ロシア情勢(2017年6月 モスクワ事務所)
| レポートID | 1004725 |
|---|---|
| 作成日 | 2017-07-12 01:00:00 +0900 |
| 更新日 | 2018-02-16 10:50:18 +0900 |
| 公開フラグ | 1 |
| 媒体 | 石油・天然ガス資源情報 1 |
| 分野 | 基礎情報 |
| 著者 | |
| 著者直接入力 | 黒須 利彦 井戸 智子 |
| 年度 | 2017 |
| Vol | 0 |
| No | 0 |
| ページ数 | |
| 抽出データ | 更新日:2017/7/11 JOGMECモスクワ事務所 黒須 利彦/井戸 智子 公開可 ロシア情勢(2017年6月 モスクワ事務所) (1)国内 .政治・経済情勢 1・ 6月1日~3日の日程で、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムが開幕し、143カ国から14,000人以上、30カ国より45名の大臣らが参加した。2日に行われた全体会合にはインドのモディ首相、オーストリアのケルン首相、モルドバのドドン大統領が参加。期間中に総額1兆8,179億ルーブル、475件の経済案件の合意文書が締結された。1。 エネルギー部門の主な調印文書は以下の通り2。 相手先企業名等PTT Public CompanyPNOC Exploration CorporationPionaire Finance LimitedBPChemChina国名タイフィリピン英国中国RosneftHyundai Samho Heavy Industries 韓国内容原油長期供給契約(2037年まで年間2億㌧)原油・石油製品の貿易協定および石油精製共同プロジェクトの検討ガス分野における戦略的協力協定ポリマーコーティングプラント建設プロジェクトの発展に関する合意書極東のZvezda造船所でのAframaxクラスの船舶建造技術協力に関する協定(2017年5月にJV会社Zvezda-Hundai設立済)クルディスタン自治区イラク炭化水素の探査と生産、商業や物流分野での協力拡大に関する法的拘束力のある協定、5鉱区での生産物分与協定等Siemens ドイツパートナーシップ協定を2020年まで延長(生産・精製・輸送および造船分野での技術サポート) 2 Rosneft,Gazprom, Gazprom Neft Press release, 2017/06/01-3 1 www.forumspb.com.,2017/06/05 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? ecnimont Group Sinopec GroupEdison DEPA OMVGazpromUzbekneftegazComitaイタリア中国イタリアギリシャオーストリアウズベキスタンスロベニアアムールガス加工プラントに関するEPC契約欧州向けガス輸出南回廊に関する協力協定(Turk StreamおよびPoseidonプロジェクト(トルコ-ギリシャ-イタリア))中欧・南東欧へのガス供給インフラでの協力戦略協定(ガスインフラの更新、炭化水素の探鉱・生産・加工・貯蔵、地域ガス化目的でのCNG・LNGの活用等)科学技術協力協定(ガス輸送システムのモニタリング、省エネ、環境分野等)Yacimientos Petroliferos Fiscales Bolivianosボリビア人的資源教育に関する協力協定Royal Dutch ShellSerbijagasRoyal Dutch ShellGazprom NeftOMVSiemens オランダ・英国JVに関するHOA(バルトLNGプロジェクトの主要運営条件)セルビアオランダ・英国オーストリアドイツおよびバルトLNGのFS共同実施に関する枠組み合意地下ガス貯蔵施設「Banatski Dvor」の能力を4.5億?から7.5億?に拡大させるためのFS準備検討相互互恵協力関係発展を目指すMOU(西シベリア地域のAchimov層の開発を含む在来型油田開発等)イランにおける油田開発共同事業に関するMOU戦略的パートナーシップ協定(生産・精製・輸送および大陸棚開発等) 6月15日、プーチン大統領は、15回目となる国民との直接対話を実施した。以下、主な発言内容3。 ? 国内経済:今年1月~4月までの経済成長率が前年同期比0.7%増となったことに言及し、景気後退を脱し、成長期に入ったとの認識を示した。 ? 対露制裁:制裁の影響はあるものの、原油や天然ガス、金属といった主力輸出品の価格低下による影響がより大きい。米国国務省は、制裁によるロシアのGDPへの影響は1%、欧州当局はそれよりやや大きい数字を示している。