ページ番号1004457 更新日 平成30年2月16日

原油市場他:ウクライナ情勢を巡るロシアからの石油供給途絶懸念等が原油相場を下支えするものの、米国での原油在庫増加等が価格上昇を抑制

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レポートID 1004457
作成日 2014-05-19 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
著者直接入力
年度 2014
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2014/5/18 調査部:野神 隆之 原油市場他:ウクライナ情勢を巡るロシアからの石油供給途絶懸念等が原油相場を下支えするものの、米国での原油在庫増加等が価格上昇を抑制 (IEA、OPEC、米国DOE/EIA他) ① 米国では夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期が接近しつつあるにも関わらず、一部製油所が春場のメンテナンス作業を実施したこともあり原油精製処理量が伸び悩んだ。このため、ガソリンや留出油の生産も増加はしたものの控えめな程度にとどまったことから、ガソリン在庫については、若干増加し平年並みの量、留出油在庫については上下に変動しつつ平年幅下方付近に位置する量となった。原油については、製油所での原油精製処理量が伸び悩む一方で、国内生産が堅調に推移したこともあり、在庫は増加傾向となり、平年幅を超過する水準となっている。 ② 2014年4月末のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は、原油については、欧州ではほぼ横這いとなったものの、米国では当該在庫が増加した他、日本においても春場の製油所でのメンテナンス作業に伴う原油精製処理量の低下に伴い在庫水準が上昇したと見られることから、OECD諸国全体としても原油在庫は増加となり、量としては平年幅を超過する状態となっている。製品在庫については、欧州では微増となった一方で、米国ではプロパン/プロピレン及び「その他の石油製品」の在庫が前月比で増加した他、日本においても4月1日の消費税引き上げ前のガソリンに対する駆け込み需要の反動で4月に入ってからは当該製品需要が不振となったことを含め石油製品需要が総じて低迷したこともあり製品在庫が増加したことから、OECD諸国全体としても石油製品在庫は増加となったが、量としては平年幅の下方付近に位置している。 ③ 2014年4月中旬から5月中旬にかけての原油市場においては、ウクライナ東部ドネツク州やルガンスク州での親ロシア派勢力による地域自治権拡大の動きとウクライナ暫定政府との衝突、そして同国情勢を巡る西側諸国とロシアとの対立の激化に伴うロシアからの石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念が価格を下支えしたものの、米国での市場の事前予想を上回る原油在庫の増加や、中国経済が減速しつつあることを示す指標類の発表、欧州中央銀行(ECB)による追加金融緩和策実施に対する市場での観測の増大に伴うユーロ下落と米ドル上昇が、相場に下方圧力を加えた結果、原油価格(WTI)はこの期間中1バレル当たり概ね99~105ドル程度の比較的限られた範囲で変動しつつ、全体としては若干ながら下落する傾向を示した。 ④ 今後の石油市場においては、引き続きイラン、リビア及びウクライナを巡る地政学的リスク要因が原油相場を下支えしていくと見られるが、ウクライナ情勢が今後極度に悪化することなどにより西側諸国とロシアとの対立が激化するようだと、ロシアからの石油供給途絶可能性に対する市場での懸念が増大し、原油相場に上方圧力を加えるといった展開もありうる一方で、5月24~26日の連休を以て米国では夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期に突入するため、製油所での原油購入活発化の観測も市場で発生しやすくなることから、この面で原油価格には上方圧力が加わる可能性が出てくるものと考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? . 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2014年2月の米国ガソリン需要(確定値)は前年同月比3.4%程度増加の日量870万バレルと速報値(同835万バレル、前年同月比0.8%程度の減少)から上方修正された(図1参照)。2月のガソリン需要(速報値)の算出の際に同国のガソリン輸出量が2013年11~12月時点の確定値(この時のガソリン輸出量は日量58~59万バレル程度、平均すると同58万バレル程度であった)が暫定的に利用されたと見られるものの、実際の2月のガソリン輸出量(確定値)が日量40万バレルと、暫定値を日量18万バレル程度下回っている旨判明したことから、その分を確定段階でガソリン需要に計上した(つまり、本来国内需要に計上するべき量が暫定段階では輸出に計上されたものを最終的に国内需要に振り替え直した)ことが一因となっていると見られるが、加えて2月の全米平均ガソリン小売価格が1ガロン当たり3.434ドルと前年同月(この時は同3.736ドルであった)比で同0.302ドル安価であったことから需要が刺激された側面もあるものと考えられる。他方、4月の同国ガソリン需要(速報値)は日量865万バレルと前年同月比で1.3%程度の減少となっており、前月の堅調な需要(同2.3%程度の増加)が持続していないことが推察される。一方、5月に入り夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期(2014年の場合は5月26日の戦没将兵追悼記念日(メモリアル・デー)に伴う連休(24~26日)を以て突入)が間近に迫りつつあるものの、依然として一部製油所が春場のメンテナンス作業を実施するなどしていることなどから、原油精製処理量には伸び悩みが見られる(図2参照)。