ページ番号1004723 更新日 平成30年2月16日

ロシア:ロシアにおけるシェールオイル開発の現状(短報)

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レポートID 1004723
作成日 2017-07-04 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 非在来型
著者 本村 真澄
著者直接入力
年度 2017
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2017/6/12 調査部:本村眞澄 公開可 ・西シベリアのジュラ系最上部のBazhenov層は、西シベリア油田地帯に対する石油根源岩であることは以前から知られていたが、近年シェールオイル事業の対象層として関心を集めている。 ・この開発のために、R/D Shell-Gazprom Neft, ExxonMoibl-Rosenft, Statoil-Rosneftといった欧米系メジャーズとロシア企業のJVが次々と設立され、ロシアへのシェール技術の導入が図られた。 ・しかし2014年のクリミア半島に端を発する米・EUの対露制裁により、北極圏、大水深、シェール技術の対露輸出が禁止され、シェールに関してロシアは独自技術の開発を与儀なくされた。 ・EIA(2013)の評価によればBazhenov層の資源量は750億バレルと世界最大で、2025年には20万b/dの生産量が期待される一方、露による独自の技術の成果はまだ見えていない。 ・近年、ボルガ=ウラル油田地帯の根源岩の一つであるデボン系Domanik層のシェールオイルが関心を集めており、Rosneftは2013年にStatoilとJV設立、2014年にBPと共同事業契約。 ・Domanik層は石灰質であることからシェールではなく、制裁対象から外れると判断され、露、ノルウェー両政府の認可が出て、これから事業に当たるところで、成果が注目される。 シア:ロシアにおけるシェールオイル開発の現状(短報) ロ. はじめに 1 ロシアの非在来型資源に関しては、2012年の石油・天然ガス資源情報に纏めがある1。ロシアの特徴として、シェールオイル、重質油、CBMにおいていずれも有力な鉱床があり、2011年に交わされたRosneft-ExxonMobilの協力協定では北極圏及びBazhenov層の開発が含まれ、Gazprom NeftもR/D Shellと西シベリアSalym油田におけるBazhenov層開発を進めていた。この時の評価は、西シベリアのBazhenov層では米国に次いで活発な非在来型資源の開発が展開される可能性があるというものであった。また、米国ノースダコタ州Williston盆地のBakken層とBazhenov層の性状を比較して、有機物含有量においては半分程度であるが、層厚と分布面積を掛け合わせて求まる全岩量(rock volume)では4倍程度あり、かなり期待が持てるとした(表1)。 その後の大きな動きとしては、2014年のクリミア半島占拠に端を発した米・EUによる対露経 1 拙稿『ロシア:超重質油とシェールオイル開発に向かうロシア』石油天然ガス資源情報2012年9月10日 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? マ制裁がある。これにより、ロシアに対する大水深、北極海、シェールに関する技術の提供が禁止された(表2参照)。2012年の動向では、石油メジャーズとの協力などのあることを前提としたものであるが、制裁のある状況下での共同でのシェール事業の遂行は現状では不可能であり、米国、EUの政治状況を見る限り、予見しうる将来での制裁解除は期待できない。ExxonMoiblもモスクワの事務所を閉鎖している。このため、ロシアは独自技術でシェールオイル開発を余儀なくされている。 現状では、ロシア企業は試行錯誤のなかにあり展望はまだ見えないが、米国においてもかつては同様に長い試行錯誤の期間があり、加えてロシアにおける地質特性を考慮すれば、西側技術の導入があったとしてもそれ相応の時間を要したであろうと思われる。ターボ掘削も水平坑井もいずれもロシアで開発されたものであり、ロシアの石油開発技術にもそれなりの独自性は認められる。いずれ成果が出て来るものと思われる。本稿では、その後の動きに関して追ってみる。 図1 世界の非在来型石油ガス資源の分布。ロシアの非在来の事業機会は米国に次ぐ(諸情報からJOGMECまとめ) Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? azhenov層 表1 米国Bakken層と西シベリアBazhenov層の性状比較(諸情報からJOGMECまとめ) 堆積盆地 地質時代 岩種 厚さ 広さ 深度 孔隙率 有機物含有量 Kerogen型 原油の性状 硫黄分 熟成時期 期待埋蔵量 生産量 生産コスト 西シベリア(ロシア) ジュラ紀末~白亜紀初期 深海珪質・石灰質頁岩 20~50m 100万km2 2750m~2950m(Salym油田での例) 平均6.1% 平均5.1%。