ページ番号1004494 更新日 平成30年2月16日

原油市場他:地政学的リスク要因に対する石油供給途絶懸念後退と夏場のガソリン需要期終了で下方圧力が加わる原油価格

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レポートID 1004494
作成日 2014-09-15 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
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年度 2014
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2014/9/15 調査部:野神 隆之 原油市場他:地政学的リスク要因に対する石油供給途絶懸念後退と夏場のガソリン需要期終了で下方圧力が加わる原油価格 (IEA、OPEC、米国DOE/EIA他) ① 米国では、製油所での原油精製処理活動が鈍化はしてきたものの、それでも高水準を維持した一方で、原油供給量が精製処理量を下回った結果原油在庫は減少傾向となったが、平年幅を超過する水準は保たれている。他方、製油所でのガソリン生産は低下した反面留出油生産は維持された結果、ガソリン在庫は減少傾向となったものの平年幅の上限付近に、留出油在庫は若干増加したものの平年幅の下方付近に、それぞれ位置する量となっている。 ② 2014年8月末のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は、原油については、米国での夏場のガソリン需要期に伴う同国への輸出向け需要発生から、欧州での精製利幅改善とともに製油所の原油精製処理量が増加したことが、米国での堅調なシェールオイル生産に伴う大西洋圏での原油供給増加に対抗したと見られることから、欧州での原油在庫は微増となったものの、米国では在庫水準が低下した他日本でも製油所での原油精製処理量増加とともに在庫が減少したことで相殺された結果、OECD諸国全体では当該在庫は減少となったが、量としては平年幅を超過する状態のままとなっている。製品在庫については、欧州ではほぼ同水準を維持したものの、米国では製油所での石油製品生産活動活発化でプロパン等の在庫が増加した他、日本においても製油所の稼働が上昇するとともに石油製品の生産が上向いた一方で、高水準の小売価格が消費者にとって負担となった他8月の天候が不順であったことから需要が伸び悩んだことに加え、冬場の暖房需要期を見据え灯油在庫が積み上がり始めたこともあり、石油製品在庫が増加したことから、OECD諸国全体でも石油製品在庫は増加となったが、量としては平年幅下限付近に位置している。 ③ 2014年8月中旬から9月中旬にかけての原油市場においては、9月初めまでは、地政学的リスク要因に伴う石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念の後退等が相場に下方圧力を加えたものの、米国での原油在庫の減少や経済が改善していることを示唆する指標類の発表に伴う石油需要の増加期待が相場に上方圧力を加えた結果、原油価格(WTI)は1バレル当たり95ドル前後で変動していたが、それ以降は米国での夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期が終了したことによりガソリン先物相場が下落したことに加え、同国の製油所での原油精製処理量が減少してきている旨判明したこと、米国での8月の非農業部門雇用者数の増加が市場の事前予想に届かなかったこと、OPEC事務局が2014年及び2015年のOPEC産油国に対する原油需要を下方修正したことなどにより、原油価格は下落傾向となり、90ドル台前半の領域で推移することとなった。 ④ 以前に比べて地政学的リスク要因に対する市場の懸念が後退している他、米国でのガソリン需要期が終了したこともあり製油所での原油購入も不活発になると予想されることから、当面は原油相場には下方圧力が加わりやすいものと考えられるが、依然として地政学的リスク要因の展開次第では価格が上振れするというリスクを内包している他、原油価格下落が継続すればOPEC産油国側から減産の議論が発生するとの市場の観測等がかえって相場の下落を抑制する可能性もある。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? . 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2014年6月の米国ガソリン需要(確定値)は前年同月比で0.5%程度減少の日量903万バレルと速報値(同898万バレル、前年同月比1.0%程度の減少)から上方修正された(図1参照)。6月のガソリン需要(速報値)の算出の際に同国のガソリン輸出量が2014年3月~4月時点の確定値(この時のガソリン輸出量は日量38~39万バレル程度、平均すると同38万バレル程度であった)が暫定的に利用されたと見られるものの、実際の6月のガソリン輸出量(確定値)が日量36万バレルと、暫定値を日量2万バレル程度下回っている旨判明したことにより、その分を確定値への移行段階で国内需要に算入した(つまり、本来国内需要に計上すべき量が暫定段階では輸出に計上されたものを最終的に国内需要に振り替え直した)ことが一因であると考えられるが、減少幅は縮小したものの確定値段階においてもなお前年同月を割り込んでいる。4~6月の米国での自動車運転距離数は前年同期比で0.9~1.9%程度伸びている一方で、同国のガソリン需要は、4月は前年同月比で1.4%程度増加したものの、5月は同0.2%程度の減少、6月も前述の通り同0.5%程度の減少となっている。また、8月の同国ガソリン需要(速報値)も日量903万バレルと前年同月比で1.1%程度の減少と、7月の当該需要(速報値)(日量904万バレル、前年同月比1.1%程度の減少)と同様、前年同月の水準を割り込んでおり、景気回復に伴い雇用もそれなりに増加傾向となっている(8月の同国非農業部門の雇用者数の前月比での増加数は市場の事前予想を下回っていたが、これは一時的なものと見る向きもある)ものの、米国では確定値及び速報値ベースでガソリン需要が前年同月比で減少を示しており、これが米国においては自動車の燃費効率改善により運転距離数が増加してもガソリン需要の水準がそれに伴って上昇するわけではない構造になってきている一端を示している可能性があるので、速報値が確定値に移行する段階での当該需要の修正具合を含め、今後もこのような傾向が継続するかどうかにつき注視する必要があろう。