ページ番号1004427 更新日 平成30年2月16日

米国におけるシェール資源情報の価値付け

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レポートID 1004427
作成日 2014-02-13 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 探鉱開発非在来型
著者 伊原 賢
著者直接入力
年度 2013
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 作成日: 2014/2/13 調査部: 伊原 賢 公開可 (JOGMEC調査部、世界石油工学者協会SPE資料ほか) 米国におけるシェール資源情報の価値付けを、ベーイスの定理(付録)を用いた確率的手法で紹介する。在来型資源に比べ、開発当初の情報が少ない時点で意思決定が必要なシェール資源の開発には、この手法が有効なことが多い。なぜならば、本格的なシェール開発の歴史は5年から10年とまだ短く、開発業界にとって標準的な評価基準は確立されていないからである。 ベーイスの定理に馴染みの薄い読者には、最終ページの解説の一読をお勧めする。 .シェール開発に適用される技術サイクル 1水平坑井、水圧破砕、マイクロサイスミックという、3つの要素技術さえ理解し、実践すれば効率的に経済合理性をもってシェールを開発できるわけではない。シェール内の油やガスを経済的に地下から取り出す「技術サイクル」(図1)を習得する必要がある。即ち、地下に眠る資源量を可採埋蔵量へ変える緻密な技術検討が必要となる。 国におけるシェール資源情報の価値付け 米 図1 シェール開発に適用される技術サイクル(理想) 1/13 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Fールの油やガスの貯留岩特性(例えば、孔隙率、岩石マトリックスの浸透率、水飽和率、自然の亀 シ裂)を把握し、理想的には貯留岩内の流体挙動シミュレーションを実施し、その結果を水圧破砕といった坑井刺激法に的確に反映させ、ガスの生産量及び可採埋蔵量増に結びつける。シェールを開発するオペレーター(実際の開発作業を実施・管理する当事者)には、この技術サイクルの理解と適切な実践が求められる。2035年までに米国でのシェール開発は同国のGDPに2300億ドルもの経済効果をもたらすとの調査結果(America’s Natural Gas Alliance)もある。技術サイクルの適用ノウハウを身に付けたオペレーターが手がける開発プロジェクトでは、作業の失敗を出来る限り減らすことが期待される。開発当初に流体挙動シミュレーションをかけても情報が少なすぎて固有解は得られない。よって、開発当初の情報が少ない時点で意思決定が必要なシェール資源の開発には、米国では確率的な手法(ベーイスの定理:付録)が用いられることがある。それを本資料では試算を踏まえて紹介し、シェール資源情報の価値付けの定量的なイメージをつかみたい。 .シェール資源情報の価値付けとは 2? 在来型資源に比べ、開発当初の情報が少ない時点で迅速な意思決定が必要な非在来型資源であるシェールの開発には、得られた情報を素早く評価できるベーイスの定理を用いて、「情報の価値付け:(Valuing of Information)」を行うことがある。 ? 情報の価値(Value of Information)の構成要素として、問題を定義し(Value/Objective)、関連事象を判断(Decision)、事実(Fact)、不確実性(Uncertainty)の3つに分類する。判断は、判断基準、過去・現在・未来の判断に分けられる。判断、事実、不確実性に分けられた事象をベーイスの定理で関連付けて、不確実性を軽減する判断基準の妥当性を定量的に評価する。情報の価値(Value of Information: VOI)はリアルオプション(Real Option)とも表現される。 ? 判断の質が目指すもの: 判断を下す人間が明快な行動を取る際に決断は下される。フレーム作り、不確実性分析、判断を下す人間と評価チームの対話(判断の調整)という作業手順となる。リスク(喜ばしくない結果の可能性)は不確実性に含まれる。 フレーム作りに必要な人: 判断を下す人間、評価チーム、専門家 判断基準の具体例: 評価井の掘削、データ取得、早期生産システム、段階的開発ほか ? 