した。世界銀行、モザンビーク政府運営委員会(Steering Committe)が米コンサルタントICF Internationalに委託した。それによると国内産業向けにLPG(南アフリカ企業が申請)、発電(複数申請)、メタノール(日、印、独、韓企業が申請)、肥料は日本の住友商事が60万t/年の尿素工場を計画している他ノルウェー、独が申請している。GTLについては 2012年4月に南アフリカ国営Petro SAが4万b/dのプラント建設について交渉している。 またLNGについてマスタープランは政府収入や雇用など経済波及効果が最も高いと評価している。 ? モザンビークLNG LNGについてはArea1とArea4が共同で建設する計画である。LNGプラントはモザンビーク北部Cabo Delgaddo州Palma(パルマ)に建設する。液化能力は2,000万トン/年で1期500万トン/年2トレイン、2期500万トン/年2トレイン。2013年に投資決定を行い、2018年のLNG出荷を目指している。原 6 Eurasia Group 2013/4/2 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ソガス24TcfはArea1とArea4が各自12Tcfを拠出する。1期1・2トレインはArea1のガスを3・4トレインはArea4のガスを使う。最大10トレイン5,000万トン/年の構想がある。 2012年12月、LNG液化設備の基本設計について日揮/Fluor Trans world Services, Inc. 連合、CB&I社/千代田化工連合、International Bechtel Co. LTD. に発注した。また海底生産設備の基本設計についてTechnip、 Subsea 7/Saipem 連合、 McDermott/Allseas 連合に発注した。Anadarkoによると1期500万トン/年2トレインの液化設備建設は80~100億ドル、海底生産設備建設は50~60億ドル(2012年末までの既往投資額を含む)を要する見通しである。またモザンビークのガスは離岸距離が約45kmと近く、天然ガスマスタープランによるとArea1の生産コスト(LNG液化設備までのデリバリーコスト)は約2.5ドル/MMBtuと相対的に割安な模様である。ただし液分は少なくプロジェクトの付加価値向上という点では劣る。またモザンビークは石炭など他のメガプロジェクトが目白押しであり熟練労働者の確保が課題という見方もある。 図4:モザンビークLNG Source: Anadarko Anadarkoや前述の天然ガスマスタープランによると、モザンビークのLNGはコスト競争力がある模様でGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?る。しかし同時期に立ち上がる北米、東地中海 7、豪州新規LNGなどとの競合が予想されるため、速やかな事業推進や魅力的な契約条件(価格フォーミュラや仕向地条項)などのマーケティングが不可欠であると思われる。 図5:モザンビークLNG Source:天然ガスマスタープラン (4)石油発見への期待 モザンビークのロブマ堆積盆南部(白亜系)において石油発見への期待が高まっている。Petronasがオペレーターを務める鉱区(Area3、6)には2012年9月にTotalが40%参加した。2013年に探鉱井を掘削予定である。また、Statoilがオペレーターを務める鉱区(Area2、5)では2012年8月にTullow Oilが25%参加した。2013年4月にはINPEXが25%参加した。2013年に探鉱井掘削を計画している(現在の権益比率は表1参照)。 7 東地中海のイスラエル・キプロスで大規模ガス田が発見されており、LNG輸出構想がある Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i5)入札 2013年にモザンビーク政府は沖合Rovuma、Zambezi堆積盆を含む陸海12鉱区の公開を計画。石油法の改正後に実施するとしている。 2. タンザニア ~深海でガス田発見(モザンビークに比べ小規模)、LNG計画あり~ タンザニアは原油の商業生産はない。天然ガス確認埋蔵量は現在のところ230Bcfである。南部でSongo Songoガス田やMnazi Bayガス田が生産中だが2011年の生産量は8.6億m3/年(0.08Bcfd)で全タンザニア深海では南部Rovuma~Tanzania Coastal堆積盆を中心に深海鉱区(Block1~7)が設定されている。2010年以降Block1~4にかけて複数のガス田が発見された。 鉱区名(契約)Block1オペレ-ターパートナーBG60%Ophir40%Block2Statoil65%ExxonMobil35%発見、評価中発見、評価中Block3BG60%Ophir40%発見、評価中Block4BG60%Ophir40%発見、評価中1)南部深海鉱区における大型ガス田の発見 (量自国消費である。 