、最大20% II 39°API~42°API 0.08%~0.48% 白亜紀末~暁新世に石油生成 7,300億~1兆2,410億バレル 日量8,000バレル(2011年) Williston(米国、カナダ) デボン紀末期~石炭紀初期 深海頁岩、ドロマイト 2~20m 52万km2 2,000m 平均5% 平均10%、最大40% II 42°API - - 最大240億バレル、1.85兆cf 日量57万バレル(2012年) $44/bbl ~$40/bbl Bakken層 2 米とEUによる2014年の対露経済制裁(諸報道からJOGMECまとめ) 表 日本 3月18日:査証緩和凍結、投資・宇宙・安全保障での協定交渉の凍結 4月29日:23名の査証停止 8月5日:クリミア, 東部の不安定化に関与する企業の資産凍結、輸入制限 9月24日、露の大手5行の日本での資金調達の禁止。武器輸出、武器技術提供の制限。 米 3月6日:露政府高官・軍関係者等の資産凍結・渡航禁止 3月17日:7名の資産凍結・渡航禁止追加、Yanukovichなど 3月20日:20名の資産凍結・渡航禁止追加、Tymchenkoも 4月28日:Sechin社長を含む7名17社の資産凍結・渡航禁止 7月16日:経済制裁。90日超の資金調達禁止(Gazprombank, VEB, Rosneft, Novatek) 8月6日:大水深・北極海・シェール用機材の米国から輸出禁止。3銀行と統一造船の米市場調達禁止 9(Gazprom,Lukoil,GazpromNeft, Surgutneftegaz, Rosneft)に対する大水深・北極海・シェール事業を支援する機器,サービス,技術の提供禁止。5銀行の30日超の調達禁止。Transneft,GazpromNeftの90日超の社債禁止。9月26日までの猶予。 12月日:社5制 裁 第1次 (クリミア併合への対応) 第2次 第3次 (マレーシア航空機撃墜で強化) 第4次 (ウクライナ東部の不安定化) EU 3月6日:3段階の対露制裁。まずは露とのビザ交渉凍結 3月17日:露、クリミア当局者ら21名の資産凍結・渡航禁止 3月21日:12名の資産凍結・渡航禁止 5月12日:13名、2社の資産凍結・渡航禁止 7月12日:追加資産凍結渡航禁止 7月16日:EIB, EBRDの融資禁止 7月31日:大水深・北極・シェールオイル用機材の輸出は事前認可。ガスは非対象、8月1日前の契約は不問。90日超の調達禁止(Sberbank, VTB) 9月12日:大水深・北極・シェールオイル事業への掘削・テスト・検層等のサ。Rosneft,Transnft,Gazpromneft に対する30日超の資金調達の禁止。24名の資産凍結・渡航禁止。 ビスの禁止ーGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? Q.Bazhenov層のシェールオイル (1)Bazhenov層シェールオイルの資源量 ジュラ系最上部のBazhenov層は、西シベリアの深度2,500m~3,100mに分布する2。他の西シベリアのshale/tight oilとしては白亜系基底のAchimov層、上部ジュラ系 Abalak層(Bazhenov層直下)および その下位のTyumen層があるが、開発はこれからである。 図2は、EIAが2013年に発表した「世界のシェールオイル資源量評価」を図にまとめたものである3。世界のシェールオイルの資源量評価を3,450億バレルとし、最大のシェールオイルオイル保有国がロシアの750億バレル、次いで米国の581億バレルとなっている。ロシアに関しては、ジュラ系最上部のBazhenov層のみが評価対象となっており、他のシェールオイル層は入っていない。Bazhenov層の資源量は、単体のシェールオイル層の中では最大となっている。 ただし、その後米国ではノースダコタ州のBakken層とテキサス州Eagle Ford層に加え、テキサス州西部のPermian盆地でのシェールオイル探鉱が活発化していることから、現時点では資源量の更なる上乗せがあるものと思われる。 (2)Gazprom NeftによるBazhenov層開発の現状 シェールオイルで先行しているGazpromNeftは、R/D Shellと折半出資のJVであるSalym Petroleum Develoment(SPD)を1993年に設立し、Bazhonov層シェールオイルの開発に当っていた。Salym油田は、通常の下部白亜系の油層を持つが、下位層が比較的浅所にあり、Bazhenov層開発に向いていると見られていた。SPDの2013年の原油の生産量は700万tで、恐らく在来型原油とBazhenov層からの原油の合計と思われるが、事業としては順調なスタートを切っていると言える4。 しかし、2014年の対露経済性が始動した時点で、西シベリアSalym油田のBazhenov層開発が抵触することになった。