Petroleum Engineerの取り組む技術トレンド2013
| レポートID | 1004390 |
|---|---|
| 作成日 | 2013-10-11 01:00:00 +0900 |
| 更新日 | 2018-02-16 10:50:18 +0900 |
| 公開フラグ | 1 |
| 媒体 | 石油・天然ガス資源情報 1 |
| 分野 | 技術非在来型 |
| 著者 | 伊原 賢 |
| 著者直接入力 | |
| 年度 | 2013 |
| Vol | 0 |
| No | 0 |
| ページ数 | |
| 抽出データ | 作成日: 2013/10/11 調査部: 伊原 賢 公開可 筆者は、10月初旬に米国ルイジアナ州のニューオリンズにて4年ぶりに開催された2013年SPE(Society of Petroleum Engineers:世界石油工学者協会、141カ国の会員数約11万人)のATCE(Annual Technical Conference and Exhibition:年次総会)に参加し、最新の石油工学に触れる機会を得た。得られた情報を基に、Petroleum Engineerの取り組む技術トレンドを探る。 (JOGMEC調査部、世界石油工学者協会SPE資料ほか) etroleum Engineerの取り組む技術トレンド2013 Pホームページ: www.spe.org/atce . はじめに 11950年代にM. King Hubbertが唱えたピークオイル論は「原油の生産は資源量に制限される」ということだったが、正しくなかったことが判明した。長期的には資源は有限だが、短中期的にはそうとも言えないのだ。 生産能力の限界に筆者を含む技術者は挑戦しているところだ。Hubbertが唱えたピークオイル論は米国48州ではフィットしていたが、水深1500メートルより深い「超大水深」(例えば、ブラジルのサブソルト)での近年になってからの探鉱成功などが生産能力拡大に寄与している状態を見ると、ピークオイル論では説明に無理が生じる。テキサスA&M大のStephen Holditch教授が提唱した「資源量のトライアングル」は、非在来型の油やガスは地下から取り出しにくいが、その資源量は豊富なことを示している(図1の下)。しかし、非在来型の油やガスは、その生産予測が難しい。米国発のシェールガス革命も10数年前に、そのことを予測する者はほとんどいなかった。 近年、石油開発をめぐる環境の変化には、油価の高値変動、イージーオイル(在来型油田)の減退、新規需要市場の登場、技術者の人材入れ替え、低炭素化、資源ナショナリズムの台頭などが挙げられる。このような環境変化の下では、国営石油会社NOCの支配力と、国際石油会社IOCの力と技術トレンドとの関係は図1のようにまとめられると筆者は考えている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 1/20 }1 在来型の油やガスの支配状況がもたらす非在来型資源へのシフト 後の原油需要に応えるには氷海や大水深(水深300メートル以深)での石油開発(図2)に加え、非在 今来型の油やガスの起源や生産技術を理解した上で、技術力・投資・人的資源の投入が必須となる。 出所: NHKテレビ 視点論点「海底油田の世界的現状」2010年8月23日放映 図2 大水深での石油開発エリア 2/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 アのように、埋蔵量へのアクセスが縮小する投資機会に対応した石油開発の対象は、在来型から非在来型資源へとシフトするだろうが、その開発はどのような技術トレンドをもって進められるのだろうか? 日本国内でもメタンハイドレートやシェールオイルといった非在来型資源への注目が高まっている。 のような背景の中、筆者は、米国ルイジアナ州ニューオリンズのモリアル・コンベンションセンター こ(写真1)にて今年9月30日から10月2日にかけて開催された2013年SPEのATCEに参加し、最新の石油工学に係る情報を収集した。 ここで、石油工学とは、石油・天然ガスの掘削、油層管理、生産に関する技術の総称で、この工学なくして、地下の石油・天然ガス資源を地上に取り出すことはできないといっても過言ではない。SPEはその技術者集団だ。 出所: 著者撮影 稿では、まず2013年SPEの年次総会の概要を述べる。次に年次総会で取り上げられ、筆者が興味 本写真1 モリアル・コンベンションセンター(米国ルイジアナ州ニューオリンズのダウンタウン) をもったテーマでの議論を時系列に紹介する。 最後に、今回のSPE年次総会にて得られた情報を参考に、当面の可採埋蔵量の積み増しをコントロGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 3/20 PEが主催する情報交流の場は、過去の事実を議論するSPE Technical Conference(秋の年次総会ほか)、現在の動向を議論するApplied Technology Workshop (ATW)、と未来の技術展開を議論するSPE Forumから構成される。 