ページ番号1004367 更新日 平成30年2月16日

東アフリカ陸上(ウガンダ、ケニア、南スーダン)における石油開発と輸出パイプライン構想

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レポートID 1004367
作成日 2013-07-25 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発
著者 竹原 美佳
著者直接入力
年度 2013
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抽出データ 東アフリカ陸上(ウガンダ、ケニア、南スーダン)における石油開発と輸出パイプライン更新日:2013/7/25 調査部:竹原 構想 ? これまで原油生産の空白地帯であった東アフリカが数年後には産油国となる見通しである。 ? ウガンダ西部のリフト堆積盆で2005年以降油田が発見されている。原油輸出パイプラインと製油所の建設についてウガンダ政府と事業者(Tullow、Total、CNOOC)の意見が食い違い、開発は予定より遅れたが、ウガンダ政府は輸出パイプラインと市場規模に見合った製油所の建設に同意。中国によるインフラ投資や公的融資の後押しも加わり進展の気配を見せている。 ? ケニアでは2012年以降Tullowが西部陸上のリフト堆積盆において複数の有望構造を発見している。ケニア西部で生産した原油はウガンダからケニアやタンザニア向けの輸出パイプラインまで支線を建設し、接続するオプションが考えられる。 ? 南スーダンは2011年7月の独立後にスーダンにおける油田生産の75%が帰属した一方で、パイプラインなどの出荷インフラは全てスーダンにあり、出荷に課題を抱えている。パイプライン使用料など独立前から未解決の問題を巡りスーダンとの関係が悪化し、南スーダンは2012年1月下旬に油田生産を停止した。両国は一時武力衝突にまで発展したが、国連による制裁圧力を受け和平合意を締結した。南スーダンは2013年4月に生産を再開し、6月にスーダンからの出荷を再開した。 ? 南スーダンの現在生産している原油についてはスーダンの現行パイプラインを利用することが当面両国にとり経済的かつ和平維持につながる選択であると思われる。しかしスーダンと南スーダンの関係は安定的とは言えず、8月以降再び生産が止まるリスクがある。 ? 南スーダンはこのまま新規発見が無ければ減退により10年程度で生産が半減する見通しである。同国南部(ケニア、ウガンダ寄り)には未開発かつポテンシャルの高いBlockBがある。現在は南スーダン政府の方針が定まらず、探鉱開発は依然として進んでいないが、BlockBのオペレーターはウガンダ発見鉱区オペレーターのTotalである。BlockBで発見があった場合、スーダンのパイプラインまで支線を建設するのではなく、ウガンダからケニア向けのパイプラインまで支線を建設し、接続するオプションが考えられる。 ? ウガンダの原油輸出パイプラインはケニアや南スーダンなど東アフリカ各地で生産される原油を取り込むハブパイプラインとなり得る。ファイナンスや輸送原油の安定確保につながる上流事業者を輸送事業に介在させることで事業が安定する。また資源国、通過国政府の参加によるカントリーリスク低減効果が期待できる。 ? 東アフリカ産原油が世界の需給に与える影響は大きくないが、スーダン・南スーダン原油同様低硫黄の原油であり、日本(発電向け燃料)を始めアジアで好まれている。低硫黄原油の代替として低硫黄重油の存在感も高まってはいるが、アジア市場では一定の市場価値があると思われる。 1 ヘじめに. これまで原油生産の空白地帯であった東アフリカが数年後には産油国となる見通しである。アフリカは世界の原油生産の約1割を占めるが、生産の多くはOPEC加盟国である西アフリカ(ナイジェリア、アンゴラ)、サハラアフリカ(アルジェリア、リビア)によるものであった。ところが2005年以降東アフリカ大地溝帯(Great Rift Valley)の西側(ウガンダ)と東側(ケニア)のリフト堆積盆において油田が発見されている。 図1:アフリカにおける原油埋蔵量、生産分布図 図2:東アフリカ大地溝帯(Great Rift Valley)の西側(ウガンダ)と東側(ケニア) 出所「活発化する東アフリカ・リフト堆積盆の探鉱」(藤井、JOGMEC石油天然ガスレビュー2010年9月) 2 P. ウガンダにおける石油開発の状況 (1)アルバートリフト堆積盆で油田発見、開発に向け政府と交渉中 ウガンダは現在原油・天然ガスともに商業生産を行っていない。しかし、ウガンダ西部のアルバートリフト堆積盆において中小独立系企業が2005年以降油田を発見した。アルバートリフト堆積盆は東アフリカ大地溝帯の西側に位置し、ウガンダとコンゴ民主共和国の両国(スーダンとウガンダの国境付近からアルバート湖を経てエドワード湖まで南北は約500km、東西は最大約45km)にまたがっている。第三紀以降に形成(リフティング)した厚さ5kmに及ぶ湖沼性堆積物が存在し、良好な根源岩と砂岩の貯留層が確認されている。同堆積盆では1998年頃から中小独立系の加Heritage Oil(以下、Heritage)や豪Hardmanが地震探鉱を実施しており、2005年以降3鉱区Exploration Area(以下、EA)1、EA2、EA3AにおいてJobi、Mputa、Kingfisherなどの油田が発見された。