ページ番号1004491 更新日 平成30年3月5日

パナマ運河拡張とニカラグア大運河計画

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レポートID 1004491
作成日 2014-09-10 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG基礎情報
著者 伊原 賢
著者直接入力
年度 2014
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 作成日: 2014/9/10 調査部: 伊原 賢 公開可 太平洋と大西洋を結ぶパナマ運河は、先月8月15日に開通から100周年を迎えた。大型船舶を通すための拡張工事が2015年末に完成すれば、北米産のシェールガスを含む液化天然ガス(LNG)を運ぶ輸送船も新たに航行できるようになる。日本にとっては、運河利用による通航期間の短縮から輸送費の圧(パナマ運河庁、石油学会、JOGMECワシントン事務所ほか) 縮に繋がるメリットが期待される。 一方でパナマ運河は、同じく中米のニカラグアの大運河計画やスエズ運河の増設との競合という新たな課題に直面している。課題を抱える中で、海上貨物の争奪戦が激しくなる節目の年を迎えている。 ナマ運河拡張とニカラグア大運河計画 パ 1. はじめに 2011年3月の東日本大震災以降、火力発電を中心にLNGの輸入量が増加し続けている。LNG輸入価格のアジアプレミアムが大きな課題である。この対策として、シェールガス革命により価格が下落した天然ガスの米国からの輸入に期待が高まっている。既に複数のメキシコ湾岸や東岸のLNG輸出プロジェクトが米国政府の認可を得ているが(表1)、日本にとって最短距離にあるパナマ運河を経由する航路は、LNG船や液化石油ガス(LPG)船といった大型船舶の航行が物理的に難しい。その完工が2015年末とされる「パナマ運河の拡張」により大型船の通航が可能となった際には、LNGのみならず米国メキシコ湾や中南米からの原油や石油製品の流入も期待され、アジアのエネルギー市場にも大きな変化をもたらすこ とになろう。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 1/16 \1 米国から日本へのLNG輸出計画(2014年8月現在) 出所:米国エネルギー省DOEほか情報より作成 LNG基地 フリーポート コーブポイント キャメロン 場所 操業者 テキサス州 キンタナ・アイランド メリーランド州 カルバート郡ラスビー ルイジアナ州 キャメロンパリシュ フリーポート社 ドミニオン社 センプラエネジー社 天然ガス液化能力 880万トン/年 【拡張】440万トン/年 天然ガス液化開始 2018年(含む拡張) 輸出期間 20年 非FTA向け輸出承認(DOE) FERC承認は未定 2013年5月17日 【拡張】2013年11月15日 575万トン/年 1200万トン/年 2017年 20年 2017年 20年 2013年9月11日 2014年2月11日 日本企業のLNG引き取り契約 計 1720万トン/年 大阪ガス 220万トン/年 中部電力 220万トン/年 【拡張】東芝 220万トン/年 住友商事 260万トン/年 (内 東京ガス 140万トン/年、関西電力 80万トン/年) 三菱商事 400万トン/年 三井物産 400万トン/年 FERC:Federal Energy Regulatory Commission(米国連邦エネルギー規制委員会) パナマ共和国のパナマ地峡を掘削して建設された大西洋と太平洋を結ぶ海上交通の要衝であり、全長77kmの運河である(図1)。通航には10時間(日中)、待ち時間を含めると24時間程度かかる。運河は24時間365日無休で運営されており、船籍に関わらず船舶の自由航行が保証されている。 .1 パナマ運河とは 22. パナマ運河の拡張 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2/16 梶Fパナマ運河庁 出図1 パナマ運河の通航路 運河は2本の通航路(閘門水路)からなり、大西洋側からガトゥン、ペドロ・ミゲル、ミラフローレスという3つの閘門(こうもん、ロック)が設けられている。閘門とは、入口と出口にゲートが設けられた長さ304.8m、幅33.53mの大型のプール(チャンバー)のことであり、ガトゥン湖から流下する水をそこに注ぐことにより船舶を大西洋あるいは太平洋の海水面から26m高いガトゥン湖に持ち上げ、反対側で再び海水面まで降ろす役割を持つ。チャンバーの数は、ガトゥンが3つ、ペドロ・ミゲルが1つ、ミラフローレスが2つ持つ。ガトゥン湖はカリブ海に注ぐチャグレス川をせき止めて造られた世界最大級の人工湖であり、チャグレス川の水を貯める貯水槽の役割を果たしている。 