ページ番号1004433 更新日 平成30年2月16日

アルジェリア:2013年炭化水素法改正と新ライセンスラウンドの行方

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レポートID 1004433
作成日 2014-03-05 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 エネルギー一般基礎情報
著者 増野 伊登
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年度 2013
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ページ数
抽出データ 更新日:2014/02/14 調査部:増野 伊登 アルジェリア:2013年炭化水素法改正と新ライセンスラウンドの行方 ?イナメナス事件発生から5日後の2013年1月21日、アルジェリア国会は炭化水素法改正を可決した。契約期間の延長や税制面での改善など、特にシェールガスをはじめとする非在来型資源開発に関して(アルジェリア政府公開資料、各種報道他) は有利な条件を設定している。 ?法改正可決からちょうど1年を経た2014年1月21日、国家炭化水素開発庁(Alnaft)は第10次ライセンスラウンド(2005年制定の新炭化水素法下では第4次)の開始を発表した。入札対象は全31鉱区(地中海沖合鉱区は含まれていない)。3月3日に説明会、8月6日に応札締切(同日公開)、9月5日に契約締結を予定している。 ?油ガス生産量の減退や国内のインフラ・技術不足等の問題解決を図るため外資の呼び込みを推し進めたいアルジェリアであるが、今回の法改正が限定的な改善に留まること、シェールガス開発には莫大な初期投資を要すること、またアルジェリア軍の治安維持機能に対する不安が完全に払拭できていないこともあり、新ライセンスラウンドへの参加に関してIOCは大方明言を避けている状態である。一方、ここ最近アルジェリアはアジア諸国との一層の関係強化を図っており、特にアジアNOCの入札への参加動向が注目される。 ?長期的視野で考えた場合、変動する世界情勢の中で、供給源の多様化やエネルギー安全保障上のリスク分散を視野に入れた長期的戦略を持つことが肝要であり、世界有数の資源ポテンシャルを持つ国として、また天然ガスの宝庫として関心を集めている地中海沿岸諸国の一つとして、アルジェリアの動向は今後注視していく必要がある。 ?日本との関係で言えば、アルジェリアLNGの我が国への輸入量増加というシナリオを想定するには未だ多くの不安定要素が残っているが、今後もし同国の欧州向けガス供給量が増えた場合、世界各国のガス供給ラインや国際価格の変動に影響を与えることが予想され、こうした変化に柔軟に対応できるよう態勢を整えておくことも重要である。 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ヘじめに 資源大国アルジェリアの起死回生には、非在来型資源開発における外資の参入が不可欠である。契約条件の悪さが起因し、過去3回のライセンスラウンドが不調に終わったばかりか、近年炭化水素生産量は減少を続け、反面国内のエネルギー需要は好調な伸びを見せている。国家収入の半分以上、輸出収入の95%以上を油ガスに依拠しているアルジェリアにとってはまさに死活問題だ。これに追い打ちをかけたのが昨年1月16日に発生したイナメナスでの人質事件である。国会で審議中だった炭化水素法改正は事件発生からわずか5日後の1月21日に急きょ可決された。改正に伴う主な変更点は、非在来型資源の探鉱開発に対して特に有利な条件を設けていることである。国会での可決からちょうど1年が経過した2014年1月21日、改正後初となるライセンスラウンドの開始が発表され、説明会は今年3月、応札期限は8月6日に設定された。多くのIOCが関心を向けているものの、各企業の入札への参加については未だ予測の域を出ない。本稿では、アルジェリアの資源ポテンシャルと開発に伴う課題や新ライセンスラウンドを取り巻く現状を整理した上で、法改正が外資の参入に与える影響を検討したい。 1.アルジェリアにおける資源開発の現状 (1)基礎情報:ジレンマに陥ったエネルギー事情 アルジェリアは、産ガス国としてはアフリカ諸国で第2位(世界第10位)、産油国としては第3位(世界第18位)に位置する資源大国である(2013年BP統計)。産ガス国として見たアルジェリアの歴史は1970年代にまで遡り、LNGの商業的輸出を世界で初めて実施した国でもある。特にその地理的利点を生かし、欧州に向けた主要ガス輸出国としての地位を確立してきた。一方日本との関係については、2012年の日本へのLNG輸出量は7bcfと、輸入量全体の1割にも満たないが、日揮をはじめとした複数の日本企業が長年にわたってエネルギー関連事業に参入しており、アルジェリアとの信頼関係構築に寄与してきた。 しかし、アルジェリアは現在様々な困難に直面している。上述のとおり、2008年以降3回にわたって行われた入札ラウンドは外資の関心の低さを露呈する形となった(2008年は16鉱区中4、2009年は10鉱区中3、2011年は10鉱区中2鉱区のみが付与される)。意思決定において排他的権利を握る政府当局、資源開発において絶対的優先権を有する国営Sonatrach―これまでアルジェリアはIOCにとって必ずしも魅力的なだけの国ではなかった。より有利な契約条件や政治的安定が確保されている新興の資源保有国に注目が集まる中、新規参入者を開拓出来ないでいるのがアルジェリアの現状だ。 ? 2 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ワた、回収増進技術の導入が立ち遅れていること、新規事業立ち上げの手続きに長期間を要するなどの問題が生産量の低下につながり、更に外資離れを加速させている。原油については、2007年の200万b/dをピークに、2012年には166万b/dにまで減少している。2009年以降のガス産出量は、それ以前に比して横ばいを続けており、2012年は2.9tcfと前年に比べ1.7%減少した。その反面、経済成長を背景に国内の電力需要は上昇しており、アルジェリアはジレンマに陥っている。 原油 天然ガス (BP統計2013: Thousand barrels daily) (BP統計2013: Billion cubic feet per day) 原油生産量 原油国内消費量 天然ガス生産量 天然ガス国内消費量 201220102008200620042002200019981996199419921990 9.08.07.06.05.04.03.02.01.00.020122010200820062004200220001998199619941992199025002000150010005000昨年EIAは同国のシェールガスの技術的回収可能資源量を707tcf(中国、アルゼンチンに次ぐ世界第3位)と発表するなど、資源ポテンシャルの大きさに再度注目が集まっている。