判断は、判断基準(Decision criteria)、過去(Given decision)・現在(Focus decision)・未来(Tactical decision)の判断に分けられる。判断ヒエラルキー(三角形)では、上から判断基準、過去の判断、現在の判断、未来の判断の順に分類される(「未来の判断」が一番多い)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2/13 竭閧フ定義(Value/Objective)、関連事象の判断(Decisions)、事実(Facts)、不確実性(Uncertainties)をリストアップ。 1問題の定義Value/Objective 2判断 Decisions 2-1判断基準 Decision criteria 2-2過去の判断 Given decision 2-3現在の判断 Focus decision 2-4未来の判断 Tactical decision 3事実 Facts 4不確実性 Uncertainties ? 情報の価値付けの基本: 新情報はリスクや不確実性の見方を更新する。判断は次善のものに近づいていく。リスクや不確実性の解釈が正確であるほど、判断に影響を与える。「情報の価値付け」は、不確実性の大きさ、判断を間違った時のダメージ、情報解釈の信頼性に大きく左右される。よって、情報の価値(Value of Information: VOI)=(情報ありの資産価値) - (情報なしの資産価値)となる。将来の資産価値の判断に使われる。我々は新しい情報を得ない限り、不確実性の捉え方を変えることは出来ない。 ? 例えば、1988年ソウルオリンピックの100メートル走で金メダルをとったベンジョンソンは、レース後のドーピングテストの結果から、金メダルを剥奪されたことは誰でも知る事実だ。その際ベーイスの定理を用いて、不確実性を軽減する判断基準の妥当性が定量的に評価された。第1回ドーピングテスト後のクロの確率が70%近く、第2回テスト後のクロの確率が100%近くと、「クロと判断する」不確実性の軽減につながり、クロと認定され、金メダル剥奪につながったのである。 試算では、①シェール層のスイートスポット検知前の3次元震探の是非、②坑井間隔についての経.情報の価値付け(Value Of Information: VOI)の試算 3済性評価を紹介する。 ①シェール層のスイートスポット検知前の3次元震探の是非 ? チューバッカ(Chewbacca)シェール層(仮称)のスイートスポット検知に3次元震探データは有効か。非在来型資源の開発チームは3次元震探を実施するかどうかで迷うことがある。3次元震探の理解は容易いものではなく、専門知識(地質構造、震探技術)を必要とする。3次元震探デーGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 3/13 ^はシェール層物性の悪いところ(スイートスポットではないところ)を同定し、不要な掘削場所を減らすことが出来る。 ? ギャラクシーオイル社(仮称)はチューバッカ・シェール層の一部に関して、土地所有者とリース契約を結び、同シェール層の開発権を有している。チューバッカ・シェール層は黒シェール、シルト岩、砂岩の互層から成る。地質時代はデボン紀の後期からミシシッピ紀(下部石炭紀)の初期に当たる。シェールは海成であり、有機物に富む。シェール・砂岩共に油ガスを胚胎する。 ? 水平掘りは垂直井に比べ、地下において井戸のシェール層との接触体積を大きく取ることができる。水圧破砕にて、シェール層の微細な隙間(10-9m)をメタン分子が自由に動けるまで(10-7m)広げることができる。水圧破砕されたシェール層内の流動性は、シェール層内に元々ある自然の亀裂との交わりに大きく左右される(スイートスポットの有無)と言われるが、スイートスポットの検知はなかなか難しい。スイートスポットの検知には地震探査技術の適用(マイクロサイスミック技術)が有効とされる。 ? ギャラクシーオイル社はこれから5年で200坑の掘削を計画している。各坑井間隔はスイートスポットの位置にも影響される。3D震探と3D/3C高解像度震探の実施を検討した。S波による自然亀裂の検知が狙いである。 ? 震探データがないと良質なチューバッカ・シェール層に掘削できる確率は20%でNPVは650万ドルとした。中質な層と出会う確率は30%でNPVは100万ドルとした。流動性の劣るシェール層には50%の確率で出会い、NPVは250万ドルの損とした。