現在通航できる最大の船の大きさは「パナマックス」サイズ(幅32m、全長294 m、喫水12m)と呼ばれ、航行する船舶の国際基準の一つである。運河は太平洋での勢力圏拡大を狙う米国が、軍艦や商船を大西洋から振り向けられるように計画し、1904年着工から10年後の1914年8月に開通した。軍事拠点として管理を続けたが、1999年末にパナマに返還された。運河の利用国として日本は、米国、中国、チリに続く第4位である(米国1億4357万ロング(英)トン、中国5272万ロングトン、チリ2805万ロングトン、日本Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 3/16 238万ロングトン【1ロングトン=1.016メトリックトン】発地と着地でカウントした量なので合計は実際の通航貨物量の2倍:2013年パナマ運河庁調べ)。重量ベースで世界の海上輸送貨物の4%がパナマ運河を経由している。累計の通航船舶数は2010年9月に100万隻(約90億ロングトン)を突破した。パナマ運河を通る海路は144、発着地は160ヶ国、1700港に上る。通航関連業務に約1万人が従事している。 完工が2015年末とされる「運河の拡張工事」が終わると、6.2kmの北水路により新閘門は、ミラフローレス湖を回避してゲイラード水路に連絡される。1.8kmの南水路は新閘門と太平洋側の既存の運河入口をつなぐ。いずれの水路も幅218mとなる。航行する水路の幅は直線部分で最低280m、湾曲部は最低366mに拡張される(写真1、写真2)。 所:パナマ運河庁 出写真1 ミラフローレス閘門 出所:パナマ運河庁 写真2 建設中の新しい閘門予想図(左)と現状のミラフローレス閘門(右手奥) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 4/16 .2 通航量 2013年度(2012年10月1日~2013年9月30日)の船舶通航量は、船舶純トンベース(船舶の全容積から貨物・旅客の積載に利用できない部分の容積を減じた値、1トン=100立方フィート)で3億2060万PC/UMS (The Panama Canal / Universal Measurement System)トンと前年(2012年度は過去最大3億3370万PC/UMSトン)比3.9%の減少であった。運河の持続可能な最大通航量は3億4000万PC/UMSトンとされているので、現状フル稼働に近い状態で運転されていることになる。 年間通行船舶数は1万3660隻と前年比6.08%の減少であった。「パナマックス」サイズの船は7035隻と2012年度の7241隻から2.8%減少し、外洋船の58.4%を占めた。通航料収入は18億4970万ドル、通航支援サービス等を含む海事事業収入は24億1130万ドルであった。一般に上半期(1~6月)に下半期よりも通航隻数が多くなる傾向にある。 パナマ国庫への歳入は9億8180万ドルであった。パナマ経済はパナマ運河通航に係る輸出額(コロン・フリーゾーン、いわゆる免税地帯からの再輸出を含む)に相関しており、過去10年間の輸出額の伸びが年10.8%に対して、経済成長率は年9.2%である。輸出額は2012年度ベースで277.9億ドルとパナマのGDP(362.5億ドル)の77%に相当する。 貨物の輸送トンベースでは2億1810万ロング(英)トンで前年比1.9%増。1隻あたりの貨物重量の平均は約15000ロングトン。因みにパナマ運河を通過する大型船の約13%は空荷である。 船種別ではコンテナ船、ドライバルク船(撒積船)、タンカーの順である。1日に通航可能な船舶数は40隻程度であることから、多くが太平洋側、大西洋側で1日以上の待機を余儀なくされる(運河拡張後は55隻程度に拡大予定)。2013年度に通峡に要した平均時間CWT(Canal Waters Time)は待機時間を含め24.5時間、うち通峡予約船のCWTは14.36時間、予約外の船舶は31.95時間を通峡に要した。CWTには船舶が最初の閘門に入るまでの待ち時間が含まれるため、運河運転効率の指標として使われる。運河内の通峡時間ITT(In Transit Time)は10.78時間であった。パナマ運河庁は一定数の通航スロットを予約制としており、オペレーターは通常の通航料に10%の割増料金を支払うことにより通航スロットを予め確保することができる。予約なしで到着したオペレーターにより、スロット入札が実施されることもある。運河水域に到着した船舶は、その日に通航スロットを予約している場合はパイロット(水先案内人)が乗り込み、最初の閘門に向かうが、予約していない場合は投錨して通航の順番を待つことになる。顧客満足度は98.7%で、2012年度は96%であった。 