ページ番号1004407 更新日 平成30年2月16日

原油市場他:原油在庫減少に加えクッシングから米国メキシコ湾岸への原油パイプライン開通に伴うWTI引き渡し地点での 原油需給引き締まり観測などで上昇する原油価格

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レポートID 1004407
作成日 2013-12-16 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
著者直接入力
年度 2013
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2013/12/15 調査部:野神 隆之 原油市場他:原油在庫減少に加えクッシングから米国メキシコ湾岸への原油パイプライン開通に伴うWTI引き渡し地点での原油需給引き締まり観測などで上昇する原油価格 (IEA、OPEC、米国DOE/EIA他) ① 米国では製油所の稼働上昇に伴う原油精製処理量の増加により石油製品生産が活発化した結果、在庫も増加に転じたが、ガソリン在庫は量的には平年幅上限を超過しているものの、留出油在庫は平年幅下限付近に位置している。他方、製油所での原油精製処理が促進されたことに加え、米国メキシコ湾岸地域の製油所において年末に向けた課税対策で原油の貯蔵が抑制されたと見られることから、原油在庫は減少に転じたが、量としては平年幅上限を超過する水準を維持している。 ② 2013年11月末のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は、原油については、米国のみならず欧州でも製油所での原油精製処理量が増加したこともあり減少となった一方で、日本においてはほぼ変わらずとなったことから、OECD諸国全体としては減少となったが、平年幅を超過する量は維持されている。他方、石油製品については、米国で特に留出油在庫が8月末以降11月末にかけ継続的に減少したことに加え、欧州でも原油精製処理量が前月比で大幅に増加したものの依然前年同月比で日量100万バレル近く下回っていると推定されることから、製品の生産は必ずしも活発とは言えず、結果として8月末以降10月末にかけ減少した在庫を回復できない状態であった。また日本においては11月に重油輸出が活発化したことから、重油を中心として製品在庫が減少した。このため、OECD諸国全体としても石油製品在庫は低下、この時期としては平年幅の下限を割り込む状態となっている。 ③ 2013年11月中旬から12月中旬にかけての原油市場においては、11月中はウラン濃縮問題を巡るイランと国連安全保障理事会常任理事国5ヶ国にドイツを加えた6ヶ国との間での合意観測、そして実際に11月24日に両者間で合意に到達したことによる、イランを巡る地政学的リスク要因に対する市場の懸念の後退もあり、原油価格(WTI)は概ね1バレル当たり90ドル台前半において下落傾向となったが、12月に入り、米国での経済改善を示唆する指標類の発表、米国オクラホマ州クッシングからメキシコ湾岸へと原油を輸送するパイプラインが原油充填を開始したとの情報に伴うWTI引き渡し地点での原油需給引き締まり観測の発生、米国原油在庫減少観測と実際の原油在庫減少などにより、原油価格は上昇傾向に転じ、1バレル当たり90ドル台後半へと変動範囲を切り上げた。 ④ 今後当面はイラン等の地政学的リスク要因の動きは相対的に小康状態になると思われる一方で、米国等の経済指標類も、経済情勢の石油需要への影響と金融緩和策の動向に伴う原油市場への資金の流れへの影響の両面から相反する圧力が原油相場に加わることにより、これら要因の原油価格の影響は限定的になると考えられる。一方石油需給面では今後も年末にかけ米国メキシコ湾岸地域を中心として原油在庫が相当規模で減少していく恐れがある他、クッシングから米国メキシコ湾岸地域へ原油を輸送するパイプラインの操業開始に伴うWTI引き渡し地点での原油需給引き締まり観測から、WTIがブレントに対して価格差を縮小する形で上方圧力が加わる可能性があると考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? . 2013年12月4日開催のOPEC総会で原油生産上限を据え置き 2013年12月4日に石油輸出国機構(OPEC)はオーストリアのウィーンで通常総会を開催し、2011年12月14日開催の通常総会時に導入した全12加盟国で合計日量3,000万バレルの原油生産上限を据え置きとする旨決定した(表1参照)。総会前のOPEC事務局による見通しでは2014年の対OPEC原油需要(世界石油需要から非OPEC産油国石油生産とOPEC産油国のNGL生産を差し引いたもの、なおこれには世界の石油在庫変動も含まれる)が日量2,960万バレルと、現行の原油生産上限からそうかけ離れていない(図1参照)こと、また、2013年6月の前回総会以降今次総会直前まで、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相がしばしば適正であるとしてきた水準である、ブレント原油価格で1バレル当たりほぼ100ドルを超過する水準であったこと(図2参照、終値ベースでは全ての取引日について100ドルを超過していた)、ヌアイミ氏が12月2日に、「市場は最も良好な状況で、需要は素晴らしく、経済成長は改善しつつあり、需給は改善し、在庫は良好な状況」である旨明らかにしており、同氏が世界石油市場の現状に満足していることを示していたうえ、他のOPEC産油国についても、アルジェリア(ユスフィ エネルギー・鉱業相)、アンゴラ(バスコンセロス石油相)、イラク(ルアイビ石油相)、エクアドル(メリザルデ非再生可能天然資源相)、カタール(サダ エネルギー・産業相)、クウェート(シャマリ石油相)、ナイジェリア(アリソンマドゥエケ石油相)、ベネズエラ(ラミレス石油・鉱業相)、UAE(マズルーイー エネルギー相)と大半の加盟国が、総会前に原油生産上限据え置きに対して事実上異論がなく、足元の石油市場や原油生産上限に関して満足している旨示唆していたことから、今次総会では原油生産上限は据え置きになったと見られる。