このようなことから、製油所でのガソリン生産量は必ずしも旺盛というわけではなかったものの、調合業者で半製品を調合した結果最終製品の生産量が増加するという場面が見られた(図3参照)ことから、需要が供給で賄われて余りある状態となった結果、ガソリン在庫は控えめながらも増加傾向を辿り、量としては平年並みの状態となっている(図4参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? 2014年2月の同国留出油需要(確定値)は前年同月比5.2%程度増加の日量418万バレルと速報値である同362万バレル(前年同月比9.0%の減少)から相当程度上方修正されている(図5参照)。これはEIAが2013年10~11月時点での輸出量(確定値)をもとに算出した数値(日量126~130万バレル、平均同128万バレル)を暫定的に2月の輸出量として使用したと見られる一方で、2月の輸出量の確定値Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? ヘ日量83万バレルと暫定値を日量45万バレル程度下回っていたことにより、この分が国内需要に繰り入れられたと見られることに加え、2014年2月においても米国北東部に寒波が来襲し気温がしばしば低下、その結果暖房油需要が堅調であったことが影響していると考えられる。また、2014年4月の留出油需要(速報値)は日量404万バレル(前年同月比4.3%程度の増加)となっているが、これについては、米国での経済回復に伴う物流部門向け軽油需要の増加が影響している可能性がある。他方、製油所での原油精製処理量がもたつき気味であることから、留出油生産の増加も限定的であった(図6参照)ため、留出油在庫は限られた範囲内で上下変動を繰り返しており、量的にはこの時期としては平年幅の下方付近に位置している(図7参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? 2014年2月の米国石油需要(確定値)は日量1,899万バレル(前年同月比1.8%程度の増加)と速報値(日量1,847万バレル、前年同月比1.0%程度の減少)からは上方修正された(図8参照)。これはガソリンや留出油の需要が上方修正され前年同月比で増加となったことが影響している。また、2014年4月の米国石油需要(速報値)は日量1,844万バレルと前年同月比で0.6%程度の減少となっているが、これは、ガソリン及びプロパン/プロピレンの需要が前年同月比で減少していることによるものである。プロパン/プロピレン価格は4月時点においてもなお前年同月を20%弱程度上回る状況にあったなど割高感が出ていたことが当該需要に影響したと考えられる(但し4月においても気温が平年を割り込む場面が見られることから、この需要は確定値に移行する段階で上方修正される可能性があるので注意が必要であろう)。他方、米国への原油輸入量は前年同期と比べ減少が続いているものの、米国内でのシェールオイルを含めた原油の生産が堅調である一方で、原油精製処理量が伸び悩んだこともあり、原油在庫は増加傾向となっており、5月初旬においても量としては平年幅の上限を超過している(図9参照)。なお、原油在庫が平年幅を超過、ガソリン在庫が平年並み、留出油が平年幅下方付近に位置する在庫量となっていることから、原油とガソリンを合計した在庫、そして原油、ガソリン及び留出油を合計した在庫は、いずれも平年幅を超過する状態となっている(図10及び11参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? lobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? 2014年4月末のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は、原油については、欧州ではほぼ横這いとなったものの、米国では国内での原油生産が堅調な反面春場の製油所メンテナンス作業に伴い原油精製処理量が伸び悩んだこともあり当該在庫量が増加した他、日本においても春場の製油所でのメンテナンス作業に伴う原油精製処理量の低下に伴い在庫水準が上昇したと見られることから、OECD諸国全体としても原油在庫は増加となり、量としては平年幅を超過する状態となっている(図12参照)。製品在庫については、欧州では微増となった一方で、米国ではプロパン/プロピレン及び「その他の石油製品」の在庫が前月比で増加している(高水準のシェールガス生産に伴いNGL(「その他の石油製品」の範疇に含まれる)の生産が堅調に推移していることが影響していると見られる)他、日本においても4月1日の消費税引き上げ前のガソリンに対する駆け込み需要の反動で4月に入ってからは需要が不振となったことを含め石油製品需要が総じて低迷したこともあり、製品在庫が増加したことから、OECD諸国全体としても石油製品在庫は増加となったが、量としては平年幅の下方付近に位置している(図13参照)。なお、原油在庫が平年幅の上限を超過している一方で石油製品在庫が平年幅の下方付近に位置する水準となっていることから、原油と石油製品を合計した在庫は平年幅の上方付近に位置する量となっている(図14参照)。また、2014年4月末時点でのOECD諸国推定石油在庫日数は58.1日と3月末の推定在庫日数である56.8日から増加している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? Vンガポールでのガソリンやナフサといった軽質製品在庫量は、4月9日の1,150万バレル弱から5月7日には1,300万バレルへと増加したものの、5月14日には1,200万バレル程度へと減少、結果としては4月9日の水準に比べて微増にとどまった。製油所のメンテナンス作業やガソリン製造装置の不具合に伴い供給が低下した一方、石油化学産業においてナフサと競合するLPGが中東からアジアに向けたタンカー運賃の高騰(イランから中国に向けたLPG輸出のためにタンカーが確保されたり、米国から Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? 「州やアジア諸国に向けたLPGの長距離貿易のために当該タンカーが利用されたりしたことにより、利用可能なLPGタンカー数が減少したことが背景にあるとの指摘がある)により調達コストが割高になったことから、ナフサに対する需要が増加したものの、製油所でのメンテナンス作業等に伴う操業停止による供給低下に備えたガソリンの調達が一段落しつつあったことにより当該製品需要が落ち着いてきていたと見られることが、当該在庫の安定をもたらしているものと考えられる。