船積み港と仕向地について、運河を経由する航路は、アジア~米国東岸を結ぶ航路が、通航船舶トン数、輸送トン数ともに第1位で39%のシェアを占める。但し、同じアジア地域でもパナマ運河の利用によって航路を短縮し、航海日数、消費燃料を削減できる国は限られる(日本、中国、オーストラリア)。シンガポGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 5/16 [ルやインドでは、パナマ運河はむしろ遠回りになる。このことから、パナマ運河ルートのスエズ運河ルートとの境界は香港あたりと推定される。 輸送量全体では、太平洋側から大西洋側への輸送が前年比6.3%減となっているのに対し、逆は0.9%増を示している。特に石油・石油製品は大西洋側から太平洋側への輸送は0.9%増を示しており、石油輸送における太平洋側への航路のウエイトが高まっている。太平洋向け(西回り)、大西洋向け(東回り)の両方向において、米国-アジア間の貿易が主要な貨物の流れとなっている(西回りの70%強、東回りの.3 タンカーの通航状況 260%)。 2013年度(2012年10月1日~2013年9月30日)には、原油と石油製品を併せて両方向の通航で3885万ロングトン(79万3000バレル/日)の輸送が行われた。原油は12万1000バレル/日、石油製品67万2000バレル/日の内訳であった。 石油製品の大部分は大西洋側から太平洋側に運ばれており、主に軽油、ガソリンである。軽油は米国メキシコ湾岸からチリやエクアドルに輸送され、ガソリンは同じく米国のメキシコ湾岸からメキシコ、グアテマラ、チリ、エクアドルへ輸送されている。LPGは主にトリニダード・トバゴからエルサルバドルに運ばれてい.4 運河の通航料の値上げ 2る。 パナマ運河の通航料は、コンテナ船はコンテナ積載能力TEU (Twenty-feet Equivalent Unit:20フィートコンテナーを1単位とする貨物量の単位)、それ以外の船舶は船舶の純トン数PC/UMSに応じた料金体系である(1TEU=13PC/UMSトン)。 パナマ運河庁(Panama Canal Authority:Autoridad del Canal de Panama:ACP)は2006年4月に公表したパナマ運河の拡張計画の中で、2035年まで毎年平均3.5%の通航料値上げの方針を出した。これは2007年以降の18年間で通航料が1.86倍になることを示している。 日本船主協会の試算によれば、傘下の船舶の通航料金は2010年の2億800万ドルに対して、2025年は3億4800万ドルと1.7倍に、2011年以降の負担増加累計額は10億3300万ドルに上ると見られている。海運業界は、この大幅な値上げは海運業界のみならず、荷主や消費者に大幅な負担増をもたらすとして、料金体系の見直しを求めている。今後計画通りに値上げが実施されると、相対的にパナマ運河のコスト競争力が低下し、スエズ運河経由での海上輸送が促進される可能性もある。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 6/16 .5 拡張工事 パナマ運河は通航量の増大と船舶の大型化という2つの課題に直面している。前述したように2013年度の通航量は、運河の処理能力の許容上限3億4000万PC/UMSトンに近い水準で、更なる通航需要の増加に対応できない状況に陥っている。 通航量の35.9%を占めるコンテナ船を見ると、最大4500TEUの「パナマックス」サイズを超える積載能力1万TEU以上のオーバー・パナマックスと呼ばれる大型船が多数建造されるようになった。このような国際海上輸送におけるパナマ運河の相対的地位の低下を危惧したパナマ政府は、2006年10月に国民投票による賛成を受け、2007年9月に運河の拡張工事に着手した(図2)。 図2 拡張工事の概略図 出所:パナマ運河庁 総事業費52億5000万ドルの内訳は、①太平洋側と大西洋側に新たな閘門を一箇所ずつ建設する工事(27億3000万ドル)、②既存の水路と新閘門をつなぐアクセス水路の新設(8億2000万ドル)、③消費水量を調節するための再利用水槽(ベーズン)の併設(6億2000万ドル)、④貯水量を増やすためのガトゥン湖の水位を26.7mから27.1mに引き上げ(2億6000万ドル)、⑤既存の運河水路の拡幅と浚渫による水深増大(2億9000万ドル)、⑥期間中のインフレ(5億3000万ドル:年率2%)で、自己資金で賄われていGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 7/16 驕i融資は、日本の国際協力銀行8億ドル、欧州投資銀行5億ドル、米州開発銀行4億ドル、アンデス開発銀行3億ドル、国際金融公社3億ドル)。運河の船舶通航容量は80%増しの年間6億PC/UMSトンとなる。 