他方、米国では製油所での原油精製処理量が日量1,600万バレルを超過するなど高水準ではあったものの、夏場のドライブシーズンが9月1日の同国での労働者の日(レイバーデー)に伴う連休(8月30日~9月1日)を以て終了することもあり、当該処理量が減少し始めた(図2参照)ことにより、ガソリンの生産も不活発になってきた(図3参照、また冬場に向け製油所が留出油の生産に傾斜し始めている可能性も考えられる)ことから、当該製品在庫水準は8月中旬から9月上旬にかけては概ね低下傾向を示したが、9月上旬時点においては平年幅の上限付近に位置している(図4参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? lobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? 2014年6月の同国留出油需要(確定値)は前年同月比で5.9%程度増加の日量388万バレルと速報値である同380万バレル(前年同月比3.7%の増加)から上方修正されている(図5参照)。EIAが2014年3~4月時点での輸出量(確定値)をもとに算出した数値(日量97~115万バレル、平均同107万バレル)を暫定的に6月の輸出量として使用したと見られる一方で、6月の輸出量の確定値が日量118万バレルと暫定値を日量11万バレル程度上回っていたことにより、この分が国内需要(速報値)から輸出に振り向けられたと見られることによる部分があるため、実際にはこの面では確定値への移行段階で下方修正の圧力が作用するはずのところ、それに反して上方修正されている。堅調な留出油需要の背景としては、米国で景気回復とともに物流の動きが活発化していることが考えられる。他方、2014年8月の留出油需要(速報値)は日量386万バレル(前年同月比4.4%程度の増加)であったが、これについては、速報値から確定値へ移行する段階で、欧州等への軽油等の輸出と米国内需要との間で調整が発生する可能性があるので、注意が必要であるが、米国経済が急減速し始めているという兆候が明確に見られるというわけではないので、同国での留出油需要が引き続き堅調であることを示唆している可能性が高いものと思われる。一方、製油所での原油精製処理量は夏場のガソリン需要期終了に向け減少し始めたものの、留出油の生産活動はむしろ活発化した(図6参照、冬場の暖房需要期に向けた製油所が留出油生産に重点を置き始めた可能性が考えられる)ものの、需要も堅調であったことから、留出油在庫は全体としては若干の増加となった結果、量としては9月初旬としては平年幅下方付近に位置している(図7参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? 2014年6月の米国石油需要(確定値)は、留出油需要が堅調であった反面、ガソリン需要が前年同月比で減少したことに加え、石油化学工場のメンテナンス作業による稼働低下に伴い原料となるナフサのGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? vが前年同月比で29%程度減少するなど不振であったことなどで相殺された結果、日量1,883万バレル(前年同月比0.1%程度の増加)となった(図8参照)が、速報値(日量1,882万バレル、前年同月比0.1%程度の増加)とほぼ同水準であった。また、2014年8月の米国石油需要(速報値)は日量1,960万バレルと前年同月比で2.5%程度の増加となっているが、これは、留出油需要(但し米国からの輸出相当分を含んでいる可能性がある)や「その他石油製品」が前年同月比で増加していることによるものであるが、「その他の石油製品」の需要は速報値から確定値に移行する段階で相当程度変動する場合があるので留意する必要があろう。他方、製油所での原油精製処理量が高水準を維持した一方で、米国の夏場のガソリン需要期も峠を越え始めつつあったことから、原油の輸入に国内生産を加えた供給量が精製処理量を下回り続けたことから、原油在庫は減少傾向となったが、量としては平年幅の上限を超過している状態のままとなっている(図9参照)。なお、原油在庫が平年幅を超過した領域、ガソリン在庫が平年幅の上限付近、そして留出油在庫が平年幅の下方付近に、それぞれ位置していることから、原油とガソリンを合計した在庫、そして原油、ガソリン及び留出油を合計した在庫は、いずれも平年幅を超過する状態となっている(図10及び11参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? 2014年8月末のOECD諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は、原油については、米国での夏場のガソリン需要期に伴う同国への輸出向けガソリン需要が発生したことで、欧州での当該製品価格が上昇するとともに精製利幅が7月に比べてさらに改善したことにより、当該地域での製油所の稼働が上昇するとともに原油精製処理量が増加したことが、米国でのシェールオイル生産量増加に伴う大西洋圏Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? ナの原油供給増加に対抗したと見られる結果、当該地域での原油在庫は前月末比で微増となったものの、米国では原油在庫水準が低下した他日本でも夏場の行楽シーズンに向け製油所での原油精製処理量が増加したことから原油在庫が減少したことで相殺された結果、OECD諸国全体では当該在庫は減少となったが、量としては平年幅を超過する状態のままとなっている(図12参照)。他方、製品在庫については、欧州ではほぼ同水準を維持ししたものの、米国の製油所での石油製品の生産活動が活発化した結果、プロパン等の在庫が増加した(特にプロパンは暖房需要期ではないことから在庫が積み上がったものと考えられる)他、日本においても製油所の稼働が上昇するとともに石油製品の生産が上向いたものの、高水準の小売価格が消費者にとって負担となった他8月の天候が不順であったことから需要が伸び悩んだことに加え、冬場の暖房需要期を見据え灯油在庫が積み上がり始めたこともあり、石油製品在庫が増加したことから、OECD諸国全体でも石油製品在庫は増加となったが、量としては平年幅下限付近に位置している(図13参照)。なお、原油在庫が平年幅の上限を超過している一方で石油製品在庫が平年幅の下限付近に位置する水準となっていることから、原油と石油製品を合計した在庫は平年並みの量となっている(図14参照)。また、2014年8月末時点でのOECD諸国推定石油在庫日数は58.2日と7月末の推定在庫日数である57.7日から増加している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? シンガポールでのガソリンやナフサといった軽質製品の在庫量は、8月13日には1,000万バレル強であったが9月10日時点では1,100万バレル台後半と若干ながら増加している。