これに関して、R/D ShellのBen van Beurden CEOはこれ以上の制裁はShellによるロシアでのビジネスと戦略に逆のインパクトを与えかねないと悲観的な見通しを述べていた 5。以降、Salym油田でのシェールオイル開発は、Gazprom Neftの独自技術により取り組むことになった。 2 PON, 2017/5/23 3 EIA(2013):TechnicallyRecoverable Shale Oil and Shale Gas Resources: An Assessment of 137 Shale Formations in 41 Countries Outside the United States, June 2013, Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 RIA Novosti, 2014/7/26 5 PON, 2014/8/04 4? 4 ? 図2 世界のシェールオイル資源量評価(EIA, 2013) 2017年になって、Gazprom Neftは、「適切な技術を見出すことができれば」、2025年までにBazhenov層から250万t/年(5万b/d)の商業生産が可能になると述べた。Bazhenov層を対象に、今年は5坑、2020年までに250坑、2025年までに1,000坑の井戸を掘る計画である6。 6月1日、ShellとGazprom Neftは相互協力を進めるMOUに調印した。これは、かつての非在来型shale oilの3鉱区において協力事業を進めようとしたものが西側の対露制裁で実施が不可能になったため、在来型を対象とするもので、具体的には西シベリア深部のAchimov層石油開発がある。一方で、制裁があるにも拘わらず、Gazprom Neftは6月上旬、米国のHalliburton社次いでWeatherford社と石油開発における技術協力で合意した7。更に、6月中旬には米国の技術サービス会社Helmerich & Payne(H&P)と高度な掘削技術を「採集困難な油層」の開発に適用する 6 PON, 2017/5/23 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? ヲ力契約を結んだ8。即ち、シェールオイル開発を行わないと宣言しつつ、高度技術の導入を熱心に進めている。 (3)RosneftによるBazhenv層開発の動き ExxonMobilとRosneftの協力は、前述の通り2011年から始まり、2012年6月にはBazhenov層の共同探鉱で合意している。これも、捗々しい成果の出る前に、2014年の制裁で中止に追い込まれている。当時、北極圏のカラ海で掘削されていた試掘井は掘削目的は達したものの、以降の事業は放棄された。Bazhenov層シェールオイル事業のためにExxonMobil傘下のXTOの技術者が多数送り込まれていたが、モスクワの事務所は閉鎖された。当面、事業の再開は見通せない状況である。 (4)Bazehnov相の性状 表1は、Bazhenov層とBakken層の性状を比較したものである。Bazhenov層の性状の広がりを面的に把握するために、有機炭素量と熟成度を見るためのVitrinit反射率の分布を図3に示す9。 Watts(2012)によれば、図3の左右を重ね合わせて判断した最も優良な範囲(sweet spot)は西シベリアで80万km2である。Bazhenov層の分布面積に関しては、USGSが100万km2といい、USGSのメンバーであるUlmishek(2003)10は100万km2以上、Gavshin et al.(1996)11も約100万km2と言っているが、図3は更に有望性の高い範囲という意味であろう。なお、西シベリア堆積盆地全体の面積は220万km2と言われている。 7 IOD, 2017/6/02 8 IOD, 2017/6/14 9 Watts.A(2012), In the Oil game, Russia has the longest suit to play, Whats Up With That? 10 Ulmishek, G(2003), Petroleum Geology and Resources of the West Siberian Basi, Russia, USGS Bulletin 2001-G 11 Gavshin, V.M. and Zakharov, V.A.(1996), Geochemistry of the Upper Jurassic-Lower Cretaceus Bazhenov Formation, West Siberia, Ecomic Geology, Feb. 1996, V.91.n.1 p.122-133 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? 一方、ボルガ=ウラル堆積盆地では、新たなタイトオイル事業の対象として、Domanik層が注目され始めた。同堆積盆地は、デボン紀の海進からペルム紀の蒸発岩類までの1回の堆積サイクルを有するが、石油根源岩はこのデボン紀の海進頁岩に発達する。