水平井のコストは1坑当たり1000万ドル。3D震探と3D/3C高解像度震探のコストは各々1000万ドルと1500万ドル。3D震探を実施するにあたり井戸1坑当たりと計画全体でのNPVを試算することとした。 ? シェール層のスイートスポット検知前の3次元震探の是非問題 ・ チューバッカ・シェール層のスイートスポット検知のため、3次元震探を行ってから、水平掘りの掘削計画を立てることは有効かどうか? ・ 3D震探と3D/3C高解像度震探のどちらが有効か? ・ 水平掘り生産井の成功確率は、3D震探と3D/3C高解像度震探のどちらが高められる余地Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 4/13 (ポテンシャル)が大きいか? ・ 事象の分類を表1に示した。 \1 シェール層のスイートスポット検知前の3次元震探の是非:事象の分類 (出所: SPE情報より、伊原賢作成) 問題の定義(Value/Objective) 基準(Decision criteria) 過去(Given decision) 現在(Focus decision) 未来(Tactical decision) 判断(Decisions) 事実(Facts) 不確実性(Uncertainties) NPV: Net Present Value(正味現在価値) 事象 NPVを判断基準に使用 NPV、事業計画の策定時期 シェール層の開発、震探なしの場合の坑井間隔(5年で200坑) 当初予定位置での掘削の可否、震探の選択(3Dまたは3D/3C)、震探実施の可否 シェールの採掘権をリース、1坑当たりの坑井コスト1000万ドル、1ショット当たりの震探コスト1000万ドル 新技術の信頼性、3次元震探の信頼性、スイートスポット(自然の亀裂密集)の位置、震探ツールのスイートスポット検知能力(自然の亀裂密度の検知)、シェール層の物性、シェール層の地質構造 ? 追加情報がなければ、当初予定位置での掘削から期待されるNPVは35万ドルとなる(650万ドルx20% + 100万ドルx30% - 250万ドルx50%)。 ? 追加情報として3次元震探データの信頼性が100%とすると、流動性の劣るシェール層のNPVである250万ドルの損は計上する必要はなくなるとし、NPVは160万ドルとなる(650万ドルx20% + 100万ドルx30% - 0ドルx50%)。情報の価値(Value of Information: VOI)=(情報ありの資産価値) - (情報なしの資産価値)と定義できるので、VOIは125万ドルと試算される(160万ドル - 80%(3D/3C) 15%(3D/3C) 5%(3D/3C) 20%(3D/3C) 75%(3D/3C) 5%(3D/3C) 5%(3D/3C) 5/13 実際良質なシェール層に出会う確率:20%(開発コストが低い) 実際中質なシェール層に出会う確率:30%(開発コストが中程度) 実際劣るシェール層に出会う確率:50%(開発コストが高い) 際良質なシェール層が良質と解釈される確率:60%(3D) 実実際良質なシェール層が中質と間違って解釈される確率:30%(3D) 実際良質なシェール層が劣ると間違って解釈される確率:10%(3D) 際中質なシェール層が良質と間違って解釈される確率:30%(3D) 実実際中質なシェール層が中質と解釈される確率:55%(3D) 実際中質なシェール層が劣ると間違って解釈される確率:15%(3D) 際劣るシェール層が良質と間違って解釈される確率:5%(3D) 実35万ドル)。 <仮定> Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 狽フ専門家へのインタビューにより解釈の信頼性をパーセンテージで評価した。複数の専門家から聞き取 複実際劣るシェール層が中質と間違って解釈される確率:45%(3D) 実際劣るシェール層が劣ると解釈される確率:50%(3D) 25%(3D/3C) 70%(3D/3C) ることで信頼性評価の偏りを取り除くことができる。 <3D/3C(高解像度3次元震探)の結果> 良質→良質:0.2 x 0.8 = 16% 良質→中質:0.2 x 0.15 = 3% 良質→劣る:0.2 x 0.05 = 1% 中質→良質:0.3 x 0.2 = 6% 中質→中質:0.3 x 0.75 = 22.5% 中質→劣る:0.3 x 0.05 = 1.5% 劣る→良質:0.5 x 0.05 = 2.5% 劣る→中質:0.5 x 0.25 = 12.5% 劣る→劣る:0.5 x 0.7 = 35% 3D(3次元震探)の結果> 良質→良質:0.2 x 0.6 = 12% 良質→中質:0.2 x 0.3 = 6% 良質→劣る:0.2 x 0.1 = 2% 中質→良質:0.3 x 0.3 = 9% 中質→中質:0.3 x 0.55 = 16.5% 中質→劣る:0.3 x 0.15 = 4.5% 劣る→良質:0.5 x 0.05 = 2.5% 劣る→中質:0.5 x 0.45 = 22.5% 劣る→劣る:0.5 x 0.5 = 25% < 良質と解釈された確率:12% + 9% + 2.5% = 23.5% 中質と解釈された確率:6% +16.5% + 22.5% = 45.0% 劣ると解釈された確率:2% + 4.5% + 25% = 31.5% 良質と解釈された確率:16% + 6% + 2.5% = 24.5% 中質と解釈された確率:3% +22.5% + 12.5% = 38.0% 劣ると解釈された確率:1% + 1.5% + 35% = 37.5% 次元震探を実施して実際に良質のシェール層に掘削できた価値NPV(情報ありの資産価値) 3=良質のシェール層に掘削した場合の価値NPV x 良質と解釈された確率 =(650万ドル x 12%/23.5% + 100万ドル x 9%/23.5% - 250万ドル x 2.5%/23.5%) x 23.5% = 344万ドル x 23.5% = 81万ドル 次元震探を実施ししなくとも実際に良質のシェール層に掘削できた価値NPV(情報なしの資産価 3値) =650万ドルx20% + 100万ドルx30% - 250万ドルx50% =35万ドル 次元震探データの信頼性を専門家へのインタビューにより評価すると、情報の価値(Value of Information: VOI)は、(情報ありの資産価値) - (情報なしの資産価値)なので、81万ドルから35万ドルを引いた46万ドルと試算できる。 3=650万ドル x 6%/45.0% + 100万ドル x 16.5%/45.0% - 250万ドル x 22.5%/45.0% = -1.7万ドル(マイナス1.7万ドル) となるのは、3次元震探データの信頼性を専門家へのインタビューにより評価した場合、「中質」あるいは「劣る」との解釈の違いがつきにくいことを示す。即ち自然のフラクチャーから離れた場所では、3次元震探データにてシェール層の質を判断するのが難しいことを示唆している。 みに中質のシェール層に掘削した場合の価値NPV 因6/13 =650万ドル x 2%/31.5% + 100万ドル x 4.5%/31.5% - 250万ドル x 25%/31.5% = -143万ドル(マイナス143万ドル) 3次元震探を実施する意味は完全に否定されている。 みに劣るシェール層に掘削した場合の価値NPV 因Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 表2 シェール層のスイートスポット検知前の3次元震探の是非:試算 掘削坑数 井戸1本当たりのNPV(万ドル) 掘削によるNPV(万ドル) 開発コスト(億ドル) 開発の採算指数 (出所: SPE情報より、伊原賢作成) 3次元震探なし 3次元震探あり 3次元震探コスト 3次元震探あり(ネット) 高解像度3次元震探あり(良質) 高解像度3次元震探あり(中質) 高解像度3次元震探コスト 高解像度3次元震探あり(ネット) 200 47 47 49 76 125 35 344 423 28.3 7000 16168 1000 15168 20727 2151 1500 21378 20.0 4.7 0.1 4.8 4.9 7.6 0.15 12.65 1.035 1.344 1.316 1.423 1.028 1.169 開発コスト=水平井のコスト x 掘削坑数。水平井のコストは1坑当たり1000万ドル 3次元震探コストは1パッケージ1000万ドル、高解像度3次元震探コストは1パッケージ1500万ドル。 開発の採算指数=(掘削によるNPV + 開発コスト)/ 開発コスト。掘削によるNPVが正であれば、1以上となる。 割引率は考慮せず。 3次元震探実施後、専門家見解も含め、シェール層が良質と解釈された確率は23.5%であったため、3次元震探ありの場合の掘削坑数は47坑とした(200 x 23.5%)。 