しかし、非在来型資源開発のためのインフラと技術をもたないアルジェリアにとっては、外資の呼び戻しはやはり喫緊の課題である。このような経緯を経て成立したのが昨年の炭化水素法改正である。 アルジェリアのエネルギー鉱物資源省(以降MEMと表記)は、昨年末からロンドン、ヒューストン、ジャカルタにおいて順次ロードショーを開催した。筆者が出席したジャカルタ会合は12月10~12日の期間で開かれ(10日は全体会議、11~12日は各企業との個別面談)、アルジェリア側からMEM大臣顧問2名、国家炭化水素開発庁(Alnaft)より長官はじめ2名、Sonatrachから4名が出席し、探鉱調査の進捗状? 3 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 オや法改正の中身について代表5名によるプレゼンテーションが行われた。参加者は確認できただけでも約40名に上り、Pertamina(インドネシア)、Petronas(マレーシア)、PetroVietnam(ヴェトナム)、PTTEP(タイ)、Oman Oil Company(オマーン)、Oil & Gas Development Company(パキスタン)、ONGC(インド)らNOCの他、Mubadala(UAE)リビア事務所、LG International(韓)、Talisman(加)ジャカルタ事務所などの姿が見受けられた。昨年12月に東京で開催された第3回日本・アラブ経済フォーラムに出席したユースフィーMEM大臣が、「アジアNOCの活躍は目覚ましいもので、アルジェリアへの進出に関しては非常に積極的である」と発言していたとおり、ロードショー会場には東南アジアの主要NOCが一堂に会し、ある程度の関心の高さを見て取ることが出来た。 (2)アルジェリアの資源ポテンシャル 手つかずの地中海沖合鉱区や昨年10月にHassi Messaoud付近で発見された13億バレル級の大規模油田、埋蔵量60~100億バレルにも上ると見られる非在来型原油など、注目すべき点は多い一方、ロードショーで主要な焦点の一つとなったのは、特にシェールガスをはじめとする非在来型資源のポテンシャルの高さである。SonatrachがBechar、Timimoun、Ahnet、Illizi、Berkine堆積盆において行った調査によれば、シェールガスの技術的回収可能資源量(TRR)は741tcf(原始埋蔵量4940tcf×15%)に上ると推測される。前述のとおり、2013年のEIA報告はアルジェリアにおけるシェールガスのTRRを中国、アルゼンチンに次ぐ707tcfと発表しており、これは米シェールガスの665tcfを凌ぐ数値である。 シェールガスの原始埋蔵量 (2013年Sonatrach調査) 堆積盆地 原始埋蔵量(tcf) Timimoun Ahnet Berkine Illizi Bechar 合計 1,925 1,902 954 106 53 4,940 エネルギー鉱物資源省(MEM)報告を基に作成 今年1月、Alnaftがシェールガス埋蔵量を約950tcfと大幅に上方修正するなどの新しい動きが見られたが、Sonatrachは現在800億ドルを投じて、2012年から2016年の5か年に及ぶ投資計画を進行中であり、シェールガス生産の実現をめざし探査・探鉱事業の更なる拡大を図っている。埋蔵量評価については今後の更なる調査結果が待たれるところである。 アルジェリアのシェールガス開発に対しては欧米企業も関心を向けており、Eni、Shell、BP、TalismanなどがすでにSonatrachとの共同評価作業に関する合意に署名済みであるほか(Eniは2011年に初となるシェールガス探鉱をアルジェリアで実施)、現在Exxon Mobilとの間でも交渉が継続中である。評価作? 4 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ニ終了後の排他的探鉱権の保証の有無については明らかにされていなかったが、2013年の炭化水素法改正では、評価段階から参加していた企業に対して入札時に優先権を与えるという規定が新たに設けられた。これら欧米メジャーが今回の入札に参加した場合に同規定が適用されるのかが注目される。 シェールガス技術的回収可能資源量(上位10か国) (米国エネルギー情報局2013年報告) Trillion cubic feet 120010008006004002000堆積盆分布図 ? 5 ? 各種資料を基にJOGMEC作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i3)イナメナス事件後の治安対策強化及び政治動向 イナメナス人質事件は日本人10名を含む40名が命を落とすという痛ましい結果となった。事件発生から先月でちょうど1年が過ぎたが、セキュリティー体制はどのように進化したのか、残された課題とは何なのか、外資参入にも多大なる影響を及ぼす治安確保の進捗状況について以下にまとめる。 <事件発生後のアルジェリア政府の対応> イナメナス事件の発生が引き起こした変化としてまず挙げられるのが、安全対策において絶対の自信を持っていたアルジェリア軍及び同国治安部門に対する信用が失墜したことである。このことが自身の政治基盤強化を目論むブーテフリカ大統領にとっては追い風となり、昨年9月、主要閣僚の交代による内閣改造に合わせ、陸軍及び諜報機関である情報治安部局(DRS)テロ対策部門についても大規模な組織編成が敢行された。 この他、アルジェリア軍は、東南端の国境地域及び上流施設における警備兵を増強(リビアとチュニジアに接する東の国境には新たに12,000人を投入)すると共に、リビア軍兵士の訓練協力を同国政府に打診、無人偵察機を当該地域の監視に充てるなどの対策を取っている。一方、民間企業や国際機関の警備関係者による油ガス田への立ち入りや武器の携帯などは依然として厳しく取り締まられており、アルジェリア当局は自力で治安回復に当たる姿勢を崩していない。 <外資企業の反応> 大手外資は今のところアルジェリアからの撤退は視野に入れておらず 1、自らセキュリティー対策に乗り出している。BPとStatoilの両社は、アルジェリア当局との間で安全強化のための交渉を進めていることを明らかにしている。この内Statoilは、安全対策部を新設、緊急事態に対処するための研修を全社員に義務付けた他、軍人や警察官経験者などを中心に警備担当専門職員の雇用促進を強化、情報収集に当たる現地職員を雇い入れるなどの対策も取っている。両社共に、昨年末から今年にかけてHassi Messaoud油田やIn Salahガス田など部分的ではあるが社員駐在を再開し始めた一方、イナメナスへの駐在員派遣については、アルジェリア政府との最終的な合意に至り、必要な安全対策が実行に移されるまでは決定を保留するとしている。 一方、ジャカルタで開催されたロードショーへの参加企業をはじめ、北アフリカに進出しているアジア 1 ConocoPhillipsのファームアウトはイナメナス事件以降だが、権益の売却に関するPertaminaとの交渉自体は事件発生以前から開始しており、売却額についても当初の合意通りの額であったことに留意する必要がある。 ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 驪ニ数社から情報を聴取したところ、欧米大手や日本企業が抱く不安を必ずしも共有していないことが明らかになった。タイ国営のPTTEPに関しては、イナメナス事件以降も人員削減や撤退などの処置は取っておらず、「その必要性は感じていない」との回答が返ってきた2。また、ロードショーの出席者で、プレゼンの際に積極的に質問を投げかけていたUAEのMubadalaリビア事務所長によれば、隣国リビアは未だ危険な状態である一方、それに比べてアルジェリアの治安には何ら問題を感じていないという。加えて、リビアでEORプロジェクトを展開している東南アジアのある中小企業によれば、治安問題は特に不安材料とは考えておらず、これといった対策も取っていないという意外な反応であった。リスクを評価する際の判断基準や価値基準は企業によって大きく異なるようであり、アルジェリアの治安情勢は必ずしも外国からの投資を停滞させる主要因とはならないのかもしれない。 <今後の動向> 今後の動きとして注目されるのは4月17日の大統領選挙である。イナメナス事件がもたらした軍部の地位低下がブーテフリカ大統領の権威強化に繋がったというのが大方の見解であるが、同大統領の健康問題如何によっては、外資参入を押しとどめたい軍部や野党勢力の巻き返しが起こる可能性も否めない。現在27名が大統領選への立候補を表明しているが、万一ブーテフリカ派閥外の人物が当選するという事態に陥った場合、アルジェリアのエネルギー政策路線の転換をもたらすかもしれない。また、昨年のインフレ年平均率が8.9%を記録するなど経済状態の悪化が続いており、上昇する国民の不満も今後の大統領選を左右する要因になると見られ、政情の安定という観点からは未だ予断を許さない状態である。 イスラーム系テロ組織の活動状況については、イナメナス事件を首謀したとされる「血盟団」のベルモフタール司令官が現在リビア南部に潜伏し、西アフリカの他の急進派グループとの連携を通して規模を拡大しているとの報道も為されている。米軍事当局は、血盟団が再度イナメナスと「同規模の襲撃を実施する能力を持つ」と見ており、不安定要素は多い。ベルモフタールは、「マグレブ・イスラーム諸国のアルカイダ(AQIM)」と同様北アフリカ南部及びサハラ一帯を主な活動拠点としており、マリのトゥアレグ人女性との通婚を通して土着化しているとの話も聞かれる。アフリカ専門家たちの見解によれば、今後これらのテロ組織は、国際化するというよりも、北アフリカ南部及びサハラ内での支持拡大を図りながらより地域性を強めていくのではないかと見られている。よしんばイナメナス事件後の治安改革がアルジェリアの安 2 実際、昨年12月31日付の声明にて、同社は、2014年~2018年に計画している投資総額を273億ドルと発表した際に、特にアルジェリアとモザンビークで進行中のプロジェクトについては、当初の計画通り進める意向を明らかにしている。 ? 7 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 濶サをもたらしたとしても、それは同時に周辺地域の不安定化を助長する可能性もある。北アフリカとその周辺地域の包括的な安全が実現するにはまだ長い道のりが待っている。 2.炭化水素法改正によって何が変わるのか (1)歴史的背景 本章では2013年炭化水素法改正の中身について検討していきたい。2012年に議会に提出された改正案は、国会での審議の末翌2013年1月に可決された。同年3月に施行開始した修正条項13‐01では、2005年に制定された新炭化水素法(05-07)と翌2006年に発布された修正条項(06-10)に対して、計58条項への変更が加えられたほか、6条項が追加、5条項が削除された。 2013年改正の内容としては、参入条件が飛躍的に改善された2005年制定の新法と、資源ナショナリズムの高まりから揺り戻しが起こった2006年の改正、この二つの折衷案とも言える。外資の参入促進を目的とした2005年の新法は、国営Sonatrachの権限縮小を狙いとし、国家炭化水素開発庁(Alnaft)を含めた2政府監督機関の設立、外国企業に対するSonatrachとのパートナーシップ義務の撤廃、Sonatrachの権益比率を51%から20~30%に引き下げるなどの大幅修正が加えられた。これに対し国内世論の強い反発が起こり、翌年早々に更なる改正が行われるという異例の出来事が起こった。特に、野党勢力と軍部には外資の勢力拡大を快く思わない者も多く、最終的に事態はケリル前エネルギー鉱物資源大臣の更迭にまで発展した。この2006年改正によって、Sonatrachの参加比率51%以上という規定が復活したばかりか、特別利潤税 3までが設けられ、参入条件が悪化した結果、油ガス生産量の減少にも更に拍車がかかるという悪循環に陥った。このような背景の下に成立したのが2013年の改正である。 (2)改正前と何が異なるのか 改正のポイントは以下の5つの点にまとめられる。 ① 在来型資源及び地理的・経済的困難を伴う辺境地や沖合の資源開発に対しては、契約期間延長 3 特別利潤税:Exceptional Profits TaxやWindfall Petroleum Taxとも表記される。ブレント原格が30USD/バレル以上の場合、生産物の取り分に応じて5~50%の追加税金を徴収するというもの。特別利潤税の支払いに関してはAnadarko及びMaerskとの間で訴訟問題に発展し、Sonatrachが事実上適用を取り下げることで合意したという経緯があり、実際に特別利潤勢が徴収された実績はほとんどないと見られる。 ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 竦ナ制面での優遇など特別にインセンティブを付与 ② 在来型資源に対しても、契約期間の延長など限定的ではあるがインセンティブを付与している一方、商業性の高い鉱区については税率が上がる可能性が高い ③ Sonatrachの最低権益比率は依然として51%だが、探鉱段階から参加するオプションが新たに設けられた ④ ガスの国内供給価格は、「国産ガスの輸出販売に関して規定している諸契約の中で設定されている価格の加重平均値」 ⑤ 改正条文中に特別利潤税に関する記述はない 2005年の新炭化水素法や2006年の改正は非在来型資源開発に対する特別な言及や条件設定を設けていなかったが、2013年の改正では非在来型資源、特にシェールガス開発を意識的に視野に入れた修正が行われているため、多くの項目で「在来型資源の場合」と「非在来型資源の場合」に分かれて異なる規定が設けられている。加えて、手つかずの沖合鉱区や辺境地での探鉱開発についても、非在来型資源と同様優遇対象となっている場合が多い。 また、上記⑤に関して補足すべき点として、MEM大臣顧問、Alnaft、Sonatrachなどの関係者に口頭で確認を取ったところ、本改正後は特別利潤税の適用はないという返答を得ている。