国連によれば、ロシアの損失は500億~520億ドルであるのに対し、制裁を課した諸国の損失は1,000億ドルに上るとの試算であり、制裁は諸刃の剣。 ? 米ロ協力が可能な分野:大量殺戮兵器の拡散防止、貧困対策、環境保護等。 ? 米上院が6月14日に可決した対ロシア制裁強化法案:米国で続く政争の結果。 ? 後継者問題:「第一に、私はまだ働いている。二つ目に、これは有権者であるロシア国民が決めるべきこと」と発言。 ? 家族について:2人の娘はモスクワ在住、最近2人目の孫も誕生。 ・ 3 Kremlin.ru,2017/06/15 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? o済 ・ 6月16日、ロシア中央銀行は主要政策金利を0.25%下げ、9%にすることを決定した。5月のインフレ率は3.8%で、インフレ率は低下傾向にあり、目標の4%近辺を維持できると判断。投資・鉱工業生産ならびに家計消費も増加している。今年のGDP成長率見通しは、3月予測の1~1.5%より、1.3~1.8%に上方修正。ウラル原油の平均価格予測は1バレル50米ドルに据え置き、2018~2019年には40ドル近辺に戻るとの予測4。 (2)対外関係 ①米国 ・ 6月1日、米財務省は、北朝鮮への石油供給契約を締結し、100万ドル以上の石油製品を同国に供給した嫌疑で独立石油ガス会社(NNK)を制裁対象に含めた。対象リストには、同社の関連会社であるNNKプリモルネフチェプロダクト、Ardis-BearingおよびKorea Tangun Tradingと関係を有するミチュリン氏が含まれる。NNK社長は、ロスネフチ元社長のフダイナトフ氏5。 ・ 6月14日、米上院本会議は対ロシア制裁修正法案を圧倒的多数(賛成97:反対2)で可決した。修正内容には、大統領がロシアに対する制裁の停止または適用制限などを実施する場合、両議会の審議・可決が必要という事項が含まれ、制裁解除をけん制する狙いがある。当該法案の成立には、下院の審議・可決と大統領の署名が必要となる。大統領は拒否権の行使が可能であるが、対ロシア制裁法案(S.A.232)は、イラン追加制裁法案(S.722)に含まれており、一部のみに拒否権を行使することは出来ない6。 エネルギー分野に関する追加制裁の概要: ? 米国人に対して、30日を超える融資等の禁止・・・従前は90日 ? 米国人に対して、(1)石油生産するポテンシャルを有する(2)ロシアのエネルギー企業が関与した(3)Directiveで指定された者の関与がある、大水深、北極海、若しくはシェールプロジェクト開発に必要な物品・役務・技術の直接的・間接的な輸出の禁止・・・従前は(1)に「ロシアの領土・領海またはロシアが領海と主張する海域のプロジェクト」という限定があったが、今回 4 CBR Press release,2017/06/16 5 Vedomosti,2017/06/02 6 www.congress.gov., www.foreign.senate.gov他,2017/06/15 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? フ法案では削除されており、(2)(3)で規定される者の関与がある石油プロジェクトは、全世界で制裁が適用される可能性がある ? 外国人も含め、ロシアのエネルギー輸出パイプライン建設のために1回100万ドル以上の投資、或いは12ヶ月間の累計で500万ドル以上の投資、或いは、物品・役務・技術等を供与した・ 6月15日、ドイツのガブリエル外相とオーストリアのケルン首相は、エネルギー分野における対露制裁強化法案について、ロシア産ガスを欧州に輸出するパイプライン建設に関して、ロシアと協力関係にある欧州企業に圧力をかけるものであり、「国際法に違反した治外法権的制裁の脅威に欧州企業が晒されることを容認できない」との声明を発表した。両氏は、当該法案は、欧州市場からロシア産ガスを締めだして、米国産のガス輸出を拡大することが目的であるとし、「欧州へのエネルギー供給は、透明性および市場経済の競争原理に則って決めることであり、制裁を経済的利益と結び付けるべきではない」と述べた7。 ・ 6月28日、欧州理事会は、EU加盟国外相が議論なしに対露制裁を2018年6月23日まで1年間延長し・ 6月13日、ガス輸送システム会社のUkrtransgazは、国内の10の貯蔵設備において、1000日まで通関手続きが不要となったことを明らかにした。これまでは、ウクライナを通過予定の天然ガスを貯蔵設備に一時保管する場合の通関手続きは「トランジット」扱いで、31日以内にウクライナを通過することが義務づけられていた。