そして、需要が落ち着いてきているガソリンの価格は原油のそれに比べて軟調に推移しているの対し、相対的に購入が活発化したナフサの価格については原油価格に比べて堅調さを示した。 シンガポールの中間留分在庫は4月9日の1,000万バレル弱の量が5月14日には1,150万バレル弱と総じて増加傾向を示した。製油所のメンテナンス作業実施で当該製品供給は低下しているものの、春場で旅行シーズンに伴うジェット燃料需要期ではなく、また、夏場の冷房シーズンに伴う発電所での稼働上昇に向けた軽油調達活動活発化にはまだ早いことから、ジェット燃料及び軽油双方にとって需要が盛り上がらないことが、在庫増加の要因となっていると考えられる。このように需給が相対的に緩和状態になってきたこともあり、例えばシンガポールの軽油価格は原油価格に比べるとやや軟調な動きを見せている。 シンガポールの重油在庫は4月9日の2,200万バレル程度の水準から一時減少、4月末には再び2,200万バレル強にまで回復した(ベネズエラやサウジアラビアからシンガポールへの重油の流れが増加したことが一因とされる)ものの、5月14日には2,000万バレルを割り込む状態となった。シンガポールにおける船舶用燃料需要が改善を見せていはいるものの必ずしも好調ではなく、また中国での中小製油所(重油を原料としている)からの引き合いも春場のメンテナンス作業に伴う当該製油所の稼働低下により強くはなかったと見られるが、欧州やアジアの製油所でのメンテナンス作業実施に伴う稼働低下で重油の生産も減少した結果、シンガポールへの当該製品の流入が影響を受けたことが、在庫の減少に寄与していると考えられる。このように需要が堅調であったというわけではない一方で在庫が上下変動しつつも総じて減少傾向を示したことから、重油と原油の価格差には明確な拡大及び縮小の傾向は見られ2014年4月中旬から5月中旬にかけての原油市場においては、ウクライナ東部ドネツク州やルガンスク州での親ロシア派勢力による地域自治権拡大の動きとウクライナ暫定政府との衝突、そして同国情勢Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? 2014年4月中旬から5月中旬にかけての原油市場等の状況 . 2ず、むしろ比較的限られた範囲で推移した。 р髏シ側諸国とロシアとの対立の激化に伴うロシアからの石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念が価格を下支えしたものの、米国での市場の事前予想を上回る原油在庫の増加や、中国経済が減速しつつあることを示す指標類の発表、欧州中央銀行(ECB)による追加金融緩和策実施に対する市場での観測の増大に伴うユーロ下落と米ドル上昇が、相場に下方圧力を加えた結果、原油価格(WTI)はこの期間中1バレル当たり概ね99~105ドル程度の比較的限られた範囲で変動しつつ、全体としては若干ながら下落する傾向を示した(図15参照)。 4月13日にウクライナ東部のドネツク州スラビャンスクで、政府の治安部隊と親ロシア派勢力との間で武力衝突が発生したことに際し、ロシアがウクライナ一部地域の同国からの離脱を支援しているとして、欧米諸国がロシアに対して新たな制裁の実施を検討する姿勢を示したことから、このような動きの中でロシアからの石油供給途絶が発生するのではないかとの観測が4月14日の市場で増大したことに加え、4月14日に米国商務省から発表された3月の同国小売売上高が前月比で1.1%増加し、2012年9月(この時は同1.2%の増加)以来の大きな増加率となった他、市場の事前予想(同0.8~0.9%の増加)を上回ったことにより、4月14日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり0.31ドル上昇し、終値は104.05ドルとなった。ただ、翌15日には、この日リビア国営石油会社NOCが同日同国東部Hariga石油ターミナルから100万バレルの原油がタンカーに船積みされ輸出される予定である旨明らかにした(後述)ことで、同国からの石油供給が増加するとの観測が市場で増大したことに加え、4月16日に米国エネルギー省(EIA)から発表される予定の同国石油統計(4月11日の週分)で原油在庫が増加しているとの観測がGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? s場で増大したことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり103.75ドルと前日終値比で0.30ドル下落した。4月16日には、ウクライナ東部のドネツク州での親ロシア派勢力排除のために投入したウクライナ軍の装甲車が同州クラマトルスクで親ロシア派勢力により奪取されるなど、同国情勢の先行きに関する不透明性が高まっていることで、当該問題に絡みロシアからの石油供給が途絶するのではないかとの市場の懸念が増大したことが原油相場に上方圧力を加えた一方で、同日EIAから発表された同国石油統計で原油在庫が前週比で1,001万バレルの増加と市場の事前予想(同175~240万バレル程度の増加)を上回って増加している旨判明したことが、原油相場に下方圧力を加えたことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり103.76ドルと前日終値比で0.01ドルの上昇にとどまったが、4月17日には、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(4月12日の週分)が30.4万件と市場の事前予想(31.5万件)を下回ったことで、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.54ドル上昇し、終値は104.30ドルとなった(なお、4月18日は、米国では聖金曜日(Good Friday)による休日に伴いニューヨーク商業取引所(NYMEX)原油先物市場での通常取引は実施されなかった)。 