ウガンダ政府はアルバートリフト堆積盆における推定埋蔵量を25億バレルとしている。 図3:ウガンダのアルバートリフト堆積盆における発見鉱区 出所:「活発化する東アフリカ・リフト堆積盆の探鉱」JOGMEC石油天然ガスレビュー2010年9月 3 写真①BlockEA1(Tullow) (2)発見3鉱区の探鉱開発現状 2012年2月にTullow Oilが保有鉱区をTotalとCNOOCに29億ドルでファームアウトした。現在3社がそれぞれ1鉱区のオペレーターを務め、3鉱区の統合開発を計画している。3社は当初2015年頃の生産開始を目指していたようだが、製油所建設を巡るウガンダ政府との意見の食い違いなどによりは遅れている。現在は2015年頃の最終投資決定(FID)と2018年頃の生産開始を目指している。3鉱区の推定埋蔵量は18~22億バレル、生産プラトーは22~23万バレル/日である。生産井と水圧入計約800坑を掘削し、各鉱区にCPF(Central Processing Facillities)を設置し、Nimasaから輸出パイプラインにより出荷 EA1のオペレーターはTotalである(EA-1A鉱区を保有していたが2013年2月に契約は終結した)。EA1ではJobi-Rii、Ngiri、Mpyo、Gunya、Jobi East油田などが発見されている。Totalは2012年から2014年にかけて20坑以上の評価井掘削やテスト、3D地震探鉱のデータ取得を行う計画である。 【EA2】 EA2のオペレーターはTullowである。同鉱区ではKasamene、Wahrindi、Waraga、Nsoga、Kigogole、Ngege、Ngara油田が発見されている。2012年から2013年にかけて評価井掘削と生産テストを実施している。 【EA3】 EA3のオペレーターはCNOOCである。CNOOCは2013年にKingfisher 油田の評価を引き続き行う4 を行う計画である。 EA1】 【v画である。CNOOCはKanywataba prospect areaのライセンスを保有していたが2012年8月に失効した。2012年5月に探鉱井Kanywataba-1を掘削したが残念ながら対象層は水層であった。 3社はパイプラインや出荷施設を含めた総事業費を180~220億ドルと見積もっており、その5割(90~110億ドル)は外部からのファイナンスを計画している。ファイナンスを円滑に進めるためにウガンダからケニアあるいはタンザニアの港湾まで原油輸出パイプライン(総延長1,200~1600km、輸送能力20~25万バレル/日、パイプ口径24インチ~32インチ〈600~810mm〉)の建設を計画した。2012年3月時点に以下の3ルートを検討していると報じられた(表2参照)i。ケニア1は油田のあるアルバート湖近傍のホイマからウガンダの首都カンパラを通りモンバサ港に至る1,268kmのパイプラインである。鉄道ルート沿いであることが利点とされるが、最大標高が2,600mと3ルート中最も高くコスト上昇(経済性悪化)につながる。また人口密集地を避けて土地収用を行う必要がある。ケニア2はホイマからケニアのナイロビを通りモンバサ港に至るルートである。ケニア1に比べ標高は低いが、やはり人口密集地を避けて土地収用を行う必要がある(最近はナイロビなど人口密集地を迂回するルートや過密状態のモンバサから少し離れた場所に出荷設備を建設することについて検討されている模様である)。タンザニアに向かうルートはホイマからタンザニアのダルエスサラームに向かう総延長1,586kmのパイプラインである。標高は3ル2)輸出パイプラインならびに製油所建設を巡り政府と事業者が対立 (表1:ウガンダアルバートリフト堆積盆発見鉱区 5 鉱区名オペレ-ターパートナー現状EA1(Jobi-Rii)Total33.3%Tullow Oil、CNOOC発見、評価中他EA2(Buliisa、KaisoTonya)Tullow Oil 33.3%Total、CNOOC発見、評価中EA3A(Kingfisher)CNOOC33.3%Tullow Oil、Total発見、評価中[ト中最も低いが、ビクトリア湖を迂回(南下)するために総距離が最も長くなる。この他、LAPSET(ケニア(ラム)と南スーダンおよびエチオピアを結ぶ交通回廊)の一部とケニアのリフト堆積盆発見鉱区を含むパイプラインとの接続についても検討されている模様である。2012年1月にケニアと南スーダン両政府は両国を結ぶパイプライン建設で合意している。ただしファイナンスの担保や供給原油など詳細は未定である。LAPSETルートはケニアのリフト堆積盆で複数鉱区のオペレーターを務めるTullowにとり追加供給が容易となり望ましいルートと思われるが、総距離が長くなるため経済性では劣る。 2:ウガンダからの原油輸出パイプライン案 表012年7月にTullow、Total、CNOOCは輸出パイプラインを含む油田開発計画をウガンダ政府に提 2出した。しかし、ウガンダ政府は輸出パイプラインではなくウガンダに製油所を建設し、周辺国に供給することを主張した。ウガンダが加盟している東アフリカ共同体(EAC)は2008年2月に域内の製油所開発計画“PRDS”(Regional Refineries Development Strategy)を承認しており、製油所計画はこのPRDSに基づいている。