ただ、欧州の債務問題や先進国での高水準の失業率、発展途上国での経済成長減速とインフレリスクといった世界経済面での不透明性が依然として存在している一方で、米国でのシェールオイル生産量が当初の予想以上に堅調に増加していることから、今後秩序立った石油市場の均衡維持に反するような展開が発生した場合に対して加盟国が迅速に行動できるよう準備することを今次総会で再確認した。 表1 OPEC加盟国原油生産上限、生産量及び減産遵守率(日量千バレル)2009年1月1日以降2011年12月14日2013年12月4日の生産目標(推定)OPEC総会OPEC総会2011年11月生産量2013年11月生産量以降の生産上限以降の生産上限(IEA) ①(IEA) ②増産量(②-①)原油生産能力(IEA)(2013年第四四半期)アルジェリアアンゴラエクアドルイランクウェートリビアナイジェリアカタールサウジアラビアUAEベネズエラOPEC11ヶ国合計イラクOPEC12ヶ国合計注:四捨五入の関係で個々の数字の総和が合計と一致しない場合がある。-------------30,0001,2031,5174343,3362,2221,4691,6737318,0512,2231,98624,845---------------30,0001,1801,7105003,6092,7705502,10073510,0002,5202,34128,0152,67530,6891,1001,7605202,7102,7202201,8857259,7452,7302,46026,5753,15029,725△ 805020△ 899△ 50△ 330△ 215△ 10△ 255210119△ 1,440475△ 9641,2001,8505302,9002,9001,4002,25075012,4002,9002,60031,6803,20034,880余剰生産能力(2013年11月現在)10090101901801,180365252,6551701405,105505,155出所:OPEC、IEAデータ等をもとに推定 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? なお、次回総会(通常総会)は2014年6月11日にオーストリアのウィーンにて開催される予定である。また、2014年1月1日以降のOPEC事務局長(2012年12月末で2期6年間の任期が満了する予定だったバドリ事務局長の後任の事務局長が2012年12月12日開催の総会で選出できなかったことから、バドリ現事務局長が2013年12月末までの1年間事務局長職を延長することとなった)については、今次総会でも調整がつかなかった(選出には加盟国の全会一致が必要とされる)ことから、バドリ現事務局長が2014年12月末までさらに1年間事務局長職を延長することになった。 今次総会においては、直前に原油価格が大きく変動するなど石油市場に新たな展開が発生するといったことでない限り、日量3,000万バレルの原油生産上限の据え置きが決定されるという見方が市場関係者の太宗を占めており、実際総会直前に原油相場が急変したということもなく、総会では市場の事前予想通り日量3,000万バレルの原油生産上限据え置きが決定された。このようなことから、OPEC総会のGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? 級ハによる当日の原油相場への影響は限定的であり、この日は同日米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)から発表された同国石油統計で原油在庫が市場の事前予想以上に減少したことにより原油価格(WTI)は前日終値比で上昇した(後述)。 しかしながら、今次OPEC総会の原油相場への影響は限定的であったものの、将来に向けた不安を残していないわけではない。2013年11月現在のOPEC加盟12ヶ国の原油生産量は日量2,973万バレル(IEAによる推定)と原油生産上限である日量3,000万バレルを下回っているが、これはイランに対する西側諸国による制裁に伴う禁輸措置で2013年11月の同国の原油生産量が日量271万バレルと2011年当時の日量360~370万バレル程度から相当程度減少している他、リビアでも東部を中心とした部族の抗議行動に伴う石油ターミナルの封鎖により2013年11月の原油生産量が日量22万バレル(また、12月11日現在においても原油生産量が日量22万バレル、他方で輸出量は日量11万バレルと伝えられる)と2012年央の日量140~150万バレルから大幅に低下していることによるところが大きい。そのような中、11月24日にはイランと国連安全保障理事会常任理事国5ヶ国にドイツを加えた6ヶ国との間で同国の制裁緩和に向けた第一段階の合意に到達した(後述)。これ自体はイランの原油生産増加を認めるものではないものの、12月3日にイランのザンガネ石油相は制裁が解除され次第同国は原油生産量を速やかに日量400万バレルへと増加させる意向を示すと同時にイランがそのような増産を可能にできるよう他のOPEC産油国は自国の原油生産量を調整すべきである旨表明している。