また、4月20日にウクライナ東部ドネツク州スラビャンスクの親ロシア派勢力の運営する検問所で銃撃戦が発生し3名が死亡したことで、ウクライナ情勢悪化に対する懸念が4月21日の市場で発生したことに加え、4月21日に米大手民間調査機関コンファレンス・ボードから発表された3月の米国景気先行指標総合指数(2004年=100)が100.9と前月比で0.8%上昇、市場の事前予想(同0.7%上昇)を上回ったことが、4月21日の原油相場に上方圧力を加えた一方で、4月22日のNYMEXでの5月渡しWTI原油先物契約の取引期限を前にして市場で持ち高調整が発生したことが相場に下方圧力を加えたことから、この日(4月21日)の原油価格の終値は1バレル当たり104.37ドルと前週末終値比で0.07ドルの上昇にとどまったが、4月22日には、翌23日にEIAから発表される予定の同国石油統計(4月18日の週分)で原油在庫が増加しているとの観測が市場で発生したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり2.24ドル下落し、終値は102.13ドルとなった(なお、NYMEXの5月渡しWTI原油先物契約取引はこの日を以て終了したが、6月渡し契約のこの日の終値は1バレル当たり101.75ドル(前日終値比1.90ドル下落)であった)。果たして、4月23日には、この日EIAから発表された同国石油統計で原油在庫が前週比で352万バレルの増加と市場の事前予想(同230~300万バレル程度の増加)を上回って増加している旨判明したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり101.44ドルと前日終値比で0.69ドル下落した。4月24日には、この日ウクライナ治安部隊が同国ドネツク州で親ロシア派勢力排除を実施、死傷者が発生する一方で、同日ロシアのショイグ国防相がウクライナ暫定政府による当該行Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 11 ? ラを非難するとともに、両国国境地帯でロシア軍が軍事演習を開始した旨明らかにするなど、ウクライナ情勢の悪化とロシアからの石油供給途絶の可能性を巡る市場の懸念が増大したことに加え、4月24日に独非営利研究機関Ifo経済研究所から発表された4月のドイツ景況感指数(2000年=100)が111.2と3月の110.7から上昇したうえ市場の事前予想(110.4~110.5)を上回ったこと、4月24日に米国商務省から発表された3月の同国耐久財受注額が前月比で2.6%の増加と2月の同2.1%の増加から伸びが加速、2013年11月(この時は同2.7%の増加)以来の大幅な増加率となった他、市場の事前予想(同2.0%の増加)を上回ったことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.50ドル上昇し終値は101.94ドルとなったものの、4月24日夕方に行われた米オンライン小売最大手アマゾン・ドット・コムの2014年1~3月期業績発表時に先行投資額が増加している旨示されたことに対して市場の懸念が発生した他4月25日に発表された米自動車大手フォード・モーターの2014年1~3月期業績が市場の事前予想を下回ったことにより4月25日の米国株式相場が下落したことから、この日(4月25日)の原油価格は前日終値比で1バレル当たり1.34ドル下落、終値は100.60ドルとなった。 4月28日には、4月30日にEIAから発表される予定の同国石油統計(4月25日の週分)でクッシングの原油在庫が減少しているとの観測が市場で発生したこと、また、4月29日には、この日ウクライナ東部ルガンスク州の州都ルガンスクで親ロシア派勢力が州政府関係庁舎を襲撃し占拠、5月11日にウクライナからの分離・独立の是非を問う住民投票の実施を要求したことから、同国情勢不安定化に対する市場の懸念が増大したことに加え、4月29日にリビアの首都トリポリの国民議会(国会)議事堂に武装勢力が乱入し発砲するなどした(後述)ため、今後の同国からの石油供給に対する懸念が市場で発生したことから、4月29日の原油価格の終値は1バレル当たり101.28ドルと、原油価格は4月28~29日の2日間で併せて0.68ドル上昇した。しかしながら、4月30日には、この日EIAから発表された同国石油統計で、ガソリン及び留出油在庫が前週比でそれぞれ156万バレル、194万バレルの増加と、市場の事前予想(ガソリン同60~175万バレル程度の減少、留出油同50~100万バレル程度の増加)に反して、もしくは上回って増加している旨判明したことに加え、4月30日に米国商務省から発表された2014年1~3月期同国国内総生産(GDP)(速報値)が前期比で年率0.1%の増加と市場の事前予想(同1.2%の増加)を下回ったこと、また、5月1日も、前日EIAから発表された同国石油統計で、ガソリン及び留出油在庫が市場の事前予想に反して、もしくは事前予想を上回って増加している旨判明したうえ、4月30日に発表された米国のGDPが市場の事前予想を下回ったという流れを引き継いだこと、5月1日に中国国家統計局及び中国物流購買連合会から発表された4月の同国製造業購買担当者指数(PMI)(50が当該部門拡大とGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? k小の分岐点)が50.4と市場の事前予想(50.5)を下回ったこと、5月1日に米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(4月26日の週分)が34.4万件と市場の事前予想(31.9万件)を上回ったことから、5月1日の原油価格の終値は1バレル当たり99.42ドルと原油価格は4月30日~5月1日の計2日間で併せて1.86ドル下落した。ただ、5月2日には、この日米国労働省から発表された4月の同国非農業部門雇用者数が前月比で28.8万人の増加と市場の事前予想(同21.0~21.8万人の増加)を上回ったことに加え、同日ウクライナ東部ドネツク州スラビャンスクで親ロシア派勢力による対空砲火でウクライナ軍のヘリコプター2機が撃墜される一方で、同日同国南部オデッサ州オデッサでウクライナ暫定政府支持派勢力と親ロシア派勢力が衝突し死傷者が発生するなどしたため、同国情勢の悪化に対する市場の懸念が増大したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.34ドル上昇し、終値は99.76ドルとなった。 