この他基本的な情報としては、契約形態は2005年以降全て利権契約となっており、この点について変更はない。改正の適用対象については、すでに権益を獲得済であっても、改正条文が発表された2013年2月24日時点でまだ生産段階に入っていなかったコントラクターについては、適用を申請することが可能とのことである。 これより以下3項目に分けて改正の主な注目点を説明していきたいと思う。ここでは重要と思われる変更点のみを挙げることとするので、詳細については最後に掲載した別添資料をご参照願いたい。 ① 評価段階(Prospection period) ② 探鉱及び開発・生産段階(Research and exploitation period) ③ 税制(Fiscal terms) <①評価段階(Prospection period)> ?評価期間の延長(第19条): ? 9 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ]来の2年に加え、最大2年間の延長が可能となる。 改正前 改正後 2年間 2年間 2年間 最 大 2 年 間 の 延 長 が 可 能 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 ?入札時の「優先権」付与(第20条): 評価段階から参加していた企業に対して、入札時に優先権を与えるという条文が付け加えられた。これにより、入札時に最高条件を提示した企業が自動的に落札するとは限らず、入札対象となる鉱区において評価作業を行った、もしくは行っている企業が、一番札と同等の条件を呑むことを直ちに了承した場合には優先権を獲得できるというものである。ジャカルタで開催されたロードショーにおいては、これら入札におけるプロセスは全て透明性を持って行われるということが再三強調されたが、条文中には優先権の具体的な執行方法についての言及はない。 既述したとおり、シェールガス開発に関して、Eni、Shell、BP、Talismanなどの欧米大手がすでにSonatrachとの共同評価作業に関する合意に署名済みであり、すでに作業を開始している企業は入札時に優先権の適用対象となることが予想される。 ?評価費用(第20条): 評価作業を行った企業が当該鉱区を落札し、探鉱契約を締結した場合、Alnaftからの承認を得られれば、評価段階で要した費用が探鉱事業への投資の一部として見なされる可能性がある。事後のコスト回収が可能となる新規定を追加することにより、評価作業への外資の参加を促進する狙いがあると思われる。 <②探鉱及び開発・生産段階(Research and exploitation period)> 探鉱契約、開発・生産契約に関しては、特に非在来資源について期間が延長されたこと、国営? 10 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 onatrachも探鉱事業に参加するオプションがあること、そしてガスの国内供給価格設定に変化が生じたことの3点が注目される。 ?探鉱期間の延長(第35、37条): 在来型資源の場合 従来は第1フェーズ(3年間)、第2フェーズ(2年間)、第3フェーズ(2年間)の計7年間であったのに加え、探鉱契約期限満了前に開始した掘削作業については、最大6か月間延長して継続することが可能になる。また、新たな発見があった場合には、更に2年間の延長も可能になる(ただし、すでに最大6か月間の延長制度の適用を受けている場合、この内実際に延長した期間分は差し引かれる)。 第1フェーズ 第2フェーズ 第3フェーズ 6か月間の延長が可能 改正前 3年間 2年間 2年間 改正後 3年間 2年間 2年間 2年間 6か月間に加え、新たな発見があった場合には最大2年間の延長が可能 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 非在来型資源の場合 非在来型資源については、本改正に伴い、以下のとおり別途契約期間の設定が行われた。第1フェーズ(3年間)、第2フェーズ(2年間)、第3フェーズ(2年間)の計7年間に加え、パイロット期間として最大4年間の延長が可能になる。これに加え、探鉱契約期限満了前に開始した掘削作業については、最大6か月間延長して継続することが可能になる。また、新たな発見があった場合には、更に2年間の延長も可能になる(ただし、すでに最大6か月間の延長制度の適用を受けている場合、この内実際に延長した期間分は差し引かれる)。 ? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?1フェーズ 第2フェーズ 第3フェーズ パイロット期間 改正後 3年間 2年間 2年間 4年間 この後、更に6か月、2年間の延長も申請可 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 ?開発・生産期間の延長(第35条): 在来型資源の場合 改正前:探鉱・開発生産期間の合計を32年間と定め、同期間から探鉱に要した実際の期間を差し引いた期間が開発生産に充てられる。ドライガスに限っては更に5年間の延長が認められる。 改正後:開発生産の基本期間を25年間と定め、天然ガスに限っては更に5年間の延長が認められる。また、探鉱段階で使用しなかった期間分を開発生産期間に回すことが可能になる。 改正前 改正後 ドライガスガスは5年間の延長が可能 32年間(探鉱・開発・生産期間合計)から探鉱に要した日数を差し引いた期間 25年間 5年 5年 天然ガスの場合5年間の延長が可能 探鉱段階で使用しなかった期間分を開発生産期間に回すことが可能 非在来型資源の場合 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 非在来型資源については、本改正に伴い、以下のとおり別途契約期間の設定が行われた。油につい ては30年間、ガスについては40年間の契約期間が保証される。また、必要に応じてさらに5年、5年の延長も可能になる。 ? 12 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 V然ガス:40年間 5年 5年 改正後 原油:30年間 5年 5年 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 ?国営Sonatrachの参加比率(第32、48条): Sonatrachの権益比率は以前と同様最低51%であるが、改正に伴い、同比率の範囲内であればSonatrachも探鉱段階から参加するオプションがあり、その場合は費用を負担するとの条文が付け加えられた。探鉱への具体的な参加比率設定について最終的な決定権はSonatrachにあるが、入札に先んじて、Alnaftに対する事前の通知が義務付けられる他、同比率は探鉱契約の中に明記されるとのことである。本改正により、これまでコントラクターの完全なる責任の下で行われていた探鉱活動の負担が今後少しでも軽減される可能性が出てきた。 ?