ページ番号1004729 更新日 平成30年2月16日

欧州石油企業の財務動向

レポート属性
レポートID 1004729
作成日 2017-07-24 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 企業
著者 古藤 太平
著者直接入力
年度 2017
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 欧州石油企業の財務動向 更新日:2017/7/20 調査部:古藤 太平 (各社決算書・ホームページ、各種報道等) ? ? ? ? 欧州の石油企業各社の業績は2014年後半に始まった石油価格の下落により悪化していたが、昨年暮れのOPEC・非OPEC産油国の協調減産合意により油価が回復してきたことにより足許では改善している。 過去10年間の欧州域内における石油・天然ガス生産量は全体として減少しているが、欧州石油企業各社は資本市場からの資金調達により欧州域外の権益に対する積極的な投資を続け権益資産を積み上げてきた。この結果各社の石油・天然ガス生産量は、油価が下落し始めた2014年以降、却って増加しており、高油価時の投資が翻って足許の業績回復を支える要因となっている。 メジャー企業であるシェル・BP・トタルは欧州域外の生産が占める割合が大きく世界各地で広く権益を保有しているが、これらに続く規模の石油企業の海外進出の形態は各社各様である。例えば、スタトイルは自国(ノルウェー)の探鉱開発に軸足を置きつつブラジルなどの権益を拡大したのに対し、ENIはエジプトやモザンビークなど中東・アフリカで権益を拡大している。レプソルはカナダの石油会社を買収し、OMVは欧州域内(ノルウェー・ルーマニア)の権益を拡大している、等。 短期的には2011~2013年のように1バレル100ドル(北海ブレント)を超えるような油価水準への回復が見通し難い環境下、各社毎に異なる財務戦略が欧州石油企業各社の今後の業績にどのように影響してくるか、注目される。 1 はじめに 欧州の石油企業の業績が堅調に推移している。欧州の垂直統合型石油・天然ガス企業7社(シェル、BP、トタル、スタトイル、ENI、レプソル、OMV)の2017年第1四半期売上高は前年同期(2016年第1四半期)比でいずれも増収、純利益でも前期(2016年第4四半期)・前年同期(2016年第1四半期)と比較していずれも改善している。 2014年中頃から始まった油価の下落に対応して、石油企業各社は資産の入れ替えやコスト削減努力を重ね、1バレル50ドル程度の環境でも利益を確保することができるようになっている。欧州では北海油田等の大規模油田が成熟期に入り石油・天然ガス生産が頭打ちになり、また再生可能エネルギーの拡大により消費も大きく増えないと言われる中、これらの企業の業績が回復している事情を各社の年次決算報告書より検討してみた。 ? 1 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 y売上高】 シェル (百万ドル) (百万ドル) BP トタル (百万ドル) スタトイル (百万ドル) ENI (百万ユーロ) レプソル (百万ユーロ) OMV (百万ユーロ) 【当期純利益】 シェル (百万ドル) (百万ドル) BP トタル (百万ドル) スタトイル (百万ドル) ENI (百万ユーロ) レプソル (百万ユーロ) OMV (百万ユーロ) 2017年第1四半期 2016年第4四半期 2016年第1四半期 71,796 55,863 41,183 15,528 18,047 10,673 5,518 64,767 51,007 42,275 12,756 15,807 n.a. 5,407 48,554 38,512 32,841 10,115 13,344 8,168 3,991 2017年第1四半期 2016年第4四半期 2016年第1四半期 3,538 1,449 2,849 1,064 965 689 712 1,541 497 548 ▲2,785 340 616 ▲378 484 ▲583 1,606 611 ▲796 434 95 出典 : 各社2016年第1四半期決算報告 2 欧州の石油・天然ガス生産動向 欧州主要国における石油・天然ガスの生産は北海油・ガス田の成熟化等の事情により2000年以降減少してきた。 石油について見てみると、2007年には日量460万バレルを上回っていたのが漸減し2013年には300万バレルを僅かながら下回った。その後、2014年後半からの油価低下に対してノルウェーと英国の生産はむしろ増加に転じ、2016年度には日量320万バレルを上回っている。 天然ガスについてはノルウェーと英国の生産は2014年以降やや回復しているが、オランダなどの減少により欧州全体としては2007年の日量約25億立方フィートから2016年には20億立方フィート程度まで減少している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? 出典 : 2017年度BP統計 なお、今回の調査対象期間における7社合計の欧州域内生産量の合計に対する割合は石油で42~47%、天然ガスで36~43%程度となっている。 