Block5Petrobras50%Shell50%Block6Petrobras50%Shell50%Block7Ophir80%Mubadala20%表3:タンザニア深海鉱区の権益比率 探鉱中探鉱中探鉱中 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 yBlock1、3、4】 Block1、3、4はモザンビークと国境を接する同国南部のRovuma~ Tanzania Coastal 堆積盆に位置し、最大水深が約3,000mの大水深鉱区である。 中小独立系のOphirは2004年の3次入札でBlock1を落札、2005年に国営石油会社TPDC8 とPS契約を締結した。また2006年にOphirは相対交渉によりBlock3、4についてPS契約を締結した。BGは2010年にこれら3鉱区に60%参加し、2011年にオペレーターとなった。 2010年10月にPweza-1において53mのガス層を確認した(古第三系Paleocene)。その後Chewa、Chaza、Jodari、Mzia、Papaなどのガス田を発見した。鉱区の最大水深は約3,000mだが、ガス田は水深1,500~2,200m前後のエリアで発見されている。主な貯留層は第三系~白亜系である。現在評価を進めており、推定埋蔵量は10Tcf程度である。現在の権益比率はBGが60%、Ophirが40%だが、商業開発後に国営TPDCが12%~15%参加するオプション(back-in right)を有している。 2013年5月現在、Block4でNgisi-1井を掘削中である。またBGによると現在の探鉱・評価キャンペーンならびに最近完了した3D地震探鉱をもとに2013年末に3次探鉱プログラムを実施予定である。 2013年の探鉱計画 ?図6:タンザニア深海Block1、3、4 8 Tanzania Petroleum Development Corporation Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 lock2はモザンビークと国境を接する同国南部Coastal 堆積盆に位置し、最大水深が約3,000mの大水深鉱区である。Statoil は2007年に国営TPDCとPS契約を締結した。2010年3月、ExxonMobilはStatoilの深海Block2に35%参加した。2012年2月、Zafarani-1において良好な貯留層を確認した(白亜系Neocomian、ガス層層厚等の情報はなし)。その後Lavani、Tangawizi などのガス田を発見した。ガス田は水深2,500m前後のエリアで発見されている。主な貯留層は第三系~白亜系である。現在評価を進めており推定埋蔵量は10~13Tcf程度と見込まれている。 Source :BG Block2】 【BGとStatoilは共同で液化プラント建設地などの検討を行っている。陸上と洋上LNG(FLNG)の計画がある。陸上については1,000万トン/年(500万トン/年2トレイン)の計画がある。モザンビークに比べ 図7:タンザニア深海Block2 Source : Statoil 2)LNG計画(陸上・FLNG) (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 EEDやマーケティングにおいて出遅れているが、BGは数か月以内に政府にプロポーザルを提出予定であり、今後BG主導で猛追する可能性がある。BGのポートフォリオLNGについては中国の国有石油企業などが関心を示している。 2013年にタンザニア政府は4次入札を計画している9。昨年実施する予定であったが石油法改正作業により遅れた。深海7鉱区(Block4/1A、4/1B、4/1C、4/3A、4/3B、4/4A、4/4B、4/5A、4/5B)ならびに陸上Tanganyika North(東アフリカリフトシステム)が対象鉱区である。また、深海2鉱区(4/1B、4/1C)を“戦略パートナー”向けとする模様だが詳細は不明である。深海鉱区の水深は2,000~3,000m、1鉱区あ 9 http://www.tpdc-tz.com/Lake_Tanganyika_Licensing.pdf 図8:タンザニアLNG Source :BG 3)入札 (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 スり3,000km2である。 図9:タンザニア深海鉱区 3.ケニア ~石油への期待、入札~ ケニアは商業量の原油・天然ガスの発見はない。陸上では周辺国ウガンダで2005年に石油が発見され、現在北西部リフト堆積盆で活発に探鉱が行われている。2012年3月にTullowはBlock10BB鉱区のNgamia-1において層厚100m超の油層を確認した。 (1)ケニア深海鉱区の賑わい ケニア深海鉱区はLamu~Tanzania Coastal堆積盆にかけて17鉱区が設定されている。最大水深は2,500mである。タンザニアとの地質相関性が指摘されており、2009年以降中堅やメジャーが探鉱に参加している。モザンビークやタンザニアでガスを発見したAnadarkoやBGが活動している。2009年にAnadarkoはL5、L7、L12、L11A、L11Bで契約し、2011年9月にTotalが同鉱区に40%参加した。 2012年9月、米Apacheがオペレーターを務めるL8鉱区Mbawa-1井で層厚51.8mのガス層(上部Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 宙沍n3ゾーン)を得たが、商業量の発見では無かった。 2013年4月、Anadarko がオペレーターを務めるL7 鉱区探鉱井Kubwa で油徴が確認された。Kubwaは商業規模ではなかったが、ケニア深海における石油胚胎への期待が高まった。 BGは2011年に2鉱区(L10A、L10B)を取得、2012年までに2D・3Dデータ取得、解釈を実施した。2013年に初の探鉱井を掘削予定である。 2012年にケニアが設定した深海鉱区でEniやTotalが複数鉱区を取得した。2012年11月、1991年の政権崩壊以降初めて統一政府が発足したソマリアは法整備後2013年中に入札を計画していると伝えられる。ソマリアはケニア政府が2012年6月ににライセンスを付与した深海鉱区のうち北部Lamu堆積盆L21~24(Eni、Total)について領海の合意ができていない地域であると主張している。 鉱区名(契約)オペレ-ターパートナーL5 , 7, 12, 11A , 11B(2009年)L8(2002年)Anadarko50%Total40%、PTT10%Apatch50%(11年参加)Origin 20%,Continental 15%,Tullow 15%PanL9(2006年)Ophir60%FAR30%、Avana10%L10A , 10B(2011年)BG 40%10A:PTT25%, Premier Oil 20%, Pancontinental 15%10B:Premier Oil 25%, PTT15%, Pancontinental 15%L21, 23,24(2012年)Eni100%L22(2012年)Total100%L25 , 26(2012年)申請中L27 , 28(2012年)CAMAC Energy100%表4:ケニア深海鉱区権益比率 (2)入札 ケニアは鉱区権益の付与について、これまでの相対交渉から入札に切り替えることとしており、詳細は不明だが2013年中に最初の入札を実施予定である。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 E「東アフリカ沖の世界最大級ガス田」 (三井物産、石油開発時報 No.174 2012年8月) ・East Africa Gas Potential for Export (OIES、March 2013) http://www.oxfordenergy.org/2013/03/east-africa-gas-the-potential-for-export/ ・「2013 Citigroup Global Energy Utilities Conference」(Anadarko, May,2013) http://phx.corporate-ir.net/External.File?item=UGFyZW50SUQ9MTg1ODczfENoaWxkSUQ9LTF8VHlwZT0z&t=1 ・三井物産ニュースリリース http://www.mitsui.com/jp/ja/release/2012/__icsFiles/afieldfile/2012/12/21/ja_121221_02.pdf ・Eni 2013-2016 Strategy March2013 ・タンザニア石油公社(TPDC) ・“The Future of Natural Gas in Mozambique Towards a Gas Master Plan” (Dec,2012) 図10:ケニア深海鉱区 な参考資料 主 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 アフリカ
国1 モザンビーク
地域2 アフリカ
国2 タンザニア
地域3 アフリカ
国3 ケニア
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アフリカ,モザンビークアフリカ,タンザニアアフリカ,ケニア
2013/05/24 竹原 美佳
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