このように需給は必ずしも逼迫していたわけではなかったことから、8月下旬まではガソリンと原油との価格差は限られた範囲内に収まっていたが、9 月に入ってからは、台湾プラスチック工業(Formosa Petrochemical)の麦寮(Mailiao)製油所(原油精製処理能力日量54万バレル)のガソリン生産装置(残油流動接触分解装置)改修に伴う減産を含め、アジア等の製油所でのメンテナンス作業等による稼働低下に伴う市場でのガソリン供給量の減少観測もあり、原油相場が下落するほどには下落しない状態となっている。他方ナフサに関しては、ガソリン同様必ずしも需給が引き締まっていなかったことに加え、アジア地域の複数の石油化学工場においてナフサ分解装置が秋場のメンテナンス作業に突入しつつあったことから、原料となるナフサの需要が減少する一方で、夏場で暖房用需要が低迷していることから安価となったLPGと競合したことが、秋場の製油所メンテナンス作業の実施に伴う市場でのナフサ供給低下観測に対抗する格好となった結果、ナフサと原油との価格差は一定の範囲内にとどまった。 シンガポールの中間留分在庫は8月13日には1,000万バレル強であったが、8月27日には1,100Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? 怎oレルを超過したものの、9月10日には再び1,000万バレル強の水準に戻った。原油精製処理能力を増強した中国での経済低迷に伴う需要の不振により軽油が輸出されたことに加え、インドではモンスーンシーズンに突入したことにより、灌漑用ポンプ装置向けの電力供給のために発電機を稼働させる農業部門や建設業等の産業部門における軽油需要が低下してきたことが価格に下方圧力を加えた一方で、アジア地域での秋場に製油所メンテナンス作業に伴う軽油生産の低下観測が価格に上方圧力を加えた結果、軽油と原油の価格差も限られた範囲内で推移した。 シンガポールの重質製品在庫は8月13日には1,600万バレル台半ばであったものが、8月27日には2,000万バレルを超過するほどに回復したものの、その後減少、9月10日時点では、1,800万バレル弱の水準と8月13日に比べれば増加しているものの、それでも比較的低水準にとどまっている。他方、原油価格の下落に伴い重質製品価格も下落したものの、製品価格の下落がかえって船舶用燃料需要を刺激したことが価格に上方圧力を加えた結果、重質製品価格は原油価格に比べて下落の度合いが緩や2014年8月中旬から9月中旬にかけての原油市場においては、9月初めまでは、地政学的リスク要因に伴う石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念の後退等が相場に下方圧力を加えたものの、米国での原油在庫の減少や経済が改善していることを示唆する指標類の発表に伴う市場での石油需要増加期待が相場に上方圧力を加えた結果、原油価格(WTI)は1バレル当たり95ドル前後で変動していたが、それ以降は米国での夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期が終了したことによりガソリン先物相場が下落したことに加え、同国の製油所での原油精製処理量が減少してきている旨判明したこと、米国での8月の非農業部門雇用者数の増加が市場の事前予想に届かなかったこと、OPEC事務局が2014年及び2015年のOPEC産油国に対する原油需要を下方修正したことなどにより、原油価格は下落傾向となり、90ドル台前半の領域で推移することとなった(図15参照)。 2014年8月中旬から9月中旬にかけての原油市場等の状況 . 2かになっている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? 8月17日にリビア国営石油会社NOCが、同国の原油生産量が日量53.5万バレルと8月14日時点の日量41.5万バレルから増加している旨示唆したことに加え、8月18日にイラク政府軍とクルド人治安部隊が、米軍の空爆による支援のもと、同国最大であるモスル・ダム(8月3日にイスラム教スンニ派武装勢力「イスラム国」(IS)が掌握したと伝えられていた)を奪還した旨報じられたことで、同国からの石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念が後退したこと、8月19日には、8月20日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の9月渡しWTI原油先物契約取引期限を前に持ち高調整が市場で発生したことにより、原油価格は8月18~19日の2日間合計で1バレル当たり1.93ドル下落し終値は94.48ドルとなった。8月20日には、前日に引き続き、この日のNYMEXでの9月渡しWTI原油先物契約取引期限を前に持ち高調整が市場で発生したうえ、8月20日に米国エネルギー省(EIA)から発表された同国石油統計(8月15日の週分)で原油在庫が前週比で447万バレルの減少と市場の事前予想(同120~175万バレル程度の減少)を上回って減少している旨判明したことから、この日の原油価格の終値は1バレル当たり96.07ドルと前日終値比で1.59ドル上昇した。(なお、NYMEXの9月渡しWTI原油先物契約取引はこの日を以て終了したが、10月渡し契約のこの日の終値は93.45ドルと前日終値比で0.59ドルの上昇であった)。8月21日には、原油価格の終値は1バレル当たり93.96ドルと前日終値比で2.11ドルの下落となったが、10月渡しWTI原油先物契約ベースでは前日終値比で0.51ドルの上昇となった。これは、8月21日に米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(8月16日の週分)が29.8万件と前週比で1.4万件の減少となった他市場の事前予想(30.0~30.3万件)を下回ったことに加え、8月21日に米国フィラデルフィア連邦準備銀行から発表された8月のフィラデルフィア地区製造業景況感指数(ゼロGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 11 ? ェ景気拡大と縮小の分岐点)が28.0と7月の23.9から上昇、2011年3月(この時は34.7)以来の高水準となった他市場の事前予想(19.2~19.7)を上回ったこと、8月21日に全米不動産業協会(NAR)から発表された7月の米国中古住宅販売件数が年率515万戸と6月に比べて2.4%増加、2013年9月(この時は同526万戸)以来の高水準となった他、市場の事前予想(同502万戸)を上回ったことによるものである。