今後は、外国から入ってきた天然ガスをウクライナの貯蔵設備で保管する場合の通関は「保税倉庫」扱いとなり、その後ウクライナを通過する予定のガスについては、1095日まで関税の徴収を受けることなく、ウクライナ領土内で保管することが可能となったとのこと。同社の総たことを発表した8。 ウクライナ ③者を罰する EU ② 7 独外務省,Prime他,2017/06/15 8 consilium.europa.,2017/06/28 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? 剔?能力は310億?であるが、稼働率は50%以下となっていた。欧州におけるガス市場の統合およびウクライナにハブを創設することが同社の長期戦略とのこと9。 ベトナム 6月29日、プーチン大統領およびベトナムのグアン大統領出席の下、2国間会議が行われた。会議 ④・ 終了後の記者会見で、プーチン大統領は、「2016年に両国間の貿易高は少し低下したが、本年1~4月期に取引量は16.5%増の急激な伸びとなった。これは、ベトナムとユーラシア経済同盟が2016年10月に発効した自由貿易協定の効果によるものである」と指摘した。合計100億ドルの20件の大型投資案件に合意したほか、今後、ロシア・ベトナム投資基金は、製薬業や農業等の有望な非資源部門に5億ドルの投資を計画しているとのこと。重要な協力分野である石油ガス部門では、両国の合弁企業Vetsovpetroがベトナムの産油量の1/3を生産し、同国の大陸棚開発にはRosneftとGazpromが参画している。一方、ベトナムはロシア国内でネネツ自治管区、ヤマル半島およびオレンブルグ州における開発に参加している。また、ベトナム市場における石油精製、石油化学およびガスエンジン燃料の生産・販売分野における協力推進で合意した10。 10 Kremlin.ru,2017/06/29 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? 【上写真出典:http://kremlin.ru/events/president/news/54902/photos/49198】 9 Uktransgaz Press release,2017/06/13 .石油ガス産業情勢 (1)原油・石油製品輸出税 ・ 2017年6月、原油輸出税はUSD 11.0/バレルに引き下げ、東シベリア及びカスピ海北部の油ガス田等に対しては、引き続きゼロ課税となった。 ・ 6月の石油製品輸出税はUSD 24.0/トン、ガソリンについてはUSD 44.4/トンに設定された。 <参考:原油及び石油製品輸出税の推移> 輸出税 原油(USD/t) 原油(USD/BBL) 減税特典原油(USD/t) 減税特典原油(USD/BBL) 石油製品(USD/t) 内、ガソリン(USD/t) 2014年 2015年 2016年 2017年 2017年 平均 平均 平均 6月 366.1 50.2 174.9 24.0 242.0 330.0 120.3 16.5 0 0 57.7 92.7 75.6 10.4 0 0 30.2 53.6 80.0 11.0 0 0 24.0 44.4 上半期平均 85.4 11.7 0 0 25.6 47.0 (出所:ロシア経済発展省) (2)原油生産・輸出量 ・ 6月、原油、ガス・コンデンセート生産量は4,480.1万トン(約3億2,889万バレル)で、前年同月比0.9%増。1~6月は2億7,228.5万トン(約19億9,887万バレル)で前年同時期比0.9%増。日量平均では、1094.6万bbl11。 ・ 6月、原油輸出量は2,058.6万t(約1億5,112万バレル)。1~6月は1億2,984.5万t(約9億5,321万バレル)12。 ・ 6月14日付Vedomosti紙によれば、ロシア産原油輸出の主要な輸出先は欧州と中国であり、両エリアのシェアは合計で84%に達している。2016年の欧州へのロシア産原油の輸出量は前年比11.9%増の1億7,740万トン(欧州の原油総輸入量の35.5%相当)、中国へは前年比23.8%増の5,250万トン(同13.7%)であった。ロシア産原油の米国(前年比35%増の190万トン)、中南米(前年の3倍の290万トン)およびインド(前年の3倍の30万トン)への輸出が伸びる中、日本への輸出量は前年 11 Interfax,2017.07.03 12 エネルギー省HP Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? フ1,420万トンから1,000万トンに、CIS諸国へも前年の2,320万トンから1,820万トンにそれぞれ減少した。