井戸1本当たりのNPV = 650万ドルx12%/23.5% + 100万ドル x9%/23.5% - 250万ドル x2.5%/23.5% = 344万ドル。 高解像度3次元震探実施後、専門家見解も含め、シェール層が良質と解釈された確率は24.5%、中質では38%であったため、高解像度3次元震探ありの場合の掘削坑数は125坑とした(200 x[24.5%+38%])。 良質なシェール層に当たる井戸1本当たりのNPV = 650万ドルx16%/24.5% + 100万ドル x6%/24.5% - 250万ドル x2.5%/24.5% = 423万ドル。 中質なシェール層に当たる井戸1本当たりのNPV = 650万ドルx3%/38.0% + 100万ドル x22.5%/38.0% - 250万ドル x12.5%/38.0% = 28.3万ドル。 3次元震探情報の価値(Value of Information: VOI)=(情報ありの資産価値) - (情報なしの資産価値)なので、グロスのVOIは9168万ドル(16168 - 7000)。ネットのVOIは8168万ドル(9168 - 1000)。 高解像度3次元震探情報の価値(Value of Information: VOI)=(情報ありの資産価値) - (情報なしの資産価値)なので、グロスのVOIは15878万ドル(20727 + 2151 - 7000)。ネットのVOIは14378万ドル(15878 - 1500)。 から分かることは、3次元震探を実施したほうが開発の採算性は上がるが、高解像度3次元震の表2の 上探まで実施する意味は、はっきりとは読み取れない。 次元震探の解釈の信頼性: シェール層の質が実際と解釈で同じ確率(53.5%=12.0%+16.5%+25.0%) 3高解像度3次元震探の解釈の信頼性: 同(73.5%=16.0%+22.5%+35.0%) → 情報の質が上がると、解釈の信頼性も上がる。不確実性をどれだけ減らす予測は、シェール層のアセット管理に必須の作業となる。 ②坑井間隔についての経済性評価 ? 開発初期/後期(例えば、やるか/辞めるか、パーティに行くか行かないか)、開発中期(例えば、どのように判断するか、パーティに何を着ていくか)。 7/13 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Green Acres Oil社(仮称)はテキサス州・アーカンソー州・ルイジアナ州にまたがるHaynesvilleシェール層の一部に関して、土地所有者とリース契約を結び、同シェール層の開発権を有している。他の開発業者と同様に開発権を保持するためには井戸を掘削する責務がある。同社はそのため10基の掘削リグを稼働させている。開発のパイロット段階、デモンストレーション段階を通じて本格的な開発計画を練っているところ。開発計画で決めなければいけないパラメーターに「坑井間隔」がある。現在同社では1区画に4~8坑の多段階水圧破砕を施した水平坑井が必要と考えている。同社は震探をほぼ全域にかけているが、東部のみが良好な解像度を示している(西部の解像度は悪い)。よって、西部のみパイロット段階の開発を経る必要があると考える者もいる(東部はすぐに本格開発に入る)。坑井間隔を考えるには、観測井の有無やパイロットテストの期間を検討しなければならない。事象の分類を表3にまとめた。 表3 Haynesvilleシェール層開発の坑井間隔検討:事象の分類 事象 (出所: SPE情報より、伊原賢作成) 問題の定義(Value/Objective) NPVを判断基準に使用 基準(Decision criteria) NPV 判断(Decisions) 過去(Given decision) 現在(Focus decision) 1坑あたりの推定究極回収量EUR(万バレル)・排油エリアの出現確率・必要な坑井数/区画・NPVの関係、開発権保持のための井戸の掘削義務、10基の掘削リグ稼働 パイロットテスト実施の是非、パイロットテスト1または2の選択、パイロットテストの仕様(1区間に必要な井戸数、観測井の有無、パイロットテスト期間、坑井間隔) 未来(Tactical decision) 開発の順序(パイロット→デモ→本格開発?) 