【主要7社の欧州域内石油生産量】 石油生産量(千bbl/d) 域内生産量合計 シェル BP トタル スタトイル ENI レプソル OMV 7社生産量合計 域内生産量に占める割合 2007 4,635 2008 4,411 2009 4,178 2010 3,847 2011 3,487 2012 3,179 2013 2,996 2014 3,029 2015 3,184 2016 3,228 417 252 335 818 232 2 117 370 216 302 824 208 2 116 312 208 295 784 189 3 104 280 177 269 704 182 3 99 234 145 245 693 184 3 96 215 109 197 624 158 3 94 173 95 168 591 148 5 94 167 94 165 588 166 5 93 177 122 161 595 154 25 122 236 112 170 589 156 44 133 2,173 46.9% 2,037 46.2% 1,895 45.3% 1,714 44.5% 1,600 45.9% 1,400 44.0% 1,274 42.5% 1,279 42.2% 1,356 42.6% 1,440 44.6% 【主要7社の欧州域内天然ガス生産量】 天然ガス生産量(百万cf/d) 域内生産量合計 シェル BP トタル スタトイル ENI レプソル OMV 7社生産量合計 域内生産量に占める割合 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 24,690 25,834 24,632 25,282 22,726 23,157 22,627 21,511 21,092 20,665 1,813 797 1,846 3,592 1,437 716 1,938 782 1,704 3,821 1,377 1 685 1,831 634 1,734 3,996 1,308 5 647 1,817 487 1,690 4,014 1,232 5 648 1,571 368 1,453 3,744 1,212 5 639 1,503 422 1,259 4,260 1,154 5 630 1,391 237 1,231 3,756 1,060 3 616 1,339 173 1,089 3,570 1,119 3 614 1,306 266 1,161 3,822 1,098 19 708 1,602 252 1,354 3,876 973 46 735 10,201 10,308 10,156 41.3% 39.9% 41.2% 9,894 39.1% 8,993 39.6% 9,233 39.9% 8,294 36.7% 7,907 36.8% 8,381 39.7% 8,838 42.8% 出典 : 2017年度BP統計、各社年次決算報告資料 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? 02040608010012005001,0001,5002,0002,5003,0003,5004,0004,5005,0002007200820092010201120122013201420152016欧州各国の石油生産量推移デンマークイタリアノルウェー英国ブレント(右軸)千bbl/d$/bbl0246810120.005.0010.0015.0020.0025.0030.002007200820092010201120122013201420152016欧州各国の天然ガス生産量推移デンマークドイツイタリアオランダノルウェー英国NBP(右軸)Bcf/d$/MMBtu 売上高・利益の状況 各社の売上高は2008~2009年に始まったリーマンショック・欧州経済危機の影響により油価が下落した為に減少した後2014年前半まで続いた油価の上昇に応じて堅調に拡大していた。2014年後半に始まった油価の下落により、2016年1月にはWTI油価が一時30ドル/bblを下回るなど、年末にOPEC・非OPEC産油国の協調減産合意により油価が回復するまで低油価が続き、欧州石油企業各社の2016年度の売上高は過去10年間で最低水準となった。 これに対し、純利益はリーマンショック後2012~2013年頃まで回復傾向が続いていたが、2014年後半からの油価の下落により減益となり所謂メジャー企業3社(シェル、BP、トタル)以外は2015年度に純損失を計上した(スタトイル・ENI・OMVは2016年度も当期純損失を計上しており2期連続の純損失計上であった)。 後に見るとおりENIを除く各社の2016年の石油生産量はいずれも増加しており、2016年後半から油価が回復してきている。2015年と比べると2016年には純利益が改善(損失幅が縮小)しているのは生産工程の効率化等のコスト削減の効果が現れているものと考えられる。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? 