5月5日には、この日英大手金融機関HSBC及び英金融情報サービス会社マークイットから発表された4月の中国製造業PMI(改定値)(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が48.1と4月22日に発表された速報値(48.3)から下方修正されたことに加え、米国メキシコ湾岸地域等の複数の製油所がガソリン製造装置等の操業を再開させつつあるとの情報が流れたことでガソリン需給逼迫懸念が市場で後退したことから米国ガソリン先物相場が下落したことにより、この日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり0.28ドル下落し、終値は99.48ドルとなった。5月6日には、翌7日にEIAから発表される予定である同国石油統計(5月2日の週分)を控えて市場が様子見となったことで、この日の原油価格の終値は1バレル当たり99.50ドルと前日終値比で0.02ドルの上昇にとどまったが、5月7日には、この日EIAから発表された同国石油統計でクッシングの原油在庫が前週比で140万バレル減少の2,403万バレルと2008年12月5日(この時は2,277万バレル)以来の低水準となった他、米国全体での原油在庫も市場の事前予想(前週比125~140万バレル程度の増加)に反し同178万バレル減少している旨判明したことで、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり1.27ドル上昇し、終値は100.77ドルとなった。しかしながら、5月8日には、この日開催されたECB理事会後の記者会見で、ドラギ総裁が必要であれば6月にもECBは行動するとして追加金融緩和策の実施を示唆したことから、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したこと、5月9日も、前日開催されたECB理事会後の記者会見でのドラギ総裁の発言に伴う、ECBによる追加金融緩和実施に対する市場の観測増大の流れを引き継いだことにより、ユーロの下落と米ドルの上昇が継続したことで、5月9日の原油価格の終値は1バレル当たり99.99ドルと原油価格は5月8~9日の2日間で併せて0.78ドル下落した。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 13 ? スだ、5月11日に実施された、ウクライナ東部ドネツク州及びルガンスク州での、自治権拡大の是非を問う住民投票で、開票の結果賛成が圧倒的多数である旨判明したことにより、両州とウクライナ暫定政府との間での対立が激化する恐れが出てきた一方で、5月12日に欧州連合(EU)がウクライナ情勢を巡るロシアに対する制裁の対象として13名の個人及び2社のクリミア企業を追加する旨決定したことで、西側諸国とロシアとの対立が深刻化することにより、ロシアからの石油供給が途絶するのではないかとの懸念が5月12日の市場で増大したことに加え、5月14日にEIAから発表される予定の同国石油統計(5月9日の週分)でクッシングの原油在庫が減少しているとの観測が5月12日の市場で発生したこと、5月13日も、前日のウクライナ情勢悪化に伴うロシアからの石油供給途絶に対する市場の懸念の流れを引き継いだうえ、5月14日にEIAから発表される予定の同国石油統計でクッシングの原油在庫が減少している他、米国全土としても原油在庫が伸び悩んでいることが示されるとの観測が市場で根強かったことに加え、5月13日にモニツ米エネルギー省長官が、国内産の原油の性状と国内製油所の仕様に食い違いが存在することから、同国産原油の輸出規制緩和を検討している旨明らかにしたことで、米国での石油需給引き締まり観測が市場で発生したこと、そして、5月14日には、この日EIAから発表された同国石油統計で、クッシングの原油在庫が前週比59万バレルの減少と当該在庫が5週連続で減少している旨判明した他、ガソリン及び留出油在庫がそれぞれ前週比で77万バレル及び112万バレルの減少と、市場の事前予想(ガソリン同100万バレル程度の減少~30万バレル程度の増加、留出油同50~100万バレル程度の増加)の一部に反して減少している旨判明したことから、5月14日の原油価格の終値は1バレル当たり102.37ドルと原油価格は5月12~14日の3日間で合計2.38ドル上昇した。そして、5月15日には、この日米国連邦準備理事会(FRB)から発表された4月の同国鉱工業生産指数が前月比で0.6%の低下と市場の事前予想(同横這い)を下回ったことに加え、5月15日にEU統計局(ユーロスタット)から発表された2014年1~3月期のユーロ圏域内総生産(GDP)(速報値)が前期比0.2%の増加と市場の事前予想(同0.4%増加)を下回ったことで、ECBが追加金融緩和策を実施するのではないかとの観測が市場で強まったことにより、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.87ドル下落し、終値は101.50ドルとなったものの、翌16日には、この日米国商務省から発表された4月の同国新築住宅着工件数が年率107.2万戸と3月の94.7万戸から増加、2013年11月(この時は同110.5万戸)以来の高水準となった他市場の事前予想(同98.0万戸)を上回ったことに加え、5月16日にラスムセン北大西洋条約機構(NATO)事務総長が、これ以上ウクライナに介入する予定はないとするロシアのプーチン大統領の発言は信用できない旨明らかにしたことで、ウクライGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 14 ? i情勢を巡る西側諸国とロシアとの間の対立激化に対する市場の懸念が増大したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり102.02ドルと前日終値比で0.52ドル上昇している。 オーストリアのウィーンにおいては、ウラン濃縮問題に関する、第4回のイラン及び西側諸国等(国連安全保障理事会常任理事国5ヶ国にドイツを加えた計6ヶ国)との協議が5月14~16日に開催され、最終合意書の内容についての交渉が行われたが、特段の進展がないうえ次回協議の日程も決定されずに終了した旨(但し6月16~20日にウィーンにおいて次回協議が開催される予定であり、場合によってはそれよりも開催日が繰り上がる可能性があるとのイラン側報道もある)明らかになっており(協議終了後に予定されていた記者会見も実際には実施されなかった)、双方にはなお相当程度の相違点が存在し両者間で合意すべき項目が多義に渡っていることから解決までにはなお長い道のりであることが示唆されている。