今年のSPE年次総会は、世界中から12,028人の参加があり(過去90回で最高)、発表論文・ポスターは約400件(1773件の応募から選択)で、以下の6分野/52セッションに分かれて紹介された(1. Drilling and Completions; 2. Project, Facilities and Construction; 3. Production and Operations; 4. Reservoir Description and Dynamics; 5. Management and Information; 6. Health, Safety and Environment / HSE)。展示会場は、13,980m2(4,240坪)の広さで大小取り混ぜて、これも過去最高となる552社が出展した(写真2、3)。 ールすることになる石油開発技術のトレンドをまとめる。 . 2013年SPE年次総会の概要 2左から右へ:早稲田大の森田研究室の学生5名、JOGMEC TRC長野職員、森田教授、ConocoPhillips古井氏、著者(伊原) 写真2 会場の入り口にて記念撮影 出所: 著者撮影 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 4/20 ハ真3 展示会場 出所: 著者撮影 総会参加で報告者が感じた不確実性を持つ命題は4つ。①シェールガスは北米発の資源か世界展 本開の資源か?、②LNG価格の油価リンクは終わりを迎えるか?、③資源ナショナリズムは安定期に入ったか?、④National Oil Companies (NOCs)の動き、⑤複雑になる市場のマネージメント(下流分離、M&A)。SPEに属する技術者は、目先の利益追求のみならず、人材の確保と浸透率の低い岩石中の資源(シェールガス、シェールオイルほか)、重質油、大水深開発といった非在来型の資源開発に注力すべきであり、そのための技術は主力サービス会社(Schlumberger, Halliburton, Baker Hughes, Weatherford)を中心に確実に育っており、NOCsやInternational Oil Companies (IOCs)は、技術を自分たちの資源開発に効果的に適用できる環境にある。 開発技術では、「非在来型資源」の開発に必要な岩石力学の知識を駆使した坑井刺激技術と刺激技術によって作られた岩石の割れ目のモニタリングや充填剤(プロパント)に関する事例紹介が口頭発表、展示ともここ6年ほど充実。シェール開発の長期実現に必要な技術が多く紹介された。報告者の専門に近いProject, Facilities and Constructionにも焦点が当たった。 風力・太陽光・バイオ燃料といった再生可能エネルギーの台頭もあろうが、世界における石油天然ガスの一次エネルギーに占める割合は80%当面ゆるぎなく、国際エネルギー機関IEAによれば原油需要はGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 5/20 035年には日量1億バレルに達するとも言われる。この時期の石油・天然ガスの上流業界の好景気に人と技術に注力することで、石油開発(いわゆる上流)業界は、石油・天然ガス資源の可採埋蔵量積み増しと環境面にも考慮した経済的開発に大きく貢献することができる。本総会における口頭発表や展示を見聞きすることで、その実現に必要な技術の進展を実感した。報告者は、また総会の会期中に開かれた25-Year Club、Annual Banquet & Reception、The University of Tulsa Alumni Reception、President’s Luncheonといった会合へ参加し、日本人として世界の石油工学者との旧交を確かめ、かつ新たなネットワークを広げることに努めた。 特筆すべきは、若手(35歳以下)の発表論文で最高の評価であるCedric K. Furguson Medalを、古井氏(ノルウェー・スタバンガーのConocoPhillips社に勤務)が日本人として2008年以来の2度目の受賞。世界的に見て、日本人の石油開発技術者が少ないなかで、日本人技術者の高いレベルを世の中に知らしめたニュースとなった。 油価低迷時の90年代に多くの石油会社が、その研究開発活動を低下させた中で、「将来の技術開発を担うのは誰か?」というのが、近年の石油開発業界の大きな命題。業界の50歳以上は43.6%にもなり、40歳代前半が少なく、技術の空洞化の危機回避はここ数年の課題。2004年以降の油価の上昇は、大学で石油工学を学ぶ学生数を増やしているが、現在業界に居る人たちとこれからの若者で業界を支えるには、各自が持つ知見を若者と共有・伝授すること、若者が石油開発に夢や強い関心を持つべく草の根の啓蒙活動や石油工学教育のブラッシュアップを精力的に行うことが極めて大事であることが関係者間で再確認された。 