他方、イラクのルアイビ石油大臣も同日2013年11月の日量315万バレルの原油生産量を2014年には日量400万バレルに増加させる計画である旨示唆している(同氏はクルド自治区からの原油生産量日量40万バレルを含め日量340万バレルの原油輸出を計画している旨明らかにしているが、国内消費が日量70~80万バレル程度存在することから、合計すると同国の原油生産量は日量400万バレル強になると推定される)。また、リビアでの石油生産や輸出における障害は、地方の自治権と石油収入の配分、労働条件(既にリビア中央政府は石油産業に従事する労働者に対して2014年1月より賃金を67%引き上げることで合意しているが、依然として石油労働組合は石油関連施設の封鎖を警告している)などの複数の要因が絡んでいることから、それらを解決し同国の石油生産及び輸出が2012年央の水準にまで戻って安定するにはそれなりの時間を要する恐れがあるが、もし同国の原油生産体制が正常化すれば、現在の日量22万バレルが日量140~150万バレル程度にまで増加することから、将来に向け100万バレル強の原油生産増産余地があることになる。他方、米国でのシェールオイルを含めた石油生産量見通しは徐々にではあるが上方修正されつつある(図3参照)。もちろん、リビアやイランが原油生産量を増加できるようになるまでには少なくとも時間を要する他場合によってはその過程においてはなお紆余曲折を経ることになると見られる他、イラクについてもインフラを整備しなければならないことから日量400万バレルの原油生産量を達Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? ャするまでにはそれなりの期間が必要となる可能性がある。しかしながら、米国での原油生産量増加と併せ、いずれこれらの要因により個々のOPEC産油国間での原油生産量の変更が必要になってくる恐れがあると考えられる。この場合まずOPEC最大の産油国であるサウジアラビアが原油生産量を増減させることにより世界の石油需給の均衡を保とうとすることになろうが、イラン、イラク及び米国の原油生産量の増加規模とその時期によっては、OPECにとってより厄介な調整が必要となる場合に直面することもありえよう。 . 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2013年9月の米国ガソリン需要(確定値)は前年同月比4.2%程度増加の日量892万バレルと速報値 2(同877万バレル)から上方修正された(図4参照)。これは、9月の全米平均ガソリン小売価格が1ガロン当たり3.532ドルと前年同月比で同0.317ドル低下していることが影響していると見られる。また、11月の同国ガソリン需要(速報値)も日量890万バレルと前年同月比で4.9%程度の増加となっているが、これも当該月の全米ガソリン小売価格が1ガロン当たり3.322ドルと前年同月を同0.199ドル下回っていることが一因であると考えられる。また、秋場の製油所でのメンテナンス作業が終了した他装置の不具合も落ち着いてきたことにより、同国での原油精製処理量が増加傾向となる(図5参照)とともにガソリン生産も活発化した(図6参照)ことから、当該製品在庫も増加、平年幅の上限を超過した量になっている(図7参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? lobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? 他方、2013年9月の米国留出油需要(確定値)は前年同月比1.1%程度増加の日量371万バレルと速報値(日量377万バレル、前年同月比2.7%程度の増加)から下方修正されている(図8参照)。これは速報値時点では9月の同国からの留出油輸出量が推定日量133万バレル程度と見込まれた一方で実際の確定値ベースでの留出油輸出量が同138万バレル程度と若干ながら上方修正されたことに伴い、速報値発表時点では暫定的に国内需要とされた量の一部が確定値発表時には輸出に振り向けられたことによると考えられる。また、11月の同国留出油需要(速報値)は日量388万バレルとなっており、前年同月比で0.9%程度の増加にとどまっている。これも確定値に移行する段階で暫定数値となっている輸出量の修正により変動する可能性があるので注意が必要であろう。他方、製油所での原油精製処理量の増加に伴い留出油生産も増加してきた(図9参照)結果、11月22日までは低下傾向であった同国の留出油在庫は以降増加に転じたが、12月初旬の時点では平年幅の下限付近に位置する量となっている(図10参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? 2013年9月の米国石油需要(確定値)は日量1,912万バレル(前年同月比5.7%程度の増加)と速報値(日量1,908万バレル、前年同月比5.4%程度の増加)から若干ながら上方修正された(図11参照)。これは、ガソリン需要の伸びに加え、液化石油ガス(LPG)(シェールガスに随伴したNGLの生産が堅調なこともあり他の石油製品に比べて相対的に安価であることから石油化学産業等に向けた需要が堅調であると見られる)、そして半製品の需要が増加したことが影響している。また、11月の同国石油製品(速報値)は前年同月比で7.9%程度増加の日量1,998万バレルであったが、これもガソリン需要の伸びの他、プロパン/プロピレン(LPGの主成分)、そして「その他の石油」の範疇の需要が増加していることによるものである。