ただ、8月22日には、この日米国カンザス連邦準備銀行主催の経済シンポジウム(於ワイオミング州ジャクソンホール)でイエレン米国連邦準備理事会(FRB)議長が、米国連邦公開市場委員会(FOMC)で想定するよりも急速に同国労働市場が改善するのであれば、FOMCが現在予想するよりも早期に金利が引き上げられる可能性がある旨発言したこともあり米ドルが上昇したことから、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.31ドル下落、終値は93.65ドルとなった。 8月25日には、この日独非営利研究機関IFO経済研究所から発表された8月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)が106.3と前月の108.0から低下、2013年7月(この時は106.2)以来の低水準となった他市場の事前予想(107.0)を下回ったことに加え、8月25日に米国商務省から発表された7月の同国新築住宅販売件数が年率41.2万戸と7月の同42.2万戸から減少、2014年3月(この時は同40.3万戸)以来の低水準となった他市場の事前予想(同43.0万戸)を下回ったこと、8月27日にEIAから発表される予定の同国石油統計(8月22日の週分)でクッシングの原油在庫が増加しているとの観測が市場で発生したことにより、この日の原油価格の終値は1バレル当たり93.35ドルと前週末終値比で0.30ドル下落した。ただ、8月26日には、この日米国商務省から発表された7月の同国耐久財受注が6月に比べ22.6%の増加と当該統計史上最大の伸び率となった他市場の事前予想(同7.5~8.0%の増加)を上回ったことに加え、8月26日に米国非営利民間調査機関コンファレンス・ボードから発表された8月の消費者信頼感指数(1985年=100)が92.4と7月の90.3から上昇、2007年10月(この時は95.2)以来の高水準に到達した他、市場の事前予想(89.0)を上回ったこと、8月27日にEIAから発表される予定の同国石油統計(8月22日の週分)で原油在庫が減少しているとの観測が市場で発生したことにより、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.51ドル上昇、終値は93.86ドルとなった。8月27日には、この日EIAから発表された同国石油統計(8月22日の週分)で原油在庫が前週比で207万バレルの減少と市場の事前予想(同130~250万バレル程度の減少)を一部上回って減少していた一方で、クッシングの原油在庫が4週連続で増加している旨判明したことが、原油相場に上方及び下方双方から圧力を加えた結果、この日の原油価格の終値は1バレル当たり93.88ドルと前日終値比で0.02ドルの上昇にとどまった。しかしながら、8月28日には、この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数(8月23日Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? フ週分)が29.8万件と市場の事前予想(30.0万件)を下回ったことに加え、8月28日に米国商務省から発表された2014年4~6月期同国国内総生産(GDP)(改定値)が前期比年率4.2%の増加と7月30日に発表された速報値である同4.0%の増加から上方修正されたうえ、市場の事前予想(同3.9%の増加)を上回ったこと、8月28日にNARから発表された7月の同国中古住宅成約指数(2001年=100)が105.9と6月の102.5から3.3%上昇、2013年8月(この時は107.1)以来の高水準となった他市場の事前予想(前月比0.5%の上昇)を上回ったこと、また翌29日には、この日発表された8月のシカゴ購買部協会景況感指数(50が景気拡大と縮小の分岐点)が64.3と7月の52.6から上昇した他、市場の事前予想(56.0~56.5)を上回ったことに加え、同じく8月29日に発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数(1966年=100)(確定値)が82.5と7月の81.8から上昇した他市場の事前予想(80.0~80.1)を上回ったことで、原油価格は8月28~29日の2日間合計で2.08ドル上昇し8月29日の終値は95.96ドルとなった。 9月1日は、米国での労働者の日(レイバーデー)の休日に伴い、NYMEXでの通常取引は実施されなかったが、この日中国物流購買連合会から発表された8月の同国製造業購買担当者指数(PMI)(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が51.1と前月の51.7から低下した他市場の事前予想(51.2)を下回ったことに加え、同日英大手金融機関HSBC及び英金融情報サービス会社マークイットから発表された8月の同国製造業PMI(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)(改定値)が50.2と8月21日に発表された速報値(50.3)から下方修正されたこと、9月1日にマークイットから発表された8月のユーロ圏製造業PMI(改定値)(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が50.7と8月21日に発表された速報値(50.8)から下方修正されたこと、9月1日に発表されたユーロ圏製造業PMIが下方修正されたことにより、欧州金融当局が追加金融緩和策を実施するのではないかとの観測が市場で増大したことで、9月2日の外国為替市場でユーロが下落したことに加え、9月2日に米国供給管理協会(ISM)から発表された8月の同国製造業景況感指数(50が当該部門拡大と縮小の分岐点)が59.0と7月の57.1から上昇した他市場の事前予想(56.8~57.0)を上回ったことで、同国金融当局による金利引き上げ時期が早まるのではないかとの観測が市場で増大したことから、9月2日の外国為替市場で米ドルが上昇したこと、8月30日~9月1日の米国でのレイバーデーに伴う連休を以て夏場のドライブシーズンによるガソリン需要期が終了したことで、ガソリン需要の低下を市場が意識したことから、9月2日の米国ガソリン先物相場が下落したことにより、9月2日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり3.08ドル下落し、終値は92.88ドルとなった。