ページ番号1004708 更新日 平成30年3月5日

イスラエル産ガスの行き先は?―東地中海のガス開発動向

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レポートID 1004708
作成日 2017-04-27 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者 濱田 秀明増野 伊登
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年度 2017
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2017/04/26 調査部:濱田秀明、増野伊登 イスラエル産ガスの行き先は?―東地中海のガス開発動向 (IEA統計、BP統計、その他各種報道) ? 東地中海で相次いで大規模ガス田が発見されている。今後それらのガス田が商業生産に移行し、周辺各国のガス・シフトが進めば、域内でガスの自給自足が可能になる日が来るかもしれない。さらに、余剰分を輸出に回すことになれば、国際市場における天然ガスの流れにも一定の影響を与えることになる。 ? イスラエルでは2009年以降に複数の発見があり、すでにTamarガス田が生産を開始しているものの、生産量はまだ限られている。国内最大規模のLeviathanガス田については、2019年までの生産開始が見込まれており、ヨルダン向け輸出パイプラインが建設中、エジプト向けについては計画段階にある。とはいえ、パレスチナ問題を起因として、ヨルダンとエジプト以外のアラブ諸国はイスラエルとの間に国交を結んでいない。このため、パイプラインにしろLNGにしろ、アラブ諸国に囲まれたイスラエルには地の利がなく、セキュリティーの確保が難点の一つだ。 ? 日本企業への示唆としては、アラブ諸国及びイランにはイスラエル・ボイコット制度があるため、既事業への影響について事前の確認が必要となってくることが挙げられる。さらに、日本にとって最大の原油輸入元である中東産油国との関係強化という観点から見れば、イスラエルにおけるビジネス展開はマイナスに作用する可能性があることにも留意する必要があるだろう。 .はじめに 12009年以降イスラエルとキプロスの大水深で相次いでガス田が発見されたことは記憶に新しい。2010年に米国地質調査所USGS(US Geological Survey)が発表した報告書によれば、レバンティン堆積盆地における技術的に採取可能な資源量は原油17億バレルと天然ガス122Tcfと見積もられ、東地中海の炭化水素資源のポテンシャルに高い関心が集まった(図1)。この後、他の研究調査機関が発表したデータ等に基づけば、イスラエルの油・ガス資源の可採埋蔵量と生産量は表1程度の規模であるとみられる。天然ガスの埋蔵量及び生産量で見れば、大産ガス国であるロシア、米国、カタール、イラン等には遠く及ばないが、もしイスラエルの商業生産が軌道に乗り、輸出余力が生まれれば、ガスの国際取引フローに一定の変化をもたらす可能性がある。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? }1 USGSの調査対象区域 出所:USGS 表1 イスラエルの石油と天然ガスの可採埋蔵量及び生産量 埋蔵量 生産量 原油 天然ガス 原油 天然ガス 5,000万bbl 31 Tcf 2,000 b/d 1 Bcf/d 出所:EIA等(生産量は2017年時点) イスラエルでは2009年以降洋上ガス田の探鉱開発が進んでいるが、生産量はまだ限定的だ。米国の独立系上流開発事業者であるNoble Energyによって、イスラエル沖合で2009年にTamarガス田(10Tcf)が、2010年にはLeviathanガス田(22Tcf)が相次いで発見された。また、Leviathanガス田と隣接するキプロス沖合でも2011年にAphroditeガス田(4Tcf)が発見されている。これらのうち現在ではTamarガス田のみが生産中である。 最近では、イスラエル周辺国の探鉱・開発に大手企業が乗り出してきている。エジプト沖合では、2015年にキプロスとの境界沿いでEniがZohrガス田(30Tcf)を発見し、2016年にはBPとRosneftがそれぞれ同ガス田の権益10%と30%を買収した(図2)。2017年4月には、2016年後半より開始されたキプロスの第3次入札ラウンドにおいて、EniとTotalが追加でブロック6と8の権益を取得した他、ExxonMobilとQatar Petroleumも、同様にブロック10のPSC(生産物分与契約)を締結し、新規参入を果たした(図3)。 .東地中海で相次ぐガス発見 2Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? Jタールについては、資源価格の低迷を受け国内でコスト削減を進める一方で、長期的なガス需要の増加を見越し、キプロスのみならずモロッコの探鉱事業にも参入、将来的には両国のLNG事業への参画も検討していると言われる。