010,00020,00030,00040,00050,0000100,000200,000300,000400,000500,0002007200820092010201120122013201420152016シェル総売上高当期純損益(右軸)百万ドル▲10,000▲5,00005,00010,00015,00020,00025,00030,00035,00040,000▲100,000▲50,000050,000100,000150,000200,000250,000300,000350,000400,000BP総売上高当期純損益(右軸)百万ドル05,00010,00015,00020,00025,00030,000050,000100,000150,000200,000250,000300,0002007200820092010201120122013201420152016トタル総売上高当期純損益(右軸)百万ドル▲6,000▲1,0004,0009,00014,00019,00024,00029,000▲30,000▲10,00010,00030,00050,00070,00090,000110,000130,000150,0002007200820092010201120122013201420152016スタトイル総売上高当期純損益(右軸)百万ドル2008~2009年にリーマンショック・欧州経済危機の影響が顕著に現れた売上高・純利益とは対照的に、欧州石油企業の固定資産は自己資本と長期資金の調達により2011~2012年頃まで増加傾向が続いていた。 油価が下落し始めた2014年後半からは、資産を引き続き増やしたシェル・トタル・レプソルと減らしたスタトイル・ENI・OMVに分かれた(BPはメキシコ湾の事故の影響が残るためはっきりとした傾向が確認できない)。 4 資産・負債の状況 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? ▲10,000▲5,00005,00010,00015,000▲100,000▲50,000050,000100,000150,000ENI総収入当期純損益(右軸)百万ユーロ▲2,000▲1,00001,0002,0003,0004,0005,0006,0007,000▲20,000▲10,000010,00020,00030,00040,00050,00060,00070,0002007200820092010201120122013201420152016レプソル総売上高当期純損益(右軸)百万ユーロ▲1,500▲5005001,5002,5003,5004,500▲15,000▲5,0005,00015,00025,00035,00045,00055,0002007200820092010201120122013201420152016OMV総売上高当期純損益百万ユーロ ? 6 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 050,000100,000150,000200,000250,000300,000350,000400,0002007200820092010201120122013201420152016シェル:資産・負債状況固定負債純資産固定資産百万ドル050,000100,000150,000200,000250,0002007200820092010201120122013201420152016BP:資産・負債状況固定負債純資産固定資産百万ドル020,00040,00060,00080,000100,000120,000140,000160,000180,000200,0002007200820092010201120122013201420152016トタル:資産・負債状況固定負債純資産固定資産百万ドル020,00040,00060,00080,000100,000120,000140,0002007200820092010201120122013201420152016スタトイル:資産・負債状況固定負債純資産固定資産百万ドル020,00040,00060,00080,000100,000120,0002007200820092010201120122013201420152016ENI:資産・負債状況固定負債純資産固定資産百万ユーロ05,00010,00015,00020,00025,00030,0002007200820092010201120122013201420152016OMV:資産・負債状況固定負債純資産固定資産百万ユーロ 生産・投資動向 1) シェル 2016年に買収したBGの寄与分を除けば、過去10年間の石油生産量は漸減してきた。欧州における生産が減少している分を、ロシア・中央アジア・南米で補っており、また最近ではナイジェリアでの生産が足元で回復している。天然ガス生産はアジア・オセアニアと南米で増加した。 出典 : 同社年次決算報告資料 2) BP 石油・天然ガス共に生産量は減少傾向にあるが、ロシア・中央アジアと中東・北アフリカでは伸ばしている。 出典 : 同社年次決算報告資料 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? 05001,0001,5002,0002007200820092010201120122013201420152016シェル:石油生産欧州欧州以外千bbl/d02,0004,0006,0008,00010,00012,0002007200820092010201120122013201420152016シェル:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/d05001,0001,5002,0002,5003,0002007200820092010201120122013201420152016BP:石油生産欧州欧州以外千bbl/d01,0002,0003,0004,0005,0006,0007,0008,0009,0002007200820092010201120122013201420152016BP:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/d) トタル 過去10年間の石油・天然ガス生産量を見ると、石油が減少し天然ガスが増加している。