他方、米国での原油在庫については、製油所での原油精製処理量が増加したことに加え、米国メキシコ湾岸地域における製油所での年末の課税対策に伴う原油貯蔵の抑制と見受けられる行為により、特に米国メキシコ湾岸地域で当該在庫が減少傾向となった(米国のテキサス州やルイジアナ州といった州では年末の石油在庫評価額に対して課税がなされることから、原油価格等が高水準であると課税額が膨大になるため精製業者等は必要以上の在庫を保有することを敬遠するとされるが、1月以降は製Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? 繒鞄凾ナの原油等の受入が再開されることから在庫が大幅に増加する光景がしばしば見られる)ことが影響し、米国全体でも原油在庫は減少となったが、12月初旬においても、量としては平年幅の上限を超過している(図12参照)。なお、原油とガソリン在庫が平年幅上限を超過している反面、留出油在庫が平年幅下限付近に位置していることから、原油とガソリンを合計した在庫、そして原油、ガソリン及び留出油を合計した在庫は、いずれも平年幅を超過している(図13及び14参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? 2013年11月末のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は、原油については、米国のみならず欧州でも秋場のメンテナンス作業終了に伴い製油所での原油精製処理量が増加したこともあり減少となった一方で、日本においてはほぼ変わらずとなったことから、OECD諸国全体としても減少となったが、例年この時期原油在庫は減少となることから、平年幅を超過する量は維持されている(図15参照)。他方、石油製品については、米国で特に留出油在庫が8月末以降11月末にかけ継続的に減少したことに加え、欧州でも製油所での原油精製処理量が前月比で大幅に増加したものの依然前年同月比で日量100万バレル近く下回っていると推定されることから、製品の生産は必ずしも活発とは言えず、結果として8月末以降10月末にかけ減少した在庫を回復できない状態となっている。また日本においては11月において重油輸出が活発化した(10月下旬から11月初めにかけシンガポールでの重油在庫が20%程度減少したことから重油価格が原油価格に比べて堅調となったことが日本からの重油輸出増加の背景にある可能性がある)ことから、重油を中心として製品在庫が減少した。このため、OECD諸国全体としても石油製品在庫は低下、この時期としては平年幅の下限を割り込む状態となっている(図16参Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? ニ)。なお、原油在庫が平年幅の上限を超過する一方で石油製品在庫が平年幅の下限に届かない水準となっていることから、原油と石油製品を合計した在庫は平年並みとなっている(図17参照)。また、11月末時点でのOECD諸国推定石油在庫日数は57.2日と10月末の推定在庫日数である58.6日から減少している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 11 ? シンガポールでのガソリン等の軽質製品在庫は、中国、韓国、インド、日本等からのシンガポール向けガソリン輸出が低下したこともあり、前年同期とほぼ同じかそれを上回る水準は維持されているものの、11月13日の1,100万バレル強から12月11日の950万バレル余りへと減少を示した。このようなことから、アジア市場においてはガソリン需給の引き締まり感が感じられ、当該製品価格は11月中旬から12月中旬にかけ原油価格が上昇した以上に上昇している。他方、LPG需要増加と価格上昇に伴い相対的に割安なナフサに対する需要が増加したことに加え、複数の製油所のメンテナンス作業によりナフサの生産が低下したインド等からの供給が減少したことで、ナフサの価格も原油価格に比べて上昇している。 シンガポールでの中間留分在庫は11月13日の980万バレル余りの水準から12月11日の670万バレル台半ば程度へと概ね減少傾向となった。これは、日本で冬場の暖房需要期に向けた在庫積み上げのために国内製油所で灯油が増産されたことから軽油生産が犠牲となったことにより同国からの軽油輸出が影響を受けたことやインドで雨季(モンスーン・シーズン)終了とともに発電用(冬場の暖房向け)もしくは輸送用軽油需要が増加する一方で同国の複数の製油所が11月から12月にかけメンテナンス作業を実施したことにより軽油の生産と輸出が低下したことが一因と考えられる。そのような中、韓国や中国からの軽油輸出が増減したこともありシンガポールでの当該製品在庫は変動した。他方、欧米での暖房需要期入りで軽油等の需給の引き締まり感が発生するとともに、11月22日に中国山東省青島で発生した原油パイプラインの爆発事故で製油所の操業に支障が発生し軽油等の輸出が減少する一方で同国への石油製品輸入が増加するかもしれないとの観測が市場で増大したことに加え、ベトナムで2014年1月30日~2月5日の旧正月に向けた軽油在庫の積み上げに伴い輸入が増加したことから、11月中旬から12月中旬にかけ軽油価格は原油に比べて総じて堅調に推移した。 シンガポールの重油在庫については、11月13日の2,000万バレル台後半の水準が12月11日には2,200万バレル台前半へと増加した。これは欧州に比べてアジアでの重油価格が相対的に堅調であった状況下で、ロシア等で製油所のメンテナンス作業が終了し重油の生産が回復したことで同国からの輸出が増加した他、11月にシンガポールに到着し燃料を充填した船舶数が前月比で減少したことや価格が上昇傾向になったことにより船主が重油購入を手控えたことに伴い重油需要が低下したことが一因とされる。