事実(Facts) 不確実性(Uncertainties) 大規模なシェール層、リース権をどこに設定するかは未定 パイロットテストの信頼性、坑井間隔、1坑あたりの推定究極回収量EUR Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 8/13 坑あたりの推定究極回収量EUR(万バレル) 排油エリアの出現確率(%) 理想的な坑井数/区画 NPV(億ドル) (出所: SPE情報より、伊原賢作成) 1000/坑 600/坑 300/坑 次にNPVの解釈に移ろう。 30 40 30 4 6 8 14 8 3 坑/区画を予定して、1坑当たりのEURが600万バレルと分かるのは、区画の25%を掘削した後とする。6坑/区画が必要となり、その時のNPVのロスは8億ドルの25%である2億ドルなので、NPVは6億ドルに減る。 44坑/区画を予定して、1坑当たりのEURが実は300万バレルと分かる(実際は8坑/区画必要)のは、区画の33%を掘削した後とする。その時のNPVのロスは3億ドルの33%である1億ドルなので、NPVは2億ドルに減る。 6坑/区画を予定して、1坑当たりのEURが実は1000万バレルと分かる(実際は4坑/区画で済む)のは、区画の開発期間内には分からない。よってその時のNPVのロスは6坑/区画に相当する6億ドルなので、NPVは8億ドルに減る。 6坑/区画を予定して、1坑当たりのEURが実は300万バレルと分かる(実際は8坑/区画が必要)のは、区画の25%を掘削した後とする。よってその時のNPVのロスは3億ドルの25%である7500万ドルなので、NPVは2.25億ドルに減る。 8坑/区画を予定して、1坑当たりのEURが実は1000万バレルと分かる(実際は4坑/区画で済む)のは、区画の開発期間内には分からない(4坑余計に掘削)。よってその時のNPVのロスは3億ドルから14億ドルを引いた11億ドルとなり、NPVは3億ドルに減る。 8坑/区画を予定して、1坑当たりのEURが実は600万バレルと分かる(実際は6坑/区画で済む)のは、区画の開発期間内には分からない(2坑余計に掘削)。よってその時のNPVのロスは3億ドルから8億ドルを引いた5億ドルとなり、NPVは3億ドルに減る。 坑井間隔を検討する際の条件を表4に示す。 表4 Haynesvilleシェール層開発の坑井間隔検討の条件 れでは、開発初期に坑井間隔を最適化することが本格開発に有用という考え方(パイロットテスト1)、西部のみパイロット段階の開発を経る必要、東部はすぐに本格開発に入れるという考え方(パイロットテスト2)の順に、VOIを試算してみよう。 そ Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 9/13 パイロットテスト1の信頼性が100%の時のNPVが最も高くなるのは、 14億ドルx30%+8億ドルx40%+3億ドルx30% = 8.3億ドル よって、VOI=8.3億ドル-7.2億ドル=1.1億ドル 新しい情報がない場合のNPVが最も高くなるのは、4坑/区画を予定した時の期待値となるので、 14億ドルx30%+6億ドルx40%+2億ドルx30% = 7.2億ドル *************************************************************** パイロットテスト1の後、1坑あたりEUR1000万バレルと解釈される確率は、30% x 80% + 40% x 15% + 30% x 10% = 33% 1坑あたりEUR600万バレルと解釈される確率は、30% x 15% + 40% x 65% + 30% x 20% = 36.5% 1坑あたりEUR300万バレルと解釈される確率は、30% x 5% + 40% x 20% + 30% x 70% = 30.5% 数の専門家へのインタビューにより解釈の信頼性をパーセンテージで評価した。 複14億ドルx(30% x 80%)/33% + 6億ドルx (40% x 15%)/33% + 2億ドル x (30% x 10%)/33% = 11.455億ドル(EUR1000万バレルと解釈した時には4坑/区画のNPVが最も大きい) 8億ドルx(30% x 15%)/36.5% + 8億ドルx (40% x 65%)/36.5% + 2.25億ドル x (30% x 20%)/36.5% = 7.055億ドル(EUR600万バレルと解釈した時には6坑/区画のNPVが最も大きい) 8億ドルx(30% x 5%)/30.5% + 8億ドルx (40% x 20%)/30.5% + 2.25億ドル x (30% x 70%)/30.5% = 