9月3日には、この日ロシアのプーチン大統領がウクライナのポロシェンコ大統領と電話で会談後、9月5日Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 13 ? ノ開催される予定の会合で、ウクライナの和平計画につき合意する可能性がある旨明らかにしたことで、ロシアに対する欧米諸国による制裁解除と欧州経済及び当該地域石油需要の回復に対する期待が市場で増大したことに加え、ウクライナでの和平計画合意の可能性から、政情不安時の安全資産としての米ドル保有の魅力が低下したことにより、米ドルが下落したこと、9月3日に米国商務省から発表された7月の同国製造業新規受注が前月比で10.5%の増加と当該統計史上最大の成長率を記録したこと、9月4日にEIAから発表される予定の同国石油統計(8月29日の週分)で原油在庫が減少を示しているとの観測が市場で発生したことにより、この日の原油価格の終値は1バレル当たり95.54ドルと前日終値比で2.66ドル上昇したものの、9月4日には、この日EIAから発表された同国石油統計で同国製油所の精製稼働率が低下している旨判明したことで、秋場の製油所メンテナンスシーズンに向け原油精製処理活動が減速するとともに、製油所での原油に対する需要が減少する可能性を市場が意識したこと、9月4日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会で主要政策金利を0.15%から0.05%へと引き下げるとともに資産購入を開始する旨決定したことから、ユーロが下落した反面米ドルが上昇したこと、9月5日には、この日ミンスク(ベラルーシ)において開催された会議で、ウクライナ政府と親ロシア派勢力との間で、同日午後6時(現地時間)を以て停戦する旨合意したことで、この先西側諸国等による対ロシア制裁が緩和するとの観測から、ロシアからの石油供給途絶の可能性に対する懸念が市場で後退したことに加え、9月5日に米国労働省から発表された8月の同国非農業部門雇用者数が前月比で14.2万人の増加と2013年12月(この時は同8.4万人の増加)以来の低水準の増加となった他、市場の事前予想(同22.5~23.0万人の増加)を下回ったことで、原油価格は9月4~5日の2日間で併せて1バレル当たり1.16ドル下落、9月5日の終値は93.29ドルとなった。 9月8日には、この日中国税関総署から発表された8月の同国輸入額が前年同月比で2.4%の減少と市場の事前予想(同1.7~3.0%の増加)を下回ったことで、同国経済が世界経済成長と世界石油需要増加を先導できるほど堅調ではないことをこの指標が示唆しているとの認識が市場で広がったことにより、この日の原油価格は前週末終値比で1バレル当たり0.63ドル下落し、終値は92.66ドルとなった。9月9日には、この日EIAから発表された短期エネルギー見通し(STEO:Short-term Energy Outlook)で、EIAが2014年及び2015年の非OPEC産油国石油供給見通しを上方修正したことにより世界石油需給緩和観測が市場で醸成されたことが原油相場に下方圧力を加えた一方で、9月10日にEIAから発表される予定である同国石油統計(9月5日の週分)で、原油在庫が減少しているとの観測が市場で発生したことが原油相場に上方圧力を加えた結果、この日の原油価格の終値は1バレル当たり92.75ドルと前日終値Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 14 ? 艪ナ0.09ドルの上昇にとどまったものの、9月10日には、この日発表されたOPEC月刊オイル・マーケット・レポートでOPEC事務局が2014年の対OPEC産油国原油需要量を日量2,945万バレル、2015年のそれを同2,920万バレルと、8月8日発表時点の同2,961万バレル及び2,936万バレルからともに日量16万バレル下方修正した旨明らかになったことに加え、同じくこの日EIAから発表された同国石油統計(9月5日の週分)で、原油在庫が前週比で97万バレルの減少と市場の事前予想(同100~150万バレル程度の減少)ほど減少していなかった一方で、ガソリン及び留出油の在庫がそれぞれ前週比で238万バレル及び409万バレルの、それぞれ増加と、市場の事前予想(ガソリン同0~16万バレル程度の減少、留出油同40~100万バレル程度の増加)に反して、もしくは事前予想を上回って増加していた旨判明したことにより、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり1.08ドル下落、終値は91.67ドルとなった。9月11日には、これまでの原油相場下落による値頃感から市場での原油購入が発生したことにより、この日の原油価格の終値は1バレル当たり92.83ドルと前日終値比で1.16ドル上昇した一方で、9月12日には、この日米国商務省から発表された8月の同国小売売上高が前月比で0.6%の増加と2014年4月(この時は同0.6%の増加)以来の高い増加率となったことに加え、同日に発表された9月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報)(1966年=100)が84.6と8月の82.5から上昇、2013年7月(この時は85.1)以来の高水準となった他、市場の事前予想(83.3)を上回ったこともあり、9月16~17日開催予定のFOMCにおいて金融緩和縮小方針が強まるのではないかとの観測が市場で発生したことにより、この日の原油価格は前日終値比で1バレル当たり0.56ドル下落、終値は92.27ドルとなっている。 ウクライナにおいては、9月5日まで政府と親ロシア派勢力との間で戦闘が継続した。8月21日には、ウクライナが同日までに親ロシア派勢力が支配していた同国東部の都市であるルガンスクの大半の地区を奪還したと報じられるなど、政府軍が有利に戦闘を進めていた模様であるが、8月25日以降はルガンスク空港等一部地域を親ロシア派勢力が制圧するなど、親ロシア派勢力がウクライナ政府に対して反撃に出たことが示唆される(ウクライナ政府側は、1,000人を超えるロシア軍関係者が親ロシア派勢力に軍事的支援を実施すべく無断で越境しウクライナに侵入したと主張、これによりウクライナ政府と親ロシア派勢力との戦闘はそれ以前とは異なる展開となってきている旨明らかにしているが、ロシア側は同国軍関係者は誤って越境しただけである旨説明している)。そのような中、9月5日には、ベラルーシの首都ミンスクにおいてロシア及び欧州安全保障協力機構(OSCE: Organization for Security and Co-operation in Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 15 ? . 今後の見通し等 3urope)の立会いのもと、ウクライナ政府と親ロシア派勢力の間で同日午後6時(現地時間)を以て停戦することなどで合意した。同日午後6時の停戦実施以降、ウクライナ東部では散発的な衝突が発生していると伝えられるが、9月8日にはウクライナのポロシェンコ大統領が、親ロシア派勢力により捕虜となっていた同国軍事関係者約1,200名が解放された旨、また9月10日には同国東部に駐留していたロシア軍の70%は撤退した旨、それぞれ発表している。また、概ね停戦は維持されているとウクライナ政府及びロシア等は認識している旨伝えられる。