このようなこともあり、シンガポールでの重油価格は11月中旬から12月中旬にかけ原油価格が上2013年11月中旬から12月中旬にかけての原油市場においては、11月中はウラン濃縮問題を巡るイランと国連安全保障理事会常任理事国5ヶ国にドイツを加えた6ヶ国との間での合意観測、そして実際2013年11月中旬から12月中旬にかけての原油市場等の状況 . 3昇した程には上昇していない。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? ノ11月24日に両者間で合意に到達したことによる、イランを巡る地政学的リスク要因に対する市場の懸念の後退もあり、原油価格(WTI)は概ね1バレル当たり90ドル台前半において下落傾向となったが、12月に入り、米国での経済改善を示唆する指標類の発表、米国オクラホマ州クッシングからメキシコ湾岸へと原油を輸送するパイプラインが原油充填を開始したとの情報に伴うWTI引き渡し地点での原油需給引き締まり観測の発生、米国原油在庫減少観測と実際の原油在庫減少などにより上昇傾向に転じ、1バレル当たり90ドル台後半へと変動範囲を切り上げた(図18参照)。 11月18日には、この日ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁が、10月の米国での雇用者数増加や7~9月期の経済成長率から判断して同国経済情勢になお一層期待が持てる旨示唆したことで、米国金融当局による金融緩和策縮小に対する観測が市場で増大したことに加え、11月20日より開催される予定のイランのウラン濃縮問題を巡る国連安全保障理事会常任理事国5ヶ国及びドイツとの協議において、何らかの合意がなされるのではないかとの期待が市場で発生したことから、この日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり0.81ドル下落し、終値は93.03ドルとなった。翌19日には、11月20日に発表される予定のEIAによる同国石油統計(11月15日の週分)で製油所の精製稼働率が上昇しているとの観測が市場で発生したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり93.34ドルと前日終値比で0.31ドル上昇した。11月20日には、この日EIAから発表された同国石油統計で、原油在庫が前週比38万バレルの増加と市場の一部事前予想(同50万バレル程度の減少~100万バレル程度の増加)程増加しなかった一方で留出油在庫が前週比480万バレル程度の減少と市場の事前予想(同60~280万バレル程度の減少)以上に減少している旨判明したことが原油相場に上方圧力を加えた一方で、同じくこの日発表された米国連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(10月29~30日開催分)で、経済情勢改善にGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 13 ? ]い数ヶ月以内に金融緩和策を縮小する可能性があるとの認識が示されていた旨判明したことが原油相場に上方圧力を加えたことから、この日(11月20日)の原油価格の終値は1バレル当たり93.33ドルと前日終値比で0.01ドルの下落にとどまった(なお、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の2013年12月渡しWTI原油先物契約取引はこの日を以て終了したが、2014年1月渡し契約のこの日の終値は1バレル当たり93.85ドルと前日終値比0.04ドルの下落であった)。11月21日には、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(11月16日の週分)が32.3万件と前週比で2.1万件減少した他市場の事前予想(33.5万件)を下回ったことに加え、欧州中央銀行(ECB)が預金金利(現在0.00%)をマイナスに引き下げるべく検討しているとの11月20日の報道に対し、11月21日にドラギECB総裁が本件につき新たな動きはない旨発言したことで、当該案件に関する市場での観測が後退しユーロが上昇した反面米ドルが下落したこと、11月21日にMotiva EnterprisesがPort Arthur製油所(米国テキサス州、原油精製処理能力日量60万バレル)につき、11月19日にメンテナンス作業を開始した旨発表したことで、石油製品供給低下懸念が市場で発生したことにより、米国ガソリン及び暖房油先物相場が上昇したことにより、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり2.11ドル上昇し終値は95.44ドルとなった。11月22日には、11月20日から開催されている、ウラン濃縮問題をめぐるイランと西側諸国等との間での協議で進展が見られないことに対し、イランを巡る地政学的リスク要因に対する市場の懸念増大を反映したブレント先物契約購入促進の一方で、ブレントとWTI価格差拡大の観測からWTI先物契約売却が市場で発生したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり94.84ドルと前日終値比で0.60ドル下落している。 