運河の太平洋側出口に近いパナマ市ミラフローレス地区は、大型クレーンが立ち並び、ブルドーザーやフォークリフトなどの重機が行き交う運河の拡張工事の現場である(写真3)。 写真3 拡張工事の現場 出所:パナマ運河庁 工事が始まったのは7年前の2007年9月である。拡張になれば、最大で幅49m(現在32 m)、全長366m(現在294m)、喫水15m(現在12m)の「ポスト・パナマックス」サイズの船が通れるようになる(新閘門のサイズは、タグボートによる航行支援と安全マージンのため、幅55m、全長427m、喫水18mである)。現在より2.6倍の積載量のコンテナ船(1万3000TEU)も通航可能となり、他の船舶の場合は17万DWT(Dead Weight Tonnage:載貨重量トン)クラスが通行できるようになる(図3)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 8/16 出所:パナマ運河庁 図3 「パナマックス」と「ポスト・パナマックス」サイズの船の比較 ンカーについては、5万~8万DWTの「パナマックス」サイズから、スエズ運河を通航できる最大船型 タの「スエズマックス」サイズ(12万~20万DWT)にまで利用が広がろう。但し、拡張後の喫水は15mとスエズマックスの最大喫水18mに比べ、少ないので、部分載貨の必要もあろう。現在船舶が閘門を通過できる時間は1日当たり13時間だが、照明の改善により16時間に延びる予定である。 総じて、アジア-南米・北米東岸のコンテナ航路の競争力が強化される。大型コンテナ船の利用によりTEUあたりのコストが大幅に低下する。海運業者や荷主にとっては世界物流の効率が高まることになる。 重要なのは、今まで大きすぎて通れなかったLNG船(標準船、船幅最大49 m)やLPG船(VLGC)が通航できることにある。LNG輸出国のカタールが保有する大型船Q-Flexは、船幅が50mであることから通航は難しいと見られる。 現在は北米からの貨物航路は、アフリカ南端の喜望峰を回って約45日で日本に至るルートを使っているが、パナマ運河が通れるとなると約25日に短縮できる。LNGのスポット用船料を1日1隻10万ドルとすると1回の輸送で約200万ドルが節約できる計算になる。船舶燃料の消費量が減れば、CO2排出量低減にも繋がる。ほかケープサイズのドライバルク船、クイーンメリーIIクラスのクルーズ船の通航も可能となGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 9/16 ?、。 今後、北米東岸やメキシコ湾岸から「シェールガス」を含む天然ガスが日本に輸出される場合にも、拡張後のパナマ運河が使われる見通しで、日本にとってパナマ運河拡張の意義は大きい。 しかし、52.5億ドルを投じた肝心の拡張工事は遅れ気味である。パナマ運河庁は開通100年の今年に完成予定だったが、建設作業員のストライキなどで工事が遅延した。運河庁によると2015年末までに完工となり、使用開始は2016年を予定している。 パナマ運河のライバルとなるのは、米国西海岸/陸海複合一環輸送システムと米国東岸/スエズ運河航路である。うちエジプトのスエズ運河との海上貨物の争奪戦も激しさを増す。パナマ運河の通航隻数は13年度に13660隻と12年度から6.1%減少した。スエズ運河(3.6%減)より減少幅が大きい。アジアにて生産拠点の南下が進んだ影響で、海運会社がスエズ運河を利用した方が、輸送距離が短くなると判断したからと言われる。パナマ運河の利用客がスエズに流れる構図だ。 拡張後、パナマ運河の通航量が増えるかどうかは、「運賃次第」とも言われる。パナマ運河庁がLNG船やLPG船に高めの通航料金を設定する可能性もある。開通から100年の歴史を持つパナマ運河だが、パナマ政府に管理が移ってからは15年弱に過ぎない。 .6 パナマ運河鉄道 2パナマ運河に並行して走っているのがバルボアとコロンを結ぶ47 マイルのパナマ運河鉄道である。パナマ運河鉄道は1998 年以来50 年間の利権を保有するカンサスシティ・サザン鉄道とMi-Jack Products が運転しており、パナマ運河と競合している。2009年約8,000 万ドルを投じて鉄道の機器とインフラ整備が行なわれた。パナマ運河庁による通航量予測、競合分析はパナマ鉄道の存在をまったく考慮していない。しかし、パナマ運河庁はパナマ運河鉄道を競争相手として認識する必要がある。パナマ運河鉄道が輸送するコンテナ数が増加する分だけパナマ運河の通航量は失われる。パナマ運河鉄道は現在年間50 万個のコンテナを取り扱う能力を有しているが、年間200 万TEU(20フィートコンテナーが200万個)に取り扱い能力を拡大する計画である。この目標が達成されれば、200 万TEU は10,000TEU 級船200 隻分に相当する。 