OGMECからは報告者とTRC開発技術課の長野職員の参加。ほかの日本人の参加者は、早稲田 J大・環境資源工学科の森田教授とその引率学生10名、ConocoPhillipsの古井氏、MEPUSA(三井石油開発からの出向)の杉山・大西氏(Marcellusシェールからのガス採掘)、INPEXの島本氏、ユニチカの川瀬氏ほか。来年の年次総会2014 SPE-ATCEは、10月27日~29日にオランダのアムステルダムにて開催9月29日(日)はショートコースを受講した。また、9月30日(月)から10月2日(水)までの3日間は、テクニカル・セッションに参加すると共に、展示会場も見て回った。 下に、ショートコースの概要と、参加したセッションにおいて興味を引いた口頭発表論文の抄録を 以Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 6/20 . 2013年SPE年次総会の個別内容 3予定。 日(日)終日 ショートコース「Introduction to Valuing Information in Unconventional Resources: 非 2在来型資源情報の価値付け―入門編」(写真4)。 記す。 写真4 ショートコース 入口の看板 出所: 著者撮影 ? 本コースでは、非在来型資源情報の価値付けを定量的なディシジョンアナリシスの手法で学んだ。在来型資源に比べ、開発当初の情報が少ない時点で意思決定が必要な非在来型資源の開発には、この手法が有効なことが多い。 ? 講師のMs. Ellen M. CoopersmithはConoco社出身のPetroleum Engineerで99年に独立し、ヒューストン郊外のKatyにコンサルタント会社decision Frameworks社を設立した。石油工学に係るディシジョンアナリシスのサービスを提供。 ? コースにて網羅された項目は、情報の価値(Value of Information)の構成要素として、問題を定義し、関連事象を判断、事実、不確実性の3つに分類。判断は、判断基準、過去・現在・未来の判断に分けられる。判断、事実、不確実性に分けられた事象をディシジョンツリーで関連付けて、不確実性を軽減する判断基準の妥当性を定量的に評Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 7/20 ソするもの。 ? 演習では、①水圧破砕前のNMR検層の是非、②シェール層のスイートスポット検知前の3次元震探の是非、③坑井間隔についての経済性評価を学んだ。 0日(月)午前 ①Opening General Session: Deepwater Exploration and Development ? Challenging 3the Limits 午後 ②Reservoir Engineering Case Histories ① オープニングセッション: 大水深での石油開発にあたっての国際石油会社(International Oil Companies / IOCs)、サービス会社間の今後の協力関係のあり方についてのパネルディスカッション ? Cobalt社のCEOが司会。パネリストは、米国メキシコ湾の石油開発規制当局BSEE、国際石油資本メジャーのシェル社、サービス会社FMC, Baker Hughes、掘削コントラクターDiamond Offshore Drillingの経営幹部。 ? 海洋油田開発の歴史: 1960年に石油輸出国機構OPECが発足し、70年代に入ると資源ナショナリズムの高まりの中で、中東や北アフリカの産油国の石油国有化が進んだ。国際石油資本メジャーの追い出しを図った。すると、メジャーは活動の場所を求めて、70年代から政治リスクのあまりない、海に目を向けていった。初めは浅いところから、だんだんと深い所に移って行った。海底油田の開発は、油価と深いつながりがある。86年に原油の公示価格が廃止され、市場価格の時代に入って以降、90年の湾岸戦争の時に一時1バレル=30ドル台という例外はあったが、ほぼ20ドル以下という時代が長く続いた。その時代には、採算からいって、コストの高い深い海の油はとれなかったのである。その後、2003年のイラク戦争以降の原油価格の高騰で、水深300メートル以上の海底で原油を生産する、大水深油田の開発が一気に本格化した。 ? 現代の油田開発というのはずいぶん厳しい条件の中で行われている。油田地帯と言えば中東アラブの砂漠地帯が思い浮かぶが、最近は海底油田、それも深海底油田の存在が重みを増している。海底油田からの油の生産量は世界全体の約4割にもなる。現在、世界で脚光を浴びている代表的な大水深油田は、メキシコ湾、西アフリカ沖、ブラジル沖などである(図2)。1983年からの統計では、世界全体で約600フィールドが発見され、内400フィールド程度が生産中で、発見から生産開始までの時間は7年弱Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 8/20 ゥかった。生産期間の平均は13年弱である。