Domanik層は上部デボン系フランヌ統(Franian)の泥質石灰岩として知られていたもので、同地域の主力となる砂岩貯留岩であるフランヌ統Pashiya層の上位にある12。他の根源岩に関しては詳細は不明である。 2012年5月4日、RosneftはStatoilと北極海、オホーツク海、西シベリアの重質油と、北コー図3 西シベリアBazhenov層の有機炭素総量とVitrinit反射率(Watts,2012) .RosneftとStatoilによるボルガ=ウラル地域でのDomanikタイト層開発 3 12 拙稿:『ソ連の石油地質と巨大油・ガス田』石油の開発、1979-8, Vol.12, No.4, p.2-20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? JサスのStavropolにおけるタイトオイル開発の共同事業を行うことで合意した13。その後の報道によると、タイトオイル探鉱の対象となる根源岩はKhadum層と報道されたが14、通常は知られていない地層名であった。 その後の2013年、タイトオイル事業として、ボルガ=ウラル堆積盆地のSamara市近辺の12鉱区での共同事業で合意し、Domanik層に関する事業が追加された。これを受けて、Rosneft(51%)とStatoil(49%)のJVであるDomanik Oil ASが設立された。 2017年1月、Domanik Oil ASは露、ノルウェー政府の認可を受けて、採取困難と言われているDomanik層の「低浸透チャート質石灰岩((low-permeable cherty limestone)」の探鉱を開始した。これは「シェール」にはあたらないため、制裁対象事業ではないと判断された。ノルウェーはEUに加盟していないが、EUによる対露制裁には同様の制裁項目で自発的に参加する立場をとっている。ノルウェー政府は、EUに協調しつつも、自国企業の活動には「抜け駆け」的な判断を併せて行っている印象がある。 本件の始動は、2014年にやはりDomanik層を対象とした共同事業のHOAをRosneftと結んでいたBPを勇気付けるものである15。BPは現在、契約条件での合意を目指している。これがボルガ=ウラル堆積盆地での2号案件になるものと思われる。 NllZarubezhgeologiaのVladimir Vysotsky副所長によれば、Bazhenov層探鉱は停滞しているが、Domanik層はshale層というよりはtight層であり、より有望とのこと。但し、依然Bazehnov層を対象としている石油企業は多い16。 .ロシアのシェールオイル生産の将来像 Gazprom NeftのBazhenov技術部門長のKirill Strizhnevによれば、ロシア全体の様々の操業者の事業を合計すると、Bazhenov層からの生産は、現在の60万t/年から、2025年には1000万t/年(20万b/d)になる可能性がある。この内、Lukoilは今後10年間に160万t/年を生産する17。 図5は、米国EIAが推定した2015年から2040年までの世界の「タイトオイル」18の生産量見 4 13 FT, 2012/5/07, 日経5/06 14 Interfax, 2012/6/15 15 IOD, 2017/2/01 16 PON, 2017/5/23 17 PON, 2017/5/23 18 ここはEIAの記述方針に従い、「タイトオイル」と記す。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? ハしである19。2015年には498万bbl/dであった「タイトオイル」生産量は、2040年には1,036万bbl/dになると予想される。この内、米国の2040年の「タイトオイル」の生産量は710万bbl/dとなる。 ロシアに関して言えば、2015年時点で商業生産とは見なせないものの、2020年以降油価が上昇して行けば、2040年にはロシア、メキシコ、コロンビア、オーストラリアの合計で約180万bbl/dになると予想される。この内、ロシアの生産量は、アルゼンチンよりもやや多い約80万bbl/dである。 (了) 図5 世界の2015年から2040年にかけてのタイトオイル生産量の予測 (EIA, 2016) 19 EIA(2016):Today in Energy, World tight oil production to more than double from 2015 to 2040, https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=27492# Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ?
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2017/07/04 本村 真澄
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