2.7 船舶建造需要 パナマ運河の拡張は、少なくとも理論的には、将来の海上輸送を取り扱うために必要な船舶数を減らすことになることに留意するべきである。最終的に、新閘門を通過することのできる最大サイズにコンテナ船、バルクキャリア、タンカー、その他の種類の船舶が大型化されれば、小型の船舶の積荷を奪うことにGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 10/16 ネる。たとえば小型のケープサイズ・バルクキャリアは現在のパナマックス型バルクキャリアよりも50%大きい。他の条件が同じと仮定すると、パナマックス型バルクキャリア3 隻分の積荷を小型のケープサイズ・バルクキャリア2 隻で輸送することができる。そのため、拡張後のパナマ運河に最適化された船舶設計を保有する造船所にとっては市場機会が開かれる一方で、既存の設計に焦点を当てつづける造船所の市場. ニカラグアの大運河計画 3は侵食されることになる。 パナマに近い中米のニカラグアは2019年の完成を目指し、全長約280kmの新運河の建設を中国系企業に発注した。完成すれば、パナマ運河のライバルとなる。 全長 278km(173マイル) うちニカラグア湖105km 水路幅 230m~520m (755~1,706フィート) 【注】パナマ運河の全長77km 水深 27.6m(90フィート) 通航可能船舶 25万DWT .1ニカラグア運河計画の概要 (出所:JOGMECワシントン事務所, 2014.7.22) 3●運河の全長、水路幅、水深、通航可能船舶は以下のとおり(図4)。 図4 ニカラグア運河計画とパナマ運河のルート(概念図) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 11/16 嚼ン予定プロジェクト:①大運河、②石油パイプライン(1本)、③貨物鉄道、④深水港湾(deepwater ●2014年後半 環境・社会影響調査完了 2014年12月 工事開始(工事期間5年間) 2019年 完工 2020年 操業開始 【注】パナマ運河の工事期間は10年間以上要し、1914年完工。 ports。カリブ海側・太平洋側2地点。スーパータンカー係留可能)、⑤国際空港(Rivas市)、⑥観光リゾー主要な課題:①中米最大の淡水の水瓶であるニカラグア湖の水質汚濁、②デリケートな熱帯の生態系 ●2014年7月7日、ニカラグア国会は、運河ルート(①Punta Gorda川のカリブ海側Bluefields湾の河口と、 ●②Brito川の太平洋側河口を、中米最大の淡水湖Lake Nicaraguaを挟んで結ぶ)を可決・承認したところ。事業主体の香港ニカラグア運河開発投資公司HK Nicaragua Canal Development Investment Co Ltd(HKND-Group)は、可能性のある6ルートに関してフィージビリティー・スタディーを実施した。 の破壊、③先住民族との利害調整、④長期のファイナンス主体。 建設費用 400億ドル(ニカラグアGDPの約4倍) 直接雇用 5万人 間接雇用 20万人 【注】パナマ運河拡張工事の建設費用は52億5000万ドル。 建設費用・雇用創出は以下のとおり。歴史上人類最大級の建設プロジェクトとなる。 ●ト整備(San Lorenzo)、⑦自由貿易区域(数か所)。 今後のプロジェクト予定は以下のとおり。 ● 3.2 事業主体 2013年6月13日、HKND-Groupは、ニカラグア政府より、①設計、②開発、③エンジニアリング、④フ ●●事業主体のHKND-Groupは香港を本拠地とし、ケイマン諸島で企業登記している。 ァイナンス、⑤建設、⑥所有、⑦操業、⑧メンテナンス、⑨管理に関する50年間リース(期間更新可能)のHKND-GroupのCEOは、携帯電話等の情報通信企業Xinwei Telecom Enterprise Groupを経営する ●弁護士の富豪Wang(王)Jing氏(41歳)である。HKND-Groupがニカラグア運河計画への参画を表明した直後、Xinweiがニカラグアにおける情報通信のフルサービス事業に関する利権を獲得。Wang CEOの素Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 12/16 利権を付与された。 ォはあまり知られていないが、中国中央政府と密接な関係があるという説がある。Wang CEOは、2012年9月、首都マナグアでオルテガ大統領と会談したが、ニカラグア訪問はその1回だけという説がある。 3.3 ニカラグアの経済・社会情勢 ●ニカラグアの経済成長率は約5%で、中米ではパナマに次いで第2位である。ニカラグア運河建設は社会・経済革命であり、今後3年間で経済成長率が二桁に乗るとされる。 ニカラグアは深刻なエネルギー不足に直面しているため、風力と地熱の再生可能エネルギー導入に ●注力している。 