大水深フィールドの総数の55%は北米で発見されている。ただ、埋蔵量では23%に過ぎない。一方、大水深フィールド数の17%はアフリカで発見され、埋蔵量では31%にもなる。ブラジル沖では、大水深の開発により、97年には50%程度であったブラジルの石油自給率を、2007年までの10年間で100%近くまで上昇させることに成功した。 ? 大水深油田の開発には、技術の進歩という側面もある。ビットと呼ばれる掘管の先端を、地質情報に応じて動かす技術の進歩や、ROV、AUVと呼ぶロボットなど、遠隔操作で深海での様々な作業をこなす機器の性能が向上した。そうした機器を駆使して、海底に広範囲に広がる油井をパイプでつないで、複数の油井の原油やガスをまとめて海上まで吸い上げる、海底仕上げの技術の成熟などが大水深油田の開発を支えている。技術課題としては、油層評価、地質モデル(石油システム)、高温・高圧環境、坑井仕上げ技術、フローアシュアランス、浮遊式・海底設備が挙げられる。 ? メキシコ湾にて2010年4月に発生した掘削リグ・マコンドの爆発・沈没、油流出事故は石油開発業界にとって大きな痛手となった。石油業界がこれだけの環境汚染を引き起こしたのだから、化石燃料からの脱却を目指す方向にアメリカが動くのではないか、というのが当時の大方の見方であった。メキシコ湾での掘削リグ数は約50基から2011年に10基まで落ち込んだが、現在事故前のレベルの50基まで戻ってきている事実からも大水深油田の開発には需要サイドからの強いサポートを感じる。事故の当事者のBPに対しては、非常に厳しい懲罰的な規制がかけられたが、アメリカ社会が現実にクルマ社会で化石燃料に依存した社会である以上、海底油田の開発制限にしても、安全面が担保できれば(暴噴防止装置BOPの機能強化、坑口のキャップ装置)、限定的な規制しか掛けられないと言うのが現実である。 ? 2020年を見据えれば日産2700万バレルの供給増が見込まれる中で、そのうち日産1000万バレルが深海の油田開発からもたらされると期待されている。その背景となる3点は、 イ) 1バレル(159リットル)の油を深海から取るのに30ドル、難しくても45ドルで採算が取れる時代になっている。中東の陸上油田の数ドルと比べれば非常に高いのだが、今、油価が1バレル100ドルぐらいなので、その差額が利益になるわけで、経済的な合理性がある(図3)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 9/20 o所: IEA、SPE資料を基にJOGMEC調査部作成 図3 原油の可採埋蔵量と採算コスト ロ) 太陽光や風力といった再生可能エネルギーの導入は大事だが、エネルギー投入効率が石油や天然ガスといった化石燃料に比べ非常に悪い。エネルギー投入効率は100のエネルギーを生み出すのにどれだけのエネルギーが必要か、という割合である。石油や天然ガスは大体3ぐらい、再生可能エネルギーの場合は10ぐらい必要である。再生可能エネルギーでまかなうとしたら、その差額を補助金や料金上乗せで埋めなければ普及しない。 ハ) 石油はエネルギーだけにつかわれているのではなく、服から化粧品、日用品、化学や機械業界まであらゆる分野で使われている。エネルギーの問題に留まるわけではない。 ? よって、「海底油田の世界的現状」を理解するには、需給のファンダメンタルズ、石油資源へのアクセス、技術革新、インフラ、地政学、ローカルコンテンツ、経済条件に注視する必要がある。 ② シェール層の評価スタディ ? 発表論文SPE 166468: シェールガス井の生産挙動を理解するために、BarnettやMarcellusといった主要シェール層に掘削されたガス井の生産履歴を生産指数、埋蔵量、割れ目の発生度合いといったパラメーターで整理分析(正規対数分布)。今後の坑井掘削の意思決定に求められる生産挙動、坑口位置、シェール層のスイートスポットの予測や選定に有用な情報となりうる。Linn EnergyとPromethean Technology GroupGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 10/20 ミの発表。 ? SPE 166176: シェールガスの開発ブームに火をつけたテキサス州のBarnettシェールには多段階の水圧破砕を施した水平坑井が1万3000坑以上存在し、内2500坑は5年以上の生産履歴を有する。2500坑の内100坑にてリニアフローの最後が確認され、坑井間隔を決める経済性評価に必要な浸透率、埋蔵量、フラクチャーの半分長を試算することができた。ConocoPhillipsとDave E. Reese社の発表。 10月1日(火)午前 ③So We Frac’d the Well, Now What? 午後 ④Completion Optimization in Unconventional Reservoirs ⑤Annual Banquet and Reception ③ 坑井に水圧破砕を実施しシェールガスが生産可能になった。 