モザンビークのガス開発事業にも関心ありとの報道も見受けられ、世界屈指のLNG輸出国による戦略的なポートフォリオ形成の動きとして、注目に値する。 図2 Zohrガス田の位置 出所:https://www.eni.com/dist/infographics/egitto_eng/eni-egitto.html 図3 東地中海の既発見ガスエリア 出所:各種情報を基にJOGMEC調査部作成 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? ワた、計画が停滞していたレバノンの鉱区開放がにわかに動き出した。入札の実施はすでに3年の遅れに見舞われていたが、2017年1月、同国エネルギー省は、公開鉱区の選定や税制の整備など、入札実施に向けた体制づくりが進んでいると発表、5鉱区が入札にかけられるとのことだ。同省によれば、キプロス沖合の埋蔵量は、天然ガス96Tcf、原油8.65億バレルである。 .イスラエルのガス田開発 3(1)Tamarガス田 メジャーの相次ぐ参入でガス開発の加速化が期待される東地中海であるが、イスラエルに関しては、米Noble Energyとイスラエルの地場企業数社が中心になって探鉱・開発に携わっている。2013年4月4日、Noble Energyは、イスラエル洋上に位置し、Haifaより約150 km西方に位置するTamarガス田の5つの生産井から、天然ガスの生産を開始したと発表した。同ガス田の権益配分は、Noble Energy (36.00%) 、Isramco Negev 2 (28.75%) 、Avner Oil Exploration (15.63%)、Delek Drilling (15.63%)、Dor Gas Exploration (4.00%)である。 発見されてから商業生産に至るまで4年の歳月を要したTamarは、今後10年間にわたって、イスラエルの天然ガス需要の50~80%を賄うことが可能であると報じられている。また、同国の原油輸入量の削減にも大きく寄与し、年間36億ドルを削減できるとの試算も示された。同ガス田の2016年の生産量は1Bcf/d弱になると見られ、既に生産を開始しているMari-Bから産出されるガスと共に、陸上に位置するAshdodターミナルまで、16インチの海底パイプラインで輸送されている。 2)Leviathanガス田 (Leviathanはイスラエル国内では最大規模のガス田だ。プロジェクトの権益配分は、Noble Energy (39.66%)、DelekDrilling (22.67%)、Avner Oil Exploration (22.67%)、Ratio Oil Exploration (15%)。早期の商業生産開始が期待されたものの、政府による開発認可を巡る手続きや、天然ガスの独占に対応するため開発コンソーシアムメンバー企業が権益の保有関係を調整する動きなどもあり、プロジェクトは一進一退を繰り返してきた。一方で、生産開始を前に天然ガスの供給に関する契約の締結が始まっている。 Leviathanプロジェクトを率いるコンソーシアムの主要メンバー企業Delek Groupは、2017年1月半ばに電力会社との天然ガス供給合意を発表した。この合意は、Delek Group 傘下のDelek DrillingとAvner Oil Explorationが、Leviathanから産出されるガスを電力会社Edeltech Ltd.に供給するというもので、非拘Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? ゥ覚書(non-binding LOI)が調印されている。合意によると、天然ガスの供給量は17年間にわたり年間約148億m3(約1.4Bcf/d)で、今後、年間最低供給/引き取り量を定めた売買契約を締結することになる。天然ガスの価格は、電力料金との見合いでイスラエル電力公社により都度決定されることになる。 Leviathanからの天然ガス供給について、2014年以降にDelek Groupのウェブサイト情報から把握できる主要な案件は、表2に示す通りである。なお、イスラエル政府は2014年に天然ガスの埋蔵量の40%契約量他 50億?(約480MMcf/d)、3年間 30億?(約300MMcf/d) 47.5億?(約460MMcf/d)、最大20年間 450億?(約4.3Bcf/d)、最大15年間 40億?(約400MMcf/d)、10-15年間 450億?(約4.3Bcf/d)、最大15年間 60億?(約580MMcf/d)、18年間 130億?(約1.2Bcf/d)、18年間 31.2億?(約300MMcf/d)、最大15年間 88億?(約850MMcf/d)、最大20年間 148億?