3.4 評判 ●サントス(Juan Manuel Santos)コロンビア大統領は、ニカラグア運河計画をCuento Chino(Chinese Tale)シンクタンク米州協議会(COA)のEric Farnsworth副社長は、中米には既にパナマ運河が操業してお ●り、建設費用は膨大な額に上り、プロジェクトの完成は全く保証されない、と極めて懐疑的な見方である。 =大言壮語と評している。 筆者は去る5月15日に米州開発銀行アジア事務所が日本記者クラブで開催したセミナー「中米地峡地 ●帯に第二の運河を-ニカラグアの挑戦-」に参加した。ニカラグア共和国大臣兼大統領府国家政策担当秘書官ポール・オキスト氏の説明であった。通行船舶のサイズが大きく、夢をいだかせる計画だが、プロジェクトの完成に必要な情報に不明点が多く残されているとの印象を持った。 . スエズ運河の増設 4パナマ運河庁によれば、拡張後のパナマ運河の船舶最大許容サイズは全長366m、船幅49mであり、これが新たなパナマックス型のコンテナ船となる。このサイズを上回るコンテナ船は発注済みも含めると60隻ほどあり、拡張後のパナマ運河を通航できない。また、パナマ運河拡張後の最大許容喫水は15mなので、この喫水制限を超えるコンテナ船も70隻ほど存在する。 現在、アジア-米国東岸間を輸送されるコンテナのうちスエズ運河を経由するものは約1%に過ぎない。エジプト政府は今年8月5日、スエズ運河の拡張を発表した。既存の運河と並行して新たな運河を40億ドルかけて建設し通航可能な船舶数を増やす計画である。スエズ運河は現在でも船幅77m、喫水19mまでの船舶の受け入れが可能である。アジア-米国東岸間航路のスエズ運河とパナマ運河の将来のコスト比較では、新パナマックス型船(13000TEU)とスエズマックス型船(14000~15000TEU)について比較すGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 13/16 驍フが適切であろう。船舶最大許容サイズの差とスエズ運河拡張により、スエズ運河ルートの経済性がさらに向上する可能性があることを想定しなければならないだろう。 パナマ運河庁の計画では、2025年の運河通航量は現在の1.5倍となる5億1000万PC/UMSトンに、通航料収入は現在の3倍のレベルとなる61億ドルに増加することを見込んでいる。その前提として、毎年平均3.5%の割合で通航料の値上げを行うとしているが、これは20年間で通航料金が約2倍になる計算となり、計画通りに値上げが実施された場合には相対的にパナマ運河のコスト競争力が下がってスエズ運河経由での海上輸送が促進される可能性も有る。 また、同計画では、これまで北米西海岸の港を経由して内陸鉄道で北米東部に輸送されてきた貨物の一部が、パナマ運河を経由して北米東海岸の港で陸揚げされるルートに切り替わることも見込んでいる。一方で、パナマ運河と競合する北米西海岸の港においても、港湾インフラへの投資や鉄道サービスの拡充を行うなど輸送ルートとしての競争力を維持向上させる努力が続けられており、これらの代替輸送ルートとの競争は今後尚一層激しさを増すものと思われる。 5. アジア石油市場への影響 国際エネルギー機関IEAによると、アジア・太平洋域の石油需要は2013年以降2018年にかけて340万バレル/日の増加が見込まれている。我が国の石油産業は、国内需要の減少が続くなか、このアジア・太平洋域の石油需要の伸びを自らの成長戦略に取り入れていく必要があろう。但し、域内では需要の増加を上回る精製処理能力の増強が進められており、精製能力が余剰に向かうことから、輸出環境に厳しい状況は続くだろう。 例えば、最も競合する韓国の製油所は15万DWTのタンカーでの出荷が可能な桟橋を有し、製品輸出の柔軟性が高い。一方、我が国の製油所の桟橋には、5万~10万DWTのタンカーまでに出荷制限がかかる。米国からは、シェール革命による精製コストの低減を背景に、パナマ運河拡張後は米国からの大型タンカーによるアジア石油製品市場への参入も予想される。 <参考資料> ・ パナマ運河庁ホームページ http://www.pancanal.com/eng/ 2013年アニュアルレポート ・ 「パナマ運河拡張によるアジア市場への影響」、森田裕二、石油学会 月刊誌PETROTECH 第37巻第1号 2014年 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 14/16 t録(各種報道、参考資料ほか) *******************************************パナマ運河拡張********************************************* パナマ運河の拡張工事及び料金決定の見通しに関する調査(JOGMECワシントン事務所, 2013.6.13)。 