ガスの国内供給義務及び価格設定(第10、51、63、64、90条): ガスの国内供給義務に関し、2005年の新法では、「Alnaftは、各コントラクターに対し国内への優先的な供給を要請することもあり得る」と記されていたのに対し、2013年の修正条文では「国内のガス需要を満たすことが最優先事項」としつつ、国内供給にまわす割合の上限及びその他条件は契約文中に明記される、という規定が追記された。これにより、契約締結後にアルジェリア当局が一方的に国内供給義務の条件内容を変更するなどの措置が取り辛くなると考えられる。 国内供給価格については、国家炭化水素規制庁 (ARH)によって年ごとに設定されるという点は変わらないが、改正に伴い、ガスの国内供給価格は、「国産ガスの輸出販売に関して規定している諸契約の中で設定されている価格の加重平均値とする」という条文が追加された。ジャカルタで開かれたロードショーにおいて、アルジェリア代表団が「ガスの国内供給価格は概ね国際価格を適用する」と明言していたが、右条文を受けての発言であると思われる。 ? 13 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ョB税制(Fiscal terms)> ?地表税(第84条): 従来は、税制上のゾーン区分けA~D(D→Aの順で辺境度、インフラの欠乏度等、探鉱開発に伴う難易度が増す)に従い、探鉱開発に伴う難易度に比例して例外なく下記の表のとおりの地表税額が課税されていたが、改正後は、非在来型資源の探鉱開発に限っては、位置にかかわらず最低価格ゾーンAの条件を適用することが新たに規定された。 フェーズ及びゾーンごとの地表税適用額 単位:アルジェリアディナール(約1.3円) アルジェリア2013年炭化水素法改正条文を基に作成 非在来型資源については位置にかかわらずゾーンA(最低価格)の条件を適用 税制上のゾーン区分け ? 14 ? 各種資料を基にJOGMEC作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ロイヤルティー比率(第85、90、91、26条): 従来通り、下記の表のとおり日産量とゾーンによって最低5.5%から最大23%のロイヤルティーが課税されるが、改正に伴い、非在来型資源に関しては例外なく5%、また探鉱が十分に行われておらず、地理的に開発が困難、また/あるいはインフラが未整備の鉱区に関しても5%という規定が新たに設けられた。 ロイヤルティー比率 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 ?石油収入税(PRT)(第86、87、87-a、90、91、94条): 従来は生産高に基づいて課税率を算出しており、税率幅は30~70%であった。これに対し、改正後は売上総利益を総支出額で割った値(R1、R24)、つまり収益率に基づいて算出されるほか、全鉱区を、生産量の少ないCase1、生産量の多いCase2、地理・インフラの面で探鉱開発が困難なCase3に分類し、それぞれに異なった税率を適用する。下の表にあるとおり、Case1・3の税率幅は20~70%、生産量の多いCase2に関しては税率幅30~70%となる。ただし、非在来型資源は上記3種類のCaseに含めず、税率幅を10~40%に設定するという特別な優遇措置を設けている。 法制上の鉱区分類方法 4 R1とは、売上総利益の10%を総支出額の10%で割った数値。一方、R2は、売上総利益の20%を総支出額の20%で割った数値。 ? 15 ? エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ase1~3及び非在来型資源の石油収入税課税率 Case 1 Case 2 Case 3 非在来型 課税率 非在来型資源には特別レートを別途設定 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 ?所得税5(ICR:Complementary income tax)(第87、88、88-a、95条): 改正前(2006年修正条項第88条)では所得税率は一律30%と規定されていた。これに対し、改正後は、生産量の多いCase2についてのみ引き続き30%の税率を適用し、それ以外の生産量の少ないCase1、地理・インフラの面で探鉱開発が困難なCase 3、及び非在来型資源については、補完所得税と称して、基本19%が課税される。ただし、売上総利益の20%を総支出額の20%で割った数値(R2)が1以上であった場合、つまり収益率が20%を超えた場合には、課税率は80%に引き上げられるという条件が前提となる。 課税率 Case1・3及び非在来型資源の所得税適用率 Case 1 Case 3 非在来型 エネルギー鉱物資源省(MEM)プレゼン資料を基に作成 5 Skimming Taxとも呼ばれる。石油収入税(PRT)は所得税(ICR)より先に支払いが行われるため、納めたPRT額を所得総額から差し引いた額が所得税算出の際に使用される。 ? 16 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 i3)外国企業の参入に与える影響 2013年の炭化水素法改正を概観した時、2005年の炭化水素法と比べると見劣りしてしまい、限定的な改善に留まるという感が否めない。その背景には、国内からの反発とエネルギー大臣の更迭という二の舞を避けたいアルジェリア側の事情もある。Sonatrachの最低権益比率51%という規定が維持されたことからも明らかなように、アルジェリアにおけるエネルギー産業の根幹はこれまで同様政府が掌握することになる。外資企業の立場は依然として弱く、故に国内の政治的混乱や情勢不安の直接的な影響を受けることは必至だ。 一方で、生産量、収益率、在来型資源・非在来型資源の別、辺境度、インフラの欠乏度などに応じて課税額の算出方法を多様化したことにより、特に非在来型資源やインフラの不足している辺境地、また沖合など高いコストと技術を必要とする鉱区に対してはこれまでにない有利な条件を設定しており、多くのケースにおいて税制が改善されたことも事実である。また、国営会社であるSonatrach自身が探鉱に参加するオプションが設けられたことは特筆すべき変化である。その反面で、留意すべき点は、商業性の高い鉱区においては政府の取り分が改正前よりも増える可能性が高いということである。アルジェリア政府の狙いは、あくまで非在来型資源の開発に外資を呼び込みインフラや技術の不足を補うことであり、すでに開発の進んでいる東部など、利益還元率の高い地域に関しては今後もSonatrachが大部分の権益を握ることになるだろう。 3.新ライセンスラウンドについて (1)入札の日程及び対象鉱区 長期にわたる遅延を覚悟していた外資企業の予想に反し、2014年1月21日、Alnaftは、2013年の炭化水素法改正後初となる第10次ライセンスラウンド(2005年制定の炭化水素法下では第4次)の開始を発表した。