このようなことにより、この問題に関しては全面的な解決までには少なくとも時間を要すると見られ、また、場合によっては当該問題に関する協議が紆余曲折を経ることになる恐れもあると考えられることから、イランのウラン濃縮問題に関しての原油相場の下落余地は、余程交渉が大きく前進するといった展開が生じない限り、少なくともこの先1ヶ月程度は限定的なものにとどまる可能性があるものと思われる。 他方、ウクライナにおいては、5月11日に実施された、同国東部ドネツク州及びルガンスク州での自治権拡大の是非を問う住民投票で、開票の結果賛成が圧倒的多数である旨判明した他、ドネツク州は5月12日にドネツク人民共和国が主権国家である旨宣言するなどしたことにより、両州とウクライナ暫定政府との間での対立が激化する恐れが出てきた一方で、5月12日にEUがウクライナ情勢を巡るロシアに対する制裁の対象として13名の個人及び2社のクリミアのエネルギー企業を追加する旨決定するなど、ウクライナ情勢及び同国を巡る西側諸国とロシアとの対立は深刻化する方向に向かいつつあり、その結果ロシアからの石油供給途絶懸念は相対的には高まってきている(但し特に欧州及びロシアは石油市場で相互に高い依存関係にあることから実際のロシアからの欧州に向けた石油供給の途絶の可能性は依然としてそれほどか高くないものと考えられる)ことから、この面では引き続き少なくとも原油相場を下支えする要因として作用すると考えられ、また、ウクライナ情勢が極度に悪化するといった事態になったり、もしくは、例えば、5月19日には、EUとロシアのエネルギー相がウクライナ情勢に関連するエネルギー問題について協議を実施する予定であるが、当該協議が決裂してしまうといったように西側諸国等とロシGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 15 ? . 今後の見通し等 3Aとの対立が激化する兆候が出てきたりするようだと、ロシアからの石油供給途絶に対する市場の懸念がさらに高まることから、このようなことを含めウクライナ問題は原油相場における上振れリスクとなっていると考えられる。また、5月25日にはウクライナ大統領選挙が予定されているが、ここにおいても国内情勢が混乱するようだと、西側諸国とロシアとの対立の激化を招く(5月15日にケリー米国務長官は、ドイツ、フランス及びイタリアの外相と会談後、ロシア等がウクライナ大統領選挙を混乱させれば、米国等はロシアに対してさらなる制裁を実施する旨示唆している)ことになるとの観測を市場で増大させることにより、原油相場を押し上げるといった場面が見られることもありうる他、大統領選挙投票日が近づくにつれ神経質な相場展開となり、その結果原油相場に上方圧力が加わる可能性も考えられる。 リビアに関しては、4月6日に同国政府が、東部地域の石油ターミナル4ヶ所を封鎖していた部族との間で、Hariga(石油出荷能力日量11万バレル)及びZueitina(同8万バレル)の両石油輸出ターミナルについては即座に封鎖を解除し操業を再開、残りのEs Sider(同34万バレル)及びRas Lanuf(同22万バレル)の両石油輸出ターミナルについては2~4週間中に操業を再開すべく部族との間で協議をしていくことで合意したと伝えられる。そして4月10日正午(現地時間)を以てNOCがHariga石油ターミナルにおける不可抗力条項適用を解除、また4月28日にはZueitina石油ターミナルの不可抗力条項適用が解除された(当該石油ターミナルは長期の操業停止の結果装置の一部に不具合が発生したため、その改修のために操業再開までに時間を要したと伝えられる)。ただ、Es Sider及びRas Lanufの両石油ターミナルについては封鎖は解除されていない(中央政府との間で合意した事項を中央政府が実行しないため、封鎖を解除しない旨東部地域の部族が4月24日に明らかにしている)他、4月13日に辞意を表明したサニ前首相の後任の首相を選出するための投票を4月29日に国民議会議事堂において実施していたところ武装勢力が乱入し銃を乱射した結果投票が延期になった他、その後5月4日に実施された投票で選出されたミティグ首相についても、首相を選出するのに必要とされる法定得票数120票に達していない(ミティグ氏の得票数は当初113票であったが、再集計の結果121票得票していたとされる)として、東部地域の部族が同首相を法に基づいて選出された首相ではないと主張、協議を拒否する一方、西部の少数部族による抗議行動等によりEl Sharara油田(平常時の原油生産量日量34万バレル)、El Feel油田(同8.5万バレル)、Waha油田(2012年時点での原油生産量は日量26万バレル程度と推測される)といった油田や関連するパイプライン等が操業を停止するなど、引き続き同国情勢は全般的に不安定な状況である。5月12日には政府と西部地域の抗議勢力との間でこれらの油田とZawiya石油ターミナルを接続するパイプラインの操業を再開する旨合意したと政府が発表、5月15日にはNOCがEl Feel油田等Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 16 ? フ原油生産が再開されたことにより同国の原油生産量が日量30万バレルに到達した旨明らかにした。しかしながら、5月16日には抗議勢力がEl Feel油田の原油生産を再度停止させた旨NOCが明らかにしている他、東部地域の一部油田は引き続き閉鎖状態にあるうえ、5月16日には東部地域の主要都市ベンガジで武力衝突が発生するなど政情が安定してきているとは言い難く、また、ホテル経営者であるミティグ首相の政権基盤が脆弱であるとの指摘もあることから、この面では同国からの石油供給状況に対しての市場の懸念を大きく取り去るには少なくともなおそれなりの時間を要すると考えられる。このようなことから、リビアを巡る地政学的リスク要因については、原油相場に対する上方圧力は以前に比べて低下しているとはいえ、かといってこの要因に伴う相場下落の余地も短期的にはそれほど大きくはないものと考えられる。 他方、米国での経済情勢であるが、これについては、引き続き原油相場に対して相反する力が作用すると考えられる。