なお、国際市場におけるロシア会社のシェアは、ほぼ前年並みの12.93%である。 (3)天然ガス生産・輸出量 ・ 6月、天然ガス生産量は512.8億?(約1.81TCF)で、前年同月比20.6%増。1~6月は3,425.4億?(約12.09TCF)で、前年同期比11.3%増13。 4)生産調整 (・ 6月28日のノヴァク・エネルギー大臣の言によれば、ロシアの6月の石油減産量は2016年10月比から日量30万5,000~30万8,000バレルの減産となった。ノヴァク氏によれば、協調減産を行っている国の間で、減産量の拡大についての議論はないとのこと14。 .ロシア石油ガス会社の主な動き 3 (1)Rosneft ・ 6月18日付プレスリリースで、Rosneftは北極圏東部大陸棚における油田発見を公表した。油田の存在が確認されたのはラプテプ海ハタンガ湾のハラ・トゥムス半島沖に位置するKhatangasky鉱区のTsentralno-Olginskaya-1号坑井。深度2,305~2,363m近辺で採取した3つのコアサンプルを分析した結果、軽油分を含む高い油分を確認出来た。同社は、2015年11月にKhatangsky鉱区のライセンスを付与され、掘削準備を行ってきた。2017年4月3日、プーチン大統領の号令により、第1号井の掘削に着手。掘削作業開始に際し、プーチン大統領は、「事前調査データより石油換算で数百万トンの資源の存在が期待される石油ガス産地全体を対象とした作業が開始されることになる。水平掘削という複雑で高度な技術を要する作業であるが、まだ最初の井戸であり、今後、膨大な作業が続く。皆さんの成功を祈り、順調な作業開始を期待している」との言葉を寄せていた。 13 Interfax, 2017.07.03 14 Prime,2017/06/28 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? 【コアを見るプーチン大統領(左)、セチンCEO(右):上写真出典:http://en.kremlin.ru/events/president/news/54830/photos/49001】 ・ 6月20日、プーチン大統領はセチンCEOと会談し、6月22日に開かれる同社の年次株主総会で、純利益の50%を配当金として支払うことを検討するよう要請した。同社広報によれば、2016年の配当政策には変更はなく(IFRS基準の純利の35%)、2017年以降の配当政策に関するものとのこと15。 ・ 6月23日に開催された年次株主総会で、取締役の選任および配当金の承認等が行われた。2016年の配当は、1株当たり5.98ルーブル、総額で633億7,700万ルーブル(IFRS基準の純利の35%)。セチンCEOは、2017年以降の配当政策について、大統領からの指示に従い、IFRS基準に基づく純利益の50%に引き上げることを提案し、「このような決定は我が社の株式時価総額にプラスの影響を与える」と述べた。同氏によれば、政府に対して近日中に提案書を提出予定とのこと。取締役については投票の結果、現行の9名の取締役よりノヴァク・エネルギー大臣およびGazprombankのアキモフ社長が退任した。入れ替わりで就任したのは、GlencoreのグラセンベルグCEOとカタール投資庁の研究担当会長のアルスヴァイディ氏。その他の取締役は次の通り。セチン・Rosneft CEO、ベロウソフ大統領補佐官、Nord Stream2執行役員のWarnig氏、エクソンモービル元幹部のHumphreys氏、高等経済大学のヴィユギン教授、BP社長のダドリー氏およびGQOコンサルティングのQuintero氏16。 15 Kremlin.ru,Vedomosti他,2017/06/20 16 Prime他,2017/06/22 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? E 6月29日付プレスリリースで、RosneftはVerkhnechonskneftegazの株式20%を北京燃気(Beijing Gas)に売却する契約を完了したと発表した。取引額は約11億ドル。これにより、北京燃気は、東シベリアの大規模生産油田の株式を獲得し、Rosneftは将来性のある中国国内ガス市場に参入する機会を得たことになる。炭化水素資源1バレルあたり3.2ドル(PRMS基準の2Pカテゴリー)という評価は、Verkhnechonskneftegazの資源基盤がハイポテンシャルであることを証明するものである。 