東アフリカに限った話ではなく、アフリカは製油所の不足あるいは老朽化に悩まされているInternational Oil Dairy他にもとづき作成 6 ルート、距離特徴ケニア1ホイマ~カンパラ~モンバサ1,268km鉄道ルート沿い:○標高:△(最大標高2,600m)土地収用:△ケニア2ホイマ~ナイロビ~モンバサ1,229km標高:○(①よりケニア区間標高が低い)土地収用:○タンザニアホイマ~ダルエスサラーム1,586km標高:○(最も低い)距離:△インフラ:△LAPSSET、ケニアリフトとの接続南スーダン~ホイマ~ケニア・トルカナ北部~ラムTullow:○距離:△iアフリカは石油消費の4割を輸入に頼っている)。EACは2001年に発足した。加盟は5か国(ウガンダ、ケニア、タンザニア、ルワンダ、ブルンジ)で2005年に関税同盟を締結した。EAC域内で唯一操業中のKenya Petroleum Refineries (KPR)のモンバサ製油所(7万バレル/日)は老朽化で効率が低下しており、閉鎖や貯蔵ターミナルへの転換を検討中である。 2012年11月に東京で開催されたセミナーで、ウガンダ鉱物開発省のカサンデ副コミッショナーはホイマに1期2万バレル/日規模の製油所を建設し、ベースケースで6万バレル/日に拡張する。さらに追加発見に伴い12~18万バレル/日に拡張し、東アフリカ域内に供給する計画であると述べた。2010年には米大手エンジニアリング企業のFoster Wheelerに輸出パイプラインまで含めた予備スタディを委託した。また米独立系投資銀行のTaylor-DeJongh (コーポレートファイナンスのスペシャリスト)をアドバイザーに迎え、事業の資金構造や調達などについて検討した模様である。油種はAPI20~33度、ワックス分が高く、残油分は約30%、低硫黄(0.1~0.2%、平均0.1%) 、軽油需要が高いため軽油ガソリン比を2:1とする。周辺地域の需要は約20万バレル/日あり、年率7%成長として 2030年の製品需要は45万バレル/日に達すると述べている。 しかしTullowをはじめとする油田開発事業者はその規模の製油所を建設することはファイナンスが難しく、事業そのものが成立しないと主張(Total CEOは “No Pipe, no project”と明言)し、2~3万バレル/日の製油所建設を提案した。 (3)中国によるインフラ投資や公的融資による後押しで事業進展か? ウガンダ政府は事業者からの油田開発計画を受領後、関係閣僚と事業者による委員会を設立した。両者は協議を重ねた結果、製油所の規模を2~3万バレル/日程度と市場規模に見合ったものとすることで基本的に合意した模様である。7月初旬にTullowはウガンダ政府と開発計画(油田開発、輸出パイプライン建設、“市場の需要に見合った”製油所建設)について数週間以内にMoUを締結する見通しと表明したii。 ウガンダ政府を小規模製油所建設に翻意させたのは中国のインフラ投資と公的融資かもしれない。今年3月に南アフリカのダーバンで開かれたBRICS首脳会議の際、ムセベニ大統領と習近平国家主席が発電所や道路建設などのインフラ整備について枠組み合意をした。7月にムババジ首相が訪中したが、その際CNOOC本社を訪問している。CNOOCの王宜林会長はウガンダ政府による油田開発計画の早期承認ならびに製油所ならびに輸出用パイプラインの速やかな建設について双方の意見が一致したと述べているiii。また、同首相はウガンダの経済発展に必要なインフラ整備について中国の融資に期待しており、返済は原油・天然ガスの売上を想定していると語った。 7 i4)開発から生産に至る課題 事業者は2015年頃の最終投資決定(FID)と2018年頃の生産開始を目指しているが、原油生産までの課題は山積している。投資決定(FID)を行うまでに油田、パイプライン、製油所それぞれの開発計画を立て、ウガンダ政府の事業承認を得る必要がある。基本設計(FEED)や設計・調達・建設(EPC)についてもそれぞれ進めなければならない。総事業費180~220億ドルとされるファイナンス(5割程度は外部からの資金調達)を行う必要がある。またパイプラインを建設するための土地収用や資材を運ぶ道路や電気などのインフラ整備を行う必要がある。環境に配慮した開発計画を立案し、現地コミュニティへの説明を行うことや社会貢献・人材育成事業についても実施していく必要がある。 ケニアは現在原油・天然ガスともに商業生産を行っていない。しかし東アフリカ大地溝帯東翼に位置するケニア西部陸上からエチオピア北西部にかけてLokichar、Omo、Anzaなど10以上のリフト堆積盆が存在し2012年以降Tullow Oilが、リフト堆積盆で有望な構造を発見した。ウガンダのアルバートリフト堆積盆と地質的に近く、API25~35°でワックス分の高い低硫黄原油を確認している。 2012年3月、Tullowおよびパートナーの加Africa Oilはケニア陸上Lokichar堆積盆Block 10BB Ngamia-1井(第三系砂岩層)で有効層厚20m(同年5月100m超に上方修正)の油層を確認した。テストではAPI30°でワックス分の高い低硫黄原油が得られた。Tullowは12年11月に隣接するBlock13TのTwiga South-1において有効層厚30mの油層を確認した。テストの結果、API37°でワックス分の高い低硫黄原油を確認したiv。