(約1.4Bcf/d)、最大17年間 出所:各種情報を基に筆者作成 2 Tamar及びLeviathanガス田の主な天然ガス供給契約例 表供給元 Tamar Leviathan 供給先 エジプト 国内 パレスチナ ヨルダン エジプト ヨルダン 国内 East Mediterranean Gas Companyのパイプライン経由 Israel Electric Corporation Ltd Palestine Power Generation Company(発電所) National Electric Power Company(発電所) East Mediterranean Gas Limitedのパイプライン経由 National Electric Power Company(発電所) Edeltech Ltd (発電所) I.P.M. Beer Tuvia Ltd Paz Ashdod Refinery Ltd Power Energies (Dalia) Ltd (発電所) Edeltech Ltd(発電所) を輸出に回すことを認める決定を下している。 Leviathanプロジェクト全体の重要な動きとしては、2016年6月、イスラエル政府の石油委員会(Petroleum Commissioner)が、Delek Drilling及びAvner Oil Explorationに対し、年間210億m3(約2Bcf/d)の天然ガス生産を認可した他、プロジェクトのオペレーターであるNoble Energyの子会社Noble Energy Mediterranean Ltd.が、天然ガス生産プラットフォームの基本設計(FEED)を完了したようだ。2017年2月にはフェーズ1のFID(最終投資決定)が行われている。2016年12月のDelek DrillingとAvner Oil Explorationの発表によると、ガス生産開始の期限は2019年に設定されている。 イスラエルの石油探鉱会社Givot Olamによれば、2004年にガザとの軍事境界線であるグリーン・ラインにまたがってMeged油田が発見され、回収可能埋蔵量15.253億バレルとして、2010年から探鉱開発作業に移行した。イスラエルのRosh Haayin市とパレスチナのラーマッラー市北西のRantis村の間に1253)ガザとの陸上油田 (Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? `250?の広さを持っている。しかし、Meged5鉱区は当初よりも多い原油埋蔵量が見込まれ、35.3億バレルが回収可能とされている。 4)その他 (2014年には沖合160キロに位置するRoyeeガス田も発見されており、3次元地震探査の結果、少なくとも3.2Tcfの埋蔵量があるとの見積もりが出ている。この他、2016年1月には、Daniel EastとDaniel Westの2ガス田が発見されており、両田合わせた埋蔵量はTamarに匹敵する9Tcfとも言われ、現在更なる.イスラエル産ガスの行き先は? 4評価作業が続いている。 現在のところ、イスラエルで生産されるガスは全て国内で消費されている。IEAによれば、2015年の消費量は約0.8Bcf/dで、ほぼ自給自足を達成している(図4)。現在のところ、Tamarから産出されるガスが、イスラエル国内の電力需要の半分以上、及び産業用需要のほぼ大半を賄っている。イスラエル政府としては、石炭火力発電をよりクリーンなガス火力へと移行していく計画であり、国内産ガスもまずは国内需要に優先的に充てられることになる。先ほど述べたとおり、天然ガス埋蔵量の40%を上限として輸出に回すことを政府は認めているため、EIAによれば、今後およそ25年間にわたってガスの自給自足が可能という試算が出ている。 図4イスラエルのガス生産量と国内消費量生産量国内消費量Bcf/d0.90.80.70.60.50.40.30.20.10国外への輸出に関しては、表2ですでに締結済みの供給契約のあらましをご紹介したが、もう少し詳出所:EIA(2012年の生産量データはなし) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? オく触れておく。イスラエル近隣の最大需要国といえば、やはりエジプトだ。近年国内の天然ガス生産量の減少と国内需要の増加を受け、同国の輸出余地は減少傾向にある(図5)。元々はイスラエルにガスを供給する側だったが、価格交渉の長期化、治安の悪化(パイプラインへの襲撃)なども相まって、2011年に完全に輸出を停止している。2015年に発見されたZohrガス田の開発には数年を要すると見られ、短期的にはガス不足が続く見込みであり、今後増加していく需要をどうやって賄うかが喫緊の課題だ。 図5 エジプトのガス生産量と国内消費量Bcf/d生産量国内消費量7.06.05.04.03.02.01.0-出所:BP統計 輸送インフラに関しては、Tamarガス田とイスラエル国内の陸上パイプラインを結ぶ海底パイプラインは敷設済みだが、輸出ルートは未だ確保されていない(図6)。