今後大事なことは? ? マイクロサイスミックは、水圧破砕により岩石に割れ目が形成される時に発生する音を観測し、その音を解析し割れ目を評価し、ガスの回収効率の向上に必要な情報(音の震源のマッピング)を提供する技術(図4)。 出所: ICEP 図4 水圧破砕におけるマイクロサイスミックの観測イメージ ? 1947年に水圧破砕が初めて実施されてから、プロパント(フラクチャリングにて出来た割れ目の開度を保つ詰め物)の運搬能力に優れ、かつ地層にダメージを与えないフラクチャリング流体が数多く開発されてきた。深い高圧シェールには低粘性である水ベースの流体(slick-water: ポリマーを少量混ぜて坑井内の圧損を低減)がシェールの破砕に用いられるようになった(Barnettシェールでは1997年より適用。2005年頃よGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 11/20 錻ayettevilleや Marcellusシェールにも展開)。6~9段階ものフラクチャリングが可能で、使用プロパントは少ない利点がある。 ? シェール開発の技術では、今まで掘削・仕上げ・水圧破砕、初期の生産挙動に焦点が当たったが、シェール開発の真の価値を見極めるには、開発の長期実現に必要な技術を知る必要がある。 ? 長期(~30年)実現に必要な技術: 生産レート/Inflow Performance Relationshipの時刻歴解析、モニタリング(水質、圧力、大気)、水圧破砕以外の坑井刺激法、人工採油法(図5)、坑井の健全性、地域社会との関係維持。 図5 パネリストは、米国のシェール開発会社Apache, ConocoPhillips, XTO Energy、テキサ ?スA&M大、米国の重質油開発会社Aera Energy。 ④ シェールガスを含む非在来型ガス資源への水圧破砕の最適化 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 12/20 SPE 166303: 水平坑井に多段階(40段)の水圧破砕を施すオペレーション時間の削減。機器の操作は機器の内径にボールを通すことで実施していた。内径サイズの違うボールを水圧破砕の段階毎に変える作業からたった一つのボールで行えるように機器の内部設計(シート部)を見直すことで地表ポンプからの吐出圧力の増加を抑え、作業時間を18%削減できた。Weatherford社の発表。 ? SPE 166511: コイルド・チュービングを用いたオペレーション(機器スリーブの開閉)。モンタナ州のBakkenシェールにて実施された19段階水圧破砕事例の紹介。ボールやプラグを用いないコイルド・チュービングを用いたオペレーション。例えば栓の役目をしていたプラグを生産開始前に掘りぬくことが省ける効果あり。カナダでの適用事例多数。Baker Hughes社の発表。 ⑤ Annual Banquet and Reception ? 出席者約900名。 ? Technical & Professional Awards Presentation ? 若手(35歳以下)の発表論文で最高の評価であるCedric K. Furguson Medalを、古井氏(ノルウェー・スタバンガーのConocoPhillips社に勤務)が日本人として2008年以来の2度目の受賞。世界的に見て、日本人の石油開発技術者が少ないなかで、日本人技術者の高いレベルを世の中に知らしめたニュースとなった。 写真5 Cedric K. Furguson Medal受賞式 13/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 出所: 著者撮影 受賞内容:大水深の砂岩層を対象とした坑井では油層の減退に伴い、ケーシングやサンドスクリーンの損傷が報告されている。その損傷事例に対してジオメカニクス(岩石と土壌の力学:引っ張り、圧縮、せん断、曲げ)の見地から解析。キャップロック中の層序学的な異常がケーシングへの引っ張りとつながり、生じた損傷とサンドスクリーンに生じた大きなせん断応力(図6)を3次元の非線形有限要素モデルで再現し、損傷を避ける坑井仕上げのガイドラインを提案。 所:SPE146231 出図6 キャップロック中の層序学的な異常がケーシングへの引っ張りとつながり、生じた損傷とサンドスクリーンに生じた大きな剪断応力(イメージ) ? 筆者のタルサ大留学時代の同窓生でカナダ・エドモントンのC-FER Technologies社のDr. Francisco J. Alhanati(ブラジル人 写真6)が、ブラジルやカナダにおける人工採油法・施設の検査技術に係る技術開発、および石油工学教育に関する30年を超える貢献を認められ、Production and Operation Awardを受賞した。