現在両油田を合わせた推定資源量(mean associated resources)は2.5億バレルである。 . ケニア陸上、エチオピアSouth Omo鉱区における石油探鉱開発の状況 2図4:開発から生産に至る課題 8 ullowの発見を受け、2012年10月には米Marathonが中小独立系のAfrica Oilの鉱区にファームインした。Marathonは3,500万ドルでAnza堆積盆Block9の50%、Turkana堆積盆Block12Aの15%を取得、さらに今後3年間のAfrica Oilの探鉱コストを最大4350万ドル負担することで合意した。Marathonは商業発見後オペレーターシップを取得するオプションを保有している。この他Simba EnergyやAfren、 Vanoilなどの中小独立系がケニア東部の別の堆積盆で掘削を計画しており、ケニアの探鉱は活性化している。 図5:ケニアリフト堆積盆における主な鉱区 Tullow 資料にもとづきJOGMEC作成、オレンジ色はリフト堆積盆 9 llowは採算ラインの3~5億バレルの埋蔵量確認に向けて2013年から14年にかけてLokichar堆 T積盆3鉱区(13T、10BA、10BB)において探鉱井と評価井を計12坑掘削する計画である。3~5億バレルの埋蔵量では単独のパイプラインを建設することは経済性の点で成り立たず、ウガンダからのパイプラインに接続することになると思われる。つまりウガンダの油田開発が進まないことにはケニアの油田開発も進まないということだ(パイプラインの輸送能力はポンプステーションの増設により増量することが可能であり、追加供給については問題がない)。 Tullowは、ケニア・エチオピアはウガンダよりポテンシャルが高いと見ている。しかし現在のところ掘削キャンペーンの結果は複雑である。2013年3月にBlock 10AのPaipai-1についてグロス55mの砂岩層(Anza Basin、白亜系)で炭化水素の胚胎を確認した。砂岩層は200mの厚さの根源岩を覆っており有効なシールを形成していた。しかし貯留層における流体のサンプル採取はホールコンディションが悪く数度試みたが成功しなかった。またエチオピアのLokichar堆積盆 Block South OmoのSabisa-1では砂岩層で炭化水素を確認した。しかしサイドトラックを複数回試みたが、地質が複雑でホールコンディションを保つことが難しかった模様である。2013年7月にはBlock10BBのEtsuko-1(AuwerwerおよびUpper Lokhone砂岩層)において有効層厚40mの油層を確認した。 Tullowの財務悪化を懸念する声がある。ガーナJubilee油田のプラトー生産の遅れや北海油田の生産表3:ケニアリフト堆積盆における主な事業者 10 鉱区名オペレ-ターパートナーBlock9AMarathon50%Africa OilBlockL10ATullow50%Africa Oil、AfrenBlockL10BATullow50%Africa OilBlockL10BBTullow50%Africa OilBlock12ATullow65%Africa Oil、MarathonBlock12BTullow50%SwalaEnergyBlock13TTullow50%Africa OilBlock14T国営NOCK100%South Omo(エチオピア)Tullow50%Africa Oil、Marathongラブルを受け株価が下落、財務が悪化している。2012年にバングラデッシュなど非中核資産の売却を行ったが今後キャッシュをねん出するために生産中鉱区を放出する可能性がある。 (1)南スーダンの独立からスーダンとの係争、生産停止まで スーダンは1980年代に米企業が南部Muglad盆地で油田を発見した。内戦や米国・国連に制裁に伴い欧米企業が撤退した後に、アジア国営企業(中国CNPC、インドONGC、マレーシアPetronas)が油田開発に参加、1993年に産油国になった。2011年の生産量は45万バレル/日である。南スーダンは2011年7月にスーダンから独立した。南スーダン独立前、石油はスーダンの収入の6割、輸出収入の95%を占めていたが、生産中油田の75%(約35万バレル/日)は南スーダンに帰属した。しかし製油所やパイプライン(Block1/2/4からPort Sudan間1,617km、輸送能力45万b/d、Block3/7からPort Sudan間741km)などの出荷設備は北に位置しており、南スーダンは輸出や精製についてスーダンに頼らざるを得ない状態である。南スーダンはパイプライン使用料等未解決の問題を巡りスーダンとの関係が悪化し、2012年1月下旬に原油生産を停止した(南スーダン独立から油田生産停止に至る経緯については拙稿「南スーダン油田生産停止の波紋」2012年2月石油天然ガス資源情報をご参照下さい)。2012年の生産量はスーダンが8万2000バレル/日、南スーダンが3万1000バレル/日、計11万3000バレル/日にとどまっている。中国はスーダン・南スーダンから計約5万バレル/日を輸入した(前年比約80%減)。日本はスーダンと南スーダンから1万2300バレル/日を輸入した(前年比約75%減)。 11 . 