ただ、両者間での停戦合意内容に含まれている、ウクライナ東部に対する自治権(「特別な地位」)の付与に関し、親ロシア派勢力側はこの先の開催される予定の両者間での和平会議上で独立を要求していく旨主張しているのに対し、ウクライナ政府側は独立や連邦制導入は否定しており、停戦がこの先も維持されていくかどうか不透明な部分が残っている。また、一方で、9月11日に欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領は、9月末までにウクライナ和平協議に関しての状況を再検討し、進捗状況によっては対ロシア制裁に関する方針を変更する旨明らかにしているものの、翌12日には、米国政府及びEUが対ロシア追加制裁を実施している。そして、その制裁により、米国政府はガスプロム、ガスプロムネフチ、ロスネフチ、スルグートネフチガス、ルクオイルに対しロシアでの大水深、北極海、シェール資源開発に関連する技術の供与を禁止した他、ガスプロムネフチ及びトランスネフチへの資金供給を制限するなどした。EUはロスネフチ、トランスネフチ、ガスプロムネフチといった石油関連企業のEU域内における資金調達を制限した他、大水深及び北極海での石油開発、そしてシェールオイル開発に関する技術の供与を禁止した。他方、9月11日にはロシア側はEUによる制裁にもかかわらずロシア側はウクライナ和平協議への貢献を継続する旨報じられているものの、9月12日に実施された追加制裁に対しロシアは報復措置を実施する方針であると報じられる。このようにウクライナ情勢自体は現時点では若干ながら改善しているように見受けられるが、同国情勢を巡るロシアと西側諸国等との対立はむしろ激化する方向に向かっている。このようなことから、ロシアからの石油供給途絶可能性は極度に高まっているとは言えないものの、かといって消滅に向かっているわけでもなく、また、同時にロシアに対する経済制裁によりロシア及び欧州経済にとっての下振れリスクが強まってきているものと見られることから、この面では原油相場を上昇させるほどの圧力は以前ほど強くはなくなってきているものの、それでも原油相場を下支えする格好で作用する部分もあるものと考えられる。 イラクについては、8月18日には同国北部にあるモスル・ダム(前述)をイラク軍とクルド人部隊が米軍の空爆支援のもと奪還した他、8月31日にも米軍による空爆支援を受けつつイラク軍が同国北部のアミルリ(6月以降ISが包囲していた)を解放した。そのような中で、9月8日夜にはイラク連邦議会がアバデGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 16 ? B首相による組閣人事を承認するなど、同国政府はISに対抗すべく結束する兆しを見せている。ただ、アバディ内閣において現時点では国防相と内務相が任命されていない他、閣僚間の関係が必ずしも良好であるとは言い切れないとされることもあり、また、クルド人勢力の中には政権の参加をとりあえず3ヶ月の期間限定と認識している議員もおり、この先政権運営が円滑に進むかどうか予断を許さない部分もある。また、ISの進撃も以前に比べれば抑制されている部分は見られるものの、かといって大幅に勢いが低下しているとも伝えられておらず、この面では、イラクの南部油田を中心とする原油生産には現時点では影響は発生していないものの、同国からの石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念を完全に払拭できているわけではないので、この面では原油相場を下支えしていく要素はあるものと考えられる。 リビアにおいては、7月中旬以降ハフタル元軍将校が支援する民兵組織とトリポリ国際空港で交戦していたイスラム系民兵組織が同空港を制圧した旨8月23日に発表した一方で、8月31日までにトリポリの米国大使館の居住施設(既に関係者は避難済)にイスラム武装勢力が突入、また9月1日にはトリポリの政府関係機関が武装勢力により掌握された旨明らかになるなど、同国情勢の混乱は継続しているものと見られるが、一方で8月19日にエス・シデル石油ターミナル(原油出荷能力日量34万バレル)で原油出荷作業が再開される旨報じられた他、5月29日には日量15.5万バレルと発表された同国の原油生産量も9月14日には同87.0万バレルにまで増加してきている旨NOCが明らかにするなど、石油ターミナル等の封鎖の影響は低下してきていると見受けられる。このようなことから、依然として同国情勢の不安定度が増すことを通じ石油供給関連施設へ影響が及び、その結果同国からの石油供給が低下するというリスクも残っているものの、市場関係者による同国からの石油供給途絶の可能性に対する懸念は低下してきていると考えられ、原油相場を下支えするような圧力も残ってはいると見られるものの、政情がさらに悪化する兆候が見られないのであれば、むしろ相場上昇の圧力を削ぐ方向で作用することになろう。 他方、8月26日夜(現地時間)にエジプト政府がイスラエルとハマスが本格的停戦で合意した旨発表、同日19時に当該停戦は発効した。これまでのところ停戦が破棄されたり、両者間での戦闘が再発することにより停戦合意が危機に曝されたりしていることもないので、この問題に関しては、中東地域からの石油供給途絶の可能性に対する市場の不安感は相当程度低下してきていると言えそうである。 以上見てきたように、地政学的リスクは総じて以前に比べて相対的に沈静化する方向に向かう兆しが見えるため、この面では原油相場の上方圧力を低下させる方向で作用すると考えられるが、多くの問題が根本的に解決しているわけではないので、依然として相場を下支えする部分もあると考えられ、また地政学的リスクの展開具合によっては、相場が上振れする可能性がある。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 17 ? ト国等での経済指標類については、景気回復に伴う石油需要の増加具合という側面と米国金融当局による金融緩和縮小具合という側面の両面から原油相場に影響を与えていくと考えられる。また、9月16~17日にはFOMCが開催される予定であり、そこでの金融緩和に対する方針に関しての議論や決定でも原油相場が変動する可能性があるが、9月5日に発表された米国非農業部門雇用者数は前月比で14万人程度の増加と市場の事前予想を下回った(前述)ものの、金利引き上げ時期を相当程度延期するほどものにはならないと見られる一方で、欧州では経済減速から追加金融緩和策が実施されつつあることもあり、米ドルが低下しにくい環境となってきていることもあり、この面では原油相場に上方圧力を加えにくい状況であると考えられる。また、10月8日の米国株式市場での取引終了後、アルコアから2014年7~9月期の米国企業等の業績発表シーズンが開始される予定であるが、これら企業の業績も米国等での株式相場を通じるなどして原油相場に影響を与えることがありうる。