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 14/20 ハ真6 Production and Operation Awardを受賞したFrancisco J. Alhanatiと著者 10月2日(水)午前 ⑥Innovations of Conductivity ⑦SPE President’s Luncheon and Annual Meeting of Members 出所: 著者撮影 午後 ⑧Fracture Modeling ⑥ フラクチャリングによる坑井流動性の改善 ? SPE 166107: 水圧破砕65年の歴史: 坑井の生産性向上の鍵は「学習したこと」のみならず、「忘れたこと」/「適用に失敗したこと」にある。無限の伝導性を持つフラクチャーを仮定した検討は、しばしば水圧破砕の失敗につながる。MarcellusとEagle Fordシェールの生産データを用いたヒストリーマッチングあり。過去の作業経験から知見を紹介しているが、水圧破砕のメカニズムに係る学問的知識に若干難あり。Carbo Ceramic社の発表。 ? SPE 166299: 汎用フラクチャーモデルに基づくプロパントの選択。Eagle Ford, Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 15/20 arcellus, Barnett各シェール及びPermian堆積盆地での水圧破砕が対象。プロパントの現場への輸送コストも考慮。予想に反し、自然の砂粒から成るプロパントの方が人工プロパント(セラミック)よりも良い生産データを示した。現状の水圧破砕設計の欠点? 2013 SPE President Egbert Imomoh (アフリカのAfren) gave his “State of the Society” address and passed the presidential gavel to 2014 SPE President Jeff Spath (Schlumberger) 写真7 SPE President’s Luncheon and Annual Meeting of Members ⑦についても言及。ヒューストン大の発表。 出所: 著者撮影 写真7 2013年と2014年のSPE President ? Mr. Jeff Spath, 2014 SPE President (写真8): SPEの活動は会員のボランティア活動や精神に支えられている。ボランティアは熱意を持って、SPEの中でリーダーシップの技を磨き、知識や経験を活用し、テクニカルプログラムやSPEの活動に影響を与える。モチベーションを持ったボランティアが居なければ、SPEはうまく運営できず、そのミッションも十分に遂行できない。水圧破砕の地域社会への啓蒙事業(ソフト)も紹介(写真9)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 16/20 ハ真8 2014年のSPE President Mr. Jeff Spath 出所: 著者撮影 写真9 水圧破砕の地域社会への啓蒙事業 www.energy4me.org/hydraulicfracturing 17/20 出所: 著者撮影 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 G フラクチャーのモデリング ? SPE 166312: マイクロサイスミックのデータを用い、岩石力学の見地から複雑なフラクチャーの広がり(せん断変形や膨張変形)をモデリングにて検証。フラクチャー内のプロパントの歩留まりを予測。破砕された有効体積が輸送シミュレーションのインプットとなる。Schlumberger社発表。 出所:MIicroSeismic社 デリング。吸水膨潤による毛管引力も考慮。水圧破砕後しばらく坑井を閉止した方がフローバックは少なくなる。Norwegian University of Science and Technologyの発表。 SPE 166439: 水圧破砕した坑井からの戻り水(フローバック)の動きを差分法によりモ ?図7 フラクチャー内のプロパントの歩留まり予測 ? 現在埋蔵量の大半(70%弱)が産油国のNOCに握られている環境下では、IOCや独立系石油会社(インデペンデント)は、新規油田開発よりも既発見油田からの生産促進に軸足を置かざるを得なく、投資機会は縮小している。 ? 縮小する投資機会に対応した開発技術のトレンドを整理するには、石油価格変動下における石油開Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 18/20 . 所感 4ュ技術の適用とそれを担う人材確保の行方という観点からの物事の分析が必要である。今回のSPE年次総会からの情報を基に技術トレンドを考えてみた。 ? SPE年次総会は、いうまでもなく、石油工学者(Petroleum Engineers)にとって1年で最大の展示を備えた学会で、学術的にも最も権威があると言われている。今回も米国の大学を中心に、多くの大学院生が発表を行っていたが、英語も流暢で論理構成もしっかりしており、業界の技術者の裾野の広がりは世界的に維持できている。