南スーダンにおける石油探鉱開発の状況 3写真②:Kenya Block10BB Etsuko-1 Source:Tullow }6:スーダン・南スーダンにおける主要鉱区、パイプライン 表4:スーダン、南スーダンにおける生産中鉱区(生産量は独立当時の推計) 12 Block(鉱区)独立前の契約形態独立後の契約形態上段:スーダンとの契約下段:南スーダンとの契約油種、生産(推計)主な油田GNPOCNile Blend6万バレル/日Heglig、Bamboo、Neem、Canar、DiffraGreater Pioneer OperatingCo.(GPOC)CNPC(中国)40%、Petronas(マレーシア)30%、ONGC(インド)25%、南スーダン国営Nilepet5%Nile Blend7万バレル/日Toma South、El-Nar、El-Toor、Munga、UnityDar Blend27万バレル/日Adar Yale、PaloguePetronas68%(オペレーター)ONGC24% 、Nilepet8%(変更契約)Nile Blend1万バレル/日Thar JathDar Blend6万バレル/日Fula、Abu GhabraDar Oil Co(変更契約)CNPC41%(オペレーター)Petronas40%、Nilepet8%、Sinopec6%、Al Thani(UAE)5%CNPC95%(オペレーター)Sudapet5%Block6CNPC95%(オペレーター)Sudapet5%Block1/2/4Block3/7Block5AGreater Nile PetoroleimOperating Co.(GNPOC)CNPC(中国)40%、Petronas(マレーシア)30%、ONGC(インド)25%、スーダン国営Sudapet5%Petrodar:CNPC41%(オペレーター)Petronas40%、Sudapet8%、Sinopec6%、Al Thani(UAE)5%Petronas68%(オペレーター)ONGC24% 、Sudapet8%i2)武力衝突から和平合意、生産再開まで アフリカ連合(AU)が両国の仲裁を行ったが不調に終わり、南北国境付近で武力衝突が頻発した。2013年4月上旬に南スーダンが国境付近の油田を占拠したが、国連が介入し停戦に至った。4月30日に国連安全保障理事会が制裁決議を行った。即時停戦と2週間以内の交渉再開、3カ月以内の妥結(期限は8月2日)を求めた。8月4日に南北スーダンはパイプライン使用料ならびにスーダンへの移行補償費で基本的に合意した。合意内容は2012年1月下旬にアフリカ連合(AU)が提示した仲裁案にほぼ沿う形であった。AU仲裁案は石油輸出収入の75%を失ったスーダンに対し2014年までの約3年間で65億ドル( “補償”26~54億ドルおよびタリフ11億ドル/年)を支払うよう南スーダンに提案していた。 2012年8月4日の基本合意を受け、CNPCは南スーダンプロジェクトについて油田復旧前の現場検査を実施した(8月27日にDar Oil Co(Block3/7鉱区南スーダン操業会社)の6名の作業員が空路で現場に行き、現場検査を実施)v。 2012年9月27日、スーダンと南スーダンは未解決な問題に関する包括的な問題(石油輸出再開と国境の非武装地帯(緩衝地帯)設置を含む)について9件の合意文書に調印した。しかし履行されず、生産は再開しなかった。 半年後の2013年3月12日に両国は2週間以内の原油生産再開と4月5日までの国境からの完全な軍隊撤収で合意した。そして南スーダンは2012年1月の生産停止から15か月後の4月中旬にようやく生産を再開した。再開後の初カーゴは6月最終週にスーダンから出荷した。初カーゴは上ナイル州に位置するBlock3/7(オペレーターはCNPC)Palogue油田生産の Dar Blend100万バレルであった。南スーダンの生産停止前の水準は32万バレル/日だが6月12日現在南スーダンの生産量は22万5000バレル/日まで復旧しており、そのうち8割(18万5000バレル/日)がダールブレンドとのことである。 ? パイプライン使用料:約9億ドル/年 Nile Blend(11ドル/バレル):Heglig~Port Sudanパイプライン使用料8.4ドル/バレルおよび企業に対し処理費2.6ドル/バレル (試算8.4ドル×3,650万バレル≒3億ドル) Dar Blend(9.1ドル/バレル):Petrodarパイプライン使用料6.5ドル/バレルおよび企業に対し処理費2.6ドル/バレル(試算6.5ドル×9125万バレル≒6億ドル) ? 移行補償費(package of transitional financial assistance):3.5年で30億ドル 南スーダンは独立に伴い油田資産の3分の2を失ったスーダンに対し、移行補償費として2014年までに30.28億ドルをスーダンに支払う。(試算(年10億ドル/年):合意時点の1億2775万バレルの場合≒8ドル/バレル、6月の生産量8,030万ドルの場合約12ドル/バレル) 考①:南北スーダンの合意内容(2012年8月) 参13 ネおパイプライン使用料等の実態はわからない。南スーダンによると6月から8月にかけて640万バレルの原油を出荷し、5億ドルの収入を得るが、その約3分の1の1億5000万ドルはスーダンにパイプライン使用料その他で支払わなければならないとしているvi。単純に計算すると約20ドル/バレルとなる。