石油では欧州が減退しているのを中東や北米で補ってきた。天然ガスでは米国とサブサハラ・アフリカの伸びが顕著である。 出典 : 同社年次決算報告資料 最近、トタルはイラン国営石油会社(NIOC)・中国石油天然ガス集団公司(CNPC)とペルシャ湾にあるサウスパース・天然ガス田のフェーズ11に正式合意した。トタルにとっては核問題に関する制裁のために一度は撤退したものの2000年代前半から追及していたプロジェクトであり、2021年頃の生産開始を目指す。事業規模は48.5億ドル、権益比率はトタル50.1%、CNPC 30%、Petropars(NIOC傘下)19.9%。本件の他にもトタルは30億ドル規模の石油化学プラントや天然ガス液化設備に対する投資を検討しているとの報道もあり、トタルのイランに対する積極的な姿勢はトランプ大統領の就任により米国の対イラン政策の先行きが不透明化する中で注目される。1 4) スタトイル スタトイルは、1972年にノルウェー政府によって設立され、2001 年にニューヨーク証券取引所に株式を上場した。現在も発行済株式の67%をノルウェー政府が保有している。1990年代にノルウェー沖の大陸棚開発により発展した。欧州域内の石油、天然ガスの生産が減少傾向にあるが、スタトイルの石油・天然ガス生産は微増している。 スタトイルの強みはノルウェー国内・大陸棚(ノルウェー領北海、ノルウェー海、バレンツ海)に多く 1 “Iran signs first contract under new model” PON 2017/07/04 ? 8 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 02004006008001,0001,2001,4001,6002007200820092010201120122013201420152016トタル:石油生産欧州欧州以外千bbl/d01,0002,0003,0004,0005,0006,0007,0002007200820092010201120122013201420152016トタル:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/dフ鉱区を保有しており、オペレーターとして探鉱活動を行っていることにあると考えられる。ノルウェー領北海では2010年にJohan Sverdrup油田を発見しており、2019年の生産開始に向けて生産井の掘削が始まっている。ノルウェー海、バレンツ海は今後の探鉱活動に期待が集まっており、スタトイルは2011年にバレンツ海Skrugardで石油を発見しており、今後Johan Castbergプロジェクトとして開発が検討されている。 出典 : 同社年次決算報告資料 タトイルは北海油田開発を通じて獲得した技術を活用して南米やアフリカの海底油田開発に積 ス極的に取り組んでいる。ブラジルの油ガス田開発では外国企業の中で最大手と言われ、2011年に操業を開始した最大の事業であるペレグリーノ油田には60%を出資しオペレーターを務めている。この他にもカンポス盆地等の深海地域で探鉱開発活動を展開している。この他、2008年以降、米国のマーシェラス・バッケン・イーグルフォードでシェールオイル/ガスの開発に参画している。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? 02004006008001,0001,2002007200820092010201120122013201420152016スタトイル:石油生産欧州欧州以外千bbl/d01,0002,0003,0004,0005,0006,0002007200820092010201120122013201420152016スタトイル:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/dyスタトイルの海外進出状況】 出典 : 2016年度アニュアルレポート 5) ENI ENIはイタリア炭化水素公社(Ente Nazionale Idrocarburi)として1953年に設立された石油会社。当初はイタリア政府が株式の100%を所有する国営企業であったが、1995年民営化され、現状ではイタリア政府の保有割合は30.1%となっている。 過去10年間を通して見ると石油生産は微減、天然ガスは微増となっている。石油生産については米国が増加している他はほぼ全ての地域で減少しているのに対し、天然ガスでは中東・北アフリカの増加分が寄与している。 ENIの石油・天然ガス生産の約6割はアフリカ地域が占めている。1954年にエジプトに参入したことに始まるが、2000年以降モザンビーク、ガーナなどのサブサハラ地域に進出した。2011~2013年にかけてはリビア、ナイジェリア、アルジェリアの政情が不安定化したために生産が減少した。