アジアの貢献としては、米国留学中の中国人やインド人の学術発表数が多く、彼らが石油工学の発展に寄与しているのは、もはや常識である。日本人も早稲田大学や東京大学を卒業した若い人が、そのまま当地の大学院に進学し石油工学を勉強し、米国企業へ就職、あるいは就職を目指している姿が垣間見られる。 ? SPE年次総会の一環として9月30日夕に開催されたタルサ大の石油工学科の同窓会(The University of Tulsa Alumni Reception)に出席し、旧友や恩師と親交を深めた。高水準の油価(100ドル/バレル)に伴う、石油・天然ガス上流の仕事量や大学での石油工学専攻学生数の増加は明らかであり、皆忙しさを口にしながらも、晴れやかな表情での歓談の輪が広がった。 ? 展示場では、例年通りSchlumberger, Halliburton, BJ Services, Baker Hughes, Weatherfordといったソフト・ハードをコンサルティング(専門家)とともにオペレータに提供できる大手サービス会社がスペースも多くとり、景品や飲み物を取り揃え、観衆を集めていた。製品のカタログを渡すというよりも、大型スクリーンでのPC画面やDVDの上映が目に付く。油層シミュレーションモデルの紹介では、油層全体が3次元にまた時間経過と共に、油層飽和率の変化が視覚的に適切に捉えられるインターフェイスがパソコン画面上で実現できるのは、4年程前から一般的な技術になっているようだ。2004年来、高い油価が継続し、油田操業により多くのお金が掛けられ、リモートモニタリング技術や動く3次元油層モデルを使って、生産量増加のために、坑井の追掘や改修といった油層管理の意思決定時間の短縮が図られている。油田の現場を良く知り、データをよく見極める目を持った専門家の存在が、その前提としてあるが、大手サービス会社の油田操業現場への技術提供がかなり細部にまで進んでいる。極論すれば、油田操業会社の技術者はサービス会社の提供する技術の良し悪しを判断・管理する役目になっている様に感じられた。 ? 現在埋蔵量の大半(70%弱)が産油国のNOCに握られている環境下では、IOCや独立系石油会社(インデペンデント)は、新規油田開発よりも既発見油田からの回収率向上や生産効率向上を目指した技術(EOR/IOR、水平坑井、多段階フラクチャリング)の適用や非在来型資源(シェールガス、オイルサンド、シェールオイル)の開発に軸足を移している。一般に油価の高騰下では、技術改良・技術開発が進む。油価の長期的な動きを十分意識しつつ、開発資材コストの高騰と、改良・開発された技Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 19/20 pの適用の度合いが、当面の可採埋蔵量の積み増しをコントロールすることになる。 ? 展示場での石油会社の目的は人材リクルートの場。 ? 年次総会では、例年3日目にSPE会長主催の昼食会が催される。11万人にも達する会員数の半分以上が北米外の在住者(14年程前には欧米の会員が大半であった。2003年からの会員数増加率は、なんと30%)であることを考えると、石油・天然ガスの掘削、油層管理、生産に関する技術はメジャーのみならず、可採埋蔵量の65-70%を支配する産油国の国営石油会社、インド・中国ほかへと、全世界的な広がりを見せている。報告者は、石油開発技術のグローバル化を強く意識し、環境対策をとりつつ、可採埋蔵量の積み増しを着実に進め、石油需要の伸びにも応える供給へ努力する上流業界の姿を感じた。 ? SPEのみならず、AAPG(地質)、SEG(物探)などの技術会議に出て、最新動向を肌で感じ、かつ、発表を行うことは大変貴重な経験であり、JOGMECの(特に技術部に属する)若手技術者の認知・技術レベルの底上げには欠かせないと考える。世界における石油・上流産業におけるJOGMECの認知向上および組織発展のためにも、30歳代までの若手技術者は特に積極的に参加・発表を行い、自らの技術レベルを磨いていくことが、行く行くは石油天然ガス資源の供給確保へとつながる。 参考資料> SPE-ATCE2013 Conference Program SPE-ATCE2013 Proceedings (DVD RW) <これら参考資料は、調査部に1セット保管。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 20/20 以上 |
| 地域1 | 北米 |
| 国1 | 米国 |
| 地域2 | 北米 |
| 国2 | カナダ |
| 地域3 | 欧州 |
| 国3 | ノルウェー |
| 地域4 | |
| 国4 | |
| 地域5 | |
| 国5 | |
| 地域6 | |
| 国6 | |
| 地域7 | |
| 国7 | |
| 地域8 | |
| 国8 | |
| 地域9 | |
| 国9 | |
| 地域10 | |
| 国10 | 国・地域 | 北米,米国北米,カナダ欧州,ノルウェー |
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