2012年8月のパイプライン利用に関する合意によるとパイプライン使用料および企業への処理費は約10ドル/バレルであり、残りの約10ドル/バレルは港湾における貯蔵・出荷費用ならびに移行補償費ではないかと思われる(移行補償費(年10億ドル相当)を独立後の南スーダンの生産量35万バレル/日で計算すると、約8ドル/バレルとなる、6月時点の生産量22万バレル/日で試算すると約12ドル/3)パイプライン閉鎖、生産再停止のリスク浮上 (バレルとなる)。 スーダンと南スーダンの関係は安定しなかった。2013年6月、バシル大統領は南北国境(南コルドファン州とブルーナイル州)で活動する武装勢力を南スーダンが支持していることを非難し、6月7日から60日以内(8月7日まで)に武装勢力の支持をやめなければ原油輸出パイプラインを閉じることを決定し、南スーダンに正式に通告した。南スーダンはスーダン政府が武装勢力を支持していると応酬している。 7月1日に両国は二日間の交渉を経て、3月締結の和平合意を実行すると共同声明を発表した。しかし7月20日、南スーダンは8月7日の生産停止に先駆け生産を停止する可能性を示唆、7月16日から生産量を減らしている。7月23日にはサルバ・キール(Salva Kiir)大統領が大統領令(presidential decree)によりスーダンとの交渉担当である副大統領Riek Macharならびに与党SPLM書記長(Secretary General)Pagan Amum氏を含む全閣僚を更迭した。 (4)スーダン迂回パイプライン構想 南スーダンはスーダン迂回パイプライン建設を進め、スーダンのインフラ依存からの脱却を図りたいと考えている。複数のパイプラインルート案(南スーダン~ケニア(LAPSET回廊の一部)、エチオピア経由ジブチ、ウガンダ~南スーダン~ケニア)を検討している。ケニア、エチオピア、ジブチとは政府間合意を締結している。しかし政府間合意だけで外部のファイナンスを得ることは難しく、南スーダンのパイプライン建設には懐疑的な見方がある。最大の課題はファイナンスだが生産減退も問題である。南スーダンはこのまま新規発見が無ければ減退で10年以内に生産量は半減すると見られている。 現在南スーダンで生産中の鉱区については南スーダン原油についてはスーダンの現行パイプラインを利用することが当面両国にとり経済的かつ和平維持につながると思われる。スーダンの2012年の輸出収入は2010年に比べ3分の1の約34億ドルに減少した。また2012年通年の消費者物価指数(CPI)は14 5%で深刻なインフレに直面しており、南スーダンからのパイプライン収入と移行補償費により一息つけると思われる。 南スーダン南部(ケニア、ウガンダ寄り)には未開発かつポテンシャルの高いBlockBがある。南スーダン政府の方針が定まらず、探鉱開発は依然として進んでいない。BlockBの現在のオペレーターはウガンダ発見鉱区のオペレーターであるTotalであり、発見時の状況やウガンダパイプラインの利用量(タリフ)の設定によるが、新規油田はスーダンのパイプラインと接続するパイプラインを新たに建設するよりもウガンダからケニア向けのパイプラインと接続するパイプラインを建設するオプションに経済合理性があ.東アフリカ原油パイプライン建設に向けて 4るかもしれない。 ウガンダからケニアあるいはタンザニア向けの原油輸出パイプラインはケニアや南スーダンなどEAC各国で生産される原油を取り込むハブパイプラインとなり得る。EACはスーダンの加盟申請を却下したが、南スーダンの加盟については審議中である1。 今回パイプラインの建設が予定されている東アフリカ地域は英米豪のような民間のパイプライン事業者は存在せず、ロシアのTransneftのような国営のパイプライン事業者も存在しない。このような場合、輸送会社(あるいは共同事業体〈JV〉)を設立することになる。 複数国にまたがるパイプライン建設は容易ではないが、本稿では東アフリカパイプラインを成功に導くための方策について、アフリカにおける二本のパイプライン(チャド-カメルーンパイプラインおよびエジプトのスメドパイプライン)とアフリカではないが民間(上流事業者)主体のBTCパイプライン(カスピ海の原油をアゼルバイジャンのバクーからトルコのジェイハンまで輸送)を事例に考察したい。 1 The East African 2012/12/8 15 \5:石油パイプラインの事例 「パイプラインの政治経済学」塩原 俊彦氏(2007年)付表1 主要石油パイプラインの概要にもとづき作 チャド~カメルーンパイプラインはチャドChari鉱区Doba油田で生産する原油をカメルーンKribiターミナルから出荷する総延長1,070kmのパイプラインである。2003年に稼働した。輸送能力は22万5000バレル/日である。このパイプラインは上流事業者と資源国政府により運営されている。上流(Doba油田)事業者はExxonMobil(オペレーター:40%)、パートナーはPetronas(35%)とChevron(25%)である。 輸送会社は チャド区間(180km)における輸送会社Tchad Oil Transportation Co. (TOTCO)と カメルーン区間(890km)における輸送会社Cameroon Oil Transportation Company (COTCO)で構成されている。TOTCOの出資比率はExxonMobil(40.19%)、Petronas(30.15%)、Chevron(21.54%)、チャド政府(8.12%)である。