ただ、11月20日から開催されていた、ウラン濃縮問題を巡るイランと西側諸国等との間での協議で、11月24日にイランが高濃縮ウラン製造を停止するとともに重水炉建設を中断する一方で、欧米がイランへの経済制裁を一部緩和すること等で、両者が合意したことにより、イランを巡る地政学的リスク要因に対する懸念の後退が11月25日の市場で織り込まれたこと、11月25日にPhillips 66が保有するBayway製油所(米国ニュージャージー州、原油精製能力日量23.8万バレル)がメンテナンス作業を完了した旨発表したことで、石油製品需給緩和観測が市場で発生したことにより、米国ガソリン先物相場が下落したこと、11月26日には翌27日にEIAから発表される予定の同国石油統計(11月22日の週分)で原油在庫が10週連続で増加しているとの観測が市場で発生したこと、果たして11月27日には、EIAから発表された同国石油統計で原油在庫が前週比295万バレルの増加と市場の事前予想(同150万バレル程度の減少~75万バレル程度の増加)に反して、もしくは事前予想を上回って増加している旨判明したことにより、原油価格は11月25~27日は終値ベースで3日併せて合計1バレル当たり2.54ドル下落、11月27日の終値は92.30ドルとなった。11月28日は米国感謝祭(サンクスギビングデー)の休日に伴いGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 14 ? YMEXでは通常取引は実施されなかったが、11月29日にはこれまでのブレントとWTIの価格差拡大に向けた取引に対する利益確定で、ブレント先物契約売却の反面WTI先物契約購入の動きが発生したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり92.72ドルと前日終値比で0.42ドル上昇した。 また、12月1日に中国国家統計局及び中国物流購買連合会から発表された11月の同国製造業購買担当者指数(PMI)(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が51.4と市場の事前予想(51.1)を上回ったうえ、12月2日に英大手金融機関HSBC及び英金融情報サービス会社マークイットから発表された同国製造業PMI(改定値)(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が50.8と11月21日に発表された速報値(50.4)から上方修正されたこと、12月2日に米国供給管理協会(ISM)から発表された11月の同国製造業景況感指数(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が57.3と10月の56.4から上昇、2011年4月(この時は59.4)以来の高水準となった他、市場の事前予想(55.0~55.1)を上回ったこと、12月2日夕方にTransCanadaがKeystone XL パイプラインのGulf Coastプロジェクト(オクラホマ州クッシング~テキサス州ヒューストン/ポート・アーサー、総延長485マイル(780km)程度、原油輸送能力日量70万バレル)が2014年1月3日に操業を開始する旨明らかにしたことで、NYMEXのWTI引き渡し地点であるクッシングの原油在庫が今後減少、需給が引き締まるとの観測が市場で増大し12月3日の原油相場に影響したこと、12月4日には、この日EIAから発表された同国石油統計(11月29日の週分)で原油在庫が前週比559万バレルの減少と市場の事前予想(同125万バレル程度の減少~30万バレル程度の増加)に反して、もしくは事前予想を上回って減少している旨判明したこと、12月5日には、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(11月30日の週分)が29.8万件と前週比2.3万件の減少となり市場の事前予想(32.0~32.5万件)を下回ったことに加え、12月5日に米国商務省から発表された2013年7~9月期の同国国内総生産(GDP)(改定値)が前期比年率3.6%増加と11月7日に発表された速報値である同2.8%増加から上方修正されたうえ、市場の事前予想(同3.0~3.1%増加)を上回ったこと、12月6日には、この日米国労働省から発表された11月の同国非農業部門雇用者数が前月比20.3万人の増加と市場の事前予想(同18.0~18.5万人の増加)を上回ったことに加え、失業率が7.0%と2008年11月以来の水準にまで低下した他市場の事前予想(7.2%)を下回ったことで、原油価格はこの週はいずれの日も終値ベースでは上昇、上昇幅は5日間合計で1バレル当たり4.93ドルとなり、12月6日は97.65ドルで通常取引を終了している。 12月9日には、 この日独経済技術省から発表された10月のドイツ鉱工業生産が前月比1.2%の減少と市場の事前予想(同0.7~0.8%増加)を下回ったことに加え、同じくこの日米セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁が、米国労働市場の改善により米国連邦準備理事会(FRB)による金融緩和策縮小の開始は可能である旨発言したことから、この日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり0.31ドル下Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 15 ? 獅オ、終値は97.34ドルとなったが、12月10日には、翌11日にEIAから発表される予定の同国石油統計(12月6日の週分)で原油在庫が2週連続で減少しているとの観測が市場で発生したことで、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり1.17ドル上昇し、終値は98.51ドルとなった。