コストが低く資源埋蔵が有望な地域におけるポートフォリオの拡大とリスクマネジメントが大きなテーマとなっていた。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? 出典 : 同社年次決算報告資料 今年6月にモザンビークの洋上開発鉱区(第4区)、総額80億ドルのコーラルサウスFLNGプロジェクトの最終投資判断を行った他、ガーナ沖のサンコファ石油・天然ガス田(ENI:44.44%、GNPC/Ghana National Petroleum Corp:20%)における生産の開始を前倒しにする見通しを示している。さらにエジプト(Zohrガス田)における開発においてもBP・ロスネフチとの協力(ENI:50%、ロスネフチ:35%、BP:15%)を加速しており、今年5月にロスネフチとの間でガス田の開発に加えて石油・ガス精製事業やエジプト国内向けの製品供給についても共同することで合意した2。 この他、ENIはインドネシアにおいてもJangkrik並びにMarakesガス田の開発を進めている。3 2 “ENI’s African Opportunities” NewsBase Roundup Global, Issue 87, June 2017 3 “ENI to boost Indonesia Output” IOD 2017/07/10 ? 11 ? Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 02004006008001,0001,2002007200820092010201120122013201420152016ENI:石油生産欧州欧州以外千bbl/d01,0002,0003,0004,0005,0006,0002007200820092010201120122013201420152016ENI:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/dyENIの海外進出状況】 出典 : 2016年度投資家向けプレゼン資料(2016 Results and 2016-2020 Strategy) 6) レプソル レプソルは1987年にスペイン国立炭化水素院(INH: Instituto Nacional de Hidrocarburos)により設立された石油会社、1989~1997年の間に民営化された。 1999年にアルゼンチンのYPFを買収してRepsol YPFと改称したが、2012年にアルゼンチン政府によりYPFが接収された。 2015年にカナダの石油会社Talisman Energyを66億ユーロで買収したことが2015~2016年の石油・天然ガス生産の増加要因となっている。また統合によるコスト削減効果により油価40ドル/bblでも採算を確保できるとしている。 欧州での生産も若干拡大しており、今後はリビアの生産が回復してくることも見込まれる。また、レプソルはガスプロムによるシベリア西部の開発にも参画しており、南米の減少分を各地域でカバーする形になっている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? yレプソルの海外進出状況】 出典 : 同社年次決算報告資料 出典 : 2016年度アニュアルレポート 7) OMV OMVは1955年に設立されたオーストリアの最大の石油会社。海外展開にも積極的であり、中東欧に北海、中東・北アフリカ、ロシアを加えた4地域を4大コアエリアとしている。オーストリア政府(31.5%)とアブダビのソブリンウェルスファンド(24.9%)が大株主となっている。 欧州における生産の割合が大きいが、ルーマニアの子会社(OMV Petrom)による黒海開発が寄与している。 OMVは、従来、オーストリア、ルーマニア(2004年にPetromの51%株式取得)、北海(2013年にスタトイルからノルウェー領北海油田の権益を取得)、中東(アブダビの国営石油投資会社IPICがOGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 13 ? 01002003004005006002007200820092010201120122013201420152016レプソル:石油生産欧州欧州以外千bbl/d05001,0001,5002,0002,5003,0003,5002007200820092010201120122013201420152016レプソル:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/dlVに24.9%出資)、アフリカ(1985年にリビアの油田開発に進出)を中核的な開発エリアとしてきた。 2014年後半以降の不安定な油価環境に対応して、英領北海の大水深やインフラが未整備で開発コストの高いガボン・ナミビア等サブサハラ・アフリカの権益を売却し、北アフリカ(リビア)・中東(アブダビ・イラン)における開発コストの低い資産の獲得を推進している。 出典 : 同社年次決算報告資料 ロシアはOMVの新しいコアエリアであり、2016年にはガスプロム社とアセットスワップの基本合意を締結し、ウレンゴイ油田のAchimov IV/Vプロジェクトの25%権益を取得した。さらに西シベリアYuzhno Russkoye天然ガス田の24.99%を取得することにも合意済みである。