COTCOの出資比率はExxonMobil(41.06%)、Petronas(29.77%)、Chevron(21.26%)、 カメルーン政府(5.17%)、チャド政府(2.74%)である。事業費42億ドルのうち6割は上流事業者であるExxonMobil、Petronas、Chevronが出資比率に応じ負担、残り40%は世銀、IFC(国際金融公社)、EIB、民間銀行による融資及び米国輸銀による輸出信用等で調達した(塩原2007)。 例①チャド~カメルーンパイプライン 事成(一部加筆) 16 チャド~カメルーンパイプラインスメッドパイプラインBTCパイプライン区間チャドChari~カメルーンKribiターミナル1,070kmエジプト・アイン・シュクナ~シディ・ケール320km(スエズ運河迂回)アゼルバイジャン・バクー~グルジア・トビリシ~トルコ・ジェイハン1,768km供給油田チャドDoba油田サウジアラビア(タンカー輸送)カスピ海油田(アゼリ、チラグ、グナシリ)稼働2003年1978年2006年輸送能力22.5万b/d250万b/d100万b/d輸送会社上流事業者、資源国、通過国政府資源国政府、Aramco上流事業者他資金調達42億ドルのうち6割を上流事業者、残りは世銀、IFC、EIBなどAramcoがOAPECの投資機関Apicorpから1億ドル借入34.9億ドルのうち26億ドルをプロジェクトファイナンス。企業連合、IFC、EBRD、JBIC、米輸銀、民間銀行他油収入管理を巡る世銀とチャド政府の係争で輸出が一時停止するトラブルがあったが、現在の問題 石はDoba油田の減退である。Doba油田は2005年をピークに減退しており、輸送能力22万5000バレル/日に対し現行輸送量は約12万バレル/日にとどまっている。 そのような中、2012年8月にチャドのPermit Hで操業中のCNPCが200km(10万バレル/日)のパイプラインを建設し、ExxonMobilのチャド~カメルーン石油パイプラインと接続させることについてTchad Oil Transportation Co. (Totco) と合意した。CNPCの油田からCNPCとチャド政府と合弁のDjarmaya製油所(2万バレル/日)向けのパイプラインは2011年5月に完成しているが、CNPCは生産中油田の輸出を行い、経済性を高めたいと考えている。接続ラインは2013年稼働を目指している。CNPCのタリフは5ドル/バレル程度となる模様であるvii。 図7:チャド~カメルーンパイプライン 参考②:石油収入管理を巡る世銀とチャド政府の係争 世銀は、チャド~カメルーンパイプラインプロジェクトに対し1億2400万ドルの資金を提供した。石油収入は、特定エスクロー勘定に回され、世銀の協力で制定された同国の「石油収入管理法(Petroleum Revenue Management Law)」により管理(①収入の80%を健康・教育・社会サービス、農村開発、インフラ・環境および水資源開発に使用する。②5%を地場(ドバ地域)の開発プロジェクトに使用する③15%を政府予算に充当)することになっていた。しかし2005年12月にチャド政府は石油収入管理法を改定し、政府取り分を30%に引き上げた。2006年1月、世銀はシティバンク(ロンドン)にあるチャドの石油収入管理口17 タならびに新規融資1億2400万ドルを凍結。これに対し、チャド政府は石油輸出の停止で応じた。 2006年7月に世銀は政府取り分30%の増加を認め、チャド政府と和解。チャドは資源予算の70%を貧困撲滅に使う。また、チャドと世銀は石油売り上げ余剰分についてファンドを設立すること、石油収入の使い道の監視について強化することについて合意した。 事例②スメドパイプライン スメドパイプライン(Sumed;Suez-Mediterranean pipeline)はエジプト国内アイン・シュクナターミナルとシディ・ケールターミナル間を結び、スエズ運河を通らずに地中海に向かう320kmのパイプラインである。1978年に稼働した。輸送能力は250万バレル/日でサウジアラビアなどが生産する原油を輸送している。このパイプラインは資源国政府により運営されている。輸送会社はアラブ石油パイプライン会社(Arab Petroleum Pipeline Company)でエジプト政府50%、サウジアラビア政府(現在はAramco)が15%、クウェート政府15%、UAE政府15%、カタール政府5%である。Aramcoがアラブ輸出国機構(OAPEC)の投資機関Apicorpから1億ドル調達したが、国際機関からの借り入れは行っていない(塩原、2007)。 図8:スメドパイプライン 事例③BTCパイプライン 出所:米国エネルギー省資料をもとに加筆 BTCパイプラインはアフリカではないが、上流事業者他民間企業で構成されているパイプラインであり、参考までに紹介したい。アゼルバイジャン・バクー~グルジア・トビリシ~トルコ・ジェイハン間18 ,768kmで輸送能力は100万バレル/日である。2006年に稼働した。アゼルバイジャンのACG油田(Azeri-Chirag-Gunashli)などで生産する原油を輸送するパイプラインである。事業費約34.9億ドルのうち26億ドルをプロジェクトファイナンスで調達した。企業連合、IFC、EBRD、JBIC、米輸銀、民間銀行他多数の関係者が携わっている。