1.パナマ運河拡張工事の進捗状況 ●大統領選挙に当たる2014年の完工を目標に建設工事を進めていた。一部のコンクリート強度が不足していてパナマ運河庁の基準を満足していない事実が判明したため、建設工事が遅延している。工事自体の完了見込みは2014年内としているが、2015年第1四半期までズレ込む可能性が高い。 ●工事完了後に即座に商業運転が開始できる訳ではなく、試験運転が必須。2015年第1四半期に船舶を使用しない稼動試験を実施し、4月~5月にかけて大西洋側のみ、太平洋側のみと順次、試験運転を実施する。全航路通しでの稼動試験を実施した後に本格稼動。2015年6月~7月の第三閘室の開業は蓋然性が高い。 2.新通航料金の決定手続 ●新通航料金の本格的な検討は2013年10月以降開始され、2014年4月以降、公式的な手続の段階に入る。従って、public hearingは2014年4月~5月の見通しとなる。2014年6月~7月、第三閘室の商業運転開始の約1年前には、パナマ運河庁は新通航料金の公式的な提案を公表したい意向である。 ●今回のパナマ運河庁との面談で、LNG輸送船の料金体系の例として提示された案は以下のとおり。 【Potential Tolls Structure FY 2015】 incarriers LNG (m3) 1st 60,000 2nd 30,000 3rd 30,000 Rest Laden (/100万BTU) $2.62 $2.21 $2.12 $2.01 Ballast (/100万BTU) $2.23 $1.88 $1.80 $1.71 ナマ 運河拡張費を巡りトラブル(電気, 2014.1.23)。パナマ運河拡張中断 コスト負担で協議決裂(東京, 2014.2.6夕)。 パナマ運河、拡張工事中断(朝日、2014.2.8)。パナマ運河 拡張工事が中断 追加負担で対立、遅れも(ガスエネ, 2014.2.10)。 パ●上述の料金に、第三閘室内でLNG輸送船を牽引するタグボートの利用料金が約20%加算される。 ●Sabonge副社長が9月上旬に5日間程日本に滞在して、9月5日、自動車専用輸送船の関係企業と面談する予定。 ネルギーそこが知りたい 米産LNG輸出の鍵握るパナマ運河(ガスエネ, 2014.2.24)。パナマ運河拡張で大型船 日本郵船、川崎汽船などが導入 車輸送能力引き上げ 駐日パナマ特命全権大使に聞く 建設速度向上、早期に完成(日経産業, 2014.2.28)。米国産で中東けん制 パナマ運河拡張講演に注目 LPG国際セミ きょう、都内で開幕(日刊工, 2014.3.6)。国際:LPGに構造変化の波 シェール革命・パナマ運河拡張 安い米国産、日本に好機(日刊工, 2014.3.31)。 パナマ運河拡張 追加支援 融資総額 最大900億円に 政府検討。シェール輸送へ 完成急ぐ(日経, 2014.4.15夕)。 エロンビアの石炭輸出先に変化 アジア向け拡大の可能性 輸送費削減 パナマ運河が鍵(電気, 2014.6.19)。エキスパートの視点 日本海事センター 企画研究部研究員 松田 琢磨氏:パナマ運河、拡張費 膨張 通航料上昇に懸念 海上輸送への影響限定的(日経産業, 2014.6.20)。 コ6月24日、米国ガス協会(AGA)天然ガス・ラウンドテーブルにおいて、米連邦海運委員会(FMC)William Doyle委員が「天然ガス:LNG・NGL・LPG・輸出・輸送・パナマ運河」と題して講演したところ、概要以下のとおり。 LNG輸出及びパナマ運河 ●今年4月、パナマ運河拡張工事の太平洋側の現場を視察したが、パナマ運河拡張工事は75%以上進捗している。新閘門4門が先週パナマに到着した。Jorge Quijanoパナマ運河庁(ACP)長官は、2016年1月に閘門を設置し、稼働可能になると語っていた。 連邦海運委員会Doyle委員の講演(JOGMECワシントン事務所, 2014.6.24)。 米Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 15/16 ナマ大統領にバレラ氏(東京, 2014.5.6)。 パネ上 ●2006年、米国内で約50のLNG輸入ターミナル・プロジェクトが検討されていた。ところが、米国は今ではLNG輸出を通じた天然ガス供給国として競争できるまでになった。 ●パナマ運河拡張工事が完了すれば、米国からアジアまでLNGを輸送する時間が約2週間短縮される。世界の80%以上のLNG輸送船が拡張パナマ運河を通航できる。 NGL及びLPG ●NGLの生産増が米国の製造業に貢献している。また、NGLは輸出商品となっており、NGL輸出量は過去最高の500万トンを記録している。米国のNGL輸出量は、2020年までに2,000万トンまで増加し、米国が世界最大のNGL輸出国に躍り出ると予想されている。 ●欧州が米国産NGLに高い関心を有している。米国東部のMarcellusシェール及びUticaシェールで産出されるエタンの価格は、輸送費用を合算したとしても、北海(North Sea)産天然ガスから生産されるエタンより50%以上安価である。NGLは現在、VLGC(Very Large Gas Carriers)又はエタン輸送船(ethane carriers)で欧州やアジアまで輸送されている。 米国産LNG及び環境 ●LNGは船舶燃料(bunkering)として北米で注目を集めている。北米産天然ガスの供給ベースは豊富であり、天然ガスを船舶燃料として利用することにより、船舶所有者・運航業者が海洋運航の大気汚染を削減する国際基準遵守の一助となる。 ●国連の国際海事機関(IMO)は、排出制限区域の設定により船舶汚染を規制するため、マルポール(MARPOL)条約付属書Ⅵを改訂し発展させてきた。 船舶燃料としてのLNG ●北米でLNGを船舶燃料として利用拡大させる機動力は3点ある。 ●第一は経済性である。LNGの原料となる米国産天然ガスは、海運残渣燃料及び海運精製燃料と比較して50%以上安価であり、この相対価格優位性は今後も継続する。 ●第二はSOX・NOX排出削減である。LNG利用により、酸性雨の原因となるSOX排出量を90%から99%まで削減できる。また、スモッグの原因となるNOX排出量を90%削減できる。 ●第三は炭素含有量の削減である。LNG利用により、在来型船舶燃料と比較して、CO2排出量を25%削減できる。 主要な課題 ●船舶燃料としてのLNG利用拡大のための主要な課題は、LNGのロジスティクス及びインフラである。同等の距離を航行する場合、船舶に設置するLNGタンクはディーゼル油タンクより大型となるので、貨物や乗客を収容するスペースが減少してしまう。 ●米国では現在、LNG船の建造及びLNG燃料使用が盛んになってきている。米国東海岸では、Aker Philadelphia造船所で、LNG燃料船8隻を建造中であり、米国西海岸では、General Dynamics NASSCO造船所で、米国船籍のLNG燃料船7隻の契約が締結された。 ●昨2013年12月、Kinder Morganが、米国船籍タンカーのビジネス参入を表明した。 LNG輸出及びLNG燃料利用 ●LNG America社は、ルイジアナ州のSabine Pass LNG輸出プロジェクトを進めるCheniereと共同して、LNG供給を確保する。 ●米国沿岸警備隊は、LNG船舶燃料の操業のガイドライン策定を進めるため、パートナーとなる民間企業を探している。 ●米国産天然ガスの生産拡大とパナマ運河拡張工事は、米国のエネルギー部門及び運輸部門を変貌させる影響がある。 ナマ運河拡大で、拡大する米国港湾への脅威(NYT, 2014.6.30)。JGE 川崎汽船と用船契約 新パナマ運河通航を視野に(ガスエネ, 2014.7.7)。北米発シェールガス輸送 運河経由でパナマと対話 国交省(日刊工, 2014.7.10)。米や中南米、大型船受け入れへ港湾増強 パナマ運河拡張に対応(日経, 2014.9.1夕)。 パ**********************************ニカラグア大運河計画************************************************ 世界新秩序 米中を追う パナマ超す運河 中国資本の野心 米の裏庭 北京の実業家がくさび 中国政府の関与否定。米・パナマ、実現性疑う声も。ニカラグア、経済効果期待(朝日, 2014.6.23)。ニカラグア運河計画発表、総工費4兆円(産経, 2014.7.9)。 *Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 16/16
地域1 中南米
国1 パナマ
地域2 中南米
国2 ニカラグア
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国3 エジプト
地域4
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地域6
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地域8
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地域10
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国・地域 中南米,パナマ中南米,ニカラグアアフリカ,エジプト
2014/09/10 伊原 賢
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