4.041億ドル(EUR300万バレルと解釈した時には6坑/区画のNPVが最も大きい) 門家へのインタビュー評価に基づくパイロットテスト1のNPV 専PV = 11.455 x 33% + 7.055 x 36.5% + 4.041 x 30.5% = 7.588億ドル Nよって、VOI=7.588億ドル-7.2億ドル=0.388億ドル パイロットテスト1(Full Monty、そっくりそのまま) **************************************************************** 考え方:開発初期に坑井間隔を最適化することが本格開発に有用という考え方 目的:東部・西部に渡って1坑当たりのEURを知ること 東部・西部の両方に1区間ずつパイロットテストを計画 1区間に4坑ずつの水平井 観測井は垂直井3坑(水平井の間に) パイロットテスト期間は1年 際1坑あたりEUR1000万バレルが1000万バレルと解釈される確率:80% 実際1坑あたりEUR1000万バレルが600万バレルと解釈される確率:15% 実際1坑あたりEUR1000万バレルが300万バレルと解釈される確率:5% 実際1坑あたりEUR600万バレルが1000万バレルと解釈される確率:15% 実際1坑あたりEUR600万バレルが600万バレルと解釈される確率:65% 実際1坑あたりEUR600万バレルが300万バレルと解釈される確率:20% 実際1坑あたりEUR300万バレルが1000万バレルと解釈される確率:10% 実際1坑あたりEUR300万バレルが600万バレルと解釈される確率:20% 実際1坑あたりEUR300万バレルが300万バレルと解釈される確率:70% 実Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 10/13 pイロットテスト2(West is Best) **************************************************************** 考え方:西部のみパイロット段階の開発を経る必要、東部はすぐに本格開発に入れるという考え方 目的:西部における1坑当たりのEURを知ること 西部のみに1区間パイロットテストを計画 1区間に6坑の水平井 観測井はなし パイロットテスト期間は半年 際1坑あたりEUR1000万バレルが1000万バレルと解釈される確率:70% 実際1坑あたりEUR1000万バレルが600万バレルと解釈される確率:20% 実際1坑あたりEUR1000万バレルが300万バレルと解釈される確率:10% 実際1坑あたりEUR600万バレルが1000万バレルと解釈される確率:10% 実際1坑あたりEUR600万バレルが600万バレルと解釈される確率:65% 実際1坑あたりEUR600万バレルが300万バレルと解釈される確率:25% 実際1坑あたりEUR300万バレルが1000万バレルと解釈される確率:5% 実際1坑あたりEUR300万バレルが600万バレルと解釈される確率:15% 実際1坑あたりEUR300万バレルが300万バレルと解釈される確率:80% 実**************************************************************** パイロットテスト2の後、1坑あたりEUR1000万バレルと解釈される確率は、30% x 70% + 40% x 10% + 30% x 5% = 26.5% 1坑あたりEUR600万バレルと解釈される確率は、30% x 20% + 40% x 65% + 30% x 15% = 36.5% 1坑あたりEUR300万バレルと解釈される確率は、30% x 10% + 40% x 25% + 30% x 80% = 37.0% 数の専門家へのインタビューにより解釈の信頼性をパーセンテージで評価した。 複14億ドルx(30% x 70%)/26.5% + 6億ドルx (40% x 10%)/26.5% + 2億ドル x (30% x 5%)/26.5% = 12.113億ドル(EUR1000万バレルと解釈した時には4坑/区画のNPVが最も大きい) 8億ドルx(30% x 20%)/36.5% + 8億ドルx (40% x 65%)/36.5% + 2.25億ドル x (30% x 15%)/36.5% = 7.291億ドル(EUR600万バレルと解釈した時には6坑/区画のNPVが最も大きい) 8億ドルx(30% x 10%)/37.0% + 8億ドルx (40% x 25%)/37.0% + 2.25億ドル x (30% x 80%)/37.0% = 4.27億ドル(EUR300万バレルと解釈した時には6坑/区画のNPVが最も大きい) 門家へのインタビュー評価に基づくパイロットテスト2のNPV 専<結論> パイロットテストは本格開発計画の最適化に必要か? → VOIが正なのでパイロットテストは必要。 