即ち、経済状態が改善しつつあることを示唆する経済指標類が発表されれば、市場での米国での景気回復と石油需要増加の観測から原油相場に上方圧力が加わる一方で、米国金融当局による金融緩和策縮小加速観測が増大することで、原油相場に下方圧力が加わりやすくなる。また、経済状態が悪化しつつあることを示唆する経済指標類は、市場での景気減速と石油需要鈍化の観測から原油相場に下方圧力を加える一方で、米国金融当局による金融緩和策縮小加速観測が後退することで、原油相場に上方圧力が加わりやすくなる。このため、米国等での経済指標類は引き続き原油相場を変動させることはあっても、上下傾向を形成する可能性は高くないものと考えられる。他方、イエレンFRB議長をはじめ米国等の金融当局関係者の発言でも、米国等での金融政策に関する観測が市場で発生することにより、直接的に、もしくは米ドル為替相場を通じて間接的に、原油価格に影響を与えることが想定される。一方で、中国であるが、経済減速を示す指標類が複数発表されているものの、4月の同国輸出額は前年同月比0.9%の増加で市場の事前予想(同2.3~3.0%減少)に反して増加を示している一方、消費者物価指数が前年同月比で1.8%の上昇と市場の事前予想(同2.0~2.1%上昇)を下回り1年半ぶりの低い伸びとなったことで、同国中央政府が景気刺激策を実施する余地が発生していることから、今後発表される同国経済指標類については、同国経済が減速することを示唆するものであっても、原油相場の下落余地はそれほど大きくないものと考えられる。 石油需給面においては、5月26日の米国での戦没将兵追悼記念日(メモリアル・デー)に伴う連休(5月24~26日)を以て夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期が開始される。このため、製油所での原油精製処理活動の活発化とともに原油購入が活発化する、もしくはそうなるとの観測が市場で発生しGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 17 ? 竄キくなることから、この面で原油相場に上方圧力を加えてくる可能性がある。ただ、一方で、クッシングの原油在庫は5月9日時点で2,341万バレルとなるなど、2013年1月25日に記録した週間統計上の最高水準である5,186万バレルの半分以下の水準となっている(ただ、貯蔵タンクの操業上の問題でクッシングでの原油在庫は2,000万バレルを大きく下回る可能性は低いと見る向きもある)ものの、他方で米国全体の原油在庫は5月9日時点で3億9,852万バレルと4月25日に記録した週間統計上の最高水準(3億9,937万バレル)には及ばないものの、それに次ぐ高水準である他、米国の精製能力全体(日量1,782万バレル)の過半(日量910万バレル)を占める同国メキシコ湾岸地域では、5月9日時点の原油在庫が2億1,569万バレルと週間統計上の最高水準となるなど、総じて米国での原油在庫は高水準である。そしてこのような状態は短期的に容易に解消するわけではないと考えられることから、この面では原油相場の上昇度合いを緩和する方向で作用していくと考えられる。 また、6月1日には大西洋圏ではハリケーン等の暴風雨シーズンに突入する。ハリケーン等の暴風雨は、進路やその勢力によっては、米国メキシコ湾沖合の油田関連施設に影響を与えたり、また、湾岸地域の石油受入港湾施設や製油所の活動に支障を与えたり(実際に製油所が冠水し操業が停止することもあるが、そうでなくても周辺の送電網を切断することにより、製油所への電力供給が停止することを通じて操業が停止するといった事態が想定される)、さらには、メキシコの油田操業活動や原油輸出港の操業等が停止することにより米国での原油輸入に影響を与えたりする(米国メキシコ湾岸地域はメキシコから日量80万バレル超程度(2013年平均)の原油を輸入している)。現時点では2014年の大西洋圏でのハリケーンシーズンは平年よりも不活発な暴風雨の発生が予想されている(表1参照)こともあり、この面では必ずしも市場を神経質にするというものではない。それでも、このような予報に反してハリケーン等の活動が活発化する場合もありうることから、今後のハリケーン等の実際の発生状況やその進路、そしてその予報等に留意すべきであろう。 OPEC加盟産油国は6月11日にオーストリアのウィーンで通常総会を開催する予定である。イランやリビアでの減産やウクライナ情勢を巡るロシアからの石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念の中、現Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 18 ? 表1 2014年の大西洋圏でのハリケーン等発生個数予想熱帯性低気圧(命名されるもの)うちハリケーンとなるものうち強い勢力*のハリケーンとなるもの2014年4月10日 コロラド州立大学931平年(1981~2010年平均)12.06.03.0*:カテゴリー3(風速時速111マイル(時速178km))以上のハリケーン出所:機関資料をもとに作成椏_で原油価格はサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が理想な価格とするブレントで1バレル当たり100ドルを超過しているうえ、OPEC事務局が発行している5月の月刊オイル・マーケット・レポートでは、OPEC加盟13ヶ国による4月の原油生産量が日量2,959万バレル、2014年の対OPEC原油需要量(Call on OPEC、但し在庫変動を含む)が日量2,980万バレルと、現行の原油生産上限である日量3,000万バレルからそうかけ離れていない水準であることに加え、2014年後半には対OPEC原油需要量が日量3,000~3,070万バレル程度と4月時点の原油生産量及び現在の原油生産上限を上回ると予想されることから、今後総会開催時までに地政学的リスク要因等で大きな展開が発生し原油相場が大幅に下落するといった事態に陥らない限り、総会においては、原油生産上限は据え置きにする一方で、世界石油需給状況及び石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念に関する不透明性に鑑み、OPEC加盟産油国は市場の動向を緊密に監視するとともに、需給状況や価格に変化が生じた場合には、加盟国による原油生産量の調整や加盟国間での電話会議、もしくは臨時総会の開催、といった対応を考える旨決定. 