この他、OMVは、ドイツのUniper、Wintershall、フランスのEngie、シェルと共にロシアから欧州に天然ガスを供給するノルドストリーム2パイプライン・プロジェクトに参画しており、ロシア関連プロジェクトへの積極姿勢が顕著になっている。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 14 ? 0501001502002007200820092010201120122013201420152016OMV:石油生産欧州欧州以外千bbl/d02004006008001,0002007200820092010201120122013201420152016OMV:天然ガス生産欧州欧州以外百万cf/dyOMVの海外進出状況】 出典 : 2016年度アニュアルレポート 6 まとめ 欧州の石油企業各社の足許(2017年第1四半期)業績が前年同期比で増収増益となっている。2011年から2013年にかけて1バレル100ドルを上回る水準にあった原油価格(北海ブレント、年平均)が2014年後半から下落したことで、欧州石油企業各社の業績は悪化し、2015年にはメジャー企業(シェル、BP、トタル)以外の全てが当期純損失を計上した。2016年度もレプソルが黒字に転換したものの、スタトイル・ENI・OMVの各社は2期連続で損失を計上していたことを踏まえると、各社の業績の回復傾向が顕著になってきたと見られる。 この主たる要因は2016年暮れのOPEC・非OPEC産油国の協調減産合意により油価が回復してきたことであるとされる。しかしながら、油価の回復を業績改善に結びつけた要因として2013年までの高油価時に資本市場から資金調達を行い、減退傾向にあった欧州域内の生産を補うべく着実に投資を実施していたのが実を結び、石油・天然ガス生産量を下支えし増加に転じさせたことが挙げられる。 メジャー企業に続く規模の欧州石油企業各社の投資戦略は各社各様であり、スタトイルやレプソルのように南米・北米への投資を拡大するものもあれば、トタル・OMVのようにイランやロシアとの関係を強化するものもある。ENIのようにアフリカへの投資を拡大する動きも見られる。石油業界全Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 15 ? フとしては今後数年間の時間軸で見るとプロジェクトの後ろ倒しや投資規模の縮小により石油・天然ガス生産量が伸び悩むのではないかと言われるが、これらの欧州石油企業各社の動きを見る限りはそれぞれに布石を打っていると考えられる。 今後短期的には1バレル100ドルを超えるような水準までの油価回復が見通せない環境下、米国の石油企業各社がシェールオイル・ガスへの投資に注力している状況との比較も含めて、欧州企業各社の投資戦略や財務動向が今後のどのように業績に影響してくるか、注目される。 以 上 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 16 ?
地域1 欧州
国1
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 欧州
2017/07/24 古藤 太平
Global Disclaimer(免責事項)

このウェブサイトに掲載されている情報は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(以下「機構」)が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性、完全性、又は適時性を保証するものではありません。また、本資料の内容は、参考資料として提供されるものであり、法的、専門的、又は投資に関する助言を構成するものではありません。したがって、本資料の利用により生じた損失又は損害について、機構は一切の責任を負いません。本資料の内容は、第三者に対する権利又はライセンスの付与を意味するものではありません。本資料に記載された見解や意見は、著者の個人的な見解であり、必ずしも機構の公式見解、政策、決定を反映するものではありません。本資料には第三者の著作物が含まれる場合があります。機構又は各著作権者の事前の書面による承諾なしに、本資料の全部又は一部を無断で複製、頒付、又は引用することは固く禁じられています。私的利用、教育利用、引用など、日本国の著作権法に基づき利用できる範囲を超えて本資料を利用する場合は、機構又は関連する著作権者からの事前の承諾が必要です。

※Copyright (C) Japan Organization for Metals and Energy Security All Rights Reserved.

本レポートはPDFファイルでのご提供となります。

上記リンクより閲覧・ダウンロードができます。

アンケートにご協力ください
1.このレポートをどのような目的でご覧になりましたか?
2.このレポートは参考になりましたか?
3.ご意見・ご感想をお書きください。 (200文字程度)
下記にご同意ください
{{ message }}
  • {{ error.name }} {{ error.value }}
ご質問などはこちらから

アンケートの送信

送信しますか?
送信しています。
送信完了しました。
送信できませんでした、入力したデータを確認の上再度お試しください。