当初2013年内の開始を予定していたことを考えればすでに遅れてはいるが、大統領選を本年4月に控えているという事情を併せて考えた場合、やはり予想外に早い開始だったという感を受ける。意思決定の遅さに定評のあるアルジェリア政府が開始を急いだのだとしたら、その理由はやはり今次入札が衰退しつつあるエネルギー産業の再生に繋がる重要な一歩だと考えているからだろう。 今次ライセンスラウンドの概要は以下のとおりである。入札対象となる鉱区は全31鉱区(南西部17か所、北部5か所、中部9か所)。多くが辺境地、もしくは未開発の地域に位置する。ベタータAlnaft長官? 17 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ノよれば、これまでの調査から、31鉱区中7鉱区ですでに油ガス層が発見されている他、17鉱区に関しては非在来型資源のポテンシャルがあると言われている。ただし、ユースフィー大臣が昨年より言及してきた地中海沿岸の鉱区については今回含まれていないという点は留意しておく必要がある。入札対象鉱区に関する現時点での専門家の評価としては、リビア国境沿いのBerkine堆積盆は埋蔵量とインフラの面で依然として魅力があり、多くの入札希望者が集まる可能性が高い。Ahnetガス田周辺のポテンシャルも大きく、また西端のモロッコ国境沿いもシェールガス、シェールオイルの面で期待が集まっている。 第10次ライセンスラウンド日程 3月3日 入札説明会(調査データ及び各鉱区の契約条件の公開) 3月17日~5月22日 データルームの開設(データへのアクセス可能期間) 3月24日~5月29日 契約条件及び法的要件に関する説明会の開催 6月5日 契約条件の修正案提出期限 ~6月30日 Alnaftが契約文書の最終版を発表 8月6日(午前10時半) 入札(同日に入札状況が公開される) 9月5日(午前9時) 契約文書への署名 (2)外資企業の反応 現時点では、外資企業が新ライセンスラウンドに殺到するという可能性は低いと思われる。参加に関してIOCは大方明言を避けている状態であるが、この背景には、今回の法改正が抜本的な改革に繋がらないこと、アルジェリア軍の治安維持機能に対する不安が完全に払拭できていないこと、加えて、税制が複雑化したことによって、入札対象となる各鉱区の評価に時間がかかるなどの要因があると考えられる。3月3日に開催予定の入札説明会において各鉱区の詳細なデータが公開されるとのことであり、この情報を精査してはじめて、IOCは入札すべきかどうかの最終的な判断を下すことが出来る。 入札に対する各社の反応については、Repsol、Anadarko、Maersk、Eniなどすでに既得権益のある大手は明言を避け立場を明確にしていない。一方、2012年にSonatrachとの間にシェールガス開発に関するMoUを締結しているShellは上流事業参入への意欲を見せている 6。先月、エネルギー鉱物資源省は、 6 Shellは隣国チュニジアとの間にも、同国中部及び東部におけるシェールガス探鉱に関して交渉を進めている。 ? 18 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 hellとの間で新鉱区の探鉱に関する交渉を継続中であることを明らかにした。また、ここ最近アルジェリアはアジア諸国との一層の関係強化を図っており、アジアNOCの入札への参加動向が注目される。昨年ConocoPhillipsから 17.5億ドルで油田権益を買収したPertaminaや、すでに上流事業に参入しているPTTEPなどのアジア企業は、それぞれ「いかなるビジネスチャンスも重要視する」、「アルジェリアは自社の投資条件に見合った案件である」などと発言しており、入札への参加について明言はしていないものの、積極性を窺わせる。加えて、RosneftやGazprom Neftなど、北アフリカにも事業を拡大しているロシア勢の今後の動向にも関心が寄せられる。 入札対象鉱区(黄色の部分) 出典元:エネルギー鉱物資源省(MEM)公開資料 推測の域を出ないが、すでにSonatrachとの間でシェールガス共同評価作業に関する合意を結んでいるShell以外のEni、BP、Talismanや交渉中のExxon Mobilなども入札に参加する可能性はある。ただし、早期の生産を見込んでというよりも、将来的な可能性を視野に入れた上で今のうちに鉱区を確保しておくという意味合いの方が強いと思われる。というのも、今後10年間はアルジェリアのシェールガスは本格生産に結びつかないだろうというのが業界内での主流な見方だからだ。このことはアルジェリア政府も? 19 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ウ知しており、2012年末には、セラル首相自身、生産が開始するのは今ではないとし、「恐らく2040年までには」実現すると発言している。北アフリカにおけるシェールガス開発の利点は、人口密度の低さや、欧州をはじめとした市場への近さなどが挙げられるが、依然として多くの課題を抱えているのも事実だ。2008年に生産量のピークを迎えた頃の米国バーネット堆積盆を取り巻く環境と比較してみても、税制、当局による認可作業の効率性、インフラ整備、供給ライン、交通の便、環境対策、水の確保、ガス価格など、どの点からも見てもアルジェリアは立ち遅れている。 入札対象鉱区一覧 面積(km2) 12831.6 19788.9 17206.83 15415.61 14767.59 24225.61 38884.15 25232.00 5698.44 8220.80 12266.52 19178.29 16881.89 4389.95 2732.35 10920.1 8150.34 14628.36 2907.77 10619.56 23859.34 19193.4 7361.24 6992.34 19015.62 8096.38 14182.11 18685.23 21605.6 16446.82 22759.17 ブロック 102, 112 104b, 117, 133c, 135b, 137b 104 c, 105a, 119b, 122b, 138a, 139, 140b 123a, 125b, 127b, 140a 106c, 107 b, 124, 128b 103, 120, 313 326, 327, 359 360, 361 318b, 425a 418, 419c, 438d 323a, 324, 430 224b 214c, 215c, 216, 217, 218, 219d 219c, 220c, 225a, 224a 407 210 316c-312 330, 328c 317b, 319c 239d, 245, 234c 225b, 227, 228a 223b, 244d, 235b 319b, 321b, 355, 356 309b, 310, 311, 319c 332a, 341a3, 339a1 337c, 339a2, 341a4 334, 333a 364a, 304a, 365 363a, 303a, 308a 354b 305, 306, 307 地域 ゾーン(Perimeter) Cheliff II Boughezoul Hodna Est Ain Beida Melrhir El Ouabed Mouydir Nord Mouydir Sud El Agreb Nord Zelfana Est Bled Safia Zeriba Amguid Hassi BirRekaiz Sud Timissit Boukhechba Gara Tisselit II Tan Elak Tinrhert Nord Tamzaia-Oued Namous AbadlaKenaza Erg Chech Guern El Guessa Sud Timimoun II Bechar Msari Akabli Akabli Nord Rezkallah Tindouf Ouest Tindouf Est Tindouf Sud 北部 中部 東部 西部 ? 