2)Gazprom (・ 6月30日に開催された年次株主総会で、2016年の配当として、1株当たり8.04ルーブル、総額で1,903億2,700万ルーブル(IFRS基準の純利の20%相当)を支払うことを承認した。同社の主要株主構成は、連邦国家資産管理局(38.37%)、Rosneftegaz(10.97%)17。 3) Lukoil (・ 6月21日、Lukoilの株主は、2016年の最終配当として、1株当たり120ルーブル、総額で1,020億6,700万ルーブルを支払うことを承認した。同社は2016年の1~9月期の中間配当として、1株当たり75ルーブルを支払っており、通期の配当金は1株当たり195ルーブルとなる見込み。これにより、同社はIFRS基準の純利の50%を配当に充てたことになる。アレクペロフ社長は、6月初め、自社株の24.8%を保有していると述べていた。また、アレクペロフ社長は、7月12日に実施予定のErginskoye油田のオークションは、経済性が低いので、参加しない旨を表明した。オークションの開始価格は、74億ルーブル。Rosneft、同社傘下のRN-Uvatneftegaz、Gazprom Neft傘下のGazpromneft-Khantosおよび PionerGeoの4社が参加する予定18。 4)Gazprom Neft (・ 6月8日に開催された年次株主総会で、同社の経営陣は今後見込まれる取引について言及した。発表によれば、探査結果が良好であれば、オホーツク海大陸棚のAyashisky鉱区開発(石油の予想埋蔵量1億トン)にパートナーを誘致する意向であり、また、西シベリアで活動する石油生産企業Evrotek-Yurgaの株式25%をスペインのRespolから買収する取引を今夏に完了することを検討して 17 Prime,2017/06/30 18 Prime,2017/06/21 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? 「る模様。株主総会の結果、同社の取締役は全員再選。IFRS基準の純利の25.3%にあたる506億4,000万ルーブルを配当にまわすことを承認した。1株当たり10.68ルーブル。同社の株式はGazpromが95.68%保有しており、少数株主が受け取る配当の総額は約22億ルーブル19。 ・ 6月29日に開催された年次株主総会で、ボグダノフ社長は、2017年の原油生産部門への投資額は2016年と同水準の2,091億ルーブルを維持する計画と発言。2017~2022年に21鉱床を立ち上げ予定。減産政策は遵守しており、本年の年間原油生産量は6,110万トンの見込みとのこと。2016年の配当については、普通株・優先株ともに1株当たり0.6ルーブル、総額で265億700万ルーブルを支払うことを承認した。同社の2014、2015年の配当金はそれぞれ普通株1株当たり0.65ルーブル/0.6ルーブル、優先株1株当たり8.21ルーブル/6.92ルーブルであった。ロシア会計基準に基づく2015年の純利益は7,513億5,500万ルーブルであったのに対し、2016年は1,047億5,600万ルーブルの純損失を計上している。同社の株主構成は複雑であり、主要株主は非公開となっている20。 5)Surgutneftegaz (.東シベリア・極東・サハリン情勢 4(1)極東 ・ 6月30日、年次株主総会後に行われた記者会見で、ミレル社長はウラジオストクLNGプラントの建設について、作業を復活すると述べた。理由について、「アジア太平洋地域市場の成長、ガスエンジン燃料の需要見込みといった要因があるが、中でも重要なのは、これらの地域の外国企業からの関心である」と同氏は付言した21。 2)サハリン (・ 6月8日、Gazpromのメドヴェージェフ副社長は、極東から中国向け供給にSakhalin-1プロジェクトの天然ガスは調達しないと発言。同氏は、「中国向け供給にSakhalin-1のガスは必要としない」とした上で、GazpromがSakhalin-2のLNGプラント第3トレインの供給ガス向けの新しい価格見積を 19 Kommersant,2017/06/09 20 Prime,2017/06/29 21 RIA Novosti,2017/06/30 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? akhalin-1から受け取ったことを明らかにした。「第3トレインは2018年に基本設計を承認する必要がある。ガスの調達先については、Sakhalin-1から価格オファーを受け取ったばかりで、精査をしているところ。サハリンのガス田群も第3トレイン用の供給源としてポテンシャルがあり、全ては計画通り進んでいる」と述べた22。 ・ 6月22日付プレスリリースで、同社傘下のGazpromneft-ShakhakinがAyashisky鉱区の最初となる探鉱・評価井の掘削を開始した。掘削には、日本製の半潜水型海洋掘削装置「第5白竜」が使用され. 新規LNG・P/L事業 5(1)ESPO P/L る。 ・ 6月20日、Transneftのデミン広報官は、中国がESPOの支線であるスコボロジノ~漠河(モヘ)経由で2018年に年間2,850万トンの原油を受け取る用意があることを明らかにした。政府間の合意では、当該支線を通じて、2018年から年間3,000万トンの石油を供給することになっているが、2018年は、残りの150万トンをコジミノ港経由で出荷するとのこと。デミン氏によれば、同港の処理能力は現在3,130万トンであるが、現在3,600万トンまでの拡張工事を行っている23。 ・ 6月8日、Gazpromのマルケロフ副社長は、2017年の「シベリアの力」ガスP/Lの敷設工事計画を当初予定の663kmから約2倍となる1,100㎞以上に上方修正したと述べた。暖冬により敷設作業は予定を上回るペースで進んでおり、現時点で774kmの敷設が完了しているとのこと。2018年は600km以上の2)「シベリアの力」ガスP/L (敷設を計画24。 (3)Truk Stream ガスP/L ・ 6月23日、ロシア南部の黒海沿岸のアナパで行われたガス管敷設開始式典にプーチン大統領が参加した。Gazpromのミレル社長は、1本目となるトルコ国内向けのP/Lは2018年3月にも開通する見込 22 Prime,2017/06/08 23 Vedomosti,2017/06/20 24 Prime,2017/06/08 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 11 ? ンであると述べた。Turk Streamは、総工費114億ユーロ、年間送ガス能力315億?25。 パイプ敷設船Pioneering Sprit 【上写真出典:http://kremlin.ru/events/president/news/54859/photos/49078,49079,49084,49096】 4)Nord Stream 2 (・ 6月9日に行われた記者会見でウクライナのフロイスマン首相は、政治的・法的手段によりNord Stream P/Lの2系列の敷設計画を阻止すると発言した。「ウクライナのみならず、他諸国の国家安全保障を脅かす、この政治的プロジェクトの実施を阻止するために、他国と協調することも含め、自国の国益を守るためにあらゆる政治的・法的手段を取る」と同氏は述べた。Naftgazのコボレフ社長は、「当該ガスP/LはEUに新たなガス供給先へのアクセスをもたらすこともなく、ガス供給の多様化には 25 Kremlin.ru,2017/06/23 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? ^しない。また、同プロジェクトの実施により、ロシア産ガスのEUへのエントリーポイントは、ほぼ完全にドイツに集中することになるが、一方でドイツ北部および中欧・東欧諸国間の既存のガスP/Lは東欧地域に必要なガス量を送達するのに十分な能力を有していない」と評価している26。 ・ 米国は、Nord Stream 2 ガスP/Lの建設を阻止するため、EU加盟国に外交圧力を掛けている。EU外交筋が6月23日、Prime紙に対し述べた。米国産LNGをEU諸国に販売するにあたり、Gazpromが競合するため、同プロジェクトの中止を望んでいるという。Nord Stream 2 P/Lは、EU加盟国の陸上領土を通過しないため、EUの法規制は及ばないが、EUはロシアと同パイプラインに関し特別な法的枠組みを構築することについて合意したい意向。シェフチョヴィチ欧州委副委員長は6月22日、法的枠組みの構築に向けたロシアとの協議に対する委任状をEU加盟国から受け取る予定だと述べた。 6月15日、Gazpromのメドヴェージェフ副社長は、複数の参加企業が既にプロジェクトカンパニーに対し10億ユーロ以上を送金したと述べていた。その同日、米上院は、ロシアの輸出パイプラインの建設のために1回100万ドル以上、または12カ月間の累計で500万ドル以上の投資、或いは、物品・役務・技術・情報サポートを禁じる法案を可決した27。 以上 26 Segodnya.ua,2017/06/09 27 Prime,2017/06/23 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 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