中国経済指標類については、例えば9月8日に発表された貿易統計で、輸出は前年同月比で9.4%の増加と市場の事前予想(同8.0~9.0%の増加)を上回った一方で、輸入は市場の事前予想に反して前年同月比で減少を示していたことから(前述)内需が不振であることが示唆されるなど、まだら模様であるうえ、同国の経済成長率も7.5%(2014年4~6月期)と必ずしも好調ではないこともあり、少なくとも現時点で、中国が世界石油需要を牽引するには力不足であると考えられることから、この面で原油相場を堅調に上昇させていくとは考えにくい。ただ、一方で、経済が減速を示していることを示唆する指標類が発表されても、中国政府による景気刺激策の実施に対する期待が市場で高まる結果、原油相場の下落幅もまた限定されるものと思われる。 石油需給ファンダメンタルズ面では、市場での季節的な需給の緩和感が中心となろう。9月1日を以て既に米国での夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期は終了している一方で、冬場の暖房シーズン到来に伴う燃料需要期にはまだ時間があることもあり、製油所も秋場のメンテナンス作業シーズン突入に向け稼働を低下、それに伴い原油の購入を不活発にさせていくと考えられる。このようなことから当面石油需給緩和感が市場で発生しやすく、この面から、原油相場に下方圧力が加わってくる可能性が高まるものと考えられる。 大西洋圏では既にハリケーン等の暴風雨シーズンに突入しており(暴風雨シーズンは例年6月1日~11月30日である)、特に8月後半から10月前半にかけては最も暴風雨等が発生しやすい時期である。ハリケーン等の暴風雨は、進路やその勢力によっては、米国メキシコ湾沖合の油田関連施設に影響を与えたり、また、湾岸地域の石油受入港湾施設や製油所の活動に支障を与えたり(実際に製油所が冠水し操業が停止することもあるが、そうでなくても周辺の送電網を切断することにより、製油所への電力供給Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 18 ? ェ停止することを通じて操業が停止するといった事態が想定される)、さらには、メキシコの沖合油田操業活動や原油輸出港の操業等が停止することにより米国での原油輸入に影響を与えたりする(米国メキシコ湾岸地域はメキシコから日量80万バレル超程度(2013年)の原油を輸入している)。他方、米国北東部にハリケーン等の暴風雨が進むようだと、当該地域での交通や交通関連施設が麻痺することにより、ガソリンや軽油需要に負の影響を与える恐れもある。現時点では、米国メキシコ湾地域の油田や製油所の操業活動に大きな影響を与えるような暴風雨は発生していない他、従来から2014年の大西洋圏でのハリケーンシーズンについて平年よりも不活発な暴風雨の発生を予想していた予測機関の中には、暴風雨の発生個数予想を下方修正してきているところも出てきているなど、この面では必ずしも市場を神経質にするというものではない。それでも、このような予報に反してハリケーン等の活動が活発化する場合もありうることから、今後のハリケーン等の実際の発生状況やその進路、そしてその予報等に留意すべきであろう。 OPEC加盟国で最大の産油国であるサウジアラビアのヌアイミ石油相は、しばしばブレント原油価格で1バレル当たり100ドルが理想的である旨示唆している。ブレント原油価格は9月9日以降継続的に100ドルを割り込んでいるが、10月中旬前後以降は、冬場の暖房シーズンに伴う暖房用燃料需要期が市場で意識されやすくなってくることにより、原油相場も反転する可能性もあることから、それまでに原油相場が急落する、ということがなければ、OPEC産油国側が減産に関して積極的に発言したり行動したりする可能性は低いと思われる。また、原油価格の下落傾向が継続するようだと、OPEC産油国側が減産の議論を始めるとの観測が市場で発生することから、かえってこの面で原油相場の下落が抑制されるといった展開となることも考えられる。ただ、地政学的リスク要因に伴う石油供給途絶の可能性に対する市場の懸念が後退するなどして、冬場の暖房需要期接近前に原油相場が大きく下落したり、冬場の暖房需要期が接近しても原油相場の下落傾向に歯止めがかからなかったりした場合には、次回OPEC通常総会(11月27日オーストリアのウィーンで開催予定)での協議を含め、OPEC産油国側から減産に関する議論が発生することも考えられる。 全体としては、以前と比べて地政学的リスク要因に対する市場の懸念が後退していることに加え、米国でのガソリン需要期が9月初めに終了した一方で、冬場の暖房需要期にはまだ早いため、製油所での原油購入行動も不活発になると予想されることから、当面は原油相場には下方圧力が加わりやすいものと考えられるが、依然として地政学的リスク要因の展開次第では価格が上振れするというリスクを内包している他、原油価格下落が継続すればOPEC産油国側から減産の議論が発生するとの市場の観測等Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 19 ? ナ近大西洋圏を中心として市場での石油需給緩和感が強まってきていると言われている。ただ、一般的な在庫分析では、例えばOECD諸国の原油在庫は潤沢な状況が継続していることを示しているが、石油製品の在庫についてはそのような状況を示しているかどうか不明確な部分がある。そこで、ここでは、OECD諸国の石油在庫につき、地域別、そして原油及び主要製品別に考察していくことを通じて、在庫、そして需給の状況につき若干詳しく考察していくことにする。なお、その際需要の状況によって在庫量の意味合いが変わってしまうことから、ここでは在庫日数(原油については月末の在庫量を直後の3ヶ月間の精製処理量で除したもの、製品については月末の在庫量を直後の3ヶ月間の需要で除したもの)を用いて見ていくことにする。 まず、原油であるが、米国では国内でシェールオイル(これは主に軽質原油である)を含めた原油が増産されているものの、米国メキシコ湾岸地域で高度化された施設を保有する製油所は、重質原油を割安の価格で購入し精製及び改質することで軽質製品を生産することで利幅を確保するため、カナダやベネズエラから重質原油を輸入しており(図16参照、但し図が示すように近年はカナダからの輸入が増加しており、他方ベネズエラの原油は近年インドや中国等アジア地域への輸出が活発化しつつある)、結果として米国の国内原油生産量と原油輸入量を合計した原油供給量は近年むしろ増加する傾向にある(図17参照)。一方で、米州OECD諸国の原油在庫日数(その大部分は米国のそれである)は近年増加する傾向にある(図18参照)が、2009年等においては経済活動の不振から石油需要が低迷したことが高水準の在庫日数に影響していると思われるものの、2013~14年については、国内で生産される原油と製油所が経済性の観点から調達を希望する原油との間で品質の不一致が発生していることが背景にある旨示唆していると考えられる。