20 ? エネルギー鉱物資源省(MEM)公開資料を基に作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 Vェールガスが将来的にアルジェリア産業の基盤となり得るかどうかは、第10次ライセンスラウンドの結果にかかっている。もし今次入札の結果が過去3回と同じような不調に終わった場合、再度改正が行われる可能性は否定できない。しかし、3回もの失敗を繰り返してやっと2013年の炭化水素法改正が実現に至ったという過去を振り返って見ると、更なる改正にはまた長い時間が必要となるだろう。 おわりに―日本市場への影響、日本企業進出の可能性 世界有数のポテンシャルを誇るシェールガスや手つかずの地中海沖合鉱区など、アルジェリアの将来性は大きい。一方で、探査やインフラ整備など初期投資に莫大な費用がかかり、生産に至るまでに長期間を要することが予測される。この他、セキュリティー体制の整備など問題は多く道のりは長い。しかし、世界の産ガス国・LNG輸出国が、国内需要の伸びや資源ナショナリズムの高まりなどを理由にLNG輸入国へと転じる現象が相次いでいる中、供給源の多様化やエネルギー安全保障上のリスク分散を図ることは、日本にとっても喫緊の課題である。我が国がアフリカ諸国との経済関係強化に動いている今、大陸屈指の資源大国アルジェリアもまたビジネスパートナーとして大いなる可能性を秘めているのではないだろうか。世界第3位のシェールガス保有国として、また天然ガスの宝庫として世界からの関心を集めている地中海沿岸諸国(キプロス、イスラエル、レバノン、リビア等)の一端を成す国として、アルジェリアの動向は今後も注視していく必要がある。 日本との関係で言えば、近い将来アルジェリアLNGの日本への輸入量が増加するとは考えにくく、日本市場に与える直接的な影響は依然として低いままであると予想される。しかし、ライセンスラウンドの結果次第では、アルジェリアの欧州向けガス供給量が伸びることは十分想定され、その場合に起き得る世界のガス供給網の変化や国際価格の変動に対して、即座に、かつ柔軟に対応できるよう態勢を整えておくことが肝要である。政情不安の続く中東・北アフリカ地域においてここ数年で改めて明らかになったのは、予測不能な事態がいついかなる時にも発生し得るということである。広範かつ継続的な情報の収集・蓄積はもちろんのこと、数多くの「もしも」を事前に想定した上で、米シェールガスの輸出規制撤廃やカナダLNG事業の進捗、またその他新興の資源保有国における開発状況との兼ね合いも考慮に入れた供給源の多様化戦略を練ることが必要である。 ? 21 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ハ添資料: 2013年アルジェリア炭化水素法改正に伴う変更点 最終更新日: 2014/2/14 (注1) 2005年制定の新炭化水素法以降、契約形態は全て利権契約。 (注2)本改正の適用対象:すでに権益を獲得済みであっても、改正条文が発表された2013年2月24日時点でまだ生産段階に入っていなかったコントラクターについては適用を申請することが可能。 該当箇所 第19条 第20条 第20条 改正後: 従来の2年間に加え、最大2年間の延長可能。 新規定: 評価段階から参加していたIOCに対して、入札時に優先権を付与。優先権を持つ企業に対し、一番札の条件内容を伝え、条件の改善を検討する余地を与える。一番札と同等の条件を呑めない場合には権利を喪失。 新規定: Alnaftの承認を得た後に、評価費用は探鉱事業への投資の一部として見なすことができる。 2 優先権の付与 3 評価費用 項目 内容 1 評価期間の延長 改正前: 2年間 .評価段階(Prospection period) 1 項目 探鉱期間の延長 1 ① 在来型資源 内容 該当箇所 改正前: 第1(3年)、第2(2年)、第3フェーズ(2年)の計7年間 改正後: 従来の7年に加え、探鉱契約期限満了前に開始した掘削作業については、最大6か月延長して継続可(2005年炭化水素法では、満了の3か月第35、37条 前に開始した掘削作業のみ対象)。また、新たな発見があった場合には、2年間の延長可(ただし、すでに最大6か月間の延長制度の適用を受けている場合、この内実際に使用した期間分は差し引かれる)。 ? 22 ? .探鉱、開発・生産段階(Research and exploitation period) 2Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ?ウ前: 第1(3年)、第2(2年)、第3フェーズ(2年)の計7年間 改正後: 従来の7年に加え、パイロット期間として最大4年間延長可。これに加え、探鉱契約期限満了前に開始した掘削作業については、最大6か月② 非在来型資源 延長して継続可(2005年炭化水素法では、満了の3か月前に開始した掘削作業のみ対象)。また、新たな発見があった場合には、更に2年間の延長可(ただし、すでに最大6か月間の延長制度の適用を受けている場合、この内実際に使用した期間分は差し引かれる)。 開発・生産期間の延長 ① 在来型資源 2 改正前: 探鉱、開発・生産期間を合計32年間と規定し、同期間から探鉱に要した実際の期間を引いた分が開発・生産期間に充てられる。また、ドライガスに限っては更に5年間の延長が認められる。 改正後: 開発・生産期間は基本的に25年と定められ、天然ガスに限っては第35条 更に5年間の延長が認められる。また、探鉱段階で使用しなかった期間分だけ開発期間の延長分に回すことが可能。 3 4 ② 非在来型資源 とも、更に5年、5年の延長可。 新規定: 石油については30年間、ガスについては40年間。この後、どちら改正前: 探鉱期間の第1フェーズ及び第2フェーズ満了時に、探鉱契約中に定められている鉱区の内30%を返還。 利権の返還 改正後: 返還率は開発・生産契約中に明記される。また、開発計画中に反第38条 (探鉱期間満了時) 映されない区画についても返還対象となる。 新規定: 返還された区画については入札対象となるが、この際同区画を変偶発的発見 (Unexpected discovery) 換したコントラクターには優先権が付与される。 