しかしながら、12月11日には、この日EIAから発表された同国石油統計でガソリン及び留出油在庫が市場の事前予想(ガソリン前週比180~210万バレル程度の増加、留出油同130万バレル程度の減少~155万バレル程度の増加)に反して、もしくは事前予想を上回り、ガソリン672万バレル、留出油454万バレル、それぞれ増加している旨判明したことに加え、12月10日に米国議会与野党が2015会計年度(2014年10月~2015年9月)迄を視野に入れた財政赤字削減策で合意したことにより、同国連邦政府機関閉鎖が回避される見通しとなったことで、金融当局による早期の金融緩和策縮小開始を阻む一因となっていた要因が排除されたとして、早期に縮小開始が決定されるのではないかとの観測が12月11日の市場で発生したことから、米国株式相場が下落したことにより、この日の原油価格の終値は1バレル当たり97.44ドルと前日終値比で1.07ドル下落した。12月12日は、前日にEIAから発表された同国石油統計でガソリン及び留出油在庫が市場の事前予想に反して、もしくは事前予想を上回って増加している旨判明した流れを引き継いだことが原油相場に下方圧力を加えた一方で、12月12日に米国商務省から発表された11月の同国小売売上高が前月比0.7%増加と2013年6月(この時は同0.7%増加)以来の高い増加率を示した他市場の事前予想(同0.6%増加)を上回ったことが相場に上方圧力を加えた結果、この日の原油価格の終値は1バレル当たり97.50ドルと前日終値比で0.06ドルの上昇にとどまった。また、12月13日にも、12月11日にEIAから発表された同国石油統計でガソリン及び留出油在庫が市場の事前予想に反して、もしくは事前予想を上回って増加している旨判明した流れを引き継いだうえ、12月17~18日に開催される予定のFOMCで金融緩和策縮小開始が決定されるのではないかとの観測が市場で発生したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.90ドル下落し、終値は96.60ドルとなっている。 . 今後の見通し等 今後の原油相場においては、当面は石油需給要因の影響力が、地政学的リスク要因や経済情勢に比 4べて相対的に強まる可能性があると考えられる。まず、地政学的リスク要因であるが、イランについては、12月9~10日に西側諸国等及びイランとの間で、合意事項の履行方法に関する協議がウィーンで開催され、特段の合意なく終了したと伝えられる他、米国財務省と国務省は12月12日に複数の企業や個人をイランに絡み制裁対象とするなどの追加制裁を発表するなど、11月24日に両者で到達した合意に逆行する動きも見られるものの、12月8日にはアラク(イラン西部)で建設している最中の実験用重水炉に利用される重水生産施設をIAEAが査察する(これは2011年8月以来とされる)など、一定の進展も見らGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 16 ? 黷驕Bこのため、イランについては、根本的に解決したというわけではないものの、11月24日の合意の延長線上の動きが続いていると考えられており、情勢が顕著に悪化したというわけでもないことから、この要因面については、相場に対する影響は概ね中立的であると考えられる。 他方、リビアについては、12月10日に同国石油施設警備隊幹部(兼東部自治政府幹部)のイブラヒム・ジャトハラン(Ibrahim al-Jathran)氏他が12月15日には同国東部の石油ターミナル(Es Sider、Marsa el-Hariga、Ras Lanuf、Zueitinaの4ターミナルで出荷能力は日量74万バレルとされる)の封鎖を解除し操業を再開する、と発言している(12月11日にはゼイダン首相が同趣の発言をしている)。12月11日に明らかになっている同国の輸出量は日量11万バレル、生産量が日量22万バレルとされているが、もしこれらのターミナルでの操業が再開されれば、生産量や輸出量が増加することになると見られる。ただ、本件については、12月10日に同国の石油労働組合幹部が、自分達の要求が受け入れられない場合には、再び東部の石油ターミナルを閉鎖する旨表明しており、現時点では事態は依然として不透明なままであり、最近の同国での石油生産や輸出は操業が開始された後そう時間を経ないうちに再度停止してしまう、という不安定な状態が続いており、同国の石油供給に対する市場の信頼感も低下している状態にある。このため、同国からの原油生産が仮に再開し生産量が増加したとしても、それが一定期間継続する間に再び労働争議や部族間抗争等が発生せず、従ってもはやリビアを巡る地政学的リスク要因は概ね排除されたと市場が確信を持てるまでは、リビアの原油生産が再開したとしても、原油相場への影響は限定的なものにとどまると考えられる。 他方、エジプトにおいては、12月13日にスエズ運河沿いの都市イスマイリア(Ismailia)のエジプト軍基地前で自動車爆弾が爆発し少なくとも1名が死亡、十数名が負傷したと伝えられるが、同国では12月3日に憲法改正案がマンスール大統領に提出され、2014年1月に国民投票が実施されると伝えられ、またシリアに関しては引き続き既定路線上の動きに沿って化学兵器の廃棄に関する作業が進んでいるなど、両国での事態の展開はどちらも既定路線からそう大きく逸脱していないと解釈できることから、この面で原油相場に上方圧力を加える可能性は低いと考えられる。 他方、米国等の経済情勢であるが、当面注目されるのは12月17~18日に開催される予定のFOMCであろう。