他方、欧州OECD諸国における原油在庫も近年増加傾向にある(図19参照)。ここにおいても、2009年等は経済減速に伴う石油需要及び原油精製処理量の低迷に伴うものと見られる。ただ、2013~14年については、米国でシェールオイルが増産されたことにより軽質原油の米国への流入が鈍化した結果、大西洋圏で原油供給が潤沢になってきている(このようなこともあり、特に最近ブレント及びWTIの両原油価格はドバイのそれに比べて軟調に推移する傾向にある)ものの、原油在庫量が増加したというわけでもないことから、むしろ米国等からの石油製品の流入に伴う域内での競争激化に伴い欧州での製油所での原油精製処理量が低迷したことによるところが相当部分あるものとGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 20 ? がかえって相場の下落を抑制する可能性もあると言えよう。 . 石油需給緩和状態の現状 4lえられる。また、アジア太平洋OECD諸国においては、原油在庫日数は2000年以降概ね22~24日程度で推移しており、この面では、明確な増減傾向は見られず、従って、原油に関する需給については、引き締まっているとも緩和しているとも言えない状況になっている(図20参照、但しこれには日本や豪州での原油精製能力削減が関係している可能性がある)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 21 ? 次に、ガソリンであるが、米州OECD諸国ではガソリンの在庫量自体はそれほど高水準ではないものGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 22 ? フ、当該地域においてはガソリン需要が2008年以降一部の年を除き殆ど伸びない状況となっていることから、在庫日数は近年以前に比べて相対的に高水準を維持する傾向にある(図21参照)。また、欧州OECD諸国においても、ガソリン在庫量はむしろ減少傾向にあるものの、自動車用の燃料として軽油が主流になってきていることもありガソリンの需要も減少傾向となっていることから、在庫日数は増加傾向となっている(図22参照)。一方で、アジア太平洋OECD諸国のガソリン在庫日数についても、顕著に高水準であるとまでは言い切れないものの、2000年代半ばに比べればやはり豊富な水準であることを示している(図23参照)。これもガソリン在庫量が伸びているというよりは、需要が伸び悩んでいることによるものである。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 23 ? 中間留分については、米州OECD諸国においては、景気回復に伴う物流の活発化もあり、それなりに需要は伸びてきているものの、米国の製油所で生産される中間留分のうち輸出に向けられてしまうものが増加していることもあり、在庫量は必ずしも堅調に増加しているわけではない。この結果、中間留分の在庫日数はどちらかというと低水準の領域に入っていると言える(図24参照)。一方で、欧州OECD諸国の中間留分需要は必ずしも堅調とは言えないものの、精製活動の経済性の問題から域内製油所の稼働が低下、それに従って製品の生産も低下してきていることから、米国、ロシア及びインドからの輸入を含めた輸入で補っている(図25参照)ものの、結果としては当該製品の在庫日数は著しく低水準になったわけではないとはいえ、かといって極めて高い水準とも言えない状況となっている(図26参照)。また、アジア太平洋OECD諸国においても、中間留分需要は伸び悩んでいるものの、同時に当該製品在庫も伸び悩んでいることから、在庫日数としては高すぎず低すぎずといった水準となっている(図27参照)。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 24 ? 重油については、いずれの地域も在庫量自体は概ね減少を辿っているものの、それ以上に需要が減Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 25 ? ュしてきた結果、在庫日数は顕著に増加する傾向を示している(図28、29及び30参照)。このように、OECD諸国としては、特に大西洋圏を中心として原油やガソリンの需給が緩和してきている他、全体として重油需給も緩和状態にあるが、中間留分についてはそれほど緩和しているわけではない(かといって概ね極端に引き締まっているわけでない)と言えそうである。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 26 ? ただ、足元では必ずしも市場での需給逼迫感を醸成するわけではないことから、原油相場は上昇する力に欠けているようであるものの、原油相場には石油需給上の不安要素が織り込まれていてきているように見受けられる部分もある。確かに原油先物価格は期近物に関しては最近下落傾向となってきているものの、例えば2019年12月受け渡しのWTI先物価格はむしろ2014年に入ってから上昇する傾向が認められる(図31参照)。これは、ウクライナ東部情勢を巡る西側諸国による対ロシア経済制裁やイラクにおけるイスラム教スンニ派武装勢力によるバグダッドへの進撃により、将来的にはロシアやイラクにおいて、そのような事象がなければ石油開発を行うべく参入するはずの国外の石油会社が、政情不安等が石油開発事業の進捗に及ぼす影響に対する懸念の増大で、参入に及び腰になり、これらの国での石油開発事業が当初見込みほど順調に実施されなくなる結果、将来石油生産の伸びが鈍化する(通常石油開発は事業実施に関する意思決定から生産開始まで数年を要する)ことにより、世界石油供給に影響を及ぼすのではないか、との市場の不安感を反映しているものと考えられる。実際ロシアに対し西側諸国は石油開発事業を制限するような制裁を発動しており(前述)、ウクライナでの緊張緩和と対ロシア経済制裁の解除が迅速に行われなければ、原油市場関係者の不安が現実となる恐れがあるので、ロシア、そしてイラク等での情勢に関する動向については将来的な供給展望の面からも注目していく必要があると言えよう。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 27 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 28 ?
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2014/09/15 野神 隆之
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