イスラエルと他国を結ぶ唯一のガス・パイプラインは、シナイ半島北端のEl Arish(エジプト)とAshqelon港(イスラエル)間の海底パイプラインだ。これはエジプトからのガス輸入に使用されていたもので、全長100キロ、幅26インチ、輸送能力は680 MMcf/dだ。逆走すれば、輸出向けに転用することも可能だろう。 現在のところ、ヨルダン向けパイプラインが建設中だ。2016年9月、イスラエルは、15年間にわたり総量450億?(約4.35Bcf/d)をヨルダンに供給することで合意したと報じられており、パイプラインは2017年の運用開始を予定している。ネックはパレスチナの扱いだ。ヨルダンとしては、ヨルダン川西岸への輸出量を増やしたいという思惑があり、イスラエルから輸入するガスの一部をそこに充て、さらにそのための輸送インフラのコストをイスラエルが負担すべきと考えている。しかし、イスラエルがこのような要請を受け入れるかどうかは甚だ疑問だ。 この他、Leviathanガス田からIdku(アレクサンドリア近辺)のELNG(Egyptian LNG)を繋ぐ海底パイプラインの敷設が計画されている。同プロジェクトについては、ELNGに参画するShell(元はBG)が建設コGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? Xトを負担するかどうかが注目されるところだ。この他、イスラエルあるいはキプロスで液化しLNGとして輸出する案や、キプロス・ギリシア経由のパイプラインで欧州に輸出する案などもあったが、資金調達やセキュリティー確保の問題をクリアする必要がある。文字通り領土をアラブ諸国に囲まれたイスラエルは、輸出ルートの確保を経済合理性のみから考えることはできないという難点を抱えている。また、すでにヨルダンをはじめ購入契約の見通しが立っているとはいえ、見込まれるLeviathanの生産能力を考えると、売り先のさらなる確保も課題だ。 加えて、4月3日、イスラエルからキプロス、イタリアを通ってEUにガスを輸出する「東地中海パイプライン(EastMed Pipeline)」計画の初期合意を、イスラエル、キプロス、ギリシア、イタリアのエネルギー担当閣僚らが結んだことが明らかにされた。2025年に完成を見込む計画であり、FIDは2020年を予定しているが、イスラエルのメディアは、「世界でも、最も深海を、長距離に渡って敷設するパイプライン」であり、挑戦的なプロジェクトであると報じている。予算規模はギリシアのガスシステムに繋ぎこむまでが53億ドル、イタリアのガスシステムに繋ぎこむためにさらに64億ドルを見込む。同プロジェクトは、EUにとって、ロシアに依存するガスの調達先を多様化させることが出来るという意義を持つ。 図6 イスラエル周辺のガス・パイプライン網 出所:Global Data Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? ネ 上 5.イスラエル・ボイコットについて 最後に、イスラエル・ボイコットについて簡単に触れておきたい。イスラエルによるパレスチナの「占領」問題を巡って、イランやアラブ諸国の一部がイスラエル・ボイコット制度を採用しているため、特に中東地域でビジネスを行う際には、この点についての留意が必要だ。エジプトとヨルダンを除く中東諸国の多くが、イスラエルへの入国記録があるパスポートでの入国を禁止している。貿易・通商面でも、イスラエルの軍事・経済的影響力の拡大を阻止する目的で、アラブ連盟内にイスラエル・ボイコット事務局(1951年結成)が設置されている。すなわち、中東アラブ産油国及びイランとイスラエルのエネルギー資源に一企業が同時にアクセスするのは、困難であるのが現状と言えよう。日本にとって最大の原油輸入元である中東産油国との関係強化において、イスラエルにおけるビジネス展開がマイナスに作用する可能性があ・JETROウェブサイト:貿易・投資相談Q&A「中東向け輸出の際のイスラエル不寄港証明書等の概要と取ることを承知しておく必要があるだろう。 参考資料> <得方法」 https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-010811.html ・JETROウェブサイト:貿易管理制度「サウジアラビア」 https://www.jetro.go.jp/world/middle_east/sa/trade_02.html Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ?
地域1 中東
国1 イスラエル
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
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地域10
国10
国・地域 中東,イスラエル
2017/04/27 濱田 秀明 増野 伊登
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