米国シェールオイルが同国の原油の流れに与える影響 4される可能性が高いと考えられる。 米国では、当初見込みを上回ってシェールオイルが増産されつつある(図16参照)。そして、米国でのシェールオイル生産の中心地の一つがノース・ダコタ州のバッケン・シェール鉱床であり、その生産量は2007年初めには日量13万バレル程度であったものが2014年に入ってからは日量100万バレルを超過していると推定される。ただ、これまでバッケン・シェール鉱床等から米国メキシコ湾岸地域等精製中心地へのパイプライン等のインフラが不十分であったことから、当該鉱床等で生産されたシェールオイルが中西部で滞留気味になった。しかしながら、最近ではパイプラインや鉄道施設といった輸送インフラの整備に伴い、パイプラインや鉄道による輸送が活発化し始めるとともに、シェールオイルは生産地から精製地へと輸送量を増加させつつある。例えば、米国中西部からメキシコ湾岸地域においては、パイプラインの完成(特にクッシングから米国メキシコ湾岸へと原油を輸送するKeystoneパイプラインのGulf Coastパイプライン部分の完成)もあり、原油の移動が活発化している(図17参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 19 ? このようなシェールオイルの増産と精製地への輸送の活発化は米国での原油供給等にどのような影響を与えるのだろうか。まず、パイプラインの操業開始により中西部からメキシコ湾岸へと原油の移動が盛んになったため、クッシング等中西部の原油在庫の膨張が沈静化しつつあることが挙げられる(図18参照)。ただ、反面米国メキシコ湾岸地域では原油在庫が増加、5月9日時点では2億1,569万バレルと週間統計の存在する1990年1月5日以降で最高水準となっている(図19参照)。これついては、製油所が春場のメンテナンス作業シーズンに突入していることにより原油精製処理量が伸び悩んでいる、といった事情もあるが、より構造的な問題もあると見られる。シェールオイルは軽質(WTI(API比重40度程度とされる)と同等の比重と言われる)である。一方で米国メキシコ湾岸地域や中西部では、シェールオイルが増産される前は重質原油から軽質製品を生産できるよう製油所を高度化する傾向が見られた(こGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 20 ? 黷ヘ、当時中長期的には世界の軽質原油の生産は減退するとともに世界で生産される原油がより重質なものへと傾いていくという、産業界の見通しを反映したものであると考えられる)(図20及び21参照)。このため、当該地域では軽質原油に比べて安価に購入しやすい重質原油を高度化された施設で処理することにより軽質製品を生産した方が経済性を確保しやすい構造になってきている。他方、それでも、米国メキシコ湾岸地域では従来から軽質原油を受け入れる製油所も存在しており、ナイジェリア、アンゴラ、アルジェリア等から軽質原油を相当量輸入していた。しかしながら、中西部等から流入したシェールオイル等の軽質原油が輸入されていた軽質原油の大部分を置き換えてしまっており、もはや当該地域は極めて限られた量の軽質原油しか輸入する余地はなくなっている(図22参照)。これが一因となって米国全体の輸入原油の構成比率においても、重質原油の比率が高まってきているものと考えられる(図23参照)。一方中西部においては、従来から軽質原油輸入規模は限定的であったが、シェールオイルの増産が顕著になり始めた2011年以降軽質原油の輸入がさらに低下するようになっている。このようなことから、現状では、高度化された施設を持つ製油所においても経済性を損なうことがない程度にまで、米国産のシェールオイルを含む軽質原油が重質原油に近い価格とならない限り、製油所での軽質原油のさらなる受入余地が限定的となるものと推測され、その結果高度化された製油所でのシェールオイル等軽質原油の受け入れが伸び悩むことにより、原油在庫が高い水準を維持する状況が発生しやすくなってきているものと考えられる。また、このようなことから、米国中西部やメキシコ湾岸では特に軽質原油の需給が緩和しやすく、その結果、ブレントなどに比べて米国産の軽質原油の価格が割安となる状態が継続しやすくなってきているものと思われる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 21 ? lobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 22 ? 一方、米国東海岸では製油所の高度化は精製利幅の悪化による製油所閉鎖の影響もあり進展しているとは言い難い(図24参照)他、原油輸送パイプラインの整備が進んでいないことからパイプライン等による原油流入が伸びていない状況である(図25参照)こともあり、当該地域への鉄道による原油輸送が2013年初めの日量10万バレル程度が同年年末には日量30万バレル程度に増加したと推定される旨伝えられるものの、現時点でも一定量の軽質原油を国外から輸入している。ただ当該地域の精製能力は中西部やメキシコ湾岸地域に比べれば小規模である(図26参照)ことから、軽質原油の受け入れ可能量も限られており、また、例えばバッケン・シェール鉱床やイーグル・フォード鉱床から鉄道でシェールオイル等を輸送するとすれば、1バレル当たり14.5~17.5ドル程度の追加費用が発生すると言われていることから、少なくとも当面は、このような追加費用を負担してなお経済性を確保できるような程度に、輸入される軽質原油よりも国内産のシェールオイル等軽質原油が割安でないと、製油所としても必ずしも受け入れに積極的になれないものと考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 23 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 24 ?
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2014/05/19 野神 隆之
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