各々のテスト計画のVOIは? パイロットテスト1の信頼性100% → VOI=1.1億ドル 専門家へのインタビュー評価に基づくパイロットテスト1 → VOI=0.388億ドル 専門家へのインタビュー評価に基づくパイロットテスト2 → VOI=0.251億ドル もちろん、両パイロットテストのコストの精査は重要。 PV = 12.113 x 26.5% + 7.291 x 36.5% + 4.27 x 37.0% = 7.451億ドル Nよって、VOI=7.451億ドル-7.2億ドル=0.251億ドル Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 11/13 ケ 4.まとめ シェール資源のポテンシャル把握には、長期に渡る生産挙動情報があることが望ましい。しかし、現実には初期の生産予測により資源ポテンシャルを評価することが多く、そのためには不確実性を出来る限り、定量的に評価する必要がある。同じ区画に同じように掘削しても、情報の解釈によってNPV(Net Present Value)の評価が変わることは直感的に理解できる。 EUR(Estimated Ultimate Recovery)のばらつきはよく吟味しないと、間違った判断につながる。統計上の有意性は井戸を多く掘削すれば高まるが、開発コストのアップにつながることは言うまでもない。本資料で取り上げた「情報の価値付けパラメーターVOI」は、事業性判断の簡易ツールになると考える。 得られた情報を分類して、そこから古典的な数学の定理「ベーイスの定理」を使って、VOIを求めることは意味あると考える。情報の解釈を高めるには、不確実性の認識と理解を深める必要が有り、そうすることが、シェール開発の意思決定へと繋がる。「ローマは一日にして成らず」ということわざほど大げさではないが、シェールという石油根源岩から石油や天然ガスを経済合理的に採掘する事業は、長年の努力なしに成し遂げることはできないのである。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 12/13 t録.ベーイスの定理の解説 (出所: 科学新興社) たがいに排反する事象のどれかから、これを原因として事象Eが起こったとき、Eが起こった原因がAiである確率は次式で表される。これを「ベーイスの定理」と呼ぶ。 上のPE(Ai)は、Eという事象(結果)が起こったという条件のもとで、原因となる事象Aiの起こる確率であるから、これを事後確率ともいう。これに対してP(Ai)を事象Aiの事前確率(存在確率)という。 下に示す2つの例題から、ベーイスの定理の理解を進めよう。高校レベルの数学の知識があれば理解できるはずだ。 以事前確率と事後確率 甲の袋に白球3、黒球2;乙の袋に白球5、黒球3が入っている。甲、乙のどちらかの袋に手を入れて1つの球を取り出したらそれが白球であった。その白球が甲の袋から出たと推定される確率を求めよ。 解 甲の袋に手を入れるという事象をA、乙の袋に手を入れるという事象をBとし、とり出した1球が白球である事象をEとすると、 になる。 題1 例 つぼのなかに9個の黒球と1個の白球とが入れてある。いま、これから1球を取り出して甲に見せたところ、甲は白球であるといった。甲は平均5回中4回だけ真をいうとした場合に、取り出された球がじっさいに白球であるという確率を求めよ。 解 A:白球が出るという事象、B:黒球が出るという事象、E:甲が白と証言する事象とすると、になる。 題2 例 このような場合を証言の確率という。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 13/13 以上
地域1 北米
国1 米国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 北米,米国
2014/02/13 伊原 賢
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