BTC パイプラインはパイプラインに流す優先権を定める通油権(Capacity Right)や油種混合の減損を回避することが可能なクオリティバンク(油種混合により価値の低下で損失を被った輸送委託者に対し、混合により価値が上がった輸送委託者から現金あるいは原油現物の形で損失を補てん)などの仕組みが導入されている(通油権やクオリティバンクの詳細については「カスピ海地域のエネルギー開発と輸送 -現状と今後の見通し-」篠原建仁、JOGMEC石油天然ガ事例①のチャド~カメルーンや事例③のBTCパイプラインのように、上流事業者を輸送事業に介在させる(②のスメドパイプラインについても供給国のサウジアラビアAramcoが参加している)ことでファイナまた、事例①のチャド~カメルーンは輸送会社を国別に設立し、資源供給国と通過国双方が輸送会社に参加している。また、資源供給国側であるチャドが通過国側の輸送会社にも参加している。ウガンダからケニア向けのパイプライン建設にあたり供給国・通過国の双方が通過料収入を得られる仕組みである。資源国・通過国政府の輸送会社への参加はパイプラインの安定につながる方法ではないかと思わ事例①のチャド~カメルーンパイプラインは供給源であるDoba油田の減退により余剰能力が発生していたが中国CNPCがチャドで生産する油田からの新規供給が加わり経済性向上につながると思われる。ウガンダパイプラインはケニア向けのルートが3本とタンザニア向けのルートが検討されているが、ケニア北西部リフト堆積盆における石油発見や南スーダンBlockBの可能性を考えると、ケニアルートが新規供給につながるため選好されるルートになると思われる。また、ケニアのリフト堆積盆発見鉱区と南スーダンBlockBのオペレーターはウガンダと同じ(ケニアはTullowと南スーダンBlock BはTotal)であり、 通油権・クオリティバンクなど追加供給に関する規定 ?れる。 ンスや原料の確保が担保されることがわかる。 ? 資源国・通過国政府の輸送会社への参加 2)東アフリカハブパイプラインを成功に導くための方策 (スレビュー2011年7月をご参照ください)。 ? 上流事業者の輸送会社への参加 19 緖墲燉゙似(API25~30程度でWaxy)という特徴がある。TullowとTotalがウガンダの原油パイプライン輸送会社に参加する可能性は高く、新規供給も同じ事業者で、油種も類似という点はパイプラインのファイナンス組成の上で強みになると思われる。とはいえ、ウガンダ3鉱区の生産原油に次ぐ優先権について通油権(Capacity Right)やクオリティバンクなどの仕組みを整備しておくことは重要と思われる。ウガンダの鉱区はBTCパイプラインに参加しているTotalがオペレーターであり、資源国・通過国の支持が得られればBTCのスキームを活用することが可能である。 東アフリカから20万バレル/日前後の原油が市場に新規供給されることによる需給への影響は大きくはない。しかしウガンダやケニアの原油はスーダンのナイルブレンドに近い、低硫黄でワックス分の高い 図9:東アフリカ石油パイプライン いごに. さ20 エ油である。低硫黄原油は日本を始めアジアで好まれている(日本では火力発電所の燃料として主に用いられる)。低硫黄原油の代替として低硫黄重油の存在感も高まってはいるが、低硫黄原油の市場規模は小さいがアジア市場では一定の市場価値があると思われる。新興産油国となるウガンダは上流開発からパイプライン建設に至るまで課題は多いが、政府と事業者の協調の下で順調な開発に向かうことを期・「パイプラインの政治経済学」塩原俊彦、法政大学出版局(2007年) ・「カスピ海地域のエネルギー開発と輸送 -現状と今後の見通し-」、篠原建仁 JOGMEC石油天然ガスレビュー2011年7月 ・Tullow Oil 2013 Trading and oparational update、Annual Report2012 ・「活発化する東アフリカ・リフト堆積盆の探鉱」藤井、JOGMEC石油天然ガスレビュー2010年9月 v http://www.tullowoil.com/index.asp?pageid=137&category=&year=Latest&month=&tags=&newsid=833 v CNPC2012年9月4日 http://news.cnpc.com.cn/system/2012/09/04/001390787.shtml vi PON2013年7月24日 vii IOD2012/8/31 i「南スーダン油田生産停止の波紋」2012年2月石油天然ガス資源情報 i Upstream2013/7/3、PON2013/4/16 iii http://www.cnooc.com.cn/data/html/news/2013-07-01/chinese/341696.html i i International Oil Dairy 2013/3/20 な参考資料 主待したい。 21
地域1 アフリカ
国1 ウガンダ
地域2 アフリカ
国2 ケニア
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アフリカ,ウガンダアフリカ,ケニア
2013/07/25 竹原 美佳
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