12月6日に米国労働省から発表された11月の同国非農業部門雇用者数が前月比20.3万人の増加と市場の事前予想(同18.0~18.5万人の増加)を上回ったうえ、失業率が7.0%と2008年11月以来の水準にまで低下したことに加え、12月10日に米国議会与野党が2015会計年度迄を視野に入れた財政赤字削減策で合意したことにより、同国連邦政府機関閉鎖が回避される見通しとなったことで、金融当局による早期の金融緩和策縮小開始を阻む一因となっていた要因が排除されたと市場で受け取られたこと、そして12月12日に発表された米国小売売上高が堅調な伸びを示したことから、当初見込みよりGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 17 ? 熨♀冾ノ縮小開始が決定されるのではないかとの観測が市場で発生していることもあり、特に12月18日のFOMC終了後の記者会見時のバーナンキFRB議長による発言まで、この面では原油相場は神経質な展開になり、また、12月18日午前10時30分(米国東部時間)にはEIAによる石油在庫統計が発表される予定であるため、この在庫統計に原油相場が影響を受けることが考えられるものの、その後はバーナンキ氏の記者会見内容で原油価格が変動する可能性がある。FOMCにおいて金融緩和策縮小開始が決定されるか、もしくは金融緩和策縮小が間近に迫っているようなことが示唆されれば、一時的であれ、原油を含めた商品市場からの資金引き上げの動きに関する観測が市場で広がることから、原油相場には下方圧力が加わりやすくなると考えられる。他方、金融緩和継続の決定がなされれば、一時的には原油価格は上昇する可能性があるが、2014年1~3月には縮小が決定されるとの観測は市場に根強く存在していることから、原油相場への影響は限定的なものになると思われる。 他の指標類も今後それなりに発表される予定であるが、経済が改善することを示唆する指標類は経済回復に伴う石油需要増加観測の拡大により原油相場に上方圧力を加える一方米国金融当局による金融緩和策縮小の動きに対する観測が強まることにより原油相場に下方圧力を加えてくる。反対に経済が悪化することを示唆する指標類は経済減速に伴う石油需要増加速度の鈍化観測の増加により原油相場に下方圧力を加える一方米国金融当局による金融緩和策継続の動きに対する観測が強まることにより原油相場に上方圧力を加えてくる。このようなことから、上下相反する圧力が原油相場に作用するため、米国等の経済指標類については、原油相場を変動させることはありうるものの、上下どちらかに傾向を創出する可能性は低いのではないかと考えられる。 石油需給面については、12月11日に発表された米国石油統計では、原油輸入量が前週比で日量95万バレル減少、その大半は米国メキシコ湾岸地域で発生(同日量65万バレル減少)しているなど、製油所が年末の課税対策に向け陸上の貯蔵タンクに必要以上の原油を貯蔵しないという行動を実行に移し始めていることが示唆されている。この傾向は年末まで続くことになると見られ、原油在庫は週当たり7~800万バレル、場合によっては1,000万バレルを超過する規模で減少する可能性がある。12月11日に発表された米国石油統計では反面ガソリンや留出油の在庫が大幅に増加し、原油在庫の減少を相殺する格好となったが、今後はガソリンについては、クリスマス休暇に向けた行楽のための自動車用ガソリン需要が発生してくることから、ガソリン在庫は今後年末にかけ12月11日発表の時ほど増加幅が大きくなくなる確率が高まるものと考えられる。また、12月1~6日の米国北東部の気温が軒並み平年を上回ったことで、暖房用の軽油及び暖房油の需要が低下したと見られることから、12月11日発表の同国石油統計では当該製品在庫の大幅な積み上がりが見られたが、その後米国北東部の気温は低下しており、再び平年を超過するような温暖な気候が継続するということでなければ、少なくとも留出油在庫の積み上がりGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 18 ? ヘ旺盛とは言えない状況となるであろう(その意味では、今後も実際の米国北東部(同国暖房用石油製品の主な消費地域)の実際の気温状況及び気温に関する予報には十分注意する必要があろう)。このようなことから、相対的に原油在庫が大きく減少する反面、製品在庫の積み上がりは必ずしも堅調とは言い切れない可能性があることから、石油需給に引き締まり観測が市場で発生し、原油相場に上方圧力を加えやすくなるので注意が必要であろう。 他方、12月7日にKeystone XLパイプラインのGulf Coastプロジェクト部分において原油の注入作業が開始された旨12月9日にTransCanadaが明らかにした。また規制当局への提出書類によれば、2014年1月3日に当該パイプラインは本格的に操業を開始することになっている(因みに当初の操業開始予定は2013年12月末であった)。これによりNYMEXのWTI引き渡し地点であるクッシングの原油在庫についてはパイプライン操業開始以降少なくとも増加度合いが緩和するか、もしくは減少に転じやすくなると考えられる。そうなれば、WTIに対して上方圧力を加えてくるとともに、ブレントとの価格差を縮小していく可能性が出てくると思われる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 19 ?
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2013/12/16 野神 隆之
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