改正前: ①異なるコントラクターが所有する少なくとも2つの鉱区にまたがる油ガス田が発見された場合、Alnaftの了承の下、ユニタイゼーション可。 ②油ガス田が割り当てられた鉱区の外にも伸びており、第2のコントラクター第54条 が存在しない場合は入札にかけられる。 新規定: ?②については、入札以外にも契約内容の変更により区画の拡張を認める? 23 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ツ能性あり。 ?粘土の堆積物、また/あるいは、不浸透性の頁岩層、浸透性の非常に低い層に含まれる資源については、上記規定は適用されない。 変更なし: 利権の譲渡に際しては売却資産の1%相当をアルジェリア財務5 利権の譲渡 省に支払う。 第29条 新規定: ただし完全子会社への利権の譲渡については支払を免除。 改正前: ①探鉱期間の第1フェーズ中に満たすべき業務行程の最低ライン、②サイン・ボーナス額、③ロイヤルティー率の三項目の内、いずれを入6 入札基準 札時の判断基準とするかはAlnaftによって決定され、ライセンスラウンド開第33、34条 始前にAlnaftによって発表される。 改正後: 入札基準はAlnaftによって決定される。 変更なし: Sonatrachの権益比率は最低51%。 7 NOC参加比率 性あり。探鉱への具体的な参加比率については最終的にSonatrach自身が第32、48条 新規定: ただし、51%の範囲内であればSonatrachも探鉱リスクを負う可能決定を下すが、入札に先んじて、Alnaftに対する事前の通知が義務付けられる他、同比率は探鉱契約の中に明記される。 暫定的生産(試験生産) ① 在来型資源 変更なし: コントラクターは、開発計画作成のための情報収集を目的とする限りにおいて、最大12か月間を期限として暫定的な生産許可を申請することが出来る。許可は、エネルギー鉱物資源省を通してAlnaftによって付与され8 る。 第46条 新規定: コントラクターは、開発計画作成のための情報収集を目的とする限② 非在来型資源 りにおいて、パイロット期間(4年間)の枠内において、暫定的な生産許可を申請することが出来る。許可は、エネルギー鉱物資源省を通してAlnaftによ国内供給 9 ① 石油 って付与される。 国内供給義務: 以前は明記されていなかったが、改正に伴い以下の規定が追加 第9、50、90条 ?国家のエネルギー政策上必要とあれば、各鉱区の生産能力に応じて、国内への優先的な供給を義務付けることもあり得る。 ? 24 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 国内供給に関する条件は契約文中に明記される。 価格設定: 国家炭化水素規制庁 (ARH)によって年ごとに設定され、年初めに発表される。 国内供給義務: Alnaftは、各コントラクターに対し国内への優先的な供給を要請することもあり得る、との規定に加え、以下が追加された。 ?国内需要を満たすことが最優先事項とされ、Alnaftは、各コントラクターに対し国内への優先的な供給を要請する可能性もあるが、国内供給にまわす割合の上限及びその他条件は契約文中に明記される。 ② ガス 価格設定: 価格は国家炭化水素規制庁 (ARH)によって年ごとに設定され、年初めに発表される、との規定に加え、以下が追加された。 ?価格は、国産ガスの輸出に関して規定している諸契約の中で設定されている価格の加重平均値とする。 ?ロードショーにて、アルジェリア側は「概ね国際価格を適用」と発言。 第10、51、63、 64、90条 項目 内容 該当箇所 サイン・ボーナス、 改正前: サイン・ボーナスは鉱区付与の際の判断要素の一つ。 1 コマーシャリティ・ 改正後: ボーナス額は、ライセンスラウンド時の競争要素として特に言及さ第33条 ボーナス れていない。 変更なし: 税制上のゾーン区分けとフェーズに従い課税額を決定。 新規定: ただし非在来型については位置にかかわらずゾーンA(最低価2 地表税(Area tax) 格)の条件を適用。パイロット期間については第3フェーズ(探鉱開始後6~7第35、84条 年目)と同様の条件を適用。また、延長された探鉱期間分については別レートを設定。 ? 25 ? .税制 3Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 マ更なし: 日産量と地域により5.5%~23%。 3 ロイヤルティー比率 新規定: 非在来型資源は例外なく5%。探鉱が十分に行われおらず、地理的第85、90、91に開発が困難、また/あるいはインフラが未整備の鉱区も5%。(なお、支払方条(第26条) 4 石油収入税( PRT: Petroleum revenue tax) 法については、Alnaftが現物支払を要請する可能性もあり) 改正前: 累積生産価値(PV)に基づいて計算される。税率幅は30~70%。 改正後: 売上総利益を総支出額で割った値に基づいて計算される。 また、全鉱区を、生産性が低いCase1、生産性の高いCase2、地理・インフラの面で困難なCase3に分類し、それぞれに異なった税率を適用。税率幅は20~70%。ただし非在来型については10~40%。 (注)下記の所得税(ICR)より先に支払いが行われるため、納めた石油収入税額を所得総額から差し引いた額が所得税算出の際に使用される。 第86、87、87-a(非在来型)、90、91、94(支払方法)条 所得税(ICR: Complementary income tax) ① 5 Case1、Case3、 及び非在来型資源 新規定: 生産性が低いCase1、地理・インフラの面で困難なCase3、及び非在来型資源の三者については、補完所得税(ICR: Complementary income tax)/Skimming Taxと称して、基本19%が課税される。ただし、売上総利益の20%を総支出額の20%で割った数値が1以上であった場合(収益率が20%を超えた場合)、課税率は80%に上がる。 第83、87、88、88-a(非在来型)、95(支払方法)条 上記以外 変更なし: これまで適用されていた所得税率30%が引き続き適用される② (=Case2) (2006年修正条項第88条)。 変更なし: 8000DA/1000Nm3を支払う。 6 燃焼特別税 新規定: ただしインフラ未整備の辺境地については例外的に別途料金を設第52条 定。操業開始時・試験時の燃焼分は含まない。 ? 26 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
地域1 アフリカ
国1 アルジェリア
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アフリカ,アルジェリア
2014/03/05 増野 伊登
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